「お風呂の排水溝から逆流!」考えられる原因と対処方法

気持ちよく入浴したあと、浴槽に溜めたお湯を流したら洗い場のほうから逆流が起こってしまった…そんな経験をしたことはありませんか? しかも、逆流した水はなんだか濁っていたり、浮遊物があったりすることもあります。 ここではお風呂の排水溝から水が逆流する原因と、逆流したときに行うべき対処法をまとめました。また逆流が起こらないようにするための対策も、合わせて紹介します。


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記事のまとめ
お風呂の逆流は、排水管のつまりが原因。つまりを取り除くには①薬品で溶かす②ワイヤーブラシで掃除する ③プロへ依頼する 排水管掃除なら水猿へご依頼ください!

お風呂の排水溝から水が逆流するのは「つまり」が原因

お風呂の排水溝は、毎日大量の水を流すため髪の毛やほこりを流しているように思われます。しかし実際は、多くの汚れなどが流れずに排水溝に残っていることが多いです。シャワーを浴びたり、入浴後に浴槽のお湯を抜こうとしたりしたとき、排水溝から水が逆流する場合は、汚れやゴミがつまっている可能性があります。

排水溝のつまりの原因として考えられるものは、以下のとおりです。

排水管のつまり

もっとも多いのは、排水溝ではなく排水管に原因があることです。表面に溜まった汚れやゴミを取り除くだけでは、内部の排水管の汚れまできれいにすることはできません。

毎日少しずつ汚れやゴミが蓄積して、排水管をつまらせている可能性が考えられます。逆流を起こすほど排水管のつまりの原因となるものとして、以下の4つの汚れやゴミが代表的です。

髪の毛

お風呂に入って頭を洗えば、毎日何十本と髪は抜けるものです。それが排水溝に流れてつまることは珍しいことではありません。髪の毛の1本1本はとても細く、到底つまりの原因になるとは思えないかもしれませんが、ちりも積もれば山となることを知っておきましょう。

お風呂の排水口には髪の毛をとらえる網状のカバーがついていますが、何本かは日々カバーからすり抜け、排水溝まで流れていきます。排水溝の奥に1本の髪の毛が引っかかり、そこにまた2、3本と巻き込まれていく中で、いずれつまってしまうということは十分あり得るのです。

皮脂汚れ

お風呂で頭や体を洗うと、皮膚に溜まった皮脂汚れが排水溝へと流れていきます。皮脂とは皮膚から分泌されている油のようなものですが、これも少しずつ排水溝にこびりつくため、つまりの原因となります。

排水溝の壁にこびりついた皮脂汚れは流れてきた髪の毛や小さなゴミなどまで絡め取り、結果として排水溝を狭めてしまうのです。

石鹸カス

シャンプーやリンス、ボディーソープなど頭や体を洗うのに使うものにも油分が含まれています。石鹸カスとは、この油分と水道水に含まれるミネラル分が結合し、カスのようになったものです。

はじめはちょっとした汚れでも、その上にどんどん新たな石鹸カスや髪の毛、小さなゴミなどが溜まっていけば、いずれお風呂の排水溝はつまってしまいます。

固形物

お風呂では、意外といろいろなものを使います。たとえばカミソリ、小分け袋に入った入浴剤、シャンプーやリンスの詰め替えパックに、子どもがいるご家庭ならおもちゃを置いていることもあるでしょう。

これらがつまりの原因となる可能性もあります。付け替えたカミソリの刃、入浴剤や詰め替えパックの切れ端、おもちゃの小さな部品などが排水溝へと流れれば、水の流れを妨げてしまうでしょう。

ここまでで触れたとおり、最初はどんなに小さなこびりつき汚れでも、徐々にほかの汚れを巻き込んでいきます。誤ってなにかを流してしまった場合は「まあいいか」で済まさず、必ず取り除きましょう。

