マンションの窓が結露する原因は?出やすい場所と今日からできる対策

窓猿は、ガラス修理・交換サービスとしてSLS株式会社が運営するサービスです。 窓やドア、家具などのガラス割れやヒビ、交換に関するご相談に幅広く対応しており、現地調査からお見積もり、施工まで一貫して承っています。 これまでの施工経験や取扱いガラスの知識をもとに、設置場所や用途、ご希望に合わせたガラスをご提案しています。 また、一般的な板ガラスだけでなく、ペアガラスや防犯ガラス、防火ガラスなどの機能性ガラスにも対応し、暮らしの快適性や安全性を高めるためのご案内も行っています。 お客様に安心してご利用いただけるサービスを目指し、分かりやすい情報発信を心がけています。
- マンションの結露が自分の部屋だけの問題なのか、建物の窓の作りによるものなのかの見分け方
- 窓を拭いて取れる水と、ガラスとガラスの間にできる取れない曇りの違い
- 24時間換気と給気口の扱いを含む、今日からできる結露対策の順番
- 結露が出やすい窓と出にくい窓で、窓ガラスの表面温度がどれだけ違うか
- マンションの窓ガラスを替えるときに、管理規約を見て管理組合へ相談する流れと費用の目安
朝、カーテンを開けると窓の内側が水滴で真っ白になっていて、サッシには水がたまっている。拭いても次の朝にはまた濡れている。マンションにお住まいの方から、冬になるとこうしたご相談をいただきます。同じ建物なのに自分の部屋だけひどいのではないか、自分の使い方が悪いのではないかと気にされる方も少なくありません。
窓が濡れるのは、部屋の中の空気に含まれた水蒸気が、冷たくなった窓ガラスやサッシに触れて水にもどるためです。つまり、部屋から出る湿気の量と、窓ガラスの冷たさという2つが重なったときに起きます。どちらも建物と暮らし方の両方に関わるので、原因を1つに決めつける前に、いまの状態がどちらの側から来ているのかを読み取るほうが近道です。
この記事では、まず自分の部屋の結露がどういう種類のものかを見分けるところから始めて、結露が出やすい場所、今日からできる換気や除湿の進め方、カビが出たときの対処、そして窓ガラスそのものを替えるときの手順と費用までを順にお伝えします。窓猿は、窓ガラスの交換や内窓の取り付けに伺っているガラス屋です。マンションの窓を開けて直してきた立場からお伝えします。
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マンションの結露がひどいのはうちだけなのか
結露のひどさは、建物の側の事情と、住戸の側の事情が重なって決まります。窓ガラスやサッシがどれだけ冷たくなるかは建物の作りで決まる部分が大きく、部屋の空気にどれだけ水蒸気が入るかは暮らし方で変わります。ここではまず、いま起きているものがこの記事で扱う結露なのかを確かめ、そのうえで建物の側と住戸の側を分けて見ていきます。
窓を拭いて取れる水かガラスの中の曇りかを見分ける
窓が濡れているときは、まず乾いた布で拭いてみてください。拭いて水が取れるなら、部屋の空気に含まれていた水蒸気が窓の表面で水にもどったもので、この記事で扱う結露です。拭いても曇りが取れず、ガラスとガラスのあいだが白くくもったままのときは、複層ガラス(ペアガラス)の内側で起きている別の現象です。こちらは窓を拭いても直らず、ガラスそのものの交換が必要になります。見分け方と費用はペアガラスの結露がどこで起きているかをまとめた記事でお伝えしています。
サッシの下に水がたまっていると、どこかから水が漏れているのではないかと心配になることがあります。拭いて水が取れ、窓の内側の面が濡れているなら、その水は部屋の空気から出たものと考えられます。拭いてもすぐに濡れる、雨の日だけ濡れる、ガラスではなく窓枠の外側から水がつたっているといったときは、結露とは別に原因があるので、管理会社に見てもらってください。
また、窓を閉めているのに窓ぎわだけがひんやりする、足元が寒いという症状が一緒にあるときは、窓で冷やされた空気が床へ下りている状態も重なっています。こちらは窓ぎわの冷気(コールドドラフト)の記事でお伝えしています。
窓ガラスとサッシが冷えていれば住まい方にかかわらず結露する
窓が濡れる仕組みそのものは、暮らし方とは関係なく決まっています。「結露は外気で冷たくなった窓ガラスやサッシにお部屋の暖かい空気(に含まれる水蒸気)が触れて液体になることによって発生します」。つまり、窓ガラスやサッシの表面が十分に冷たくなっていれば、部屋の空気が触れた時点で水にもどります。
