二重窓で後悔するのはどの窓か|取り付ける前に見る3つの場所を解説

窓猿は、ガラス修理・交換サービスとしてSLS株式会社が運営するサービスです。 窓やドア、家具などのガラス割れやヒビ、交換に関するご相談に幅広く対応しており、現地調査からお見積もり、施工まで一貫して承っています。 これまでの施工経験や取扱いガラスの知識をもとに、設置場所や用途、ご希望に合わせたガラスをご提案しています。 また、一般的な板ガラスだけでなく、ペアガラスや防犯ガラス、防火ガラスなどの機能性ガラスにも対応し、暮らしの快適性や安全性を高めるためのご案内も行っています。 お客様に安心してご利用いただけるサービスを目指し、分かりやすい情報発信を心がけています。
- 二重窓にして後悔したと言われる6つの場面
- いま付いている窓で見る3つの場所
- 内窓を足すのが合う窓とガラスを替えるのが合う窓
- 二重窓にしても効果が出にくい家
- もう付けたあとで効果が出ていないときにできること
二重窓にすると寒さが和らぐと聞いて調べ始めると、「後悔した」という声が必ず目に入ります。効果を感じられなかった、結露が止まらなかった、窓を開けるのが面倒になった。どれも実際に起きていることで、後悔そのものは確かにあります。
ただ、同じ工事をしても、後悔する家と満足する家に分かれます。分かれ目になっているのは工事の良し悪しよりも、いま付いている窓そのものと、その窓の使い方です。1枚ガラスのアルミサッシに足すのか、すでに複層ガラスが入っている窓に足すのか。毎日出入りする掃き出し窓なのか、ほとんど開けない寝室の窓なのか。ここが違うと、同じ内窓を付けても結果が変わります。
この記事では、後悔したと言われる場面、取り付ける前に自分で見られる窓の場所、内窓を足すのが合う窓とガラスを替えるのが合う窓の分け方、効果が出にくい家の条件、もう付けたあとにできることを順にお伝えします。窓猿は窓ガラスの交換と内窓の取り付けのどちらにも伺っているガラス屋なので、ガラスを替えたほうが合う窓については、そのようにお伝えします。戸建ての窓を中心に書いています。マンションの窓は管理規約と管理組合の手続きが先に来るので、そちらは別の記事でお伝えしています。
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二重窓を付けた窓では何が変わるのか

内窓を足すと、その窓まわりで変わるのは、窓ぎわの寒さ、外から入る音、室内側の窓に出る結露、そして開け閉めの動作です。二重窓・内窓・二重サッシという呼び方の違いと、窓そのものの仕組みは内窓の基本をまとめた記事でお伝えしているので、ここでは変わることだけを並べます。
窓ぎわの寒さがやわらぎ冷暖房の効きが変わる
LIXILは、内窓を取り付けることでできる「既存の窓との間の空気層」が断熱効果や遮音効果を生みだすとしています。効き方を作っているのは、いまの窓と内窓のあいだにできる空気の層と、内窓に使う枠の材質やガラスの種類です。この層があると、窓ぎわに立ったときのひやりとした感じが和らぎます。
ただし、どのくらい和らぐかは、いまの窓の造り、部屋の広さ、そして内窓に入れるガラスの種類で変わります。窓を替えれば寒さがなくなるというものではありません。
外から入る音のうち窓から入る分が小さくなる
窓が二重になると、音の通り道にも同じ空気の層が入ります。LIXILも、この層が遮音効果を生みだすとしています。道路の走行音や人の声のように、窓から入ってくる音は小さくなることがあります。どのくらい小さくなるかは、音の種類と、いまの窓の閉まり方で変わります。
音は窓だけから入るわけではなく、壁、換気口、天井、玄関のすき間からも入ってきます。窓を替えたのに静かにならなかったという話は、ここが残っていることがあります。
室内側の窓では結露が出にくくなることがある
結露は、部屋の空気が冷たい面に触れて水になるものです。内窓を足すと、部屋の空気が触れる面は内窓のガラスに変わります。内窓は空気層の内側にあって外気で冷えにくいので、水滴が付きにくくなります。ただし、部屋の湿気が多ければ内窓の側にも出ます。毎朝の拭き取りが減るのはこの面です。
ただし、外側の窓はこれまでと同じように外気で冷え続けます。外窓の結露がどうなるかは、後悔の場面として次の章でお伝えします。
