給湯器を長く使うためのメンテナンス方法について
給湯器の耐用年数は10年で、メーカーやガス会社も10年ごとの交換を推奨しています。
お湯は毎日の生活で使うため給湯器が故障したら買い替えが必要になりますが、交換費用は決して安価ではありませんので、できるだけ長く使いたいものですよね。
給湯器の寿命を延ばし、長く安全に使うために日常生活でできるちょっとしたお手入れ方法をご紹介します。
給湯器が故障する原因って?
給湯器の故障原因には、部品の劣化や使用環境の悪さが大きく関わっています。
例えば、気温の低い冬場や寒冷地でお湯を作る場合、冷えた配管や継手が急激に熱されるため負担が大きくなり、金属疲労を起こしやすくなります。
暖房機能付き給湯器は、お風呂やキッチンのほかに床暖房や浴室乾燥機などで使うお湯も作るため、部品の消耗が早くなります。
また、給湯器は給気口から燃焼に必要な酸素を取り入れて燃焼後のガスを大気中に排出しますので、空気が適切に循環する環境でないと正常に稼働しなくなることもあります。
構成部品に負担をかけにくくし、正しい状況で使用することは、給湯器の寿命を左右するとも言えるのです。
給湯器の点検・メンテナンスの重要性
入浴や家事などで必要なお湯を毎日のように作っている給湯器は、永久的に使えるものではありません。
長く使っていると故障や不具合などが発生し、お湯が突然使えなくなる・温度の調節ができなくなる・リモコンにエラーコードが表示される等のトラブルが起きることがあるのです。
トラブルの原因は寒波による凍結や地震などの外的要因、まれにですが機器自体の初期不良や施工不良なども考えられますが、中でも部品の劣化や損傷など経年劣化によるものが大半を占めます。
給湯器はガスや石油などの燃料、電気、火、水などを使ってお湯を沸かしていますので、不具合があるのに無理に使い続けていると、ガス漏れによる一酸化炭素中毒、火災、爆発など人命に関わる事故を引き起こす可能性も否定できません。
給湯器は消耗品ですので部品の劣化や損傷は避けられないため、長く安全に給湯器を使うためには、耐用年数(寿命)である10年ごとの点検やメンテナンス、必要であれば修理や交換などの対応が重要となるのです。
給湯器の点検方法について
給湯器の点検は「法定点検」、「定期点検」、「自分でできる簡易的な点検」の3種類があります。
長期使用製品安全点検制度によって定められている「法定点検」、メーカーが推奨する「定期点検」では、両方とも有償となります。
点火装置や基板、サーミスタなど給湯器の内部部品の点検は一般利用者では行えないため、法定点検の通知が来た場合や本格的な点検がしたい場合は、メーカーに直接依頼してください。
「自分でできる簡易的な点検」は、一般利用者でもできる簡単な点検方法となります。
日常的に給湯器の点検を行うことで、機器を長く安全に使える効果が期待できます。
こまめなチェックや簡単なお手入れによって給湯器の使用状況が正しく改善されると、不具合が起きにくくなるからです。
また、動作不良などの早期発見にも繋がるため、故障トラブルや事故の発生を防ぐことができる可能性が高くなるとも言えるでしょう。
以下で、自分でできる給湯器の点検・メンテナンスについて詳しく解説いたします。
給湯器の点検・メンテナンスの確認ポイント
自分で給湯器の点検を行う際は、給湯器の前面カバーを外さないようにしてください。
故障原因となるなど危険性が高く、商品保証や工事保証の対象外となる可能性が高いです。
一般家庭においてご自身で給湯器の点検を行う場合、外観や運転音、周辺環境などが確認ポイントとなります。
いくつか例を挙げると、給湯器の外装が剝がれていないか、本体に穴が開いたりサビたりしていないか、排気口がススで汚れていないか、給気口がホコリやゴミなどで塞がっていないかなどが外観のチェックポイントです。