マンションの窓は、外の空気に直接ふれる面です。1枚ガラス(単板ガラス)とアルミサッシの組み合わせであれば、外が冷え込んだ晩には窓の表面も同じように冷たくなります。同じ建物、同じ向き、同じ窓であれば、隣の部屋でも上の階でも同じことが起きています。窓を毎日拭いている人と、カーテンを閉めたまま気づいていない人がいるだけで、結露そのものは自分の部屋だけの問題ではありません。
窓の断熱の力は、あとから替えられるものです。ただしマンションの窓には手続きがあるので、そこは記事の後半でお伝えします。
マンションの中でも部屋から出る湿気の量で結露のひどさは変わる
同じマンションでも、結露がひどい部屋と、ほとんど出ない部屋があります。違いを生んでいるのは、部屋の空気に入る水蒸気の量です。入浴のあとに浴室のドアを開けている、洗濯物を室内に干している、加湿器を使っている、鍋やお湯を使う時間が長い、人が長い時間過ごしている。こうした条件が重なるほど、部屋の空気に含まれる水蒸気は増えます。
反対に、日中だれもいない部屋、洗濯物を干さない部屋、扉を開けたままにしている部屋では、水蒸気がたまりにくいため結露が出にくくなります。同じ家の中でも、寝室の窓だけが濡れて、リビングの窓は乾いていることがあります。寝ているあいだは人の呼吸で水蒸気が出続けるうえ、ドアを閉めきって空気が動かないためです。
つまり、結露のひどさは「うちだけ」ではなく「うちの窓が冷えているか」と「うちの部屋に湿気がたまっているか」の組み合わせで決まります。窓の冷たさは建物の側、湿気の量は住戸の側です。次の章からは、その両方に効く順番で対策をお伝えします。
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マンションで結露ができやすい場所はどこ?
結露は窓だけに出るものではありません。外の空気で冷やされる面、空気が動かない場所、湿気がこもる場所には、どこでも水滴が出ます。マンションは鉄筋コンクリートで気密性が高く、外に接する面と接しない面の温度差がはっきり出ます。そのため、同じ住戸の中でも濡れる場所と乾いている場所が分かれます。窓のほかに見落としやすいのは、玄関ドア、水回りの周り、押入れ、北向きの壁、使っていない部屋です。どこを拭けばよいかを決められるように、マンションで見つかりやすい場所を順にお伝えします。

窓
まず目につくのが窓です。ガラスもサッシも外の空気に直接ふれているため、冬は部屋の中で冷たくなりやすい面です。とくに1枚ガラスとアルミサッシの組み合わせでは、ガラスの下のほうとサッシの溝に水がたまりやすく、朝になるとレールに水たまりができていることがあります。
水をそのままにしておくと、ゴムパッキンの黒ずみやサッシのサビにつながります。窓を拭くときは、ガラスの面だけでなくサッシの溝までふき取ってください。窓の種類によって結露の出方が変わるので、その違いは後の章でお伝えします。
玄関ドアや開口部
マンションの玄関ドアは、外の廊下に面した金属の扉です。ガラス窓と同じように外気で冷やされるため、扉の内側やドア枠に水滴が出ることがあります。郵便受けの周りや、ドアの下のすき間のまわりも冷えやすい場所です。
玄関は暖房を入れていない時間が長く、扉の前に物を置いていると空気が動きません。扉に水滴を見つけたら、たたきに置いている物を減らし、空気が通るようにしてください。
水回り周辺
浴室、洗面所、キッチンは、水蒸気が直接出る場所です。入浴のあとの浴室は湿気で満たされ、ドアを開けたままにすると隣の洗面所や廊下まで湿気が流れていきます。キッチンでお湯を使っているときも同じです。
水回りで出た湿気は、その場所ではなく、いちばん冷たい面で水になります。浴室から出た湿気が廊下を通って、北側の部屋の窓で結露になることもあります。使ったあとに換気扇を回す、扉を閉めて湿気を広げないという2つが、そのまま結露対策になります。
収納スペース
押入れやクローゼット、床下収納は、扉を閉めきっていて空気が動きません。外の壁に面した収納では、壁の面が冷たくなり、そこに湿気が触れて水滴が出ます。奥に入れていた衣類や布団が湿っていた、段ボールの底がふやけていたというのは、この形です。
収納の中は目につきにくく、気づいたときにはカビが出ていることがあります。季節の変わり目に扉を開けて空気を入れ替え、物を壁にぴったりつけずに置いてください。
北向きの壁
