ガス給湯器の種類と機能
給湯器にはお湯をためるだけのシンプルなタイプや、自動でお湯はりや追い焚きができるタイプ、床暖房や浴室暖房乾燥や食器洗い機に対応できるタイプなどがあります。
代表的な給湯器の種類と機能をご紹介いたします。
給湯専用機
お風呂(浴槽、シャワー)や洗面台、キッチンなどに給湯することができます。
追い焚き機能はなく、給湯専用の機種です。
オートストップあり:リモコンでお湯の温度と湯量を設定し、湯はりボタンを押してから蛇口を開きます。設定湯量までお湯が溜まるとリモコンが音楽などで知らせてくれ、自動的にお湯の排出がストップします。給湯器の本体で強制的にお湯を止めるので、お湯はりが終わった後は蛇口を閉めてお湯はりボタンを解除する必要があります。
オートストップなし:設定湯量までお湯が溜まるとリモコンからアナウンスがあります。アナウンス後もお湯は出続けるので、蛇口を閉める必要があります。
高温水供給式:リモコンでお湯の温度と湯量を設定し、湯はりボタンを押しお湯はりをします。追い焚き機能はありませんが、お湯が冷めた際は約80℃の高温のお湯を追加(差し湯)することで温度調節が可能です。差し湯をすると湯量が増えるので、残り湯が多いままお湯を温め直すと溢れる恐れがあります。
ガスふろ給湯器
お風呂(シャワー・蛇口など)や洗面台やキッチンなどへの給湯、お風呂の自動お湯はり機能、追い焚き機能がある、スタンダードな給湯器です。
ガス風呂給湯器にはオートとフルオートがあります。
ノーリツの最新機種「GT-C62シリーズ」にはプレミアムタイプもございます。
オート:給湯・湯はり・追い焚きが自動です。
フルオート:オート機能に追加して、足し湯・追い焚き配管の洗浄が自動です。
プレミアム:フルオートの機能に追加して、残り湯のUV除菌機能がございます。また、人感センサー搭載リモコンを併用すると「見まもり機能」が働くため、入浴事故を防止することができます。
温水暖房付き給湯器
床下暖房や浴室暖房、温水式衣類乾燥機やミストサウナ、システム食器洗い乾燥器、パネルヒーターなどの暖房端末機に温水供給が可能となります。
暖房熱源機:温水暖房のみ対応。暖房端末機に循環させるお湯を温めます。蛇口からの給湯やお湯はり機能はありません。
温水暖房ガス給湯器:温水暖房用のお湯を温める機能と、給湯機能がございます。追い焚きやお湯はりといった機能はございません。浴室乾燥機や床暖房が設置されているマンションなどでは標準設備の場合があります。
温水暖房ガス風呂給湯器:温水暖房端末の使用、シャワーや蛇口からの給湯、お風呂のお湯はりや追い焚きができるパワフルな給湯器です。オートまたはフルオートから性能をお選びいただけます。
風呂釜・バランス釜、壁貫通式給湯器
風呂釜:浴槽内に溜めた水を沸かすための専用給湯器です。
追いだき機能のあるものや、シャワーが付いたタイプもございます。
キッチンや洗面台でお湯の使用はできません。
給排気方法により設置タイプが限定される場合があります。
バランス釜:「バランス式風呂釜」のことで、主に浴室内で浴槽の横に隣接して設置されます。
従来の風呂釜と比較して、風雨による燃焼への影響が少なく給排気のバランスの良さに魅力がありますが、狭い浴槽しか設置することができません。
壁貫通式ガス給湯器:壁貫通式ガス給湯器はバランス釜の給排気部分に収まるサイズで設計されたコンパクトな給湯器で、壁に埋め込んで設置します。バランス釜からの交換からが主で、バランス釜の幅を有効活用して専用の広い浴槽の使用が可能となります。リモコンでの操作が可能、追い焚きができるなどのメリットもあります。
小型瞬間湯沸かし器
号数が小さく、キッチンなどのスポット給湯に使用されます。
屋内に設置するため、使用の際は必ず換気する必要があります。
元止め式:湯沸かし器本体に接続されたシャワーホースからお湯を出すタイプ。一般家庭や飲食店のキッチンなどでよく見られます。
先止め式:本体から離れた位置の水栓蛇口からお湯を排出するタイプ。美容室や事務所の給湯室などで設置されていることがほとんどです。水圧が高ければ2階や3階まで温水を送ることができます。
給湯器の種類でよくあるご質問
ガス給湯器にはどの様な種類がありますか?
搭載機能によって細かく分類されます。一般家庭用で主流なのは、お湯を沸かす能力のみの「給湯専用機」、給湯と追い焚き機能が搭載された「ガスふろ給湯器」、給湯と追い焚きに加えて床暖房や浴室乾燥などの暖房端末用のお湯も作る「温水暖房付ふろ給湯器(給湯暖房熱源機)」などの種類です。詳細は「ガス給湯器の種類と機能について」をご覧ください。
給湯器はメーカーによって種類が変わりますか?
給湯器の種類はメーカーごとに違いはなく、搭載機能は基本的に同じです。給湯器のメーカーはノーリツ・リンナイ・パロマ・パーパスなどがあり、メーカーが変わっても種類が同じなら使い勝手はほとんど変わりません。詳しくは「給湯器のメーカーについて」をご覧ください。
給湯器の種類の選び方は?
基本的には、現在お使いの給湯器の後継機種や同等品を選ぶことをおすすめします。追い焚き機能を追加したい、浴室乾燥機があるけど使っていないから暖房機能は不要など、給湯器の種類変更は現場状況・集合住宅の管理規約などによって工事可否が変わりますので業者へご相談ください。関連記事:号数や省エネ給湯器など総合的な給湯器の選び方について
給湯器の選び方
故障した給湯器の交換機種選びでは、同等品や後継機種を選ぶと間違いなく取り換えることができます。
理由は、給湯器選びは上記でご紹介した種類・機能の他に、燃料の種類や号数など細かく確認しなければならない点が多数あるためです。
特に給湯器の設置タイプは選定時に注意が必要なポイントで、大きく分けると戸建て向けとマンション向けの2種類、細かいと壁掛型や据え置き型やPS設置型など何種類も展開されています。
給湯器は設置場所の状況によって取り付け可能な機種が異なるため、間違った設置タイプの給湯器を購入してしまうと工事自体ができないかもしれません。
給湯器の基本的な選び方は、下記リンク先をご参照ください。