窓ガラスの種類と特徴は?目的別の選び方と交換費用の目安を解説!

窓ガラスは日差しや風景を取り入れるだけでなく、断熱・遮熱や防音・防犯など住まいの快適性にも大きく関わる重要な要素です。近年では防音性・断熱性・防犯性などを備えた高機能な窓ガラスが数多く登場しており、古い住宅でも窓ガラスを交換することで住環境の質を高められるようになりました。
本記事では窓ガラス交換を検討している方に向けて、代表的な窓ガラスの種類と特徴、費用の目安を詳しく解説します。ガラスの機能や価格帯を理解し、自宅に最適な窓ガラスを選べるようにしましょう。
目次
基本的な窓ガラス

まずは一般住宅で広く使われる基本的な窓ガラスの種類です。従来からある透明ガラスや、視線を遮りつつ採光する型板ガラス・すりガラス、火災対策に用いられる網入りガラスが該当します。それぞれ素材や加工方法が異なり、見た目や機能に特徴があります。これら基本ガラスは比較的安価で入手しやすく、DIYにも使われることが多い一方、断熱性や強度など性能面では高機能ガラスに劣ります。
フロートガラス
フロートガラスは一般的な透明板ガラスで、住宅の窓や棚板、食器など最も広く普及しているガラスです。透明度が高く平滑性に優れるため、ガラス越しの風景をくっきり見ることができます。流通量が多く価格が安いことに加え、切断加工などが容易なためDIYでも扱いやすい素材です。ただし断熱性は低く紫外線も素通しになるため、近年の省エネ性能には物足りない面があります。
またフロートガラスは厚みが増すと若干緑色を帯び、重ねると緑色が目立つ性質があります。厚手のガラスを多用するときはこの点に注意が必要です。なお、フロートガラスは破損すると鋭利な破片となるため、現代では安全性向上のため強化加工や合わせ加工を施した製品も多く使われています。
型板ガラス
型板ガラスは片面に凹凸模様をつけた半透明ガラスで、視線をぼかしながら光を通す特徴があります。典型的な模様としてザラザラした「梨地」や霞がかった「霞ガラス」などがあり、外からの視線を遮りプライバシーを守る目的で浴室やトイレ、小窓などに多用されます。片面がデコボコで反対面がツルツルしており、製造時に模様付きロールでガラス表面に型押しして作られます。
すりガラスとの違いは水に濡れても透明化しない点で、結露しやすい窓でも目隠し効果が落ちにくいメリットがあります。ただし最近は国内メーカーが「霞」模様以外の型板ガラスをほとんど製造しておらず、昭和期に見られたような多彩な柄ガラスは入手困難になっています。型板ガラスは強化ガラス化する加工も可能で、安全面を高めた製品も作られています。
すりガラス
すりガラスは表面に細かな凹凸をつけて半透明化したガラスで、柔らかな採光と目隠し効果を両立します。製法はガラス表面に砂を高速で吹き付けて擦り、無数の微細な傷を付ける「サンドブラスト加工」で、不透明な乳白色に仕上げます。ザラザラした質感が特徴で、近づくと物体の輪郭や色はぼんやり見えますが遠ざければほとんど見えなくなるため高い目隠し性能があります。
ただし水で濡らすと透けて見える点に注意が必要です。濡れた面に水膜ができると凹凸が埋まり、光の乱反射が起きなくなるため、雨や結露で濡れる場所には不向きです。お手入れ面でも、表面が粗いためホコリや油汚れが付きやすく落としにくい欠点があります。近年では後述のフロストガラスのように化学処理で表面をなめらかにした製品も登場し、汚れにくさや耐水性が改善されています。
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網入りガラス
網入りガラスは中に金属製のワイヤー網を封入したガラスで、防火用ガラスとして利用されてきました。火災時にガラスが割れても破片が金網に絡み落下しにくいため、延焼防止や避難時の安全に寄与します。金網のパターンは斜め格子や縦横格子などがあり、透明なものと乳白色の型ガラスタイプがあります。縦ワイヤー入りは割れた際の飛散防止目的、クロスワイヤー入りは火炎や火の粉の侵入防止効果があります。
一見頑丈そうですが、実はガラス強度自体は通常品と大差なく、防犯性能も期待できません。むしろ内部のワイヤーが温度差で膨張して割れを誘発する「熱割れ」を起こしやすい欠点があります。また網が視界に入るため、現在では後述の合わせガラスや防火性能の高い特殊ガラスに置き換わりつつあります。それでも防火地域の建築基準を満たす手軽な防火ガラスとして、今なお建物の防火戸などに広く使われています。
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安全性を高める窓ガラス

割れた際の飛散防止や貫通防止性能を高め、人や財産を守るための窓ガラスです。ガラス自体の強度を上げた強化ガラス、中間膜で破片を保持する合わせガラスは代表的な安全ガラスで、建築基準法でも「安全合わせガラス」や「強化ガラス」は安全ガラスとして位置付けられています。それぞれ目的に応じた特徴があるため、必要な安全性能に合わせて選択しましょう。
強化ガラス
