ドアクローザーの交換を自分でする方法|注意点や費用相場を解説
この記事でわかること
- ドアクローザー交換時の注意点
- ドアクローザーの交換手順
- ドアクローザーを交換する際にかかる費用
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
「ドアクローザーを自分で交換したいけど、どうやって交換すればいいか分からない」
「ドアクローザーの交換を業者に頼んだら、いくらぐらいかかるんだろう」
ドアクローザーを交換したいと思っても、これまでに交換したことがなければ、何をどのような手順で交換すればいいか分かりませんよね。
この記事では、鍵のプロが玄関のドアクローザーを自分で交換する方法やドアクローザーの交換費用相場を徹底解説します。
目次
ドアクローザーの交換を自分で行う前に確認すること
ドアクローザーの交換を自分で行う前に確認しておくべき点について解説します。
ネジが錆びついていないか確認する
注意深く確認していただきたいのが既存のドアクローザーのネジの状態です。
古いドアクローザーはネジ周辺が錆びついてしまっていることもあります。特に室外に取り付けている場合は、錆と汚れでネジが回りにくくなっている可能性があります。
既存のものを取り外せないと、当然ですが新しいドアクローザーと交換することはできません。
もし取り替えたいドアクローザーがこのような状態にある場合は、錆取りスプレー(クレ5-56など)とハンマー(可能であればゴムハンマー)を用意しましょう。
ネジが回らないときは無理をせずにビス緩め剤や錆取りスプレーなどを使用し、しばらく放置します。ドライバーをハンマーで叩いてみて動くようであれば、引き続き叩きながら徐々に回していってください。
ネジ穴が潰れて通常のドライバーでは回せない場合は、インパクトドライバー(電動ドライバー)が必要になります。
ドアクローザーの交換・取り付けに必要な工具類を揃える
ドアクローザーの交換・取り付けに必ず必要な道具が「ドライバー」です。
ドアクローザーを取り外す際にも使用しますので、既存のドアクローザーのネジのサイズにあったドライバーと、新しいドアクローザーのネジのサイズにあったものが必要になります。
既にドライバーをお持ちの場合でも、ネジのサイズと違うドライバーですと空回りしたり、ネジ山を潰してしまいますので、ホームセンターなどでサイズに合ったドライバーを購入してください。
交換用のドアクローザーを用意する
ドアクローザーの交換を自分で行う際は、適切な交換用ドアクローザーを用意する必要があります。
交換用のドアクローザーはネット通販やホームセンターなどで購入できます。
交換用のドアクローザーの選び方については次項で解説します。
交換するドアクローザーの選び方
ドアクローザーは扉の動きを制御しますので、扉の重さにあった性能が必要です。
例えば、屋内の個室用のドアと玄関用のドアとでは、重さや素材が異なってくるため、耐荷重を踏まえたドアクローザーが取り付けられています。
このため、メーカー各社では様々な重量に対応したドアクローザーが製造されています。ドアクローザーがついているドアの厚さや素材に適切なものを選び、取り付ける必要があります。
ドアクローザーによってはドアを開いたままで保持できる「ストップ機能」や、強風時などに急にドアが開き切らないよう、特定の角度まで開くと油圧が働き急激な扉の動きを制御する「バックチェック機能」というものがついています。
ただしマンションなど集合住宅の玄関ドアの殆どは共用部分である避難通路と住戸を防火区画とするものですので、建築基準法や消防法によって「常時閉鎖式防火戸」でなくてはならないと定められており、元々のドアクローザーにはストップ機能がついていないことが多いかと思われます。
お住いのマンションの玄関扉がこの規定に該当する場合、ドアクローザーをストップ機能有りのものに取り替える際はストップ機能を解除しなくてはなりません。
ドアクローザーの交換・取り付けを自分で行う際の注意点
玄関のドアクローザーの交換・取り付け作業そのものは、大変シンプルなものなのですが、注意すべき点がいくつかあります。
順番に解説していきます。
ドアクローザーの取り外しそのものが難しいことがある
