おすすめ省エネ給湯器を徹底比較解説!
省エネ給湯器とは
省エネ型の給湯器にはエコジョーズ、エコフィール、エコキュート、エネファーム、エコウィルなどがあります。
省エネ給湯器とは従来型の給湯器より熱効率が高く、少ない燃料でたくさんのお湯を沸かすことが出来る高効率な給湯器のことを指します。
ガスや石油や電気など毎月かかる光熱費を節約できるだけでなく環境保全にも配慮された家計と環境にも優しい設計が特徴ですので、交換の際にエコタイプを選ばれる方が増加傾向にあり各自治体からも設置が推奨されているのです。
そんな人気の省エネ給湯器のメリットやデメリット、種類ごとの性能・交換費用・ランニングコストの比較、おすすめ製品をご紹介いたします。
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省エネ給湯器に交換するメリット
毎月の光熱費が安くなる
省エネ給湯器に交換する一番のメリットは、ランニングコストが安く抑えられるという点です。
お湯を沸かすためにはガス・石油(灯油)・電気などの燃料が必要で、お湯を使う量に比例して燃料を消費します。
省エネ型の給湯器は熱効率が高く、従来型よりも少ない燃料でたくさんのお湯を沸かすことが出来ます。
燃料の消費量が減ると、ガス代や灯油代や電気代など毎月の負担となる光熱費を節約することができるというわけです。
特にお湯をたくさん使うご家庭では、省エネ給湯器を設置することで高い節約効果が見込めます。
また、最新機種では待機電力も大幅に削減されるため、無駄な電力消費を抑えることもできます。
環境保全にも一役買うことが出来る
お湯を沸かすために石油やガスなどの燃料を燃焼させると、二酸化炭素(CO2)が発生します。
省エネタイプの給湯器は少ない燃料でたくさんのお湯を沸かすことが出来るため、従来タイプの給湯器よりCO2の排出量を減らすことができるのです。
現在の日本では二酸化炭素の排出量が減少傾向にあるものの、2017年時点での世界ランキングでは5番目と排出量は上位で、全体の約3.5%を占めています。
入浴や家事など生活にとって必要不可欠なお湯ですが、地球温暖化の一因となる温室効果ガスのCO2の排出量が少ないエコな省エネタイプの給湯器へ交換するだけで我慢せずに環境に配慮することができます。
種類によって様々なメリットがある
省エネ給湯器は燃料で種類がわかれ、それぞれメリットがあります。
例えばエコジョーズはエコ給湯器の中でも比較的お手頃に交換できる、エコフィールなら灯油なので燃料代が安い、エコキュートは電気代が安く済む、エネファームなら発電と給湯が自宅でできるなどが挙げられます。
ライフスタイルや燃料の種類、目的などからご家庭にとって最適なエコ給湯器を選ぶようにしましょう。
省エネ給湯器のデメリット
本体代が高い
省エネ型の給湯器はエネルギーをうまく活用するために、内部構造が複雑化されていたり、最新技術を駆使した機器が使用されています。
具体的な例を挙げると、潜熱回収型のエコジョーズやエコフィールでは従来機で1つだけだった熱交換器と呼ばれる精密部品が2台搭載されており、ヒートポンプを利用した湯沸かしのエコキュートでは専用のユニットが必要となります。
そのため、エコタイプではない従来型の給湯器と比べると本体価格は高額になってしまうのです。
工事費用が高い
省エネ給湯器の交換や取り付け設置工事は、従来型より作業内容が多いため追加の工事費が発生します。
例えば潜熱回収型の給湯器であれば、熱を再利用して排気温度が下がることで発生する結露水の処理のため「ドレン排水処理工事」が必要です。
また、省エネ型の給湯器は上記でも触れたように構造が複雑で部品も追加されていますので従来型の機械に比べて重量があり、貯湯タンクや専用ユニットが必要な給湯器では部材が大きく非常に重いため、作業に2名以上の人員が必要となります。
お湯の使用量によっては損をすることもある