強化ガラス(全面物理強化ガラス)は、通常のフロート板ガラスを加熱後に急冷処理して機械的強度を高めたガラスです。同厚さのガラスに比べ約3.5~4倍の耐風圧強度を持ち、割れにくいのが最大の特徴です。見た目は透明ガラスと変わりませんが、割れたときの挙動が大きく異なります。通常ガラスが鋭利な破片になるのに対し、強化ガラスは小さな粒状に砕け散るため安全です。破片で深手を切る心配がなく、「安全ガラス」とも呼ばれます。
これらの特性から、テーブルトップや大型ショーウィンドウ、オフィス間仕切りなど安全性が求められる箇所によく利用されています。一方で一点集中の衝撃には弱いこと、熱による膨張差で自然破損する場合があることに注意が必要です。また強化ガラスは一度加工すると切断できないため、サイズオーダーの場合は最初から寸法指定して製造する必要があります。総じて強化ガラスは「割れにくく、割れても安全」なため、もっとも基本的な安全ガラスとして広く普及しています。
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合わせガラス
合わせガラスは2枚以上の板ガラスを強靱な中間膜で貼り合わせたガラスで、割れても中間膜が破片を保持する安全ガラスです。ガラスが破損しても粉々に崩れ落ちず、破片が膜にくっついた状態で留まるため、飛散や落下による二次被害を抑えます。中間膜にはポリビニルブチラール(PVB)等の合成樹脂フィルムが用いられ、厚さ0.38mm程度が一般的ですが、防犯・防災用途では0.76mm~1.52mmとさらに厚い特殊膜が使われます。合わせガラスは自動車のフロントガラスにも採用されており、衝突時の安全確保に大きく寄与しています。
建築用では地震時の落下防止や転落防止に有効で、階段の吹き抜け部分や高所の窓ガラスには法規で合わせガラスが指定されるケースもあります。また中間膜に着色・印刷フィルムを挟み込むことでデザインガラスを製作することも可能で、装飾用途にも利用が広がっています。なお、合わせガラスは通常のガラスより若干重く厚みも増すため、既存サッシへの後付け交換時には対応可否の確認が必要です。破片保持による安全性だけでなく、膜の遮断効果で防音性・断熱性やUVカット性を向上させることもできる多機能ガラスです。
防犯ガラス
防犯ガラスは、侵入強盗対策のため貫通しにくく破られにくいことを重視した特殊ガラスです。実態は中間膜を厚く強化した合わせガラスであり、通常より厚手の特殊フィルムによってこじ開けや打ち破りへの抵抗力を高めています。板硝子協会の定義では、中間膜厚さ30ミル(約0.76mm)以上の合わせガラスを「防犯ガラス」と称し、60ミル(約1.52mm)以上は防災防犯グレードとされています。防犯ガラスは割れてもしばらく貫通孔が開かないため、侵入に時間と大きな音がかかり空き巣への抑止効果があります。
代表例のAGC「ラミセーフセキュリティー」などはバールなどによる打撃試験で一般ガラスより圧倒的に破りにくい性能を示します。また防犯性能と断熱性を兼ねたLow-E防犯複層ガラスなど複合製品も登場しています。費用は通常ガラスの数倍しますが、侵入被害を防ぐ安心感を得られます。マンション1階や戸建ての掃き出し窓など防犯上リスクの高い開口部には検討したいガラスです。
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防災安全合わせガラス
防災安全合わせガラスは、台風・竜巻・地震など災害時におけるガラス飛散防止と耐貫通性を特に高めた合わせガラスです。厚さ1.52mm以上の強靱な中間膜を用いた合わせガラスで、一般の合わせガラスより飛来物の衝撃に対する耐貫通性に優れ、万一割れても破片がほとんど飛散しません。その高い安全性能から、避難施設となる学校や公共施設の窓ガラスに採用が推奨されています。
強風で瓦や看板が飛んできても貫通せず、地震で倒れた家具が当たっても室外へ破片が飛び散りにくいため、災害時の二次被害を最小限に抑えることができます。板硝子協会ではロゴマークも定めて普及に努めており、台風常襲地帯などでは防災安全合わせガラスを採用する建物が増えています。防犯ガラスと同様に外力への抵抗力が高いことから、防犯性能も兼ね備えている点も特長です。費用は通常の合わせガラスより高価ですが、人命や建物を守る最後の砦として価値のあるガラスと言えるでしょう。
割れにくい・災害に強い窓ガラス

自然災害や衝撃によるガラス破損リスクを低減することを目的としたガラスです。強風圧や飛来物で割れにくくするため、ガラス自体を強化した強化複層ガラスや、破片保持力を持つ安全合わせ複層ガラスがあります。またサッシの風圧強度では対応しきれない暴風下での安心感を高める耐風圧ガラス、既存ガラスに後貼りする飛散防止フィルム貼りガラスも災害対策として効果的です。これらを組み合わせれば台風や地震による窓ガラス破損に備えることができます。
強化複層ガラス
