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- ノートパソコンのメモリ増設を、自分で交換する場合とメーカーや業者に頼む場合で、何にお金がかかるのかが分かります
- 頼み先ごとに、パソコンが手元を離れる期間がどれくらい変わるのかが分かります
- 自分の機種がメモリ増設できるのか、できないときに何ができるのかが分かります
- 増設したあとに起動しなくなったとき、何から確かめればよいのかが分かります
ノートパソコンの動作が重くなってきたと感じたとき、多くの人が買い替えを検討します。しかし、その前に確認してほしいのがメモリ容量です。メモリはパソコンの作業スペースのような役割を持ち、容量が不足すると動作が遅くなったり、フリーズしやすくなったりします。
実は、メモリを増設するだけで体感速度が改善するケースは少なくありません。買い替えよりも安い費用で、今のパソコンを使い続けられる可能性があります。
ただ、いざ調べてみると、金額の幅が広くて見当がつきません。同じ増設でも、自分で部品を買って交換するのか、メーカーに送るのか、業者に頼むのかで、かかるお金も、パソコンが手元を離れる期間も変わります。
この記事では、まず頼み先ごとの費用と期間を並べます。そのうえで、増設できる機種かどうかの確認、メモリの選び方、作業の手順、増設後の不具合への対処までを順番に説明します。
ノートパソコンのメモリ増設はどこへ頼むといくらかかるのか

メモリ増設でかかるお金は、メモリ本体の代金と、作業に対する料金に分かれます。どちらがいくらになるかは、どこへ頼むかで変わります。あわせて見ておきたいのが、パソコンが手元を離れる期間です。まず4つの頼み方を並べます。
| 頼み先 | かかる費目 | 手元を離れる期間 |
|---|---|---|
| 自分で交換する | メモリの代金だけ | 作業したその場で終わる |
| メーカーに送る | 有償の技術料と送る費用 | 引き取りから届くまで7日〜10日程度と案内している会社がある |
| 宅配で業者に送る | 作業の料金と発送の費用と返送の手数料 | 発送と返送の往復が加わる |
| 出張で業者に来てもらう | 基本料金と出張料金と作業料金と部品代 | 訪問した日に作業する(部品の取り寄せが必要なときは後日になることがある) |
自分でメモリを買って交換するときの費用
自分で交換する場合、かかるのはメモリ本体の代金だけです。作業に対する料金はかかりません。
メモリの価格は、世代と容量によって変わります。容量が大きくなるほど代金は上がります。また、メモリの価格は月単位でも大きく動くため、買う前にそのときの価格を確かめてください。この記事で容量ごとの金額を示していないのは、公開されている金額が資料によって大きく食い違っており、今の値を一つに決められないためです。
費用だけを見れば安く済みますが、規格を間違えて買い直しになる、分解のときにツメやケーブルを破損する、といった失敗の費用は含まれていません。保証の扱いも変わる場合があります。次の見出しからの確認事項を読んだうえで判断してください。
メーカーに送って交換してもらうときの費用と日数
パソコンを作っている会社の中には、メモリの交換を有償のサービスとして受け付けているところがあります。この場合は、技術料と、送るための費用がかかります。
期間の目安を公表している会社もあります。あるメーカーの公式サポートでは、引き取りからお届けまで7日〜10日程度の時間がかかると案内しています。仕事や学校で毎日使うパソコンの場合は、この期間をどう埋めるかも含めて考える必要があります。
注意したいのは、自分で買った部品を預けて取り付けだけを頼めるとは限らない点です。部品単品で購入したメモリを預かっても、取り付けのみのサービスは提供していないと明記している会社があります。交換したメモリ自体の保証を、返却日を起点に3ヶ月としている会社もあります。頼む前に、受け付けている範囲と保証の期間を確かめてください。
宅配修理で業者に送るときの費用
修理業者に送って作業してもらう方法もあります。この場合は、作業に対する料金のほかに、送るための費用がかかります。
当社の場合、発送にかかる費用はお客さま負担で、返送はコレクト返送手数料として2,200円(税込)をいただいています。送る方法を選ぶときは、作業の料金だけでなく、往復の送料まで含めて比べてください。
期間は、発送と返送の往復が加わる分だけ長くなります。何日かかるかは、頼む先と地域によって変わります。急いでいる場合は、申し込みの前に期間を確かめておくと安心です。
