ドアクローザーとはどんな役割がある?種類や選び方を解説!
この記事でわかること
- ドアクローザーの種類
- ドアクローザーの選び方
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
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ドアがゆっくりと静かに閉まるのを助ける「ドアクローザー」は、住宅やビル、商業施設など、あらゆる建物で使われている重要なパーツです。
本記事では、ドアクローザーの役割や種類、選び方、自分での交換の可否、業者依頼時のポイントなどを詳しく解説します。
目次
ドアクローザーとは?

ドアクローザーとは、開いたドアを一定のスピードで自動的に閉める装置のことです。油圧やバネの力を利用し、ドアが急激に閉まらないよう調整することで、安全性や快適性を確保します。
主な役割は以下の通りです。
- ドアの自動閉鎖:開放されたドアを自動的に閉めてくれるため、閉め忘れを防止できます。
- 静音性の確保:ドアが「バタン!」と音を立てて閉まるのを防ぎ、騒音トラブルを軽減します。
- 防火・防煙性の向上:防火扉などでは、ドアが常に閉じている必要があるため、ドアクローザーは不可欠な存在です。
- セキュリティ向上:自動で閉まることで、外部からの侵入を防ぐ効果もあります。
このように、見た目以上に多くの機能を担っているのがドアクローザーです。
ドアクローザーの仕組み
ドアクローザーの多くは、油圧式と呼ばれる仕組みで動作しています。 本体内部はオイルで満たされており、ドアが開くとスプリング(ばね)が縮んで力を蓄え、その復元力でドアを閉めようとします。 このとき、内部のオイルが狭い通路を移動する際の抵抗を利用して、ドアが閉まる速度を制御します。
本体にある速度調整弁をドライバーで回すことで、オイルの流量を変化させ、ドアの閉まるスピードを速くしたり遅くしたりと調整することが可能です。 この油圧とスプリングの組み合わせにより、ドアは人の力を使わずに、安全な速度で静かに閉まります。
ドアクローザーの種類は3つ
ドアクローザーには複数のタイプがありますが、設置方法や用途に応じて以下の3種類が代表的です。
スタンダード型ドアクローザー

スタンダード型は、ドアの開く側(室外側)に取り付けられるドアクローザーです。ドア枠に本体を取り付け、アームをドア本体に接続するタイプです。
- 見た目が分かりやすくメンテナンスしやすい
- 比較的安価で種類も豊富
- 日光や雨風など、室外の影響を受けやすいため比較的劣化が早い
- ドアから90度の位置に壁や障害物があると取り付けができない
パラレル型ドアクローザー

パラレル型は、アーム部分がドア本体と平行になるように設置されるタイプです。アームの突出が少なく、見た目がスッキリするため、外観を重視したい場所に適しています。
現在の住宅の多くがパラレル型のドアクローザーを採用しています。
- アームが目立ちにくく美観を損ねない
- 防犯対策にも有効
- 室外の影響を受けにくい
- ドアを180度開けられる
コンシールド型ドアクローザー

