ライフスタイルに合わせて適切な給湯器を選ぼう
故障や寿命による給湯器交換や、新規で取り付ける際にはどの製品を選ぶかが重要となります。
給湯器選びで大切なのは、お湯の使用人数や設置場所の環境、必要とする機能が搭載されているかなどを考慮して適切な製品を選ぶということです。
給湯器はたくさんの種類が製造販売されており、機種によって搭載されている機能や能力は様々です。
耐用年数は約10年と長いため、値段が高いから・安いからで決めてしまうと、費用が無駄にかかるだけで給湯器の能力を十分に活かせなかったり不便な思いをして後悔したりするかもしれません。
一番簡単な給湯器の選び方
最も簡単かつおすすめの選び方は、「今使っている給湯器と同じメーカーの後継機種」または「他メーカーの同等品」を選ぶ方法です。
特に同じメーカー同士の交換であれば、配管などの接続位置が変わらないことが多いため工事の時間や部品代を節約できる可能性が高くなります。
工事費用が安く済みますし、使い勝手は今までと変わりません。
そのため水猿では後継機種または同等品をご案内させて頂くことが多いです。
給湯器を新しく設置したい、給湯器のグレードをアップorダウンしたい場合
お湯を沸かすための燃料、号数、設置タイプ、追い焚きや暖房機能の有無、省エネ性能などを決め、適切な製品を選ぶ必要があります。
以下では、給湯器選びに必要となる基本的な情報や注意点などをご紹介いたしますので、ご活用ください。
給湯器の基本情報
燃料の種類
給湯器は燃料を元に水を加熱し、お湯を作ります。
一般家庭では、ガス、石油(灯油)、電気の3種類が主な燃料で、それぞれの燃料に対応している給湯器が製造販売されています。
近年ではガスと電気の両方を使うハイブリッド給湯器なども人気があります。
ガス給湯器
都市ガスとLPガス(プロパンガス)の2種類があり、それぞれ使用できる給湯器は異なります。
都市ガスはガス会社の供給エリア内において、自宅にガス管が通っている場合に使用可能です。
LPガスはご家庭ごとにボンベを設置して使用することが多く、使用量が高い場合が多いですが災害時の復旧に強いという特徴があります。
石油給湯器・ボイラー
石油(灯油)を燃料とする給湯器は、寒冷地で使用されることが多いタイプです。
高い給湯能力を持ち、燃料代も低価格。
石油が無くなれば給油をする必要があります。
電気給湯器
専用の貯湯タンクの中に溜めた水を、電気を使ってヒーターで加熱します。
ガスや石油の給湯器と違って火を使わないため安全性が高いという特徴があります。
電力会社によってはオール電化住宅などに向けた専用の電気料金プランなども用意されています。
給湯器のメーカーについて
給湯器を製造販売しているメーカーで知名度が高いのは、ノーリツ、リンナイ、パロマの3社。
その他にも多数のメーカーで製造販売が行われており、パーパスやハーマンやガスター、東京ガスや大阪ガス、TOTOやナショナルやコロナ、長府製作所やタカラスタンダードやリクシルなどが有名どころだと言えるでしょう。
どこのメーカーが良いの?
給湯器はメーカーごとに大きな違いがありません。
種類ごとの機能や号数などは同じですので、基本的にはどのメーカーを選んでも問題なく使えるでしょう。
ただし、本体のサイズ、配管や配線の位置などはメーカーによって変わります。
そのためメーカーを変えるなら加工作業が必要となりますので、今使われている給湯器と同じメーカーへの交換がおすすめです。
工事にかかる時間や部品代を最小限に抑えることが出来るからです。
中には給湯器事業を撤退している、または他社に事業を引き継いでいる、OEM製品を使用している場合もあるため同じメーカー同士の給湯器交換ができない場合もあります。
また、リモコンや本体のデザインも変わりますので、ご自宅やお部屋の雰囲気や好みに合わせるのも良いでしょう。
給湯器の種類
給湯専用給湯器
最もシンプルなタイプの給湯器で、お湯を沸かす機能のみとなります。
お風呂のお湯はりは手動で水栓蛇口を開いたり閉じたりする必要があります。
オートストップ搭載機種であれば、お湯はりが終わると強制的にお湯を止めるため、止め忘れによってお湯を溢れさせる心配がありません。
高温水供給式(差し湯)は追い焚き感覚で冷めたお湯を温め直すことができます。
追い焚き付き給湯器
ふろ給湯器と呼ばれるタイプ。
蛇口やシャワーからの給湯に加え、追い焚き機能が搭載されています。
基本の追い焚き機能を搭載したオート、配管クリーンなどの機能も搭載されたフルオートがあります。
温水暖房対応の給湯器
床暖房や浴室乾燥機などの暖房端末を使用するためには、温水暖房に対応した給湯器が必要です。
各水栓蛇口からの給湯、ふろ自動によるお風呂沸かし、追い焚き保温、床暖房等の暖房機能を搭載した高機能タイプが人気かつ普及率が高いです。
そのほか、暖房機能のみの熱源機タイプ、給湯と暖房機能が使えるタイプもあります。
東京ガスのTES熱源機では、ノーリツやリンナイ製品に買い替えることで費用を大幅に抑えることができます。
