お役立ちコラム

エコキュートの水漏れは正常な排水かも|見分け方と連絡先・水道代の減免まで解説

エコキュートの水漏れは正常な排水かも|見分け方と連絡先・水道代の減免まで解説

エコキュートのまわりが濡れていても、故障とは限りません。お湯を沸かしているときや、寒い朝に霜取り運転をしたときは、水が出るのが正常な動作です。

一方で、常に濡れている、時間がたつと水が広がるといった状態なら、機器や配管の不具合が疑われます。見分けがつかないまま使い続けると、水道代が増えたり、基礎や外壁が傷んだりします。

この記事では、まず何をすればよいか、正常な排水と故障をどう見分けるか、どこに連絡すればよいかを順に説明します。増えた水道代を減らせる制度や、火災保険が使えるケースも扱います。

この記事を書いているエコ猿は、エコキュートの交換を専門に扱う店です。修理は行っていません。交換した事例は1,310件あり、そのうち131件(10.0%)が水漏れをきっかけにしたご依頼でした。

水漏れを見つけたらすぐにやること

まず、止めるべき状態かどうかを分けてください。

勢いよく水が出ている、水たまりが見る間に広がっている、家の中まで水が来ているという場合は、この章のとおりに電気と水を止めます。

にじむ程度、朝だけ濡れている、決まった排水口から出ているという場合は、止める前に次の章の見分け方を確かめてください。正常な排水を止めてしまうと、お湯が使えなくなるだけです。

止めると決めた場合は、エコキュート用の漏電遮断器(ブレーカー)で電気を止めてから、水を止めます。順番を逆にしないでください。水に触れる作業を、通電したまま行わないためです。

作業はこの2つだけです。原因を探したり、部品を触ったりするのは、この段階では行いません。止めたら、販売店かメーカーへ連絡します。伝えることは「水漏れはどこに連絡すればよいか」でまとめています。

ただし、冬の凍結の時期は例外があります。メーカーによっては、凍結の恐れがあるときに漏電遮断器を切らないよう案内しています。理由は後述の「漏電遮断器を自己判断で操作しない」で説明します。

凍結の時期で、漏電遮断器を切らないほうがよい場合は、機器の止水栓には手を出さないでください。代わりに、家の大元の水道バルブ(水道メーターの近くにあります)を閉めます。機器から離れた場所にあるため、通電したまま近づく必要がありません。そのうえで、すぐに販売店かメーカーへ連絡してください。

漏電遮断器(ブレーカー)を落とす

貯湯ユニットの前面パネルの中、または近くの電源盤に、エコキュート専用の漏電遮断器があります。これを「切」にしてください。

エコキュートの漏電遮断器を切る手順を示した図。左に分電盤の箱があり、中に5つのブレーカーが並んでいる。左から3つ目がエコキュート用で、そのレバーだけが下がっている。右にそのブレーカーを拡大した図があり、レバーの上の位置が「入」、下の位置が「切」で、上から下へ向かう赤い矢印で「レバーを下げる=切」と示している。あわせて、名前の表示で見分けること、家全体のブレーカーは落とさなくてよいこと、自分で落ちていたときは入れ直さないこと、冬の凍結の時期は切らないよう案内しているメーカーがあることを注意として示している 漏電遮断器(ブレーカー)の位置と、切る向き 貯湯ユニットの前面パネルの中か、住宅の分電盤にあります。レバーを下げると切れます 分電盤(または貯湯ユニットの前面パネル) エコキュート用 レバーを下げる=切 「エコキュート」「電気温水器」などの表示 で見分けます。見当たらないときは無理に探 さず、購入した販売店に聞いてください 家全体のブレーカーを落とす必要はありませ ん。エコキュート用の1つだけで足ります 自分で落ちていたときは、入れ直さないでく ださい。水が電気の部分にかかっている可能 性があります 冬の凍結の時期は、切らないよう案内してい るメーカーがあります。その場合は機器に触 れず、家の大元の水道バルブを閉めて連絡し てください

場所が分からない場合は、住宅の分電盤で「エコキュート」「電気温水器」などと書かれたブレーカーを探します。それも見当たらないときは、無理に探さず次の止水栓の操作に進み、購入した販売店に場所を聞いてください。家全体のブレーカーを落とす必要はありません。エコキュート用の1つだけで足ります。