出張で業者に来てもらうときの費用
自宅まで来てもらう方法もあります。当社では、メモリの交換や増設を希望する方の自宅へ出張し、交換や増設を行っています。パソコンを梱包する必要も、送り先を調べる必要もありません。
当社の料金は次のとおりです。いずれも税込で、2026年10月8日時点の掲載額です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 基本料金 | 8,800円(1台あたり。トラブル診断・デジタル検診を含む) |
| 出張料金 | 2,200円(離島など一部地域は別途遠方料金) |
| 作業料金 | 3,300円〜(作業内容により異なる。部品代は別途) |
| 修理作業の保証期間 | 30日 |
出張の場合、基本料金と出張料金は必ずかかります。そこに作業料金と、メモリ本体の代金が加わります。訪問して増設できない機種だと分かった場合も、基本料金と出張料金はかかります。先に仕様を調べておくと、この点で迷わずに済みます。部品の取り寄せが必要なときは、作業が後日になることもあります。最新の金額は料金のご案内をご覧ください。作業の内容はメモリ増設・交換の出張サービスに載せています。
分解に自信がない場合、底面全体を外す必要がある薄型のモデル、購入から日が浅く保証を残しておきたいパソコン。これら3つは、業者に頼むことを検討する目安になります。
メモリ増設の見積もりが妥当かを費目の内訳で確かめる
見積もりを受け取ったら、金額の合計ではなく、費目の内訳を見てください。
部品代を除いた作業の料金は、3,000円から8,000円程度が目安として案内されています。部品代を含んだ金額と、作業だけの金額を並べて比べると、高いか安いかの判断がつきません。見積もりが1行だけの場合は、作業の料金と部品代を分けて示してもらってください。
あわせて確かめたいのが、取り付けるメモリの規格と容量と枚数です。この3つが書かれていれば、自分の機種に合っているかを仕様と突き合わせられます。書かれていない場合は、作業の前に聞いてください。
もう1つ、増設すればどんな場合でも速くなる、という言い方には注意してください。効果は使い方と今の容量によって変わります。どこが遅いのかを確かめないまま容量だけを増やしても、体感が変わらないことがあります。
ノートパソコンのメモリを増設した方が良いケース

ノートパソコンのメモリ増設は、すべての人に必要というわけではありません。しかし、特定の症状がある場合は高い効果が期待できます。ここでは、増設を検討すべき代表的なケースを解説します。
動作が重い・遅いと感じる場合はメモリの使用量を確かめる
アプリの起動に時間がかかる、画面の切り替えがもたつく、ブラウザのタブを複数開くと急に重くなるといった症状がある場合、メモリ不足が原因である可能性があります。特に4GBや8GBのメモリを搭載したまま長年使用している場合、最新のOSやアプリの要求スペックに対して容量が足りなくなっていることがあります。
メモリが不足すると、パソコンはストレージの一部を仮想メモリとして使用します。しかし、ストレージはメモリよりも読み書き速度が遅いため、処理全体が重くなります。増設によって作業領域が広がれば、仮想メモリに頼る回数が減り、体感的なスムーズさが向上します。
まずはタスクマネージャーの「パフォーマンス」タブで、今の使用量を確かめてください。使用率が低いのに重い場合は、原因がメモリ以外にあることもあります。
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大きなファイルやソフトを扱う場合は必要な容量が変わる
動画編集ソフトや画像編集ソフト、CADなどの専門ソフトは、多くのメモリを消費します。高解像度の画像や動画ファイルを扱う場合、メモリ容量が不足すると処理が止まったり、保存に時間がかかったりすることがあります。
また、最近はオンライン会議をしながら資料を共有したり、複数のアプリを同時に開いたりする場面も増えています。このようなマルチタスク環境では、8GBでは足りず、16GB以上が必要になるケースもあります。用途に対して余裕のある容量を確保することが、安定した動作につながります。
Windows の起動や切り替えがもたつく場合は増設で変わることがある
電源を入れてからデスクトップが表示されるまでに時間がかかる、ログイン後にしばらく操作できないといった症状も、メモリ不足が関係している場合があります。特に常駐ソフトが多い環境では、起動直後にメモリが一気に消費され、動作が不安定になります。
