シールテープの正しい巻き方!水漏れを自分で防ぐ手順と巻く回数を解説
シールテープは、ねじの先端から1〜2山残した位置から、締める方向と同じ向きに巻きます。
巻く回数はメーカーごとに違うため、巻かずに仮に締めて回転数を数えてから決める方法をご紹介します。
この記事のまとめ
- 正しい巻き方の手順1から手順7
- 巻く回数がメーカーごとに違う理由と自分のねじでの決め方
- 巻いても水漏れが止まらない原因とそれぞれの対処法
- ガス管は指定工事店に頼むこと
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水道管や蛇口から水が漏れてしまったとき、修理業者を呼ぶ前に自分で直そうと考える方も多いのではないでしょうか。その際に必要になるのがシールテープです。シールテープは巻き方を間違えると、せっかく作業をしても水漏れが直らないだけでなく、テープの切れ端が配管の中に入って詰まりの原因になることもあります。
巻き始める位置や巻く回数は、調べるほど違う数字が出てきます。この記事では、水栓や蛇口のねじ接続を対象に、巻く前の準備から手順1から順に進める巻き方、メーカーが示している巻き数の幅と自分のねじでの決め方、巻いても漏れるときの原因までをまとめました。
この記事で分かることは、次のとおりです。
- シールテープを巻き始める位置と、締める方向と同じ向きに巻く理由
- メーカーが示している巻き数の幅と、自分のねじで巻き数を決める手順
- 取り付けたあとに逆向きへ戻してはいけない理由と、戻したときの直し方
- 巻いても水漏れが止まらないときの原因と、業者に頼む目安
目次
シールテープの基本と選び方

シールテープは水道修理や配管工事で使う道具ですが、その役割や選び方まで知って買う方は多くありません。ここでは、シールテープとは何か、幅と厚みの見方、主なメーカー、種類の違いを順にご紹介します。買うものが決まっている方は、次の章の準備から読み進めてください。
シールテープとは?用途と役割を解説
シールテープとは、配管作業や水道工事でネジ部の隙間を埋めるために使用する白いテープ状の資材で、別名テフロンテープとも呼ばれています。水道用と書かれた商品があり、白いテープという呼び方で探す方もいます。主な用途は水道管や蛇口のネジ部に巻き付けることで、水漏れを防ぐことです。
JIS K 6885 は、このテープを「ねじ継手のシールに使用する四ふっ化エチレン樹脂未焼成テープ」と定めています。日本バルブ工業会の資料も「給水栓と水道配管とのねじ接続部の水密性を保つためシールテープが用いられます」としており、ねじをねじ込んでつなぐ部分に使うものだと分かります。ニチアスのシールテープのカタログでは、用途として「水、蒸気、油、化学薬品、溶剤などの配管ネジ継手シール」を挙げ、温度範囲は−200℃〜260℃を目安としています。
シールテープの幅と厚みは使う箇所と対応範囲を確かめてから選ぶ
シールテープは、幅と厚み、1巻の長さが商品ごとに違います。JIS K 6885 は、包装単位ごとに名称と種類の略称、寸法(厚さ、幅、及び長さ)、数量、製造業者名、製造年月日を表示すると定めています。寸法として定められているのは、厚さ・幅・長さの3つです。
購入前に必ず使用箇所と対応範囲を確認してください。水栓まわりに使うものなら、水道用と書かれた商品の中から、巻く相手のねじ山の幅に収まるものを選びます。同じ商品名でも幅の違うものが並んでいることがあるので、売り場で取り違えないように気をつけてください。
シールテープの主要メーカー
シールテープの主要メーカーは以下の通りです。選ぶときに参考にしてみてください。
シールテープの種類と適切な選び方
シールテープには用途によってさまざまな種類があり、適切に選ばないと水漏れの原因になります。一般家庭の水道修理で使われるのは白色の水道用シールテープです。
