ドアクローザーの選び方とは?種類や機能を理解して最適な製品を見つけよう!
この記事でわかること
- ドアクローザーの基本的な役割や仕組み
- スタンダード型・パラレル型・コンシールド型など種類ごとの特徴と違い
- ドアのサイズ・重量・設置環境に合わせた正しい選び方のポイント
- DIYで交換できるのか
- 業者に依頼すべきかの判断基準と費用相場
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
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ドアクローザーは、開いたドアを自動でゆっくり閉めるための装置です。玄関ドアや室内扉に取り付けられ、ドアの閉まり方を制御することで「バタン!」という激しい音や勢いを防ぎ、安全で静かな開閉を実現します。特に子どもや高齢者がいるご家庭では、急激にドアが閉まる事故の防止に役立ちます。また、ドアを確実に閉めることで冷暖房効率を保ち、防犯性の向上にも貢献する重要なパーツです。
本記事では、ドアクローザーの基本的な種類や機能、そして失敗しない選び方のポイントを徹底解説します。ドアのタイプや設置環境に合った製品の選定方法から、交換作業を自分で行う場合の注意点、プロに依頼するメリットまでわかりやすく紹介します。初めてドアクローザーを選ぶ方でも安心して最適なモデルを見つけられるよう、ポイントを整理していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ドアクローザーとは何か?役割と仕組みを解説!

ドアクローザーとは、ドアを開けた後に自動で静かに閉めるための油圧式の装置です。扉上部に設置され、内部の油圧シリンダーとスプリングの力でドアの閉まる速度を調整します。これにより、勢いよくドアが閉まるのを防ぎ、指を挟む事故や大きな音の発生を抑えることができます。
主な役割は以下の通りです。
- ドアの自動閉鎖:開放されたドアを自動的に閉めてくれるため、閉め忘れを防止できます。
- 静音性の確保:ドアが「バタン!」と音を立てて閉まるのを防ぎ、騒音トラブルを軽減します。
- 防火・防煙性の向上:防火扉などでは、ドアが常に閉じている必要があるため、ドアクローザーは不可欠な存在です。
- セキュリティ向上:自動で閉まることで、外部からの侵入を防ぐ効果もあります。
このようにドアクローザーは地味ながら重要な役割を果たし、住宅からビルまで様々な場所で活躍しています。
ドアクローザーの種類

一口にドアクローザーと言っても、取り付け方法の違いによって主に3種類に分類できます。ドアの開く方向や設置スペースに応じて適したタイプを選ぶことが大切です。それぞれの特徴を押さえておきましょう。
スタンダード型ドアクローザー

スタンダード型は、ドアの開く側(押すと開く外開きドアなら外側、引いて開く内開きドアなら室内側)に本体を取り付けるタイプのドアクローザーです。ドア枠側と本体をつなぐアーム(腕)がドアを閉めた状態でドア面に対して垂直に突き出る形になるのが特徴です。
スタンダード型のメリットは構造がシンプルで頑丈な点です。しかし、ドアを開けたときにアームが扉の動きを制限するため、ドアを真横(約180°)まで大きく開けることができない場合があります。特にドアを90°程度開いた位置にすぐ壁があるような場合、アームが壁に当たってしまうためスタンダード型は設置できません。また、アーム部分が見えるため見た目の存在感は大きめです。
一般住宅の玄関ドアでは外開きが主流のため、外側に取り付けるスタンダード型がよく使われます。また、屋外に面したドアでは雨ざらしになることも多いため、スタンダード型の堅牢さが適しています。
パラレル型ドアクローザー

パラレル型は、ドアの開く方向とは反対側(押して開く外開きドアなら室内側、内開きドアなら室外側)に本体を取り付けるタイプのドアクローザーです。アームは閉扉時にドア面と平行に折りたたまれる形状になり、扉の上枠に沿って収まるため、正面から見た見た目がスッキリしています。