強化複層ガラスは、ペアガラス(二重ガラス)の構成板に強化ガラスを用いた複層ガラスです。通常の複層ガラスより耐風圧性が高く、約3~5倍の強度を持ちます。台風や暴風による窓への圧力に対して割れにくく、万一割れても粒状破片になるため飛散しにくいのが利点です。一般のペアガラスは強度面では単板と同等ですが、強化複層は外側ガラスを強化ガラスにすることでベランダ掃き出し窓など大きな開口部でも高い安全性を確保できます。
高層ビルや高層住宅でも強風圧に耐える設計が可能で、近年では標準採用するメーカーもあります。また複層構造により断熱性も確保されているため、強度と省エネ性能を両立できるのもメリットです。強化複層ガラスは通常のペアガラスよりコストは上がりますが、風の強い地域や大開口部に特に安心なガラスと言えるでしょう。
安全合わせ複層ガラス
安全合わせ複層ガラスは、合わせガラス(一部または全部)を組み込んだ複層ガラスです。片方のガラスまたは両方を合わせガラスにすることで、割れても破片が飛散しない複層ガラスとなります。強風時に飛来物が当たっても、合わせガラスの中間膜がガラスの脱落や穴あき破壊を防いでくれるため、台風対策に有効です。また紫外線も中間膜で99%以上カットされ、家具や床の日焼け防止効果も期待できます。
代表製品にYKK APの「防災安全合わせ複層ガラス」などがあり、強度と柔軟性に優れた中間膜により破壊されにくく飛散しにくい性能を持ちます。防犯合わせ複層ガラスと呼ばれることもあり、厚膜を使えば空き巣対策にも寄与します。通常の複層ガラスと比べ高価ですが、断熱性・防音性と安全性を両立できる点で注目されています。特に暴風地域や地震多発地域の住宅では、安全合わせ複層ガラスへの交換も検討すると良いでしょう。
耐風圧ガラス
耐風圧ガラスとは、強風によるガラス破壊を防ぐために厚さ・サイズ・支持方法を最適化したガラスです。台風や竜巻では窓ガラス全体に均等な風圧力がかかり、設計風圧を超えると破損します。そのため建築設計では地域の基準風速に基づき、ガラスの厚みと面積から耐風圧強度を検討します。厚いほど強く、小さいほど強いのがガラスの耐風圧特性であり、必要に応じてガラス厚を上げたり面積を区切ったりして対応します。
例えば標準的な5mm厚フロートガラスの場合、風速34m/s程度なら約2.3㎡まで割れない設計が可能ですが、それ以上の大きさなら6mm厚以上にするなど対策します。さらに余裕を見て強化ガラスや合わせガラスを採用することで、想定外の強風にも備えることができます。耐風圧ガラス自体は製品名ではなく設計上の考え方ですが、大型台風にも割れにくい窓ガラスを目指す際には厚みアップや強化処理による耐風圧設計が重要になります。窓の耐風等級や建物高さによって必要性能が異なるため、専門業者と相談して最適な仕様を選びましょう。
飛散防止フィルム貼りガラス
既存の窓ガラスに透明フィルムを貼って破片の飛散を防ぐ方法です。防災対策として手軽に導入でき、地震や台風でガラスが割れてもフィルムが破片をまとめ、室内外への飛散を抑制します。特に小さな子供や高齢者がいる家庭、店舗のガラスケースなどでは、万一の破損時に安心な対策となります。フィルム自体は厚さ数十ミクロン程度のポリエステル製ですが、衝突や地震時の試験(JIS A5759)で所定の飛散防止性能を満たす製品もあります。
貼ることで紫外線を99%以上カットする効果もあり、家具の日焼け防止にも有効です。施工はDIYも可能ですが、気泡なく貼るには熟練を要するためガラス店に依頼するのが確実でしょう。なお、既存ガラスに貼る性質上、ガラス自体の強度や断熱性は向上しません。熱線吸収ガラスに貼ると熱がこもって割れる恐れもあるため注意が必要です。それでも低コストで安全性を高める方法として広く普及しており、賃貸住宅などガラス交換が難しい場合の防災対策としても有効です。
断熱・遮熱性能を高める窓ガラス

窓から出入りする熱を抑え、室内の快適な温度を保つための高機能ガラスです。複層ガラス(ペアガラス)やトリプルガラスは空気層を設けて熱伝導を抑え、結露防止にも効果的です。さらにLow-E複層ガラスでは特殊金属膜により断熱・遮熱性能を強化しています。超高断熱の真空ガラスも登場し、薄いままで驚異的な断熱効果を発揮します。これらのガラスに交換することで冷暖房効率を上げ、省エネや結露軽減に大きな効果があります。
ペアガラス
ペアガラスは2枚のガラスの間に乾燥空気などの中空層を設けた複層ガラスで、単板ガラスに比べ断熱性が格段に高い製品です。一般に内部に乾燥空気を封入したものを指し、空気層が熱を伝えにくいため室内の暖気や冷気が外に逃げにくくなります。冬場でも室内側ガラスの表面温度が下がりにくいため結露防止に効果的で、現在新築住宅の主流となっています。標準的なペアガラスでも12mm程度の厚みがあり(ガラス+空気層)、単板ガラス用サッシにはそのまま入らない場合があるので注意が必要です。
なお「ペアガラス」はAGC社の商品名でしたが、現在は複層ガラス一般を指す言葉として定着しています。空気層にアルゴンガスなど熱伝導率の低いガスを充填した高断熱仕様もあり、組み合わせるガラス種や封入ガスによって性能が変化します。複層ガラスへの交換は窓の省エネ化に最も効果的な方法の一つで、政府の補助金対象にもなっています。