使える相手は製品ごとに違います。ニチアスはシールテープのカタログで、用途に水や蒸気、油、化学薬品、溶剤の配管ネジ継手シールを挙げる一方、「可燃性ガスおよび有毒ガスには使用しないでください」と警告しています。手元にあるテープが何に使えるかは、そのテープのメーカーが出している取扱説明やカタログの用途の欄で確かめてください。ガス管については、この記事の後半でご紹介するとおり、自分で作業せずガス事業者の指定工事店に頼みます。
シールテープを巻く前に準備すること

シールテープは正しい巻き方だけでなく、巻く前の準備がとても重要です。準備を怠ると、いくら丁寧に巻いても水漏れが起きることがあります。
ここでは、水を止めることから、ねじの掃除と乾燥、そのねじに巻いてよいかの確認、巻く位置と向きの確認までを順にご紹介します。手を動かす前のこの6つが終わっていれば、巻く作業そのものはすぐに終わります。
作業前に止水栓や水道の元栓を閉める
テープを出す前に、水を止めます。カクダイはシールテープの交換の手順で「作業に入る前に必ず止水栓を閉めてください」と書いており、SANEI も単水栓の交換で「作業前に必ず行うこと 元栓を閉める」を最初に置いています。
止水栓が固くて動かないときや見つからないときは、水道メーターの横にある元栓を閉めます。SANEI は戸建の場合の元栓について、ほとんどが屋外の水道のメーターボックス内にあるとしています。止水栓がどこにあるか分からないときは、止水栓とは?閉め方・開け方やどこにあるのかを解説!で場所と閉め方をまとめているので、先にそちらを読んでから戻ってきてください。閉めたあとは、蛇口をひねって水が出ないことを目で見て確かめます。
汚れ・ゴミ・油分・水分を完全に除去する

シールテープを巻く前に、まずネジ部の汚れ・ゴミ・油分を取り除き、濡れていれば乾かしましょう。ねじ山に砂やホコリ、油分が残っていると、テープがうまく密着せず、隙間から水が漏れる原因になります。新品のように磨き上げる必要はなく、指でなぞって汚れが付かないところまで落とせていれば巻き始められます。
古い水道管では、サビやカルキ汚れが付いていることがあります。見た目がきれいでも汚れが残っていると、テープが密着しにくくなります。掃除には金属ブラシや古歯ブラシ、ウエスを使い、最後に乾いた布で拭き取ります。また、作業中に触れる手袋にも油分がついていないか確認しましょう。
古いシールテープやシール剤を取り除く
以前の施工で巻かれたシールテープやシール剤が残っている場合は、必ず取り除く必要があります。古いテープの上から新しいテープを巻いても、密着不良で効果を発揮できないことが多く、さらに厚みが出すぎてネジが最後まで締まらないこともあります。SANEI も単水栓の交換の手順で「単水栓や配管に残っているシールテープなどもキレイに取り除く」としています。
取り除く際はカッターで古いテープを切り取り、ブラシや布で細かな破片も残らないようにしましょう。液体シール剤が固着している場合は、スクレーパーや金属ブラシで削り落とす必要があります。ここで手を抜くと施工不良に直結するため、丁寧に作業してください。
巻く部分を乾燥させること
ネジ部を清掃した後は、必ず乾燥させることが重要です。水道管や蛇口のネジ部は作業中に水滴がつきやすく、濡れたままだとテープが滑って巻きにくくなり、巻き終わった後もズレやすくなります。
さらに、水分が残っているとテープとネジの間に隙間ができやすく、水漏れの原因になります。乾燥にはウエスやペーパータオルでしっかり拭き取り、その後しばらく置いて自然乾燥させます。水道を閉栓して作業する場合でも、念のため乾燥状態を確認してから巻き始めましょう。
シールテープを巻いてよいねじかを確かめる