パラレル型の最大の利点は、ドアを大きく開けられることです。スタンダード型と違い、アームが扉の反対側にあるためドアクローザー本体が開扉の邪魔をせず、ほとんどの場合で180°近くまで扉を開放できます。戸をめいっぱい開けたい玄関や、壁との隙間が狭いドアにはパラレル型が向いています。
日本の住宅玄関は外開きが多く、その室内側に設置するパラレル型が主流です。ドアクローザー本体が室内側に付くため雨風に晒されにくく、長寿命化にも有利です。ただし、一部のパラレル型製品では左右の開き勝手(右開き・左開き)が決まっているものもあるため、選ぶ際には注意が必要です。
コンシールド型ドアクローザー

コンシールド型(埋め込み型)は、ドアクローザー本体をドアや枠の内部に収めて見えなくするタイプです。一般的にはドア上部の厚み(上框)の中に本体を埋め込み、アームやリンク機構も扉内部や枠内に隠れる設計になっています。扉を閉めた際には金具やアームが外から全く露出しないため、意匠性に優れたすっきりとした外観になるのが特徴です。
コンシールド型は主に店舗やビルのエントランスドア、高級住宅などデザイン性を重視する場面で採用されています。またアームが露出しないことで、いたずら防止や耐久性向上にも効果があります。ただし、後付けで設置するのは困難で、新築時やドアごと交換するタイミングでないと導入しづらい点がデメリットです。また埋め込み構造ゆえに製品価格も高めで、万一故障した場合の交換作業もやや複雑になります。
以上のように、ドアクローザーには取り付け位置や見た目の違いで3つのタイプがあります。まずはお使いのドアにどのタイプが適しているか、現在どのタイプが付いているかを把握することが、適切な製品選びの第一歩です。
ドアクローザーの選び方

数あるドアクローザーの中から、自宅や設置場所に最適なものを選ぶには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。ここではドアクローザー選びで確認すべき点を順に解説します。取り付け形式やドアの大きさ、機能やデザインなどチェックしていきましょう。
ドアクローザーの取り付け形式・ドアの開き方を確認する
まず最初に、そのドアに適した取り付け形式(スタンダード型かパラレル型か)を選ぶことが重要です。ドアの開閉方向(右開き・左開き/内開き・外開き)や、ドアと壁の位置関係によって、使えるドアクローザーの種類が決まります。
- ドアを押して開く外開きドアの場合
一般的にパラレル型を選びます。本体を室内側に取り付けることで、雨風にさらされず長持ちし、扉も大きく開けられます。玄関ドアなど日本の住宅で多い形式です。 - ドアを引いて開く内開きドアの場合
基本的にはスタンダード型を選択します。室内側(ドアの開く側)に本体を付けることで確実に閉める力を得られます。ただし、内開きドアでもドア枠の形状や周囲のスペースによってはパラレル型を採用するケースもあります。
(例えば、ドアの内側上部にスペースがなく室外側になら取り付け余地がある場合など) - 開き勝手(左右)にも注意
ドアクローザー本体の取付方向が機種によって決まっている場合があります。左右勝手兼用(左右どちらの開きにも使える)製品が多いですが、一部は右開き用・左開き用と分かれているので、購入時に自宅のドアに合ったタイプか確認しましょう。 - 壁との隙間も考慮
ドアを開けたとき90°の位置にすぐ壁がある場合、スタンダード型は設置不可です。その場合はパラレル型にするか、特殊なブラケット(後述)で取り付け位置を変える必要があります。
現在取り付けられているドアクローザーがあれば、その形状を見て同じタイプを選ぶのが確実です。スタンダード型かパラレル型か判断が付かない場合、ドアを閉めた状態でアームがドアに対し垂直ならスタンダード型、平行ならパラレル型という見分け方も参考になります。
既存のネジ穴や取付規格に合うか確認する
次に、取り付け穴の位置や規格の確認です。これは特にドアクローザーを交換する場合に重要なポイントとなります。既存のドアクローザーを外した跡に新しいものを取り付ける際、ネジ穴の位置や寸法が合致する製品を選べば追加工事が不要でスムーズです。
メーカーや機種が異なるとネジ穴の配置が微妙に違うことが多いため、可能であれば「まったく同じ製品」または互換品を選ぶのが確実です。特に賃貸住宅では原状回復のためにも、元と同じタイプを選んでおくと安心です。
