サッシが重い原因を4つに分けて確かめる方法と修理費用の目安

2026年05月19日 2026年08月20日 カテゴリー:窓・ガラスの基礎知識
窓の開け閉めが重い原因は?自分でできる対処法や修理費用の目安を解説
この記事の監修者

窓猿は、ガラス修理・交換サービスとしてSLS株式会社が運営するサービスです。 窓やドア、家具などのガラス割れやヒビ、交換に関するご相談に幅広く対応しており、現地調査からお見積もり、施工まで一貫して承っています。 これまでの施工経験や取扱いガラスの知識をもとに、設置場所や用途、ご希望に合わせたガラスをご提案しています。 また、一般的な板ガラスだけでなく、ペアガラスや防犯ガラス、防火ガラスなどの機能性ガラスにも対応し、暮らしの快適性や安全性を高めるためのご案内も行っています。 お客様に安心してご利用いただけるサービスを目指し、分かりやすい情報発信を心がけています。

この記事で分かること
  • 窓の開け閉めが重くなる主な原因
  • 症状別に考えられる窓の不具合
  • 自分でできる掃除・調整などの対処法
  • 窓が重い状態を放置するリスク
  • 業者に相談すべきケースと修理・交換費用の目安

窓の開け閉めが重いとき、原因はレールのゴミ、戸車の高さのズレ、戸車の摩耗、枠のゆがみの4つに分かれます。どれに当たるかで、自分で直せるかどうかが変わります。

先に順番だけ示します。まずレールと戸車のゴミを取り除きます。それで変わらなければ戸車の高さを調整します。それでも重いままなら、部品の摩耗か枠のゆがみの可能性が高く、業者の作業になります。

逆の順番で進めると、遠回りになります。部品の交換から入っても、レールに砂が残っていれば動きは戻りません。安く済む順でもあり、確かめやすい順でもあるので、上から見ていくのが早道です。

この記事では、その切り分け方と、やってはいけないこと、業者に切り替える目安、そして当社が戸車やレールを直したときにかかった費用をまとめました。

この記事で分かること

  • 自分の窓がどの原因に当たるかの確かめ方
  • 自分で試してよいことと、かえって重くする行動
  • 業者に切り替える目安と、頼む前に用意しておくもの
  • 当社が戸車やレールを直した5件の費用

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サッシが重い原因は4つに分けて確かめる

原因を1つに決めつけると、直らない作業に時間を使うことになります。まずは次の4つのどれに当たるかを絞ってください。上にあるものほど自分で確かめやすく、下に行くほど専門の作業になります。

  1. レールと戸車にゴミがたまっている
  2. 戸車の高さがずれている
  3. 戸車がすり減っている
  4. サッシや枠がゆがんでいる

確かめる順番も、この並びのとおりです。レールを見て、戸車の動きを見て、それでも分からなければ枠を疑います。1か所ずつ見れば、どこで止まっているかが絞れます。

症状と、疑う原因の対応は次のとおりです。

いま出ている症状疑う原因
どの位置でも同じくらい重く、ザラザラした音がするレールと戸車のゴミ
片側だけ重い。上枠との隙間に左右差がある戸車の高さのズレ
掃除しても引っかかる。持ち上げると軽くなる戸車の摩耗
鍵が掛かりにくく、閉めても隙間が残る症状が重なる枠のゆがみ

4つは、はっきり分かれているとはかぎりません。砂が長く残っていた窓では、ゴミと戸車の摩耗が同時に起きていることがあります。掃除で少し軽くなったのに完全には戻らない、という状態は、この重なりで起きます。1つ試すたびに、どれだけ変わったかを覚えておいてください。「変わらなかった」も「少し変わった」も、次の判断の材料になります。

確かめる前に、窓の周りを片づけておくと安全です。窓の下にある物をどかし、カーテンをまとめ、足元に敷物があればずらしておきます。動きが急に軽くなったときに、勢いで手を挟むことがあります。

レールと戸車にゴミがたまっている

レールの溝に砂やホコリがたまると、戸車が乗り上げるかたちになって動きが重くなります。掃除だけで変わることがあり、道具も要らないため、最初に確かめる場所にしています。