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トリプルガラス
トリプルガラスは3枚のガラスと2つの中空層で構成される三重ガラスです。ペアガラスよりさらに熱移動を抑えられるため断熱性能が飛躍的に向上します。一般的な複層ガラスの約2倍の断熱性があるともいわれ、寒冷地や高断熱住宅で採用が増えています。空気層が二重になることで結露も起きにくくなり、遮音性も高まる傾向があります。
一方、ガラス重量が増す(約1.5倍以上)ためサッシの開閉が重く感じられること、厚みが大きく対応サッシが限定されること、そして価格が高いことがデメリットです。また日射取得率が下がるという指摘もあり、暖かい地域では必ずしも有利ではありません。最近ではLow-E膜を2面に配置した高性能トリプルガラスも登場し、樹脂窓と組み合わせて最高レベルの断熱を実現する住宅も増えています。冬の寒さ対策や結露防止を最優先する場合に検討したいガラスです。
Low-E複層ガラス(断熱タイプ)
Low-E複層ガラスとは、ガラス表面に特殊金属膜(Low-E膜:低放射膜)をコーティングして熱放射を抑制した高機能複層ガラスです。断熱タイプは、室内側ガラスの室内面(第3面)にLow-E膜を施した仕様で、室内の暖房熱を反射して逃さず、冬場の断熱効果が高まります。Low-E膜は赤外線(熱線)を効率よく反射するため、室内の暖かさをガラスから逃がしにくくしつつ、可視光は適度に透過します。その結果、冷え込みによる室温低下を防ぎ、結露発生も抑制できます。
またLow-E膜は紫外線もかなりカットするため、家具や床の色あせ防止にも効果があります。断熱タイプは寒冷地向けと言われますが、日本のほとんどの地域で冬の快適性向上に寄与します。なおガラス自体に薄い着色(ブロンズ色など)が付く場合がありますが、製品により見た目の透明度は異なります。冬の暖房効率を高め省エネしたい場合に最適なガラスです。
Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)
遮熱タイプのLow-E複層ガラスは、室外側ガラスの室内面(第2面)にLow-E膜を施した仕様で、太陽熱を反射して夏場の遮熱効果を高めたガラスです。夏の強い日射を効率よく跳ね返し、室内温度の上昇を抑えるため冷房負荷を軽減できます。外側ガラスに金属膜をコーティングすることで、ハーフミラーのような効果が生じ、昼間は外から室内が見えにくくなる利点もあります。
一方で冬場の日射取得量は減るため、地域や設置方位によってメリット・デメリットを考慮する必要があります。近年ではLow-E遮熱タイプでも可視光透過を高く保ちつつ赤外線だけをカットする技術が進歩しており、眩しさを抑えつつ冷房効率を上げることが可能です。ガラスの色味は若干反射系の青や銀色を帯びます。夏の暑さ対策や西日対策を重視したい窓に有効で、日射の強い地域や窓の方角によっては大きな効果を発揮します。
真空ガラス
真空ガラスは、2枚のガラス板の間をわずか0.2mm程度の真空層にした超高断熱ガラスです。AGCの「スペーシア」に代表され、世界初の画期的技術として開発されました。真空層は魔法瓶と同じ原理で熱の伝導・対流を遮断し、一枚ガラスの約4倍、一般複層ガラスの約2倍もの断熱性能を実現します。厚さはわずか6.2mm程度と普通の単板とほぼ同じで、既存のサッシにそのまま入れ替えできる点も大きなメリットです。真空層内には極小の支持柱が一定間隔で配置されており、ピンホール状の排気口を封止して製造されます。
Low-E膜も組み合わせることで伝導・対流・放射の熱移動をすべて抑えるため、結露もしにくく冷暖房費削減効果も高いです。デメリットは価格が非常に高価なこと、製品サイズに制限があること(大型ガラス不可の場合あり)、および真空層が破れた場合に性能低下する点です。しかし既存窓を活かして劇的な断熱改善ができる技術として、リフォーム市場でも注目されています。薄さと高断熱を両立した次世代ガラスと言えるでしょう。
防音・遮音性能を高める窓ガラス

外部の騒音を抑え、室内の静けさを守るためのガラスです。通常の窓を防音ガラスに替えることで、自動車の走行音や工事音などの侵入を大幅に軽減できます。防音合わせガラスや防音複層ガラスなど手法はいくつかあり、それぞれ異なる周波数帯の騒音に効果を発揮します。窓からの音漏れ対策にも有効で、ピアノや子供の声が外に漏れるのを防ぐ目的にも使われます。騒音レベルや音の種類に応じて最適なガラスを選ぶことが重要です。
防音ガラス
防音ガラスは特殊な防音中間膜を挟み込んだ合わせガラスで、音エネルギーを熱に変換して振動を減衰させる原理を持ちます。具体的にはポリブチラル系の防音膜(音響PVB膜)が挟まれており、この膜が振動を吸収・散逸することで音波の透過を抑えます。AGCの「ラミシャット」シリーズが代表例で、厚さ6~8mm程度の防音合わせガラスが一般住宅でも使用されています。ラミシャットは30と35の2タイプがあり、それぞれ約30dB・35dBの遮音性能を有します。これは大通り沿いの住宅でも室内では静かに感じるレベルです。