省エネ型の給湯器は使う人すべての光熱費が安くなるわけではない点にも注意しなければなりません。
省エネ給湯器は従来型より導入費用が高額ですが、日々のランニングコスト(光熱費)は安くなります。
そのため、浮いた光熱費で従来型との交換費用の差額が回収できる見込みがある場合に交換するべきと言えます。
基本的に省エネ給湯器はお湯の使用量が多いほど、従来型より光熱費が安くなるのです。
使用人数は3~4人以上、ガス給湯器であれば20号や24号、石油給湯器であれば4万キロサイズなら、2~3年ほどで差額が回収できることがほとんどのためエコ給湯器への交換がおすすめです。
しかし、お湯をあまり使わない単身世帯やお風呂はシャワーで済ますというご家庭であれば、高いエコ給湯器を購入しても節約効果が低いため初期費用の回収は難しいと言えるでしょう。
省エネ給湯器の種類と比較
給湯器がお湯を作るために必要となる炎は、ガス・電気・石油などの燃料を消費して作られています。
省エネ給湯器は使用する燃料などにより名称が異なり、給湯の仕組みや形状、設置費用や毎月かかる光熱費の料金なども大きく変わります。
代表的な省エネ給湯器は、エコジョーズ、エコフィール、エコキュート、エネファーム、エコウィルなどが挙げられます。
エコウィルは販売が終了しているので、それ以外のエコ給湯器の特徴や価格帯、メリットやデメリットを紹介いたします。
エコ給湯器の名称 |
エコジョーズ | エコフィール | エコキュート | エネファーム |
---|---|---|---|---|
熱源 |
ガス | 石油 | 電気 | ガス |
方式 |
潜熱回収型高効率 ガス給湯器 |
潜熱回収型高効率 石油給湯器 |
CO2ヒートポンプ 給湯器 |
家庭用燃料電池 コージェネレーション システム |
給湯効率 |
給湯効率 95% 暖房効率 89% |
給湯効率 95% 暖房効率 95% |
エネルギー利用率 300% |
エネルギー利用率 95% |
CO2排出量/年間 |
818kg 従来型より15%減 |
1,363kg 従来型より13%減 |
なし | 従来システムより 1,330kg(38%減) |
発電機能 |
なし | なし | なし | あり |
給湯方式 |
瞬間式 | 瞬間式 | 貯湯式 | 貯湯式 |
貯湯タンク |
なし | なし | あり | あり |
給湯器の本体サイズ |
高さ705×幅480×奥行240mm | 高さ780×幅530×奥行300mm | ヒートポンプユニット (高さ735×幅825×奥行き300mm) 貯湯ユニット (高さ2,175×幅630×奥行き730mm) |
燃料電池ユニット (高1,650×幅400×奥行350mm) 貯湯ユニット (高さ1,650×幅700×奥行400mm) |
給湯器の重量 |
37.5kg | 36kg | 燃料電池ユニット58kg 貯湯ユニット69kg |
燃料電池ユニット (乾燥時59kg・運転時64kg) 貯湯ユニット (乾燥時81kg・運転時216kg) |
メンテナンス |
故障時のみ | 故障時のみ | 定期検査が必要 | 定期検査が必要 |
ランニングコスト |
都市ガス:6万円 LPガス:11万円 |
4.6万円 | 1.8万円 | 11万円 |
交換や設置にかかる |
25万~40万円 | 25万~40万円 | 40万~80万円 | 130万~180万円 |
主なメーカー |
ノーリツ リンナイ パロマ パーパス 他 |
ノーリツ コロナ 長府製作所(CHOFU) |
パナソニック 三菱電機 コロナ 日立 ダイキン |
パナソニック アイシン精機 京セラ |
補助金制度 |
有/自治体による | 有/自治体による | 有/自治体による | 有/自治体による |
省エネ給湯器各種の特徴・選び方
ガス給湯器エコジョーズ
ガス給湯器エコジョーズの特徴
エコジョーズは都市ガスまたはLPガス(プロパンガス)を燃料とする省エネタイプの給湯器です。