メモリを増設すると、OSや常駐アプリに十分な作業領域が確保され、起動直後の動作が安定しやすくなります。ストレージの交換ほど劇的ではありませんが、日常的な使いやすさは向上することがあります。
ノートパソコンのメモリを増設する前に確認しておくこと

メモリは購入して差し込めば必ず動く、という単純なパーツではありません。機種によって対応規格や最大容量が異なり、事前確認を怠ると「装着できない」「起動しない」といったトラブルにつながります。増設を成功させるためには、購入前のチェックがもっとも重要です。
増設に対応している機種かを確認する
まず確認すべきなのは、そのノートパソコンがそもそもメモリ増設に対応しているかどうかです。近年の薄型ノートでは、メモリが基板に直接はんだ付けされている「オンボード仕様」のモデルも増えています。このタイプは基本的に後から増設できません。
メーカー公式サイトの製品仕様ページで確かめられます。「メモリスロット数」や「増設可否」の記載がある場合があります。取扱説明書や分解動画を確認するのも有効です。裏面にメモリカバーがあるかどうかも判断材料になります。
増設不可のモデルに無理に手を加えると、メーカー保証の対象外になる可能性があり、故障の原因にもなるため、最初の段階で対応可否をはっきりさせておきましょう。
最大搭載容量(何GBまで可能か)を確認する
次に確認するのは、その機種が何GBまでメモリを搭載できるかという上限です。例えば「最大16GB」や「最大32GB」といった制限があり、これを超える容量を装着しても正しく認識されないことがあります。
最大容量は、マザーボードやCPUの仕様によって決まります。物理的にスロットに挿せたとしても、システムが対応していなければ意味がありません。公式仕様ページに記載されている最大容量を必ず確認し、その範囲内で容量を選びましょう。
また、スロットが2つある場合は「8GB×2枚で最大16GB」といった構成になることもあります。空きスロットの状況とあわせて確認することが大切です。
空きスロットの有無を確認する
ノートパソコンには、メモリスロットが1つだけのモデルと、2つ搭載されているモデルがあります。現在すでにスロットが埋まっている場合、新しいメモリを追加するのではなく、既存メモリと交換する必要があります。
例えば、4GBが1枚だけ挿さっている状態でスロットが2つある場合は、もう1枚追加して合計8GBにできます。しかし、8GBが1枚のみでスロットが1つしかない場合は、16GBにするには交換が必要です。
タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブからスロット数を確認できる場合もありますが、正確にはメーカー仕様を確認するのが安心です。
対応メモリ規格(DDR・クロック)を確認する
メモリには世代や規格があります。主にDDR4やDDR5といった世代があり、ノートパソコン用は「SO-DIMM」という形状になります。世代が違うメモリは物理的に装着できないか、動作しません。
さらに、動作周波数(例:2666MHz、3200MHzなど)も重要です。対応していないクロックのメモリを選んでも、性能が十分に発揮されない場合があります。基本的には、現在搭載されているメモリと同じ規格・同じクロックのものを選ぶと安全です。
規格やクロックは、仕様ページやCPU情報ツールなどで確認できます。ここを間違えると最もトラブルが起きやすいため、慎重にチェックしましょう。
メーカー保証を確認する
最後に確認しておきたいのが保証への影響です。ユーザーによるメモリ交換を想定しているモデルもありますが、分解を伴う作業を行うと保証対象外になる場合もあります。
パソコンを作っている会社の公式サイトでは、自分でメモリ増設を行うとメーカー保証の対象外になるリスクがあると案内されています。「可能性がある」という書き方で、機種と状況によって扱いが変わります。手元の保証書と、メーカーのサポート窓口で確かめられます。
特に新品購入から1年以内のパソコンの場合は、保証内容を一度確認してから作業することをおすすめします。不安がある場合は、メーカーサポートや専門業者に相談するという選択肢もあります。
メモリを増設できない機種だと分かったときはどうするのか
仕様を調べた結果、増設に対応していなかった。あるいはスロットが埋まっていて空きが無かった。このときに取れる手は、3つあります。順番に見ていきます。
いまのメモリを容量の大きいものに入れ替える
スロットが埋まっていても、増設をあきらめる必要はありません。今挿さっているメモリを抜いて、容量の大きいものに入れ替える方法があります。