給水の止水栓を閉める

貯湯ユニットの下部に、給水配管専用の止水栓があります。ハンドルやマイナスドライバーで回す形のものが多く、時計回りに止まるまで回すと閉まります。

エコキュートの給水の止水栓を横から見た図。壁から出た給水管が止水栓を通って貯湯タンクへつながっており、止水栓の上部にマイナスの溝がある。右回り(時計回り)の赤い矢印で閉まる向きを、左回りの矢印で開く向きを示している。あわせて、溝の形に合う道具で回すこと、止まったところで力を入れないこと、閉めるとエコキュートのお湯は出なくなるが台所や洗面の水道水は使えること、冬の凍結の時期で漏電遮断器を切らない場合はこの止水栓に手を出さず家の大元の水道バルブを閉めることを注意として示している 給水の止水栓と、回す向き 貯湯ユニットの下部、給水管の途中にあります。右に回すと閉まります タンクへ 止水栓 右に回す=閉まる 左に回す=開く マイナスの溝はドライバー、ハンドルの形は手で 回します。溝の形に合う道具を使ってください 止まったところで力を入れないでください。奥ま で押し込むと内部の部品を傷め、水漏れが増える ことがあります 閉めるとエコキュートのお湯は出なくなります。 台所や洗面の水道水はそのまま使えます 冬の凍結の時期で漏電遮断器を切らない場合は、 この止水栓には手を出さず、家の大元の水道バル ブを閉めてください

止まったところで力を入れないでください。奥まで押し込むと内部の部品を傷め、水漏れが増えることがあります。溝の形に合う道具を使い、回らないときは無理をせず販売店へ連絡してください。

三菱電機のよくあるご質問でも、点検や修理までのお願い事項として「貯湯ユニットの給水配管専用止水栓を閉じる」と案内されています。あわせて、それが難しい場合について「上記内容が困難な場合は、お客様宅の大元の水道バルブを閉じる。但し、この場合はご家庭のすべての水道がご使用できなくなりますので、ご注意ください」とも書かれています。

この止水栓を閉めると、エコキュートのお湯が出なくなります。タンクにお湯が残っていても、押し出す水が入らないためです。台所や洗面の水道水は、そのまま使えます。閉めるのは、エコキュートへ入る水だけだからです。連絡先が決まるまでの一時的な処置と考えてください。

手順をもう少し細かく知りたい場合は、エコキュートが水漏れしたときの応急処置は?原因や修理・交換費用も解説にまとめています。

やってはいけないこと

この4つは、状態を悪くしたり、けがにつながったりします。

本体や配管を自分で分解しない

貯湯ユニットの中には熱いお湯が入っており、内部には電気の部品もあります。パネルを開けて中を見る、配管の継手を回してみるといった作業は行わないでください。

本体からの水漏れについて、三菱電機は点検が必要だとして、修理受付窓口へ依頼するよう案内しています。自分で確かめる範囲は、外から見て濡れている場所を探すところまでです。

次の2つの場面では漏電遮断器を操作しない

上の「止めると決めた場合」に落とす手順は、ここには当てはまりません。次の2つは、操作しないほうがよい場面です。

ひとつは、漏電遮断器が自分で落ちていたときです。水が電気の部分にかかっている可能性があるため、そのまま入れ直さないでください。入れ直しても再び落ちる可能性が高く、危険です。

もうひとつは、冬の凍結の時期に、自分で切ろうとするときです。パナソニックの公式サイトでは、凍結の危険がある時期について「配管が凍結して故障が拡大する場合があるため」、漏電遮断器を切らずに速やかに販売店へ連絡するよう案内されています。凍結を防ぐ運転が働かなくなるためです。

どちらの場面も、操作せずに連絡するのが先です。季節と機種で扱いが変わるため、取扱説明書か販売店で確かめてください。

凍っている配管を自分で解かそうとしない

寒い日に水が出なくなっているときは、配管が凍っていることがあります。このとき急に温めると、配管や継手が傷み、解けたあとに水漏れが起きることがあります。

三菱電機とパナソニックは、どちらも対処として待つことを案内しています。気温が上がるのを待つか、湯温を「水」にして給湯栓を少し開けておく方法が示されています。

水漏れしたまま使い続けない

沸き上げを続けると、漏れた分だけ水を足し続けることになります。水道代が増えるだけでなく、濡れた場所が広がって基礎や外壁が傷みます。

当社にご相談いただいた方の中にも、基礎や外壁への影響が大きくならないか不安で、使用を続けてよいか判断できないという状態でご連絡くださった方がいます。判断がつかない段階でも、止めてから相談して構いません。

