蜂の巣駆除は誰に頼む?自分で取れる条件と費用の目安
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このコラムで分かる事
- 見つけた場所によって誰が動くのかが変わること
- 近づく前にやってはいけないこと三つ
- 自分で取るか市役所か業者かの分かれ目
- 頼んだ場合の費用の目安
- 巣を作らせないために4月からできること
軒下やベランダで蜂の巣を見つけて、これは自分で取れるのか、市役所が来てくれるのか、業者に頼むしかないのかを調べている方が多いと思います。
先に結論を書きます。誰が取るのかは、蜂の種類と、見つけた時期と、巣のある高さの3つで決まります。アシナガバチで、働き蜂が増える7月より前で、手が届く高さにあるなら、自分で取れる可能性があります。そのどれかが外れるなら、業者に頼むほうが安全です。
そして市役所については、引き受ける市と引き受けない市があります。無料で来てくれると思って待っていると、時間だけが過ぎることがあります。
この記事では、その3つの分かれ目と、頼んだ場合にいくらかかるのかを、猿太郎が実際に行った426件の実績から説明します。
なお、自分で取ると決めた場合の道具と手順は自分で安全に蜂の巣を駆除する方法にまとめています。この記事では手順は扱いません。
目次
蜂の巣を見つけたらまず誰が動くのかが決まる
蜂の巣を見つけたとき、最初に決まるのは「誰が動くのか」です。自分の家の敷地なのか、借りている部屋なのか、道路や公園なのか。それによって、連絡する先も、費用を払う人も変わります。

写真は、猿太郎が伺った現場で撮ったものです。この大きさなら、まだ蜂は1匹か数匹です。ただし、それでも近づけば刺されます。
ここを飛ばして業者を探しはじめると、あとで「うちが払う話ではなかった」ということが起きます。先に確かめてください。
自分の家の敷地なら自分で決められる
持ち家の敷地に巣ができた場合は、取るか取らないかを自分で決められます。費用も自分の負担になります。
自分で取るか業者に頼むかも自由です。判断の材料は、この記事の後半にまとめています。
急いで決めなくてよい場合もあります。人が通らない場所で、子どもやペットが近づかないのであれば、季節が終わるのを待つという選択もあります。ただし巣は大きくなっていくので、待つほど作業は大がかりになります。
待つと決めた場合も、そこを通らないようにしてください。洗濯物を干す場所や、自転車を出し入れする通り道にあるなら、待つ選択は取りにくくなります。毎日そばを通ること自体が、刺激する機会を増やします。
近所への配慮もあります。自分の敷地でも、蜂は敷地の中だけを飛ぶわけではありません。隣に小さいお子さんがいるような場合は、待たずに取るほうが話が早く済みます。
賃貸や共用部は管理会社に連絡する
借りている部屋のベランダや、マンションの共用廊下、駐車場、外階段などに巣ができた場合は、自分で業者を呼ぶ前に管理会社か大家に連絡してください。
建物の共用部分は、居住者ではなく所有者や管理者が管理しています。先に業者を呼んで支払ってしまうと、あとから請求先の話がややこしくなります。
連絡するときは、巣のある場所と、大きさと、蜂が出入りしているかどうかを伝えると話が早く進みます。写真があれば、そのほうが伝わります。
費用を誰が払うかも、そこで決まります。共用部にできた巣であれば、管理費や修繕費から出ることが多く、居住者の負担にならない場合があります。逆に、借りている部屋のベランダのように専有部分にあたる場所だと、契約の内容によって変わります。
判断がつかないときは、自分で決めずに聞いてください。「取っていいですか」と一言確かめるだけで、あとの行き違いがなくなります。
急ぎの場合はそう伝えてください。人が通る場所にあるとか、子どもがいるといった事情があれば、管理会社の動きも変わります。「危ないので早めにお願いしたい」とはっきり言って構いません。
公園や道路や隣の家には自分で手を出さない
公園や街路樹、道路沿いの植え込みにある巣は、その場所を管理している自治体の窓口に連絡します。自分で取ると、他の人が通る場所で蜂を刺激することになります。
隣の家の敷地にある巣も同じです。自分の敷地から見えていても、自分で取ることはできません。まず隣の方に伝えてください。
