窓ガラスのひび割れを自分で補修する方法と交換の見極め方

窓猿は、ガラス修理・交換サービスとしてSLS株式会社が運営するサービスです。 窓やドア、家具などのガラス割れやヒビ、交換に関するご相談に幅広く対応しており、現地調査からお見積もり、施工まで一貫して承っています。 これまでの施工経験や取扱いガラスの知識をもとに、設置場所や用途、ご希望に合わせたガラスをご提案しています。 また、一般的な板ガラスだけでなく、ペアガラスや防犯ガラス、防火ガラスなどの機能性ガラスにも対応し、暮らしの快適性や安全性を高めるためのご案内も行っています。 お客様に安心してご利用いただけるサービスを目指し、分かりやすい情報発信を心がけています。
窓ガラスにひびが入ったとき、最初に決めることになるのは、自分で貼ってしのぐか、業者に交換を頼むかです。
補修テープも補修液もホームセンターや通販で手に入ります。ただ、どのひびなら貼ってしのげるのか、貼ったものがどのくらい持つのかは、商品の説明には書かれていません。ひびの状態によっては、貼っても伸びていくことがあります。
この記事では、まず自分の窓のひびがどちらなのかを見分けるところから始めます。そのうえで、自分でガラスを交換できる窓かどうかの分かれ目までをまとめました。
- しのげるひびと今すぐ交換したほうがよいひびの見分け方
- ひびに貼るもの4つの向き不向き
- ひびが入ったまま放置したときに窓に起きること
- 自分でガラスを交換できる窓とできない窓の違い
- 賃貸で窓ガラスにひびが入ったときの進め方
ガラス交換・修理に関するお問い合わせはこちら
目次
窓ガラスのひびをしのげるか今すぐ交換かを見分ける3つのところ

ひびを見つけたとき、まず気になるのは長さだと思います。ただ、長さだけでは決まりません。同じ10センチのひびでも、窓の真ん中で止まっているものと、サッシに接しているものとでは、その後の進み方が違います。
見るところは3つです。ひびの場所と、ひびの形と、窓を動かしたときのひびの動きです。3つとも見てから決めてください。1つでも当てはまるものがあれば、貼ってしのぐより交換を先に考えたほうがよい状態です。
明るい時間に、部屋側と屋外側の両方から見てください。片側からでは、ひびが表面だけなのか、ガラスを貫通しているのかが分かりません。
ひびがサッシに接しているか窓の真ん中にあるか
ひびの端がどこにあるかを見てください。窓の真ん中あたりで止まっているひびと、サッシの枠に接しているひびとでは、ガラスにかかっている力が違います。
ガラスは、サッシの溝の中で四辺をゴムやパッキンで押さえられています。窓を開け閉めするたび、その押さえられている部分に力が伝わります。ひびの端がそこまで届いていると、開け閉めのたびにひびの先端が引っ張られることになります。
窓の真ん中で止まっているひびは、まわりのガラスがひびを抱えたまま形を保っています。すぐに割れ広がる状態ではありません。
サッシに接しているひびは、貼ってしのぐより先に交換を考えたほうがよい状態です。テープや補修剤はガラスの表面にしか効かず、サッシの中に隠れている部分には届きません。
なお、ひびがどこから始まったかで、原因の見当がつくことがあります。ひびの見た目から原因を見分ける方法は、窓ガラスのひび割れの原因にまとめています。
ひびが1本で止まっているか枝分かれしているか
次に、ひびの形を見てください。分かれ目は、1本の線で終わっているか、1つの点から何本も伸びているかです。
1本の線のひびは、ガラスの中で力が一方向に抜けた跡です。線の両端が止まっていれば、その形のまま残ります。
1つの点から放射状に何本も伸びているひびは、その点に強い力がかかった跡です。中心の部分はガラスが細かく分かれていて、まわりのガラスが中心を支えていない状態になっています。ちょっとした衝撃で抜け落ちることがあるので、押したり触ったりせず、離れて見てください。
線が交差しているひびも同じです。交差した点でガラスが小さな破片に分かれていて、そこだけ先に外れることがあります。
枝分かれしているひび、交差しているひび、中心が細かく分かれているひびは、テープを貼っても形を保てません。交換を先に考えてください。
窓を開け閉めするとひびが動くか
3つ目は、窓を実際に動かしてみることです。開け閉めのときに、ひびの見え方が変わるかどうかを見てください。
動かす前に、窓のそばから人を離してください。動かした拍子に割れることがあります。顔を近づけず、ゆっくり少しだけ動かして確かめます。