排水枡

排水管に問題がなくても、排水枡(はいすいます)につまりがあると、スムーズに排水されなくなってしまいます。排水枡とは、排水管から流れてきたゴミなどを含む水を、水とその他に分ける役割があります。排水枡はゴミなどを分けた後、水だけを下水道へ送るために設置されています。

定期的な掃除を行わなくては髪の毛や石鹸カスなどでつまりが発生し、逆流することがあります。

また、排水枡で分類できないほど大きな物が流れてくると、つまりの原因となるため注意が必要です。

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「つまり」以外でもお風呂の排水溝から水が逆流することある

定期的に排水枡や排水口を掃除しているご家庭でも、つまりが発生することがあります。排水溝などのつまり以外に水の逆流を引き起こす原因は、次の2つがあげられます。

排水管が壊れている

排水管が壊れている場合、正常に水が流れないことがあります。排水管が破損する原因は、建物・設備の老朽化によるものです。築20年以上経っているもので排水管などの交換を行っていない場合は、あらゆる設備が老朽化しているため、排水機能も劣化しています。

また、築年数が経っていない建物であっても、地震などの災害で排水管が壊れている可能性があることから、大きな災害後につまりが発生した場合は点検が必要です。

下水道で処理しきれなくなった

建物や設備に問題がなくても、下水道の処理能力が原因で水が逆流してくることもあります。災害級の大雨が降ったときなどは下水道で処理しきれなくなった水が、行き場を失い排水口からあふれてきます。

滅多に起こることではありませんが、大雨や台風のときは一時的に逆流が発生していないか家中の排水口をチェックしてみましょう。

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お風呂の排水溝が逆流したときの対処法5つ

知らない間にお風呂の排水溝がつまり、すでに逆流を起こしている場合、どのように対処するべきなのでしょうか。5つの方法を解説していきます。

排水溝用洗剤でつまりを溶かす

逆流の原因になっているつまりを除去するには、塩素系やアルカリ性の表記がある排水溝用洗剤を使うと良いでしょう。塩素系の成分が、髪の毛や石鹸カスなどを溶かしてくれます。

液体タイプの排水溝用洗剤の使い方は、まず排水口から洗剤を注ぎ入れ、説明書きのとおりに放置し、そのあと充分な量の水を流してすすぐだけです。頑固な汚れの場合は、同じように複数回繰り返すことで、改善することもあります。

粉末タイプの場合は、排水口からふりかけたあとお湯や水をかけ、液体タイプと同様に放置してからすすぎましょう。つまりの頑固さや使いやすさに合わせて、お好みのタイプを選んでください。

重曹とお酢でつまりを溶かす

お風呂の排水溝のつまりと気になるにおいを同時に解消したいなら、重曹とお酢、お湯を使う方法もあります。

手順は、まずカップ1/2ほどの重曹を排水口にふりかけ、そこに50~60℃程度に温めたカップ1杯分のお酢をかけましょう。泡立ったのを確認したら30分~半日ほど放置し、最後にお湯ですすげば完了です。

泡がつまりの原因を浮かせて溶かし、さらに消臭までしてくれるので、排水溝がすっきりします。

ラバーカップを使用する

トイレがつまったときに使う、いわゆるスッポンと呼ばれるラバーカップは、お風呂の排水溝のつまりにも有効です。

まずは排水口にラバーカップの先端(ゴムのお椀のようなところ)をぴったりくっつけ、ゆっくり押し込み、引き上げる動作を繰り返しましょう。何度か繰り返すうちにつまりの原因が流れれば、逆流が改善されます。

ワイヤーブラシで掃除する

ワイヤーブラシとは先端にブラシがついた長いワイヤー状のアイテムです。お風呂の排水口から差し込んでいき、排水溝の奥につまった汚れをブラシでこすり落とすことができます。

ワイヤーブラシにはさまざまな種類があるので、排水溝の形状に合わせて適切な商品を選ぶ必要があります。合わないブラシを選んでしまうと、長さが足りずに肝心の汚れまで届かなかったり、先端のブラシが太すぎて排水口から入らなかったりする可能性があります。また、あまり曲がらないワイヤーブラシだと、排水溝の曲線のところで引っかかってしまうこともあるため気をつけましょう。

