賃貸に網戸がない?取り付け方法や費用負担までわかりやすく解説!

賃貸物件に住んでいると、「窓に網戸が最初から付いていない」「換気したいのに虫が入って困る」といった悩みを抱える方は少なくありません。特に夏場や湿気の多い季節は、窓を開けたい場面が増えるため、網戸がないだけで生活の快適さが大きく損なわれることもあります。しかし、賃貸物件で網戸が付いていない理由はさまざまで、建物の構造や階数、管理方針によって大きく異なります。
また、後から網戸を取り付けたい場合も、入居者負担になるのか、管理会社や大家が対応してくれるのかといった点が物件ごとに違います。本記事では、賃貸で網戸がない理由、費用負担の考え方、賃貸でも使用できる後付け網戸の種類など、トラブルなく解決するためのポイントを丁寧に解説します。
目次
賃貸の網戸がない理由は?

賃貸物件に網戸が備わっていないのは珍しいことではありません。建物の構造や階数、管理コスト、設備投資の優先度など、物件ごとに事情が異なります。まずは「なぜ網戸がないのか」を正しく理解することで、その後の相談や取り付けの判断がしやすくなり、余計なトラブルを避けることにもつながります。
マンションや高層階では虫が入りにくく網戸が不要と判断されることがある
高層階のマンションでは、低層階に比べて虫が飛来しにくい傾向があります。一般的に、虫は光を求めて上昇するとはいえ、10階以上になると外から侵入してくる虫の量は大きく減少します。この特性から、建築時の設計段階で「網戸は必須設備ではない」と判断され、初期状態で設置していない物件も存在します。
また、高層階は風の影響を強く受けやすく、網戸が揺れたり、場合によっては外れたりするリスクが高まることも理由のひとつです。さらに外観デザインを重視する新しいマンションでは、網戸を設置することで景観が損なわれることを懸念し、あえて取り付けを行わないケースもあります。こうした背景を理解すると、網戸の不在は単なる管理の怠慢ではなく、設計上の判断であることがわかります。
強風や落下リスクを避けるため高層階ではあえて網戸を付けないことがある
高層階は地上よりも常に風が強く、突風やビル風の影響を受けやすい環境です。そのため、窓に網戸を取り付けた場合、フレームがたわんだり、固定が不十分だと外れて落下する危険性があります。特に外開き窓や滑り出し窓の場合、風圧がダイレクトにかかるため、網戸の耐久性が不足すると事故につながりかねません。
管理会社や大家は、こうしたリスクを避けるために「網戸は設置しない」という方針をとることがあります。また、過去に網戸の破損や落下事故が発生した物件では、安全管理の観点から網戸の設置を控えている場合もあります。入居者からすると不便に感じるものの、安全性を優先した結果として網戸が取り外されているケースもあるため、物件ごとの事情を把握することが大切です。
築古物件では設備投資が後回しにされ網戸が設置されていないことがある
築年数の古い賃貸物件では、網戸が最初から付いていなかったり、破損したまま放置されていることがあります。これは、大家や管理会社が建物全体の修繕や設備更新に予算を割く必要があり、網戸の設置が優先順位として低く扱われるためです。特に老朽化した物件では、水回りや外壁といった大規模な修繕が優先され、比較的コストの低い網戸は後回しにされがちです。
また、以前の入居者が網戸を取り外したまま退去したケースもあり、管理側が気づかないまま次の入居者に引き渡されることもあります。このような背景から、築古物件では「網戸がない状態」が引き継がれてしまうことが珍しくありません。もし築古物件に住んでいて網戸がない場合は、管理会社に確認して、設置や修理が可能か相談することが重要です。
網戸が必須設備ではないため大家の設置義務がない場合がある
賃貸住宅において網戸は「必須設備」と法律で定められているわけではありません。そのため、網戸の設置は大家や管理会社の判断に委ねられており、設置されていなくても違法ではありません。たとえば、物件情報の設備欄に網戸の記載がない場合は、初期設備として提供しない意図が明確になっています。また、網戸は消耗品とみなされることも多く、管理会社によっては「入居者が必要であれば自分で用意する」という運用を行っているケースもあります。
ただし、設備として提供されていないにもかかわらず、入居者が当然あるものと誤解しトラブルになる例も少なくありません。契約書や重要事項説明書に網戸の記載があるかどうかを確認することで、費用負担や責任範囲を明確にできるため、入居前の確認は重要です。
前の入居者が外したまま放置された可能性がある
網戸が設置されていない理由として、前の入居者が意図的に取り外し、そのまま管理会社が気付かず次の入居者へ引き渡されたケースもあります。網戸は掃除や修理のために取り外すことができ、そのまま誤って廃棄されてしまう事例もあります。また、破損した網戸を前の入居者が処分し、管理会社に申告しなかった場合も同様です。
本来は退去時の確認作業で網戸の有無がチェックされるべきですが、繁忙期などでは見落とされることもあります。もし不自然な痕跡がある場合は、早めに管理会社へ相談し「初期からなかった可能性」を伝えることが重要です。初期不良として扱われれば、管理会社が負担して新しい網戸を設置してくれる場合もあります。
団地や一部賃貸では網戸は入居者が後付けする前提になっていることがある
団地や古い賃貸物件では、網戸を入居者自身が取り付ける前提で貸し出されているケースがあります。このような物件では、窓の規格が特殊で標準的な網戸が使えなかったり、建物の構造上網戸を設置しにくかったりすることがあります。そのため、管理会社は「必要なら入居者が購入する」という運用を行っており、網戸は設備として提供されません。
また、共用部分との兼ね合いや安全性の理由から「大家が網戸を用意すると逆にトラブルになる」という判断がされている場合もあります。入居者にとっては不便ですが、費用負担や設置方法が明示されていることが多いため、自分で後付けする際は物件ごとのルールを確認しながら対応することが大切です。
賃貸物件に網戸を取り付けるときの費用は誰が負担する?