省エネ給湯器の中でも交換費用が安く熱効率にも優れた人気製品のため、コスパを重要視する方やなるべく低価格でエコ給湯器を導入したい方には最適と言えます。
従来型給湯器と比較したエコジョーズのメリット
貯湯タンクが不要な瞬間式であるため省スペースなコンパクトサイズで場所もとりません。
最近は高級な賃貸マンションでは標準でエコジョーズが設置されていることも多く、床暖房や浴室乾燥に対応した温水暖房タイプもございます。
設置タイプは戸建てなら屋外の壁掛型や据置型が基本で、マンションの場合はベランダの壁掛型またはPS(パイプスペース/パイプシャフト)に設置します。
従来品の給湯器を使っている時よりもガス代が約10%ほど安くなるため、お湯の使用量が多いほど節約効果の恩恵が期待できると言えます。
使用人数は3~4人以上、号数が20号または24号とお湯をたくさん使うなら、エコジョーズへ交換することで十分な節約効果が得られるでしょう。
特に都市ガスと比べて値段が高くなりがちなLPガスを使用されている場合、熱効率がアップすると毎月のガス料金に大きく影響するためエコジョーズをおすすめいたします。
エコジョーズのデメリット
日々の節約効果が高いエコジョーズですが、従来型に比べると交換設置かかる初期費用は高くなります。
エコジョーズは従来型より機器の構造が複雑ですので本体価格が高く、ドレン排水と呼ばれる結露水の処理工事も必要となるからです。
エコウィルの交換はエコジョーズがおすすめ
エコウィルはコージェネレーションシステムにより燃料であるガスから電気を作り、お風呂や暖房用のお湯を沸かす給湯器です。
2017年9月に新規販売が終了したため、故障や不具合の際にはエコウィル以外の省エネ給湯器を交換機種に選ぶ方がほとんどです。
給湯器交換の水猿では、同じガスを使ったエコジョーズへの交換を推奨しております。
エコジョーズに発電機能はありませんが、交換にかかる費用が省エネ給湯器の中でも飛びぬけて安く、場所をとる貯湯タンクの設置も不要で省スペース。
弊社ではエコジョーズへの交換なら最短即日の迅速出張対応が可能で、工事時間も比較的短時間で済みます。
床暖房や浴室乾燥に対応した温水暖房機能付きのエコジョーズは受注生産となりますが、給湯器交換の水猿では早ければ2~3日でご用意することが出来ます。
石油給湯器エコフィール
石油給湯器エコフィールの特徴
エコフィールは石油(灯油)を燃料とする省エネ型の給湯器で、主に寒冷地で使用されています。
3~4人以上の家族構成、または給湯能力が4万キロの給湯器をお使いであれば、エコフィールタイプへ交換することで毎月の灯油代を節約できるでしょう。
従来型給湯器と比較したエコフィールのメリット
光熱費の節約以外にも、燃焼音が従来品より静かな低騒音設計、灯油を燃焼する際の独特なニオイを軽減する比例制御バーナーの搭載など快適に使用できる工夫が凝らされています。
石油給湯器(灯油ボイラー)は水道直圧式と貯湯式があり、省エネ給湯器のエコフィールはどちらのタイプも販売されています。
おすすめは瞬間式の水道直圧式で、水道圧力そのままのパワフルな水圧でお湯が使えるため、給湯器本体から離れた2階や3階においても勢いのあるシャワーを存分に楽しむことが出来ます。
貯湯式は井戸水を利用した湯沸かしには最適ですが、使い勝手がよくないため水道直圧式に買い替える方が増加傾向にあります。
エコフィールのデメリット
従来型のボイラーに比べて、初期費用が高くなります。
エコフィールは熱エネルギーの大半を利用できる仕組みになっており効率的にお湯を沸かすことができますが、従来型のボイラーより排気の温度が低く、ドレン排水と呼ばれる酸性の結露水が発生します。
ドレン排水は汚水系統へ流して処理しなければならないので、専用の排水管を作成する必要があるのです。
また、エコフィール用の排気筒には結露に強い加工が施されており、従来型で使用される排気筒より金額が高くなります。