なお、ワイヤーブラシは排水溝のつまりをこすって落とし、つまりを解消します。固形物がつまっている場合は押し込んで余計につまりを悪化させる可能性もあるため、つまりの原因が明確ではないときは使うのを避けたほうが無難です。

業者に依頼する

ここまで紹介した方法を試してもお風呂の排水溝からの逆流が改善しない場合は、業者への依頼も検討しましょう。また、ワイヤーブラシの項目でも解説したとおり、素人の対処ではつまりを悪化させる可能性もゼロではないので、不安ならすぐ業者に相談するのがおすすめです。

水道屋の水猿では、365日年中無休で水のトラブル対応を行っています。お問い合わせはお電話にて、毎日朝8時~夜は深夜23時まで受付中です。

さまざまな対策をとったにも関わらず、逆流や悪臭が残っている場合は、排水溝の奥がつまっているのかもしれません。水猿では、つまりの状況に合わせて高圧洗浄機なども用いながら、排水溝の奥まできれいに洗浄します。

汚れによるつまりは個人でも対処することはできますが、中には自力で解決できない場合もあります。排水管の損傷や排水枡のつまりは、プロによる適切な対処をしなければ、排水口付近の掃除を頑張っても問題を解決することはできません。

ご相談、トラブルの原因調査、出張見積りは無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。お客さまのご都合に合わせて、柔軟に対応いたします。

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お風呂の排水溝が逆流するのを防ぐ方法

お風呂の排水溝の逆流は、未然に防ぐことがとても重要です。逆流するとただでさえ不快な気持ちになりますし、掃除も大変になります。さらに、対処をしてもすぐに逆流が改善しなければ、しばらくお風呂を使えない可能性まで出てくるでしょう。

最後に、排水溝のつまりを防ぎ、逆流をさせないようにするための方法をふたつ解説します。

ネットをかぶせる

お風呂の排水口にある網状のカバーの上から、さらにネットやヘアキャッチャーをかぶせることで、排水溝まで髪の毛や固形物が流れてしまうのを防ぐことができます。

ストッキング状のものからシリコン製のもの、シートタイプのものなどさまざまな種類があるので、ドラッグストアやホームセンターなどで探してみましょう。

ネットやヘアキャッチャーをかぶせると排水口の掃除も楽になります。使い捨てのものならそのまま捨てるだけですし、シリコン製のものも洗えば簡単に汚れが落ちるので、排水口まわりをいつも清潔に保ちたい方にもおすすめです。

定期的に掃除する

髪の毛や皮脂汚れ、石鹸カスなどのつまりの原因になるものは、逆流するほど溜まってしまう前に洗い流してしまいましょう。週1回ほどのペースで、排水溝用洗剤を使ってこまめに掃除するのがおすすめです。

また、月2回ほど排水トラップも取りはずして洗ってください。排水トラップは、排水溝からのにおいや虫の侵入などを防ぐために常に水が溜まっているため、ぬめりや汚れが蓄積しやすい場所です。

放置するとあっという間に汚れが蓄積し、さらに掃除が億劫になります。頻繁に細かなところまでお風呂掃除をして清潔な状態を保ちましょう。

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まとめ

お風呂上がりに浴槽のお湯を抜いたとき、突然排水溝から逆流が起こったら、せっかくさっぱりした気持ちが台無しになりそうです。

逆流したときは、排水溝に何かがつまっている可能性をまず考えてください。髪の毛や皮脂汚れ、石鹸カスに固形物など、原因はさまざまあります。

今回紹介した対処法で解決しなければ、すぐに業者へ修理を依頼しましょう。また逆流を起こさないためには、日々の掃除がとても効果的です。清潔なお風呂で毎日気持ちよく過ごすためにも、排水溝のチェックはこまめにしてみてくださいね。