- 型番の確認
既設ドアクローザー本体に記載されている型番を調べ、その型番と同じものか後継機種を探す。型番が不明な場合は、メーカー名と製品シリーズを手掛かりに適合品を調べます。メーカー公式サイトや交換部品の提供サービス(専門業者のサイトなど)で、現行品のどれが代替になるか情報提供している場合もあります。 - 取り付けプレート寸法
ドアに開いているビス穴の縦横ピッチ(間隔)が、新しい製品の取付プレートの穴配置と一致するか確認しましょう。合わない場合、ドアや枠に新規穴を開ける必要があります。鉄扉などでは穴開け加工は容易でないため、できるだけ既存穴が流用できる製品を選ぶのが得策です。 - 扉厚・寸法の制約
機種によっては取り付け可能な扉厚や、必要な上枠の幅などの取り付け条件があります。例えばコンシールド型の場合、扉厚が足りないと埋め込めませんし、パラレル型では上枠の形状に応じて別売ブラケットが必要になる場合もあります。購入前に製品の仕様書で自宅ドアに取り付け可能か確認しましょう。
もし適合する製品選びに迷ったら専門業者に相談するのも手です。交換予定のドアクローザーの写真を送って現行品の互換機種を教えてくれるサービスもあります。既存品と同じ穴を使えればDIY作業も格段に簡単になります。
ドアのサイズ・重量に合った性能(番手)を選ぶ
ドアクローザーは扉の大きさや重量に応じて「番手」と呼ばれる規格(パワーの強さ)が定められており、適切な番手の製品を選ぶ必要があります。小さな軽い室内ドアと、大型で重い玄関ドアとでは、必要な閉じる力(開閉トルク)が異なるためです。
各メーカーのドアクローザー品番を見ると、末尾に数字(例:○○-3、○○-5など)が付いており、この数字が対応するドアのサイズ・重さを表しています。一般に1~7番まであり、数字が大きいほど大型・重量ドア用(強力)になります。例えば日本ドアチェック製造(NEW STAR社)の場合、規格の目安は以下の通りです。
- 1番: 幅800×高さ1800mm程度・重さ30kg以下のドア用
- 3番: 幅950×2100mm程度・重さ65kg以下のドア用
- 5番: 幅1200×2400mm程度・重さ120kg以下のドア用
一般的な戸建住宅やマンション玄関ドアでは「2~3番」程度が使われることが多く、室内扉なら1番、重たい防火ドアなら4番以上というイメージです。適合番手を誤ると、閉まる速度が安定しなかったり、ドアが最後まできちんと閉まらない原因になります。逆に必要以上に強い番手を付けると、今度は開ける際に重く感じられてしまうこともあります。
- 自分のドアの寸法・材質を測定し、メーカーの適用表と照らし合わせて該当する番手の製品を選ぶ。
- 重量が不明な場合、ドアの材質(木製・鋼製・ガラス入りなど)からおおよその重さを推測するか、既存クローザーの型番から番手を逆引きする方法もあります。
- 迷ったら余裕のある番手を選ぶと安心です。例えば強風が当たる場所や、人の出入りが激しい扉では、耐久性を考えて想定より一段強いモデルを選ぶと長持ちしやすい傾向があります。メーカーも「風の強い場所では1ランク上を選定することを推奨」しています。ただし強すぎると開閉が重くなるため、調整機能付きモデルで力量を弱められる場合を除き、上げすぎにも注意しましょう。
以上より、ドアのサイズ・重さに見合ったパワーのドアクローザーを選ぶことは基本中の基本です。製品仕様書の「適応扉サイズ」「適応質量(○kg以下)」の欄を必ずチェックしてください。
設置場所や環境に応じた仕様を選ぶ
ドアクローザーは設置される環境によって求められる機能や耐久性が異なります。お住まい・施設の地域的な気候や設置場所の条件も考慮して製品を選びましょう。
屋外(玄関など)のドア
雨風や直射日光にさらされる環境では、耐候性(防錆・防水)に優れたものを選ぶと長持ちします。具体的には、本体表面が防錆塗装されている製品や、樹脂カバー付きで内部に水が侵入しにくい構造のものがおすすめです。玄関ドア用とうたわれている商品であればこの点は概ねクリアしていますが、屋外使用不可(室内専用)の簡易クローザーも市販されているため注意してください。
室内のドア
