合鍵作成はどこでできる?種類ごとの値段相場や作成時間、注意点も紹介
この記事でわかること
- 合鍵作成の値段相場
- 合鍵を作成できる場所
- 合鍵を作成する際の注意点
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
「合鍵を作りたいけど、どのぐらいの費用がかかるのか分からない…」
「合鍵の作成をどこに頼めばいいか分からない…」
このようなお悩みはありませんか?
この記事では、合鍵作成にかかる費用相場や合鍵を作成する際の注意点などを解説します。鍵の種類によって値段や作成できる場所も異なりますので、合鍵の作成をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
合鍵作成の値段相場や作成時間は?鍵の種類別に解説
鍵にはいくつかの種類があり、防犯性能の低いものから高いものまでさまざまです。勿論、鍵の種類によって値段や作成できる場所も異なります。
ここでは、合鍵作成の値段相場や作成に要する時間についてご紹介します。
自宅やオフィスの鍵
以下では、自宅やオフィスで使用される鍵の値段相場や作成時間について解説します。
ピンシリンダー
値段の相場 | 550円~1500円前後 |
作成にかかる時間 | 5分~10分 |
ピンシリンダーはピンを使ったシリンダーなのでピンシリンダーと呼ばれており、子鍵(鍵穴に差し込む方の鍵)の片面だけギザギザの山があるのが特徴です。住宅だけでなく、オフィスのデスクやロッカーなどにも使用されています。
シリンダー(鍵穴)の構造はピンタンブラーと呼ばれるピン状の障害物が上下についており、バネによって内側に押し付けられています。シリンダーに合う正しい鍵を差し込むとピンとピンの接触する面(シャーライン)が揃い、解錠できる仕組みになっています。安価で作成できるため価格は安いですが、シンプルな構造であるが故にピッキングに弱く防犯性は高いとは言えません。
最近のピンシリンダーはピッキング対策としてピンにアンチピッキングピンが採用されているものもあるため、ピンシリンダー=ピッキングに弱い、という認識ではなくなってきているかもしれません。
ディスクシリンダー
値段の相場 | 700円~1300円前後 |
作成にかかる時間 | 5分~10分 |
ディスクシリンダーは、国内で圧倒的なシェア率を誇る大手鍵メーカーの美和ロックが開発した鍵で、シリンダーは縦向きで「く」の字になっており、子鍵には非対称のギザギザした山が両端にあるのが特徴です。公団住居に採用されたことがきっかけで国内に広く普及し、その後、戸建て住宅やマンションなどでも採用され、今でも古い集合住宅ではディスクシリンダーが使われている場所があります。
正しい子鍵を差し込むとディスクタンブラーと呼ばれる障害物が内側にしっかりと収まり回転し開けることができる仕組みです。タンブラーが板状のディスクかつ構造が単純なため、安価で大量生産しやすいという特徴がありますが、ピッキングに弱いというデメリットもあります。
ただ、構造が単純なため、埃やゴミが蓄積すると不具合を起こしやすいディンプルキーとは違い、長く使用することができます。今でも使用されているのは、そういった背景があるからだと考えられます。
コーナンで作れる合鍵について気になる方は下記の記事を参照ください。
▼関連ページロータリーディスクシリンダー
値段の相場 | 550円~1,300円前後 |
作成にかかる時間 | 5分~10分 |
ロータリーディスクシリンダーはディスクシリンダーの後続品となる鍵で、子鍵の両端がギザギザしており、鍵穴が横向きになっているのが特徴です。こちらは美和ロックのU9シリンダーにあたります。子鍵の見た目はディスクシリンダーとほとんど変わりませんが、シリンダー内部の構造がディスクシリンダーと異なり、新たにロッキングバーと呼ばれる棒状の部品が追加されています。