防音ガラスは防音と同時に安全・防犯性も向上する利点があります。膜で破片が保持され貫通もしにくくなるため、防犯ガラスの代替になる場合もあります。欠点はガラスが厚く重くなることと、価格が高いことですが、静かな住環境を得たい方には有力な選択肢です。特に交通量の多い道路沿いや鉄道沿線の住宅には、防音サッシと組み合わせて騒音対策の切り札となるでしょう。
防音合わせガラス
防音合わせガラスは、上述の防音ガラスと本質的には同じく防音膜を挟んだ合わせガラスです。ただし住宅業界では、より厚手で高遮音等級の製品や、防犯性能も兼ねた厚膜タイプを指すことがあります。例えば防犯も考慮した「防災防犯ガラス(合わせガラス)」はT-3相当の防音性能を有し、侵入抑止と防音を両立します。防音合わせガラスは基本的に複数の効果を兼ね備えることが多く、遮音・防犯・UVカットなどオールマイティーです。そのためマンション高層階など防犯不要な環境では過剰性能となり、軽量な防音複層ガラスの方が適する場合もあります。
選定の際は、求める遮音量(ターゲットデシベル)と音域特性を施工業者と相談しましょう。なお製品カタログでは「防音合わせ複層ガラス」として複層ガラス化されたものも存在し、断熱と防音を同時に強化できます。ピアノ室やホームシアターなど室内から外への音漏れを防ぎたい場合にも効果的です。
防音複層ガラス
防音複層ガラスは、複層ガラスの中空層に特殊な共振防止装置(レゾネーター)を取り付けたガラスです。通常、複層ガラスはある特定の低周波数で共鳴して遮音性能が低下する問題(共振透過)が知られていますが、防音複層ガラスは中空層内の共鳴を打ち消す構造を組み込むことでこれを防止します。一例としてYKK APの「まどまど静」がありますが、これは内窓(二重窓)システムで複層ユニットに音響共振対策を施したものです。一般的な防音複層ガラス単体製品としては、AGCの「サンバランス静」などが挙げられます。
これらは低音域から高音域までバランスよく遮音できる点が特徴です。さらにハーフミラー効果で外からの視線も遮りやすい副次効果もあります。ただし製品コストは高価で、また窓枠との気密性や壁体伝播音などガラス以外の経路も考慮しないと十分な効果を得られない場合があります。防音対策としては、まずガラス交換だけでなく窓そのものの遮音仕様(防音サッシや二重窓化)を検討し、その上で防音複層ガラスを採用することで最大限の静音効果を発揮するでしょう。
プライバシー・デザイン性を重視した窓ガラス

外部からの視線を遮りつつ光やデザインを楽しみたい場合、ガラス自体の模様や色を工夫した製品が用意されています。代表例が乳白色のフロストガラスや、多彩な模様を持つデザインガラス・装飾ガラスです。ガラスに着色した色ガラスや前述の型板ガラスもプライバシー確保に有効です。それぞれ意匠性が高く、インテリアや建築デザインの一部として空間を彩ってくれます。既存の透明窓にフィルムを貼って目隠し効果を持たせる方法もありますが、ここではガラスそのものの種類として紹介します。
フロストガラス
フロストガラスはすりガラスの加工面を化学処理でなめらかにした曇りガラスで、「タペストリーガラス」とも呼ばれます。見た目はすりガラスに似た乳白色半透明ですが、表面にフッ酸処理を施しているため水に濡れても透けず汚れも付きにくいのが特徴です。ザラザラ感が抑えられたサラサラの肌目で、触っても粉が付かず清掃もしやすくなっています。そのため浴室やキッチンの間仕切りなど水滴や油汚れが付きやすい場所でも曇り効果を保ちやすいメリットがあります。
光の拡散効果や柔らかな採光といった長所はすりガラスと同じで、高い目隠し効果も有します。コストはすりガラスより高めですが、デザイン性があり家具の天板などインテリア用途にも利用されています。また強化ガラス化も可能なため、安全面を損なわず目隠しをしたい場合にも適しています。フロストガラスはすりガラスの欠点を補った上質な曇りガラスと言え、店舗やオフィスのパーテーションにも人気があります。
デザインガラス
デザインガラス(装飾ガラスとも呼ぶ)は、模様・柄・色など装飾性を高めたガラスの総称です。ガラス工芸的なステンドグラスやエッチングガラスから、工業製品としてのチェッカーガラス・モールガラス・フローラガラスなど多種多様な柄ガラスまで含まれます。一般には美しく見えるよう特殊加工を加えたガラスのことで、一枚あるだけで空間をオシャレで華やかに演出できます。
たとえばガラス内部に気泡を散りばめたり、表面に花模様を浮き出したもの、アンティーク調に歪みを持たせたものなど、その種類は実に豊富です。輸入ガラスも多く、フランスやドイツのアンティーク調デザインガラスは個性的な柄で人気があります。最近は合わせガラスの中間膜に好きな写真や模様をプリントした「デザイン合わせガラス」も製作可能で、オリジナルの意匠を表現できます。