マンションの窓が結露する原因は?出やすい場所と今日からできる対策
マンションの窓が結露する原因を、部屋から出る湿気と窓ガラスの冷たさの両面から説明します。結露が出やす ... [続きを読む]
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二重窓にして後悔したと言われるのは何が起きたときなのか

後悔したと言われるのは、効果の面、手間の面、部屋の見え方の面、費用の面、取り付け方の面で起きたことです。どれも二重窓そのものが悪いという話ではなく、付ける前に分かっていれば避けられたものが多くあります。
断熱と防音の効果が思ったほど感じられなかった
いちばん多く語られるのが、期待していたほど暖かくならなかった、静かにならなかったというものです。原因は大きく分けて2通りあります。
1つは、いまの窓の側に残っているものです。空気層が効くのは、内窓と外窓の両方が閉まりきっているときです。外窓のすき間から空気が通り続けていれば、層は作られても風は入ります。
もう1つは、効果を感じる場所がずれている場合です。内窓を足して変わるのはその窓のまわりだけなので、部屋全体が暖かくなることを期待していると、窓ぎわは和らいだのに体感が変わらないと感じます。音も同じで、壁や換気口から入る音はそのまま残ります。
どちらも、工事の前にいまの窓と部屋の状態を見ておけば、どこまで変わるかの見当を付けられます。
室内側の窓では結露が減っても外窓側に残った
内窓を付けたのに結露がなくならなかったという声では、見ている窓が違っていることがあります。減るのは部屋の空気が触れる内窓の側で、外側の窓は外気で冷え続けます。
内窓を閉めると、外窓と内窓のあいだの空気は部屋から切り離されます。それでも、その空間に入り込んだわずかな湿気が外窓の冷えた面に触れれば、水滴になります。つまり、拭き取る場所が部屋側から空気層の中へ移ることがあります。
厄介なのは、そこが毎日見える場所ではないことです。内窓を開けないと気づかないため、サッシのレールや窓台が湿ったままになります。内窓を付けたあとも、ときどき内窓を開けて外窓の状態を見る習慣が要ります。拭き取らずに置くと、サッシや窓台が濡れたままになり、カビや木枠の傷みにつながります。内窓を開けて見るときは、足もとを安定させ、障子やガラスに体重をかけないようにしてください。高いところにある窓、階段や吹抜けの窓、脚立がいる窓、障子が固くて動かない窓は、無理に動かさず業者にご依頼ください。
窓の開け閉めや掃除が面倒になった
毎日の動作が増えることは、使い始めてから分かる後悔です。窓を開けるときは内窓を開けてから外窓を開け、閉めるときはその逆になります。
ベランダの窓や、風を通すために何度も開ける窓では、この動作が毎日くり返されます。やがて内窓を開けたままにして、効果が出ない状態で使い続けることになります。
掃除も同じで、ガラスを拭く面と、ほこりがたまるレールが増えます。開け閉めの回数が少ない窓なら気になりませんが、よく使う窓では手間がそのまま毎日に乗ってきます。
部屋が狭く感じる・圧迫感が出た
内窓は、いまの窓の室内側に枠を立てて取り付けます。そのぶん窓まわりが室内側へ出てくるため、窓台に物を置いていた場合は置けなくなることがあります。
もともとの窓の枠と内窓の枠が並ぶので、ガラスの面が細く見え、部屋が狭くなったように感じる方がいます。窓が大きい部屋ほど印象の変化は出やすくなります。
カーテンやブラインドも、いまの位置のままでは内窓に当たることがあります。カーテンレールの位置をどうするかは、二重窓とカーテンの関係をまとめた記事でお伝えしています。
費用に対して効果が見合わなかった
内窓は窓1つずつの工事なので、付ける窓を増やせば金額もそのまま増えます。寒い部屋をまとめて直そうとすると、思っていたより総額が上がります。
窓1つあたりの相場は、窓の大きさで変わります。商品代と工事費を合わせた税込の金額で、YKK APはLow-E複層ガラスの引違い内窓について、掃き出し窓なら約15〜22万円、腰高窓なら約8〜13万円、小窓なら約5〜10万円としています。2026年3月時点の実勢価格の調査にもとづく価格帯の一例で、ふかし枠などのオプションは、これとは別にかかります。
