エコキュートの寿命は何年?20年使えるかと交換を決める6つのサイン
エコキュートを設置してから10年前後が経つと、あと何年使えるのかが気になります。「20年もつ」と書いてある記事もあれば「10年が目安」と書いてある記事もあり、どちらを信じてよいか分かりにくいと思います。
結論から言うと、年数そのものよりも「修理用の部品がまだ作られているか」を基準にしたほうが判断しやすくなります。 本体が動いていても、部品の供給が終わっていれば直せません。そして部品の保有期間は、メーカーが年数を公表しています。
この記事では、寿命の目安と、20年使えるかどうかの見分け方、交換を考えるサインをまとめました。当社が交換に伺ったエコキュートのメーカー内訳も載せています。
この記事で分かること
- 寿命の目安は10年から15年で、ヒートポンプユニットと貯湯タンクで年数が違います
- メーカーが修理用の部品を持つのは製造打ち切りから9年から10年です
- 交換を考えるサインは6つあります
- 交換費用の目安は工事費込みで35万円から50万円です
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エコキュートの寿命は10年から15年が目安
一般に言われている寿命は10年から15年です。ただしメーカーや販売店によって書き方が違い、ダイキン工業はエコキュートの平均寿命を解説したページで「一般的な平均寿命はおおよそ10年」としています。10年を過ぎたあたりから、いつ交換してもおかしくない時期に入ると考えておくのが実際に近いです。
ヒートポンプユニットと貯湯タンクは寿命が違う
エコキュートは、お湯を沸かすヒートポンプユニットと、沸かしたお湯をためる貯湯タンクの2つで構成されています。この2つは中身が違うので、傷み方も違います。
ヒートポンプユニットには圧縮機やファンなど動く部品が入っていて、動く部品があるぶん先に不具合が出やすい機器です。貯湯タンクは水をためて保温する容器なので、動く部品はほとんどありません。
その差はメーカーの保証年数にも表れています。三菱電機は保証制度のページで、熱交換器とコンプレッサーを3年、タンク(缶体)を5年としています。同じ1台でも、先に交換の判断が要るのはヒートポンプユニット側です。
寿命に幅があるのは使い方と設置環境で変わるから
10年から15年と幅があるのは、置かれている条件で傷み方が変わるためです。家族の人数が多くお湯を多く使う家庭ほど、沸き上げの回数が増えて機器の稼働時間が長くなります。
設置環境も効きます。海に近い場所では塩分で金属部分が傷みやすくなり、寒い地域では凍結の影響を受けます。井戸水や地下水を使っている場合は、水に含まれる成分が配管やタンクの内部に付着することがあります。
同じ機種でも、10年で交換になる家と15年以上動いている家があるのは、この条件の差によるものです。
メーカー保証は部位によって年数が違う
保証の年数は、1台につき一律ではありません。三菱電機の場合、公表されている無償保証は次のとおりです。
| 部位 | 無償保証 |
|---|---|
| 本体 | 2年 |
| 熱交換器・コンプレッサー | 3年 |
| タンク(缶体) | 5年 |
有償の延長保証に入ると、メーカー保証と合わせて5年・8年・10年から選べます(出典:三菱電機 保証制度)。
注意したいのは、保証年数は「その期間は無償で直します」という約束であって、寿命の予告ではないことです。保証が切れたから壊れるわけでも、保証の年数まで必ずもつわけでもありません。
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エコキュートを20年使えるかは部品が残っているかで決まる
「20年使えますか」は、検索したときに最もよく出てくる質問です。答えは、本体が動くかどうかではなく、直すための部品が手に入るかどうかで決まります。
メーカーが部品を持つのは製造打ち切りから9年か10年
メーカーは、修理に使う部品(補修用性能部品)を製造打ち切りから何年間保有するかを公表しています。
| メーカー | 保有期間 | 起算点 | 出典(2026年8月19日に確認) |
|---|---|---|---|
| 三菱電機 | 10年 | 製造打ち切り後 | 三菱電機 よくあるご質問「電気給湯機器の部品保有期間」 |
| パナソニック | 9年から10年(販売年により異なる) | 製造打ち切り後 | パナソニック「補修用性能部品の保有期間」一覧 |
他のメーカーについては、公式サイトで年数を確認できませんでした。確認できていないメーカーの年数は、この記事には書きません。 使っている機種のメーカーが上の2社でない場合は、次の見出しの手順で問い合わせてください。
起算点が「設置した日」ではなく、その機種の製造が打ち切られた日であることに注意してください。買った時点ですでに数年前から売られていた機種なら、その分だけ部品が無くなる時期は早く来ます。
