電気錠が停電した時の対処法|非常時の開け方と注意点を解説
この記事でわかること
・停電時の電気錠の動作パターン
・開かない場合の解錠方法(物理キー・サムターン等)
・設置場所別の注意点(玄関/共用部/オフィス/非常口)
・停電前後にやるべき対策と確認事項
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
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電気錠は、電気の力で施解錠を行う便利なシステムですが、停電時には正常に動作しなくなる可能性があります。
万が一の事態に慌てないためには、停電時の電気錠の挙動を正しく理解し、適切な対処法を知っておくことが不可欠です。
この記事では、停電によって電気錠に起こる動作パターンから、非常時の具体的な解錠方法、設置場所ごとの注意点、そしてトラブルを防ぐための事前対策や復旧後の確認事項までを網羅的に解説します。
目次
停電発生!電気錠に起こる3つの動作パターン

停電時の動作は、電気錠の製品や設定によって大きく3つのパターンに分かれます。
これは「フェイルセーフ」や「フェイルセキュア」という設計思想に基づいており、安全性や防犯性のどちらを優先するかによって仕様が異なります。
自宅や施設の電気錠がどのタイプに該当するかを事前に把握しておくことで、停電時にも落ち着いて行動できます。
ここでは、それぞれの動作パターンの特徴について具体的に説明します。
自動的に施錠されるタイプ
このタイプは「フェイルセキュア(通電時解錠型)」と呼ばれ、停電が発生すると自動的に施錠状態になります。
電気が流れている間は解錠され、電気が止まると施錠される仕組みです。
主にオフィスの出入り口や通用口など、停電時でも防犯性を維持したい場所に設置されます。
情報資産や物品の盗難を防ぐことを目的としており、セキュリティを最優先する設計思想に基づいています。
自動的に解錠されるタイプ
このタイプは「フェイルセーフ(通電時施錠型)」と呼ばれ、停電が発生すると自動的に解錠状態になります。
普段は電気が流れることで施錠状態を保ち、停電で通電が途絶えると解錠される仕組みです。
人命の安全確保を最優先に考えられており、消防法で定められている非常口や、マンションの共用エントランスなどに採用されています。
災害時に避難経路を確保し、閉じ込めを防ぐことが主な目的です。
一方で、停電中は誰でも建物内に侵入できてしまうため、防犯性が低下するという側面も持ち合わせています。
停電直前の状態を維持するタイプ
このタイプは「停電時維持型」や「モーター施解錠型」とも呼ばれ、停電が発生しても直前の状態、つまり施錠されていた場合は施錠のまま、解錠されていた場合は解錠のままの状態を維持します。
この仕組みは、施錠や解錠の動作を行う瞬間にだけモーターへ通電させる方式のため、停電の影響を受けません。
利用者の意図しないタイミングで施錠されたり解錠されたりすることがないため、戸建て住宅の玄関などで多く採用されています。
停電が復旧した後も、特別な操作をせずそのまま使用を継続できるのが特徴です。
停電で電気錠が開かない!非常時の具体的な解錠方法
万が一、停電によって電気錠が開かなくなってしまったら、いくつかの対処法が考えられます。
多くの電気錠には、非常時に備えた物理的な解錠手段が用意されています。
慌てずに状況を確認し、適切な方法を試すことが重要です。
ここでは、電気錠が開かなくなった場合の具体的な解錠方法を3つ紹介します。
事前にこれらの方法を把握しておけば、いざという時にも冷静に対応できるはずです。
非常用の物理キーで開ける

ほとんどの電気錠には、通常の鍵と同様に鍵穴(シリンダー)が備わっています。
停電などの非常時には、この鍵穴に専用のメカニカルキー(物理キー)を差し込んで回すことで、電気系統とは無関係に扉を解錠できます。
普段はカードキーや暗証番号で開けている場合でも、この物理キーの存在は非常に重要です。
万が一の事態に備え、物理キーをどこに保管しているかを常に把握し、外出時には1本携帯するように心掛けてください。
家族間でも保管場所を共有しておくと、より安心です。
YKKap スマートコントロールキー→https://faq.ykkap.co.jp/faq_detail.html?id=8495
MIWA スマート電気錠 iEL smartシリーズ→https://www.miwa-lock.co.jp/miwa_smartphone/tec/support/teiden_info.html
MIWA スマート電気錠 iEL Zero smartシリーズ→https://www.miwa-lock.co.jp/miwa_smartphone/tec/support/teiden_info.html
室内のサムターン(手動ツマミ)を回す