正しい子鍵を差し込んで、ディスクの切り欠きが揃うとロッキングバーが切り欠きへと移動し内筒に収まります。ロッキングバーが切り欠きに移動することで、子鍵を回すことが可能になります。全てのディスクを正しく揃えないと開けることはできないため、ピッキングしようとしても切り欠きを正しい位置に揃えるのは非常に困難なため、ディスクシリンダーと比較して耐ピッキング性能が上がり、防犯性も向上しました。
合鍵を作成するには専用のキーマシンと高い技術が必要です。少しでも誤差が生じると鍵穴の形状と合わず鍵が開けられない可能性があるため、ホームセンターなどでは対応が難しい場合があります。ロータリーディスクシリンダーの合鍵を作成したい場合は、メーカーに純正キーを発注するか、鍵屋に依頼すると良いでしょう。
ディンプルキー
値段の相場 | 1,500円~5,000円前後 |
作成にかかる時間 | 15~60分(鍵屋)もしくは数週間(メーカー) |
ディンプルとは、くぼみ(dimple:英語でくぼみ)を意味しており、子鍵の表面にいくつかのくぼみがあるのが特徴です。ピンシリンダーなどのギザギザキーはタンブラーが上下のみ付いているのに対して、ディンプルキーは上下左右斜めとあらゆる方向についているため、非常に複雑な構造になっています。
防犯性能が高い理由の一つとして、他を圧倒する「理論鍵違い数」というものがあります。これは鍵を開けるときの組み合わせの数のことを指します。ディスクシリンダーの鍵違い数は約100万~1億ほどですが、ディンプルキーの理論鍵違い数は100億~1,000兆ほどの数があると言われており、鍵が被ることはないでしょう。また、アンチピッキングピンも採用されているため、ピッキングによる不正解錠の心配はありません。
MIWA製のディンプルキーの合鍵について気になる方は下記の記事をご覧ください。
▼関連ページ車やバイクの合鍵の種類
以下では、車やバイクの合鍵の値段相場や作成時間について解説します。
メカニカルキー
値段の相場 | 1,500円~5,500円前後 |
作成にかかる時間 | 30分~60分(鍵屋)もしくは1週間~2週間(ディーラー) |
メカニカルキー(金属製キー)はスマートキーの側面にある小さいボタンを押すと取り出せる鍵で、電池切れの際に使用されます。ドアの施錠・開錠はできますが、メカニカルキーでのエンジンスタートはできません。また、ディーラーで依頼すると納品までに時間がかかります。
リモコンキー
値段の相場 | 1,600円~20,000円前後 |
作成にかかる時間 | 10分~20分(鍵屋)もしくは2~3週間(ディーラー) |
リモコンキーは持ち手に施錠・開錠のボタンが付いている鍵です。エンジンスタートの際はブレーキを踏んだままの状態でイグニッションに鍵を差し込み、回す必要があります。合鍵作成の際はイモビライザーの有無によって料金が大きく変わるので注意しましょう。
スマートキー
値段の相場 | 15,000円~40,000円前後 |
作成にかかる時間 | 30分~60分(鍵屋)もしくは2~3週間(ディーラー) |
スマートキーはキーをカバンやポケットに携帯したままドアの施錠・解錠やエンジンスタートができる鍵です。スマートキーのほとんどにイモビライザー機能を備えており、キーと車両の認証が一致しない限りエンジンスタートができないため、従来のメカニカルキーよりも防犯性能に優れています。
ロッカー
値段の相場 | 700円~1,000円前後 |
作成にかかる時間 | 5分~10分(鍵屋)もしくは1週間(メーカー) |
ロッカーの合鍵作成の費用相場は700円~1,000円前後になり、鍵屋だと5分~10分で作成可能です。ピンシリンダータイプの鍵が多いため、比較的安価に合鍵を作成することができます。鍵の種類はシリンダー式以外にも内筒交換式やコインリターン式、ダイヤル式があります。
自転車の鍵
値段の相場 | 700円~2,000円前後 |
作成にかかる時間 | 5分~10分(鍵屋)もしくは10日前後(メーカー) |
自転車の合鍵作成の費用相場はピンシリンダーだと1000円前後、ディンプルキーだと2,000円前後です。メーカーに合鍵作成を依頼して自宅まで直送してもらう方法がありますが、到着までに1週間程度かかります。