同じ年に設置した2台でも、片方が発売直後の機種、もう片方が発売から4年経った機種であれば、部品が無くなる時期は4年ずれます。設置年だけで「まだ大丈夫」と判断できないのはこのためです。
使っている機種の部品がまだあるかを調べる
自分の機種がいつ製造打ち切りになったかは、型番が分かれば確認できます。次の3つの手順で調べられます。
- 銘板シールを見つける:貯湯タンクの側面か、ヒートポンプユニットに貼られています
- 型番を控える:シールに書かれている型番を書き写すか、写真を撮ります
- メーカーの相談窓口に問い合わせる:型番を伝えて、その機種の補修用性能部品が保有期間内かを尋ねます
保有期間が残っていれば修理という選択肢が使えますし、終わっていれば交換の準備に入る判断ができます。
保証書や取扱説明書が残っている場合は、そこにも型番と購入年が書かれています。中古で購入した住宅で書類が無い場合は、銘板シールが唯一の手がかりになります。
部品が無くなると修理できず交換だけになる
保有期間を過ぎると、故障しても交換部品が用意できず、修理そのものを断られることがあります。ダイキン工業も、設置から10年以上が経過していると保守用の部品類の製造や販売が行われていないことがある、と説明しています。
このとき残る選択肢は本体の交換だけです。修理で粘るという選択が取れなくなる、という意味で、10年前後は判断の分かれ目になります。
ただし、保有期間を過ぎたら必ず直せなくなるわけではありません。メーカーや販売店に在庫が残っていれば、修理を受けられる場合があります。型番を控えたうえで、まずメーカーの窓口に在庫があるかを確認してください。
20年まで使うか10年台で交換するかの分かれ目
20年動いているエコキュートは実際にあります。動いている機器を年数だけで捨てる必要はありません。
ただし、部品が無い状態で使い続けるということは、壊れた日がそのまま「お湯が使えない日」になるということです。交換工事には機種の在庫確認と工事日の調整が要るので、壊れてから動き始めると、その間はお湯が出ません。
| 状態 | 考え方 |
|---|---|
| 10年未満 | 不具合が出たらまず修理を検討する |
| 10年から15年 | 部品の保有期間が終わりに近い。不具合が出たら修理と交換の両方を見積もる |
| 15年以上 | 修理できない可能性が高い。壊れる前に交換の準備をしておく |
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エコキュートの交換を考えるサインは6つ
次の症状が出てきたら、部品の保有期間と合わせて交換を考える時期です。1つでも当てはまれば故障というわけではありませんが、10年前後を過ぎてから出てきた場合は、経年による傷みを疑ってよい症状です。
お湯がぬるい・湯切れするようになった
設定を変えていないのに湯温が下がった、家族が続けて入ると途中でお湯が足りなくなる、という症状です。
沸き上げの能力が落ちてきたときに出ます。使う湯量が増えた場合も同じ症状になるので、家族構成が変わっていないかを先に確かめてください。
まず確かめること:リモコンの設定温度と、残湯量の表示です。設定温度が下がっていないか、夜のうちに満タンまで沸いているかを見ます。設定どおりで残湯量も足りているのにぬるい場合は、機器側の不具合を疑います。詳しい対処はエコキュートのお湯がぬるい原因にまとめています。
運転音が大きい・異音がする
以前より運転音が大きくなった、ブーンという低い音やガタガタという音がする、という症状です。
ヒートポンプユニットの圧縮機やファンが傷んでくると出ます。設置直後から音が気になる場合は据付けの問題ですが、何年も使ってから変わってきた音は、部品の傷みを疑います。
まず確かめること:音がしている場所と時間帯です。ヒートポンプユニットは夜間に運転するため、音が出るのは主に夜です。本体に触れて振動が伝わっているか、防振ゴムがつぶれていないかも見てください。壁ぎわに設置されていると、音が反射して大きく聞こえることもあります。
本体や配管から水漏れしている
タンクの下や配管の接続部から水が漏れている状態です。
ただし、エコキュートは正常な運転でも排水します。沸き上げのときにヒートポンプユニットから水が出るのは異常ではありません。見分け方はエコキュートが水漏れしているか確認する方法を参照してください。濡れている場所が乾かない、水道代が上がった場合は漏れを疑います。
エラーコードが繰り返し出る
リモコンにエラーコードが表示され、リセットしてもまた出る状態です。
一度きりの表示なら一時的な不具合のこともあります。同じコードが繰り返し出るときは、部品が寿命に近づいているサインです。
まず確かめること:出ているコードを控えることです。メーカーに連絡するとき、コードが分かっていれば原因の見当がつきやすく、部品の手配も早くなります。コードの意味は取扱説明書かメーカーのサイトで確認できます。何度も出る場合は、出た日時も一緒に記録しておくと、頻度が上がっているかどうかが分かります。
