空き巣が嫌がる家とは?狙われる家との違いや防犯対策を鍵屋が解説
この記事でわかること
- 空き巣が嫌がる家に共通する特徴
- 逆に狙われやすい家の特徴と見直すべきポイント
- 鍵屋に相談できる具体的な防犯対策
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
空き巣による被害は突然やってくるものです。しかし、空き巣犯は突然、無計画に家へ侵入するわけではなく、事前に周辺などを入念に調査し、侵入しやすい家を選んでいます。
ということは、「狙われにくい家」も「侵入しにくい家」も、作り出すことは十分に可能です。本記事では、警察庁のデータをもとに空き巣の実態を整理したうえで、空き巣が嫌がる家・狙われやすい家それぞれの特徴と、鍵屋として提案できる具体的な対策を解説します。
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目次
空き巣が嫌がる家の特徴は?

警察庁が公表している「住まいる防犯110番」では、空き巣が犯行を諦めた理由として「声をかけられた」が1位、「人目についた」が2位、「犬を飼っていた」が3位という結果が示されています。これらのデータが示すのは、空き巣が最も嫌うのは「人の目」と「時間のかかる侵入」だということです。
犬を飼っている

犬は見知らぬ人が敷地内に入ってくると吠えて飼い主に知らせる習性があります。犬の存在が周囲に空き巣の侵入を気づかせるリスクになるため、空き巣が犯行を諦めた理由の3位に入るほど有効な抑止力です。
ただ、犬種は番犬向きかどうかより、「見知らぬ人に向かって吠えるかどうか」が重要とされています。人懐っこい気性で、見知らぬ人がいても吠えないタイプはあまり番犬に向いていないと言えます。
人通りが多い・人目につきやすい

声をかけられたり、人目に触れる環境は空き巣が最も嫌うものです。近隣住民と日頃からコミュニケーションを取り、「見慣れない人がいたら声をかける」という雰囲気が地域にあると、空き巣はそのエリアを避けるようになります。
常に誰かが在宅している
空き巣は留守宅を狙うため、住人が在宅であることが防犯につながります。完全に在宅を装うことが難しくても、タイマー付きの照明で自動点灯させる、カーテンを閉めて室内が見えないようにするといった工夫で、在宅に見せることは可能です。
死角が少ない
植え込みが適切に剪定され、道路からの見通しが良い家は犯行を諦めさせやすいです。空き巣は隠れながら侵入・逃走するルートを確保しようとするため、死角がなく、人目に触れやすい環境は敬遠されます。庭木や塀の高さを調整して見通しを確保することが基本です。
外から防犯対策をしていることが分かる
空き巣は下見の段階で防犯意識の高い家と判断すると、そもそも狙わない傾向があります。以下のような対策が外から見えていることが重要です。
窓に面格子を設置している

面格子はガラス破りによる侵入を防ぐだけでなく、外から室内の様子が見えにくくなる効果もあります。アルミ・ステンレス・木製など素材も選べます。
センサーライトを設置している

人の動きに反応して自動点灯するセンサーライトは、空き巣に心理的プレッシャーを与えると同時に、周囲が侵入に気づきやすい状況をつくります。死角になりやすい場所への設置が効果的です。
防犯カメラを設置している

防犯カメラは録画されるリスクを空き巣に意識させる抑止力として有効です。設置箇所にはカメラが見えるようにしておくことで視覚的な効果も期待できます。複数箇所に設置して死角を減らすのがおすすめです。
ワンドア・ツーロックになっている

1つのドアに2つ以上の鍵を取り付けるワンドア・ツーロックは、侵入に時間をかけさせるうえ、「防犯意識が高い家」と空き巣に判断させる効果もあります。玄関だけでなく、勝手口や窓にも補助錠を追加することで、家全体のセキュリティが向上します。
空き巣に狙われやすい家の特徴は?

空き巣に狙われにくい家のあとに狙われやすい家の解説は蛇足のように見えますが、空き巣にとって都合の良い家が狙われにくい家とは限りません。
例えば、強固なディンプルシリンダーがついている家でも、施錠する癖がついていなければ開いているのと同じです。ここでは、いくつかの条件を説明しますので、複数が重なったりしていないか確認してみてください。
防犯意識が低い

鍵が古い刻みキー(ギザギザキー)の家は、ピッキングに弱く狙われやすいです。また、敷地内に不用品やゴミが放置されている家は防犯意識が低いと判断され、ターゲットにされやすくなります。
▼関連ページ死角が多い

高い塀や生い茂った庭木で囲まれた家は、一旦敷地内に入られると周囲から見えにくくなり、空き巣に格好の隠れ場所を提供してしまいます。また、旗竿地(細長い路地の奥にある土地)に建てられた家は家全体が死角になりやすく、特に注意が必要です。
侵入経路が多い
玄関以外にも勝手口・浴室窓・トイレ窓・ベランダといった侵入に使える開口部が複数ある戸建てのような家屋は、空き巣にとって「入りやすく逃げやすい」ターゲットになります。特に、雨戸や補助錠のない窓、室外機や物置など2階への足場になるものが放置されている場合は要注意です。
公園・空き地・駐車場など人の目が住宅に向きにくい場所が隣接している