伝えにくい相手であれば、自治会や管理組合を通す方法もあります。自分の敷地の外にある巣に、無断で手を出さないでください。
境界のあたりにある巣で、どちらの敷地か判断がつかないこともあります。その場合も、まず声をかけてください。片方が勝手に取ってしまうと、あとで話がこじれます。
蜂の巣は敷地の境界を見て作られるわけではありません。塀の上や、境界に立っている木の枝など、どちらとも言いにくい場所にできることがあります。そこは話し合いで決めるところで、急いで作業する場所ではありません。
近づく前にやってはいけないことが三つある

誰が動くかが決まったら、次は近づき方です。蜂に刺される場面のほとんどは、巣を刺激したあとに起きています。
ここに挙げる三つは、どれも「確かめよう」「なんとかしよう」として起きるものです。確かめる必要はありません。離れた場所から写真を撮れば足ります。
棒や石で巣を落とそうとしない
長い棒で突いたり、石を投げたりして巣を落とそうとするのは、いちばん危ない行動です。
巣が落ちても蜂は消えません。落とされた蜂は、落とした人のほうへ向かってきます。しかも棒や石を使う距離では、逃げる時間がありません。
巣を落とす作業そのものを否定しているわけではありません。手順と装備をそろえたうえで行うなら別です。何も用意せずに、思いつきで突かないでください。
とくに多いのが、物干し竿やほうきの柄を使ってしまう場面です。手元にあるから使う、というだけの理由で、長さも強度も作業に合っていません。届くように見えても、蜂が飛んでくる距離のほうが短いのです。
落ちた巣も、そのまま放っておけません。中に幼虫が残っていれば、戻ってきた蜂がその場に集まります。落とすところまでは考えても、そのあとを考えずに始めてしまうと、家の外に出られない時間ができます。
殺虫剤を近くから試し打ちしない
手元にあった殺虫スプレーを、試しに少しかけてみるという行動もよく起きます。
量が足りないと、蜂を怒らせるだけで終わります。しかも試し打ちをする距離は、たいてい近すぎます。かけた本人が、そのまま刺される距離にいます。
使うのであれば、蜂の巣に使えると書かれた製品を、書かれている距離から、書かれている量だけ使います。中途半端にかけると、蜂を刺激するだけになり、危険が増します。
ゴキブリ用やハエ用のスプレーを流用するのも避けてください。届く距離が短く、蜂に効く成分でもありません。近づいて、効かせられず、怒らせるという最悪の組み合わせになります。
もうひとつ、風向きも確かめてください。自分のほうへ吹いていると、薬剤が顔にかかります。目に入ると、その場から動けなくなります。
夜に懐中電灯で巣を照らさない
夜のほうが蜂の動きが鈍いのは事実です。ただし、そこへ光を当てるのは別の話になります。
暗い中で懐中電灯を巣に向けると、光をたどって蜂が飛んでくることがあります。持っている人の顔の高さに光があるので、顔のほうへ向かってきます。そもそも暗い中では足元も巣の様子も見えません。確かめるなら、明るい時間に、離れた場所から見てください。
夜に確かめたいのであれば、光を巣に直接当てず、足元だけを照らして離れた場所から見てください。
そもそも、夜に確かめる必要はほとんどありません。種類も大きさも、明るい時間に離れた場所から写真を撮れば分かります。夜に近づく理由があるとすれば作業のときですが、それは条件を確かめてからの話です。
三つに共通しているのは、どれも「近づいてから起きている」ということです。距離を取れば、刺される危険はそれだけ下がります。まず離れてから、次に何をするかを考えてください。

刺されると、こうなります。1か所でこの腫れ方です。何匹にも刺されれば、腫れる範囲も体への負担も変わります。
自分で取るか市役所か業者かは巣と場所で決まる
ここからが判断です。決め手は、蜂の種類と、見つけた時期と、巣のある高さの3つです。
巣の見た目でおおよその種類は分かります。六角形の部屋がむき出しに並んでいればアシナガバチ、丸くて外側が覆われていればスズメバチ、板状に何枚も重なっていればミツバチです。見分けの詳しい説明は蜂の種類の見分け方にまとめています。
