防犯ガラスで後悔する理由は?失敗しない選び方と費用相場を解説!

近年、空き巣被害への対策として自宅の窓ガラスを防犯ガラスに交換する人が増えています。防犯ガラスはガラス間に特殊フィルムを挟んだ合わせガラスで、泥棒の侵入を約5分間遅らせる効果が期待できるものです。侵入に5分以上かかると70%以上の泥棒が犯行を諦めるという統計もあり、有効な防犯手段とされています。
しかし、その性能を過大に期待しすぎたり、選び方を間違えると「思ったほど効果がなかった」「費用に見合わなかった」と後悔してしまうケースも少なくありません。本記事では、防犯ガラスを設置した人が後悔しがちなポイントとその理由を解説し、後悔しないための選び方や確認すべき事項を紹介します。
さらに、防犯ガラスの費用相場や防犯ガラスが特に有効なケース、そして防犯ガラス以外の有効な防犯対策についても詳しく解説します。記事を読むことで、防犯ガラスの正しい目的と効果を理解し、賢く防犯対策を進めるヒントを得ていただければ幸いです。
目次
防犯ガラスを設置して後悔する理由は?

防犯ガラス自体は空き巣対策に有効ですが、使い方や認識を誤ると期待した効果が得られず後悔することがあります。ここでは、実際に防犯ガラスを導入した人が「失敗した」「後悔した」と感じやすい代表的な理由を7つ紹介します。防犯ガラスの導入を検討している方は、自分が以下のような思い込みをしていないかチェックし、同じ後悔をしないよう対策しておきましょう。
防犯ガラスなら絶対に安心だと思っていた
「防犯ガラスさえ付ければ、泥棒の侵入を完全に防げる」と思い込んでいないでしょうか? 実は、防犯ガラスといえども絶対に割られないガラスではありません。防犯ガラスの本来の性能は侵入を約5分遅らせることであり、時間を稼いでいる間に泥棒が侵入を諦めることを狙ったものです。したがって、防犯ガラスを入れたから100%安全というわけではないことを理解しておく必要があります。
実際に「防犯ガラスを設置したのに空き巣被害に遭った」といった事例を耳にして、防犯ガラスに意味がないと感じる人もいるようですが、それは防犯ガラスの役割を誤解した過度な期待によるものです。防犯ガラスはあくまで泥棒の侵入を遅らせる手段であり、絶対的な防御壁ではないという点を押さえておきましょう。
防犯ガラスを付ければ他の対策はいらないと思っていた
防犯ガラスを設置すると安心して、他の防犯対策を怠ってしまうケースも後悔につながります。「窓を防犯ガラスにしたからこれで万全だ」と油断してしまうと、泥棒は窓以外の侵入口(玄関や勝手口、ベランダなど)から犯行を試みる可能性があります。また、防犯ガラスそのものも強固ではありますが道具を使えば突破されることもあるため、防犯対策は窓ガラス1枚で完結しません。
警視庁なども推奨するように、泥棒対策は「多層防御」が基本です。補助錠の追加や防犯ブザー、センサーライトの設置など他の対策と組み合わせてこそ防犯効果が高まるので、防犯ガラスに頼りきりになってしまうと後から「これだけでは不十分だった…」と後悔しかねません。
防犯性能の違いをよく分からないまま選んでしまった
防犯ガラスにもさまざまな種類やグレードがあり、それによって防犯性能は大きく異なります。「防犯ガラス」という名前だけで安心してしまい、性能の違いをよく確認せずに選んでしまうと、期待したほどの効果が得られないことがあります。例えば、強化ガラス(熱強化ガラス)や網入りガラスは一見頑丈そうですが、それらは防犯ガラスではありません。ガラスが厚かったり中にワイヤーが入っていたりすると防犯性が高いと誤解しがちですが、それは間違いです。
