お役立ちコラム

エコキュートの水抜きは自分でできる?必要なタイミングと正しい手順を解説

エコキュートの水抜きは自分でできる?必要なタイミングと正しい手順を解説

エコキュートの水抜きは、貯湯タンクの底にたまった水垢や不純物を排出し、清潔な状態を保つために行うメンテナンスです。しかし、初めて作業する場合は、どの栓を操作すればよいのか、タンク内の水をすべて抜く必要があるのか分からず、不安に感じる方も多いでしょう。

定期的なメンテナンスとして行う水抜きでは、基本的にタンクを空にする必要はありません。排水栓を開け、タンクの底にある水を1~2分程度排出する方法が一般的です。一方、長期間使用しない場合や撤去・交換の際には、タンクや配管内の水をすべて抜く完全な水抜きが必要になることがあります。

ただし、部品の位置や操作する順番は、メーカーや機種、発売年度によって異なります。この記事で紹介する手順は一般的な流れとして参考にし、実際に作業するときは、必ず使用しているエコキュートの取扱説明書を確認してください。

このコラムで分かる事

  • エコキュートの水抜きが必要な理由
  • 水抜きを行う頻度と適切なタイミング
  • 水抜きを始める前に確認するポイント
  • エコキュートの正しい水抜き手順
  • 水抜きがうまくできないときの対処法と業者へ相談する目安

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目次

エコキュートの水抜きとは?

エコキュートの水抜きとは、貯湯タンクの排水栓を開き、タンクの底にたまった水垢や不純物を水と一緒に排出するメンテナンスです。エコキュートは水道水をタンク内にためて沸かす仕組みのため、長く使用していると、水道水に含まれる成分や細かな汚れが少しずつタンクの底に沈殿します。

定期メンテナンスとして行う水抜きでは、タンク内の水をすべて排出するわけではありません。給水を止めて逃し弁を開き、排水栓から1~2分程度水を流すことで、タンク底部にたまった汚れを排出します。作業後は排水栓や逃し弁を元へ戻し、給水と電源を再開します。

これに対して、長期間エコキュートを使用しない場合や、移設、撤去、交換を行う場合は、タンクや配管内の水をすべて抜く作業が必要になることがあります。定期的な水抜きと完全な水抜きでは、目的も作業工程も異なるため、混同しないことが大切です。

また、浴槽の循環口やふろ配管を洗浄する作業は、貯湯タンクの水抜きとは別のメンテナンスです。お湯に汚れが見られる場合でも、原因によって必要な作業は異なるため、まずは汚れがどこから出ているのかを確認しましょう。

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エコキュートの水抜きをしないとどうなる?

エコキュートの水抜きを長期間行わないと、貯湯タンクの底に水垢や不純物が蓄積しやすくなります。すぐに故障するとは限りませんが、お湯の濁りやにおい、フィルターの詰まりなどにつながる可能性があります。

ここでは、水抜きをしないことで起こり得る主な影響を解説します。

貯湯タンク内に水垢や不純物がたまる

エコキュートの貯湯タンクには、水道水が繰り返し給水されます。水道水にはカルシウムやマグネシウムなどの成分が含まれており、加熱や貯湯を繰り返すうちに、タンクの底へ少しずつ沈殿することがあります。

また、給水時に入り込んだ細かな砂や配管内の汚れなどが、タンクの底にたまる場合もあります。タンクは密閉された構造になっているため、普段の使用だけで内部の沈殿物がすべて排出されるとは限りません。

定期的に排水栓から水を流すことで、タンク底部の水と一緒に水垢や不純物を外へ排出できます。水抜きを長期間行わないと沈殿物が蓄積し、短時間の排水だけでは取り除きにくくなる可能性があります。

ただし、タンク内部を自分で開けて掃除することはできません。水抜きで汚れが改善しない場合は、無理に分解せず、専門業者による点検や洗浄を検討しましょう。

浴槽のお湯に汚れやゴミが混ざる

貯湯タンクの底にたまった水垢や不純物が給湯時に流れ出すと、浴槽のお湯に細かな汚れやゴミが混ざることがあります。黒い粒や白いかけらが浮いている場合は、タンク内の沈殿物だけでなく、配管やパッキン、循環口の汚れが原因になっている可能性もあります。

水抜きを行うことで、タンク底部にたまった汚れを排出できるため、貯湯タンクが原因の汚れであれば改善が期待できます。ただし、浴槽に浮く汚れのすべてが貯湯タンクから出ているとは限りません。

追いだき配管や浴槽の循環口に汚れがたまっている場合は、ふろ配管の洗浄が必要です。また、ゴム状の黒い破片が出る場合は、配管や部品が劣化していることも考えられます。

水抜きをしても繰り返し汚れが出る場合は、汚れの色や形、出てくるタイミングを確認し、施工業者や専門業者へ相談してください。

お湯の濁りやにおいが発生することがある

貯湯タンク内に水垢や不純物が蓄積すると、お湯が白く濁ったり、普段とは異なるにおいを感じたりすることがあります。特に、長期間水抜きをしていない場合や、断水後に給水を再開した場合は、タンクや配管内の汚れが流れ出す可能性があります。

ただし、お湯が白く見える場合でも、必ずしも汚れが原因とは限りません。蛇口から出した直後は白く濁って見えても、しばらく置くと透明になる場合は、お湯に含まれた細かな空気が原因と考えられます。

においについても、貯湯タンクだけでなく、蛇口や排水口、浴槽の循環口、ふろ配管などが原因になっていることがあります。そのため、水抜きを行っただけですべての濁りやにおいが解消するとは限りません。

水抜き後も症状が続く場合は、給水側と給湯側のどちらで症状が出るのかを確認し、必要に応じて配管洗浄や機器の点検を依頼しましょう。

配管やフィルターが詰まりやすくなる

貯湯タンク内にたまった汚れが給湯時に流れ出すと、給水ストレーナーや浴槽の循環口にあるフィルターなどへ付着することがあります。細かな汚れが少量付着しただけですぐに詰まるわけではありませんが、長期間蓄積すると水やお湯の流れに影響する可能性があります。

フィルターが詰まると、蛇口から出るお湯の量が少なくなったり、自動湯張りに時間がかかったりすることがあります。追いだきや保温がうまく作動しなくなる場合もあり、エコキュート本体の故障と見分けにくいことがあります。

定期的な水抜きは、タンク底部の汚れが配管側へ流れ出すのを抑えるためのメンテナンスです。ただし、すでにフィルターが詰まっている場合は、水抜きだけで改善するとは限りません。