窓を動かすと、サッシがわずかにたわみます。そのたわみはガラスにも伝わります。ひびが浅く、ガラスの片面で止まっていれば、開け閉めしてもひびの見え方は変わりません。
一方、ひびがガラスを貫通していると、開け閉めのたびにひびの両側が別々に動きます。ひびの線が太くなったり細くなったりして見える、開けるときに小さな音が出る、といった変化が出ます。
動きや音が出る窓は、ひびがガラスを貫通していて、割れが進みやすい状態です。この状態の窓は、開け閉め自体を止めてください。動かすたびにひびが伸びます。開けたい場合でも、交換が済むまでは別の窓を使うほうが安全です。
網入りガラスの場合は、ひびの見え方が少し違います。中の網が両側をつないでいるため、貫通していても大きくは動きません。網入りガラスのひびについては、網入りガラスにひびが入る原因をご覧ください。
ガラス交換・修理に関するお問い合わせはこちら
ひびに貼るもの4つとそれぞれの向き不向き

貼ってしのぐと決めたら、次は何を貼るかです。ホームセンターにも通販にも似たものが並んでいますが、それぞれ向いている場面が違います。
先に押さえておきたいのは、どれを貼ってもガラスの強度は戻らないということです。貼る目的は2つだけで、ひびのすき間から水やホコリが入るのを防ぐことと、割れたときに破片が飛ぶのを抑えることです。
貼る前に、ひびのまわりを乾いた布で拭いて、ホコリと水気を取ってください。濡れた面や汚れた面に貼ると、どれを使ってもすぐに剥がれます。
布のガムテープ
いちばん手に入りやすく、今すぐ何か貼りたいときの選択肢です。ホームセンターでもスーパーでも売っています。
ひびの線に沿って貼り、線の両端を少し越えるところまで伸ばしてください。線の上だけに貼ると、端から水が入ります。部屋側と屋外側の両方から貼れると、より確実です。
紙のガムテープは向きません。水に弱く、雨がかかると粘着がすぐに落ちます。選ぶなら布製か、透明のビニール製です。
弱いのは直射日光です。日の当たる窓では、粘着剤が緩んで端から剥がれてきます。剥がれかけていたら貼り直してください。見た目は良くありませんが、業者が来るまでの間をつなぐには十分です。
ガラス用の補修テープ
ガラスに貼ることを前提に作られたテープで、布のガムテープより水と日光に強くできています。同じところに貼ったままにしても、粘着が落ちるまでの時間が長くなります。
貼り方は布のガムテープと同じです。ひびの線に沿わせ、空気を巻き込まないように押さえながら貼ってください。空気が入った部分は、そこから浮いて剥がれます。
弱点は買える場所です。置いている店が限られるため、近所のホームセンターには無いこともあります。通販なら手に入りますが、届くまでの時間がかかります。
今日じゅうに何かを貼りたい場合は、まず布のガムテープでふさいでおき、届いてから貼り替えるという順番でも問題ありません。
ガラス用の接着剤
すき間に流し込んで固めるもので、テープより目立ちにくく仕上がります。ひびが短く、線が細い場合に向いています。
広い範囲には向きません。ひびが長いと、流し込んでいる途中で先に入れた分が固まってしまい、むらができます。乾いてから透明になるものを選んでください。種類によっては、乾いたあとに白く濁ったり、日に当たって変色したりします。
いちばん気をつけたいのは、やり直しが効かないことです。はみ出した分をあとから削ろうとすると、ガラスの表面に傷が残ります。少しずつ入れて、はみ出す前に止めてください。
サッシとガラスの境目まで流れ込むと、そこで固まります。ひびがサッシに接している場合は、接着剤ではなくテープのほうが向いています。
飛散防止フィルム
ガラスの面に貼るフィルムで、割れたときに破片が飛び散るのを抑えられます。ひびを隠す効果もあり、すりガラス調や模様入りを選べば目立ちにくくなります。
貼るときにコツが要ります。接着面にホコリが付かないようにして、気泡が入らないよう中心から外へ押し出しながら貼ります。慣れていないと、気泡やホコリが残って見た目が悪くなります。
1つ注意があります。網入りガラスや、熱を吸収するタイプのガラスにフィルムを貼ると、熱割れの原因になることがあります。フィルムを貼った部分と、サッシに隠れている部分とで温度差が大きくなり、その差でガラスが引っ張られるためです。
窓に入っているガラスの種類が分からない場合は、フィルムではなくテープを選んでください。ガラスの見分け方は、網入りガラスにひびが入る原因でも触れています。