北側の部屋の壁は、日が当たらないぶん冷えたままになります。外の壁に接している面では、壁そのものが冷たくなり、部屋の湿気が触れて水滴が出ます。壁紙が湿っている、手で触れると冷たい、家具を動かしたら裏が黒くなっていたというときは、壁で結露が起きています。
マンションの場合、角部屋や最上階の住戸は外に接する面が多くなります。同じ建物でも、住戸の位置によって冷える面の数が違うので、結露の出方にも差が出ます。
使っていない部屋や家具裏
ふだん使っていない部屋は、暖房も入らず、扉も閉めきったままです。空気が動かないうえに、建物全体の湿気がゆっくり流れ込みます。冬のあいだ一度も入らなかった部屋の窓や壁が濡れていたというのは、よくあることです。
家具の裏も同じです。タンスやベッドを壁にぴったりつけていると、そのすき間だけ空気が止まり、壁の温度も下がります。そこに湿気が入ると、家具の裏だけがカビだらけになります。使っていない部屋も週に一度は扉を開け、家具は壁から数センチ離して置いてください。空気が通る道をつくるだけで、水滴の出方は変わります。
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マンションで結露対策は何をすればよい?
結露を減らすには、部屋の湿気を減らすか、窓を冷やさないかのどちらかです。今日からできるのは前者で、道具を買い足さなくても始められることがあります。ここでは、効き方の違う方法を順にお伝えします。どれも結露を完全になくすものではなく、量を減らして拭き取りの手間を軽くするためのものです。

こまめに換気して湿気を外に逃がす
部屋の湿気をいちばん早く減らせるのが換気です。窓を2か所開けて空気の通り道をつくると、数分で部屋の空気が入れ替わります。1か所しか開けられないときは、その部屋の換気扇を回しながら窓を開けてください。
入浴のあと、調理のあと、洗濯物を室内に干しているあいだは、湿気が出続けています。このタイミングで換気扇を回すだけでも、部屋にたまる水蒸気は減ります。冬に窓を開けるのがつらいときは、短い時間で構いません。空気が入れ替わればよいので、長く開け続ける必要はありません。寝る前に一度窓を開けておくと、朝の窓の濡れ方が変わることがあります。
24時間換気を止めずに給気口を開けておく
マンションには、24時間動かし続ける換気の設備が付いています。建築基準法施行令の第二十条の八では、住宅の居室に置く機械換気設備について、1時間あたり部屋の空気の半分を入れ替える量(換気回数0.5回)で計算した必要換気量以上とすることが定められています。この設備は、空気を外から取り入れる給気口と、外へ出す換気扇が組みになって働きます。
ここで気をつけたいのは、この基準の名前です。条文の見出しは「居室を有する建築物の換気設備についてのホルムアルデヒドに関する技術的基準」で、建材から出る化学物質への対策として定められたものです。条文に結露の文字は出てきません。つまり、24時間換気を回していれば結露しないという設備ではありません。
とはいえ、空気が入れ替わらなければ湿気はたまり続けます。寒いからとスイッチを切っていないか、給気口を閉じたままにしていないかを確かめてください。給気口を閉じると、換気扇だけが回って空気が入ってこない状態になり、設計どおりに空気が入れ替わりません。給気口の位置と開け方は住戸によって違うので、分からないときは管理会社に聞いてください。
除湿機(除湿器)で湿度を下げる
換気だけでは追いつかないときは、除湿機が役に立ちます。窓を開けられない時間帯や、洗濯物を室内に干す日には、部屋の空気から直接水分を取ってくれます。とくに寝室や、扉を閉めきる部屋では効きやすくなります。
置き場所は、湿気の出どころに近いところです。洗濯物のそばに置く、窓のそばに置くなど、水蒸気が集まる場所に向けてください。湿度計を一緒に置いて、数字を見ながら使うと加減が分かります。冬は空気が乾きすぎても過ごしにくいので、下げきる必要はありません。窓の水滴が減るところまで下がれば十分です。
暖房器具の使い方を工夫する
暖房の種類によって、部屋に出る水蒸気の量が変わります。石油ストーブやガスストーブのように燃料を燃やす器具は、燃やすときに水蒸気が出ます。部屋を暖めながら湿気も増やすため、結露は出やすくなります。エアコンや電気のヒーターは、燃焼による水蒸気が出ません。
開放型の燃焼器具をマンションで使えるかどうかは、そのマンションの管理規約で決まっています。使う前に自分のマンションの規約を確かめてください。また、暖房を1つの部屋だけに入れていると、暖めた部屋と暖めていない部屋の温度差が大きくなり、暖めていない側で結露が出ます。家の中の温度の差を小さくする使い方のほうが、結露は出にくくなります。