見合わなかったと感じるのは、金額が高かったときだけではありません。すでに複層ガラスが入っている窓や、ほとんど使っていない部屋の窓から付けた場合も、払った金額に対して変化が小さくなります。
窓ごとの内訳と、費用の面から見た内窓とガラス交換の分かれ目は二重サッシの費用をまとめた記事でお伝えしています。
簡易キットや自分で取り付けた内窓にすき間が残った
費用を抑えるために、市販の簡易キットで自分で取り付ける方法を考える方もいます。ここで多いのが、枠が窓にぴったり収まらず、すき間が残ったという後悔です。
空気層が効くのは、内窓が閉まりきっているときです。すき間が残ると、その空間は部屋とつながったままになり、断熱も遮音も期待したようには働かず、結露も止まりません。
すき間が残るのは簡易キットに限った話ではありません。本格的な内窓でも、自分で取り付けることはメーカーがすすめていません。LIXILはインプラスについて「本製品は一般のお客様による組立て・取付けを想定した商品ではありません。思わぬケガや障子の脱落などのおそれがありますので、本製品の組立て・取付けは専門業者にご依頼いただきますようお願いいたします。」としています。
費用を抑えたい場合は、自分で取り付けるのではなく、どの窓に付けるかを絞るほうが確かです。
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いま付いている窓のどこを見れば二重窓の効き方が読めるのか
内窓の効き方は、いまの窓と内窓のあいだに空気層を作れるかと、いま付いている窓の状態に左右されます。ここでは、道具を使わずに室内から見られる場所を3か所お伝えします。順に見ていくと、自分の窓が効きやすい側なのか、効きにくい側なのかの見当が付きます。
窓のガラスが1枚か2枚かを見る
はじめに見るのは、いま入っているガラスです。ガラスの面を正面から見て、縁の内側に細い帯状の部材(スペーサー)が見えれば、あいだに空気の層を挟んだ2枚のガラス、つまり複層ガラスやペアガラスです。見えなければ1枚ガラスです。サッシに収まったガラスの端は枠に隠れているので、のぞき込んだり、ガラスを動かしたりして確かめないでください。
1枚ガラスであれば、窓はいま断熱の面でいちばん弱い状態です。ここに内窓を足すと空気層が新しくできるので、変化は分かりやすく出ます。
すでに2枚入っている場合は、断熱の面でもう一段効いている状態からの工事になります。内窓を足して悪くなることはありませんが、1枚ガラスの窓に付けたときと同じ変化を期待すると、見合わなかったと感じやすくなります。
LIXILも「ガラスの選び方次第で、窓の性能や機能が変わり」と書いています。内窓に入れるガラスを決めずに工事を進めると、ここで差が出ます。
窓の枠がアルミか樹脂かを見る
次に見るのは、ガラスをはめている枠です。室内側から枠に触って、金属の冷たさがあるならアルミ、樹脂であれば外気ほどは冷えていません。見た目でも、アルミは銀色や濃い色の金属の質感、樹脂は白などの樹脂の質感で分かります。
アルミの枠は熱を通しやすいので、ガラスを替えても枠の部分は冷えたままになります。窓ぎわの冷えやすさが枠から来ている場合、ガラスだけの対策では残ります。内窓は枠ごと室内側に立てるので、この冷えやすい枠の内側に新しい面を作れます。
逆に、すでに樹脂の枠が入っている窓は、枠の面からの冷えが小さい状態です。この窓では、内窓を足して変わる幅はその分だけ小さくなります。
窓が閉まりきって鍵がかかるかを見る
最後に、窓を動かして確かめます。いったん窓を開け、きちんと閉めて鍵をかけてみてください。下のレールのあたりで引っかかる、鍵が固い、最後まで下りない、閉めても窓がガタガタ動くという場合は、いまの窓が閉まりきっていません。
閉まりきらない窓にそのまま内窓を足すと、空気層の外側に空気の通り道が残ります。部屋側の冷えは和らいでも、すき間からの空気と、そこから入る音は残ります。結露も、空気層に外の空気が入り続けるために止まりにくくなります。
窓が閉まりきらない原因は、サッシのゆがみ、レールの汚れ、窓を支える部品やゴムの傷みなど、窓の側にあります。内窓を付ける前に、いまの窓の側を直せるかどうかを見ておいてください。