室内で使うドアクローザーの場合、静音性や見た目のデザインに注目しましょう。寝室や図書室など静かさが重要な部屋では、油圧式で調整機能がしっかりした製品を選ぶと良いです。インテリアになじむカラー(後述)やスリムな形状のモデルも増えているので、空間の雰囲気を損ねないものを選ぶと満足度が上がります。
強風が吹き込む場所
風の影響を受けやすいドアには、バックチェック機能付きを選択するのがおすすめです。強風時にドアが急激に開いて壁やヒンジに衝撃を与えるのを油圧で抑制してくれる機能で、高層階のベランダ出入口や吹きさらしの玄関などに適しています。
寒冷地・高温多湿な環境
極端な気温変化がある地域では、油圧式ドアクローザーの作動油の粘度変化により動作が影響を受けることがあります。寒冷地向けの耐寒仕様オイルを使ったモデルであれば、冬場でも油が固くなりにくくスムーズに作動します。
寒冷地にお住まいの場合は製品カタログに「耐寒仕様」や使用温度範囲の記載があるか確認すると安心です。逆に真夏の高温環境では油がやわらかくなりすぎて閉まる速度が速くなることもありますが、こちらは調整弁で対応可能な場合が多いです。
必要な機能で選ぶ
ドアクローザーには基本的な「自動でゆっくり閉める」以外にも、製品ごとに様々な便利機能が搭載されています。生活シーンに応じて必要な機能があるかチェックしましょう。代表的な機能には以下のようなものがあります。
- ストップ機能(ホールドオープン)
ドアを一定の角度まで開くと、その位置で扉を静止・保持できる機能です。荷物の持ち運びで扉を開け放したいときなどに便利ですが、消防法の関係でマンション共用部の扉などでは使用が制限される場合もあります。家庭の玄関や室内扉であれば、あると嬉しい機能でしょう。 - 閉じる速度の調整機能
ドアが閉まる速さを調節するための機能で、多くの油圧式クローザーに標準搭載されています。一般に「第一速度」「第二速度」の2段階に分けており、開いた直後から途中までは第一速度、最後の数センチで第二速度(ラッチング速度)となります。これにより、閉じ始めはゆっくり・最後は少し速めに閉めてしっかりラッチを掛ける、といった細かな調整が可能です。速度は本体側面の調整バルブでドライバー一本で変えられます。 - ラッチングアクション機能
ドアが閉まり切る直前の速度を一時的に速める機能です。気密性の高いドア(エアタイトドア)やラッチボルトが渋い錠前の場合、ゆっくりだと最後まで閉まらないことがあります。この機能があると最後に少しだけ勢いをつけて確実にドアを閉め切ることができます。 - バックチェック機能
上述の通り、ドアがある角度以上急激に開かれそうになった際に油圧で抵抗をかけ、勢いよく開きすぎるのを防止する機能です。強風対策や、乱暴に扉を開けられたときの衝撃緩和に有効で、人身事故やドア・壁の破損を未然に防ぎます。高層ビルや風の通り道になる玄関に適しています。 - ディレードアクション機能
ドアが閉まり始めてから途中までは極端にゆっくり閉まるよう制御する機能です。例えば180°開放状態から60~75°の位置まではゆっくり動き、高齢者や車椅子・ベビーカーの通行時間を確保する、といった使い方ができます。その後は通常速度に戻ります。病院や介護施設の扉などで重宝されます。
必要な機能が付いているモデルかどうかを確認し、逆に不必要な機能だらけで価格が高い製品は選ばない、といった取捨選択も大切です。例えば、常に扉を閉め切っておきたい玄関ドアにはストップ機能は不要でしょうし、逆にキッチンや物置のドアはストップ機能付きが便利かもしれません。ご自身の用途をイメージして、必要な機能が付いたドアクローザーを選びましょう。
▼関連ページデザインやカラーもチェック
ドアクローザーは普段あまり意識されない存在ですが、選ぶ際にはデザイン性や色合いにも目を向けてみましょう。特に玄関まわりや店舗・オフィスのドアでは、ドアクローザーの見た目が空間の雰囲気に影響することもあります。
近年はカラーラインナップが豊富になっており、ホワイト・ブラック・ブロンズ・シルバーなど建具の色に合わせやすいバリエーションが揃っています。白いドアにシルバーの機械が目立って嫌だという場合はホワイト塗装のモデルを選ぶ、といったことも可能です。また本体サイズもスリム型と呼ばれる薄型のものが各社から出ており、ドア上部であまり主張しないデザインの製品もあります。
