エコキュートの点検は義務?依頼先と自分でできる確認方法
エコキュートを設置してから何年か経ち、一度も点検をしていないことが気になって調べる方が多いと思います。
結論から言うと、エコキュートの点検を法律で義務づけている制度は見つかりませんでした。 定期点検が制度として決まっている給湯機はありますが、その対象にエコキュートは入っていません。
ただし、義務ではないことと、放っておいてよいことは別です。メーカーは取扱説明書で日常の手入れと点検を案内していますし、当社が交換に伺った事例でも、早く気づいていれば違ったのではと思う症状がありました。
この記事では、自分でどこまで確認できるか、点検を頼むならどこになるかを説明します。あわせて、当社が交換した1,309件でどんな症状が多かったかも載せています。
この記事で分かること
- エコキュートは長期使用製品安全点検制度の対象ではありません
- 自分で確認できるのは水漏れ・異音・リモコンの表示の3つです
- 点検を頼む先はメーカーになります。当社は交換の専門店で点検を行っていません
- 交換になった1,309件で最も多かった症状は水漏れでした
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目次
エコキュートの点検は法律で義務づけられていない
一般家庭のエコキュートに定期点検を義務づける制度は、調べた範囲では見つかりませんでした。
ただし、給湯機の中には点検が制度として決まっている機種があります。エコキュートがその対象なのかどうかを、先に確かめておきます。
点検が義務づけられているのは石油給湯機と石油ふろがま
長期使用製品安全点検制度という制度があります。経年劣化によって重大な事故が起こるおそれがあり、持ち主による点検が難しい製品を「特定保守製品」として指定し、所有者の登録と点検を求めるものです。
この制度は2009年に9品目で始まりましたが、2021年8月の見直しで7品目が対象から外れ、いま指定が続いているのは石油給湯機と石油ふろがまの2品目です。
対象から外れたのは、屋内式ガス瞬間湯沸器、屋内式ガスふろがま、ビルトイン式食器洗機、密閉燃焼式石油温風暖房機、浴室用電気乾燥機です。
エコキュートは電気でお湯をつくる給湯機ですが、この制度の対象品目には入っていません。
出典:製品評価技術基盤機構(NITE)「きちんと登録、しっかり点検~長期使用製品安全点検制度~」/経済産業省「長期使用製品安全点検・表示制度」
義務ではないがメーカーが点検を勧める理由
制度の対象ではないことと、点検が要らないことは別です。
エコキュートは屋外に置かれ、常に水と電気を使い続けます。配管の継ぎ目、逃し弁、脚の固定部分などは、時間が経てば少しずつ状態が変わります。メーカーは取扱説明書の中で、日常の手入れと定期的な点検を案内しています。
点検の周期や内容は機種によって違います。何年に一度と決まった数字を当てはめず、手元の取扱説明書に書かれている内容を確認してください。探し方は次の章で説明します。
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自分でできる点検方法と触ってはいけないところ
専門の道具がなくても確認できることがあります。反対に、触ると危ないところもあります。この2つを分けておくと、点検を頼むかどうかの判断がしやすくなります。
水漏れ・異音・リモコンの表示を自分の目で確かめる
道具を使わずに見られるのは、次の3つです。
- 貯湯ユニットの足元と配管の継ぎ目が濡れていないか
- 運転中にこれまで聞こえなかった音が出ていないか
- 台所と浴室のリモコンにエラーの表示が出ていないか
濡れているのを見つけたときは、雨の日以外にも同じ場所が濡れるかを見てください。晴れた日にも濡れているなら、雨水ではない可能性があります。当社が交換に伺った事例にも、最初は雨水だと思っていたという方がいらっしゃいました。
エラーの表示が出ているときは、表示された記号や番号をそのまま控えるか、写真に撮って残してください。表示が消えてしまうと、連絡したときに症状を伝えにくくなります。
点検の頻度は取扱説明書で確かめる
点検の周期は機種で違うため、この記事では何年に一度という数字は書きません。取扱説明書で確かめてください。
手元に取扱説明書が見当たらないときは、次の順で探せます。
- 貯湯ユニットの側面や前面に貼られた銘板で、型番を確認する
- その型番でメーカーの公式サイトを検索し、取扱説明書のPDFを開く
- 「お手入れ」「点検」「日常の点検」といった項目を読む
型番は、リモコンの設定画面から確認できる機種もあります。
なお、貯湯タンクの水抜きは自分で行える手入れのひとつですが、手順は別の記事で詳しく説明しています。→ エコキュートの無料点検は危険?悪徳業者の手口と自分で点検する方法を解説!