窓を少し開けて、レールの溝を上からのぞいてください。黒い筋状の汚れや、細かい砂が見えるなら、まず掃除で変わる可能性があります。戸車が当たる面だけがすり減って、そこだけ光って見えることもあります。

見るのはサッシの下だけではありません。上のレール(振れ止めが通る溝)にゴミが挟まっていることもあります。網戸のレールに落ちた砂が、開け閉めのたびに窓側の溝へ移ってくることもあります。

窓メーカーが加盟する業界団体の日本サッシ協会は、アルミサッシのお手入れについて「下枠レール部分にたまった砂やゴミをそのままにして使用を続けると、汚れやきずにくわえ、戸車の破損につながるおそれがあります」として、こまめな手入れをすすめています(日本サッシ協会 アルミサッシのお手入れ方法)。つまりゴミは、それ自体が重さの原因になるだけでなく、次の原因である戸車の傷みにもつながります。

見分けの目安としては、重さが窓のどの位置でもだいたい同じで、動かすとザラザラした手ごたえや音がある場合、ゴミが関わっている可能性が高まります。

戸車の高さがずれている

戸車には、高さを変える仕組みが付いているものがあります。この高さが左右でずれると、窓が斜めに傾き、片側だけが強くレールに当たって重くなります。

見分け方は次のとおりです。窓を閉めたとき、上枠との隙間が左右で違う。途中まではスムーズで、ある位置から急に重くなる。鍵(クレセント)を掛けるときに、窓を少し持ち上げないと掛からない。こうした症状があれば、高さのズレを疑います。

隙間の左右差は、目で見るより紙を使ったほうが分かります。窓を閉めた状態で、上枠と窓の間に名刺やレシートを差し込んでみてください。片側だけすっと入る、片側だけ入らない、という差が出れば傾いています。

高さがずれる理由は、部品が動いたことばかりではありません。長く使ううちに戸車が沈む、建具を外して入れ直したときに設定が変わる、といったことでも起きます。取り付けの条件や調整の状態によっては、新しい窓で起きることもあります。

このズレは、次に説明する調整で戻せる場合があります。4つの原因のうち、自分の手で変えられる可能性が残っているのはここまでです。

戸車がすり減っている

戸車は消耗品です。長く使えば車輪が削れ、樹脂の部品であれば割れることもあります。

掃除をしてもゴロゴロと音がする、動きが引っかかる、車輪が回らずに滑っている、といった場合は、摩耗や破損が疑われます。窓を少し持ち上げるようにして動かすと軽くなる場合も、戸車が原因として疑われます。持ち上げることで、傷んだ車輪がレールから浮くためです。

車輪そのものが割れていると、当たる場所が一周ごとに変わるため、決まった位置で「ガタン」と落ちるような動きになります。掃除をした直後にこの症状が残っていれば、ゴミではなく部品側の問題と考えられます。重さより音のほうが気になる場合は、窓がキュルキュル鳴る原因は?自分で直す方法や修理費用の目安も参考にしてください。

この状態は、掃除でも高さ調整でも戻りません。部品の交換になります。交換には窓を外す作業が伴うため、ここから先は業者の範囲と考えてください。窓を外す危険については、後の「かえって重くなる3つの行動」で説明します。

サッシや枠がゆがんでいる

建物の動きや長年の使用で、サッシの枠そのものがゆがむことがあります。

鍵が掛かりにくい、閉めても上下どちらかに隙間が残る、開け閉めのたびに擦れる音がする、枠に沿って隙間の幅が場所によって変わって見える、といった症状が重なるときは、枠を疑います。1つだけなら他の原因でも起きますが、複数が同時に出ているときは枠の可能性が上がります。

ただし枠のゆがみは、見ただけで判断するのが難しい部分です。窓だけの問題ではなく、建物側の事情が関わることもあります。掃除でも高さ調整でも変わらず、上に挙げた症状が複数そろっている、という事実だけを持っていれば十分です。