シールテープは、ねじ山をねじ込んでつなぐ接続に使うものです。JIS K 6885 が「ねじ継手のシール」と定め、日本バルブ工業会も「給水栓と水道配管とのねじ接続部の水密性を保つため」としています。乾いたねじ山を見て、ねじ山があること、そこがねじ込んで止まる接続であることを確かめてください。
ねじ山が見えない接続や、ねじ以外の部品で水を止めている接続は、テープを巻く場所ではありません。その接続にシールテープを足してよいかが分からないときは、水栓や配管の品番から取扱説明書を見るか、水道業者に見てもらってから巻いてください。
巻く位置と方向を事前に確認する

シールテープを巻く位置は、ねじの先端から1〜2山残した位置です。今野製作所は「ネジ山の先端を2山程残した位置に巻き付けます」、小段金属は「シールテープの巻き始めはネジ山を1山程残した位置から巻き始めます」としています。先端のねじ山まで巻いてしまうと、締め込んだときにテープの切れ端が配管の中に入り、詰まりの原因になることがあります。
シールテープを巻く際は、必ずネジを締める方向と同じ向きに巻く必要があります。巻き方向を間違えると、締め付けたときにテープが緩んでめくれ上がり、隙間ができて水漏れの原因になります。一般的な水道管や蛇口のネジは右回り(時計回り)に締めるため、シールテープも時計回りに巻きます。作業前にネジ部を軽く回して締め方向を確認しておくと、巻いたあとに迷いません。
シールテープの正しい巻き方

シールテープはただ巻くだけではなく、方向・位置・回数・力加減を合わせて巻く必要があります。間違った巻き方をすると、巻いたのに水漏れが直らない原因になることがあります。日本バルブ工業会は、巻き数が適正でないと漏れの原因になること、ねじ込んだあとに逆へ回すと水密性が低下することを挙げています。どちらも手順6と手順7でご紹介します。
ここからは、手順1から順にご紹介します。先に巻かずに仮に締めて回転数を数え、巻いて取り付け、最後に水を通して漏れを見るところまでが1回の作業です。SANEI が単水栓の交換で示している手順を下敷きにしています。
手順1 巻かずに仮に締めて何回転で止まるかを数える
テープを巻く前に、水栓や継手をそのまま配管にねじ込み、何回転で止まるかを数えます。SANEI は「シールテープを巻いていない状態で、単水栓が何回転するか数える。数え終わったら一旦外しておく」としています。
この回転数は、あとの手順6で締める量を決めるときに使います。数えたら忘れないように紙に書き、数え終わったらいったん外してください。先にテープを巻いてしまうと回転数が変わるため、数えるのは必ず巻く前です。手で回して止まるところまでが1回の作業の目安で、工具で無理に締め込んで数える必要はありません。
手順2 ねじの先端から1〜2山残した位置から巻き始める
テープの端を、ねじの先端から1〜2山内側に当てます。今野製作所は「ネジ山の先端を2山程残した位置に巻き付けます」、小段金属は「巻き始めはネジ山を1山程残した位置から」としています。
残す理由は、先端まで巻くとテープの切れ端が管の中に入ってしまうためです。今野製作所は「先端部分に巻き付けてしまうと、締め込んだときにテープの切れ端がホースやポンプ内部に入ってしまい、回路詰まりの原因になってしまうことがあります」と書いており、小段金属も「巻き始めに1山残さないで巻いてしまうと配管内にシールテープが混入したり、配管にスムーズに入らなかったり」するとしています。巻き始めの位置を指で押さえ、ずれないようにしてから巻き始めてください。
手順3 ネジを締める方向と同じ方向に巻く

シールテープを巻く際に最も重要なのは、ネジを締める方向と同じ方向に巻くことです。小段金属は「ねじ込む向きが時計回りであればシールテープは時計回りに巻きます」、今野製作所は「ネジ山は右回り(時計回り)で締められる為、シールテープも同じ方向で巻きます」としています。水道管や蛇口のネジは右回りで締まるものが一般的なので、テープも時計回りに巻き付けます。