水抜き後も水量が少ない場合は、取扱説明書に従って清掃できるフィルターを確認してください。分解が必要な箇所や配管内部の詰まりが疑われる場合は、専門業者へ相談しましょう。

給湯効率が低下して本体に負担がかかる

配管やフィルターに汚れがたまり、水やお湯の流れが悪くなると、エコキュートが本来の性能を発揮しにくくなることがあります。必要な量のお湯を安定して供給できなくなり、湯張りや給湯に時間がかかる可能性があります。

水の流れが悪い状態で運転を続けると、ポンプや関連部品へ余分な負担がかかることも考えられます。ただし、電気代の増加や給湯効率の低下には、外気温、使用湯量、設定温度、配管の状態なども関係します。

そのため、水抜きをしていないことだけを原因と決めつけるのは適切ではありません。定期的な水抜きは、汚れの蓄積による影響を防ぐための予防的なメンテナンスとして考えましょう。

水抜きやフィルターの確認をしても、沸き上げに時間がかかる、お湯の減りが早いといった状態が続く場合は、機器の設定や部品の劣化も含めて点検が必要です。

故障や寿命の短縮につながることがある

貯湯タンクや配管に汚れが蓄積し、フィルターの詰まりや水の流れの悪化を放置すると、エコキュートの部品へ負担がかかる可能性があります。負担が続けば、ポンプや弁、センサーなどの不具合につながることも考えられます。

ただし、水抜きをしていないからといって、直ちに故障するわけではありません。エコキュートの故障には、経年劣化、配管の損傷、電気部品の不具合、設置環境など、さまざまな原因があります。

定期的な水抜きは、故障を完全に防ぐ作業ではなく、汚れによる負担を減らし、機器を良好な状態で使用するためのメンテナンスです。半年に1回程度を目安に行うことで、タンク底部に汚れがたまり続けるのを防ぎやすくなります。

水抜きの有無にかかわらず、水漏れ、異音、頻繁なエラー、湯切れなどが発生した場合は、使用を続けずに点検を依頼してください。

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エコキュートの水抜きを行う頻度とタイミング

定期メンテナンスとしての水抜きは、半年に1回程度を目安に行います。ただし、使用している水の状態や機種、利用状況によって、適切な頻度は異なります。

決まった時期だけでなく、お湯の汚れやにおいなどの変化に気づいたときも、必要に応じて水抜きを検討しましょう。

水抜きは半年に1回程度を目安に行う

エコキュートの水抜きは、半年に1回程度を目安に行うと、タンク底部にたまった水垢や不純物を定期的に排出できます。年末の大掃除や季節の変わり目など、毎年決まった時期に行うようにすると、作業を忘れにくくなります。

ただし、半年に1回という頻度は、すべての機種に共通する決まりではありません。機種によっては年に2~3回、または年に1回程度を目安としている場合もあります。必ず取扱説明書のお手入れ方法を確認してください。

使用する水道水の性質や使用量によっても、汚れのたまり方は変わります。家族が多く使用湯量が多い家庭や、井戸水を使用できる仕様の機器などでは、一般的な目安がそのまま当てはまらないことがあります。

頻繁に水抜きを行えばよいというものでもありません。必要以上に栓を操作すると、部品へ負担をかける可能性があるため、メーカーが案内する頻度を守りましょう。

お湯に汚れや濁りが見られたときは早めに行う

前回の水抜きから半年経過していなくても、浴槽のお湯に黒い粒や細かな汚れが浮く場合は、早めに水抜きを検討しましょう。タンク底部にたまった不純物がお湯と一緒に流れ出している可能性があります。

お湯が白く濁る場合は、透明なコップに取り、しばらく置いて状態を確認してください。時間が経つと透明になる場合は、細かな空気が混ざって白く見えている可能性があります。底に汚れが沈む場合や、色が残る場合は、タンクや配管の汚れが疑われます。

水抜き後は、しばらく水やお湯を流し、汚れが改善したか確認してください。水抜きをしても繰り返し汚れが出る場合は、ふろ配管や循環口、配管部品など、貯湯タンク以外に原因がある可能性があります。

原因を確認できないまま何度も水抜きを繰り返すのではなく、症状が続く場合は専門業者へ相談しましょう。

お湯のにおいが気になるときは水抜きを検討する

お湯から普段と異なるにおいがするときも、水抜きを検討するタイミングの一つです。長期間メンテナンスをしていない場合は、タンク底部にたまった汚れや配管内の汚れが、お湯のにおいに影響している可能性があります。

ただし、においの原因は貯湯タンクだけではありません。浴室だけでにおいを感じる場合は、排水口やふろ配管、循環口の汚れが原因になっていることがあります。キッチンや洗面所を含む複数の蛇口で同じにおいがするか確認しましょう。

水側でも同じにおいがする場合は、エコキュートではなく給水設備や水道水が関係している可能性があります。お湯側だけでにおいがする場合は、水抜きを行い、変化があるか確認してください。

水抜き後も強いにおいが続く場合や、色の付いたお湯が出る場合は、使用を控えて施工業者や専門業者へ相談しましょう。

断水後は取扱説明書を確認して必要に応じて行う

断水後に給水が再開されると、水道管内にたまっていた砂や濁り水が流れてくることがあります。そのままエコキュートへ給水すると、細かな汚れが貯湯タンクや給水ストレーナーに入り込む可能性があります。

断水が発生した場合は、給水再開後すぐにエコキュートを使用せず、まず屋外の蛇口などから水を流し、濁りがなくなったことを確認してください。エコキュートへの給水を止めていた場合は、取扱説明書に沿って給水を再開します。

断水後に濁ったお湯が出る、水量が少なくなる、エラーが表示されるといった症状がある場合は、必要に応じて水抜きや給水ストレーナーの確認を行います。

ただし、断水時や断水後の対応は機種によって異なります。通常の水抜き手順を自己判断で行う前に、使用機種の取扱説明書を確認してください。

正確な頻度はメーカーや機種の取扱説明書を優先する

水抜きの頻度や方法は、メーカー、機種、発売年度によって異なります。一般的には半年に1回程度が目安ですが、使用しているエコキュートの取扱説明書に異なる頻度が記載されている場合は、取扱説明書の内容を優先してください。

取扱説明書には、水抜きに使用する部品の名称や位置、操作する順番、排水時間などが記載されています。同じメーカーでも、古い機種と新しい機種で手順が異なることがあるため、メーカー名だけで判断しないことが大切です。