店舗入口など美観を損ねたくない場合には前述のコンシールド型を採用する手もありますが、工事が大掛かりになるため、露出型であってもなるべく目立たない色・形状のものを選ぶのが現実的でしょう。幸い、最近の製品は曲線を帯びたシャープなデザインでインテリアになじむものが多くなっています。
- ドアや枠の色に合わせて違和感のないカラーを選ぶ(例:茶色のドアにはブロンズ色、白いドアや壁にはホワイト塗装品など)。
- 室内のドアなら内装との調和も意識する。例えば木目調ドアに金属光沢のクローザーだと業務用っぽく浮いてしまう場合もあるので注意。
- 本体サイズ(長さ・厚み)も確認。狭いスペースに付けるならコンパクトタイプ、目立たせたくないなら極力薄型のものを選ぶ。
- ビスやプレートが露出しないカバー付きタイプだと見た目がスッキリします。後付けでカバーのみ取り付けられる製品もあります。
デザインは性能に直接関係しない部分ですが、毎日目にするものですから気に入ったものを選びたいですね。色と形にもこだわって選ぶことで、後から「見栄えがちょっと…」と後悔することも防げます。
耐久性・寿命の長さで選ぶ
どうせ取り付けるなら壊れにくく長持ちする製品を選びたいものです。ドアクローザーの一般的な寿命は使用頻度にもよりますが約7~15年程度とされています(油圧シール劣化によるオイル漏れが発生し始めたら交換時期)。耐久性に関わるポイントとしては以下が挙げられます。
- 信頼できるメーカー品を選ぶ
国内で普及している主要メーカーには、リョービ、NEW STAR(日本ドアチェック製造)、MIWA、美和ロック、NHN、日本ヒューマンハート(旧長沢製作所)などがあります。これら大手メーカーの製品は品質管理もしっかりしており、耐久テストも十分に行われています。無名メーカーの安価な品は稀に早期不良を起こすケースもあるため、多少高くても実績あるブランドから選ぶと安心です。 - 保証内容の確認
製品によっては○年保証とうたっているものもあります。長期保証が付く製品はそれだけ耐久性に自信があるとも言えますので、一つの判断材料になるでしょう。 - オプションパーツの有無
ドアクローザー本体が長持ちしても、アームとの接続部品やネジが先に劣化・破損する場合もあります。交換用部品が入手しやすい汎用モデルか、メーカーから補修部品が購入可能な機種を選んでおくと、いざというとき部分的な修理で済ませられ経済的です。 - 使用環境に適した耐久対策
前述したように、屋外なら防錆処理があるもの、寒冷地なら耐寒オイル仕様など環境に合った製品を選ぶこと自体が寿命を延ばすことに繋がります。
なお、現在使っているドアクローザーが頻繁に調整ずれを起こしたり油漏れしている場合、そもそも番手不足など選定ミスの可能性もあります。同じ失敗を繰り返さないよう、上述のポイントを踏まえてより適切なモデルを選び直すことが大切です。
価格とコストパフォーマンスも考慮
最後に、予算やコストパフォーマンスの視点も見逃せません。ドアクローザーの価格は機種によりピンキリですが、一般的な露出型ドアクローザーであれば概ね5,000円~20,000円程度が相場でしょう。機能が多かったりデザイン凝った製品、埋込型になるほど高価になりがちです。
- 必要十分な機能の廉価モデル
「とにかく静かに閉まればいい」という場合、高価な高機能モデルでなくても、信頼できるメーカーのスタンダードな廉価版で十分なことも多いです。機能を絞り込めば1万円以下でも良品があります。 - 長期目線でのコスパ
安価な製品を付けても数年で故障しては結局交換費用がかさみます。多少高くても耐久性の高いものを選び、長く使う方が結果的にお得な場合もあります。 - 汎用性の高さ
特殊なモデルは後で同じものを探すのが大変だったり、価格競争力が低いことがあります。普及モデルであれば値段も手頃で、将来の交換時も選択肢が多くコストを抑えやすいでしょう。
ただし価格が安いからといって、前述のポイント(サイズ適合や機能)を妥協してしまうと本末転倒です。必要な条件を満たす中で予算に合うものを選ぶようにしましょう。ネット通販のレビューなども参考に、コストと性能のバランスを見極めてください。
自分でドアクローザーを交換できる?