家具の配置を見直す
家具の置き方を変えるだけでも、結露は減らせます。外の壁に接している面にタンスやベッドをぴったりつけていると、そのすき間の空気が動かず、壁の温度が下がります。壁から数センチ離すだけで空気が通り、壁の温度が下がりにくくなります。
カーテンも同じです。床まで届く厚いカーテンを閉めきると、窓とカーテンのあいだの空気が冷え、窓の結露が増えることがあります。朝はカーテンを開けて窓の表面を乾かし、日中は空気が動くようにしてください。窓の前に背の高い家具を置いている場合も、窓に空気が当たるように配置を変えると変わります。
結露防止グッズを活用する
市販の結露対策の道具も、使いどころを選べば役に立ちます。窓の下に貼る吸水テープは、ガラスを伝って落ちた水を受け止め、サッシに水がたまるのを防ぎます。窓に貼る断熱シートは、ガラスの表面が冷たくなりにくくなるので、水滴の量が減ります。結露防止スプレーは、水滴が流れ落ちにくくなるものです。
どれも結露そのものをなくすものではなく、量を減らしたり、水が落ちるのを受け止めたりするためのものです。吸水テープは水を吸ったままにしておくとカビの元になるので、季節の終わりには必ずはがしてください。断熱シートは、熱線を入れたガラスや網入りガラスでは熱のこもりから割れにつながることがあるため、ガラスの種類と製品の注意表示を確かめてから使ってください。
断熱性能を高める
ここまでの方法で追いつかないときは、窓そのものを冷たくしない方向に変えることになります。方法は大きく2つで、いまの窓の内側にもう1つ窓を付ける内窓(二重窓)と、ガラスを断熱性の高いものに替える方法です。どちらも窓の表面温度が下がりにくくなるため、結露を減らせます。
内窓は、いまの窓を残したまま室内側に取り付けます。窓メーカーの製品情報に掲載されている価格は、引違い窓で幅1,650ミリメートル・高さ1,100ミリメートルのもので77,000円、幅1,650ミリメートル・高さ1,800ミリメートルのもので133,000円です。ただしこれは窓本体だけの掲載価格で、「消費税、取付費、運賃除く」と書かれています。実際にはここに取り付けの工事費が加わります。
マンションで気になるのは、壁の奥行きが足りるかどうかです。メーカーの製品情報には「もちろんマンションにも取付け可能です」と書かれており、壁の奥行きが小さい住戸に向けた枠も用意されています。取り付けについては「本製品の組立て・取付けは専門業者にご依頼いただきますようお願いいたします」とあり、自分で取り付ける前提の商品ではありません。
どの方法を選ぶかと、かかる費用の全体は窓の断熱のまとめ記事で、内窓を付けるかどうかを決める段階の話はマンションに二重窓を設置する記事でお伝えしています。なお、マンションでは窓に手を入れる前に確かめることがあります。その手順は後の章でお伝えします。
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結露が出やすい窓・出にくい窓の違い
同じ部屋でも、窓の作りによって結露の出方は変わります。違いを生んでいるのは、窓の表面がどれだけ冷たくなるかです。ガラスが1枚なのか2枚なのか、サッシが金属なのか樹脂なのかで、外の冷たさの伝わり方が変わります。自分の家の窓がどちら側なのかは、ガラスの断面と窓枠を見れば分かります。ここでは、出やすい窓と出にくい窓を、その作りの違いから順にお伝えします。

結露が出やすい窓
結露が出やすいのは、1枚ガラス(単板ガラス)とアルミサッシの組み合わせです。ガラスが1枚だけだと、外の冷たさがそのまま室内側の面に伝わります。アルミは熱をよく伝える金属なので、サッシの枠も同じように冷たくなります。そのため、ガラスの面だけでなく枠にも水滴が出ます。
窓の位置によっても差が出ます。北側の窓は日が当たらず、日中も表面が温まりません。外の壁に接する面が多い角部屋や、風が当たりやすい高い階でも、窓は冷えやすくなります。浴室や洗面所の窓は、湿気の出どころが近いため、同じ作りの窓でも水滴の量が多くなります。
また、窓の前にカーテンを閉めきっていると、窓と部屋のあいだで空気が止まり、ガラスの表面はさらに冷えます。窓の作りを変えられない場合でも、カーテンの扱いで水滴の量は変わります。
結露が出にくい窓