逆方向に巻いてしまうと、締め付けたときにテープがめくれ上がり、隙間ができてしまいます。今野製作所も「テープを逆方向に巻いてしまうと、締め込んだ時にゆるんで外れてしまいます」としています。巻き始める前に、必ずネジの締め方向を確認してから作業を進めるようにしてください。
手順4 引っ張りながら隙間なく巻き付ける
テープは引っ張りながら、ねじ山に沿って隙間なく重ねていきます。小段金属は「シールテープ側を少し引っ張りながら(緩みのない程度)巻いてください」としています。少し引っ張って、緩みが出ない程度に重ねるのが目安で、力いっぱい引く必要はありません。
引っ張らずに緩く巻いてしまうと、ねじ山とテープの間に空気が入り込み、密着不良を起こします。その状態でネジを締めると、隙間から水が漏れる原因になります。反対に引っ張りすぎると、テープが切れてしまうことがあります。巻いているあいだに、ねじ山の形がテープの上から薄っすら見えているかを目で見て、浮いているところがあれば指で押さえながら重ねてください。
手順5 巻き終わりは指で押さえて密着させる

巻き終わり部分は特に外れやすいため、必ず指で押さえてネジ山に密着させるようにしてください。巻き終わりが浮いていると、ネジを締めた際にテープがズレてしまい、巻き直さなければならなくなることもあります。
巻き終わった後は、指でテープをしっかりと押さえ込み、ネジ山に馴染ませましょう。テープがねじ山に沿って密着し、外れにくくなります。水生活製作所も、ガーデン水栓の交換で「巻いたら指で固定させます」としています。施工後の安心感を高めるためにも、最後のひと手間を忘れないようにしてください。
手順6 仮締めで数えた回転数より1回転少なく締めて取り付ける
テープを巻いたら、手順1で数えた回転数より1回転少ないところまで回して取り付けます。SANEI は「STEP3で数えた回転数より、1回転少なく回転して配管に取付ける」としています。
ここでいちばん気をつけたいのは、向きを合わせたくなっても逆に戻さないことです。日本バルブ工業会は「ねじ込み後の逆回しは水密性が低下するため行わないでください」としています。
回しすぎて戻してしまったときは、締め直して様子を見るのではなく、いったん外して古いテープを取り除き、手順2から巻き直してください。水栓を正面に向けたいときは、締めきった位置で正面になるように、巻き直すときに当てる位置を調整します。
手順7 止水栓を開けて接続部から漏れていないかを確かめる
取り付けが終わったら、閉めていた止水栓や元栓を開けて、水を通します。日本バルブ工業会は「取付完了後には接続部の漏れ確認を確実に行ってください」、カクダイは「作業後は止水栓を開き、水もれがないかを確認してください」、SANEI は「水道の元栓を開け、壁からの水もれがないか確認して完了」としています。
見るのは、巻いた接続部とその周りです。水を出した直後だけでなく、蛇口を閉めてしばらく置いてから、乾いた紙や布を当ててにじみがないかを確かめます。にじみが出たときは、もう一度止水栓を閉め、水を抜いてから手順2のテープの巻き直しに戻ります。壁の内側や床下から水の音がするときは、そこで手を止めて業者に見てもらってください。
シールテープを巻く回数は何回にすればよいのか
巻く回数は、調べる先によって数字が違います。これは情報が間違っているからではなく、ねじの側に理由があります。ここでは、メーカーが公開している数字と、数字が割れる理由、自分のねじでの決め方をご紹介します。1つの数字を覚えるのではなく、決め方を持ち帰ってください。
水栓メーカー2社が示している巻き数は4〜5回から6〜7回まで幅がある
水栓メーカーとテープの製造元が公開している巻き数は、次のとおりです。どれも、その会社が案内している作業についての数字です。
| 出どころ | 示されている巻き数 | 何の作業について書かれているか |