実際、「安価だから」と通常の合わせガラス(防犯フィルムが非常に薄いもの)を選んでしまった結果、簡単に破られてしまったという失敗例もあります。防犯ガラスには、防犯フィルムの厚さによって等級があり、高グレードになるほど侵入抵抗時間が長くなります。
警察庁などが認定する「CPマーク付き」の防犯ガラスであれば一定以上の防犯性能が保証されていますが、コストを優先してCPマークの無い製品を選んだ結果、防犯性能が不十分だったというケースもあります。防犯ガラスを選ぶ際は、製品の性能表示(CPマークや試験等級など)を確認し、自宅のリスクに見合ったグレードを選定することが重要です。
防犯以外の効果まで期待しすぎていた
防犯ガラスには防犯以外にも副次的なメリットがありますが、それらの効果を過度に期待しすぎるとギャップを感じることがあります。例えば、「防犯ガラスにすれば騒音も遮断できるはず」「暑さ寒さも軽減できるだろう」といった期待です。確かに、防犯ガラスは台風など災害時の飛来物によるガラス破損防止や、割れても破片が飛び散らない安全性などメリットがあります。
さらに、ガラス間の中間膜が音の振動を吸収するため一般の単板ガラスより防音性も向上します。とはいえ、防音専用ガラスほどの遮音効果は得られないのが実情で、体感できる静音性は「普通のガラスより少しマシ」程度であるケースが多いです。同様に、断熱効果やUVカット効果も製品によって多少ありますが、専門の高性能ガラスには及びません。
防犯ガラスはあくまで防犯が主目的の製品なので、防犯以外の効果まで過剰に期待しすぎると「思ったほど○○効果がなかった」と後悔してしまう可能性があります。副次的なメリットはあくまで「おまけ」程度と考え、防犯以外の課題(騒音や暑さなど)は別途適切な対策を検討しましょう。
かけた費用ほどの効果を感じられなかった
防犯ガラスは通常のガラスより価格が高いため、費用に見合う効果を感じられないと後悔するケースもあります。防犯ガラス1枚あたりの価格はサイズや性能によって異なりますが、例えば90cm四方程度の窓ガラスの場合、一般的な3mm厚単板ガラスが約1万円〜なのに対し、防犯フィルム30ミルの防犯ガラスは約2.2万円〜、60ミルなら約2.6万円〜、90ミルなら約3万円〜と厚みや性能に応じて高額になります。
加えて、交換工事を業者に依頼すれば1枚あたり数千円程度の工賃や部材費もかかります。全ての窓を最高グレードの防犯ガラスにすれば安心ではありますが、家中の窓を一律に強化すると予算オーバーになることも少なくありません。実際には、空き巣が狙いやすい1階の掃き出し窓や人目につきにくい窓などリスクの高い箇所を優先的に防犯ガラスにすることで、費用対効果を高めることができます。
それを考えずに闇雲に全窓を防犯ガラス化してしまうと、「こんなにお金をかけなくても良かったのでは…」と感じてしまうかもしれません。防犯ガラス導入による防犯効果は目に見えにくいものです。幸いにも空き巣被害に遭わなかった場合、「結局何も起きなかった」と効果を実感しづらい面もあります。費用対効果に納得するためにも、防犯ガラスの導入範囲やグレードは自宅の防犯リスクに応じて絞り込み、優先順位を付けて選ぶことが大切です。
自宅の環境に合っていなかった
防犯ガラスを導入したものの、自宅の環境や窓の状況に適していなかったために後悔するケースもあります。例えば、窓のサイズやサッシの仕様を考えずに発注した結果、「窓が大きすぎて対応する防犯ガラスがなかった」「防犯ガラスを入れたらガラスが重くなりすぎて窓の開け閉めが大変になった」という声があります。