正常な排水か故障による水漏れかを見分ける方法

エコキュートは、正常に動いているときにも水を出します。濡れている場所と、いつ濡れるかで見分けられます。

判断の目安は3つです。水が出る場所が決まった排水口かどうか、時間がたつと乾くかどうか、常に出続けているかどうかです。

朝方に室外機の周辺だけ濡れている

室外機(ヒートポンプユニット)は、空気の熱を集めてお湯を沸かします。そのとき機器の裏側に結露ができ、水がドレン口から出ます。冬は結露が凍って霜になり、それを溶かす運転をするため、溶けた水が同じように出ます。

三菱電機のFAQは、この状態について「故障ではありません。排水が気になる場合には、ホースを接続して排水口などへ導く工事もできます」と案内しています。

朝だけ濡れていて、日中に乾くなら、正常な排水と考えられます。一日中濡れたままで、水たまりが広がっていく場合は、次の章を確かめてください。

室外機まわりの見分け方は、エコキュートの室外機から水漏れ?正常な排水との見分け方や原因・対処法を解説で詳しく扱っています。

逃し弁や水抜き栓から水が出ている

貯湯ユニットには、タンクの圧力を逃がすための逃し弁があります。お湯を沸かすと水は体積が増えるため、増えた分が排水口から出ます。

同じ三菱電機のFAQには「わき上げ中は体積が増えた分のお湯が少しずつ排水されます。正常動作です」と書かれています。あわせて「わき上げ中以外にお湯が出ている場合は、逃し弁の点検を行なってください」とも案内されています。

沸き上げの時間帯だけ出ているなら正常、それ以外の時間も出ているなら点検が必要という分け方になります。沸き上げの時間帯は、リモコンの設定か取扱説明書で確かめられます。

長期間使っていなかった機器を動かした

旅行や空き家などで長く止めていた機器を動かしたとき、配管に残っていた水が出ることがあります。これも一時的なもので、しばらくすると止まります。

止まらずに出続ける場合は、正常な範囲を超えています。水が止まらない状態については、エコキュートの水が止まらない原因は?今すぐできる対処法や修理・交換費用の目安を解説にまとめています。

見分けがつかないときに確かめる順番

上の3つに当てはまらない、または判断がつかないときは、次の順で確かめます。明るい時間に行ってください。

  1. 家中の蛇口を閉め、水道メーターのパイロット(回る部品)が動いているかを見る
  2. 動いていれば、どこかで水が使われています。エコキュートの止水栓を閉めて、もう一度メーターを見る
  3. 止水栓を閉めて動きが止まれば、エコキュート側の漏れです。止まらなければ、家の別の場所です

すでに応急処置で止水栓を閉めている場合は、この確認はできません。開け直さずに、次の章へ進んでください。

冬の凍結の時期で、メーカーが漏電遮断器を切らないよう案内している場合も、2の止水栓の操作は行わないでください。確認を省いて、次の章の連絡先へ進みます。

3でエコキュート側の漏れだと分かったら、止水栓は閉めたままにして、次の「漏れている場所別に考えられる原因」で場所を絞り込んでください。家の別の場所だった場合は、指定給水装置工事事業者等か、加入している水道の相談窓口へ連絡します。

この方法なら、機器を開けずに切り分けられます。写真つきの説明は、エコキュートが水漏れしているか確認する方法|症状や正常な排水との見分け方も解説にあります。

正常な排水そのものについては、エコキュートのドレン排水とは?水漏れとの違いや異常時の対処法を解説で扱っています。

エコキュート交換に関する
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漏れている場所別に考えられる原因

漏れている場所によって、原因も、直し方も、連絡先も変わります。まず場所を特定してから、次の章の連絡先を選んでください。

貯湯ユニットの下が濡れている

タンク本体か、その下の接続部からの漏れが疑われます。常に濡れていて、時間がたつと周囲まで水が広がるという状態は、当社にご相談いただく中でもよく見られる症状です。

まず、決まった排水口から出ているのかを確かめてください。貯湯ユニットの下部には排水口とドレンホースがあり、沸き上げ中はここから水が出ます。そこ以外の場所、たとえばタンクの側面をつたって濡れている、脚のまわりだけが濡れているという場合は、正常な排水では説明がつきません。

原因として考えられるのは、タンク内部の腐食、配管の接続部のパッキンの劣化、そして凍結による部品の割れです。タンク本体に穴が開いている場合は、部品交換では収まらず、本体の交換になります。接続部のパッキンであれば、部品の交換で済むこともあります。

年数も判断の材料になります。設置から10年以上たっていて、タンクの下が広く濡れている場合は、内部の腐食が進んでいる可能性があります。

詳しくはエコキュートのタンクから水漏れする原因は?対処法や修理費用の目安を解説をご覧ください。

配管まわりからにじんでいる

エコキュートには4種類の配管がつながっています。給水配管、給湯配管、ふろ配管、そして貯湯ユニットと室外機を結ぶヒートポンプ配管です。どこから漏れているかで、傷み方も直し方も変わります。