型番は、貯湯タンクユニットの前面や側面に貼られた銘板で確認できます。取扱説明書を紛失した場合は、型番を使って公式のサポートページから探せることがあります。

該当する説明書が見つからない場合や、設置状況が説明書と異なる場合は、無理に作業せず、施工業者やメーカーの相談窓口へ確認しましょう。

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エコキュートの水抜きを始める前に確認すること

水抜きを安全に行うには、作業を始める前の準備が重要です。部品の位置を確認しないまま栓を操作すると、別のバルブを閉めたり、排水を止められなくなったりする可能性があります。

作業前に取扱説明書、必要な道具、排水場所、お湯の温度を確認し、自分で対応できる状態か判断しましょう。

メーカーと型番を確認して取扱説明書を用意する

最初に、使用しているエコキュートのメーカーと型番を確認します。型番は、貯湯タンクユニットの前面や側面にある銘板へ記載されているのが一般的です。ヒートポンプユニットにも別の型番があるため、貯湯タンク側の型番を確認しましょう。

取扱説明書を用意し、水抜きや貯湯タンクのお手入れに関するページを開きます。メーカーが同じでも、機種や発売年度によって、給水止水栓、逃し弁、排水栓の位置や操作順が異なる場合があります。

インターネット上の一般的な手順だけを見て作業すると、自宅の機種に合わない操作をしてしまう可能性があります。特に、漏電遮断器を切るタイミングや排水時間は、取扱説明書の内容を優先してください。

説明書を紛失している場合は、型番をもとに探します。それでも見つからない場合は、作業を始める前に施工業者やメーカーへ確認しましょう。

漏電遮断器・給水止水栓・逃し弁・排水栓の位置を確認する

水抜きでは、主に漏電遮断器、給水止水栓、逃し弁、排水栓を操作します。作業を始める前に、取扱説明書と実際の機器を見比べ、それぞれの位置を確認してください。

漏電遮断器は、貯湯タンク上部や側面にある点検カバーの内側に設置されていることがあります。逃し弁も別の点検カバー内にある場合があります。給水止水栓と排水栓は、タンク下部の脚部カバー内や配管周辺に設置されるのが一般的です。

給水止水栓の近くには、複数の配管やバルブが並んでいることがあります。形だけで判断して別の栓を閉めると、正常に水抜きできない可能性があります。

位置を特定できない場合は、栓を試しに操作しないでください。型番に対応した図を確認するか、設置した業者へ問い合わせましょう。

軍手やドライバーなど必要な道具を準備する

水抜き作業では、軍手または作業用手袋と、脚部カバーを外すためのドライバーを準備しておくと安心です。脚部カバーがネジで固定されていない機種では、ドライバーを使用しない場合もあります。

手袋は、金属部品の角で手を傷つけることや、配管周辺の汚れが手に付くことを防ぐために使用します。ただし、濡れた手袋で漏電遮断器に触れるのは危険なため、電気部品を操作するときは手が乾いていることを確認してください。

排水の流れを確認するために、懐中電灯があると便利です。排水を受ける必要がある設置環境では、バケツや水を誘導するための容器を準備する場合もあります。

必要な道具は機種や設置状況によって異なります。特殊な工具が必要な場合や、カバーを簡単に外せない場合は、無理に作業を進めないでください。

排水されるお湯の温度を確認してやけどを防ぐ

エコキュートの貯湯タンク内には、高温のお湯が蓄えられています。排水栓を開けると、排水口から熱いお湯が出る可能性があるため、作業前にタンク内のお湯が高温になっていないか確認してください。

前日の夜間に沸き上げた直後や、日中に沸き増しを行った後は、タンク内のお湯が特に高温になっている可能性があります。安全に作業するため、必要に応じて時間を置き、温度が下がってから水抜きを行います。

排水中は、水やお湯に手を触れて温度を確認しないでください。排水口や配管自体が熱くなっている場合もあるため、素手で触れないようにしましょう。

小さな子どもやペットが近づくと危険です。作業中は周囲へ入れないようにし、排水が終わるまでその場で状態を確認してください。

排水口と水が流れる場所を確認する

排水栓を開けると、貯湯タンク下部の排水口や排水配管から水が流れ出します。排水先が見えにくい場合でも、どこへ水が流れるのかを作業前に確認しておきましょう。

排水経路が詰まっていると、タンク周辺に水があふれ、基礎や外壁、周辺の荷物を濡らす可能性があります。排水口の周囲に落ち葉、土、ゴミなどがたまっている場合は、作業前に取り除いてください。

集合住宅や隣家との距離が近い場所では、排水が共用部分や隣の敷地へ流れないかも確認が必要です。設置場所によっては、バケツなどで受けるのが難しいほどの水が出ることがあります。

排水先が分からない場合や、排水すると周囲へ被害が出そうな場合は、自分で作業せず、施工業者へ確認しましょう。

部品の位置や操作方法が分からない場合は作業を始めない

取扱説明書を見ても部品の位置が分からない場合や、説明書に記載された設置状態と実際の配管が異なる場合は、水抜きを始めないでください。別のバルブを操作すると、給湯や給水が止まったり、水漏れが発生したりする可能性があります。

特に、給水止水栓と排水栓を間違えると、想定していない場所から水が出ることがあります。固い栓を工具で無理に回すことも、部品の破損につながるため避けましょう。

脚部カバーを外せない、ネジがさびている、栓が固着しているといった場合も、無理に作業を進めるのは危険です。破損すると排水を止められなくなる可能性があります。

水抜きは一般ユーザーでも行えるメンテナンスですが、安全に操作できることが前提です。不明点がある場合は、施工業者や専門業者へ相談してください。

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エコキュートの定期的な水抜き手順

ここでは、貯湯タンクの底にたまった汚れを排出する、一般的な水抜き手順を説明します。機種によって操作する順番や排水時間が異なる場合があるため、作業前に必ず取扱説明書を確認してください。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. 漏電遮断器をOFFにする
  2. 給水止水栓を閉める
  3. 逃し弁を開く
  4. 排水栓から1~2分程度排水する
  5. 排水栓と給水止水栓を元へ戻す
  6. 逃し弁と漏電遮断器を元へ戻す
  7. 水とお湯が正常に出るか確認する

漏電遮断器をOFFにする

最初に、貯湯タンクユニットにある漏電遮断器をOFFにします。漏電遮断器は、タンクの上部や側面に設けられた点検カバーの内側にあるのが一般的です。

カバーを開ける前に、手や周囲が濡れていないことを確認してください。濡れた手で漏電遮断器を操作すると、感電する危険があります。雨が降っている場合や、機器の周囲が濡れている場合は作業を延期しましょう。

漏電遮断器の位置や操作方法は、機種によって異なります。複数のスイッチがある場合は、どれを操作するのか取扱説明書で確認してください。

機種によっては、給水止水栓を先に閉めるなど、操作順が異なることがあります。この記事の手順だけで判断せず、使用している機種の説明書に記載された順番を優先してください。