電気給湯器エコキュート
電気給湯器エコキュートの特徴
エコキュートはヒートポンプ技術を用いた省エネタイプの給湯器で、大気中の熱と電気を使って水を加熱しお湯を作ります。
電気代の安い深夜にお湯を作るため、他の省エネ給湯器と比較して光熱費がずば抜けて安いという特徴があります。
エコキュートのメリット
機器自体の熱効率は300%と非常に高く、特にご自宅内の太陽光発電システムと組み合わせるとほとんどのエネルギーを無駄にしません。
また、オール電化を導入されているなら、ガス代や灯油代を完全無くすこともできます。
エコキュートのデメリット
ヒートポンプユニットと貯湯タンク両方を設置するため、交換や導入にかかる費用は瞬間式よりも高額です。
また、お湯を専用タンクに溜めて保存するため設置場所の確保が必要、タンク容量以上のお湯を使うとお湯切れを起こす、低周波による騒音が発生する等のデメリットにも注意が必要といえます。
ガス給湯器エネファーム
ガス給湯器エネファームの特徴
エネファームはガスを利用して発電を行い、同時に排熱を利用して水を加熱してお湯も作ることが出来ます。
エネルギー効率が非常に高く、太陽光発電と併用した場合は自宅で電力のほとんどを賄うことができます。
エネファームのメリット
貯湯式ですがバックアップ熱源機があるため、たくさんお湯を使ってもお湯切れを起こす心配もありません。
停電時でも継続して電気を供給し、タンク内のお湯(水)は生活用水として使用できるため、災害に強く安心感があると言えます。
設置には補助金が出る、ガス会社によりエネファーム専用の料金システムがあるなどメリットがたくさんあります。
発売当初は300万円前後と高額でしたが、普及率の拡大とともに現在では160万円前後まで値段が下がりました。
エネファームのデメリット
貯湯タンクと燃料電池ユニットが必要なので設置スペースの確保が必要である、運転時に低周波音が発生するため設置場所を選ぶ必要があり場合によっては近隣住民とトラブルになる心配もある、補助金が出たとしてもエコ給湯器の中でも高額である、エネファーム専用のガス料金プランでは契約年数に縛りがある等のデメリットもあります。
弊社ではエネファームの交換は対応しておりませんので、工事はお住いのガス会社様までお問い合わせください。
省エネ型給湯器に関する よくあるご質問
ランニングコストで比較すると、どの省エネ給湯器がおすすめですか?
ランニングコストのみに着目した場合は、エコキュートがおすすめです。ガスや灯油を使用せず電気代が安い深夜電力の時間にお湯を沸かすため、給湯にかかる光熱費が低価格となります。初期費用や修理代が高額、広い設置スペースが必要、騒音トラブル問題の心配があるなどデメリットもあります。関連情報:省エネ給湯器エコキュートについて
給湯器選びで性能や効率は比較しておいたほうが良いですか?
給湯器の性能変更をお考えでしたら、比較されることをおすすめします。燃料はガス・灯油・電気のどれか、追い焚き機能の有無、床暖房や浴室乾燥対応機かどうか、お湯の使用人数にあった給湯能力(号数)、省エネ性能が必要かなど選定ポイントは多いため、お悩みの際は業者に相談しましょう。関連情報:給湯器の基本情報
給湯器のサイズや重量は各社で比較すると違いがありますか?
給湯器は同等品であっても、メーカーによって大きさや重量が異なります。そのため給湯器の交換は元と同じメーカーの後継品がおすすめですが、同等品であれば使い勝手や能力はほとんど変わらないため、別メーカー品への買い替えでも問題ありません。関連情報:給湯器のメーカー一覧と特徴
複数の給湯器で見積比較はできますか?
水猿では複数機種の見積もりにも対応しております。例えば「オートとフルオート」、「従来型とエコジョーズ」、「20号と24号(号数)」、「ノーリツ製品とリンナイ製品」などの見積もり比較がご希望でしたらお気軽にお申し付けください。