賃貸で網戸を取り付けたい場合、最も多い疑問が「費用は誰が払うのか?」という点です。網戸は設備と消耗品のどちらにも扱われるため、物件によって負担者が異なります。トラブルを避けるためにも、入居者負担になるケースと、管理会社や大家が負担するケースの違いを理解しておくことが重要です。
入居者が負担するケース
入居者負担になるケースとして多いのは、契約上「網戸は設備として提供しない」と明記されている場合です。この場合、網戸は生活に必要なものではあるものの、法律上は必須設備とはされていないため、必要であれば入居者が自費で取り付けることになります。また、網戸が破損していたとしても、入居時に確認が行われず、初期不良として認められない場合は入居者負担となる可能性があります。
さらに、より高機能な網戸やデザイン性の高い後付け網戸を希望する場合も、追加設備扱いとなるため費用は自己負担が基本です。管理会社に相談しても「必要であれば入居者でご用意ください」と案内されることが多いパターンです。取り付ける前に必ず契約書と重要事項説明書を確認し、自分の負担で取り付けて良いか、また退去時に撤去が必要かをチェックすることが欠かせません。
管理会社や大家が負担するケース
管理会社や大家が費用を負担するのは、「本来あるべき設備が欠けている」と判断されるケースです。たとえば、物件情報に網戸が設備として掲載されていたり、他の部屋には網戸が付いているのに自分の部屋だけ欠けている場合などは、管理側の負担で設置してもらえる可能性があります。また、入居時にすでに網戸が破損していた場合も、初期不良として扱われることが多く、原則として入居者負担にはなりません。
さらに、害虫被害の多い地域や、網戸がないことで生活に支障が出ると判断された場合、管理側が対応してくれることもあります。ただし、管理会社によって判断基準は異なるため、設置を希望する場合は「初期設備かどうか」「他の部屋の状況」「契約書に記載はあるか」を確認しながら丁寧に相談することが重要です。
賃貸物件に網戸を取り付けたいときはどうすれば良い?