脚部カバーがある場合は取り外して給水止水栓を閉める

貯湯タンク下部に脚部カバーが取り付けられている場合は、カバーを外します。ネジで固定されている場合は、サイズの合うドライバーを使い、外したネジを紛失しない場所へ置いてください。

脚部カバーの内側やタンクにつながる給水配管の途中に、給水止水栓があります。取扱説明書の図と照らし合わせ、給水止水栓であることを確認してから閉めます。

給水止水栓を閉めることで、貯湯タンクへの新たな給水を止められます。レバー式やハンドル式など形状が異なるため、閉める方向も取扱説明書で確認しましょう。

固くて動かない場合は、工具を使って無理に回さないでください。長期間操作していない止水栓は固着していることがあり、破損すると水漏れにつながります。

逃し弁のレバーを上げてタンク内に空気を入れる

給水止水栓を閉めたら、貯湯タンク上部などにある逃し弁の点検カバーを開けます。逃し弁のレバーを上げ、弁を開いた状態にしてください。

逃し弁を開くことで、タンク内に空気が入り、排水栓から水を流しやすくなります。逃し弁を閉じたまま排水栓を開けると、水が出にくかったり、途中で止まったりすることがあります。

レバーを上げた後に少し待つよう指定されている機種もあります。待ち時間が記載されている場合は、その時間を守ってください。

逃し弁の周辺や排水口から熱いお湯が出る可能性があるため、顔や手を近づけないようにしましょう。レバーが固い場合も、力任せに動かさず、作業を中止してください。

排水栓を開けて1~2分程度排水する

逃し弁を開いたら、貯湯タンク下部にある排水栓をゆっくり開きます。排水口から勢いよく水やお湯が出る場合があるため、身体を排水口へ近づけないでください。

定期メンテナンスとして行う水抜きでは、タンク内の水をすべて抜く必要はありません。一般的には1~2分程度排水し、タンク底部の水垢や不純物を水と一緒に流します。

排水時間は機種によって異なる場合があります。取扱説明書に指定時間が記載されている場合は、その時間に従ってください。汚れが出るからといって、自己判断で長時間排水し続けるのは避けましょう。

排水中はその場を離れず、排水先から水があふれていないか確認します。熱湯が出る可能性があるため、排水された水へ直接触れないでください。

排水栓を閉める

指定された時間だけ排水したら、排水栓を元の位置へ戻して確実に閉めます。閉め方や操作方向は機種によって異なるため、取扱説明書を確認してください。

排水栓が半開きの状態で残ると、給水を再開した後も水が流れ続ける可能性があります。ただし、排水栓を強く締めすぎると、ハンドルや内部部品を傷めることがあるため、無理な力をかけないようにしましょう。

排水栓を閉めた後は、排水口から出る水が止まるか確認します。構造上、配管内に残った水がしばらく流れる場合もありますが、長時間止まらない場合は、排水栓が正しく閉まっていない可能性があります。

栓が閉まらない、空回りする、水が漏れ続ける場合は、工具で締め直そうとせず、給水を再開する前に専門業者へ相談してください。

給水止水栓を開けて給水を再開する

排水栓を確実に閉めたら、先ほど閉めた給水止水栓をゆっくり開き、貯湯タンクへの給水を再開します。急に操作するのではなく、取扱説明書に従って元の位置まで戻してください。

給水を再開すると、タンク内へ水が入り、逃し弁につながる排水口から水が出ることがあります。この時点では逃し弁を開いたままにして、排水口の状態を確認します。

給水止水栓を十分に開けていないと、蛇口から出る水やお湯の量が少なくなる場合があります。作業前の位置を覚えておき、同じ状態へ戻しましょう。

給水止水栓の周辺から水が漏れる場合は、すぐに操作を中止してください。部品や接続部分が劣化している可能性があるため、自分で分解せず、専門業者へ相談します。

排水口から水が出ることを確認する

給水止水栓を開けた後は、逃し弁につながる排水口から水が出ることを確認します。水が連続して出れば、タンク内へ給水されていると判断できます。

最初は水と一緒に空気が出て、流れが途切れる場合があります。しばらく待ち、空気が混ざらず水が安定して出る状態になるまで確認してください。ただし、確認方法や待ち時間は機種によって異なります。

水がまったく出ない場合は、給水止水栓が十分に開いていない、逃し弁が正しく開いていない、給水側に問題があるといった可能性があります。

原因が分からない場合は、漏電遮断器をONにせず、取扱説明書を見直してください。空の状態や給水が不十分な状態で通電すると、不具合につながるおそれがあります。

逃し弁を戻して漏電遮断器をONにする

排水口から水が安定して出ることを確認したら、逃し弁のレバーを元の位置へ戻します。点検カバーを閉じる前に、レバーが中途半端な位置に残っていないか確認してください。

次に、手や漏電遮断器の周囲が濡れていないことを確認し、漏電遮断器をONにします。濡れている場合は、乾くまで待ってから操作してください。

漏電遮断器をONにすると、リモコンの表示が戻り、エコキュートが使用できる状態になります。機種によっては時刻設定が必要になったり、試運転に関する表示が出たりする場合があります。

エラーコードが表示された場合は、何度も電源を入れ直さず、コードを記録して取扱説明書を確認しましょう。原因が分からない場合は、施工業者や専門業者へ相談してください。

蛇口から水とお湯が出ることを確認する

最後に、キッチンや洗面所などの混合水栓を開き、水とお湯が正常に出るか確認します。最初は配管内の空気が混ざり、水が途切れたり、音が出たりすることがあります。

まず水側を開け、安定して水が出るか確認します。その後、お湯側を開き、通常どおりの量で出るか確認してください。熱いお湯が出る可能性があるため、温度設定を低めにして確認すると安全です。

水やお湯の勢いが弱い場合は、給水止水栓が十分に開いているかを確認します。お湯がすぐに出ない場合は、沸き上げの状態や残湯量も確認してください。

蛇口から水が出ない、異音が続く、リモコンにエラーが表示される場合は、無理に使用を続けず、栓の状態を確認したうえで専門業者へ相談しましょう。

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完全な水抜き後にエコキュートを再使用する手順

長期間使用しない場合や移設、交換などでタンクや配管内の水をすべて抜いた後は、定期的な短時間排水とは異なる復旧作業が必要です。タンクを満水にし、配管やヒートポンプユニットの空気を抜いてから電源を入れます。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. すべての排水栓と水抜き栓を閉める
  2. 給水止水栓を開けてタンクを満水にする
  3. 混合水栓から配管内の空気を抜く
  4. ヒートポンプユニットの空気を抜く
  5. 満水を確認して電源を入れる
  6. 沸き上げ後にお湯が使えるか確認する