もし停電時に室内にいる場合は、扉の内側にあるサムターンを直接手で回すことで解錠可能です。
サムターンは電気錠の電気系統から独立した機械的な部品であるため、停電の影響を受けません。
特別な工具なども必要なく、普段扉を開けるのと同じ要領で操作できます。
この方法は、室内からの退出を保証するための基本的な機能として、ほとんどの住居用電気錠に備わっています。
万が一閉じ込められたと感じても、まずは落ち着いてサムターンの位置を確認し、手動での解錠を試みてください。
停電の復旧を待ってから操作する
外出先で停電が発生し、自宅へ入れなくなった場合や、室内にいて特に急いで外に出る必要がない状況であれば、停電の復旧を待つのも一つの方法です。
電力会社のウェブサイトなどで復旧見込み時間を確認し、安全な場所で待機します。
ただし、停電が長時間に及ぶ可能性や、物理キーを所持していない場合は、この方法だけに頼るのは危険です。
特に、室内に小さな子どもや高齢者がいる場合、あるいは体調が悪い時などは、他の解錠方法を検討したり、管理会社や鍵の専門業者に連絡したりすることも視野に入れる必要があります。
【設置場所別】停電時の電気錠の注意点と確認ポイント
電気錠は、戸建て住宅の玄関からマンションの共用部、オフィスの出入り口まで様々な場所に設置されています。
設置される場所の特性によって、求められる機能や停電時の動作設定が異なります。そのため、停電が発生した際の注意点や影響も一様ではありません。
ここでは、主要な設置場所ごとに、停電時の注意点と事前に確認しておくべきポイントについて解説します。
戸建て・マンションの住戸玄関の場合

戸建てやマンションの住戸玄関に設置される電気錠は、防犯性を考慮し、停電時に施錠状態を維持するタイプや自動で施錠されるタイプが多く採用されています。
そのため、停電時に締め出されるリスクを避けるために、外出の際は必ず物理キーを携帯することが重要です。
また、オートロック機能が設定されている玄関の場合、停電から復旧した際に意図せず施錠される可能性も考えられます。
短時間の外出であっても、鍵を持たずに家を出ることは避けるべきです。
家族間で物理キーの保管場所を共有しておくなどの対策も有効です。
マンションの共用エントランスの場合

不特定多数の居住者が出入りするマンションの共用エントランスでは、住民の閉じ込めを防ぎ、安全な避難経路を確保することが最優先されます。
そのため、多くの場合、停電時には自動的に解錠される「フェイルセーフ」設定が採用されています。
これにより、停電中も自由に出入りが可能になりますが、同時にセキュリティレベルは低下します。
誰でも建物内に入れてしまう状態になるため、特に夜間の停電時には注意が必要です。
多くの施設では停電補償バッテリーが備えられていますが、その稼働時間には限りがあることを認識しておきましょう。
オフィスの出入り口や通用口の場合

企業の機密情報や重要な資産を守るため、オフィスの出入り口や通用口では、セキュリティを最優先するフェイルセキュア設定、つまり停電時に自動で施錠されるタイプが一般的です。
これにより、停電に乗じた不正侵入のリスクを低減します。
ただし、従業員の安全を確保するため、室内側からはサムターンや非常解錠ボタンなどで常に解錠できる仕組みになっています。
停電時にはカードリーダーや生体認証システムが機能しなくなるため、物理キーでの解錠方法や管理担当者の連絡先などを、従業員に周知徹底しておくことが求められます。
非常口の場合

火災や地震などの災害時に避難経路として使用される非常口は、人命の安全確保が重要な使命です。非常口には、避難経路の確保や誘導灯の設置などに関する規定が適用されます。
普段は防犯のために施錠されていても、停電や火災報知器との連動によって、自動的かつ強制的に解錠される仕組みが採用されている場合があります。
この設定は法律で定められているため、管理者の判断で変更することはできません。施設の管理者は、非常口の電気錠が停電時に正常に解錠されるか、定期的な点検を通じて確認しておく必要があります。
万が一に備える!電気錠の停電トラブルを防ぐための事前対策