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いまの窓は内窓を足すのが合うのかガラスを替えるのが合うのか

内窓を足す工事と、いまのサッシを残してガラスを替える工事は、どちらも窓の断熱を上げるものですが、合う窓が違います。窓猿はどちらも受けているので、窓の状態と使い方から分けてお伝えできます。下の表は、前の章で見た3か所に、窓の使い方を加えて並べたものです。
| 見るところ | 内窓を足すのが合う窓 | ガラスを替えるのが合う窓 |
|---|---|---|
| いまのガラス | 1枚ガラス | 1枚ガラス(複層ガラスに替えると差が出せる) |
| いまの枠 | アルミで触ると冷たい | 樹脂や複合で冷えが小さい |
| 窓を開け閉めする回数 | ほとんど開けない | 毎日開け閉めする |
| 掃除の手間 | 増えてもよい | 増やしたくない |
| 室内側の出っ張り | 窓台に物を置いていない | 窓台を使っている |
| いまのサッシのすき間 | 閉まりきる | 閉まりきらず先に直したい |
どちらか一方に全部そろうことは少ないので、開け閉めの回数と、いまの枠の冷え方の2つを先に見ると決めやすくなります。
毎日開け閉めする窓は内窓を足すと開け閉めが2回になる
ベランダへ出る掃き出し窓、勝手口の窓、風を通すためによく開ける窓は、内窓を足すと毎日の動作がそのまま増えます。開けるときも閉めるときも窓を2回動かすことになります。
この増え方は、最初は小さく見えても毎日くり返されます。やがて内窓を開けたままにしてしまい、空気層ができない状態で使い続けることになります。そうなると、払った費用に対して効果が出ません。
よく開ける窓では、窓の動きをそのまま残せるガラス交換のほうが合うことがあります。開け閉めの回数は、工事の前に数えられるものなので、先に窓ごとに見ておくと迷いません。
ほとんど開けない窓は内窓を足しても手間が増えにくい
一方で、冬のあいだほとんど開けない窓なら、動作が増えることの影響はほとんどありません。寝室や子供部屋、北側の廊下の窓のように、開けるのが季節の入れ替えのときだけという窓が当てはまります。
開け閉めが少なければ、内窓を閉めたままにしておけるので、空気層が効いている時間が長くなります。寒さと音の対策としては、この使い方がいちばん効きます。
ただし、開けない窓だからといって換気を止めてよいわけではありません。室内の湿気の逃げ場がなくなると、結露は別の窓や壁に出ます。開けない窓に内窓を足す場合は、家のどこで換気をするかを合わせて考えておいてください。
1枚ガラスのままの窓は内窓を足さずにガラスを替える道もある
内窓を足す以外に、いまのサッシを残してガラスだけを断熱性の高いものに替える道もあります。
この道が合うのは、窓の動きと見え方を変えたくない場合です。サッシはそのままなので、開け閉めの回数は増えず、室内側に枠も出ず、窓台も今までどおり使えます。
一方で、枠はいまのままなので、アルミの枠から来る冷えは残ります。枠ごと冷えている窓では、内窓のほうが向きます。
実際にガラスを替えた窓がどうなるのか、窓猿で伺った工事から2件をご紹介します。結露を減らすためにまとめて替えた窓と、割れた複層ガラスを同じ構成で替えた窓です。
いずれも、いまのサッシを残してガラスだけを替えた工事です。
CASE 01結露対策でまとめて交換東京都北区で結露対策のため1階の窓ガラス14枚を交換
- 施工料金
- 634,700円(税込)
- 施工地域
- 東京都北区
- 施工内容
- 透明ガラスからペアガラス・複層ガラスへの交換
- 作業箇所
- 窓ガラス
- メーカー・使用部品
- なし
- 施工時間
- なし
1階の窓まわりの結露がひどく、毎日のように水滴の拭き取りが必要になっているとのご依頼でした。気になる窓を1枚ずつではなく、結露が起こりやすい1階すべての窓を見直したいというご希望があり、合計14枚の窓ガラスを交換しています。
サッシを残す工事なので、窓の動きと見え方は変わりません。1階だけ、北側だけのように面でまとめると、拭き取りの手間が減ったことを実感しやすくなります。