|---|---|---|
| SANEI(水栓メーカー) | 時計回りに6〜7回 | 単水栓の本体の交換(壁面からの水もれ) |
| 水生活製作所(水栓メーカー) | 時計回りに4〜5回 | 屋外のガーデン水栓の交換と元からの水漏れ |
| 小段金属(シールテープの製造元) | 2巻〜3巻位が理想 | ねじの状況に合わせて調整する |
小段金属は、この数字に続けて「ネジの状況に合わせて巻く回数を調整してください」「多ければ良いものではなく、逆効果になりますので必要以上に巻かないでください」としています。テープの製造元である小段金属については、2巻〜3巻という数字がそのまま決まった回数ではなく、ねじの状況に合わせて調整するものとして書かれているということです。
巻き数が変わるのはねじの許容差で隙間の大きさが違うため
数字が割れる理由は、ねじの寸法に幅があるためです。日本バルブ工業会は「おねじ、めねじの寸法差によって接合部には必ず隙間が生じます」「おねじ、めねじにはそれぞれ許容差が設定されており、個々の製品によって寸法差があります」としています。
そのうえで「接合ねじの許容差によってはシールテープの巻き数が異なります」「ねじの寸法差により生じた隙間をうめて水密性を保つためシールテープの必要な巻き数に増減が生じます」と書いています。同じ工業会の資料は「シールテープの巻き数が適正でないと漏れの原因になります」ともしています。手元のねじと相手側のねじの組み合わせで埋めるべき隙間が変わるため、何回が合うかは巻く相手のねじを見て決めることになります。
自分のねじに合う巻き数は仮に締めて数えた回転数から決める
そこで使うのが、手順1で数えた回転数です。巻かずに仮に締めて何回転で止まるかを数えておき、テープを巻いたあとは、その回転数より1回転少ないところで止めます。SANEI がこの手順を公開しています。
テープを巻いたあとに回したとき、数えた回転数のかなり手前で固くなって止まるときは、テープが厚すぎることがあります。反対に数えた回転数まですんなり入ってしまうときは、巻きが足りないと考えられます。最初は、前の見出しの表に挙げた回数のうち、自分がする作業に近いものから始めてください(単水栓の本体の交換なら SANEI の6〜7回、屋外のガーデン水栓の交換なら水生活製作所の4〜5回です)。そこから、締まり方を見ながら1回ずつ足したり減らしたりします。巻き直すときは、必ず古いテープを取り除いてから巻きます。
シールテープを巻くときの注意点を種類別に解説

シールテープの基本的な巻き方を理解したら、次は実際の作業シーンごとのポイントを押さえましょう。ここでは、一般家庭でよく使われる蛇口や水道管と、ガス管の場合の扱いをご紹介します。
なお、この記事で扱うのは水道の配管です。機械や工場の配管は相手の機器ごとに決まりが違うため、この記事では扱いません。
蛇口や水道管へシールテープを巻くときの注意点
蛇口や水道管へシールテープを巻く際は、基本の巻き方を忠実に守ることが重要です。巻く回数は、前の章のとおり、巻かずに数えた回転数から決めます。古い配管やねじ山が傷んでいる場合は、回数を1回ずつ増やしながら締まり方を見ていくとよいと考えられます。
ただし、巻きすぎるとネジが最後まで入らず、逆に隙間ができて水漏れの原因になるため注意が必要です。蛇口交換やパッキン交換時も同様に巻き付け、テープがネジ山からはみ出さないように丁寧に仕上げると見た目も美しく、漏れ防止効果も高まります。取り付けたあとは、止水栓を開けて接続部からにじみが出ないかを必ず見てください。
ガス管にシールテープを巻く作業はガス事業者の指定工事店に頼む