停電はいつ発生するか予測が困難です。
そのため、電気錠を使用している場合、万が一の事態に備えて事前に準備をしておくことがトラブルを最小限に抑える鍵となります。
ここでは、停電による電気錠のトラブルを未然に防ぐために、平時から行える具体的な対策をいくつか紹介します。
これらの対策を講じておくことで、突然の停電にも安心して対応できるようになります。
自宅の電気錠がどのタイプか確認しておく方法
まず基本となる対策は、自宅や自社に設置されている電気錠が、停電時にどのような動作をするタイプなのかを正確に把握しておくことです。
「自動で施錠される(フェイルセキュア)」、「自動で解錠される(フェイルセーフ)」、「直前の状態を維持する」の3つのうち、どれに該当するかを知ることで、とるべき行動が変わってきます。
確認方法としては、製品の取扱説明書や仕様書を読むのが最も確実です。
もし手元にない場合は、メーカーの公式ウェブサイトで製品情報を調べるか、設置を依頼した施工業者や建物の管理会社に問い合わせることで確認できます。
停電補償バッテリー付きの製品を選ぶ
停電時のリスクを根本的に低減する方法として、停電補償機能が付いた制御盤やバッテリーを導入することが挙げられます。
これは、停電が発生した際に内蔵された蓄電池から電力を供給し、一定時間、電気錠を通常通り作動させ続けるための装置です。
製品によって電力の供給時間は数十分から数時間と異なりますが、短時間の停電であれば影響を全く受けずに済みます。
新規で電気錠を設置する場合はもちろん、既存のシステムに後付けできる場合もあります。
ただし、バッテリーには寿命があるため、定期的な点検や交換を怠らないようにしてください。
防犯性を高めるために補助錠を設置する
停電時に自動で解錠される「フェイルセーフ」タイプの電気錠は、避難経路の確保には有効ですが、防犯面では不安が残ります。
この弱点を補うために、シリンダー式の補助錠を別途設置し、「ワンドア・ツーロック」にする対策が効果的です。
主錠である電気錠が停電で機能しなくなったとしても、もう一つの物理的な鍵で施錠しておくことで、セキュリティレベルを維持できます。
特に、マンションの共用エントランスなど、不特定多数の人が出入りする場所の防犯性を高めたい場合に有効な手段といえるでしょう。
停電の影響を受けない「電子錠」も選択肢に入れる
電気錠は配線を通じて建物から給電されるため停電の影響を受けますが、電子錠は製品本体に内蔵された乾電池で駆動します。
そのため、建物の停電が直接的な動作不良につながることはありません。
この利点から、停電対策として電子錠を選択するケースも増えています。
ただし、電子錠も電池が切れてしまえば動作しなくなるため、定期的な電池交換は必須です。
多くの製品には電池残量低下を知らせるアラーム機能が搭載されているので、そのサインを見逃さないようにすることが重要になります。
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停電から復旧した後にやるべきこと
停電が復旧した後、電気錠が正常に動作するかどうかを確認することは非常に重要です。
停電時の電圧変動などが原因で、システムの設定が初期化されたり、動作に不具合が生じたりする可能性があるからです。
停電後は、まずリモコンキー、カードキー、暗証番号など、普段使用している方法で施解錠が問題なく行えるか一通り試してください。
また、オートロック機能が意図通りに作動するか、施錠・解錠のタイミングに異常がないかもチェックします。
もし何らかの不具合が見つかった場合は、取扱説明書を参照するか、メーカーや設置業者に連絡して点検を依頼する必要があります。
まとめ
電気錠が停電した際の動作は、「自動施錠」「自動解錠」「状態維持」の3パターンに大別され、製品や設置場所の用途によって設定が異なります。
停電で開かなくなった場合は、物理キーや室内のサムターンを使って解錠するのが基本的な対処法です。
万が一に備え、事前に自宅の電気錠のタイプを確認し、物理キーの保管場所を決めておくことが求められます。
また、停電補償バッテリーの設置や補助錠の追加も有効な対策となります。
停電復旧後には、必ず正常に動作するかを確認し、異常があれば専門業者に相談してください。
鍵屋の鍵猿は電子錠の取り扱いもございます。停電の影響を受けないため、ご自宅でも取り入れやすいです。気になる方はお気軽にご相談ください。
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