結露が出にくいのは、ガラスを2枚にして空気の層をはさんだ複層ガラスや、その内側に金属の膜をつけたエコガラス(Low-E複層ガラス)です。外の冷たさが室内側の面まで伝わりにくくなるため、窓の表面が室温に近い温度に保たれます。サッシも、樹脂を使ったものや、アルミと樹脂を組み合わせたものは、枠の冷えが小さくなります。
室内の温度が22度のとき、窓ガラスの表面温度は次のようになります。
| ガラスの種類 | 室内側の表面温度 |
|---|---|
| 1枚ガラス | 18.8度 |
| エコガラス(Low-E複層ガラス) | 21.5度 |
同じ室温でも、窓の表面温度には3度近い差が出ます。エコガラスは1枚ガラスと比べて約3.5倍の断熱性能があり、窓の表面が室温に近いままなので、空気が触れても水にもどりにくくなります。
ただし、窓を替えれば結露がまったく出なくなるわけではありません。部屋の湿気が多ければ、表面温度が高くても水滴は出ます。窓の断熱と部屋の湿気の両方を見ていくことになります。なお、複層ガラスにしたのに窓が曇るという場合は、ガラスとガラスのあいだで起きている別の現象のことがあります。見分け方はペアガラスの結露の記事でお伝えしています。
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マンションの結露を放置するリスク
窓が濡れるだけなら拭けば済むと思われがちですが、水はそのまま残ると別の問題に変わります。水はガラスを伝ってサッシにたまり、そこから窓枠や壁紙へ移ります。動かない水と、乾かない材料がそろうと、カビと傷みが始まります。しかも進み方はゆっくりで、気づくのは色が変わってからです。ここでは、放っておくと何が起きるのかを、部屋の中のものから建物の側まで順にお伝えします。

カビやダニが発生しやすくなる
結露の水は、カビにとって育ちやすい環境をつくります。サッシの溝にたまった水、窓の下の壁紙、カーテンの裾、家具の裏。どれも水分が残りやすく、空気も動かない場所です。黒い点が広がってきたら、カビが根を張り始めています。
カビが生えると、それをえさにするダニも増えます。ダニは小さく、寝具やカーペットに入り込むため、肉眼では見つけにくいものです。結露を拭き取る習慣は、そのままカビとダニを増やさないことにつながります。
壁紙や家具にシミ・腐食が起こる
窓から落ちた水は、窓枠を伝って下の壁紙にしみ込みます。しみ込んだ水は乾きにくく、壁紙の端がめくれたり、黄色や茶色のシミが浮いたりします。いったん浮いたシミは拭いても取れず、張り替えが必要になります。
木製の家具や建具も同じです。窓ぎわに置いた棚の背板、床に近い巾木、押入れの中の木の棚板は、湿気を吸って膨らみ、やがて傷みます。賃貸の場合、退去のときに原状回復の費用を求められることがあります。気づいた時点で拭き取り、乾かしておくほうが結果的に安く済みます。
サッシや金属部分がサビて劣化する
アルミサッシは腐りにくい金属ですが、水がたまったままだと白い粉のような腐食が出ます。レールに砂やほこりがたまっていると、そこが水を含んだままになり、腐食が進みます。ビスや金具は鉄の部品が使われていることがあり、こちらはサビます。
サッシが傷むと、窓の動きが重くなったり、クレセント錠がかかりにくくなったりします。ゴムパッキンも水と汚れで縮み、すき間ができると外の空気が入りやすくなります。窓の動きが変わってきたら、結露の水がたまっていないかを見てください。
アレルギーなど健康被害のリスクが高まる
カビやダニが増えた部屋では、その胞子やふんが空気中に混ざります。これらはアレルギーの原因になることがあり、せきやくしゃみ、目のかゆみが続くことがあります。小さなお子さまや、呼吸器に不安のある方がいるご家庭では、とくに気をつけたいところです。
体調の変化が続くときは、医療機関にご相談ください。住まいの側でできるのは、湿気をためない、結露の水を残さない、カビを見つけたら早く取り除くことです。
建物の性能や資産価値が低下する
結露を長く放置すると、傷みは部屋の中だけにとどまりません。壁の内側にまで湿気が入り込むと、断熱材が湿って本来の性能を出せなくなります。湿った断熱材は乾きにくく、そのまま壁の中でカビが広がることもあります。
分譲マンションの場合、住戸の傷みは売るときや貸すときの評価に関わります。内見に来た人は、窓まわりのシミやカビをよく見ます。日々の拭き取りと、湿気をためない使い方が、住まいを保つことにつながります。
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結露からカビが発生したときの対処法