防犯ガラスは中間膜を挟む分通常のガラスより厚みも重量も増すため、サッシや窓枠の仕様によっては取付けできない場合があります。特に天井近くまである大開口の掃き出し窓など、一部サイズでは防犯ガラスそのものが製造・施工できないケースもあり、その場合は防犯フィルムで代用する必要があります。また、防犯ガラスに交換することでペアガラス(複層ガラス)の機能が失われて冬場に結露が増えた等、思わぬデメリットが生じる場合も考えられます。
こうした点を知らずに設置してしまうと、「自分の家には合わなかった」と感じて後悔してしまうでしょう。防犯ガラス導入の際は、事前に専門業者に現場を確認してもらい、窓のサイズ・サッシの耐荷重・気密性への影響などをチェックしてもらうことをおすすめします。自宅の窓環境に適合した方法で防犯性を高めることが、満足度につながります。
補助金を使えることを知らずに設置してしまった
防犯ガラスの設置には費用がかかりますが、自治体や国の制度によっては費用の一部に補助金を活用できるケースがあります。例えば、国の「先進的窓リノベ事業」では断熱目的での窓ガラス改修(複層ガラスへの交換や内窓設置)に対して補助金が支給されており、防犯性能も備えた複層ガラスに交換する場合、複層ガラス部分の費用を補助金で賄える可能性があります。
ただし、この事業ではあくまで断熱性能向上が目的のため、防犯性能向上分の差額(Low-E複層ガラスと防犯複層ガラスの価格差)は補助対象外という注意点もあります。一方、自治体によっては防犯対策そのものに補助金を出す制度を設けているところもあります。例えば東京都では、窓の防犯性能向上部分にも補助金を支給する制度があり、防犯ガラスの導入費用を抑えることが可能です。
こうした制度を知らずに自己負担で設置してしまうと「補助金を使えばよかった…」と後から後悔するかもしれません。防犯ガラスを含む窓リフォームを検討する際は、事前にお住まいの自治体の補助金制度を調べて条件を満たせば活用するようにしましょう。
防犯ガラスの設置にかかる費用相場は?

防犯ガラスへの交換費用は、ガラス自体の価格+工事費用で決まります。ガラス価格はサイズや性能グレードによって変動しますが、参考までに腰高窓(約90cm×90cm)の場合の価格帯を見てみましょう。一般的な3mm厚単板ガラスが約1万円~なのに対し、同サイズの防犯ガラス(30ミルフィルム入り)は約2.2万円~、フィルム60ミルなら約2.6万円~、90ミルなら約3万円~が目安です。
防犯性能付きの複層ガラス(二重ガラス)になると1枚あたり4万円超になるものもあります。これらはガラス本体の価格で、実際に交換を業者に依頼する場合は別途工事費が発生します。工事費の内訳は業者や地域にもよりますが、基本作業料金がおおよそ4,000円程度+既存窓枠のパッキン交換代(1mあたり数百円)などが加算されるのが一般的です。
例えばリビングの大窓など大きな窓6枚を防犯ガラスに交換したケースでは、合計で約23万円(割引適用後、税込)かかった例もあります。一般的には1枚あたり数万円~十数万円と幅がありますので、導入したい窓の数や大きさ、選ぶガラスの種類によってトータル費用を試算しておくと良いでしょう。なお、前述のように自治体の補助金が利用できれば実質負担を減らせる可能性もあります。複数業者から見積もりを取り、補助金情報も確認した上で、予算に合ったプランを検討してください。
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防犯ガラスの設置が向いている人は?