下の図は、その3つでどこに着地するかを並べたものです。スズメバチかミツバチなら業者、手が届かない高さや屋根裏なら業者、市に制度があるか分からなければ市役所、アシナガバチで7月より前かつ手が届く高さなら自分で取れる可能性がある、という4つに分かれます。
なお、業者に頼むと決めた場合、屋根裏でも壁の内側でもミツバチでも、猿太郎ではお断りしていません。自分で取らないほうがよいというのは、あくまで作業する人の安全の話です。
アシナガバチの小さい巣なら自分で取れる可能性がある
アシナガバチの巣は、六角形の部屋がむき出しに並んでいて、外側が殻で覆われていません。お椀を逆さにしたような形で、軒下や物置のまわりにぶら下がっています。

高槻市は、蜂の巣の駆除について「アシナガバチの巣については、個人で駆除を行うことも可能ですが、駆除が難しい場合は業者に相談してください。」と説明しています(高槻市:ハチの巣の駆除について)。
つまり、アシナガバチであることが、自分で取れる可能性が出てくる最初の条件です。ただしこれは条件の一つ目にすぎません。このあとの時期と高さも満たしている必要があります。
猿太郎が実際に作業を行った426件のうち、249件がアシナガバチでした。住宅で見つかって依頼になるのは、この蜂がいちばん多いということです。
金額でも差が出ています。猿太郎の実績では、アシナガバチは中央値22,000円、スズメバチは44,000円でした。倍の開きがあります。種類が分かるだけで、おおよその見当がつくということです。
ただし、種類が分かることと、自分で取れることは別です。アシナガバチだと分かっても、巣の大きさと高さを見てから決めてください。次の3つの見出しが、その条件です。
なお、アシナガバチだからといって、刺されないわけではありません。巣に近づけば刺します。自分で取ると決めた場合も、肌を出さない服装で、距離を取って作業してください。
スズメバチと分かったら業者に任せる
丸い形で、茶色や灰色のマーブル模様に見え、外側が殻で覆われていて巣穴が見えにくい巣は、スズメバチです。作り始めのころは、とっくりを逆さにしたような形をしています。

高槻市は、同じページで「スズメバチの巣については、個人で駆除を行うことは非常に危険ですので」と書き、業者への相談をすすめています。
巣が小さくても同じです。作り始めのとっくり型であっても、中にいるのはスズメバチです。作り始めの巣をどう扱うかは作り始めの蜂の巣は取っていい?で詳しく書いています。
ミツバチも同じ扱いにしてください。おとなしい蜂として知られていますが、巣を刺激すれば刺します。しかも巣が壁の内側や屋根裏にあることが多く、外から全体が見えません。出入りする場所が同じところで続いているなら、壁の中に巣がある可能性があります。
スズメバチもミツバチも、猿太郎の実績では金額は中央値44,000円で、アシナガバチの倍になっています。作業に手間がかかる相手だということです。
手間がかかるのは、装備と手順が変わるからです。アシナガバチの小さい巣なら、防護と殺虫剤があれば短時間で終わります。スズメバチは防護の厚みが変わり、逃げ道の確保から段取りします。ミツバチが壁の内側にいれば、壁を開けるかどうかの判断から入ります。同じ「蜂の巣を取る」でも、現場でやることが別物になります。
猿太郎ではミツバチも駆除しています。壁の内側にあっても受けています。ただし、これも自分でやる作業ではありません。
働き蜂が増える7月より前なら取りやすい
同じアシナガバチでも、時期によって巣の大きさと蜂の数がまったく違います。
神戸市は、アシナガバチの生活史について「6月頃:女王バチが1匹で巣を作り、産卵・幼虫の世話をします。」「7月上旬~8月上旬:働きバチが誕生し、巣作りや幼虫の世話をします。」と説明しています(神戸市:アシナガバチ)。
6月ごろまでは女王バチが1匹でいる段階なので、巣も蜂の数もまだ小さいということです。7月に入ると働き蜂が生まれ、そこから巣は大きくなっていきます。
数が増えると、巣を守る力も強くなります。1匹のときは近づいても逃げることがありますが、働き蜂がそろってからは、近づいた相手に向かってきます。同じ大きさの巣に見えても、時期によって危なさが違うのはそのためです。

写真は、働き蜂がそろったあとのアシナガバチの巣です。巣そのものより、その上にいる蜂の数を見てください。この状態になると、巣に手を伸ばした時点で一斉に向かってきます。