ここから先は、現地で見て確かめる範囲です。掃除と調整を試したうえで残った症状として、業者に伝えてください。

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自分で試してよいことは2つ

道具をそろえずにできて、失敗しても元に戻せるのは次の2つです。どちらも窓を外さずにできます。

  1. レールと戸車まわりを掃除する
  2. 戸車の高さを調整する

順番は決まっています。掃除が先で、調整が後です。ゴミが残ったまま高さを変えると、何が効いたのか分からなくなります。掃除だけで軽くなることもあるため、先に済ませたほうが手間も減ります。

どちらも、途中でやめて構いません。掃除をして少しでも軽くなったなら、そこで様子を見てもかまいません。調整は、回した向きと回数を数えておけば元へ戻せます。逆に言えば、数えていないと戻せなくなります。

この2つで変わらなかったときは、残るのは戸車の摩耗か枠のゆがみです。どちらも部品と工具が要るため、そこからは業者に切り替えてください。

レールと戸車まわりを掃除する

掃除機でレールの溝の砂を吸い取り、細いブラシや、割り箸に布を巻いたもので溝の角をなぞります。最後に乾いた布で拭き取ります。溝の隅に残った砂が、いちばん動きに響きます。

水や洗剤を溝に流し込むのは避けてください。水抜き穴から抜けきらずに残り、汚れを固める原因になります。水抜き穴そのものが詰まっているときの掃除は、サッシの水抜き穴が詰まった?原因と自分でできる掃除方法で説明しています。汚れがひどいときは、日本サッシ協会が案内しているとおり、薄めた台所用中性洗剤を含ませた布で拭き、そのあと洗剤が残らないように拭き取ります。

道具にも向き不向きがあります。同協会は「ワイヤーブラシ、メラミンスポンジ、たわし、金属たわしなどは、商品にきずがつくおそれがあります」として、柔らかい布やスポンジを使うよう案内しています(日本サッシ協会 アルミサッシのお手入れ方法)。硬いもので削ると、そのときは汚れが取れても、傷にゴミがたまりやすくなります。

戸車が見える位置まで窓を開けられる場合は、車輪の周りに髪の毛や糸くずが巻き付いていないかも見てください。巻き付いていれば、ピンセットで取り除きます。ペットのいる家や、道路に面した窓では、これだけで動きが変わることがあります。

掃除が終わったら、窓を数回動かして手ごたえを確かめます。ここで軽くなれば原因はゴミだったということです。変わらなければ、次の調整に進みます。

戸車の高さを調整する

サッシの左右の下側に、調整用のネジが付いている機種があります。ネジをドライバーで回すと戸車が上下し、窓の傾きが変わります。

この作業に窓を外す必要はありません。窓を閉めた状態のまま、下側の小さな穴や、指で外せるカバーの中にあるネジを回します。窓を持ち上げたり、レールから浮かせたりする必要もありません。

ネジの位置と回す向きは、機種によって違います。同じメーカーでも年式で変わります。窓メーカーの案内も、商品シリーズを選んでから調整方法を見る形になっており、すべての窓に共通する手順は示されていません(YKK AP 窓の戸車の調整方法を教えてください)。回す前に、手元の窓の取扱説明書か、メーカーサイトの該当シリーズのページで、どのネジが調整用かを確かめてください。どれが調整用か分からないときは、回さないでください。

工具は、ネジの溝に合うサイズの手回しのドライバーを使います。同じ案内のなかで、窓メーカーは「商品を調整する際は、電動ドライバーを使用しないでください。商品の不具合や破損の原因になります」としています。サイズの合わない工具で回すとネジ山をつぶし、あとから業者が調整することも難しくなります。

回す前に、どちら向きに何回転させたかを数えておいてください。変わらなかったときに元へ戻せます。紙にメモしておくと確実です。

進め方は、片側ずつ、半回転きざみです。両側を同時に動かすと、どちらが効いたのか分からなくなります。まず重いと感じる側を半回転動かし、窓を動かして手ごたえを確かめる。これを繰り返します。前に見た上枠との隙間の左右差が縮まる方向が、合っている向きです。