継手のゆるみ、パッキンの劣化、凍結による割れが主な原因です。配管は屋外にあるため、紫外線と雨風で保温材が破れ、そこから中の配管が傷むことがあります。保温材がめくれている場所があれば、そこを重点的に見てください。

にじむ程度でも、基礎の上に小さな水たまりができるようなら進行しています。当社が対応した事例でも、配管の周辺から水がにじみ、時間が経つと基礎の上に水たまりができる状態でご相談いただいたことがあります。

このとき、既存の継手をそのまま使い回すと、同じ場所からまた漏れることがあります。交換や修理を頼むときは、接続部も新しくしてもらえるかを確かめてください。

エコキュートの配管から水漏れする原因は?確認方法や応急処置・修理費用を解説で、場所ごとの見方を扱っています。

室外機の周辺に水がたまる

前の章のとおり、室外機からの排水は正常なことがあります。正常な排水と分けるのは、乾くかどうかと、量です。

一日中濡れている、水たまりが日ごとに大きくなるといった場合は、内部の不具合が考えられます。室外機の中には、空気の熱をお湯に移すための熱交換器と、冷媒が通る回路が入っています。この部分からの漏れは、外から見て場所を特定できません。

リモコンにエラーが出ている場合は、その表示も手がかりになります。メーカーによっては、エラー番号ごとに想定される交換部品を公表しています。エラー番号を控えてから連絡すると、話が早く進みます。

なお、室外機は当社の施工事例でも、漏れていた場所が分かっているものの中では最も多い部位でした。131件のうち39件(29.8%)がここです。

浴槽の循環口から出ている

浴槽の側面にある循環口(アダプター)まわりからの漏れは、エコキュート本体ではなく、浴槽側の部品が原因のこともあります。

お湯を止めているのに浴槽の水位が下がる場合は、ふろ配管の弁が閉まりきっていない可能性があります。逆に、湯はりをしていないのに浴槽にお湯がたまる場合も、同じ弁の不具合が疑われます。

この症状は本体の水漏れとは別に扱われるため、連絡するときに「浴槽の水位が下がる」「使っていないのにお湯がたまる」といった状況をそのまま伝えてください。

水漏れはどこに連絡すればよいか

漏れている場所によって、連絡先が変わります。三菱電機のFAQは、この分岐をはっきり書いています。

配管からの漏れについて、同社のFAQは「下図①~⑧の配管接続部または、配管本体から水漏れ(漏水)している場合は、お買上げの販売店(据付工事店)に点検/修理をご依頼ください」と案内しています。本体からの漏れについては「エコキュート本体(貯湯ユニット、ヒートポンプユニット)から水漏れ(漏水)している場合は、点検が必要です」として、メーカーの修理受付窓口へ依頼するよう示しています。

連絡するときは、次の4つを伝えられるようにしておくと、必要な部品や作業の見当がつきやすくなります。

  1. 型番(本体の側面か前面のシール)
  2. 漏れている場所(タンクの下、配管、室外機、浴槽まわりなど)
  3. いつから、どのくらい濡れているか(朝だけか、一日中か)
  4. リモコンに出ているエラーの表示

配管から漏れているなら据付工事店(購入した販売店)

配管の接続部や配管本体からの漏れは、取り付けを行った店が窓口になります。設置したときの図面や、使った部材を持っているためです。

保証書が手元にあれば、あわせて確認してください。メーカーの保証期間が残っている場合や、購入した店の延長保証に入っている場合は、費用の負担が変わります。保証書が見つからないときも、購入した店に型番と設置時期を伝えれば、記録から確かめてもらえることがあります。

引っ越しなどで、取り付けた店が分からない場合は、メーカーの修理受付窓口に相談すると、地域の対応店を案内してもらえることがあります。

本体から漏れているならメーカーの修理窓口

貯湯ユニットやヒートポンプユニットの本体からの漏れは、メーカーの修理受付窓口が窓口です。内部の部品を扱うため、メーカーの技術者か、メーカーが認めた事業者が対応します。

点検だけでも費用がかかることがあります。診断のあとに修理を取りやめた場合の負担を決めているメーカーもあるため、頼む前に、修理をしなかったときにいくらかかるかを聞いておいてください。