防犯ガラスは多くの住宅で有効な防犯策となりますが、特に以下のような状況に当てはまる人には設置を強く検討する価値があります。自分の住まいのリスクプロファイルと照らし合わせて、導入の優先度を判断してみましょう。
窓からの侵入リスクが高い家に住んでいる人
泥棒の侵入経路として最も多いのは「窓」からであり、戸建住宅では侵入手口の約5割が窓からと言われます。特に1階の窓や、ベランダ付きで足場がある2階の窓は格好の標的です。お住まいが戸建てで道路から直接1階の窓に近づける構造になっている場合や、マンション1階・2階などで外から窓へのアクセスが容易な場合、泥棒に狙われるリスクは高くなります。
さらに、周囲に塀や植木があって人目に付きにくい窓がある家も注意が必要です。そうした「窓から侵入されやすい条件」に当てはまる家では、防犯ガラスによって窓の侵入抵抗力を高めておくことが特に有効です。実際に近隣で空き巣被害が発生している地域や、夜間の人通りが少ない場所にお住まいの方は、防犯ガラスの導入を前向きに検討すると良いでしょう。
泥棒が嫌がる家の条件として「窓の防犯対策がしっかりされていること」が挙げられます。狙われやすい窓が多い住宅ほど、防犯ガラスの効果は高まるといえます。
家族や住まいの安全を重視したい人
「泥棒に入られないこと」はもちろん、家族の安全や安心を最優先したいという方にも防犯ガラスは向いています。防犯ガラスは侵入対策で家族を守るだけでなく、合わせガラス構造によってガラス破片の飛散を防ぎ、安全性を高める効果もあります。
例えば小さなお子さんやお年寄りがいるご家庭では、万一ガラスが割れた際にも破片で大けがをするリスクを減らせる点で安心です。また、就寝中に泥棒に侵入されるといった最悪の事態を防ぐために「できる限りの防犯対策をしておきたい」という方にとって、防犯ガラスは心強い味方となるでしょう。
実験で証明された防犯性能(5分耐える性能)がある製品なら警察からも「防犯性能の高い建物部品」として認定されています。そうした確かな道具を備えておくことで得られる心理的な安心感も、防犯ガラスの大きなメリットです。家族や資産を守るため「念には念を入れたい」という安全志向の方は、防犯ガラスの設置を検討して損はありません。
侵入を防ぐ「抑止力」を高めたい人
泥棒は侵入に手こずる家や警戒心を煽る設備がある家を嫌がります。防犯カメラやセンサーライトと同様に、防犯ガラスも泥棒への抑止力(心理的な威嚇効果)を高める手段になります。防犯ガラスは外見からは分かりにくい場合もありますが、CPマークのステッカーなどを窓に貼っておけば「この家は防犯対策済みだ」と泥棒にアピールすることができます。
泥棒は下見の際に侵入しやすさをチェックしていますが、窓ガラスに防犯フィルムや防犯ガラスのラベルが貼ってあったり、補助錠が見えていたりすると、その家への侵入を諦める可能性が高まります。つまり、「確実に録画される」「確実に時間がかかる」と思わせることが最大の防犯になるのです。
既に防犯カメラやアラームを設置している方で、さらに窓からの侵入抑止力を高めたい人には防犯ガラスの導入は有効です。また、防犯ガラス自体が侵入を物理的に困難にする効果もあるため、心理面と物理面の両方で抑止効果を上乗せしたいと考える方に適しています。
人目につきにくい場所に窓が多い家の人
家の構造上、隣家や道路から死角になる位置に窓が多い場合も要注意です。周囲から見えにくい窓は泥棒にとって好都合で、ガラスを破る瞬間や侵入時の動きが他人の目に触れにくくなるため狙われやすくなります。
例えば、裏手に回り込んだところに勝手口や小窓が複数ある家、塀や植栽で覆われている窓がある家などが該当します。そういった窓は防犯フィルムや防犯ガラスで割られにくくしておくことで、侵入に時間がかかる状態にしておくことが有効です。
「見えない場所の窓=泥棒にとって都合の良い窓」ですから、そうした窓が自宅にある方には防犯ガラスの設置が向いていると言えます。なお、外から見えにくい窓には、面格子や内側からの補助錠の設置も併用すると一層効果的です。泥棒に“嫌な家”と思わせるために、防犯ガラスで弱点の窓を強化しておきましょう。