電気代が以前より上がった
使い方も家族の人数も変えていないのに、電気代が上がってきた場合です。
沸き上げの効率が落ちると、同じ湯量を沸かすのに余分な電力を使います。ただし電気料金そのものの値上げや、契約プランの変更でも上がります。前年の同じ月と比べて、料金単価の変更を除いても増えているかを見てください。
沸き上げに時間がかかる
夜のうちに沸き上げが終わらない、昼間に沸き増しをする回数が増えた、という症状です。
これもヒートポンプユニットの能力低下で起きます。冬は外気温が低く沸き上げに時間がかかるので、季節による差なのか、通年で遅くなっているのかを分けて見ます。
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エコキュートはメーカーで寿命が変わるのか
「寿命が長いメーカーはどこか」はよく検索されている質問です。先に結論を書くと、当社が持っているデータからメーカーごとの寿命の長短は言えません。 何台交換したかは分かっても、世の中で何台動いているかが分からないためです。以下では、言える範囲の事実だけを示します。
当社が交換したエコキュートのメーカー内訳
当社が公開している施工事例1,310件(2026年2月19日から8月18日)について、交換前に設置されていた機器のメーカーを数えました。
上位5社(三菱電機・パナソニック・ダイキン・コロナ・日立)で1,197件、全体の91.4%です。パナソニックには旧ナショナル名義の33件を含みます。
この内訳から読み取れるのは、どのメーカーの機器も交換の時期を迎えているということです。5社に偏って見えますが、これは国内でエコキュートを販売してきたのがこの5社を中心とする顔ぶれだからで、特定のメーカーだけが早く壊れているという意味ではありません。
この内訳からメーカーごとの寿命は言えない
上の内訳は「当社が交換した台数」であって、「そのメーカーが壊れやすい」ことを示すものではありません。
理由は母数にあります。世の中で多く売れているメーカーは、それだけ設置台数が多いので、交換の依頼も多くなります。寿命の長短を比べるには、そのメーカーが何台動いていて、そのうち何台が交換になったかが要りますが、当社はその数字を持っていません。
件数の多さを寿命の短さとして読まないでください。 当社が言えるのは、交換に伺った台数の内訳までです。
メーカーで違うのは部品の保有期間と保証の年数
寿命そのものよりも、メーカーによってはっきり違うのは修理を続けられる期間です。前述のとおり補修用性能部品の保有期間は三菱電機が製造打ち切り後10年、パナソニックが9年から10年と公表されています。
無償保証の年数も部位ごとに設定されており、延長保証の有無や年数も各社で違います。長く使うことを重視するなら、選ぶときに見るのは寿命の評判ではなく、部品の保有期間と延長保証です。
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エコキュートを長く使うためにできること
寿命を延ばすというより、寿命を縮める使い方を避けるという考え方が現実的です。
使える入浴剤かを確かめる
入浴剤は、メーカーが使用できるものを公表しています。使えないのは、にごるタイプ、硫黄を含むもの、発泡するものなどです。
日立は、推奨品と同じシリーズであってもにごるタイプは循環口のフィルターに付着して目詰まりの原因になるため使用できない、としています。にごり湯タイプを避ける、という覚え方をしておくと間違えにくいです。
水抜きと逃し弁の点検を定期的に行う
貯湯タンクの底には水道水に含まれる成分がたまります。取扱説明書で案内されている周期で水抜きを行うと、たまったものを外に出せます。
逃し弁はタンクの圧力を逃がす部品で、動作の確認が案内されています。どちらも自分でできる作業です。手順と周期はエコキュートの点検にまとめています。
室外機のまわりを塞がない
ヒートポンプユニットは空気の熱を集めてお湯を沸かすので、空気の流れが妨げられると効率が落ちます。吹き出し口や吸い込み口の前に物を置かない、植木で囲まないようにしてください。
雪が積もる地域では、吹き出し口が雪でふさがれないようにします。
井戸水や地下水は水質を確かめる
井戸水や地下水を使う場合、水に含まれる成分がタンクや配管の内部に付着することがあります。メーカーによっては使用できる水質の条件を定めており、条件を外れると保証の対象外になることもあります。
使っている水が水道水でない場合は、設置前に水質検査を受けて、メーカーの条件に合うかを確かめてください。
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寿命が来たときの交換費用と依頼先