分解と配線には触らない
次の作業は行わないでください。
- 貯湯ユニットやヒートポンプユニットのカバーを外して中を見る
- 電気の配線やアース線に触れる
- 配管の継ぎ目を工具で締め直す
- エラーが出たまま運転を続ける
エコキュートは200Vの電気と高温のお湯を扱う機器です。カバーの内側には電気が通っている部分があり、タンクの中には熱いお湯が入っています。
異常が見つかったときに自分でできるのは、状態を記録することと、運転を止めて連絡することまでです。
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点検を頼む先はメーカーになる
点検を頼む先は、その機器をつくったメーカー、またはメーカーが指定するサービス窓口になります。自分での確認で気になるところが見つかったときの連絡先も同じです。
交換専門店が点検をしていない理由
はじめにお伝えしておくと、当社は交換の専門店で、点検を行っていません。 点検のご依頼をいただいてもお受けできないため、この記事でも点検の料金をご案内していません。
修理や点検は、その機器をつくったメーカー、またはメーカーが指定するサービス窓口が扱います。部品を持っているのも、機種ごとの構造を把握しているのもメーカー側だからです。
当社が扱っているのは、機器を新しいものに入れ替える工事です。点検の結果を受けて交換を選ばれた場合に、そこからのお手伝いをしています。
メーカーのサポート窓口を型番から探す
連絡先はメーカーごとに違います。型番の確認のしかたは前の章のとおりです。
型番が分かったら、その型番でメーカーの公式サイトを開き、「修理」「サポート」「お客様相談窓口」といった案内を探してください。保証書が残っていれば、そこにも連絡先が書かれています。設置から日が浅い場合や、販売店の延長保証に入っている場合は、購入した販売店が窓口になることもあります。
問い合わせのときに確認しておく項目
点検の費用は、機種、症状、契約している保証の内容によって変わります。この記事で金額をお伝えすることはできませんが、聞いておくと後から食い違いが起きにくい項目があります。
- 出張費がかかるかどうか
- 見積もりだけで費用が発生するかどうか
- 診断だけで終わった場合にいくらかかるか
- 部品の取り寄せが必要なときの日数
- 訪問をキャンセルしたときの扱い
これらを最初に聞いておくと、点検を頼むかどうかをその場で決められます。
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実際に交換になったのはどんな症状のときか
当社が公開している施工事例から、どんな症状で交換に至ったかを集計しました。点検のときに何を見ればよいかの手がかりになります。
いちばん多かったのは水漏れとお湯はりの不具合
集計対象は2026年2月19日から8月18日までに公開した1,309件です。 症状は事例ページに付けられた分類をそのまま数えており、1,309件のうち1,293件は症状の分類が1つだけ付いています。
いちばん多かったのは水漏れで172件、全体の13.1%でした。次いでお湯はりができないが167件、エラーコードの表示が126件と続きます。ここに出した10種で1,025件、全体の78.3%を占めます。
このグラフは交換に至った事例の内訳であり、エコキュートの故障率ではありません。 当社に交換のご相談をいただいた件数を数えたもので、世の中で起きている割合を示すものではない点にご注意ください。
そのうえで見ると、上位の水漏れとエラーコードの表示は、どちらも自分の目で気づける症状です。前の章で挙げた3つの確認は、ここに対応しています。
温度が安定しない、お湯が出ないといった症状は、使っていて気づくものです。いつもと違うと感じた時点で記録しておくと、連絡したときに伝えやすくなります。
実際の施工事例
水漏れをきっかけに交換となった事例です。最初は雨水だと思われていたものが、晴れた日にも濡れていたことで気づかれました。
CASE 01 貯湯ユニットまわりの水漏れ 堺市北区で貯湯ユニットまわりの水漏れをきっかけに460Lへ入れ替え
- 施工日
- 2026年7月9日
- 施工エリア
- 大阪府堺市北区
- 対応箇所
- 貯湯ユニット・ヒートポンプユニット