例えば、8GBが1枚だけ挿さっていてスロットが1つしかない場合、16GBの1枚に入れ替えれば容量は倍になります。追加ではなく交換になるため、外したメモリは余ります。費用は、新しいメモリの代金と、頼む場合の作業の料金です。
入れ替えの場合も、最大搭載容量を超えることはできません。仕様で上限を確かめてから選んでください。
メモリを増やさずに動作を軽くする方法を試す
メモリが基板に直付けされていて交換もできない機種の場合は、別の方向から軽くする方法があります。
起動時に自動で立ち上がるソフトを見直す、使っていないソフトを終了する、ストレージの空き容量を確保する、といった方法です。メモリの使用率が高くないのに重い場合は、原因がメモリ以外にあることもあります。
重さの原因の見分け方はパソコンが遅いときの原因と対処法で詳しく説明しています。増設の前に、そちらを確かめてみてください。
外付けのメモリでは本体のメモリを増やせない
検索されることの多い方法に、外付けという考え方があります。結論から書くと、USBメモリやSDカードを差しても、本体のメモリは増えません。
USBメモリやSDカードは、データを保存するための部品です。パソコンが作業をするときに使う領域とは役割が違います。差し込んでも、タスクマネージャーに表示されるメモリの容量は変わりません。
外付けで増やす方法はない、というのが前提です。そのうえで、入れ替えか、動作を軽くする方法か、買い替えかを比べることになります。
失敗しないメモリの選び方

事前確認が終わったら、いよいよメモリ選びです。ここでは、前の章で調べた規格と最大容量と空きスロットの情報を使います。調べた値を手元に置いて読み進めてください。価格だけで選ぶのではなく、いくつかの基準をもとに判断することが重要です。
対応規格(DDR世代・SO-DIMM)を基準に選ぶ
まず最優先で確認すべきなのが、DDRの世代と形状です。現在主流なのはDDR4やDDR5ですが、どちらも互換性はありません。DDR4対応のパソコンにDDR5は装着できず、その逆も同様です。
さらに、ノートパソコン用は「SO-DIMM」という小型規格になります。デスクトップ用のDIMMとはサイズが異なるため、誤って購入すると物理的に取り付けできません。
現在搭載されているメモリの型番を調べるか、メーカー仕様を確認し、「DDR世代」と「SO-DIMM」であることを基準に選ぶのが失敗しない方法です。
最大搭載容量を超えない容量で選ぶ
パソコンごとに最大搭載容量が決まっています。例えば最大16GBの機種に32GBを取り付けても、正しく認識されない可能性があります。
また、スロット数も考慮する必要があります。8GB×2枚で16GBになるのか、16GB×1枚で対応しているのかは機種によって異なります。最大容量を超えない範囲で、現在の構成を踏まえた容量を選びましょう。
容量を増やしすぎても効果が体感できない場合もあるため、仕様と用途のバランスが重要です。
用途に合った容量(8GB・16GBなど)を基準に選ぶ
メモリ容量は多ければ多いほど良いというわけではありません。用途に合わせて選ぶことが大切です。
インターネット閲覧や書類作成が中心であれば、8GBでも足りることがあります。一方で、動画編集や画像編集、複数アプリの同時使用が多い場合は16GB以上あると安心です。
現在4GBしか搭載していない場合は、8GBにするだけでも大きく改善することがあります。日常的な使い方を振り返り、「どの作業で重さを感じているのか」を基準に容量を決めましょう。
対応クロック(動作周波数)に合わせて選ぶ
メモリには動作周波数があります。例として2666MHzや3200MHzなどがあり、パソコン側が対応している範囲内で動作します。
対応クロックより高いメモリを選んでも、パソコン側の上限に合わせて動作します。そのため、無理に高クロック品を選ぶ必要はありません。現在のメモリと同じ周波数の製品を選ぶと安定しやすいです。
規格とクロックを揃えることで、相性問題のリスクを減らすことができます。
信頼できるメモリメーカー・保証内容を基準に選ぶ
メモリは精密部品です。価格だけで選ぶと、初期不良や相性問題に悩まされる可能性があります。メモリを作っている会社の中でも、信頼性のある製品や、保証がしっかりしている製品を選ぶと安心です。
相性保証や長期保証が付いている製品であれば、万が一動作しなかった場合も対応してもらえる場合があります。特に初めて増設する場合は、サポート体制も重視して選ぶことをおすすめします。