窓口の探し方や、伝えることはエコキュートが水漏れしたらどこに連絡?応急処置や修理費用も解説にまとめています。

交換すると決めているなら交換専門店

設置から10年以上たっている、または修理の見積もりが高額になった場合は、交換という選択肢があります。そのときの相談先が交換専門店です。エコ猿もここに当たります。

ただし、交換専門店は修理を扱いません。「まず直したい」「直るかどうか知りたい」という段階では、上の2つが先です。修理か交換かを決めてから相談したほうが、話が早く進みます。

賃貸に住んでいる場合は管理会社か大家

賃貸住宅では、設備の所有者は貸主です。入居者が自分で業者を手配すると、費用の負担で行き違いが起きることがあります。

まず管理会社か大家に連絡し、指示を受けてください。応急処置として電源と止水栓を止めることは、連絡の前に行って構いません。

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増えた水道代は減免を受けられることがある

水漏れが続くと、使っていない水の分まで請求されます。この増えた分について、水道局に申し出ると一部を減らしてもらえる制度があります。

制度の名前や条件は水道局ごとに違います。ここでは大阪市水道局が公表している内容を例にしますが、お住まいの市町村の水道局で確かめてください。

水道料金の減免制度とは

大阪市水道局は、漏水を修繕した場合の減量について「水道メーター以降の宅地内で発生した漏水であり、既に修繕が完了していること」を条件としています。まず直してから申し込む、という順番です。

減らしてもらえる量にも決まりがあります。同局は「漏水量の50%を減量します」と書いており、あわせて「漏水によって増えたと考えられる水量の全てを減量することはできませんので、普段のご請求金額より高くなります」とも案内しています。

期間についても「使用水量の減量は、原則として1か月分となります。ただし、修繕工事が漏水発見後の定例検針日を超える場合には、2か月分となる場合があります」とされています。

エコキュートの漏水は、回数に制限があります。同局は「地下漏水以外の漏水(注)については、漏水箇所に関わらず1回に限り減量いたしますが、複数回減量することはできません」とし、その注記で「地下漏水以外の漏水とは、主に水洗便所、給湯器、製氷機、食器洗い機等にかかる漏水のことをいいます」と定義しています。

対象にならない場合もあります。同局は「漏水している事実を知りながら修繕を怠った場合(蛇口からの漏水等)」を対象外に挙げています。気づいた時点で早く直すことが、そのまま条件になります。

申請の流れと必要なもの

大阪市水道局の場合、申し込みには「「漏水減量申込書」及び指定給水装置工事事業者等が発行する漏水を修繕した事実がわかる証明書の提出が必要となります」とされています。

つまり、修理や交換を行った「指定給水装置工事事業者等」に、修繕したことの証明書を出してもらう必要があります。工事を頼むときに、減免の申請に使う書類が出せるかを聞いておくと、あとで困りません。

水道代がどのくらい増えるかの目安は、エコキュートの水漏れで水道代は高くなる?増える金額の目安や減免制度を解説にまとめています。

火災保険が使えるケースと使えないケース

水漏れの原因によっては、火災保険の対象になることがあります。火災保険は火事だけでなく、自然災害による損害も補償する契約があるためです。

契約の内容は保険会社と商品によって違います。証券を確認するか、保険会社に問い合わせてください。

確かめるのは、エコキュートが補償の対象に含まれているかです。屋外に設置された給湯設備が建物の付属設備として扱われる契約もあれば、別に申し込みが必要な契約もあります。

対象になりやすい原因

落雷、台風、大雪、凍結といった自然の力による破損は、補償の対象になりやすい項目です。エコキュートの配管が凍って割れた場合や、飛来物が室外機に当たった場合などが当たります。

漏れた水で床や壁が傷んだ場合、機器そのものとは別に、建物の損害として扱われることがあります。どこまでが対象かは契約によって違うため、被害の範囲もあわせて伝えてください。

修理や交換の前に、濡れている場所と機器の写真を撮っておいてください。直したあとでは、被害の状況を示せなくなります。撮るのは、漏れている場所の近くだけでなく、機器全体と、周囲がどう濡れているかが分かる引きの写真もあると確認しやすくなります。型番のシールも1枚撮っておくと、あとで型番を聞かれたときに使えます。

対象外になりやすい原因

経年劣化は対象外になりやすい項目です。パッキンが古くなった、配管が長年の紫外線で傷んだといった場合が当たります。

設置から年数がたっているほど、経年劣化と判断されやすくなります。凍結で割れたのか、もともと傷んでいた配管が寒さで壊れたのかは、状況を見て判断されます。そのため、いつから濡れていたか、その日の気温はどうだったかといった経過も、伝えられるようにしておくと役に立ちます。