コンシールド型は、ドアやドア枠に埋め込む形で設置され、外からは装置が見えません。主に商業施設やホテルなどの高級感が求められる場所で使用されます。
- 意匠性が高く、見た目にこだわりたい場合に最適
- 専門的な取り付けが必要で価格も高め
ドアクローザーの選び方
数あるドアクローザーの中から、自宅や施設に適したものを選ぶには、以下のポイントを押さえることが重要です。
ドアクローザーの種類で選ぶ
前述のスタンダード型、パラレル型、コンシールド型の中から、用途や設置場所の条件に適した種類を選びましょう。
取り付ける位置で選ぶ
ドアの開き方や壁との距離によって、ドアクローザーを設置できる位置が変わります。たとえば壁との隙間が狭い場合、パラレル型が向いている場合があります。
自宅のドアクローザーのタイプは、以下の表を参考に判別してください。
| ドアクローザーの設置場所 | 内開き | 外開き |
| 室内側 | スタンダード型 | パラレル型 |
| 室外側 | パラレル型 | スタンダード型 |
ドアのサイズや素材で選ぶ
ドアの重量や大きさに応じて、適切な閉じる力(開閉トルク)を選ぶ必要があります。軽い木製ドアと重たい防火扉では、選ぶべきドアクローザーが異なります。
以下の表を参考に、適切なドアクローザーを選びましょう。
| 番号の末尾 | ドアの幅×高さ(mm) | ドアの重量(kg以下) |
| 1 | 800×1800 | 30 |
| 2 | 900×2100 | 45 |
| 3 | 950×2100 | 65 |
| 4 | 1050×2400 | 85 |
| 5 | 1200×2400 | 120 |
| 6 | 1800×2700 | 180 |
| 7 | 2000×3000 | 250 |
性能で選ぶ
最近のドアクローザーは、スピード調整やラッチ機能(最後に少し勢いをつけて閉まる)など、性能面も進化しています。以下の機能があるかチェックすると良いでしょう。
- 開閉速度調整機能
- 開き止め(ストップ)機能
- 逆風対応
ドアクローザーの寿命とメンテナンス
ドアクローザーは機械部品であるため、長年使用していると経年劣化により不具合が生じます。 一般的に10年から20年が寿命の目安とされていますが、使用頻度や環境によって大きく変動します。 ドアがバタンと閉まる、油が漏れているといった症状は交換のサインかもしれません。
しかし、不具合の中には簡単な速度調整で改善する場合もあります。 定期的な状態の確認と適切なメンテナンスを行うことで、ドアクローザーを安全に長く使用できます。
ドアクローザーの寿命はどのくらい?
ドアクローザーの寿命は一般的に10年から20年程度とされています。 ただしこれはあくまで目安であり玄関ドアのように開閉頻度が高い場所や風雨にさらされる厳しい環境下では寿命が短くなる傾向にあります。
寿命が近づくと油漏れドアが勢いよく閉まる閉まる速度の調整が効かない本体やアームから異音がするといった症状が現れます。 特に本体から油が漏れている場合は内部の油圧システムが機能しなくなっている証拠であり修理は困難なため交換が必要です。 これらのサインを見つけたら安全のためにも早めの交換を検討することが推奨されます。
ドアクローザーのよくある故障・不具合と原因
ドアクローザーの不具合で最も多いのは、ドアが閉まる速度の異常です。 夏場に速度が速く、冬場に遅くなるのは、内部のオイルが温度変化で粘度を変えるために起こる自然な現象で、調整で対応できます。
しかし、調整しても速度が変わらない、または「バタン」と急に閉まる場合は、オイル漏れや内部部品の摩耗が原因と考えられます。 また、アームの連結部分のネジが緩むことで、異音が発生したり、ドアが途中で止まったりすることもあります。 これらの症状は経年劣化によるものが大半ですが、取り付け時の不備が原因で早期に発生する場合もあるため、注意が必要です。
▼関連ページドアクローザーの速度調整方法
ドアクローザーの閉まる速度は、ドライバー1本で簡単に調整できます。 本体の側面に、速度を調整するための弁(ネジ)が1~3個付いています。 一般的に、ドアが大きく開いた状態から閉まり始めるまでの速度を調整する「第1速度調整弁」と、閉まる直前の速度を調整する「第2速度調整弁」があります。 これらの弁を時計回りに回すと速度が遅くなり、反時計回りに回すと速くなります。 調整する際は、一度に大きく回さず、少しずつ動かしてドアの動きを確認しながら作業を進めることが重要です。 回しすぎると油漏れを引き起こし、故障の原因となるため慎重に行う必要があります。
▼関連ページ自分でドアクローザーを交換できる?
結論から言えば、交換自体はDIYでも可能ですが、ある程度の工具と正確な知識が必要です。
- 電動ドライバーや六角レンチなどが必要
- 既存の取り付け穴と新しいドアクローザーが一致しない場合は加工が必要
- アームの取り付け角度やストローク設定がシビアで、誤るとドアがきちんと閉まらない
また、誤った取り付けは安全面にも関わります。そのため、知識と自信がある人以外は、無理に交換しない方が良いでしょう。
▼関連ページ自分で交換するのが難しければ業者に依頼しよう
「取り付けが難しそう」「そもそもどれを選べばいいかわからない」という方には、プロの業者への依頼がおすすめです。
ドアクローザーの交換を業者に依頼するメリット
- 正確な設置で安心
- 適切な製品を提案してくれる
- スピーディーに施工してくれる
- アフターフォローや保証が受けられる
特に防火扉や商業施設などでは、設置ミスが大きなリスクにつながるため、プロに任せたほうが確実です。
ドアクローザーの交換を業者に依頼したときの費用相場
交換費用は以下が目安です。
| 内容 | 相場価格(税込) |
|---|---|
| 一般住宅(スタンダード型) | 12,000円〜18,000円 |
| 商業施設(コンシールド型) | 20,000円〜35,000円 |
| 夜間・緊急対応 | +5,000円〜10,000円 |
※料金はあくまで目安です。出張エリアやドアの種類、施工の難易度によって変動します。
信頼できる業者の選び方
- 実績が豊富で専門性が高い
- 料金が明確に提示されている
- アフターフォローや保証制度がある
- 地域密着型で迅速に対応してくれる
相見積もりを取ることも一つの方法ですが、安さだけでなく「信頼できるかどうか」を基準に選びましょう。
▼関連ページ
鍵猿のドアクローザー交換・修理の実績をご紹介
鍵猿では、住宅から店舗、ビル施設まで、様々な現場でドアクローザーの交換・調整を行ってきました。
集合住宅の玄関ドアクローザー交換


■依頼内容
集合住宅の大家さんから、アパートの部屋のドアクローザーが勢いよく閉まるようになり、オイルも漏れているので交換したい、というご依頼です。
現在付いているドアクローザーは、ニッカナ社のドアクローザーです。ニッカナ社は既に廃業しているため、代替品への交換となります。
■施工内容
新しいドアクローザーには、RYOBI社のS-202Pを提案しました。パラレル型であれば多くのメーカーのドアクローザーと交換が可能です。お客様の了承がありましたので作業開始となりました。
ドアクローザー交換作業です。元のドアクローザーを取り外して新しい物へ交換していきます。取り付けたらドアが閉まる速度等を調整します。
最後にお客様に動作確認をして頂き作業完了となりました。
| 作業時間 | 60分 |
| 使用部品 | RYOBI S-202P |
| 総施工費 | 43,450円(税込) |
マンションのドアクローザーを取り付け直し


■依頼内容
玄関扉のドアクローザーが故障してしまい、ちゃんと機能しなくなってしまったため、修理をしてほしい、というご依頼です。
ニッカナというメーカーの製品をご使用されており、ドアクローザー本体のアームが外れている状態でした。
■施工内容
外れてしまった原因までは不明ですが、なにかの拍子で固定していたネジが外れてしまったものと思われます。
使用年数はそれなりには経っていましたが、油漏れなどは起こしておらず、ネジが外れてしまっていただけでしたので、今回は本体の取付直しにてご対応させていただきました。
取り付け後、動作も問題ございませんでしたので、こちらで一度様子を見ていただくことになりました。
| 作業時間 | 30分 |
| 使用部品 | なし |
| 総施工費 | 8,800円(税込) |
これらのように、現場の状況に応じた最適な施工を行っている点が鍵猿の強みです。
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