見つけた時期が7月より前で、蜂が1匹か数匹しか見えないのであれば、作業としてはやりやすい状態です。逆に、8月に見つけて何匹も出入りしているなら、自分で取る段階は過ぎています。
猿太郎への依頼も、この流れどおりに動いています。依頼が集中するのは夏です。
これは蜂が増える時期であると同時に、人が気づく時期でもあります。小さいうちは見えなかった巣が、大きくなって初めて目に入る、ということです。
逆に言えば、8月に見つけた巣は、すでに大きくなっている可能性があります。その時点で自分で取ろうとするのは、条件から外れていると考えてください。
いまが夏から秋で、巣を見つけているなら、ここが判断の分かれ目です。神戸市の説明では、働き蜂が生まれるのは7月上旬から8月上旬です。それ以降は蜂の数が増えているため、巣の大きさも蜂の数も、春とは別の状態になっています。種類や大きさにかかわらず、自分で手を出さずに業者へご連絡ください。
手が届かない高さの巣は自分では取らない
三つ目は高さです。ここは種類や時期に関係なく効いてきます。
脚立に上がって手を伸ばす姿勢は、地面に立っているときよりずっと不安定です。そこで蜂が飛んできたら、反射的に体をひねります。危ないのは蜂ではなく、落ちることのほうです。
屋根裏や壁の内側も同じ理由で外してください。巣の全体が見えないので、どのくらいの大きさなのか、蜂が何匹いるのかが分かりません。開けてみたら思っていた何倍もあった、ということが起こります。
目安としては、地面に立ったまま手が届く高さかどうかで考えてください。台に乗る必要がある時点で、姿勢は不安定になります。ましてや脚立を伸ばして、片手で殺虫剤を持ち、もう片手で袋を構えるとなると、体を支えるところがありません。
蜂に驚いて落ちるのは、蜂に刺されるより重いけがになることがあります。作業そのものより、その一点のほうが危険です。
このどれかに当てはまるなら、業者に頼んでください。猿太郎では、屋根裏も壁の内側もミツバチも受けています。ただし天井裏については、巣を確認するために工事が必要になる場合があり、そのときは見積が有料になることがあります。
市役所が引き受けるかは市によって違う
「市役所が無料で取ってくれる」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは市によって違います。
引き受ける市もあれば、業者を紹介するだけの市もあり、何もしない市もあります。さらに、制度そのものが終わっていることもあります。神戸市は「神戸市の駆除に関する助成制度は、2022年3月31日をもって終了しました。」と書いています(神戸市:スズメバチと上手につき合おう)。
自分の市がどうなっているかは、住んでいる市の窓口に聞くのがいちばん早いです。実際に5つの市を調べた結果は蜂の巣駆除は市役所で無料?にまとめています。
聞く先は、環境課や生活衛生課といった名前の部署が多いです。市のウェブサイトで「ハチ」と検索すると、たいてい該当のページが出てきます。そこに書いていなければ、代表番号にかけて回してもらえば分かります。
引き受ける市でも、条件がついていることがあります。スズメバチだけを対象にしている、公共の場所だけを対象にしている、防護服の貸し出しだけを行っている、といった形です。「無料で取ってくれる」と決めつけずに、何をしてくれるのかを聞いてください。
待っているあいだも巣は大きくなります。 制度があるかどうかを調べるのと並行して、業者の見積を取っておくと、判断が早くなります。
費用は巣のある場所によって変わる

業者に頼むと決めた場合、次に気になるのは金額だと思います。ここは実際の数字で書きます。
先に断っておくと、以下は猿太郎が受け付けて実際に作業を行った件数です。他社の料金ではありませんし、すべての現場に当てはまる金額でもありません。
以下の金額は、2020年から2025年に実際にあったものです。今日の見積そのものではありません。
426件の中央値は22,600円だった
猿太郎が2020年から2025年に受け付け、実際に作業を行った426件では、金額の中央値は22,600円でした。