カビが出てしまったら、広がる前に取り除いてください。取り方は、カビの濃さと場所で変わります。黒く根を張ったものには市販のカビ取り剤、出たばかりの薄いものには消毒用アルコールが向いています。どちらを使う場合も、薬剤を混ぜないことと、換気をしながら作業することが先です。使うものと手順を順にお伝えします。

市販のカビ取り剤を使ってカビを除去する
根を張ったカビには、市販のカビ取り剤が効きます。窓のゴムパッキンや、サッシの溝の黒ずみに使ってください。スプレーしてから決められた時間おき、水ぶきで拭き取ります。製品ごとに置く時間が違うので、容器の表示に従ってください。
使うときは、窓を開けるか換気扇を回し、ゴム手袋と目を守るものを用意してください。塩素系のカビ取り剤は、酸性の洗剤やクエン酸のほか、消毒用アルコールと混ざっても有害なガスが出ます。必ず単独で使い、同じ場所で別の薬剤を続けて使うことも避けてください。カビ取り剤を使ったあとは、しっかり水ぶきをして成分を残さないようにします。壁紙や木の部分は、色が抜けたり傷んだりすることがあるので、目立たない場所で試してから使ってください。
アルコールや漂白剤でカビを拭き取る
出たばかりの薄いカビであれば、消毒用アルコールで拭き取れます。布に含ませて、カビの部分を押さえるように拭いてください。アルコールは乾きが早く、水分を残さないので、壁紙やカーテンレールのように水をかけにくい場所に向いています。アルコールは引火しやすいので、近くで火を使わないでください。窓を開けるか換気扇を回しながら作業してください。前に塩素系のカビ取り剤を使った場所には、そのままアルコールを使わないでください。混ざると有害なガスが出ます。水でよく流すか水ぶきをして、しっかり乾かしてから使ってください。においが残っているうちは作業を始めず、においを感じたらその場を離れてください。
色のついた頑固なカビには、酸素系の漂白剤を使う方法もあります。表示どおりに薄めて布に含ませ、しばらく置いてから拭き取ります。こちらも、塩素系の製品と、酸性の製品やアルコールを混ぜないでください。別の日に使う場合でも、前に使った成分が残っていると同じことが起きます。使う前に水ぶきをして、しっかり乾かしてから次の製品を使ってください。
カビを取ったあとは、同じ場所にまた出ないように、水滴を残さない、空気を動かすという2つを続けてください。取っても繰り返し出る場合は、窓そのものを見直す段階にきています。
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結露対策をしても改善しない場合は窓ガラスの交換がおすすめ
換気も除湿も続けているのに毎朝水滴が出るなら、窓の表面が冷たすぎることが原因です。窓を替えると表面温度が上がるので、結露の量を減らせます。ただしマンションの窓には、戸建てとは違う手順があります。窓枠と窓ガラスは住戸の中にあっても、自由に替えてよい場所として扱われていないためです。この章では、替える前に確かめること、かかる費用、補助の扱い、頼み先の見方の順にお伝えします。

マンションの窓ガラスを替える前に管理規約を見て管理組合に相談する
マンションでは、窓枠と窓ガラスは住戸の中にあっても、自由に替えてよい場所として扱われていません。国土交通省が示しているマンション標準管理規約の第22条は、「共用部分のうち各住戸に附属する窓枠、窓ガラス、玄関扉その他の開口部に係る改良工事であって、防犯、防音又は断熱等の住宅の性能の向上等に資するものについては、管理組合がその責任と負担において、計画修繕としてこれを実施するものとする」と定めています。断熱のために窓を替える工事は、まず管理組合が計画修繕として行うものという位置づけです。
同じ条の第2項には、「区分所有者は、管理組合が前項の工事を速やかに実施できない場合には、あらかじめ理事長に申請して書面による承認を受けることにより、当該工事を当該区分所有者の責任と負担において実施することができる」とあります。つまり、管理組合の工事を待てない場合でも、理事長に申請して書面で承認を受ければ、自分の負担で替えられる道があります。
これは国が示している標準の規約なので、実際の決まりはお住まいのマンションの管理規約によります。まず手元の管理規約で窓の扱いを確かめ、そのうえで管理組合や管理会社に相談してください。賃貸にお住まいの場合、この申請をするのは貸主です。相談の仕方は、このあとのよくある質問でお伝えします。
窓ガラスの交換費用の相場は?