ガラス交換・修理に関するお問い合わせはこちら
ひびが入ったまま放置したときに窓に起きること

テープを貼ると、見た目が落ち着くぶん、そのままにしてしまうことがあります。ただ、貼ったことで止まっているのはすき間だけで、ひびそのものは止まっていません。
放置した窓に起きることを4つに分けます。どれも、いつ起きるかは窓の状態と置かれている場所で変わります。
ひびが少しずつ伸びる
ガラスは、温度が上がると膨らみ、下がると縮みます。日が当たる時間と当たらない時間で、1日のうちに何度も膨らんだり縮んだりしています。
ひびが入ったガラスでは、その伸び縮みの力がひびの先端に集まります。先端は、ガラスの中でいちばん力が集まりやすい形をしているためです。
窓の開け閉めも同じです。動かすたびにサッシがたわみ、そのたわみがひびに伝わります。テープを貼っても、この力は止まりません。テープが押さえているのは表面だけです。
伸びていくうちに、ひびの端がサッシに届くことがあります。そこまで届くと、ちょっとした衝撃で一気に割れ広がる状態になります。
ひびのすき間から水と風が入る
ひびがガラスを貫通していると、そこは外とつながった細いすき間になります。テープを貼っていても、端が剥がれていれば水は入ります。
雨のあと、窓枠の下が濡れていたら、すき間から入っています。濡れたままにしておくと、木製の窓枠では枠そのものが傷みます。アルミサッシでも、レールに水がたまります。
冬は冷たい空気が入ります。1本のひびでも、そこから入る空気は窓ぎわの温度を下げます。ガラスが冷えると、部屋側の面に結露が出やすくなります。
ホコリも入ります。ひびの中に入ったホコリは、あとから取り除きにくくなります。貼るのが遅くなるほど、ひびの線が黒く目立つようになります。
貼ったテープの粘着が弱くなる
テープの粘着剤は、日光と水で少しずつ劣化します。屋外側に貼ったテープほど早く弱ります。
弱ると、まず端から浮きます。浮いたところに水が入り、水が入ると内側の粘着も落ちます。剥がれるときは端からで、ある日まとめて垂れ下がります。
そのまま長く貼っていると、粘着剤だけがガラスに残ります。時間が経った粘着剤は固まって、拭くだけでは落ちなくなります。
テープを貼ったら、日をおいて端が浮いていないかを見てください。浮いていたら、その部分を貼り直すか、上から重ねてふさぎます。
割れたときに破片が下に落ちる
ひびが伸びきると、ガラスは自分の重さを支えられなくなります。割れるのは、風が当たったときや、窓を動かしたときが多くなります。
室内側に落ちると、細かい破片が家具のすき間やカーペットの毛の中に入り込み、掃除機でも取りきれなくなります。窓ぎわに家具や家電を置いている場合は、割れる前にどかしておいてください。
屋外側に落ちることもあります。2階以上の窓や、通路に面した窓では、下に人が通ります。集合住宅では特に、割れる前に管理会社へ伝えておいてください。
飛散防止フィルムを貼ってあれば、破片はフィルムにくっついたまま垂れ下がります。散らばりはしませんが、割れていることに変わりはありません。
ガラス交換・修理に関するお問い合わせはこちら
自分でガラスを交換できる窓とできない窓の分かれ目

ひびが交換の状態だと分かったとき、次に出てくるのが、自分で交換できないかという考えです。
分かれ目は3つあります。窓そのものを外せるかどうか、入っているガラスを手配できるかどうか、そして自分で決められる住まいかどうかです。この3つのうち1つでも引っかかれば、自分での交換はできません。
なお、この記事ではサッシを外してガラスをはめる手順は書いていません。ガラスの交換は、割れたガラスを扱う作業と、重いサッシを持ち上げる作業が同時にある作業です。手順どおりに進めても、途中でガラスが割れたり、サッシが落ちたりします。
自分で外せる窓と外せない窓
ガラスを交換するには、先に窓そのものをサッシごと外す必要があります。外せない窓は、その時点で自分での交換ができません。
引き違いの窓は、上のレールに、はずれ止めと呼ばれるネジのストッパーが付いています。これを緩めると、窓を持ち上げてレールから外せます。ここまでは道具があればできます。
問題はその先の重さです。腰の高さにある小さめの窓なら1人でも扱えますが、床まである掃き出し窓は、ガラスとサッシを合わせるとかなりの重さになります。しかも中身はひびの入ったガラスです。持ち上げている途中で手を滑らせると、割れたガラスの上に自分が倒れ込むことになります。