やめどきは3つあります。半回転ずつ動かして、合計2回転ほど回しても動きが変わらないとき。ネジが空回りして手応えが無くなったとき。固着していて強い抵抗があるとき。いずれも、それ以上回すと戸車やネジ山を傷めます。ネジ山をつぶすと、あとから業者が調整するときにも手間が増えます。

ネジが見当たらない窓もあります。調整の仕組みが付いていない機種、カバーが固着している場合、そもそも下枠の形が違う場合などです。無理にこじ開けず、そこで止めてください。

調整で軽くなった場合も、しばらく様子を見てください。数日でまた重くなるときは、戸車そのものが傷んでいて、高さでごまかせていただけということがあります。

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かえって重くなる3つの行動

良かれと思ってやったことが、状態を悪くすることがあります。次の3つは避けてください。

  1. 種類を確かめずに潤滑剤をかける
  2. 窓を持ち上げて外す
  3. レールを叩いて形を戻そうとする

共通しているのは、どれも元に戻せないという点です。掃除と調整は、やってみて駄目なら元の状態に戻せます。この3つは、失敗したときに前より悪い状態が残ります。修理の費用も、そのぶん上がります。

種類を確かめずに潤滑剤をかける

日本サッシ協会の「サッシの開閉に関するQ&A」には、リビングのサッシが重くなって開閉できなくなったという相談として、市販の潤滑スプレーをかけたら動かなくなった、という内容が掲載されています。協会の回答は、経年劣化や使用環境など原因はさまざまであり、原因に沿った対応が必要というものです(日本サッシ協会 サッシの開閉に関するQ&A)。

油分の多い潤滑剤は、砂やホコリを抱き込んで固まることがあります。ゴミが原因で重くなっている窓にかけると、汚れが練り込まれて、かえって動きが悪くなります。しかも、いったん練り込まれた汚れは掃除機では吸えません。取り除くのに手間がかかり、戸車の中に入り込むと分解しないと落とせなくなります。

潤滑剤には種類があり、樹脂の部品に使えるかどうかも製品によって違います。窓の戸車に樹脂が使われていることは珍しくないため、表示を確かめずにかけるのは避けてください。

順番としては、まず掃除です。掃除で軽くなるなら、潤滑剤は要りません。掃除をしても重い場合、原因はゴミではないので、やはり潤滑剤で解決する話ではなくなります。どちらに転んでも、先にかける理由はありません。

すでにかけてしまった場合は、乾いた布で拭き取れる範囲を拭き取り、砂を吸い取ってから様子を見てください。それでも重いときは、その旨を伝えて業者に見てもらうほうが早く済みます。何をかけたかを伝えられるように、製品の表示を控えておいてください。

窓を持ち上げて外す

戸車を確かめようとして窓を外すのは避けてください。ベランダに出る掃き出し窓は、複層ガラスが入っていると、大人が両手で抱えてやっと支えられる重さになります。腰高窓でも、片手を離せる重さではありません。

外している途中でバランスを崩すと、窓が倒れてガラスが割れる、指を挟む、レールを傷めるといった事故につながります。ガラスが割れれば、当初の修理費用に交換代が上乗せされます。複層ガラスを入れ替えた場合にいくらかかるかは、ペアガラス交換の費用はいくら?ガラスのみ・サッシごと交換する場合の目安にまとめています。大きい窓ほど危険が増します。

すでに窓が外れかけている、レールから浮いているという状態であれば、そこから先は動かさないでください。対処は窓ガラスが外れかけたらどうする?放置するリスクや自分でできる直し方で説明しています。

外すこと自体が難しいわけではない、と感じる場面もあります。網戸を外した経験があると、同じ要領でできそうに見えるためです。しかし網戸とガラス窓では重さが違い、外れた瞬間に体へ寄りかかってくる量も違います。持ち上げてから戻すまで、片手を離せる場面がありません。

戸車の摩耗や破損が疑われる段階まで来たら、そこからは業者の作業と考えてください。判断のためだけに外す必要はありません。掃除と調整で変わらなかったという事実が、そのまま伝えるべき情報になります。