安さだけで判断せず、信頼性と保証内容を基準に選ぶことが、結果的にトラブルを防ぐ近道です。
ノートパソコンのメモリを増設する手順

ここまで確認と選定ができたら、いよいよ作業です。メモリ増設は正しい手順で行えば難しい作業ではありませんが、雑に扱うと故障につながる可能性があります。焦らず、順番通りに進めることが大切です。作業を始める前に、大切なデータのバックアップを取っておいてください。
電源を切り、ACアダプターとバッテリーを取り外す
作業前に必ずパソコンをシャットダウンし、ACアダプターを取り外します。スリープや休止状態ではなく、完全に電源を切ってください。
バッテリーが取り外せる機種の場合は、必ず取り外します。内部に電気が残っている状態で作業をすると、ショートや故障の原因になります。取り外しができない内蔵バッテリータイプの場合は、電源を切った後に電源ボタンを数秒長押しして放電しておくと安心です。
静電気対策を行う
メモリは静電気に弱い部品です。乾燥した季節は特に注意が必要です。
作業前に金属製の机やドアノブなどに触れて体の静電気を逃がします。可能であれば静電気防止手袋やリストバンドを使用するとより安全です。メモリの端子部分には直接触れないようにし、基板の縁を持つようにしてください。小さな静電気でも故障の原因になることがあるため、慎重に扱いましょう。
底面カバー(またはメモリカバー)を開ける
ノートパソコンの裏面には、メモリ専用の小さなカバーがある機種と、底面全体を取り外す必要がある機種があります。ネジを外す際は、紛失しないようにまとめて保管してください。ネジの長さが異なる場合もあるため、外した位置がわかるように並べておくと安心です。
カバーを開けたら、メモリスロットの位置を確認します。無理にこじ開けず、説明書や分解手順を確認しながら慎重に進めましょう。
メモリを取り外し、新しいメモリを取り付ける
既存のメモリを外す場合は、左右の固定ツメを外側に広げると、メモリが斜めに持ち上がります。その状態でまっすぐ引き抜きます。新しいメモリを取り付ける際は、切り欠きの位置を確認して向きを合わせます。斜めに差し込み、奥まで入ったら上から軽く押して固定ツメにはめ込みます。
無理に押し込まず、スムーズに入らない場合は向きを再確認してください。正しく装着されると、しっかり固定されます。
電源を入れて正常に認識されているか確認する
カバーを元に戻し、ネジを締めたら電源を入れます。電源を入れる前に、取り外していたバッテリーとACアダプターを必ず接続し直してください。起動後、メモリ容量が増設後の数値になっているか確認します。Windowsの場合は、タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブや「システム情報」から確認できます。表示容量が正しくなっていれば、増設は成功です。
起動しない、容量が変わっていないといった場合は、一度電源を切り、装着状態を再確認してください。
ノートパソコンのメモリ増設後にやること

メモリを取り付けて起動できたら、それで終わりではありません。正常に動作しているかどうかを確認しないまま使い続けると、不安定な状態に気づかないことがあります。ここでは、増設後に必ず行っておきたい確認作業について解説します。
容量が正しく認識されているか確認する
まず最初に確認するべきなのは、増設した容量が正しく認識されているかどうかです。Windowsの場合は、タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブを開くと、現在のメモリ容量が表示されます。「設定」の「システム」にあるパソコンの情報からも確認できます。
例えば8GBを追加して合計16GBにした場合、表示が16GBになっていれば正常です。もし容量が変わっていない、あるいは一部しか認識されていない場合は、装着が不完全である可能性があります。その場合は電源を切り、再度差し込み状態を確認してください。
起動エラーや不具合がないか確認する
容量が正しく表示されていても、動作が不安定であれば問題があります。電源投入時にエラー音が鳴る、突然再起動する、画面がフリーズするなどの症状がないかを確認しましょう。
増設直後は特に注意が必要です。数時間通常使用してみて、問題なく動作するか確認してください。もし不具合が発生する場合は、メモリの相性や規格の不一致が原因の可能性があります。一度取り外して再装着するか、元のメモリに戻して原因を切り分けることが大切です。
メモリ増設後にBIOS設定が必要か確認する