CASE 02複層ガラスの1枚だけを交換東京都板橋区でリビング窓の複層ガラスを1枚だけ交換
- 施工料金
- 77,000円(税込)
- 施工地域
- 東京都板橋区
- 施工内容
- ペアガラス・複層ガラスから同じ仕様の複層ガラスへの交換
- 作業箇所
- リビングの窓ガラス
- メーカー・使用部品
- なし
- 施工時間
- なし
リビングの複層ガラスが割れてしまったため、交換のお見積もりをご希望とのお問い合わせでした。現地でサッシの品番とガラスの構成を確かめ、1枚ガラスへ落とさず複層ガラスでの交換をご提案し、割れた側のガラスだけを取り外して、寸法に合わせて作ったガラスを納めました。
複層ガラスは片側だけの交換ができる場合があり、サッシごと替える必要はありません。断熱と結露の面を落とさないために、もとと同じガラスの構成に戻すか、1枚ガラスに落とすかを、見積もりの段階で決めておく必要があります。
掲載している料金は施工当時のものです。
窓ガラス交換の費用相場はいくら?種類・サイズ別の目安と安く抑える方法を解説
窓ガラス交換の費用相場を、透明ガラス・網入りガラス・ペアガラス・防犯ガラスなど種類別、サイズ別に解説 ... [続きを読む]
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二重窓にしても効果が出にくいのはどんな家なのか

窓そのものの状態とは別に、家の側の事情で効果が出にくくなることがあります。当てはまる場合は、内窓を付ける前にそちらを先に見たほうが確かです。
一部の窓だけ二重窓にすると他の窓から冷気と騒音が入る
費用を抑えるために、気になる窓だけ内窓を付ける方は多くいます。付けた窓のまわりは確かに変わりますが、同じ部屋にある別の窓や、隣の部屋との建具の開口から、冷えた空気と音は入り続けます。
音も同じで、いちばん弱いところから入ります。道路に面した窓を直しても、同じ面の小さな窓や換気口が残っていれば、音の大きさはあまり変わりません。内窓を付ける窓は、1つの窓ではなく部屋の単位で選び、予算に合わせて順番を決めてください。
寒さと騒音の原因が窓以外にあると窓を替えても変わらない
寒い、うるさいという不満の原因が、そもそも窓ではないことがあります。床下からの冷え、天井の断熱の薄さ、換気口から入る空気、建具のすき間が原因であれば、窓をどれだけ強くしても体感は変わりません。
見分ける手がかりは、窓から離れた場所での感じ方です。部屋の中央に立っても足もとが冷える、窓を閉めても音の大きさが変わらないという場合は、窓以外のところを見たほうがよい状態です。
内窓は窓から来る分だけを減らすものなので、工事の前に、どこから来ているのかを見ておいてください。
すでに複層ガラスや樹脂の枠が入っている窓では足せるものが少ない
いまの窓がすでに複層ガラスで、枠も樹脂であれば、窓は断熱の面でかなり手が入っている状態です。この窓に内窓を足すと、空気層はもう1つ増えますが、もともと弱かったところがすでに直されているため、足せるものは少なくなります。
この状態で「思ったほど変わらなかった」という後悔が出やすくなります。費用は1枚ガラスの窓に付けるときと変わらないので、払った額に対する変化が小さく感じられます。
この窓に足す前に、家の中でまだ1枚ガラスのままの窓が残っていないかを探してください。弱いところから順に直すほうが、同じ費用でも変化は大きくなります。
数年のうちに引っ越す家では内窓を次の家に持っていけない
内窓は、窓の寸法に合わせて作って枠ごと取り付けるものです。取り外しても次の家の窓には合わないので、家に残る工事だと考えておく必要があります。
数年のうちに引っ越す予定がある場合や、売却を考えている場合は、どこまで手を入れるかを決めてから進めてください。賃貸にお住まいの場合は、窓は建物に付いている設備なので、入居者の判断だけで工事をすることはできません。先に管理会社か所有者に相談してください。
マンションにお住まいの場合は、窓が共用部分として扱われることが多く、管理規約と管理組合の手続きが先に来ます。規約の確かめ方や共用部分の考え方はマンションの二重窓についてまとめた記事でお伝えしています。
マンションの二重窓は本当に効果ある?費用相場や後悔しない選び方を解説!