ガス管は、自分でシールテープを巻かないでください。日本ガス協会は、お客さまの敷地内のガス管(内管)について、「そのお客さまがご使用になるガス事業者の指定工事店に属し、かつ当該ガス事業者の認定を受けた工事人でないと、その内管工事を行うことはできません」としています。LPガスについても、経済産業省が「ガス栓と硬質管を接続する作業など特別な技能を必要とし、かつ、災害の発生防止に特に重要と認められる作業については、液化石油ガス設備士が従事しなくてはなりません」としています。
テープの側にも制限があります。ニチアスはシールテープのカタログで「可燃性ガスおよび有毒ガスには使用しないでください」と警告しています。ガスのにおいがするときや、ガス管のつなぎ目をさわる必要があるときは、契約しているガス事業者か、その指定工事店に連絡してください。
シールテープを巻いても漏れる原因と対処法

シールテープを正しい巻き方で巻いたはずなのに水漏れが止まらないと悩む方は少なくありません。その原因は、巻き方のミスだけでなく、使用方法や配管の状態、テープの種類選びなど、さまざまな要因が絡み合っていることがあります。
ここでは、シールテープを巻いても漏れてしまう具体的な原因と、それぞれに対する適切な対処法を7つご紹介します。上から順に自分の作業と見比べてください。
巻き方向が逆で締めた時にテープが緩む
シールテープをネジを締める方向と逆に巻いてしまうと、締め付けた際にテープがめくれ上がってしまいます。これにより、ネジ山との密着が失われて隙間ができ、水が漏れる原因になります。
テープは必ずネジを締める方向と同じ向きに巻く必要があります。例えば水道管や蛇口は通常右回り(時計回り)に締めるため、テープも時計回りに巻き付けるのが基本です。逆に巻いていたときは、いったん外して古いテープを取り除き、締め方向を確かめてから巻き直してください。
シールテープの巻き回数が少なすぎる・多すぎる
巻き回数が適切でない場合も水漏れの原因になります。巻き回数が少なすぎるとテープの厚みが足りず、ねじ部の隙間を埋めきれなくなり、微細な隙間から水が漏れ出してしまいます。漏れが止まらないときは、1回ずつ増やして締まり方を見ていくとよいと考えられます。
一方で巻き回数が多すぎると、テープの厚みが過剰になりねじ部が太くなりすぎて、ネジが最後まで入らず隙間ができてしまい、結果的に漏れる原因になります。特に古い配管でネジ山が浅くなっている場合は、巻きすぎるとネジが噛まなくなることがあります。何回が合うかは、前の章のとおり、巻かずに数えた回転数から決めます。
テープを引っ張らず緩く巻いている
テープを巻くときに引っ張らず緩い状態で巻いてしまうと、ねじ山との密着が弱くなり、締め付け時にテープがズレたり寄ったりして隙間ができてしまいます。これも水漏れの原因の一つです。
テープは少し引っ張りながら、緩みが出ない程度にねじ山へ沿わせて巻くのが目安です。ただし引っ張りすぎるとテープが切れてしまうことがあるため、力加減には注意してください。巻いたテープの下にしわや浮きが見えているときは、そこから漏れることがあるので巻き直します。
ネジ山に汚れ・油分・古いテープが残っている
ネジ山に汚れや油分、古いシールテープが残っていると、新しく巻いたテープがしっかり密着せず、漏れの原因になります。特に古いテープが部分的に残っている場合、その上に新しいテープを巻いても厚みが不均一になるため隙間ができやすくなります。
巻く前には、カッターやブラシ、ウエスなどで古いテープや汚れが残らないように取り除き、乾いた状態にしてから巻くようにしましょう。SANEI も単水栓の交換の手順で、配管に残っているシールテープをキレイに取り除くとしています。
巻き始めや巻き終わりがズレている
シールテープを巻き始める位置や巻き終わりの処理がずれていると、テープがねじ山全体に均一に密着せず、隙間が生じて漏れやすくなります。見るところは2つで、巻き始めがねじの先端から1〜2山内側になっているか、巻き終わりが浮いていないかです。