窓ガラスの交換にかかる費用は、ガラスの代金、取り付けの作業料金、現場までの出張費でできています。ガラスの代金はガラスの種類と大きさで変わり、断熱性の高いガラスほど高くなります。作業料金は、サッシからガラスを外して入れ替える手間で決まり、大きな窓や高い場所の窓ほど上がります。見積もりを見るときは、この3つが分かれて書かれているかを確かめてください。
窓猿では、2021年10月から2025年12月までにご依頼をいただいて作業した複層(ペア)ガラスへの交換が9件あります。工事にかかった金額の中央値は75,280円(9件)でした。同じ複層ガラスでも、窓の大きさやガラスの種類、作業のしやすさで金額は変わります。
ガラスの種類やサイズごとの費用の目安は、窓ガラス交換の費用相場の記事でまとめています。お見積もりは無料です。窓の大きさとガラスの種類が分かるものをお手元に用意していただけると、話が早く進みます。
窓ガラスの交換に補助金は使える?
窓の断熱を高める工事には、国や自治体が費用の一部を補助する制度があります。制度の名前も金額も年度ごとに変わり、申請できる期間も決まっています。使えるかどうかは、工事の内容と、工事を行う業者がその制度の登録事業者かどうかで決まります。
窓猿は国の窓リノベ事業の登録事業者ではありません。そのため、当社の工事はこの補助の対象になりません。補助を使って窓を替えたい場合は、登録事業者に相談してください。制度の対象になる工事や申請の流れは、窓ガラス交換の補助金についての記事でお伝えしています。
なお、マンションの場合は補助の前に管理組合の承認が必要になることがあります。補助の申請と管理組合への申請は別の手続きなので、先に管理規約を確かめておくと進めやすくなります。
信頼できる業者の選び方は?
窓ガラスの交換を頼むときは、見積もりの書き方を見てください。ガラスの代金、作業料金、出張費が分かれて書かれているか、ガラスの種類と厚み、サイズが書かれているかを確かめます。一式いくらとだけ書かれた見積もりでは、何にいくらかかっているのかが分かりません。
現地を見ずに金額を言い切る業者にも注意してください。窓ガラスの交換は、サッシの形、ガラスの厚み、窓の大きさ、現場までの経路で作業の手間が変わります。実際に窓を見てからでないと、正確な金額は出せません。
マンションの場合は、管理組合への申請に必要な書類を用意できるかも確かめてください。工事の内容や使うガラスの仕様を書いた書面が求められることがあります。慣れている業者であれば、申請に合わせた書類を出せます。業者選びで見るところは、窓ガラス修理業者の選び方の記事で詳しくお伝えしています。
窓猿が実際に伺って、複層(ペア)ガラスを入れ替えた事例です。どちらも割れとひびがきっかけですが、複層ガラスを1枚入れ替える工事の中身と金額が分かります。掲載している料金は施工当時のものです。
CASE 01割れた複層ガラスの入れ替え板橋区でリビングの複層ガラス1枚を入れ替え
- 施工料金
- 77,000円(税込)
- 施工エリア
- 東京都板橋区
- 対応箇所
- リビングの窓ガラス
- ガラスの種類
- 施工前・施工後とも複層ガラス(ペアガラス)
リビングの複層ガラスが1枚割れたため、右側のガラスだけを入れ替えました。サイズは縦190センチメートル・横76センチメートルです。単板ガラスへ替えると断熱の力が落ちるため、同じ複層ガラスでの交換をご提案しています。
割れた1枚だけを入れ替えられる窓であれば、窓全体を替えずに済みます。入れ替えたあとに開閉と気密を確かめています。
CASE 02ひびの入った窓ガラスの入れ替え品川区で大きな窓のガラスを網入りの複層ガラスへ入れ替え
- 施工料金
- 119,051円(税込)
- 施工エリア
- 東京都品川区
- 対応箇所
- 出窓
- ガラスの種類
- 施工後は網入りの複層ガラス
高さ約2メートル、横幅約1メートル弱の窓に入っていたひびを、網入りの複層ガラスへ入れ替えました。大きなガラスは重く、運び入れと建て付けの確認に手間がかかります。
同じ1枚の交換でも、ガラスが大きくなるほど金額は上がります。見積もりのときは、窓の大きさを測って伝えてください。
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よくある質問
マンションの結露について、よくいただくご質問をまとめました。湿度の数字の見方、窓以外の場所の減らし方、窓を替えたあとに残る結露、賃貸での相談先の4つです。本文で詳しくお伝えしている章がある質問は、その章もあわせてご案内します。
湿度が70%だと結露しやすいですか?