防犯対策とあわせて安全性も高めたい人
防犯ガラスは侵入防止だけでなく、ガラスの安全性を高めたい人にも適しています。防犯ガラスの中間膜は衝撃を吸収し、割れてもガラス片が飛び散らないため、台風や地震といった災害時にも被害軽減に効果を発揮します。シャッターや雨戸のない住宅であっても、防犯ガラスにしておけば飛来物が当たっても貫通しにくく、仮に割れても破片が室内に飛び散りにくいので安心です。
また、先述のように防犯ガラスは多少ながら防音効果やUVカット効果も期待できる製品があり、総合的に住まいの快適性・安全性を高めることができます。つまり、窓ガラスの防犯と防災・安全対策を一石二鳥で実現したい人には、防犯ガラスへの交換が向いていると言えるでしょう。
特に台風の多い地域にお住まいの方や、車通りの多い道路沿いで騒音が気になる方が防犯も兼ねてガラスを強化すると、一度のリフォームで複数の課題を解決できるメリットがあります。防犯ガラスは「泥棒対策+アルファ」の効果を狙いたい方にも適した選択肢です。
防犯ガラスを設置するときに確認しておくこと

防犯ガラスを導入すると決めたら、事前に以下のポイントを確認しておくことで「こんなはずじゃなかった…」という後悔を防げます。防犯ガラスの性能や設置条件についてよく理解し、万全の準備をしておきましょう。
防犯ガラスかどうかを示す表示や性能基準を確認する
購入・設置しようとしているガラスが本当に防犯性能を備えた製品かを確認することは基本中の基本です。前述の通り、強化ガラスや網入りガラスは防犯ガラスではないので、防犯目的で設置しないよう注意が必要です。防犯ガラスには必ず防犯フィルムが挟み込まれており、メーカーのカタログやガラス自体に性能等級(例:P2A、CPマーク)が表示されています。
「CPマーク」とは官民合同会議が認定した防犯性能の高い建物部品に付与される統一マークで、想定される侵入手口に5分以上耐えられる製品に与えられています。防犯ガラス選びに迷ったら、ひとつの目安としてCPマーク付き製品を選ぶと安心でしょう。
逆に、「防犯ガラス」と称していても実はフィルムが非常に薄く基準を満たさない製品も存在するため、性能表記はしっかりチェックしてください。購入前にカタログやガラスに貼られたラベルを見て、防犯等級や試験基準に合格していることを確認しましょう。
見た目が似ているガラスと防犯ガラスを混同しない
防犯ガラスと間違えやすいガラスには注意が必要です。例えば、網入りガラス(ワイヤー入りガラス)は一見すると防犯に良さそうですが、これは防火用であって防犯性能は期待できません。また、二重ガラス(ペアガラス)や防音ガラスなど、他の高機能ガラスも防犯目的とは異なるので混同しないようにしましょう。
実際、「新築時に入れた厚い強化ガラスを防犯ガラスだと思い込んでいたが、全くの別物だった」というケースもあります。防犯ガラスとは、防犯フィルムを挟んだ合わせガラスのことです。それ以外のガラスでは空き巣対策の効果は十分ではありません。特にリフォーム業者やハウスメーカーに依頼する際も、「強化ガラスにしますか?防犯ガラスにしますか?」と選択肢が提示される場合があります。
必ず「防犯ガラス(防犯合わせガラス)を入れてください」と明確に伝えることが大切です。見た目が似ていても中身の性能が違えば防犯効果は大きく変わります。性能表示や商品名に惑わされず、本物の防犯ガラスを選びましょう。
今の窓やサッシに設置できるか事前に確認する
防犯ガラスは通常のガラスより厚みがあり重いため、すべての窓に簡単に後付けできるとは限りません。事前に今の窓枠やサッシの仕様を確認し、防犯ガラスに交換可能かプロに相談しておくことをおすすめします。特に築年数が経った住宅だと、サッシの溝幅が狭くて厚いガラスが入らない場合や、窓の建て付けが弱く重いガラスを支えられない場合があります。
また、極端に大きなサイズの窓ガラスは、防犯ガラスそのものが製造できないこともあります。そうした窓には、防犯フィルム+雨戸など別の対策を組み合わせる必要が出てきます。さらに、防犯ガラスに替えるとペアガラス機能が失われる(一枚ガラス化する)ため、断熱性ダウンや結露増加といった副作用が起こることもあります。