賃貸で網戸がない場合、まず行うべきは「勝手に取り付けてしまう前に確認すること」です。物件によってルールが大きく異なり、許可されている方法もさまざまです。管理会社へ相談するのか、自分で後付けするのか、または専門業者に依頼するのか——適切な判断をするためのステップを理解しておくことで、余計なトラブルを避けながら快適に網戸を設置できます。
まずは管理会社や大家に網戸を取り付けられるか相談する
網戸を取り付けたい場合、最初にすべきことは「管理会社や大家へ相談すること」です。賃貸物件では、設備の追加や改修に関するルールが契約によって細かく定められており、無断で後付けすると原状回復費を請求される可能性があります。相談する際は、どの窓に取り付けたいのか、どのような方法で設置したいのかを具体的に伝えるとスムーズです。
管理会社に設備として設置してもらえる場合もあれば、「入居者負担であれば取り付けて構わない」と許可が出るケースもあります。また、取り付け方によっては建具を傷つける恐れがあるため、許可が必要かどうかも併せて確認しておきましょう。事前の問い合わせによって後のトラブルを防ぐことができるため、相談は必須のステップです。
マグネット式やロール式などの網戸にする
賃貸物件では、建具に穴を開けるような工事が禁止されているため、取り付け方法にも注意が必要です。そこで便利なのが、マグネット式やロール式などの「工事不要」タイプの網戸です。マグネット式網戸は、窓枠に両面テープやマジックテープで貼り付けるだけで設置でき、賃貸でも原状回復が簡単というメリットがあります。
ロール式網戸は、使用しないときは本体に巻き取って収納でき、見た目がすっきりするのが特徴です。これらのタイプは、窓枠を傷つけずに後付けできるため、管理会社から許可が出やすい傾向があります。ただし、窓の種類によって適さない場合もあるため、購入前にはサイズや取り付け方を必ず確認することが重要です。
専門業者に依頼する
網戸を確実に取り付けたい、または特殊な窓で自分では設置が難しい場合は、専門業者に依頼する方法が適しています。業者に依頼すると、窓の構造やサイズ、設置環境に合わせて最適な網戸を選んでもらえるため、失敗が少なく仕上がりもきれいです。特に滑り出し窓やノンレール窓など、一般的な網戸が取り付けにくい窓では、専門業者の対応が必要になることがあります。
また、工事を伴う場合でも、管理会社の許可が得られれば設置してもらえるケースもあるため、専門的な判断を求めたいときにも便利です。費用はタイプや窓の大きさによりますが、安心感や耐久性を重視する場合には有効な選択肢といえます。
自分で後付けする
DIYで網戸を取り付ける方法も賃貸では広く選ばれています。市販されている後付け網戸は種類が豊富で、工具不要で取り付けられる製品も多いため、手軽に導入できるのが魅力です。ただし、賃貸では「原状回復」が前提となるため、取り付け時に建具へ傷がつかないか、両面テープの跡が残らないかなどの注意が必要です。
また、窓ごとに適したタイプが異なるため、購入前にサイズを測り、取り付け方を確認することが欠かせません。自分で後付けする場合でも、設置前に管理会社へルールを確認しておくことで、退去時のトラブルを防ぐことができます。
賃貸でも使える「後付け網戸」の種類

賃貸物件では、建具に穴を開けたり加工したりできないため、工事不要で簡単に取り付けられる「後付け網戸」が便利です。タイプによって特徴や使い勝手が大きく異なるため、窓の種類や使用環境に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。ここでは賃貸でも使いやすい代表的な3種類を紹介します。
マグネット式網戸
マグネット式網戸は、賃貸でも特に人気の高い後付けタイプのひとつです。取り付け方法は非常にシンプルで、付属のマジックテープや両面テープを窓枠に貼り、そこにメッシュ素材の網を固定するだけです。工具が不要で、取り付けや取り外しが簡単なため、原状回復が求められる賃貸物件でも使いやすいのが大きな魅力です。
また、中央部分にスリットが入っており、磁石で自動的に開閉するタイプも多く、日常的な使い勝手にも優れています。ただし、風が強い場所ではめくれやすかったり、貼り付けたテープが夏場の高温で弱くなることもあるため、使用環境に合わせた選び方が必要です。価格帯もリーズナブルで、初めて後付け網戸を試す方にもおすすめのタイプです。
プリーツ(アコーディオン)網戸
プリーツ網戸は、蛇腹状に折りたためる構造が特徴で、使用しないときはコンパクトに収納できる点が魅力です。横方向にスライドさせて使用するタイプが多く、窓際のスペースを有効活用できるメリットがあります。デザイン性が高く、見た目がすっきりしているため、室内の雰囲気を損なわずに使えるのも人気の理由です。
後付けタイプとして販売されているものの中には、両面テープで固定できる賃貸向けのモデルもあり、建具に穴を開けずに設置できるものもあります。ただし、一般的な引き違い窓には相性が良い一方、滑り出し窓などには適さないこともあるため、窓の種類を確認してから選ぶ必要があります。価格はマグネット式よりやや高めですが、その分耐久性や見た目の良さを重視したい方に向いています。
ロール網戸
ロール網戸は、メッシュ部分を本体内部に巻き取って収納できる構造で、使わないときはすっきりとした見た目になるのが特徴です。縦型・横型の両方があり、取り付ける窓の形状に合わせて選ぶことができます。賃貸向けの後付けタイプでは、両面テープで固定するモデルや、突っ張り棒の要領で固定できるものもあり、原状回復が簡単な点が魅力です。巻き取り機構があるため、開閉が滑らかでストレスが少なく、頻繁に窓を開け閉めする家庭にも適しています。
ただし、ロール網戸は設置場所の寸法を正確に測る必要があり、誤差があると隙間ができて虫の侵入を許してしまうことがあります。また、巻き取り部分が重くなることもあるため、取り付け位置に耐荷重が必要なケースもあります。慎重に選べば使い勝手の良い後付け網戸です。
網戸の取り付けや購入にかかる費用相場