交換すると決めたあとに必要になるのは、費用の目安と、どこに頼むかの2つです。エコキュートは修理と交換で依頼先が分かれるため、先に整理しておくと動きやすくなります。
交換費用の目安は35万円から50万円
当社が掲載している交換費用は、工事費込みで次のとおりです。
| 容量 | 交換費用の目安(工事費込み) | 家族人数の目安 |
|---|---|---|
| 370L | 約35万円から45万円 | 3人から5人 |
| 460L | 約40万円から50万円 | 4人から7人 |
容量が大きい機種や、機能の多い機種では50万円を超えることもあります。
金額が動く要因は主に次の3つです。
- 容量:370Lか460Lかで本体価格が変わります
- 給湯タイプ:自動湯はりと追いだきができるフルオートか、湯はりのみのオートか、給湯専用かで価格帯が分かれます
- 設置条件:既存の配管や電気配線をそのまま使えるか、基礎の作り直しや搬入経路の養生が要るかで工事費が変わります
なお、ダイキン工業は自社サイトで、同社製の交換費用の目安を50万円から70万円としています。費用の内訳と安くする方法はエコキュートの交換にかかる費用にまとめています。
修理はメーカーが行い交換は専門店が扱う
依頼先は、修理か交換かで分かれます。修理はメーカー(またはメーカーが指定するサービス窓口)が行い、当社のような交換専門店は交換のみを扱います。
そのため「修理と交換のどちらが安いか」を1か所で聞くことはできません。修理費用はメーカーに、交換費用は交換店に、それぞれ確認することになります。判断の仕方はエコキュートの故障は修理と交換どっちが安いかで説明しています。
補助金を使えることがある
一定の条件を満たすエコキュートには、国の補助金が使えます。給湯省エネ2026事業では、エコキュートの補助額は基本額7万円/台、加算額3万円/台とされています。
対象になるのは、省エネ性能の基準を満たし、天気予報などに連動して昼間に沸き上げをシフトできる機種、またはおひさまエコキュートです。
申請は消費者が直接行うのではなく、登録された事業者が行います。申請の流れはエコキュートの補助金は自分で申請できるかにまとめています。制度の内容は年度ごとに変わるため、検討する時期の公式サイトで確認してください。
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エコキュートの寿命についてよくある質問
エコキュートは20年使えますか?
動いている限り使えます。ただし補修用性能部品の保有期間(製造打ち切りから9年から10年)を過ぎていると、故障したときに修理ができず交換だけになります。20年目まで使う場合は、壊れた日からお湯が使えなくなる前提で考えてください。
設置してから何年経ったか分からないときはどう調べますか?
貯湯タンクの側面か、ヒートポンプユニットに貼られた銘板シールに製造年が書かれています。中古で購入した住宅の場合は、この銘板が確認できる唯一の手がかりになることが多いです。
保証期間が過ぎたら修理してもらえませんか?
保証が切れても、部品があれば有償で修理を受けられます。修理を断られるのは、保証切れではなく部品の保有期間が終わっている場合です。
交換の見積もりはいつ取ればよいですか?
不具合が出ていなくても、10年を過ぎたら一度取っておくと判断が早くなります。機種と容量が決まっていれば、壊れたときに在庫の確認だけで工事日を決められます。
まとめ:エコキュートの寿命を判断するときに見るところ
エコキュートの寿命は10年から15年が目安です。ただし1台の中でも傷み方は同じではなく、圧縮機やファンなど動く部品が入っているヒートポンプユニットのほうが、貯湯タンクより先に不具合が出ます。
20年使えるかどうかは、本体が動くかどうかではなく、修理用の部品が手に入るかどうかで決まります。補修用性能部品の保有期間は、三菱電機が製造打ち切り後10年、パナソニックが9年から10年と公表しています。起算点は設置した日ではなく、その機種の製造が打ち切られた日です。買った時点ですでに発売から年数が経っていた機種ほど、部品が無くなる時期は早く来ます。銘板シールで型番を控えてメーカーの窓口に確認すれば、いま自分の機種がどちらの状態にあるかが分かります。
交換を考えるサインは、湯温、異音、水漏れ、エラーコード、電気代、沸き上げ時間の6つです。10年前後を過ぎてからこれらが出てきた場合は、経年による傷みを疑ってください。1つ出ただけで故障と決まるわけではありませんが、複数が重なってきたときは、部品の保有期間とあわせて判断する時期です。
交換費用の目安は、工事費込みで35万円から50万円です。条件が合えば国の補助金も使えます。修理はメーカー、交換は交換専門店と依頼先が分かれるため、両方を比べるときは連絡先が2か所になります。お湯が使えているうちに動き始めれば、機種を選ぶ時間も、工事日を決める時間も確保できます。