金庫
値段の相場 | 1,400円~6,000円前後 |
作成にかかる時間 | 5分~10分(鍵屋)もしくは10日前後(メーカー) |
金庫の合鍵作成の費用相場は1,400円~6,000円になります。ピンシリンダーだと比較的安い料金で作成できますが、ディンプルキーや強制解除キーは比較的作成料金が高くなります。
合鍵作成はどこでできる?鍵の種類別に解説
鍵を失くしたり合鍵が必要になったとき、どこで作成すればいいのか悩む方も多いでしょう。鍵の種類によって合鍵を作成できる場所が異なるため、いざというときのために依頼先を把握しておくことをおすすめします。
ここでは鍵の種類別に、どこで合鍵が作成できるのかをわかりやすく解説します。
自宅やオフィスの鍵
自宅やオフィスの合鍵はホームセンター・鍵屋・ネット通販・リペアショップなどで作成可能です。しかし、複雑な構造をしているディンプルキーの合鍵を作成する場合は細かな技術が必要となるため、ホームセンターなどでの複製は難しい場合が多くなります。値段の相場も他の鍵と比べて少し高くなり、専用のキーマシンを持った鍵屋かメーカーに依頼する必要があるため、メーカーに依頼すると納品までに数週間かかる場合があります。
車やバイク
車やバイクの合鍵はディーラーや鍵屋、ネット通販、カーショップ、バイクショップで作成することができます。鍵屋は鍵穴を覗いてエンジンキーを作成できますが、イモビライザーキーには対応していない鍵屋もあるため、依頼する際は一度確認しましょう。
ロッカー
ロッカーの合鍵は鍵屋やネット通販、リペアショップ、ロッカー販売メーカーに作成してもらうことができます。ロッカーの販売メーカーの合鍵作成フォームは以下の通りです。
コクヨ株式会社 家具の合鍵見積のご依頼
株式会社オカムラ オフィス家具の合い鍵作製
株式会社イトーキ 合鍵発注
自転車の鍵
自転車の合鍵は鍵屋やネット通販、リペアショップ、自転車販売メーカーで作成することができます。自転車販売メーカーの合鍵作成フォームは以下の通りです。
金庫
金庫の合鍵は鍵屋やネット通販、リペアショップ、金庫販売メーカーで作成することができます。金庫販売メーカーの合鍵作成フォームは以下の通りです。
株式会社エーコー スペアキー作成
マスターロック・セントリー日本株式会社 鍵のご注文
合鍵を作る際に必要なもの
ここでは、合鍵を作る際に必要なものを紹介しますので、必ず準備しておきましょう。
本人確認書類
第三者に勝手に合鍵を作成されるのを防ぐため、本人確認書類が必要になります。運転免許証やマイナンバーカードのような顔写真付きの身分証明書を持ち合わせていない場合、住民票や健康保険証など複数の証明書の提示を求められることがあります。
純正キー
合鍵を作成する場合は純正キー(オリジナルキー)が必要です。純正キーとは、引っ越しや鍵を交換した際に3~5本ほど付いてくる子鍵のことで、「MIWA」や「GOAL」などのメーカーのロゴとアルファベット、7~10桁程度の鍵番号が刻印されています。一方、合鍵には「GTS」「GSS」などの削る前の子鍵(ブランクキー)のメーカー名や4桁ほどの商品番号が刻印されています。
合鍵から合鍵を複製してしまうと純正キーとのズレが大きくなり、鍵を開け閉めしづらい、回しづらい、抜き挿ししにくいなどの不具合を引き起こす可能性があります。不具合を感じながらも使用を続けていると、シリンダー内部に傷がつき故障の原因になる可能性があるため、必ず純正キーから合鍵を作成しましょう。
合鍵を作成する際の注意点
合鍵を作成する際の値段相場や作成できる場所についての疑問は解消されましたでしょうか?これから紹介する注意点を確認しておかないと、後々のトラブルにつながるおそれがあります。
ここでは、合鍵を作成する際に注意すべき点について紹介します。
依頼先によって合鍵の精度にバラつきがある
ホームセンターなどで合鍵作成を依頼する場合、鍵の精度が高い店舗もありますが鍵専門の人と比較すると精度にバラつきが出ることがあるため、予めどんな人が作成するか確認しておくのも1つです。