排水栓や水抜き栓が閉まっているか確認する

完全な水抜き後に給水を再開する前に、貯湯タンクとヒートポンプユニットにある排水栓や水抜き栓が、すべて閉まっているか確認します。一つでも開いたままになっていると、給水した水が外へ流れ続けます。

完全な水抜きでは複数の栓を操作することがあるため、取扱説明書を見ながら、一つずつ確認してください。栓の場所や数は機種によって異なります。

閉め忘れを防ぐため、水抜きをした際に操作した箇所を記録しておくと確認しやすくなります。ただし、締め付ける際に工具で強い力を加えると、部品を傷める可能性があります。

栓が閉まらない、空回りする、部品が破損している場合は、給水を開始しないでください。水漏れにつながるため、専門業者による修理が必要です。

給水止水栓を開けて貯湯タンクを満水にする

排水栓や水抜き栓が閉まっていることを確認したら、逃し弁のレバーを上げ、給水止水栓を開きます。タンク内へ水が入り始めるため、逃し弁につながる排水口の状態を確認してください。

貯湯タンクが空の状態から満水になるまでには、一定の時間がかかります。タンク容量や給水圧によって異なりますが、すぐに満水になるわけではありません。

排水口から空気が混ざらず水が連続して出るようになれば、満水を判断する目安になります。機種によって確認方法が異なるため、取扱説明書に記載された方法を優先してください。

満水になる前に漏電遮断器をONにすると、正常に沸き上げられなかったり、エラーが表示されたりする可能性があります。給水が完了するまで、電源は入れないでください。

混合水栓から空気を抜く

タンクへの給水が進んだら、住宅内にある混合水栓のお湯側を開き、給湯配管内の空気を抜きます。最初は空気と水が混ざり、勢いが不安定になったり、大きな音が出たりすることがあります。

水が途切れず安定して出るようになるまで流します。熱いお湯が残っている可能性がある場合は、やけどを防ぐため、蛇口や水へ不用意に触れないでください。

複数の蛇口がある場合は、取扱説明書で指定されている場所を使用します。自己判断ですべての蛇口を同時に開けると、水圧が下がり、空気が抜けたか判断しにくくなる場合があります。

しばらく流しても水が出ない場合は、給水止水栓、排水栓、逃し弁の状態を再確認してください。原因が分からない場合は、電源を入れずに専門業者へ相談しましょう。

ヒートポンプユニットの空気抜きを行う

完全な水抜きを行った後は、ヒートポンプユニットや接続配管内にも空気が残っています。空気が残ったまま運転すると、水が正常に循環せず、沸き上げ不良やエラーにつながる可能性があります。

取扱説明書に従い、ヒートポンプユニットにある水抜き栓や空気抜き用の栓を操作します。栓を完全に外すのではなく、指定された範囲だけ緩める機種もあるため、操作方法を必ず確認してください。

最初は空気と水が混ざって出ます。空気が抜け、水だけが安定して出るようになったら、栓を元どおりに閉めます。

ヒートポンプユニットの栓が固い場合や、どの栓を操作するか分からない場合は、無理に作業しないでください。誤った部品を外すと、水漏れや故障につながるおそれがあります。

タンクが満水になってから電源を入れる

貯湯タンクが満水になり、給湯配管とヒートポンプユニットの空気抜きが完了したことを確認してから、漏電遮断器をONにします。

満水の確認方法は機種によって異なりますが、一般的には逃し弁につながる排水口から水が連続して出ることや、混合水栓から安定して水が出ることが目安になります。

電源を入れる前に、排水栓や水抜き栓から水が漏れていないかも確認してください。周囲が濡れている場合は、原因を確認し、手や電気部品が乾いた状態で操作します。

漏電遮断器をONにした後、リモコンにエラーが表示された場合は、空気抜きや満水確認が不十分な可能性があります。何度も電源を入れ直さず、表示されたコードを確認してください。

沸き上げを開始してお湯が使えるか確認する

電源を入れた後は、リモコンの表示を確認し、必要に応じて沸き上げや沸き増しを開始します。タンク内の水を一から沸かすため、すぐに大量のお湯を使用できるわけではありません。

沸き上げにかかる時間は、タンク容量、外気温、水温、機種などによって異なります。残湯量の表示が増えるまで待ち、十分なお湯がたまってから使用してください。

沸き上げ開始後は、ヒートポンプユニットから通常とは異なる大きな音がしないか、タンクや配管から水が漏れていないか確認します。

お湯がたまらない、エラーが表示される、異音や水漏れが続く場合は、運転を続けないでください。栓の状態や空気抜きを確認しても改善しない場合は、専門業者へ相談しましょう。

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エコキュートの水抜きをするときの注意点

エコキュートの水抜きは、一般ユーザーでも行えるメンテナンスですが、高温のお湯や電気部品を扱うため、注意が必要です。

取扱説明書に沿って作業し、危険を感じた場合や部品を操作できない場合は、無理に続けないようにしてください。

メーカーや機種に合った取扱説明書を確認する

水抜きの手順は、すべてのエコキュートで同じではありません。メーカーや機種によって、給水止水栓、逃し弁、排水栓、漏電遮断器の位置や名称が異なります。

同じメーカーでも、発売年度やシリーズによって操作する順番が異なる場合があります。インターネットで見つけた別機種の手順を、そのまま自宅のエコキュートへ当てはめるのは避けてください。

作業前に貯湯タンクの型番を確認し、該当する取扱説明書を用意します。水抜きではなく「貯湯タンクのお手入れ」「タンク内の清掃」などの名称で掲載されている場合もあります。

説明書と実際の設置状態が異なる場合や、該当する機種の資料が見つからない場合は、自己判断で操作せず、施工業者や専門業者へ確認しましょう。

高温のお湯や配管によるやけどに注意する

貯湯タンク内には、設定温度よりも高い温度のお湯が貯められています。排水栓を開けたときに熱いお湯が出ると、触れただけでやけどをする可能性があります。

排水される水だけでなく、タンク下部の配管やヒートポンプユニットにつながる配管が熱くなっている場合もあります。作業中は、配管を素手で握ったり、排水口へ顔を近づけたりしないでください。

沸き上げ直後や沸き増しを行った直後は、特に高温のお湯が入っている可能性があります。可能であれば、タンク内のお湯を日常生活で使用し、温度が下がってから作業しましょう。