対象になるかどうかの考え方や申請の流れは、エコキュートの故障に火災保険は使える?補償対象になるケースと申請時の注意点を解説で解説しています。

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修理と交換のどちらを選ぶか

分かれ目は、設置からの年数と、修理の見積額です。部品が手に入るかどうかも影響します。

修理で済む可能性が高いのはどんな場合か

次の3つに当てはまるなら、部品の交換で収まることがあります。

  1. 設置から10年より前である
  2. 漏れている場所が、接続部やパッキンといった外側の部品である
  3. メーカー保証か、購入した店の延長保証が残っている

外側の部品は、取り外して交換できます。タンクを開けたり、冷媒の回路に触れたりする作業が要らないため、費用も抑えられます。

保証期間が残っている場合は、修理が先です。保証を使わずに交換すると、受けられたはずの負担軽減を捨てることになります。保証書か、購入したときの書類を確かめてください。

交換を考えたほうがよいのはどんな場合か

こちらは4つです。

  1. 設置から10年以上たっている
  2. タンク本体からの漏れである
  3. 室外機の内部(熱交換器や冷媒の回路)からの漏れである
  4. 修理の見積もりが、下に挙げる目安の上のほうに近づいた

設置から年数がたっている機器は、補修用の部品が保有期間を過ぎていることがあります。部品が無ければ、直したくても直せません。この場合は交換しか選べなくなるため、あらかじめメーカーに部品があるかを確かめておくと、判断が早くなります。

タンク本体や室外機の内部からの漏れは、修理費が高くなりやすい部分です。直したとしても、同じ年数だけ使ってきた別の部品が近いうちに傷む可能性があります。

迷ったときは金額を並べて比べる

以下は、2026年8月24日時点の各社の公式ページに掲載されている内容です。

修理の目安を公表しているメーカーがあります。三菱電機の修理料金の目安は、水漏れの概算料金を16,500円~68,200円(税込)とし、「水漏れの箇所や交換部品により金額は異なります」と注記しています。見積診断は6,490円~9,680円です。金額の内訳については「本金額は技術料、部品代、出張料を含む金額です(出張料は基本料金20kmまでを含みます)」と書かれています。

日立の修理料金も症状別の目安を出しています。「排水管から排水され続けている」場合の減圧・逃し弁の交換で83,000~86,000円前後、ヒートポンプユニットの水漏れを検出するエラー(HE18)で水熱交換器を交換する場合は116,000~126,000円前後です(いずれも税込)。出張料は3,850円で、こちらも技術料・部品代・出張料の合計とされています。診断のあとに修理を取りやめた場合は、診断料と出張料の合計5,830円がかかります。

パナソニック・ダイキン・コロナは、公式サイトに修理料金の目安を掲載していません(2026年8月24日時点)。この3社の機種をお使いの場合は、修理窓口に問い合わせて見積もりを取ることになります。

上の2社の目安を見ると、部品によっては修理でも10万円を超えます。一方、交換の費用は当社の掲載価格で、工事費込みの総額が46万4200円から70万4000円です。給湯省エネ2026事業の補助金を使うと、実際に支払う額は36万7500円から60万4000円になります。機種ごとの内訳はエコキュートの交換費用の相場はいくら?工事費込みの総額と補助金適用後を機種別に解説にまとめています。

修理が10万円を超え、設置から10年以上たっているなら、交換と並べて考える段階です。見積もりを取ったうえで、あと何年使うつもりかで決めてください。

なお、当社は交換の専門店のため、修理のご依頼はお受けできません。修理を選ぶ場合は、購入した店かメーカーの窓口へご連絡ください。

エコ猿が対応した水漏れの施工事例

当社が公開している施工事例は1,310件あり、そのうち131件(10.0%)が水漏れをきっかけにしたご依頼でした。漏れていた場所の内訳は次のとおりです。

エコ猿の施工事例1,310件のうち、水漏れがきっかけだった131件を、漏れていた場所別に集計した横棒グラフ。場所を特定していないものが44件で33.6%と最も多く、次いで室外機・ヒートポンプが39件で29.8%、配管まわりが19件で14.5%、貯湯ユニットの下が14件で10.7%、その他が10件で7.6%、逃し弁のまわりが5件で3.8%。合計131件で、施工事例全体1,310件の10.0%にあたる。事例のタイトルの文言で数えたもので、故障率ではない 水漏れがきっかけだった131件の、漏れていた場所 場所を特定していない 44件(33.6%) 室外機・ヒートポンプ 39件(29.8%) 配管まわり 19件(14.5%) 貯湯ユニットの下 14件(10.7%) その他 10件(7.6%) 逃し弁のまわり 5件(3.8%) 2026年8月19日に取得した施工事例1,310件のうち、水漏れがきっかけだった131件(10.0%)。事例のタイトルの文言で数え ています。文面が同じ事例が98組あるため、文言の種類としては118通りです。交換に至った件数であり、故障率ではありま せん。