ただし外装に使う際は、加工面を室内側に向けて施工するなど耐候性に留意が必要です。デザインガラスは機能性より審美性重視のガラスですが、組成によっては強度や重量が普通と異なることもあるので取り扱いは専門家に相談しましょう。インテリア窓や室内建具には、デザインガラスをはめ込むだけで印象が一変する魅力があります。
装飾ガラス
装飾ガラスはデザインガラスとほぼ同義ですが、特に伝統的なステンドグラスやリード線装飾などクラシックな意匠を持つガラスを指すことが多いです。イメージとしては教会のステンドグラスや和風の切子ガラスなど、工芸的要素の強いガラスです。ステンドグラスは色ガラスのピースを鉛ケイムではんだ付けしたものですが、現代では透明ガラスに着色塗装やリード線を施してステンドグラス風に仕上げた装飾ガラスもあります。伝統と最新技術が融合した分野であり、凝った装飾ガラスは一品ごとに職人が手掛けるオーダーメイドとなります。
そのため住宅に採用する場合はコストが高くなりますが、唯一無二のデザインで空間を演出できるのが魅力です。装飾ガラスは外壁のアクセント窓や室内の欄間などに使われ、住む人のセンスを映し出します。また和紙調ガラスやエッチング模様を付けたものなども装飾ガラスの一種です。最近は樹脂フィルムで様々なテクスチャを再現できるため、フィルム貼りで装飾風に仕上げたガラスも増えています。装飾ガラスは採光よりデザイン優先のケースが多いため、必要に応じて他の高機能ガラスと組み合わせると良いでしょう。
色ガラス
色ガラス(カラーガラス)は、ガラスそのものに色を付けたガラスです。製造時にコバルトや鉄などの金属酸化物を原料に混ぜ込んで着色するため、ガラスがグリーンやグレー、ブロンズの色調になります。厚みが増すほど色が濃くなる性質があり、建築用では3色程度の色付き板ガラスが流通しています。色ガラスはデザイン的な効果に加えて、日射熱を30~40%吸収する熱線吸収効果も持ち合わせています。例えばブロンズガラスは太陽光を反射して昼間室内が見えにくく、落ち着いた外観を演出できる一方、日射熱取得を抑えて室内を涼しく保つ利点があります。
グリーンガラスは涼しげな印象を与え、ある程度の遮熱効果があります。一方で可視光透過も低下するため室内が暗くなる点には注意が必要です。最近では裏面に塗装を焼き付けて多彩な色を付与した壁装材用カラーガラス(AGCのラコベル等)もあります。窓用色ガラスは景観と遮熱のバランスを取る材料として、ビルのカーテンウォールなどでも使われています。なおLow-Eガラスも膜によって薄いブロンズやブルーに見えるため、色ガラスとの組み合わせで好みの外観と性能を調整することも可能です。
型ガラス
型ガラス(型板ガラスを含む)は前述の通り、片面に模様を付けた半透明ガラスです。プライバシー確保とデザイン性の両立という意味で再度挙げます。型ガラスの代表「霞」は日本住宅で長く親しまれ、昭和の家の懐かしい模様ガラスとして郷愁を誘います。現在は霞模様しか国内生産がありませんが、海外にはチェッカー柄やリブ(縦縞)柄などユニークな型ガラスもあり、インテリア好きに人気です。型ガラスは柔らかい光を通しつつ視線をぼかすため、プライバシー重視の場所に適しています。
前述のように水に濡れても透けない利点から、浴室や洗面所の窓には現在でも霞ガラス(型板ガラス)が定番です。また古民家風デザインでは昭和レトロな型ガラスを再利用したり、あえてアンティーク調の柄ガラスを入れる例もあります。光と影を演出しつつ視界を制御する型ガラスは、実用性と装飾性を兼ねたガラスと言えるでしょう。
特殊用途の窓ガラス

通常の範囲を超えた環境や要求に応える特殊ガラスです。高温に耐える耐熱ガラス、一定時間火炎を遮る耐火ガラスと防火ガラスは安全上重要な製品です。日射熱を吸収して冷房負荷を下げる熱線吸収ガラス、逆に日射を反射する熱線反射ガラスは省エネや遮光目的で使われます。それぞれ特殊な材料やコーティング技術を用いており、一般の住宅ではあまり登場しませんが、知っておくと用途に応じた最適な選択ができるでしょう。
耐熱ガラス
耐熱ガラスは急激な温度変化や高温環境でも割れにくいガラスです。具体的には熱による膨張係数の小さい原料を用いて作られており、通常ガラスでは割れてしまうような温度差にも耐えます。代表的なのがホウケイ酸ガラス(パイレックスやテンパックス)で、電子レンジや理化学機器の容器に使われます。常用450℃・短時間500℃程度まで耐え、急冷急熱にも強い特性があります。さらにNEG社のファイアライトは膨張率ほぼゼロで800℃に熱した後氷水に浸けても割れないほどで、薪ストーブの窓に使われます。
また石英ガラスは純度99.99%以上の二酸化ケイ素から成り、1000℃もの高温に耐える究極の耐熱ガラスです。耐熱ガラスは一般の窓ガラス用途では通常不要ですが、キッチンの直火近くや工場の炉窓など特殊な場面で活躍します。なお耐熱ガラスでも直接火炎から建物を守る目的(遮炎性能)はない点に注意が必要です。あくまで温度変化で割れないことが目的であり、火災時の炎熱を遮るのは次項の耐火・防火ガラスの役目です。
耐火ガラス