これらを踏まえ、防犯ガラス設置の専門業者に現地を見てもらい、適合する製品や工法を確認することが大切です。場合によっては、窓全体を新しい防犯サッシごと交換した方が良いケースもあります。事前確認を怠ると「せっかく買ったのに取り付けられなかった」「交換したら他の問題が出た」と後悔しかねません。自宅の窓環境でベストな防犯強化方法は何か、プロと一緒に検討しておきましょう。
どの窓に本当に必要か優先順位を決めておく
家の全ての窓を防犯ガラスに越したことはないかもしれませんが、予算や効果の面で現実的ではありません。防犯ガラスを特に入れるべき窓と、他の方法で十分な窓を仕分けし、優先順位を決めておくことが肝心です。例えば、1階やベランダの窓など侵入リスクが高い箇所は最優先で防犯ガラス化を検討します。
逆に、高層階の小窓やトイレの小さな窓など、人が侵入しづらい場所は防犯フィルム程度でも効果が見込めるでしょう。また、寝室の窓にはシャッターを付けるなど別の対策を組み合わせ、人目につかない勝手口の窓には面格子を付けるといったように、それぞれの窓の特性に合った対策を割り当てることも有効です。
家全体で防犯力を高めるには、一つの窓だけ強化すれば良いわけではなく、弱点をバランスよく補強することが重要です。防犯ガラスを導入する前に、自宅の窓をリスク度合いや使用頻度で分類し、「ここには防犯ガラス」「ここはフィルムで十分」といったプランを描いてから施工に臨むと、無駄なく効果的な防犯強化ができます。
補助金申請ができるか確認しておく
防犯ガラスの設置前に、利用できる補助金や助成金の有無を確認しておきましょう。前述のように、国の窓リフォーム補助事業や地方自治体の防犯補助制度など、窓の性能向上に対して金銭的サポートを受けられる場合があります。各制度には申請のタイミングや手続き方法、適用要件がありますので、「知らずに工事を終えてしまった」ということがないよう注意が必要です。
補助金は基本的に着工前の申請が必須であり、後から申請はできない場合がほとんどです。例えば、先進的窓リノベ事業では工事着工前に事前エントリーと交付申請を行う必要がありますし、自治体の補助金も交付決定を受けてから工事契約・着工となります。
「補助金がもらえるなら最初に知りたかった…」と後悔しないためにも、事前にネットや役所窓口で情報収集し、該当する制度があれば速やかに申請準備を進めましょう。面倒に感じるかもしれませんが、申請ひとつで数万円規模の補助が受けられることもあります。防犯ガラス導入を決めたら、まずは補助制度のチェックをお忘れなく。
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防犯ガラス以外でできる防犯対策

防犯ガラスは有力な防犯策ですが、窓の防犯は他の対策と組み合わせてこそ万全です。ここでは、防犯ガラス以外に取り入れられる有効な窓の防犯対策を紹介します。防犯ガラスの導入が難しい場合や、さらに防犯レベルを上げたい場合は、ぜひ併用を検討してみてください。防犯対策は「重ねがけ」が基本です。一つの方法だけでなく、複数の方法を組み合わせてこそ泥棒に対する抑止力と侵入阻止力が飛躍的に高まります。
補助錠を取り付けて窓の防犯性を高める
補助錠とは、窓のクレセント錠(主錠)とは別に取り付ける追加の鍵のことです。窓の上部や下部に後付けで設置でき、泥棒が窓から侵入しにくくする簡易なグッズとして普及しています。補助錠を付けると、泥棒にとっては解錠すべき鍵が二つになるため手間が増えますし、特に窓の上部に鍵があると体勢的にも開けにくく目立つため、嫌がって犯行を諦めるケースが多いと言われます。
市販の補助錠は工具不要で貼り付けるだけの簡単なものも多く、賃貸住宅でも気軽に導入しやすいです。価格も1個あたり1,000~5,000円程度と安価なので、まずは手軽な防犯強化として検討すると良いでしょう。特に引違い窓の場合、補助錠によって窓を少しだけ開けてロックすることもできる製品もあり、換気中の防犯にも役立ちます。