基本的にメモリは自動で認識されるため、特別な設定変更は必要ありません。電源を入れるだけで、システムが自動的に容量を認識します。ただし、まれに古い機種ではBIOSの更新が必要になるケースがあります。増設後に正しく認識されない場合は、メーカーのサポートページで最新のBIOS情報を確認することも検討してください。
通常は設定を変えずにそのまま使えます。なお、32ビット版のWindowsでは4GB以上を認識できない制限があります。容量を増やしても表示が変わらないときは、OSが64ビット版かどうかもあわせて確かめてください。
実際に使って動作テストを行う
最後に、実際の使用環境で動作を確認します。普段使っているブラウザを複数開いたり、動画再生や編集ソフトを起動したりして、体感速度が改善しているかを確認しましょう。
増設前に感じていた「重さ」や「もたつき」が改善されていれば成功です。特にマルチタスク時の安定感が向上しているはずです。この段階で問題がなければ、メモリ増設は完了です。
メモリを増設した後に不具合が出たときは何をするのか
メモリ増設は比較的安全な作業ですが、まれに不具合が発生することがあります。装着ミスや相性の問題が原因のことがあり、落ち着いて確認すれば解決できることもあります。ここでは、増設後に起こりやすいトラブルとその対処法を解説します。
ブルースクリーンが出る場合
増設後にブルースクリーン(強制停止画面)が出る場合、メモリが正しく装着されていない、または相性問題が発生している可能性があります。まずは電源を切り、メモリを一度取り外して再度しっかり差し込み直してください。
それでも改善しない場合は、元のメモリだけで起動する、新しいメモリだけで起動するなど、単体での動作確認を行います。どちらかで正常に動作すれば、相性や不良の可能性が考えられます。原因を切り分けることが重要です。
起動しない・画面が真っ黒になる場合
電源は入るのに画面が表示されない場合、メモリが奥まで差し込まれていない可能性があります。ノートパソコンでは、斜めに差し込んだ後に倒し込みが不十分なことがあります。
まずは装着状態を再確認し、それでも改善しなければ元のメモリに戻して起動できるか確認してください。元に戻して正常に起動するなら、新しいメモリの不良や互換性の問題が疑われます。
複数枚挿してある場合は、1枚ずつ試すと原因が絞りやすくなります。当社が実際に対応した例を1件載せます。
CASE 01デスクトップ型・増設したメモリが原因電源は入るのに画面が出ないパソコンから増設メモリを外して復旧
- 症状
- ランプは点灯しファンも回るものの、ロゴ画面が出ない
- 原因
- 内部に入っていた増設メモリの不具合
- 対応時期
- 2026年9月
訪問して状況を再現し、まずモニターとケーブル、周辺機器を外して最小構成にして確認しました。別の映像入力や予備ケーブルでも試し、表示機器側の切り分けも行いました。
次に本体内部を開け、ホコリを取り除いてからメモリの本数と差さっている位置、固定の具合を点検しました。2枚のうち1枚を外して起動を試し、入れ替えて再度試すことで不具合のある増設メモリを特定しました。問題の増設メモリは取り外し、残り1枚で起動とデスクトップ表示、普段お使いのソフトの立ち上がりまで確認しました。約1時間で引き渡し、当社がこの1件でいただいた料金は17,600円(税込)でした。
この1件はデスクトップ型で、ノートパソコンの事例ではありません。一例であり、機種や状態によって結論は変わります。
電源は入るのに画面が出ない場合は、周辺機器やケーブルの切り分けと、メモリの枚数や差し替えでの確認が有効です。内部を触る際は電源コードを抜き、静電気対策を行ってください。
増設したメモリが認識されない場合
起動はするものの、容量が増えていない場合は、スロットの接触不良や装着不良が考えられます。メモリを一度抜き、端子部分にホコリがないか確認してから再装着してください。
また、最大容量を超えている場合や規格が異なる場合も認識されません。仕様を再度確認し、対応範囲内であるか見直しましょう。BIOS画面で容量が表示されるか確認するのも有効です。
メモリの相性で動作が不安定になる場合
異なるメーカーや容量のメモリを混在させると、不安定になることがあります。特に古いメモリと新しいメモリを組み合わせる場合は注意が必要です。
不安定な動作が続く場合は、同一メーカー・同一規格のメモリで揃える、またはセット販売されているメモリを使用することで改善することがあります。安定性を重視するなら、できるだけ同一条件で揃えるのが安心です。
ノートパソコンのメモリ増設についてよくある質問
メモリを増設すると必ず動作が速くなりますか?