排水の温度を手で直接確認するのは危険です。子どもやペットを作業場所へ近づけず、安全を確保したうえで水抜きを行ってください。

濡れた手で漏電遮断器を操作しない

漏電遮断器は電気部品のため、濡れた手で操作すると感電する危険があります。水抜き作業では周囲が濡れやすいため、漏電遮断器へ触れる前に、手と操作部分が乾いていることを確認してください。

雨天時や積雪時、タンク周辺が濡れている場合は作業を避けます。暗い時間帯では水漏れや排水の状態を確認しにくいため、明るく天候のよい時間帯に行うと安全です。

作業用手袋を着けている場合でも、濡れていれば安全とは限りません。電気部品を操作するときは、乾いた手袋へ交換するか、手袋を外して手が乾いていることを確認します。

漏電遮断器のカバー内に水が入っている場合や、焦げたにおい、変色などが見られる場合は触らず、専門業者へ点検を依頼してください。

排水先を確認して水浸しにならないようにする

排水栓を開けると、想像していたよりも勢いよく水が出ることがあります。排水口や排水配管がどこにつながっているかを事前に確認し、周囲が水浸しにならないようにしましょう。

排水口の周辺に落ち葉や土がたまっていると、水があふれる可能性があります。排水経路を確認し、必要に応じて周囲のゴミを取り除いてください。

タンク周辺に保管している荷物や電気機器がある場合は、作業前に移動させます。排水が隣家や共用部分へ流れる可能性がある設置環境では、周囲への影響も確認が必要です。

排水中はその場を離れず、水が正常に流れているか確認してください。排水口からあふれ始めた場合は、可能であれば排水栓を閉め、安全を確保してから原因を確認します。

外気温が0度以下の日は水抜きを避ける

外気温が0度以下になる環境では、排水中の水や配管内に残った水が凍結する可能性があります。水抜き作業によって配管周辺が濡れると、その水が凍り、部品や配管へ影響することも考えられます。

冬に定期的な水抜きを行う場合は、気温が上がる日中を選びましょう。最低気温が低い日は、昼間でも日陰部分が凍結している場合があるため、周囲の状態を確認してください。

すでに配管が凍結している場合は、給水止水栓や排水栓を無理に操作しないでください。凍った部品へ力を加えると、破損する可能性があります。

冬場の凍結防止方法は、水抜きとは別に機種ごとに指定されています。電源を切ることで凍結防止運転が働かなくなる機種もあるため、取扱説明書を必ず確認してください。

劣化した栓や部品を無理に操作しない

長期間使用しているエコキュートでは、給水止水栓や排水栓が固着し、手で簡単に動かせなくなっていることがあります。固いからといって工具で強く回すと、ハンドルや内部部品が破損する可能性があります。

部品が破損すると、水が止まらなくなったり、給水できなくなったりするおそれがあります。特にプラスチック製のつまみや古い金属部品は、経年劣化によって割れやすくなっている場合があります。

さび、ひび割れ、変色、水のにじみなどが見られる場合は、水抜きを中止してください。栓の周辺が濡れている場合も、すでに水漏れしている可能性があります。

無理に動かしてから修理を依頼するよりも、異常に気づいた時点で相談した方が、被害を抑えやすくなります。部品の交換や修理は専門業者へ依頼しましょう。

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エコキュートの水抜きがうまくできないときの対処法

水抜き中や作業後に異常が起きた場合は、慌てて複数の栓を操作しないことが大切です。まずは漏電遮断器、給水止水栓、逃し弁、排水栓が、手順どおりの状態になっているか確認します。

原因を判断できない場合や、水漏れなどの危険がある場合は、作業を中止して専門業者へ相談してください。

排水栓を開けても水が出ない場合

排水栓を開けても水が出ない場合は、逃し弁が開いていない、給水止水栓や別の栓を操作している、排水経路が詰まっているといった原因が考えられます。

まず、取扱説明書を確認し、操作している栓が排水栓であるかを確認してください。次に、逃し弁のレバーが指定された位置まで上がっているか確認します。タンク内に空気が入らないと、排水が始まらない場合があります。

気温が低い日は、排水配管が凍結している可能性もあります。凍結している状態で栓を無理に操作したり、熱湯をかけたりするのは避けてください。

栓の位置と逃し弁を確認しても水が出ない場合は、内部の詰まりや部品の不具合が考えられます。分解して確認せず、施工業者や専門業者へ相談しましょう。

排水が途中で止まってしまった場合

排水が始まったものの途中で止まる場合は、タンク内へ空気が十分に入っていない可能性があります。逃し弁が正しく開いているか、レバーが途中で戻っていないかを確認してください。

排水配管の詰まりや凍結によって、水が流れにくくなっていることも考えられます。排水口の周囲にゴミや泥がたまっている場合は、安全に取り除ける範囲で清掃します。

定期的な水抜きは、タンク内の水をすべて排出する作業ではありません。1~2分程度の排水中に流れが弱くなった場合でも、指定された時間が経過していれば、無理に排水を続ける必要がないこともあります。

取扱説明書の手順と異なる状態になった場合や、水がまったく流れなくなった場合は、栓を元へ戻し、専門業者へ相談してください。

水抜き栓や排水栓が固くて動かない場合

水抜き栓や排水栓が固くて動かない場合は、力任せに回さないでください。長期間操作していない栓は、水垢やさび、経年劣化によって固着している可能性があります。

ペンチなどで強く挟んで回すと、ハンドルが割れたり、栓の根元や配管が破損したりするおそれがあります。破損すると、排水や水漏れを止められなくなる可能性があります。

取扱説明書を確認し、操作方向を間違えていないかを確認してください。ロック機構がある機種や、押しながら回すタイプなど、単純に回すだけでは操作できない場合もあります。

正しい方法でも動かない場合は、その時点で作業を中止します。固着した栓の修理や交換は、専門業者へ依頼してください。

水抜き後も排水口から水が出続ける場合

水抜き後に排水栓を閉めても水が出続ける場合は、排水栓が完全に閉まっていない、逃し弁が開いたままになっている、部品が劣化しているといった可能性があります。

まず、排水栓が取扱説明書で示された位置まで戻っているか確認します。次に、逃し弁のレバーが元の位置に戻っているか確認してください。

給水止水栓を開けた後は、逃し弁が開いている間、排水口から水が出ます。確認後に逃し弁を戻せば止まるのが一般的ですが、配管内に残った水が一時的に流れることもあります。