注意点としては、補助錠だけではガラスを破られた場合の侵入は防げないため、あくまで「鍵開けによる侵入を防ぐ」対策であることです。しかし、防犯フィルムやセンサーライトと組み合わせれば、窓周りの防犯性は飛躍的に高まります。安価で手軽な補助錠は、ぜひ活用したい防犯グッズの一つです。
防犯フィルムを貼ってガラスを割れにくくする
防犯フィルムは、既存の窓ガラスに透明フィルムを貼り付けて割れにくくする防犯グッズです。厚手の特殊なフィルムをガラス面に密着させることで、ガラスが割られても破片が飛び散らず、穴を開けにくくする効果があります。バールでの打ち破りやドライバーでのこじ破りに対して侵入に時間をかけさせることができ、泥棒が諦める心理効果も期待できます。
防犯フィルムは防犯ガラスと比べて安価で手軽に導入できる点が魅力です。費用相場は1㎡あたり15,000~30,000円程度(プロが施工する場合)とされています。DIY向けの商品も市販されており、比較的安価に購入できます。ただし、フィルムは継ぎ目なく窓全面に貼る必要があり、自分で綺麗に貼るのは難易度が高いです。気泡が入ったり一部でも隙間があると、そこから破られてしまう恐れがあります。
また、防犯フィルムにも厚みによるグレードがあり、できれば警察庁などが認めたCPマーク付きの製品(例えば厚さ250μm以上など)を選ぶと安心です。防犯フィルム単体では防犯ガラスほどの強度はありませんが、「窓ガラスを割られにくくする」という点では一定の効果があります。防犯ガラスが難しい窓にはフィルムを貼るなど、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
シャッターや雨戸で物理的に侵入を防ぐ
窓そのものをシャッターや雨戸で覆ってしまう方法も非常に効果的です。シャッター(雨戸)は窓の外側に物理的な壁を作ることで、泥棒がガラスに触れる前に大きな障害物を設ける対策です。閉めている間はガラスを割られる心配がなく、こじ開けや打ち破りにも強い防犯性を発揮します。また、シャッターは防犯だけでなく防風・防音・遮光にも優れており、閉めればプライバシー確保にもなります。
後付けシャッターの場合、手動タイプと電動タイプがありますが、電動なら開け閉めもスムーズで毎日続けやすいでしょう。一方で、シャッターや雨戸の設置にはまとまった費用がかかります。窓の大きさにもよりますが、後付けシャッターの場合1窓あたり20~35万円程度が相場です。このため、すべての窓に付けるのは現実的でない場合も多く、狙われやすい窓だけに限定して設置するのが一般的です。
また、集合住宅では外観の統一ルールがあり勝手に取り付けできないケースもあります。費用や制約はありますが、防犯性能としては非常に高い抑止力と防御力を持つ対策なので、特に人目につかない寝室や勝手口の窓などには有力な方法です。もし後付けが難しければ、就寝時だけ簡易的に取り付ける窓用防犯バーなども検討すると良いでしょう。いずれにせよ、窓ガラスの前にもう一層のバリアを設けるという発想は泥棒に大きな労力を強いるため、高い防犯効果があります。
面格子を設置して外からの侵入を防止する
面格子(窓の格子)も古くからある代表的な窓の防犯対策です。窓の外側に金属製の格子を固定することで、ガラスを破られても人が侵入できないようにする物理的防御策です。特にトイレや浴室、小窓などに格子が付いている家を見かけますが、あれは視覚的な抑止力も高めています。泥棒からすると、格子がある窓は「時間がかかりそうだ」「工具で外すのも手間だ」と感じさせる効果があります。
費用面でもシャッターより安価で、1窓あたり4~6万円程度と設置しやすいのも利点です。ただし、面格子にもデメリットはあります。泥棒は嫌がるとはいえ、バールなどで格子自体をこじ開けて外してしまう強行手段も不可能ではありません。実際には大きな音が出るため犯行は難しいですが、「絶対破れない」というものではない点は認識しておきましょう。
また、デザインによっては家の外観を閉鎖的に見せてしまうため、敬遠する方もいます。その場合は内側に設置するタイプの格子(内格子)も検討できます。面格子は比較的低コストで導入できる割に、防犯効果と安心感を得やすい対策です。特に、一人暮らしの女性や高齢者世帯で防犯に不安がある場合、小さな窓だけでも格子を付けておくと心理的にも安心でしょう。泥棒の視点から見て「手間のかかる家」にするために、面格子設置も有効な手段となります。