中央値というのは、安い順に並べたときのちょうど真ん中の金額です。平均ではありません。極端に高い数件に引っ張られないので、目安としてはこちらのほうが実感に近くなります。
幅も書いておきます。同じ実績で、真ん中の半分は16,000円から34,800円のあいだに入っていました。いちばん安いもので4,400円、いちばん高いもので298,100円です。同じ「蜂の巣駆除」でも、これだけ開きがあります。
猿太郎の実績で1万円未満で済むのは、アシナガバチの小さい巣です。手の届く軒下にあり、装備をつけて薬剤をまけば、その場で終わります。10万円を超えるのは、スズメバチの大きな巣が目立ちます。屋根裏や壁の中にあって、巣を出すために建物側を開ける作業が入ると、そこまで上がります。
安く済むか高くつくかを分けているのは、蜂の種類と、巣の大きさと、作業する場所の3つです。同じ業者が同じ日に作業しても、この3つが違えば金額は変わります。見積の金額だけを他社と見比べても、条件がそろっていなければ比べたことになりません。
何にお金がかかっているのかも書いておきます。猿太郎の実績では、総額のほとんどが工賃で、部品代は中央値で0円でした。 蜂の巣駆除の費用は、部材ではなく人の作業そのものにかかっている、ということです。
だから、金額の差はそのまま「その現場に何時間・何人かかるか」の差になります。手が届く軒下の小さい巣なら、装備をつけて薬剤をまき、巣を落として持ち帰るまでが一続きで終わります。屋根の上や天井裏になると、そこへ上がる段取り、足場の確保、下にいる人を遠ざける手配が先に要ります。作業そのものより、そこへたどり着くまでに時間がかかる、ということです。
蜂の種類別や巣の大きさ別の金額、そして提示された金額が妥当かどうかの見方は蜂の巣駆除の料金相場にまとめています。この記事では全体の目安までにしておきます。
高いところの作業は費用が上がる傾向がある
猿太郎の実績では、高所作業の料金がついた場合の中央値は36,300円でした。真ん中の半分は28,600円から47,190円のあいだです。全体の中央値22,600円と比べると、1万円以上高くなります。
高いところの作業が上がるのは、巣に近づくまでの段取りが増えるからです。はしごを立てられる足場があるか、そこに登って体を固定できるか、下を通る人をどう遠ざけるかを、作業の前に決めます。屋根の勾配やベランダの手すりの位置で、使える道具も変わります。
このため、同じ大きさの巣でも、地上から手が届く場所と、2階の軒先とでは金額が変わります。写真を撮っていただくときに「巣そのもの」だけでなく「巣のまわり」も写していただきたいのは、そのためです。足場の見当がつけば、電話の段階で金額の幅をお伝えできます。
高いところのほかにも、金額が上がる条件があります。夏の忙しい時期の割り増しと、駆除にあわせて予防の薬剤をまく場合です。どちらも作業や手配が増えるぶん、上に書いた中央値より高くなります。見積のときに、何にいくらかかるのかを確かめてください。
逆に言えば、こうした理由がなければ、上に書いた中央値のあたりに収まります。金額が動くのは、作業の手間が増えるときだけです。
天井裏は見積のための工事が要ることがある
猿太郎では、作業前に見積をお出しして、納得いただいてから作業を始めます。作業後に追加料金をいただくことはありません。
ただし例外があります。サービス料金のページにも書いているとおり、「お見積りは一部有料になる場合があります。(天井裏のハチの巣を確認するための工事など)」という場合です。
天井裏の巣は、外から見えません。どこにどのくらいの大きさであるのかを確かめるために、点検口を開けるなどの作業が必要になることがあります。その作業自体に費用がかかる、ということです。
天井裏かもしれないと思ったら、電話の時点でそう伝えてください。見積がどうなるかを先にお伝えできます。作業の流れは作業の流れのページにまとめています。
天井裏を疑う手がかりは、外から見える蜂の動きです。屋根と壁のつなぎ目や、換気口のまわりで、同じ一点に蜂が出たり入ったりしているなら、その奥に巣がある可能性があります。壁を伝う羽音が聞こえることもあります。
この場合、外から巣は見えません。天井の点検口を開けて確かめることになります。どのくらいの規模かは開けてみないと分からないので、電話の段階で金額をお伝えするのが難しい場面でもあります。