レールを叩いて形を戻そうとする

レールが曲がっているように見えても、当て木をして叩くのは避けてください。アルミは一度伸びると元に戻らず、叩いた周りへ変形が広がります。

曲がったレールは、レール部分を交換するか、サッシごと交換するかの判断になります。叩いたあとだと、部分的な交換で済んだものが広い範囲の工事になることがあります。

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掃除と調整で直らないときは業者へ切り替える

掃除をして、高さの調整も試して、それでも重いままなら、原因は戸車の摩耗か枠のゆがみに絞られます。どちらも部品や工具が必要で、窓を外す作業を伴います。

切り替える目安は3つです。掃除と調整をしても動きが変わらない。戸車の車輪が割れている、または回らない。鍵が掛かりにくく、閉めても隙間が残る。

このうち3つめは、早めに動いたほうがよい症状です。隙間が残る状態は、動きの重さだけでなく、雨や風の入り込み、鍵の掛かり具合にも関わります。動きが多少重くても使えている窓と、閉まりきらない窓とでは、急ぎ方が変わります。

もう1つ、判断の材料になるのが窓の大きさです。掃き出し窓のように大きく重い窓は、同じ症状でも作業の手間が変わり、無理に自分で触ったときの危険も大きくなります。小さい窓で試してうまくいった方法を、そのまま大きい窓に当てはめないでください。

以下では、頼む前に用意しておくもの、一般的な費用の相場、そして当社が実際に戸車やレールを直したときにかかった費用の順に説明します。

業者に頼む前に用意しておくもの

問い合わせの前に次を用意しておくと、やり取りが1往復で済みます。

  1. 窓の場所(リビングの掃き出し窓、浴室の小窓など)
  2. 窓のおおよその大きさ(幅と高さ。センチ単位で構いません)
  3. 症状(途中で引っかかる、片側だけ重い、音がする、など)
  4. 窓の全体が入るように、少し離れた位置から撮った写真
  5. サッシの下側(戸車が付いているあたり)を寄って撮った写真
  6. すでに試したこと(掃除をした、調整ネジを回した、など)

写真は2枚あれば十分です。全体は、窓の左右の枠が両方入る位置から撮ります。寄りは、サッシの下側の刻印が読める距離まで近づきます。全体の写真で窓の種類と大きさが分かり、寄りの写真で戸車まわりの状態が分かります。戸車の型番が分かる刻印が写っていれば、部品の手配が早くなります。

すでに試したことは、伝えてください。掃除をしたのに変わらなかったという情報は、原因からゴミを外せるという意味を持ちます。同じ作業を現場で繰り返さずに済み、そのぶん早く終わります。潤滑剤をかけた場合も、隠さずに伝えてください。

建物の事情も、分かる範囲で添えてください。何階か、エレベーターがあるか、駐車できる場所があるか。これらは当日の段取りと費用に関わります。

賃貸の場合は、連絡する先が変わります。詳しくは、後のよくある質問で説明します。

業者に依頼したときの費用相場

窓メーカーのYKK APが公開している「修理対応別 概算価格表」に、引違い窓で「開け閉めしづらい・重い」ときの概算価格が載っています。同社製の窓を、同社のメンテナンスセンターが戸建て木造住宅で修理した価格をもとにした数字で、作業費用と部品代を含む税込価格です(2024年7月版)。

対応(同社製の引違い窓)概算価格(税込)
戸車の交換(腰窓)18,700円〜37,400円
戸車の交換(掃き出し窓・テラス窓)31,900円〜70,400円
建付け調整18,150円〜31,900円

出典:YKK AP 修理対応別 概算価格表

同じ戸車の交換でも、腰窓と掃き出し窓で倍近く違います。窓が大きいほど重く、外して戻す作業に人手がかかるためです。掃除と調整で直らないときの見積もりは、この幅を目安に見てください。他のメーカーの窓や、メーカー以外の業者に頼む場合は、この表のとおりになるとはかぎりません。表に載っていない条件(そのほかの留意点)は、出典のPDFで確かめられます。