センサーライトで不審者を近づけにくくする
センサーライト(人感センサー付き照明)は、防犯対策として手軽で効果的なグッズです。家の周囲に人が近づくと自動でライトが点灯し、泥棒の存在を周囲に知らせて威嚇します。泥棒は暗闇に乗じて忍び込もうとするため、急に明るい光を浴びせられると非常に嫌がります。センサーライトは玄関先や駐車場だけでなく、大きな窓の外にも設置すると良いでしょう。
例えば1階リビングの掃き出し窓の外や、庭に面した窓の付近に設置すれば、窓からの侵入を試みる不審者に強い心理的プレッシャーを与えられます。電源が確保しにくい場所でも、最近はソーラー充電式や電池式のセンサーライトもあり、配線不要で取り付け可能な製品も豊富です。費用相場は1台あたり1万円~5万円程度と性能によって幅がありますが、DIY感覚で設置できる簡易なものなら数千円程度から購入できます。
夜間だけでなく日没後は常に自動で作動するようタイマー設定できる製品もあります。注意点として、猫や犬など動物にも反応して頻繁に点灯すると逆に近隣の迷惑になる場合があるので、設置場所や感度の調整は適切に行いましょう。センサーライトは「近づけば光る家」という印象を与え、防犯カメラほど高価でなくとも泥棒を寄せ付けにくくする効果があります。窓周りを暗くしない工夫として、ぜひ活用してみてください。
防犯カメラやホームセキュリティを導入する
防犯カメラの設置も窓からの侵入抑止に高い効果を発揮します。防犯カメラがあるだけで泥棒は「録画されて証拠が残るのはマズい」と感じ、犯行を諦めることが多いです。最近ではネットワークカメラやスマホ連携カメラなど手軽な商品も増え、工事をしなくてもコンセントに挿すだけ・貼り付けるだけで使えるカメラもあります。
ダミーカメラ(見せかけだけのカメラ)で安価に抑える手もありますが、確実な抑止効果を求めるなら録画できる本物のカメラがおすすめです。費用はピンキリですが、家庭用なら1台数万円程度から導入できます。窓の防犯という点では、カメラは直接侵入を防ぐものではありませんが、犯行の証拠を残す備えとして有用です。特に戸建て住宅ではカメラの存在自体が泥棒への強いアピールになります。
また、ホームセキュリティ(警備会社)の導入も可能なら非常に心強い対策です。窓に開閉センサーを付け、異常があれば警報が鳴ったり警備員が駆け付けたりするサービスで、泥棒からすれば最も敬遠する家になります。ただし、ALSOKやセコムといった警備サービスは初期費用や月額料金がかかるため、誰もが気軽に導入できるものではないのも事実です。
費用面で難しい場合は、窓用の簡易アラーム(振動や開放を感知すると大音量を出す装置)を取り付けるだけでも効果があります。防犯カメラやホームセキュリティは直接ガラスを強化するわけではありませんが、泥棒に「この家はリスクが高い」と思わせるトータルな防犯対策として有効です。窓周りの物理的な対策とあわせて検討してみてください。
まとめ

防犯ガラスは空き巣対策に有効な手段ですが、その目的と限界を正しく理解して活用することが大切です。防犯ガラスは泥棒の侵入を遅らせ、その間に諦めさせるためのものであり、絶対に侵入されない魔法の盾ではありません。そのため、他の防犯対策との組み合わせ(多層防御)が重要であり、窓以外の侵入口や心理的抑止も含めて総合的に防犯する必要があります。
防犯ガラスの導入を検討する際は、この記事で挙げた後悔ポイントをチェックリストに、ご自分の計画を見直してみてください。【性能の確認】【設置範囲の検討】【費用対効果】【補助金の活用】など事前に考慮すべき点を押さえ、正しい目的意識を持って導入すれば、防犯ガラスはきっと心強い味方になってくれるはずです。防犯ガラスを賢く使いこなし、泥棒に「この家は割に合わない」と思わせる安心・安全な住まいづくりを目指しましょう。
もし、防犯ガラスへの交換を検討していれば窓猿までご相談ください。窓猿でしたら年中無休で最短20分で現場に駆け付けます。窓ガラスのことで何かお困りのことがあれば窓猿までお気軽にお問い合わせください。