給排気口がいつの間にか植物で覆われていた、電源プラグが汚れていたりコンセントから抜けかけたりしていた
また、もしお湯を出した時に本体から異常な音がする(ゴーッ、ボンッ、ピーなど)、黒い煙が出ている、本体の下や配管からの水漏れ、ガス漏れに気が付いた場合はすぐに使用を中止してください。
上記のような異常に気付いた場合、使用期間が10年未満であればメーカーまたはガス会社に修理を依頼しましょう。
10年以上使っている場合は買い替えとなりますので、低価格・格安で給湯器を交換できる水猿にご連絡くださいませ。
点検方法は給湯器の取扱説明書にも記載されていますので、そちらもチェックされることをおすすめします。
給湯器の寿命を延ばすためのメンテナンス
凍結を防止する
給湯器の配管が凍結すると、膨張し破裂する恐れがあります。
配管は給湯器本体の内部と外部にありますが、特に内部の配管が破裂・損傷した際の修理費用は高額となるため注意が必要となります。
水が凍るほど外気温が下がることが予想されるときには、以下のような対策がおすすめです。
給湯器の凍結防止方法① 本体内部の配管
まず、給湯器には凍結防止機能が備わっていますので、寒い時期はお湯を使用しないときでも電源を抜かないようにしましょう。
ただし、結防止機能は本体と浴槽までの循環内だけであり、水道配管部分には効果がありません。
凍結は夜間から朝方に起きることが多いので、寝る前に少量の水を流しっぱなしにしておくのもおすすめです。
寒冷地にお住まいの場合や、冬季に出張や旅行などで給湯器を長期間使わない場合は、給湯器から水を抜いておきましょう。
給湯器下部の給水栓を閉めた後に、2か所ある水抜栓を開けると、給湯器内に残っている水を出すことができます。
水はバケツ等で受けた後に排水溝などに流して処理して、水を抜いた後は必ず水抜栓を閉めてください。
給湯器の凍結防止方法➁ 本体外部の配管
給湯器の本体外部の配管に断熱材をしっかり巻いておくと、凍結を予防できます。
寒冷地では断熱材だけでなく配管用のヒーターの取り付けもおすすめです。
断熱材は配管を紫外線から守る効果もあり、水猿では給湯器交換工事の仕上げで配管に断熱材を巻き付けております。
たまに配管がむき出しのまま放置されている現場を見かけることもありますので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
また、野良猫が多い地域では爪とぎ防止に配管カバーの取り付けもおすすめです。配管が隠れるので見た目をスッキリさせる効果もあります。
循環アダプターの清掃
追い焚き機能が付いている給湯器では、浴槽に循環アダプター(循環金具)が取り付けられています。
循環アダプターはお湯の出入り口となっており、配管内にゴミが入り込まないようにフィルターが付いています。
このフィルターがゴミなどの異物で目詰まりを起こすとお湯が循環しにくくなり、追い焚き時にお湯が適温にならない可能性があるのです。
循環アダプターの構造はシンプルで、回すと簡単に取り外すことができます。
細かいブラシなどを使って定期的に汚れをおとすようにしましょう。
給湯器を長く使うための使い方
水を使うときは、水側の水栓を使う
お湯と水の配管は分かれており、お湯は給水管、水は給水管を通って送られてきます。
給湯器の電源が入っていないときでもお湯側の水栓やレバーを開くと、冷たい水が給湯管を通ってでてきます。
給湯管に冷たい水が通ると、温度差によって配管の表面に結露が起きることがあり、錆やすくなってしまうのです。
また、冷たい水を通った給湯管は冷えてしまい、次にお湯を使ったときにバーナーで加熱されたときの温度差によって金属部分が傷みやすくなる可能性もあります。
そのため、冷たい水を使うときにはお湯側の水栓は使わず、水側の水栓を開けて使用するようにしましょう。