速くなるとは限りません。
メモリが足りていないせいで重くなっている場合は、増設によって改善することがあります。一方で、メモリの使用率が高くないのに重い場合は、原因がほかにあります。この場合は容量を増やしても体感は変わりません。
まずはタスクマネージャーで使用量を確かめ、足りていないことが分かってから増設を検討してください。
自分で買ったメモリの取り付けだけを頼めますか?
当社では、お客さまがご用意されたメモリの取り付けだけを伺ったことがあります。対応できるかどうかは、お持ちのメモリと機種によって変わりますので、規格と容量をお知らせください。
ただし、どこでも頼めるわけではありません。パソコンを作っている会社の中には、部品単品で購入したメモリを預かっても取り付けのみのサービスは提供していない、と明記しているところがあります。
買う前に、取り付けを頼む先が決まっているなら、受け付けている範囲を先に確かめておくと安心です。
メモリの増設と交換は何が違いますか?
増設は、空いているスロットにメモリを足して合計の容量を増やすことです。交換は、今挿さっているメモリを抜いて、容量の大きいものに入れ替えることです。
スロットに空きがあれば増設ができます。空きが無い場合は交換になり、外したメモリは余ります。
どちらになるかは、スロットの数と今の構成で決まります。買う前に空きスロットの有無を確かめてください。
増設したメモリを元の状態に戻せますか?
戻せます。増設したメモリを取り外し、増設前の構成に戻せば、元の状態で起動します。
当社が対応した例でも、増設されていたメモリが原因で画面が出なくなっていたため、そのメモリを取り外し、残っていた1枚で起動するところまで確認しています。
ただし、取り外しの作業も分解を伴います。保証や破損が心配な場合は、無理をせずご相談ください。
まとめ|頼み先で費用と期間が変わる
ノートパソコンのメモリ増設は、頼み先によってかかるお金と、パソコンが手元を離れる期間が変わります。
- 自分で交換すればメモリの代金だけで済みますが、規格違いや破損の失敗はご自身で負うことになります
- メーカーに送る方法では、引き取りから届くまで7日〜10日程度と案内している会社があります
- 宅配で送る方法では、作業の料金に加えて往復の送料がかかります
- 出張で来てもらう方法では、基本料金と出張料金が必ずかかり、訪問した日に作業します(部品の取り寄せが必要なときは後日になることがあります)
- 見積もりは合計ではなく、作業の料金と部品代が分かれているかで見てください
- 増設の前に、対応機種か、最大容量はいくつか、空きスロットはあるか、規格は何かを確かめてください
増設できない機種だと分かっても、入れ替えや、動作を軽くする方法が残っています。外付けのメモリでは本体のメモリは増えません。
分解や保証に不安がある場合は、無理をせずご相談ください。当社では、メモリの交換や増設を自宅への出張で行っています。パソコントラブルならパソコン修理屋くまさんまでお気軽にお問い合わせください。