ドアクローザー本体のビスやブラケットのビスなどが経年劣化や汚れ・錆の蓄積で硬くなってしまっており、通常のドライバーで回せないことがあります。
潤滑剤や錆取りスプレーを塗布して一日ほど置き、ハンマーを使って再トライということも効果的かもしれませんが、中には力一杯ドライバーで回してしまってネジ山を潰してしまった、というケースもあります。
ネジ山を潰してしまうとドアクローザーが取り外せなくなることも
ネジ山を潰してしまうとインパクトドライバー(電動ドライバー)を持っていない限り、普通のドライバーでは何もできませんし、インパクトドライバーでも回せない可能性があります。
ドアクローザーは天井に近い狭いスペースに設置されているので、ドライバーとハンマーが入りにくいこともあります。
ドアクローザーの選び方が難しい
古いドアクローザーの中には、生産が終了しているものや、メーカーがもう存在しないものもあります。
もちろんそういった商品のための互換品というものが出てはいますが、正確なものを購入するためにはブラケットの位置を確認したり様々な箇所の寸法を測ったりと、煩雑な作業がたくさんあります。
ドアクローザーがドアに合わない可能性もある
計測していても間違った商品を購入してしまう可能性はありますし、「万能型」というものを購入したのに既存のものが適応外だったなど、正しい交換品の選定が難しいと感じる方は多いでしょう。
自宅のドアには合わないタイプの商品を購入してお金を無駄にしてしまう、というのが自分で選定する際のリスクでもあります。
ドアクローザーの取り付け方向を間違う
先述の通り、扉の閉速度調節弁と呼ばれるビス(現行の製品では2つ以上あります)は、取り付けた扉の鍵の方を向いていなくてはいけません。
しかし、向きを問わないからといってその点を考慮せずに施工してしまい、扉が全く開かなくなってしまった、というのもよくある事例です。
閉扉速度調整ネジ(油圧調整ネジ)を緩めすぎる
ドアクローザーの閉扉速度調整ネジは、緩めることで開閉スピードがゆっくりになります。しかし、このネジは緩めすぎると油漏れの原因になってしまいます。
せっかく新品の商品を購入したのに油圧調整ねじを間違って回しすぎてしまうことによって、台無しになってしまう可能性もあります。
ドアクローザーのストップ機能が使えない
ドアクローザーでストップ機能がついたものは、ドアを止めるブレーキの役割を担う部分のボルトを止まって欲しい角度で強く締める必要があります。
殆どの場合、ドアクローザーに同梱されているスパナで締めることができますので、好みの角度で設定してみましょう。
違う製品のドアクローザーへの交換は難易度が高い
元々設置されていたドアクローザーと違う製品に交換する場合、取り付け穴の位置やアームの長さが異なるため、新たなネジ穴を開けるなどの加工が必要になるため、作業の難易度が格段に上がります。
DIYに慣れている方であれば問題ないと思いますが、未経験の方にはおすすめできません。
できれば既存の製品と同じ型番や互換性のある製品を選んでおくと、交換作業がスムーズに進みます。
ドアクローザーの交換を自分で行う手順
ドアクローザーを交換する際、まずはドアに取り付けられている既存のドアクローザーを取り外す必要があります。
ここでは、殆どの玄関ドアについているパラレル型のドアクローザーの交換手順について解説します。
①ビスを外してアームを分離する
②本体と取付板を固定しているビスを外して本体を取り外す
③取付板を固定しているビスを外し取付板を取り外す
④上枠とブラケットを固定しているビスを外しブラケットを取り外す
⑤ブラケット(リンク付き)を取り付ける。
⑥固定金具をスライド取付金具から外し、既存の穴に固定する。
⑦本体にアームを連結する。
⑧スライド取付金具を固定金具の上に取り付け、本体を固定する。
⑨アームとリンクを連結して交換が完了。
通常、閉扉速度調整ネジ(油圧調整ネジ)がある面がドアレバーや鍵のある方を向いています。もし違っていたらドアが開かなくなりますので、反対にして設置し直してください。
結合した後は、アームに付いている位置調整を使って、枠側のアームをドアと並行になるように調整してください。後はしっかりと開閉するかを確かめます。
自分でドアクローザーの交換が難しい場合はどこに頼める?