賃貸で網戸を取り付ける場合、DIYで購入する方法と、専門業者に依頼する方法では費用が大きく異なります。網戸の種類や窓のサイズによって相場も変わるため、事前におおよその価格帯を理解しておくことが大切です。ここでは、後付け網戸の主要な費用目安をわかりやすくまとめます。
DIYで購入する場合の価格帯
DIYで後付け網戸を購入する場合、比較的リーズナブルに導入できる点が魅力です。マグネット式網戸であれば1,000円〜3,000円程度と低価格で購入可能で、手軽に網戸を設置したい人に向いています。プリーツ網戸は構造がしっかりしている分やや高めで、5,000円〜15,000円程度が一般的な相場です。ロール網戸は機構が複雑なため価格帯が広く、3,000円〜20,000円程度の商品が販売されています。
DIYのメリットは、工事費が不要で購入費のみで済む点です。ただし、窓の採寸を誤ると隙間ができて虫が入りやすくなるため、購入前に正確なサイズを測ることが重要です。また、取り付け方法によっては両面テープの跡が残る可能性があるため、賃貸では原状回復の観点から「貼って剥がせるタイプ」などを選ぶ必要があります。
専門業者に依頼する場合の費用相場
専門業者に依頼して網戸を取り付ける場合、DIYより費用は高くなりますが、その分仕上がりの品質や耐久性が期待できます。一般的な引き違い窓の網戸を業者に依頼した場合、1枚あたり6,000円〜15,000円程度が相場です。特殊なサイズや規格外の窓の場合は追加料金が発生し、20,000円を超えるケースもあります。また、滑り出し窓や外開き窓のように通常の網戸が取り付けにくい窓では、専用のフレーム加工が必要となり、費用が高くなる傾向があります。
業者に依頼するメリットは、採寸・取り付け・調整をすべてプロに任せられるため、失敗がなく安心して使用できる点です。ただし、賃貸の場合は工事が必要になることが多いため、事前に管理会社や大家から許可を得る必要があります。費用と利便性のバランスを考えながら、必要に応じて利用するのが良い選択肢です。
まとめ

賃貸物件で網戸が設置されていない状況は珍しいことではなく、高層階の特性や建物の構造、管理方針などさまざまな理由があります。そのため、まずは網戸がない理由を把握し、費用負担や設置ルールを正しく理解することが、トラブルを避けるうえで重要です。取り付けたい場合は、必ず管理会社や大家へ相談し、許可の範囲内で対応することが基本となります。
賃貸向けの後付け網戸には、マグネット式・プリーツ式・ロール式など、工事不要で簡単に設置できる種類が多く、自分の部屋に合ったタイプを選べば快適な換気環境を整えることができます。また、DIYでの導入や業者依頼など、費用や仕上がりに応じた選択肢も豊富です。物件のルールを守りながら、最適な方法で網戸問題を解決し、暮らしやすい住環境を整えていくことが大切です。