場所を特定していないご相談が3分の1を占めます。どこから漏れているか分からない状態でご連絡いただくのは、めずらしいことではありません。

以下は、漏れていた場所の違う3件です。いずれも交換に至った事例で、修理では収まらなかったものです。

CASE 01 貯湯ユニットの下から水漏れ 神戸市長田区でHE-K37AQの貯湯ユニット下から水漏れ|HE-S37LQSへ交換
施工エリア
兵庫県神戸市長田区
対応箇所
貯湯ユニットの下
交換前後
パナソニック HE-K37AQ(370L)→ パナソニック HE-S37LQS(370L)

貯湯ユニットの下が常に濡れており、時間がたつと周囲まで水が広がるとのことで点検のご依頼をいただきました。基礎や外壁への影響が大きくならないか不安で、使用を続けてよいか判断できない状態だったことに加え、同じ不具合が繰り返されることを心配されていました。

まず給湯とふろの機能を一通り確認し、既設配管を使える範囲と本体の設置寸法をご説明しました。そのうえで交換する機種を検討し、容量はこれまでと同じ370Lをご希望されたため、設置スペースと配管の条件を確認してHE-S37LQSを選んでいます。

工事では、貯湯ユニットとヒートポンプユニットの両方を取り外し、給水・給湯配管、追いだき配管、ヒートポンプ配管を新しい接続位置に合わせました。設置後は試運転を行い、沸き上げ、湯はり、追いだき、リモコンの操作、各接続部から水が漏れていないことを確認してお引き渡ししました。

施工のポイント

同じ370Lクラスでも、機器の寸法と脚の位置には差があります。既設の基礎に無理なく納まるかを確認しながら据え付けました。あわせて、排水が通路側へ広がらないようドレンの向きも調整しています。

CASE 02 配管まわりからにじむ 加西市でTU46LFVの配管まわりから水漏れ|EQX37XFVへ容量を見直して交換
施工エリア
兵庫県加西市
対応箇所
貯湯ユニットにつながる配管
交換前後
ダイキン TU46LFV(460L)→ ダイキン EQX37XFV(370L)

貯湯ユニットにつながる配管の周辺から水がにじみ、時間が経つと基礎の上に小さな水たまりができる状態でした。

ご家族の人数が減ってお湯の使用量も少なくなっていたため、水漏れの点検と同時に容量も見直したいとご相談くださいました。使用人数、お湯を使う時間帯、設置場所の寸法を確認し、今後も無理なく使える容量と形状を検討したうえで、460Lから370LのEQX37XFVへ交換しています。

本体が傾かないよう脚部を調整し、通水したときと沸き上げ中の両方で漏れがないかを確認しています。最後に自動湯はり、追いだき、温度変更、残湯表示まで試しました。

施工のポイント

既存配管の劣化した継手をそのまま使わず、給水・給湯側の接続部を交換して、漏れが起きにくい状態へ整えました。容量を下げる交換では、これまでと同じ使い方ができるかの確認も欠かせません。

CASE 03 室外機から水漏れ 野洲市でHE-K37FQの室外機から水漏れ|同等機能を重視してHE-J37LQへ交換
施工エリア
滋賀県野洲市
対応箇所
室外機(ヒートポンプユニット)
交換前後
パナソニック HE-K37FQ(370L)→ パナソニック HE-J37LQ(370L)

室外機からの水漏れがあり、交換のご相談をいただきました。いま使っている機能をできるだけ残したいとのご希望があり、標準の機種ではなく、ご希望に合うグレードのHE-J37LQを提案しています。

工事では、貯湯ユニットとヒートポンプユニットを撤去したあと、室外機まわりの水漏れの状況を確認しました。そのうえで新しい機器に合わせて給水・給湯配管、追いだき配管、ヒートポンプ配管、電気配線、リモコン配線を接続しています。試運転では自動湯はり、追いだき、自動保温、リモコンの操作、水漏れの有無を確認しました。