天井裏に限らず、電話のときに次の3つを教えていただけると、どのくらいの作業になりそうかの見当がつきます。
- 蜂が出入りしている場所と、その高さ
- 羽音が聞こえるかどうか
- いつごろから気づいたか
離れた場所から撮った写真があれば、あわせてお送りください。巣そのものだけでなく、巣のまわりも写っていると、足場の見当がついて金額の幅までお伝えできます。
天井裏に限らず、見積の金額だけを聞いて決めるのは避けてください。何をどこまでやってその金額なのかがそろっていないと、比べたことになりません。巣の処分まで含むのか、戻ってきた蜂への対応はどうなるのか。そこまで聞いてから決めてください。
巣を作らせない工夫は4月から始める
取ったあとに気になるのは、また作られないかということだと思います。ここは時期が決まっています。
女王バチが巣を作りはじめるのは春です。作られてから考えるより、作りはじめる前に手を打つほうが手間が少なくて済みます。
夏や秋にこの記事を読んでいる場合、この節は来年の春の準備として読んでください。いまからまいて効くものではありません。できるのは、今年どこに巣ができたかを覚えておくことです。春の点検で先に見る場所が、それで決まります。
なお、秋から冬にかけて残っている巣を急いで取る必要があるかどうかは、冬の蜂の巣は急いで取らなくていい?にまとめています。
神戸市は、スズメバチについて「7月下旬~8月中旬(最盛期):巣の大きさや働きバチの数がピークになり、活動が活発になります。」と説明しています(神戸市:スズメバチと上手につき合おう)。予防を考えるのは、この時期から半年以上さかのぼった春になります。
軒下や物置に予防のスプレーをまいておく
蜂の巣を作らせないための予防スプレーが市販されています。巣ができてから使うものではなく、作られる前に吹きつけておくものです。
まくのは4月から5月ごろです。女王バチが場所を探している時期に、その場所を選ばれにくくしておく、という考え方になります。
効く期間は製品によって違います。書かれている期間を過ぎたらまき直してください。予防の方法をもっと詳しく知りたい場合は蜂を寄せ付けない方法10選にまとめています。
まく場所は、去年つくられたところが手がかりになります。取ったあとの跡が残っていれば、そこは雨風をしのげて人が通らないという条件がそろっている場所です。春の点検で先に見る場所にしてください。
ただし、まいたから絶対にできないというものではありません。選ばれにくくする、という程度に考えてください。まいたあとも、春のあいだは月に一度くらい見ておくと安心です。
庭木を刈り込んで見通しをよくする
蜂は、雨風をしのげて人があまり通らない場所を選びます。伸びた庭木の内側や、物置の裏、使っていない雨戸の戸袋などがそれにあたります。
見る場所は、雨風をしのげて人が通らないところです。庭木の内側、物置の裏、使っていない雨戸の戸袋、換気口のまわり。どれも、外から見ただけでは分かりにくい場所です。
庭木を刈り込んで風と光が通るようにしておくと、選ばれにくくなります。物置のまわりや戸袋も、ときどき開けて見ておいてください。
見ておく時期は、春から初夏です。この時期の巣はまだ小さく、女王バチが1匹でいる段階です。夏になってから探すと、見つけた時点で大きくなっています。
点検といっても、時間のかかることではありません。物置の扉を開けて上を見る、戸袋をのぞく、エアコンの室外機の裏を見る。それだけで、たいていの場所は確かめられます。
見つけるのが早いほど、選べる方法が増えます。小さいうちなら自分で取れる場合もありますし、業者に頼んでも作業は短く済みます。逆に、大きくなってからでは、どちらを選んでも手間が増えます。
蜂の巣駆除に関するよくある質問
蜂の巣を自分で駆除するにはどうしたらいいですか
条件がそろっているときだけ、自分で取れる可能性があります。条件は三つで、アシナガバチであること、働き蜂が増える7月より前であること、手が届く高さにあることです。
このどれかが外れるなら、業者に頼んでください。とくにスズメバチとミツバチは、巣が小さくても自分では取らないでください。