今野製作所は「ネジ山の先端を2山程残した位置に巻き付けます」、小段金属は「巻き始めはネジ山を1山程残した位置から」としています。先端まで巻いてしまったときは、テープの切れ端が配管の中に入ることがあるため、巻き直してください。巻き終わりは指でねじ山に押さえてなじませます。
取り付けたあとに逆向きへ戻した
水栓の向きを合わせようとして、取り付けたあとに逆向きへ少し戻すと、そこから漏れることがあります。カクダイは「この時反対にまわすとシールテープがゆるみ、水もれの原因となるため注意してください」と書いています。
戻してしまったときは、締め直して様子を見るのではなく、巻き直します。SANEI は「まわし過ぎて戻すと水もれの原因になるので、シールテープを巻くところからやり直しましょう」としています。手順6のとおり、古いテープを取り除いてから巻き始めてください。
用途に適さないテープを使用している
用途に合わないシールテープを使用することも漏れの原因になります。シールテープは使える相手が製品ごとに違い、ニチアスはカタログで用途に水や蒸気、油、化学薬品、溶剤の配管ネジ継手シールを挙げる一方、可燃性ガスおよび有毒ガスには使用しないよう警告しています。
水道の配管には、水道用と書かれたシールテープを使ってください。用途に応じた正しいテープ選びも漏れ防止には欠かせないポイントです。手元のテープの用途が読み取れないときは、新しいものを買い直したほうが早く終わります。
シールテープが足りない・使えない時の代替法はある?

ビニールテープやガムテープ、接着剤での代用はおすすめできません。水栓メーカーやテープの製造元が案内しているのは、ねじ継手のシールに使うシールテープを巻く方法です。
シールテープは水道の売り場やホームセンターで手に入り、1巻の値段も高いものではありません。手元に無いときは、止水栓を閉めたまま買いに行き、専用のシールテープで巻いてください。水を止めたまま待てない状況であれば、無理に別のものを巻かず、水道業者に連絡していただくほうが被害が小さく済みます。
自分で対処できなければ業者に依頼しよう

水漏れや配管修理はシールテープを正しく巻けば直せることもありますが、何度やり直しても漏れが止まらない場合や、作業中に配管を傷つけてしまった場合は、無理をせず専門業者に依頼することをおすすめします。
この記事で扱っているのは、水栓のねじ接続にシールテープを巻く作業です。ここでは、業者に依頼するメリットと費用の目安をご紹介します。
業者に依頼するメリット
水漏れ修理を業者に依頼するメリットは、原因を見つけてから直してもらえることです。自分で何度も巻き直して時間をかけるよりも、漏れている場所を確かめて必要な作業をするため、トラブルを長引かせずに済みます。
また、配管の経年劣化やパッキンの破損など、シールテープだけでは解決できない原因も見てもらえます。さらに、水漏れが原因で階下漏水や壁内部のカビ発生など二次被害が広がる前に修理できるため、賃貸住宅の場合でも大家さんや管理会社への負担を最小限にできます。DIYで対応できる範囲を超えていると感じたら、早めに業者へ相談するのが賢明です。
蛇口や水栓の取り替えを業者に頼んだときの費用の目安
テープを巻き直しても止まらず、蛇口や水栓そのものを取り替えることになったときの金額です。水猿が施工事例として掲載しているもののうち、作業内容にシールテープが出てくる蛇口・混合水栓の取り替え5件(2026年9月〜10月に掲載した分)では、施工料金は12,100円から70,400円(いずれも税込)でした。この5件は、いずれも部品代を含んだ金額です。
実際にいくらになるかは、取り替える水栓の種類と、配管の状態で決まります。蛇口の交換そのものの費用の幅や安くする方法は、蛇口交換の費用相場はいくら?安くする方法や自分で交換する手順を解説!でまとめています。電話で症状を伝えるときは、どこから漏れているか、テープを巻き直したかを先にお伝えいただくと、持っていく部品が決まります。