ここまで適切なドアクローザーの選び方を説明してきましたが、いざ交換となった場合「自分で取り付けできるのか」も気になるところでしょう。結論から言えば、交換作業自体はDIYでも可能です。基本的にビス留めで固定されているため、ドライバーや六角レンチなどの工具があれば取り外し・取り付け自体はできます。しかし、いくつか注意点があります。
- 必要な工具類
プラスドライバー、マイナスドライバー、六角レンチセット、スパナなどが必要です。新しいドアクローザーに付属のネジ頭に合ったドライバーを用意しましょう。脚立や踏み台、安全メガネもあると安心です。 - 取付寸法の採寸と穴あけ加工
前述のように、既存穴が合わない場合は扉や枠に新たに穴を開ける作業が発生します。金属扉に穴開けするには電動ドリルと金属用ドリルビットが必要で、正確な位置に開けないと取り付け不良になります。加工が必要な場合、DIY初心者にはハードルが高くなるでしょう。 - 角度・ストロークの調整
ドアクローザーには取付角度やアーム長さの調整項目があります。これを正しく調整しないと、ドアが最後まで閉まらなかったり、速度調整弁をいくら回しても適切に作動しない場合があります。取付説明書を読みながら微調整する必要があり、勘違いして誤った取り付けをするとドアやクローザーの破損、最悪ケガの原因にもなりかねません。 - 重量物の取り扱い
大きなドアではクローザー本体もそれなりに重量があります。高所での作業になるので、支えながらビスを留めるのは慎重に行いましょう。誰か補助してくれる人がいれば安心です。
以上の理由から、工具の扱いに慣れていて説明書どおり正確に作業できる人以外は、無理にDIY交換しないことをおすすめします。とくに不安な方はプロの業者に任せたほうが安全・確実です。
もしDIYにチャレンジする場合は、メーカー公式サイトや専門業者の解説ページに交換手順や調整方法が載っていることがあるので、事前によく学習してから臨みましょう。焦らず手順を守れば自分でも交換は可能です。
▼関連ページ自分で交換するのが難しければ業者に依頼しよう

「取り付けが難しそう」「そもそもどれを選べばいいかわからない」という方には、プロの業者への依頼がおすすめです。
ドアクローザーの交換を業者に依頼するメリット
- 確実かつ安全な施工
経験豊富なプロが取り付けを行うため、取り付けミスがなく安心です。防火扉や重量ドアなどの場合、万が一取り付け不良があると大きなリスクにつながりますが、プロなら適切な手順で確実に作業してくれます。 - 最適な製品選びの提案
現場を見た上で、「この扉にはこのタイプのドアクローザーが合う」という提案を受けられます。自分では迷ってしまう場合でもプロの目線でベストな選択肢を示してくれるでしょう。 - スピーディーな対応
自分で試行錯誤しながら作業すると半日仕事になることもありますが、業者なら短時間で手早く交換してくれます。日中忙しい方や、一刻も早く直したいケースでも心強いです。 - アフターフォロー・保証
作業に不備があった場合の手直しや、一定期間の動作保証など、業者ならではのアフターサービスが受けられることも多いです。困ったときに相談できる先があるのは安心感につながります。
もちろん費用はかかりますが、安全確実な施工と手間の削減を考えれば納得の対価と言えるでしょう。
ドアクローザーの交換を業者に依頼したときの費用相場
交換費用は以下が目安です。
| 内容 | 相場価格(税込) |
|---|---|
| 一般住宅(スタンダード型) | 12,000円〜18,000円 |
| 商業施設(コンシールド型) | 20,000円〜35,000円 |
| 夜間・緊急対応 | +5,000円〜10,000円 |
※料金はあくまで目安です。出張エリアやドアの種類、施工の難易度によって変動します。依頼前に複数社から相見積もりを取るのも良いでしょう。ただし、安さだけで飛びつくのではなく「信頼できるかどうか」を基準に業者を選ぶことが大切です。