耐火ガラスは一定時間火炎や高温ガスの貫通を防ぐ性能を持つガラスです。ビルの防火区画や防火扉の窓に用いられ、火災発生から所定時間(20分・45分・1時間など)耐えて炎を反対側に通しません。手法はいくつかありますが、代表的なのはワイヤー入り耐熱強化ガラスと耐熱積層ガラスです。前者は「網入り防火ガラス」とも呼ばれ、網入りガラスを物理強化して強度を高めたものです。耐風圧強度は通常の3.5~4倍に達し、火災時には約20分以上ひび割れしながらもガラス片が脱落せず炎の侵入を防ぎます。
AGCの「マイボーカ」等が該当します。後者の耐熱積層ガラスはガラスと特殊ゲル層を何層にも重ねた複合板で、火災時にはゲルが発泡して断熱遮炎し、60~90分もの耐火時間を確保できます。代表品は旭硝子の「セキュリティー60」や日本板硝子の「Pyrostop」で、透明なまま優れた耐火性能を発揮します。耐火ガラスは非常に高価で重量もあるため、住宅より主に公共施設や高層ビル向けです。
なお、日本の建築基準法上は「耐火設備」や「防火設備」に使うガラスは認定品である必要があり、これら耐火ガラスが該当します。総じて耐火ガラスは火災時に炎と有毒ガスの拡大を防ぐための特殊ガラスであり、非常用階段や避難路の開口部に使われ人命を守ります。
防火ガラス
防火ガラスは耐火ガラスと似ていますが、法令上は建築物の開口部からの火災の広がりを抑える目的で使うガラスを指します。一般には網入りガラスがそのまま「防火設備用ガラス」として扱われてきましたが、近年は透明で強化された防火ガラスも増えています。例えば日本電気硝子のFireLite(ファイアライト)は薄いアンバー色の微結晶ガラスで、直接火炎にさらされても割れない優れた耐熱性を持ちます。熱膨張がほぼゼロのため温度差でも割れず、網無しでも防火戸に使える透明ガラスとして注目されています。
他にもAGCの「Pyroclear(パイロクリア)」は強化ガラスに特殊コーティングを施し、網無しで20分間の遮炎性能をもたせた防火ガラスです。防火ガラスは建物外側から火の手が上がった際に室内への延焼を抑えるのが役目であり、耐火ほど長時間は持ちませんが透明性が高く景観を損ねない利点があります。防火地域や準防火地域の建物で「網なし防火ガラス」を希望する場合、こうした製品が使われます。なお耐火ガラスに比べ防犯面では優れるものが多く、強化構造のため割ろうとしても粉々になるだけで突破しにくい傾向があります。防火と採光の両立を図りたいケースで選ばれる特殊ガラスです。
熱線吸収ガラス
熱線吸収ガラスはガラス自体に金属成分を混ぜて着色し、太陽の熱線(赤外線)を吸収して室内への熱侵入を抑えるガラスです。グリーン・グレー・ブロンズなどの色付きガラスで、厚みが増すほど色が濃く見えます。内部に含まれる鉄やニッケル、コバルトなどの金属酸化物が日射エネルギーの30~40%をガラスで吸収し、冷房効率を高める省エネガラスとして機能します。吸収した熱でガラス自体の温度は上昇しますが、その分室内への熱流入が減少します。例えばグリーンガラスは可視光を適度に透過しつつ熱を吸収するため、オフィスビルのカーテンウォール等によく使われています。
熱線吸収ガラスは日中の室内温度上昇を抑える効果があり、特に西日が強い窓や温室効果が問題となる開口部に有効です。ただしガラス自体が熱でも膨張劣化しやすく、さらに吸収した熱を閉じ込めると割れやすいため、内側に断熱フィルムなどを貼るのは避ける必要があります。また濃色ガラスは室内が暗くなりがちなため、用途に応じた採用が望まれます。それでも遮熱性能による冷房費削減効果は大きく、オフィスビルや大型商業施設の省エネガラスとして長年利用されてきた実績があります。
熱線反射ガラス
熱線反射ガラスはガラス表面に超薄い金属膜をコーティングし、太陽熱を反射して遮るタイプのガラスです。製造工程で銀や酸化チタンなどの膜をガラスに付着させ、鏡のように赤外線を跳ね返します。これにより夏場の日射熱侵入を大幅に減らし、冷房負荷を低減できます。熱線反射ガラスはハーフミラー効果があり、日中は外から室内が見えにくくなるプライバシー効果もあります。また外観上は周囲の景色や空を映し込むため、ビルのカーテンウォールなどでデザイン要素として採用されることも多いです。
一方、冬季の日射取得が少なくなる点や、夜間は室内が丸見えになる点には注意が必要です。近年はLow-Eガラスの膜として銀が使われることが多く、遮熱高断熱を両立したLow-E複層ガラスが普及しています。純粋な熱線反射ガラス単板は減りつつありますが、今なお庇や外付けブラインドなしで日射を制御する有効な手段です。設計段階で建物方位や窓配置を考慮し、夏と冬のバランスを見極めて採用することが重要とされています。
窓ガラスの種類別の価格帯と交換費用の目安

窓ガラスは種類や性能によって価格が大きく異なり、交換工事費用も変わってきます。ここでは代表的なガラス種ごとのおおよその価格帯と、交換時の費用目安を解説します。実際の費用は窓のサイズや数量、施工条件によって増減しますが、判断材料として参考にしてください。なお以下では80cm×80cm程度の窓1枚を交換する場合の材料+工事費の目安を記載します。
窓ガラスの交換費用はいくら?種類別の相場や安くする方法を解説!