湿度が高いほど結露は出やすくなりますが、70%という数字が結露する・しないの境目になるわけではありません。結露は、部屋の空気に含まれる水蒸気の量と、窓ガラスの表面温度の組み合わせで決まります。同じ湿度でも、窓が冷たければ水滴は出ますし、窓が暖かければ出ません。
なお、40%以上70%以下という基準は、建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令が定めているものです。ただしこの法律の対象は、事務所や店舗など一定の規模以上の建物で、マンションの住戸は対象に入っていません。住まいでは、数字を目安にしつつ、窓に水滴が出るかどうかで判断してください。
マンションの壁や押入れの結露はどうすれば減らせますか?
まず手をつけたいのは、空気が止まっている場所をつくらないことです。押入れやクローゼットは季節の変わり目に扉を開けて風を通し、物を壁にぴったりつけずに置いてください。北向きの壁ぎわに家具を置いている場合は、壁から数センチ離すだけでも変わります。
場所ごとの詳しい出方は、この記事の「マンションで結露ができやすい場所はどこ?」の章でお伝えしています。換気や除湿の進め方は「マンションで結露対策は何をすればよい?」の章をご覧ください。
内窓や複層ガラスにすれば結露はなくなりますか?
なくなるとは言い切れません。窓を替えると、ガラスの表面温度が室温に近く保たれるので、結露の量は大きく減ります。実際、内窓のメーカーも効果を「結露軽減」と書いています。
ただし、部屋の湿気が多ければ、表面温度が高くても水滴は出ます。洗濯物を室内に干し続けている、加湿器を強く使っているといった状態では、窓を替えたあとも結露が残ることがあります。窓の断熱と、部屋の湿気を減らす工夫を合わせて続けてください。
賃貸のマンションで結露がひどいときは管理会社に相談できますか?
相談できます。窓ガラスやサッシは建物に付いている設備なので、傷みや不具合があれば、まず管理会社か大家に伝えてください。窓の交換や内窓の取り付けを申し出る場合も、判断するのは貸主です。入居者の判断で窓に手を入れることはできません。
また、結露を放っておいて壁紙や建具が傷むと、退去のときに費用を求められることがあります。結露が出ていること、拭き取りを続けていることを早めに伝えておくと、話が進めやすくなります。窓を交換するかどうかは、貸主と管理会社のあいだで決まります。
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まとめ|マンションの結露は原因に合った対策が重要
マンションの窓が結露するのは、部屋の空気に含まれた水蒸気が、冷たくなった窓ガラスやサッシに触れて水にもどるためです。窓の冷たさは建物の作りで決まる部分が大きく、湿気の量は暮らし方で変わります。自分の部屋だけの問題かどうかを気にされる方は多いのですが、窓が冷えていれば同じ建物のどの住戸でも起きています。
まずは、窓を拭いて水が取れるかどうかを見てください。拭いて取れるなら、この記事の対策が当てはまります。拭いても曇りが残るときは、ガラスとガラスのあいだで起きている別の現象です。そのうえで、換気と除湿で部屋の湿気を減らし、24時間換気のスイッチと給気口を確かめ、家具やカーテンの置き方を見直してください。ここまでは今日から始められます。
それでも毎朝水滴が出るなら、窓そのものを冷たくしない方向に進みます。内窓を付けるか、ガラスを断熱性の高いものに替えるかの2つです。マンションでは、窓枠と窓ガラスは自由に替えてよい場所として扱われていないため、まず管理規約を確かめ、管理組合や管理会社に相談してください。管理組合の計画修繕を待てない場合は、理事長に申請して書面で承認を受ければ、自分の負担で替えられる道があります。
窓猿では、マンションの窓ガラスの交換や内窓の取り付けに伺っています。お見積もりは無料です。管理組合への申請に必要な書類もご用意できますので、窓の結露でお困りのときはご相談ください。