同社は注意事項として、商品や現場の状況によっては掲載の金額を超える場合があること、足場の設置などで別途費用が発生する場合があること、複数箇所の修理や離島・遠隔地は対象外であることを挙げています。現地を見たうえで修理を取りやめた場合は、現場調査費用として6,600円(税込)がかかるとも書かれています。この「調査だけで終わったときにいくらかかるか」は、どの業者に頼むときも先に聞いておくと安心です。

金額の中身は「部品代」「作業費」「出張費」の3つに分かれます。

部品代は、戸車そのものの代金です。同じ形の戸車が手に入るか、廃番になっていて代替品を探すかで変わります。古いサッシほど、探す手間がかかります。

作業費は、窓を外して戸車を入れ替える手間の代金です。窓の大きさと枚数で変わります。2枚建ての窓で片方だけを直すのか、両方を直すのかでも変わります。

出張費は、現場までの移動にかかる代金です。距離や地域によって設定が違います。

これに加えて、金額が上がりやすい条件があります。2階以上でエレベーターが無く、運搬に人手が要るとき。窓が大きく、2人で扱う必要があるとき。戸車だけでなくレールも一緒に交換するとき。網戸や鍵など、同じ窓の別の不具合をまとめて直すときも合計は上がりますが、出張費が1回で済むぶん、別々に頼むより抑えられることがあります。

見積もりを受け取ったら、この3つが分かれて書かれているかを見てください。分かれていれば、どこが高いのかを聞けます。1行にまとまっている場合は、内訳を尋ねてください。

当社が戸車やレールを直したときにかかった費用

ここから下の金額は、当社が実際に請け負った5件の実額です。前の項のメーカーの概算価格とは、対象の窓も条件も違うため、どちらが高い安いを比べるためのものではありません。

2020年1月3日から2025年12月29日までに、当社が戸車やレールに関わる作業を行い、金額が確定したのは5件です。抜き出さずに全件を挙げます。

当社が戸車やレールに関わる作業を行い金額が確定した5件の、1件ごとの費用を並べた横棒グラフ。安いほうから8,800円、14,300円、19,800円、24,200円、38,500円で、中央値は19,800円。2020年1月3日から2025年12月29日までの全数で、税込の総額。5件と少ないため、割合や相場としてではなく、実際にかかった金額の並びとして示している 当社が戸車やレールを直したときにかかった費用(5件) 5件目(最も高い) 38,500円 4件目 24,200円 3件目(中央値) 19,800円 2件目 14,300円 1件目(最も安い) 8,800円 2020年1月3日〜2025年12月29日に当社が戸車・レールに関わる作業を行い、金額が確定した5件の全数。税込の総額で、部品 代・作業費・出張費を含みます。件数が少ないため、相場ではなく実際の金額の並びとして載せています。

金額は安いほうから、8,800円、14,300円、19,800円、24,200円、38,500円です。いずれも税込で、部品代と作業費と出張費を含んだ総額です。真ん中は19,800円でした。

5件しかないため、これを相場として読むことはできません。同じ「戸車まわりの作業」でも、部品が手に入るかどうか、窓が何枚あるか、レールまで交換するかで金額は動きます。実際、いちばん安い件といちばん高い件では4倍以上の開きがあります。ここでは、実際に発生した金額の幅を知るための材料として見てください。

前の項で挙げたメーカーの概算価格とは、条件がそろっていません。メーカーの数字は戸建て木造住宅で自社のメンテナンスセンターが請け負った修理をもとにしたもので、腰窓と掃き出し窓に分かれています。当社の5件は窓の種類ごとの記録が残っておらず、レールだけを直した件も含みます。どちらが高いか安いかを、この2つを並べて判断することはできません。

なお、同じ期間(2020年1月3日から2025年12月29日まで・税込の総額・金額が確定した案件の全数)に、サッシや窓枠そのものの作業になったのは10件で、15,400円から60,500円まで開きがあり、真ん中は29,535円でした。枠に手を入れる工事になると、戸車だけの作業より高くなります。掃除と調整で変わらなかった段階で早めに見てもらうほうが、結果として作業が小さく済むことがあるのは、この差によります。