よくある質問
シールテープはどっち巻きに巻くのですか
ねじを締める方向と同じ向きに巻きます。シールテープの製造元である小段金属は「ねじ込む向きが時計回りであればシールテープは時計回りに巻きます」としており、今野製作所も「ネジ山は右回り(時計回り)で締められる為、シールテープも同じ方向で巻きます」としています。水道管や蛇口のねじは右回りで締まるものが一般的なので、時計回りに巻くことになります。巻く前にねじを軽く回して、締まる向きを手で確かめてください。向きの確かめ方は、この記事の手順3でご紹介しています。
シールテープはなぜ時計回りに巻くのですか
締める向きと逆に巻くと、ねじ込んだときにテープがめくれて外れてしまうためです。今野製作所は「テープを逆方向に巻いてしまうと、締め込んだ時にゆるんで外れてしまいます」としています。めくれたところには隙間ができるので、巻いたのに水が漏れる状態になります。締める向きと同じ向きに巻いておけば、ねじ込むたびにテープがねじ山へ押し付けられていきます。小段金属も「シールテープはねじ込む方向に合わせて巻いていきます」としています。
シールテープは何回巻いたらいいですか
1つに決まった回数はありません。日本バルブ工業会は「接合ねじの許容差によってはシールテープの巻き数が異なります」としています。メーカーが公開している数字は、単水栓の本体の交換では SANEI が6〜7回、屋外のガーデン水栓の交換では水生活製作所が4〜5回、テープの製造元の小段金属が2巻〜3巻を理想としており、幅があります。自分のねじで決める方法として、SANEI が単水栓の交換で示している手順では、巻かずに仮に締めて何回転で止まるかを数え、巻いたあとはその回転数より1回転少なく締めます。詳しくはこの記事の巻く回数の章でご紹介しています。
シールテープを巻くコツはありますか
手を動かす前の準備が、仕上がりを決めます。ねじ山の汚れと油分、古いテープを落として乾かしてから、先端を1〜2山残した位置に巻き始めてください。巻くときは少し引っ張って、緩みが出ない程度にねじ山へ沿わせます。巻き終わりは指で押さえてなじませます。取り付けたあとに向きを合わせようとして逆に戻すと水漏れの原因になるため、戻したくなったら巻き直してください。終わったら止水栓を開けて、接続部からにじみが出ないかを確かめます。
まとめ|シールテープの巻き方をマスターして水漏れを防ごう
シールテープは、ねじの先端から1〜2山残した位置から、ねじを締める方向と同じ向きに巻きます。少し引っ張って緩みが出ない程度に重ね、巻き終わりは指でねじ山に押さえてなじませます。巻く前に、止水栓か元栓を閉め、ねじ山の汚れと古いテープを落として乾かしておくところまでが準備です。
巻く回数に、1つの正解はありません。日本バルブ工業会は、ねじの許容差によって必要な巻き数に増減が生じるとしています。水栓メーカー2社が公開している数字も、屋外のガーデン水栓の交換では4〜5回、単水栓の本体の交換では6〜7回と幅があり、テープの製造元は2巻〜3巻を理想としています。SANEI が単水栓の交換で示している、巻かずに仮に締めて何回転で止まるかを数え、巻いたあとはその回転数より1回転少なく締める方法で、自分のねじに合わせてください。
取り付けたあとに向きを合わせようとして逆へ戻すのは避けてください。水密性が下がるため、戻してしまったら古いテープを取り除いて巻き直します。最後は止水栓を開けて水を通し、接続部から漏れていないことを確かめて終わりです。ガス管のつなぎ目は、自分で作業せず、契約しているガス事業者か指定工事店に連絡してください。
その際は是非とも水猿までご連絡ください。水猿でしたら、様々な水のトラブルに対応いたします。水漏れはもちろん、排水管の詰まりなどにも対応いたしますので、水のトラブルでお困りでしたら水猿までお問い合わせください。