自分で交換するのが意外と難しいのがドアクローザーです。ここでは、ドアクローザーの交換・取り付けの依頼先について解説します。
ホームセンター
ドアクローザーの交換を業者に依頼するメリットは、何よりも手間がかからないことでしょう。自分でドアクローザーの種類を調べる必要がありませんし、穴開けなどの面倒な作業もありません。
一部のホームセンターでは、購入したドアクローザーの交換・取り付けサービスを行っています。プロのスタッフが作業を行うので安心して任せることができます。
リフォーム業者
ドアクローザーの交換はリフォーム業者にも依頼することができます。リフォーム業者は、住宅全体の修繕などを行っており、ドアや建具のメンテナンスにも対応しています。
業者によっては、ドアクローザーの交換のみの受付は行っていないところもあるので、注意してください。
鍵屋
弊社のような出張専門の鍵屋であれば夜遅くに対応することや緊急時には柔軟な対応が可能である点もメリットと言えます。
初めてドアクローザーを交換する場合は、方法を調べたりサイズを調べたりする必要があるので、業者に依頼したほうが圧倒的に楽です。
どの鍵屋に選んだらいいか分からない、という方は以下の記事を参考にしてみてください。
▼関連ページドアクローザーを交換する際の費用相場
ドアクローザーを交換する際の自分で交換する場合と各業者に依頼する場合の費用相場を紹介します。
自分でドアクローザーを交換する際の費用相場
自分で交換する場合の費用相場は、11,000円~27,500円程度です。
自分で交換すれば業者に依頼する際の作業代がかからず、部品代のみです。ドライバーなどの工具をすでに持っている場合は追加の費用はかかりませんが、新たに購入する場合は1,000円~2,000円程度を見積もっておくと安心です。
当然業者に依頼するよりも安く済ませることができますが、自分で交換するということは失敗するリスクがあることを頭に入れておく必要があります。
リフォーム業者でドアクローザーを交換する際の費用相場
リフォーム業者に交換を依頼する場合の費用相場は、27,500円~44,000円程度です。基本的にかかる費用は作業代と部品代です。
業者によっては出張費が別途かかることがありますので、事前に見積をとってもらい正確な料金を把握しておきましょう。
ホームセンターでドアクローザーを交換する際の費用相場
ホームセンターで交換を依頼する場合の費用相場は、20,000円~35,000円程度です。リフォーム業者よりも費用を抑えられる場合が多いです。
ただ、自分で交換用のドアクローザーを購入する必要があるので、少し煩わしさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。
鍵屋でドアクローザーを交換する際の費用相場
鍵屋に交換を依頼した場合の費用相場は、27,500円~44,000円程度です。リフォーム業者と同様に、業者によっては別途出張費が必要な場合があります。
出張費は5,000円~7,000円程度が目安となります。鍵屋は緊急対応が必要なときでも、迅速に駆けつけてくれるのが大きなメリットです。
また、交換だけでなく修理も対応しているので、交換が必要だと思っていたが実は修理で済んで費用も安く抑えられた、なんていうこともあります。
経験豊富なスタッフが対応してくれるので、施工品質は間違いありません。
ドアクローザーの取り付け・交換は鍵屋の「鍵猿」へ!
ドアクローザーの取り付け・交換の際はぜひ鍵猿にお問い合わせください。
「鍵屋にドアクローザーを?」と思われるかもしれませんが、鍵猿ではドアクローザーの修理や交換のご相談もたくさん頂いております。
弊社のスタッフならあらゆるドアクローザーのトラブルも対応可能、最短即日で取り付け・交換を終えることができます。
また、出張費・見積費は無料、必ず作業前にお客様に見積りを確認していただいてから作業に移ります。
ドアクローザーの交換・修理・取付は鍵屋の鍵猿にお任せください。
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