道具と手順、服装、時間帯については自分で安全に蜂の巣を駆除する方法にまとめています。
途中でやめても構いません。始めてみて、思っていたより蜂が多いと感じたら、その場で離れてください。中断したからといって、あとで取れなくなるわけではありません。
蜂の巣は市役所で処理してくれますか
市によって違います。引き受ける市もあれば、業者を紹介するだけの市もあり、何もしない市もあります。制度そのものが終わっている市もあります。
住んでいる市の窓口に聞いて確認してください。実際に5つの市を調べた結果は蜂の巣駆除は市役所で無料?にあります。
なお、公園や道路など公共の場所にある巣は、市が管理しているので連絡先が変わります。自宅の巣とは別の扱いになります。
聞くときは、蜂の種類と、巣のある場所と、大きさを伝えてください。スズメバチだけを対象にしている市もあるので、種類で答えが変わることがあります。
制度がある市でも、順番待ちになることがあります。夏は依頼が集中するためです。待つあいだも巣は大きくなるので、いつごろ来られるかも一緒に聞いておくと判断しやすくなります。
蜂の巣駆除でやってはいけないことは
三つあります。棒や石で巣を落とそうとすること、殺虫剤を近くから試し打ちすること、夜に懐中電灯で巣を照らすことです。
どれも「確かめよう」「なんとかしよう」として起きています。確かめる必要はありません。離れた場所から写真を撮れば、種類も大きさも分かります。
刺激したあとに刺されることがほとんどです。近づかないでいれば、そのぶん安全です。
もうひとつ挙げるなら、水をかけることもやめてください。ホースで流せば落ちると思われがちですが、濡れた蜂は飛べなくなって地面に落ちます。そこを踏んで刺される、ということが起きます。
蜂の巣を自分で駆除するには何が必要ですか
肌を出さない服装と、蜂の巣に使えると書かれた殺虫スプレーと、落とした巣を入れる袋が要ります。それに加えて、作業する時間帯を選ぶことも必要です。
ただし、道具をそろえれば取れるという話ではありません。先に条件を確かめてください。条件が外れているのに道具だけそろえると、危ない作業になります。
用意するもので迷いやすいのが殺虫剤です。虫用であれば何でもよいわけではなく、蜂の巣に使えると書かれているものを選んでください。距離が届かない製品だと、近づいて使うことになります。
必要なものの一覧と使い方は自分で安全に蜂の巣を駆除する方法にまとめています。
まとめ|巣と場所が分かれば次にすることが決まる
蜂の巣を見つけたときに決まるのは、まず「誰が動くのか」です。持ち家なら自分で決められますが、賃貸や共用部なら管理会社、公園や道路なら自治体、隣の家なら隣の方に伝えることになります。
そのうえで、自分で取るか業者に頼むかは三つで決まります。アシナガバチであること、働き蜂が増える7月より前であること、手が届く高さにあること。この三つがそろっているときだけ、自分で取れる可能性があります。
スズメバチとミツバチは、巣が小さくても自分では取らないでください。高いところや屋根裏も同じです。
市役所については、引き受ける市と引き受けない市があります。待っているあいだも巣は大きくなるので、窓口に聞くのと並行して見積を取っておくと判断が早くなります。
費用は、猿太郎が実際に行った426件で中央値22,600円でした。高いところの作業がつくと36,300円です。金額が動くのは、蜂の種類と、巣の大きさと、作業する場所の3つによります。
猿太郎では、屋根裏も壁の内側もミツバチもお断りしていません。天井裏の確認に工事が必要な場合だけ、見積が有料になることがあります。
予防については、4月から5月に軒下や物置にスプレーをまいておくことと、庭木を刈り込んで見通しをよくしておくことです。去年つくられた場所は、今年も選ばれやすいと考えてください。
そして、この記事で繰り返し書いたことがひとつあります。近づかないことです。棒で突く、殺虫剤を試し打ちする、夜に懐中電灯で照らす、水をかける。どれも「確かめよう」として起きていて、そのあとに刺されています。離れて写真を撮れば、種類も大きさも分かります。
対応している地域は対応エリアのページから確かめられます。判断がつかないときは、巣のある場所と大きさを電話で伝えていただければ、その場でお答えします。