マンションで二重窓を導入すると本当に効果はあるのか?断熱・防音・結露軽減などのメリットから、注意点、 ... [続きを読む]
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二重窓を決める前に確認しておくことは何か

ここまでで、自分の窓が効きやすい側かどうかの見当が付いたら、契約の前に確かめることを順に見ていきます。どれも工事が始まってからでは戻せないものです。
二重窓にする目的と入れるガラスを先に決めておく
はじめに決めておくのは、何のために付けるのかです。寒さを和らげたいのか、音を小さくしたいのか、結露の拭き取りを減らしたいのか。どれを先に立てるかで、入れるガラスが変わります。
内窓は枠だけのものではなく、中に入れるガラスを選ぶものです。LIXILも「ガラスの選び方次第で、窓の性能や機能が変わり」としています。枠は同じでも、入れるガラスで効き方は変わります。
目的を伝えずに任せると、価格で選ばれたガラスが入ることがあります。そのうえで「効果が出なかった」となると、原因がどこにあるのか後から分かりません。目的と、そのために入れるガラスを、見積もりの段階で書き出してもらってください。
内窓の枠の色を部屋の建具と合わせて選ぶ
内窓の枠は、いまの窓の室内側に立つので、部屋の中から見える部品になります。枠の色をどれにするかで、窓まわりの見え方が変わります。
合わせる相手は、いまのサッシの色ではなく、部屋の中で目に入る建具やカーテンレール、床や柱の色です。実物は紙の見本と光の下で違って見えるので、カタログの色見本を部屋で当ててから決めてください。
補助金を使うなら契約する相手が登録事業者か確かめる
窓の断熱改修には国の補助の制度があり、二重窓の工事も対象に入りますが、使うには条件があります。環境省の先進的窓リノベ2026事業では「補助対象者である一般消費者が直接申請をすることはできません。」とされており、申請は登録された事業者が代わりに行います。工事の内容が条件に合っていても、契約した相手が登録されていなければ対象から外れます。
同じ事業の案内では「登録のない事業者との契約は補助対象となりません。」とされています。補助金を使いたい場合は、見積もりを取る段階で、その事業者が登録されているかを確かめてください。詳しい条件と登録事業者の探し方は先進的窓リノベ2026事業の公式サイトに出ています。
窓猿はこの事業の登録事業者ではありません。そのため、窓猿にご依頼いただく工事は補助の対象になりません。補助金を使って進めたい場合は、公式サイトで登録事業者を探してご相談ください。
複数の業者の提案と見積もりを比べる
内窓の工事は、窓の数、入れるガラス、枠の種類、取り付けの手間で金額が決まります。業者によって内訳の立て方が違うので、総額だけを並べても比べられません。
比べるときは、条件をそろえてください。どの窓に付けるか、入れるガラスは何か、枠の色は何か、古い窓の処分を含むかを同じにして見積もりを取ると、差が出ているところが分かります。
金額のほかに、提案の中身も見ておいてください。すべての窓に内窓をすすめるのか、窓ごとに分けているのか。いまの窓を見てから話しているかどうかで、工事のあとの結果が変わります。
内窓の枠が入る奥行きと窓のまわりで当たるものを先に確かめる
内窓は、いまの窓の室内側に枠を立てる工事なので、枠を載せられる奥行きが要ります。窓枠や壁の奥行きが浅い窓では、そのままでは納まらないことがあります。
LIXILは、内窓の枠について「従来品に比べ持ち出し幅が2倍」になり「一般的に壁の奥行が小さいとされるマンションへの対応力」が向上したとしています。窓まわりの奥行きが取り付けに関わることは、メーカー自身が示しています。必要な奥行きは窓と製品で変わります。
測るのは現地で業者が行います。窓枠のすぐ手前や窓台のすぐ上に、カーテンレール、エアコンの配管、手すり、置いているものが無いかを見ておいてください。内窓がどこまで室内側に出るかは製品で変わるので、当たるかどうかは判断しなくて構いません。
物があった場所を見積もりのときに伝えておくと、納まらないことが後から分かるのを避けられます。
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もう二重窓を付けたあとで効果が出ていないときは何ができるのか

すでに内窓が付いていて、思っていたほど変わらなかったという場合でも、いまの状態から手を付けられることが残っています。外したいという場合は、取り付けた業者にまず相談してください。
内窓に入っているガラスの仕様を取り付けた業者に確かめる
はじめに確かめたいのは、いまの内窓にどのガラスが入っているかです。内窓は枠とガラスの組み合わせで効き方が変わるので、同じ枠でも入っているガラスで結果が違います。