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一般的な窓ガラスの価格帯
標準的な透明ガラスや型板ガラスは比較的安価で、1枚あたり1.3万円前後から交換可能です。具体的には、透明単板ガラス(フロートガラス)で約13,000円~、型板ガラスやくもりガラス(すりガラス)も同程度で約13,000円~が目安です。網入りガラスはワイヤー代が加わるためやや高く、約18,000円~となります。これら一般ガラスは流通量が多く施工もしやすいため、費用を抑えたい場合の選択肢になります。ただし断熱や防音といった機能は低いため、交換する際は用途に合った性能とのバランスを考慮しましょう。
また上記は標準的な窓サイズの場合で、大型の掃き出し窓などは単純に面積比で費用も高くなります。逆に小窓なら1万円台前半で済むケースもあります。なお工事費には古いガラスの処分費や出張費も含まれるため、1枚だけの交換より複数枚まとめた方が割安になることもあります(業者によっては2枚目以降割引のところもあります)。
高機能な窓ガラスの価格帯
複層ガラスや防犯・防音ガラスなど高機能製品になると、費用は徐々に高くなっていきます。ペアガラス(複層ガラス)は約28,000円~と単板の2倍程度の費用感です。さらにLow-E複層ガラスになると約31,000円~、トリプルガラスでは約40,000円~が目安となります。防犯ガラス(防災防犯ガラス)は中間膜込みでも約20,000円~と、意外にも複層ガラスより安価な場合があります。一方、防音ガラス(遮音ガラス)は厚みや特殊膜の影響でかなり高額で、約55,000円~と最も高価な部類です。
真空ガラスは製品により異なりますが、おおむねトリプルガラス並みかそれ以上で、1枚5~6万円以上することが多いです(補助金適用で多少軽減可能)。このように機能が高まるほど価格も上昇する傾向があります。ただし製品寿命や光熱費削減効果を考えると高機能ガラスへの投資は長期的にメリットが大きい場合もあります。補助金制度も活用しつつ、予算に応じて最適なグレードを選びましょう。
費用が高くなりやすいケース
窓ガラス交換費用が高額になりがちなケースとして、特殊サイズ・形状や施工条件が難しい場合が挙げられます。例えば大型のFIX窓や曲面ガラスなど規格外サイズは製造・搬入ともコスト増要因です。また高所の窓で足場が必要な場合や、窓枠が古くガラスと同時にサッシ改修が必要な場合も費用がかさみます。単板ガラス用サッシに複層ガラスを入れる場合、サッシごと交換になることもありその際はガラス以上に費用が跳ね上がります。さらに、防音ガラスや防犯ガラスの中でも特注仕様(厚み変更や特殊合わせ)のものは割高です。
緊急対応で夜間に依頼すると出張費が上乗せされることもあります。以上のようなケースでは、標準的な交換より数万円〜数十万円規模で費用増となる可能性があります。見積もりを取る際には工事範囲を明確にし、複数社で比較検討すると良いでしょう。また費用は性能に比例する面があるため、「性能が高い=高額になる」という理解も大切です。目的に過剰なグレードを選ばないことで費用を抑えることもできます。
費用を抑えるポイント
窓ガラス交換費用を抑えるにはいくつかの工夫が可能です。第一に、公的な補助金・助成金制度を活用することです。国の「先進的窓リノベ事業」では高断熱ガラスへの交換で最大200万円の補助が受けられるなど、断熱改修には充実した支援があります。Low-E複層ガラスや真空ガラスが補助対象になる場合もあるので、自治体や国の制度を確認しましょう。
第二に、必要十分な性能グレードを選ぶことです。例えば比較的温暖な地域ならトリプルではなくペアガラスでも効果は大きく、価格差ほど快適性は変わらないケースがあります。また防犯面が問題ない2階窓に高価な防犯ガラスを選ぶ必要はないでしょう。複数の業者から相見積もりを取るのも有効です。施工費用には差があるため、信頼できる業者数社に相談して提案内容と見積額を比較してください。
さらに、窓の枚数が多い場合はまとめて施工を依頼すると単価交渉がしやすくなります。最後に、既存サッシを活かしてガラスのみ交換する方が費用は安いですが、枠自体が古いときは内窓設置など別の低コスト策も検討しましょう。例えば内窓(二重窓)ならDIYも可能で、断熱・防音効果を高めつつ既存窓をそのままにできます。総じて、補助金の賢い利用と適切な製品選択で、コストを抑えつつ性能向上を図ることができます。
まとめ|窓ガラスの種類を理解して後悔のない選択を

窓ガラスには今回紹介したように多種多様な種類があり、それぞれ特徴や得意分野が異なります。ガラスを選ぶ際は住宅の地域環境や部屋の用途、重視したい性能(断熱・防音・防犯・デザインなど)を整理し、目的に合ったガラスを選択することが大切です。
たとえば寒さ対策には複層ガラスやLow-Eガラス、騒音に悩むなら防音合わせガラス、プライバシー重視なら型板ガラスやフロストガラス、といった具合です。高性能ガラスは導入コストも上がりますが、快適な生活環境と光熱費削減など長期的メリットをもたらします。近年は補助金制度も充実していますので、それらも活用しながら賢くリフォームを進めましょう。
窓ガラスは一度交換すれば長く使うものです。ぜひ本記事の情報を参考に、各ガラスの種類と特徴、費用感を把握した上で後悔のない最適な窓ガラス選びを実現してください。快適で安心な住まいづくりに、あなたにぴったりの窓ガラスがきっと役立つことでしょう。
もし、窓ガラスの交換を検討していれば窓猿までご相談ください。窓猿でしたら年中無休で最短20分で現場に駆け付けます。窓ガラスのことで何かお困りのことがあれば窓猿までお気軽にお問い合わせください。