長時間水が止まらない場合や、栓の周辺から直接漏れている場合は、部品の不具合が考えられます。水漏れが広がる前に給水止水栓を閉め、専門業者へ連絡してください。

水抜き後に水やお湯が出ない場合

水抜き後に蛇口から水が出ない場合は、給水止水栓が閉じたままになっている可能性があります。水は出るもののお湯が出ない場合は、漏電遮断器がOFFのままになっている、沸き上げが完了していないといった原因が考えられます。

まず、給水止水栓、排水栓、逃し弁、漏電遮断器が、作業後の正しい状態になっているか確認してください。完全な水抜きをした場合は、タンクが満水になっているか、配管の空気抜きが完了しているかも確認が必要です。

タンク内の水をすべて抜いた後は、給水後すぐにお湯が使えるわけではありません。沸き上げが完了するまで待つ必要があります。

各部品を確認しても水やお湯が出ない場合は、ポンプや弁などに不具合が起きている可能性があります。何度も電源を入れ直さず、専門業者へ相談しましょう。

水抜き後にエラーコードが表示された場合

水抜き後にリモコンへエラーコードが表示された場合は、最初にコードの内容を記録してください。エラーコードによって、給水不足、空気混入、循環不良、部品の異常など、考えられる原因が異なります。

定期的な水抜き後であれば、給水止水栓が十分に開いていない、逃し弁や排水栓が元へ戻っていない可能性があります。完全な水抜き後であれば、タンクが満水になっていない、ヒートポンプユニットの空気抜きが不十分なことも考えられます。

取扱説明書でエラーコードの内容と対処方法を確認し、利用者が対応できる範囲だけを実施してください。カバーを外して内部部品を触ったり、配線を確認したりするのは危険です。

指定された対処をしてもエラーが消えない場合は、使用を続けず、コードを伝えて専門業者へ点検を依頼しましょう。

水抜き後に水漏れや異音が発生した場合

水抜き後にタンクや配管から水が漏れている場合は、排水栓や水抜き栓、給水止水栓が正しく戻っていない可能性があります。まず水が出ている場所を離れた位置から確認してください。

栓の周辺から漏れている場合でも、工具で強く締めるのは避けましょう。パッキンや内部部品が劣化していると、締め付けても改善せず、破損する可能性があります。

空気抜き直後は、配管内の空気によって一時的に音が出ることがあります。しかし、大きな振動音や金属音が続く場合は、空気が残っているか、ポンプなどに異常が起きている可能性があります。

水漏れが続く場合は給水止水栓を閉め、漏電のおそれがある場合は安全を確保してから電源を切ります。原因を判断できない場合は使用を中止し、専門業者へ連絡してください。

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自分で水抜きせず業者へ相談した方がよいケース

水抜きは自分で行えるメンテナンスですが、すべての状況で無理に実施する必要はありません。部品の位置が分からない場合や、水抜き後に異常が起きている場合は、業者へ相談した方が安全です。

ここでは、自分で作業を続けず、専門業者への相談を検討すべきケースを解説します。

部品の位置や操作方法が分からない場合

漏電遮断器、給水止水栓、逃し弁、排水栓の位置が分からない場合は、水抜きを始めないでください。似た形のバルブや栓が複数設置されていることがあり、誤った部品を操作すると水やお湯が出なくなる可能性があります。

取扱説明書の図と実際の設置状況が異なる場合もあります。配管カバーや追加部品によって、対象の栓が見えにくくなっていることもあります。

分からないまま栓を順番に操作して確かめるのは危険です。特に、工具を使って部品を外したり、配管を緩めたりすると、水漏れや故障につながります。

型番に対応した説明書を確認しても判断できない場合は、設置した施工業者やエコキュートに対応できる専門業者へ相談しましょう。

自分で正しい手順どおりに作業できるか不安な場合

取扱説明書を読んでも手順に不安がある場合や、電気部品や高温のお湯を扱うことに抵抗がある場合は、無理に自分で水抜きをする必要はありません。

水抜きでは、漏電遮断器、給水止水栓、逃し弁、排水栓を決められた順番で操作します。操作を間違えると、排水できない、水が止まらない、給水できないといった状態になる可能性があります。

設置場所が狭い、高所にある点検カバーへ手が届かない、足元が不安定といった場合も、自分で作業すると転倒やけがにつながるおそれがあります。

水抜きの代行やタンク周辺の点検に対応している業者もあります。安全に作業できないと感じた時点で、業者へ相談することが大切です。

1年以上水抜きやメンテナンスをしていない場合

1年以上水抜きをしていない場合でも、まずは取扱説明書に沿った短時間の排水を行うことは可能です。ただし、長期間蓄積した水垢や不純物は、1~2分程度の排水だけでは十分に取り除けないことがあります。

特に、設置後一度も水抜きをしていない場合や、お湯に大量の汚れが混ざる場合は、タンクや配管内に汚れが蓄積している可能性があります。

排水時間を自己判断で延ばしたり、洗剤をタンク内へ入れたりするのは避けてください。貯湯タンク内部は、一般ユーザーが分解して洗浄できる構造ではありません。

水抜きをしても汚れが多く出続ける場合は、専門業者による点検や洗浄を検討しましょう。機器の使用年数が長い場合は、部品の劣化も同時に確認してもらうと安心です。

水抜きをしてもお湯の汚れやにおいが改善しない場合

水抜きを行ってもお湯の汚れやにおいが改善しない場合は、貯湯タンク以外に原因がある可能性があります。ふろ配管、浴槽の循環口、蛇口、給湯配管などにも汚れがたまることがあります。

黒いゴム状の破片が出る場合は、配管や部品の劣化が考えられます。白い固形物が出る場合は、水道水の成分が固まったものや、配管内の付着物である可能性があります。

原因が分からないまま水抜きを何度も繰り返しても、改善しないだけでなく、栓や部品へ余計な負担をかけることがあります。

汚れの色や形、においが出る蛇口、症状が起きた時期を記録し、専門業者へ伝えましょう。必要に応じて、タンク、配管、循環口などを点検してもらいます。

水抜き後に水やお湯が出なくなった場合

水抜き後に水やお湯が出なくなった場合は、給水止水栓、排水栓、逃し弁、漏電遮断器の戻し忘れがないか確認してください。完全な水抜き後であれば、タンクが満水になっているか、空気抜きが完了しているかも確認します。

利用者が確認できる箇所を見直しても改善しない場合は、自分で機器を分解しないでください。弁やポンプ、センサーなどに不具合が起きている可能性があります。

何度も漏電遮断器を入れ直したり、複数の栓を繰り返し操作したりすると、最初の状態が分からなくなり、原因を特定しにくくなります。

使用を中止し、作業した手順と現在の栓の状態、表示されているエラーコードを専門業者へ伝えましょう。

水漏れや異音などの異常が見られる場合

貯湯タンク、配管、ヒートポンプユニットから水が漏れている場合は、水抜き作業を続けないでください。排水栓や水抜き栓の閉め忘れだけでなく、パッキンや配管、部品の劣化が原因になっている可能性があります。

水漏れが電気部品の周辺に及んでいる場合は、感電や漏電のおそれがあります。安全に操作できる場合のみ給水止水栓を閉め、漏電遮断器をOFFにしてください。

水抜き後に大きな振動音、金属音、通常とは異なる運転音が続く場合も、使用を止めた方が安全です。配管内の空気やポンプの不具合が考えられます。

水漏れや異音を放置すると、機器だけでなく建物や周辺設備へ被害が広がる可能性があります。早めに専門業者へ点検を依頼しましょう。

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エコキュートの水抜きに関するよくある質問

最後に、エコキュートの水抜きについて、手順や注意点だけでは解決しにくい疑問へ回答します。

エコキュートの水抜きにはどのくらい時間がかかる?