LIXILも「ガラスの選び方次第で、窓の性能や機能が変わり」としています。断熱を目的に付けたのに、価格を抑えたガラスが入っていれば、期待と違う結果になることがあります。
仕様は、工事のときの見積書や納品書、製品に貼られた表示で分かります。手元に書類がなければ、取り付けた業者に問い合わせ、いまの枠のままで変えられるところがあるかを含めて相談してください。
内窓を付けていない窓が同じ部屋に残っていれば足す
次に見るのは、同じ部屋に残っている窓です。付けた窓のまわりは変わっても、同じ部屋の別の窓が1枚ガラスのままなら、そこから冷えた空気と音が入り続けます。
前にお伝えした3か所の見方は、残っている窓にもそのまま使えます。ガラスが1枚で、枠がアルミで、閉まりきらない窓が残っていれば、そこがいまの弱いところです。付け足す順番は、大きい窓から、道路に近い窓からというように、原因に近い側から決めてください。
外窓側のガラスを替える
内窓を足したうえで、外側の窓のガラスを替える道もあります。外窓のガラスが1枚のままなら、外窓側の冷えと、そこで起きる結露が残っているはずです。
いまのサッシを残してガラスだけを替える工事なら、内窓はそのまま使えます。外窓の側が冷えにくくなるので、空気層の中にできていた結露が出にくくなり、内窓を開けて拭く手間が減ります。
内窓を足した窓の外側を替えるかどうかは、どこで水滴が出ているかで決まります。内窓を開けて外窓の面とレールを見て、水がたまっている場所を確かめてから相談してください。
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よくある質問

二重窓についてよくいただくご質問をまとめました。夏の暑さ、開け閉めの手間、ペアガラスとの選び方の3つです。
二重窓にすると夏は暑くなりますか?
内窓を足したことで部屋が暑くなるわけではありません。窓のあいだに空気の層ができると、外の熱が室内側へ伝わる量は冬と同じしくみで減ります。冷房で冷やした空気が窓から逃げる量も減ります。
ただし、日ざしそのものは、ガラスを通って部屋に入ります。南や西に向いた大きな窓では、入った日ざしで室温が上がるため、窓を替えても暑さが残ります。夏の暑さを抑えたい場合は、日ざしを遮るガラスを選ぶか、外側で日ざしを遮る方法を合わせて考えてください。
二重窓の開け閉めはめんどうになりますか?
開ける窓ではめんどうになります。開けるときは内窓を開けてから外窓を開け、閉めるときはその逆になります。毎日開け閉めする窓では、この動作が毎日くり返されます。
一方で、冬のあいだほとんど開けない窓では、閉めたままにできるので手間はほとんど変わりません。窓ごとに開け閉めの回数が違うので、よく開ける窓は内窓以外の方法も含めて考えてください。
二重サッシとペアガラスはどちらがよいですか?
どちらがよいかは窓によって変わります。窓の動きと見え方を変えたくない窓、毎日開け閉めする窓はガラスの交換が向いています。ほとんど開けない窓で、枠まで冷えている窓は内窓が向いています。
決め方は、いま付いているガラスと枠、そして開け閉めの回数を見る順番です。窓猿は内窓の取り付けとガラスの交換のどちらにも伺っているので、窓を見てからどちらが合うかをお伝えできます。費用の面での違いは二重サッシの費用の記事でお伝えしています。
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まとめ
二重窓にして後悔したと言われるのは、効果を感じられなかった、外窓側に結露が残った、開け閉めと掃除が面倒になった、部屋が狭く感じた、費用に見合わなかった、簡易キットですき間が残ったという場面です。多くは、付ける前に分かっていれば避けられます。
分かれ目はいま付いている窓にあります。室内から道具なしで見られるのは、ガラスが1枚か2枚か、枠がアルミか樹脂か、窓が閉まりきって鍵がかかるかの3か所です。1枚ガラスでアルミの枠なら変化は出やすく、すでに複層ガラスと樹脂の枠なら足せるものは少なくなります。
そのうえで、ほとんど開けない窓は内窓、毎日開け閉めする窓や窓台を使う窓はガラスの交換と分けてください。原因が窓以外にあるときは、そちらが先です。契約の前には、目的と入れるガラス、枠の色、補助金なら相手が登録事業者か、同じ条件での見積もり、枠が入る奥行きを確かめます。すでに付けたあとでも、ガラスの仕様を確かめる、残っている窓に足す、外窓のガラスを替えるという手が残っています。
窓猿は、窓ガラスの交換と内窓の取り付けのどちらにも伺っているガラス屋です。お見積もりは無料です。決めきれないときは、窓の枚数と、いま気になっていること(寒さ・音・結露)をお知らせのうえご相談ください。