温水暖房に対応した給湯器では、通常タイプよりもお湯をたくさん沸かすため小エネルギーで効率的な湯沸かしができる省エネ型のエコジョーズの導入がおすすめです。
ふろがま(バランス釜)、壁貫通式給湯器
風呂釜は追い焚き機能のみに特化した湯沸かし器で、浴槽内に溜めた水を風呂釜に循環させて加熱します。
バランス釜は風呂釜の一種で、出湯管から直接お湯を出してお風呂にお湯を溜めることができ、シャワー付きタイプもございます。
バランス釜本体は浴室内の浴槽の真横設置し、室外へ通じる給排気口から酸素の取入れや排気ガスの排出を行っています。
壁貫通式給湯器はバランス釜の給排気口部分に埋め込むことができるコンパクトサイズの給湯器で、広い浴槽を使用できるバランス釜からの交換におすすめです。
オートとフルオートとは
追い焚きができる給湯器にはオートとフルオートの2種類があります。
価格差は1万円程度。
ライフスタイルに合わせてお選びください。
オートからフルオートへのグレードアップ、またはグレードダウンも可能となっております。
オート
給湯、湯はり、追い焚き保温を自動で行います。
基本の追い焚き機能が搭載されている種類で、交換費用を安く抑えたい場合にはオートがおすすめです。
フルオート
給湯、湯はり、追い焚き保温、さらに追い焚き配管の洗浄と足し湯も自動となります。
浴槽内のお湯の水位を検知するセンサーが搭載されており、残り湯の沸かし直しや足し湯で適切な量のお湯を追加してくれます。
給湯器の号数とは
号数はガス給湯器の給湯能力を表しており、一般家庭では16号、20号、24号が主に使われています。
数字が大きいほど一度にたくさんのお湯を沸かすことができ、入浴と家事など2か所以上でお湯を使う機会が多くなるご家庭では大きい号数を選ばれることをおすすめします。
単純な選択方法はお湯の使用人数に合わせることで、16号なら1人、20号なら2~3人、24号なら4人以上が目安となります。
給湯器の設置タイプについて
戸建ての場合、壁掛型または据置型の使用が一般的です。
集合住宅の場合、壁掛型またはPS設置型を使用することが多いです。
壁掛型は主にベランダの外壁に固定されていることが多くなります。
PS設置型は標準設置・アルコーブ設置・後方排気型・上方排気型・前方排気型などの種類があり、玄関の横に埋め込むように設置されているか、扉の中に収められています。
給湯器の設置タイプはどれが良いの?
基本的には、現在ご使用中の給湯器と同じ設置タイプへの交換が最もおすすめです。
特に同じメーカーの後継機種を選定した場合、配管や配線などの接続位置がほとんど同じですので作業費や部品代を最も抑えることができます。
マンションやアパート等の集合住宅では、管理規約等によって同タイプへの交換が義務付けられている場合がございますのでご注意ください。
また、隣接設置型など元の機種によっては異なるタイプへの買い替えが良い場合もございます。
型番や設置状況をお伝えいただければ最適な機種をご案内いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
省エネタイプの給湯器とは
省エネ型の給湯器は従来型と比べて効率的にお湯を沸かすことができます。
燃料や待機電力の消費量を低減できるため、光熱費の節約効果が期待できます。
また、地球温暖化の一因である二酸化炭素の排出量も減らすことが出来ますので、環境に配慮したエコ生活を送ることもできます。
ガス・石油・電気といったそれぞれの燃料ごとに省エネ給湯器が販売されており、ガスならエコジョーズやエネファーム、石油(灯油)ならエコフィール、電気ならエコキュート、ガスと電気を使うエコワン。
エコウィルは2017年で販売が終了しておりますので、お使いの場合は他の省エネ型給湯器への交換をご検討ください。
水猿のおすすめはエコジョーズ
エコジョーズはガスを燃料とする省エネ型の給湯器。
瞬間式の湯沸かし方式のため、貯湯タンクが不要で本体サイズがコンパクトで、機器代も安く済みます。
水猿ではノーリツ、リンナイのエコジョーズ給湯器の在庫を一定数確保しており、格安価格&スピード工事に対応可能です。
エコジョーズが古くなったので買い替えたい、従来型からエコジョーズに交換したい、エコウィルをエコジョーズに取り換えたいなどお気軽にご相談ください。
省エネ給湯器のドレン排水について
省エネタイプの給湯器はこれまで捨てられていた排気熱を利用して効率的にお湯を沸かすため、従来型の給湯器に比べると排気温度が低くなります。
エネルギーのほとんどを無駄なく使うことができますが、本体内部でドレン水と呼ばれる結露水が発生するため、垂れ流しにはせず排水として処理する必要があります。
ドレン排水は基本的に汚水扱いとなりますが、自治体の指示によっては雨水系統に流すことも可能です。
戸建てと集合住宅、またそれぞれの設置状況によってドレン排水管工事の方法は変わります。