定期メンテナンスとして行う水抜きは、排水している時間だけであれば1~2分程度です。ただし、点検カバーや脚部カバーを外し、栓の位置を確認して、作業後に元へ戻す時間も必要です。

初めて作業する場合は、取扱説明書を確認しながら進めるため、全体で15~30分程度かかることがあります。部品の位置が分かっている場合は、より短い時間で終えられるでしょう。

一方、タンク内の水をすべて抜く完全な水抜きでは、タンク容量や機種によって長い時間がかかります。再使用時には、タンクを満水にする時間と、沸き上げる時間も必要です。

作業時間を短縮するために、排水時間を省略したり、満水になる前に電源を入れたりするのは避けてください。時間に余裕があり、明るい時間帯に作業しましょう。

定期的な水抜きではタンク内の水をすべて抜く?

定期メンテナンスとして行う水抜きでは、貯湯タンク内の水をすべて抜く必要はありません。排水栓を開け、タンクの底にある水を1~2分程度排出する方法が一般的です。

この作業の目的は、タンクを空にすることではなく、底部にたまった水垢や不純物を水と一緒に流すことです。必要以上に長時間排水すると、多くの水やお湯を無駄にする可能性があります。

タンクや配管内の水をすべて抜く完全な水抜きは、長期間使用しない場合、移設、撤去、交換などの際に行われます。定期的な水抜きとは作業工程が異なります。

どちらの水抜きが必要なのか判断できない場合は、取扱説明書の「お手入れ」と「長期間使用しないとき」の項目を分けて確認してください。

定期的な水抜きでもヒートポンプの空気抜きは必要?

タンクの底から1~2分程度排水する定期的な水抜きでは、一般的にヒートポンプユニットの空気抜きまでは行いません。タンク内の水をすべて抜かず、給水を再開して元の状態へ戻すためです。

一方、タンクと配管内の水をすべて抜いた場合は、再使用時にヒートポンプユニットの空気抜きが必要になることがあります。配管内に空気が残ったまま運転すると、水が正常に循環しない可能性があるためです。

ただし、必要な作業は機種によって異なります。定期メンテナンスでも別の操作が指定されている場合は、取扱説明書の内容を優先してください。

定期的な水抜きと完全な水抜きを混同すると、不要な栓を操作してしまう可能性があります。作業の目的を確認してから手順を選びましょう。

水抜き後にリモコンが試運転モードになったらどうする?

水抜き後に漏電遮断器をONにした際、リモコンへ試運転に関する表示が出ることがあります。長時間電源を切っていた場合や、完全な水抜き後に電源を入れた場合などに表示される可能性があります。

試運転モードの解除方法や必要な操作は、メーカーや機種によって異なります。画面の表示だけを見て、適当なボタンを繰り返し押すのは避けてください。

まず、貯湯タンクが満水になっているか、給水止水栓が開いているか、空気抜きが完了しているかを確認します。そのうえで、取扱説明書の試運転や再使用に関する項目を確認してください。

説明書どおりに操作しても通常画面へ戻らない場合や、同時にエラーコードが表示される場合は、コードと画面表示を記録し、専門業者へ相談しましょう。

エコキュートの交換前に水抜きをしておく必要はある?

エコキュートを交換する際は、古い貯湯タンク内の水を排出する必要があります。ただし、利用者が工事前に完全な水抜きをしておかなければならないとは限りません。

交換業者が工事の一環としてタンクの排水を行う場合もあります。自己判断で水抜きをすると、栓が固着して破損したり、水が止まらなくなったりする可能性があります。

工事前に利用者側で対応すべきことは、依頼する業者へ確認してください。水抜きを依頼された場合は、使用機種の取扱説明書に沿って行います。

長年使用したエコキュートでは、排水栓が劣化していることがあります。部品を安全に操作できない場合は、無理に水を抜かず、その状態を交換業者へ伝えましょう。

エコキュートの水抜きはメーカーや施工業者に依頼できる?

自分で水抜きするのが不安な場合は、メーカーの相談窓口、設置した施工業者、エコキュートに対応する専門業者へ相談できます。ただし、水抜きだけの依頼に対応しているかは、業者によって異なります。

水抜きは修理ではなくメンテナンスにあたるため、保証期間内でも有料になることがあります。出張費、作業費、点検費などが発生する可能性があるため、依頼前に料金を確認しましょう。

長期間水抜きをしておらず、汚れが蓄積している場合は、簡単な排水ではなく、タンクや配管の点検・洗浄を提案されることもあります。

依頼するときは、メーカー名、型番、使用年数、水抜きを最後に行った時期、現在気になっている症状を伝えると、必要な作業を判断してもらいやすくなります。

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まとめ

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エコキュートの水抜きは、貯湯タンクの底にたまった水垢や不純物を排出し、清潔な状態を保つためのメンテナンスです。定期的な水抜きでは、タンク内の水をすべて抜くのではなく、排水栓から1~2分程度水を流す方法が一般的です。

実施頻度は半年に1回程度が目安ですが、メーカーや機種によって異なるため、取扱説明書の内容を優先してください。お湯に汚れや濁り、においが見られた場合や、断水後に異常が出た場合も、必要に応じて水抜きを検討します。

作業では、高温のお湯によるやけどや、濡れた手で漏電遮断器を操作することによる感電に注意が必要です。栓が固くて動かない場合や、部品の位置が分からない場合は、無理に作業してはいけません。

水抜き後も汚れやにおいが改善しない、水やお湯が出ない、水漏れや異音が発生している場合は、貯湯タンク以外の汚れや部品の不具合も考えられます。自分で分解せず、エコキュートに対応できる専門業者へ相談しましょう。

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