精度にバラつきがあると、鍵が抜きにくいなどの不具合が起きることもありますので、ホームセンターに合鍵作成を依頼するときは留意しておきましょう。
簡単に作成できない鍵もある
登録制シリンダーとは、シリンダーの持ち主以外が勝手に合鍵を複製できない鍵のことです。
メーカーは純正キーの追加作成に対応するため鍵番号と対応するシリンダーのデータを持っています。しかし、登録制ではない場合は鍵番号と所有者の情報を紐づけていないので、メーカー側は鍵番号で純正キーの作成を依頼してきた人が、本当に正当な持ち主かどうかが分かりません。
登録制シリンダーのディンプルキーの合鍵を作りたいときは、氏名や住所などの所有者情報、子鍵に刻印されたシリアル番号、セキュリティカード、パスワードなどが必要です。メーカーによって必要な情報が異なるので、公式サイトで詳細を確認しておきましょう。
美和ロック セキュリティ認証IDシステム
ドルマカバ社 ドルマカバ鍵登録・純正スペアキー注文専用サイト
マルチロック 合鍵オンライン注文
鍵を紛失した場合はシリンダー交換
「鍵を紛失して自宅に入れない…」
という状況に陥ったとします。殆どの方は、出張専門の鍵屋を呼んで自宅の鍵を開けてもらうでしょう。予備の鍵を持っていなくても、業者によっては鍵穴の形状を読み取って合鍵を作成できるところもあります。
ただ、鍵を紛失してしまった場合は、シリンダー交換した方が防犯の観点から見て良いと言えます。紛失した鍵が悪意のある第三者に拾われてしまったり、紛失したと思っていたが実は盗まれていた、鍵を落としたところを見られてそのまま後をつかれて住所が特定された、という可能性が捨てきれないからです。
仮に紛失した鍵が後から見つかった場合でも、既に合鍵を作られている可能性があります。そういった場合でもシリンダー交換しておけば、不正に侵入される心配はなく、防犯性も維持することができます。
鍵を紛失してしまったときは、合鍵を作成して終わりではなく、必ずシリンダー交換を行いましょう。
自分でシリンダー交換をする方法については以下のコラムで紹介していますので是非ご覧ください。
▼関連ページ賃貸の場合は管理会社や大家さんに要確認
賃貸物件の場合、管理会社や大家さんに無断で合鍵を作ってはいけません。必ず許可を取りましょう。大家さんに内緒で勝手に合鍵を作成すると、退去したあとでも合鍵で侵入できる可能性がありトラブルに発展しかねません。
また、シリンダー交換を行う際も同じです。合鍵作成や鍵交換が必要なときは、管理会社が提携している鍵業者を紹介してもらえる場合があります。なお、退去する際は、合鍵も含めた全ての鍵の返却を忘れないようにしましょう。
合鍵作成が面倒な方は電子錠の導入を検討しよう
「合鍵の作成が面倒だ…」
「子鍵の持ち歩きたくない…」
そういった煩わしさから解放されたい方は、電子錠の導入を検討してみるのも良いでしょう。電子錠とはカードキーやテンキーによる暗証番号操作、指紋認証、スマートフォンなどで解錠することができるキーレスキーになります。
配線工事は不要で、現在とりつけている錠前が電子錠に対応していれば、扉に新たに加工をすることなく簡単に取り付けることができます。また、多くの電子錠にはオートロック機能が搭載されているので、鍵を閉め忘れて留守の間に自宅に侵入されることはありません。
電子錠についてさらに詳しく知りたい方は下記のコラムをご覧ください。
▼関連ページ ▼関連ページ合鍵作成は信頼できる鍵屋へ
今回は合鍵作成の値段相場や作成時間についてご紹介しました。お近くのホームセンターなどで合鍵を作ることができれば良いですが、防犯意識が高まってきた昨今では、防犯性能が高いディンプルキーの導入が増えております。
近くの鍵屋やホームセンターなどで合鍵を作れない場合は、出張鍵屋の鍵猿にお任せください。弊社は出張費・見積費0円ですので、見積もりだけのご依頼も承っております。
365日年中無休、8:00~23:00までお電話での受付を行っております。お気軽にお電話ください。