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信頼できる業者の選び方
悪徳業者に当たらないためにも、以下の点をチェックしましょう。
- 実績が豊富で専門知識・技術を持っているか(ホームページ等で施工事例や経験年数を確認)。
- 料金体系が明確で、見積もり段階でしっかり説明してくれるか(不明瞭な追加料金がないか)。
- 施工後の保証やアフターフォローが用意されているか。
- 地元密着で評判が良く、緊急時にも迅速に駆け付けてくれるか。
これらを満たす業者であれば安心して任せられるでしょう。身近に評判を聞けるならそれも参考にしてください。ドアクローザー交換程度であれば信頼できる鍵屋さんやサッシ業者が適任です。
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鍵猿のドアクローザー交換・修理の実績をご紹介
鍵猿では、住宅から店舗、ビル施設まで、様々な現場でドアクローザーの交換・調整を行ってきました。
集合住宅の玄関ドアクローザー交換


■依頼内容
集合住宅の大家さんから、アパートの部屋のドアクローザーが勢いよく閉まるようになり、オイルも漏れているので交換したい、というご依頼です。
現在付いているドアクローザーは、ニッカナ社のドアクローザーです。ニッカナ社は既に廃業しているため、代替品への交換となります。
■施工内容
新しいドアクローザーには、RYOBI社のS-202Pを提案しました。パラレル型であれば多くのメーカーのドアクローザーと交換が可能です。お客様の了承がありましたので作業開始となりました。
ドアクローザー交換作業です。元のドアクローザーを取り外して新しい物へ交換していきます。取り付けたらドアが閉まる速度等を調整します。
最後にお客様に動作確認をして頂き作業完了となりました。
| 作業時間 | 60分 |
| 使用部品 | RYOBI S-202P |
| 総施工費 | 43,450円(税込) |
マンションのドアクローザーを取り付け直し


■依頼内容
玄関扉のドアクローザーが故障してしまい、ちゃんと機能しなくなってしまったため、修理をしてほしい、というご依頼です。
ニッカナというメーカーの製品をご使用されており、ドアクローザー本体のアームが外れている状態でした。
■施工内容
外れてしまった原因までは不明ですが、なにかの拍子で固定していたネジが外れてしまったものと思われます。
使用年数はそれなりには経っていましたが、油漏れなどは起こしておらず、ネジが外れてしまっていただけでしたので、今回は本体の取付直しにてご対応させていただきました。
取り付け後、動作も問題ございませんでしたので、こちらで一度様子を見ていただくことになりました。
| 作業時間 | 30分 |
| 使用部品 | なし |
| 総施工費 | 8,800円(税込) |
これらのように、現場の状況に応じた最適な施工を行っている点が鍵猿の強みです。
ドアクローザーの交換なら鍵猿にお任せください!

もし「自分で交換するのは不安だし、専門家に頼みたい」とお考えでしたら、ぜひ鍵の専門業者「鍵猿」にお任せください!私たちは全国で戸建て住宅やマンション、店舗、オフィス等あらゆる建物のドアクローザー交換・調整を承っております。経験豊富なプロのスタッフが現場の状況に合わせて最適なドアクローザーを選定し、確実・丁寧に取り付け作業を行います。
ドアクローザーの交換・修理でお困りの際は、どうぞお気軽に鍵猿までご相談ください。お電話一本で専門スタッフが迅速に対応し、安全で快適なドアの動きを取り戻すお手伝いをいたします。ドアクローザーの選定から取り付けまで、鍵猿が責任をもってサポートします。 ご連絡お待ちしております。