貯湯ユニットの下まわりが濡れていることがあり、最初は雨水かと思っていたものの、晴れた日にも同じように濡れていたためご相談をいただきました。
お湯はまだ使える状態でしたが、使用年数が経っていたため、修理ではなく交換をお選びになりました。お湯の使用量はこれまでと変わらないとのことで、同じ460Lのフルオートタイプへ入れ替えています。
濡れている場所が雨の日以外にも濡れるかどうかが、雨水と水漏れを見分ける手がかりになります。お湯が使えていても、濡れているなら記録を残しておいてください。
掲載している事例は当社が施工したものです。機種や設置条件によって作業内容は変わります。
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点検の結果を受けて何を用意するか
点検や修理を頼むと決めたら、連絡する前に手元をそろえておくと話が早く進みます。
メーカーへ連絡する前にそろえておくもの
- 貯湯ユニットの銘板に書かれた型番
- 設置したおおよその年
- 保証書(あれば)
- リモコンに出ているエラーの表示を控えたものか写真
- 症状に気づいた時期と、どんなときに起きるか
設置場所の写真があると、搬入経路や設置スペースの相談がしやすくなります。貯湯ユニットの全体と、まわりの通路が写るように撮っておいてください。
修理はメーカーに頼み交換は専門店でも頼める
点検のあとは、修理して使い続けるか、機器ごと入れ替えるかを選ぶことになります。
修理はメーカー、またはメーカーが指定するサービス窓口が扱います。一方で交換は、メーカー以外に当社のような交換の専門店へ相談することもできます。
判断の材料になるのは、修理にかかる費用と、その機種の部品がまだ手に入るかどうかです。部品の供給が終わっていると、修理という選択肢そのものが無くなります。 部品があるかどうかはメーカーに確認できます。
当社にも修理のご相談をいただくことがありますが、その場合はお受けできないため、メーカーの窓口をご案内しています。修理を扱っていないだけで、隠しているわけではありません。
症状ごとの対処と費用の考え方は、別の記事で詳しく説明しています。→ エコキュートの故障は修理と交換どっちが安い?症状別の対処法と費用
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よくある質問
エコキュートの点検をしないとどうなりますか?
点検をしなかったことで必ず故障するとは言えません。ただし、水漏れやエラーの表示のように、早く気づけば対応の幅が広い症状はあります。
当社が交換に伺った事例でも、水漏れに気づいてご相談いただいたケースがありました。お湯が使えているうちに相談されたため、慌てて決めずに機種を選ぶ時間がありました。
点検をするかどうかよりも、いつもと違うところに気づいたときに放置しないことが大切です。
無料点検の訪問を受けましたが大丈夫ですか?
頼んでいないのに訪問してくる点検には、注意が必要な場合があります。手口や見分け方は別の記事にまとめています。
→ エコキュートの無料点検は危険?悪徳業者の手口と自分で点検する方法を解説!
→ エコキュートの悪徳業者リストはある?よくある手口や見分け方、契約後の対処法を解説
メーカーのサポート窓口は、こちらから連絡して来てもらうものです。心当たりのない訪問を受けたときは、その場で契約せず、型番を控えたうえでメーカーに直接確認してください。
まとめ
エコキュートの点検を法律で義務づけている制度は見つかりませんでした。長期使用製品安全点検制度の対象は、2021年8月の見直し以降、石油給湯機と石油ふろがまの2品目です。
義務ではありませんが、水漏れ、異音、リモコンのエラー表示の3つは道具がなくても確認できます。カバーを外す、配線に触れるといった作業は行わないでください。
点検を頼む先はメーカー、またはメーカーが指定するサービス窓口です。当社は交換の専門店のため点検を行っておらず、点検の料金もご案内していません。連絡する前に型番と保証書、エラーの表示を控えておくと話が早く進みます。
当社が交換に伺った1,309件で最も多かった症状は水漏れでした。お湯が使えているうちに気づけば、選ぶ時間があります。交換を考える段階になりましたら、機種や設置条件をうかがったうえでご相談に応じます。