当社はガラス工事全体では433件(同じ期間・金額が確定した案件)を行っています。ただしその全体の中央値35,750円は、ガラス交換を含んだ数字です。戸車の作業の目安にはならないため、混ぜて読まないでください。この記事で目安として使えるのは、上に挙げた5件だけです。

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サッシが重いときによくある質問

サッシが重いのは戸車の交換で直りますか

戸車が原因であれば直ります。車輪がすり減っている、割れている、回らないといった状態なら、交換で動きが戻ります。

ただし、レールのゴミ、戸車の高さのズレ、枠のゆがみが原因の場合は、戸車を新しくしても重いままです。交換を決める前に、掃除と高さ調整を試して、それでも変わらないことを確かめてください。なお当社で戸車やレールに関わる作業を行った実績は5件で、原因の割合を示せる件数ではありません。

賃貸で重いときは誰に言えばいいですか

まず管理会社か大家へ連絡してください。東京都住宅政策本部の賃貸住宅トラブル防止ガイドラインでは、貸主には、借主がその住宅を使用し居住していくうえで必要な修繕を行う義務があるとされています。一方で、借主の故意や過失、通常の使用方法に反する使用など、借主の責任によって必要になった修繕は借主の負担になるとも書かれています(東京都住宅政策本部 賃貸住宅トラブル防止ガイドライン)。

連絡せずに自分で業者を呼ぶと、費用の負担でもめる原因になります。レールの掃除は入居者が行って問題ありませんが、部品の交換は連絡してからにしてください。

掃除や潤滑剤のあとに逆に重くなったのはなぜですか

油分の多い潤滑剤を使った場合、砂やホコリを抱き込んで固まることがあります。業界団体である日本サッシ協会のQ&Aにも、市販の潤滑スプレーをかけたあとに動かなくなったという相談が載っています。

また、レールの溝に水や洗剤を流し込むと、汚れが溶けて奥へ入り込み、乾いたあとに固まることがあります。掃除は乾いた状態で、吸い取る方法から始めてください。

戸車はホームセンターで買えますか

汎用品として売られているものはあります。ただし、サッシの製造年、メーカー、框の形によって寸法や取り付け方が違い、現物に合わせて選ぶ必要があります。

型番はサッシの框(かまち)や戸車本体に刻印されていることがあります。見つからない場合は、外した戸車を持ち込んで同じ形を探すことになります。ただし窓を外す作業そのものに危険があるため、大きい窓では避けてください。なお当社は部品の販売をしていません。

まとめ

サッシが重いときは、レールのゴミ、戸車の高さのズレ、戸車の摩耗、枠のゆがみの4つに分けて確かめます。上から順に見ていけば、自分で直せる範囲かどうかが絞れます。

自分で試してよいのは、レールと戸車まわりの掃除と、戸車の高さ調整の2つです。どちらも窓を外さずにできます。掃除が先で調整が後、という順番だけは守ってください。調整は、回した向きと回数を数えておけば元に戻せます。

避けてほしいのは、種類を確かめずに潤滑剤をかけること、窓を持ち上げて外すこと、レールを叩いて形を戻そうとすることです。いずれも失敗したときに元へ戻せず、修理の範囲が広がります。掃き出し窓は複層ガラスが入ると大人が両手で抱える重さになり、外す作業は事故につながります。

掃除と調整で変わらないときは、戸車の摩耗か枠のゆがみが残ります。ここからは部品と工具が必要になるため、業者に切り替えてください。費用の目安は、窓メーカーが公開している概算価格では戸車の交換が腰窓で18,700円から37,400円、掃き出し窓で31,900円から70,400円です。当社が戸車やレールを直した5件では、かかった費用は8,800円から38,500円で、真ん中は19,800円でした。

問い合わせの前に、窓の場所と大きさ、症状、写真2枚、すでに試したことを用意しておくと、やり取りが1往復で済みます。

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