はめ殺しの窓は、動かす仕組みがなく窓枠に直接ガラスが固定されているため、住んでいる方が自分で外すことはできません。出窓や、階段の途中にある高い位置の窓も同じで、足場を組まないとガラスに手が届きません。
自分で手配できるガラスと手配できないガラス
窓を外せたとしても、次に必要になるのが、同じ種類で同じ厚みのガラスです。ここで止まることがよくあります。
住宅の窓に入っているガラスは、透明な1枚ガラスだけではありません。中に金属の網が入った網入りガラス、2枚のガラスを組み合わせた複層ガラス、熱処理で強くした強化ガラスがあります。見た目が似ていても、厚みも重さも違います。
厚みが合わないガラスは、サッシの溝に入りません。溝より薄ければガタつき、厚ければ入りません。厚みはガラスの種類ごとに決まった幅があり、見た目が似ていても合わないことがあります。今入っているガラスの厚みは、サッシを分解しないと分かりにくく、自分で手配するのが難しい理由がここにあります。
強化ガラスは、切ることができません。熱処理で表面に力を閉じ込めてあるため、切ろうとすると全体が粒状に砕けます。必要な寸法で最初から作ってもらうことになります。
網入りガラスと複層ガラスも、寸法を指定して手配するガラスです。ホームセンターの店頭にそのまま置いてあるものではありません。2枚のガラスを中間の膜で貼り合わせた合わせガラスも同じで、寸法を指定して作ってもらうことになります。
どの種類でも、採寸してから手元に届くまでに日数がかかります。今日じゅうに交換したい場合は、自分で手配する方法では間に合いません。
自分で決められる住まいと決められない住まい
賃貸の住まいでは、窓ガラスは借りている部屋の一部です。自分の判断で交換すると、あとで元に戻すよう求められることがあります。
ひびに気づいたら、まず管理会社か大家に連絡してください。連絡する前に補修剤を塗ったりフィルムを貼ったりすると、ひびがどこから入ったのかが分からなくなり、原因の話が長引くことがあります。
費用を誰が負担するかは、ひびが入った原因で変わります。自分でぶつけた場合と、暑さや寒さの差でガラスが割れた場合とでは、扱いが違います。最初に連絡する先と伝えることにまとめています。
持ち家であれば、交換するかどうかも、どこに頼むかも自分で決められます。交換にかかる費用は、入っているガラスの種類と厚み、窓の大きさ、そしてガラスだけを替えるかサッシごと替えるかで変わります。交換費用の目安と見積もりのときに伝えることにまとめています。
ガラス交換・修理に関するお問い合わせはこちら
窓ガラスのひび割れについてよくある質問

ひび割れた窓ガラスは補修すれば元に戻りますか
戻りません。テープや補修剤でできるのは、ひびのすき間をふさぐことと、割れたときに破片が飛ぶのを抑えることです。ガラスの強度は、ひびが入った時点で下がったままになります。補修は交換までの間をつなぐものとお考えください。
ひびに貼るテープはどこで買えますか
布のガムテープは、ホームセンターでもスーパーでも手に入ります。ガラス用の補修テープは置いている店が限られるため、大型のホームセンターか通販で探すことになります。すぐに何か貼りたい場合は、布のガムテープで先にふさいでおいてください。紙のガムテープは水に弱いため向きません。
窓ガラスのひび割れに火災保険は使えますか
原因によります。飛来物が当たった場合や、風で何かがぶつかった場合は、対象になることがあります。一方、経年による劣化や、自分でぶつけた場合は扱いが変わります。詳しくは窓ガラスの割れに火災保険は使えるかをご覧ください。
賃貸で窓ガラスにひびが入ったら誰に連絡しますか
管理会社か大家に連絡してください。自分で業者を手配する前に伝えることで、費用の負担や業者の指定について先に確認できます。連絡する前に補修剤やフィルムで手を加えると、原因が分かりにくくなります。
まとめ
窓ガラスのひびは、長さだけでは判断できません。ひびの場所と、ひびの形と、窓を動かしたときの動きの3つを見てください。サッシに接している、1点から枝分かれしている、開け閉めで動くか音が出る。このどれかに当てはまるひびは、貼ってしのぐより交換を先に考えたほうがよい状態です。
自分でガラスを交換できるかどうかは、窓を外せるか、同じ種類と厚みのガラスを手配できるか、自分で決められる住まいかで決まります。掃き出し窓やはめ殺しの窓、網入りガラスや複層ガラスの窓は、自分での交換には向きません。
賃貸の場合は、何かを貼る前に管理会社か大家へ連絡してください。