施工のポイント

室外機からの水漏れは、正常な排水と見分けがつきにくい部位です。この事例のように、交換のご相談の段階で状況を確認することもあります。

交換前後の機種と施工内容は、事例ページに掲載しているものです。写真と料金は事例ページをご覧ください。

水漏れを防ぐためにできること

水漏れの原因のうち、凍結と、周辺環境によるものは、備えで減らせます。部品の経年劣化は避けられませんが、早く気づくことはできます。

冬の凍結対策

気温が下がる日は、配管の中の水が凍って膨らみ、配管や継手を傷めます。割れたことにその場では気づかず、解けたあとに水漏れとして現れることがあります。

パナソニックは、予防として浴槽に水を張ったままにしておく方法を案内しています。浴槽の水を自動で循環させることで、ふろ配管の凍結を防ぐ運転が働きます。あわせて、リモコンの湯温を「水」に設定し、給湯栓から1分間に200ml(コップ1杯分)程度の水が出るように調整しておく方法も示されています。

配管の保温材が破れている場合は、そこから凍りやすくなります。同社も、断熱材が破損していると凍結することがあるとして、販売店へ連絡するよう案内しています。秋のうちに、保温材がめくれていないか、テープがはがれていないかを見ておいてください。

年1回の水抜きと周辺の確認

多くの機種で、年に1回程度の水抜きが取扱説明書に書かれています。タンクの底にたまった不純物を出す作業で、放っておくとお湯の出が悪くなったり、部品の傷みが早まったりします。

あわせて見ておきたいのが、次の3か所です。

  1. 貯湯ユニットの下と、脚のまわりが濡れていないか
  2. 室外機のまわりに、乾かない水たまりができていないか
  3. 配管の保温材が破れていないか

月に1度、家のまわりを見るついでに確かめる程度で構いません。早く気づけば、被害が広がる前に手を打てます。

室外機の前に物を置かない、排水が流れる場所をふさがないことも、機器の負担を減らします。室外機は空気の熱を集めて動くため、風の通り道がふさがれると余計に働くことになります。

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エコキュートの水漏れでよくある質問

水漏れしたまま使い続けても大丈夫ですか

おすすめしません。漏れた分だけ水を足し続けるため水道代が増え、濡れた場所が広がると基礎や外壁が傷みます。電気の部分に水がかかると、故障が広がることもあります。まず漏電遮断器を切り、給水の止水栓を閉めてください。

朝に室外機のまわりが濡れているのは水漏れですか

正常な排水のことがあります。室外機は運転中に結露し、冬は霜取り運転で溶けた水がドレン口から出ます。三菱電機のFAQでも故障ではないと案内されています。日中に乾くなら正常な範囲です。一日中濡れていて水たまりが広がる場合は点検を依頼してください。

水漏れの修理費用はいくらぐらいですか

メーカーが目安を公表している場合があります。三菱電機は水漏れの修理を16,500円~68,200円(技術料・部品代・出張料込み)、日立は減圧・逃し弁の交換で83,000~86,000円前後としています。当社は交換の専門店のため、修理費用の実績を持っていません。実際の金額は、点検した結果と交換する部品で変わります。

水漏れで増えた水道代は戻ってきますか

水道局に申し出ると、増えた分の一部を減らしてもらえる制度があります。大阪市水道局の場合、漏水量の50%を減量し、原則1か月分が対象です。エコキュートは「地下漏水以外の漏水」に当たり、1回に限り減量されます。条件は水道局ごとに違うため、お住まいの市町村で確かめてください。修理した事実がわかる証明書が必要です。

修理と交換はどちらが安いですか

設置からの年数で変わります。10年より前で外側の部品の交換で済むなら修理が安く済みます。10年以上たっていて、メーカーが示す目安の上のほうにあたる部品の交換が必要な場合は、交換と並べて考える段階です。補修用の部品が保有期間を過ぎていると、修理そのものができないこともあります。

まとめ

エコキュートのまわりが濡れていても、沸き上げ中の排水や、室外機の結露なら正常な動作です。日中に乾くかどうか、決まった排水口から出ているかが、見分けの目安になります。

勢いよく漏れているときは、まず漏電遮断器を切り、次に給水の止水栓を閉めてください。にじむ程度なら、止める前に水道メーターで切り分けられます。場所が分かったら、配管からの漏れなら購入した販売店へ、本体からの漏れならメーカーの修理窓口へ連絡します。賃貸なら管理会社か大家が先です。

増えた水道代は、修理したあとに水道局へ申し出ると、一部を減らしてもらえることがあります。凍結や落雷が原因なら、火災保険の対象になることもあります。どちらも証明書や写真が必要なので、直す前に用意してください。

設置から10年以上たっている場合は、修理と交換を並べて比べる段階です。当社は交換の専門店のため修理はお受けできませんが、交換をご検討の際はご相談ください。

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