家の近くに公園や空き地、駐車場があると、空き巣が散歩や通行人を装って長時間周辺に滞在しやすくなります。通行人の視線は住宅ではなく公園であれば公園で遊ぶ子供、駐車場であればそこに止めてある車両に向きがちで、侵入・逃走・潜伏に利用されやすい環境です。実際に、裏口側が空き地に面した家で、窓から侵入されたという例もあります。
人目に付きにくい立地

周囲に隣家が少ない、幹線道路から離れている、夜間に街灯が少なく暗いといった立地は、侵入しても気づかれにくく逃走もしやすい環境です。特に地方の戸建てでは、こうした条件が重なるケースも多いため注意が必要です。
ドアや窓が古い

古い木製の引き戸は「戸外し」と呼ばれる方法で戸ごと外して侵入されることがあります。また、クレセント錠のみで施錠している古い窓は、ガラスを割るだけで簡単に開けられてしまいます。
窓が開けっぱなしになっている
換気のために窓を開けたまま外出・就寝することは非常に危険です。住人が在宅中に侵入する「居空き」や就寝中を狙う「忍込み」のリスクが高まります。
周囲に隣家が少ない
隣家との距離があり人目につきにくい環境は、空き巣に侵入・逃走を容易にさせます。地域の見守りが機能しにくい場合は、センサーライトや防犯カメラで補うことが重要です。
家を空けていることが多い

洗濯物の干しっぱなし、ポストに溜まった郵便物、夜間に照明がつかないといった状況から、空き巣は留守がちな家を判断します。生活パターンを悟られないよう、タイマー照明の活用や郵便物の早めの回収を心がけましょう。
なぜ狙われる?統計から見る空き巣の傾向
空き巣犯がどんな家を嫌がり、どんな家を好んで狙うのかには、それぞれ理由があります。警察庁の統計データを見ると、その理由が数字ではっきり見えてきます。ここでは、侵入の手口や経路から狙われやすい住宅の特徴と対策の基盤を見ていきましょう。
特に狙われやすいのは一戸建て
警察庁が公表している「令和6年の刑法犯に関する統計資料」によると、住宅を対象とした侵入盗(空き巣・忍込み・居空き)の件数は、一戸建てを発生場所とするものが11,772件に対し、中高層(4階建て以上)の住宅は1,437件でした。一戸建てでは中高層住宅の約8倍以上もの被害が発生しています。
マンションやアパートには、オートロックや防犯カメラといった設備が整っていることが多い一方、一戸建ては窓という侵入口が多く、探せば身を隠せる場所もあります。また、犯行後も逃げやすい構造になっていることが狙われやすい主な理由でしょう。
侵入手口は「無締り」と「ガラス破り」が大半
| 侵入手段 | 令和5年(2023年) | 令和6年(2024年) | 増減 |
| 無締り | 4,213 | 4,286 | +73 |
| ガラス破り | 4,358 | 3,891 | -467 |
| 合い鍵 | 942 | 846 | -96 |
| 特殊開錠用具関係 | 38 | 29 | -9 |
| その他の施錠開け | 244 | 211 | -33 |
| ドア錠破り | 342 | 324 | -18 |
| 戸外し | 57 | 70 | +18 |
| その他 | 427 | 295 | -132 |
| 不明 | 1,167 | 1,016 | -151 |
令和5年・6年の空き巣の侵入手段を見ると、両年とも最も多いのが施錠されていない窓・扉からの「無締り」による侵入で、次いで「ガラス破り」が続きます。
ゴミ捨てや近所への買い物といったちょっとした外出の隙を突かれることも多く、「すぐ戻るから」という油断が被害につながります。
ガラス破りにはハンマーで打ち破る方法のほか、バーナーで加熱・冷却して割る「焼き破り」もあります。焼き破りは大きな音が出にくいため、多くの侵入窃盗犯にとって都合のよい手段と言えます。
▼関連ページ侵入経路は「窓」が過半数
| 発生場所 | 総数 | 窓 | 表出入口 |
| 戸建て | 12,747件 | 7,370件 | 2,281件 |
| 3階建以下共同住宅 | 3,028件 | 1,215件 | 1,402件 |
| 4階建以上共同住宅 | 1,565件 | 399件 | 959件 |
一戸建ての侵入口は窓が全体の半数以上を占めています。特に1階・2階の居室の窓(リビング・キッチン)のほか、浴室・トイレの窓、2階のベランダなどが狙われやすい、というデータがあります。
| 侵入口 | 総数 | 無締り | ガラス破り |
| 縁側・ベランダ | 1,788件 | 660件 | 1028件 |
| 居室 | 3,509件 | 1,186件 | 2149件 |
| その他 | 1,299件 | 547件 | 610件 |
※令和7年犯罪統計資料(警察庁)「侵入窃盗 発生場所別 侵入口・侵入手段別認知件数」より
玄関(表出入口)は次いで多い侵入経路で、鍵の種類や個数から侵入のしやすさを判断されているとされています。
侵入に5分かかると約7割が諦める
警察庁の「住まいる防犯110番」によると、侵入に5分以上かかると約7割の空き巣が犯行を諦めるとされています。5分以上同じ場所にとどまると通行人や近隣住民に気づかれるリスクが高まるため、侵入に手間がかかる家を嫌う傾向があるのです。
この「5分」という数字が、防犯対策の基本的な指標になっています。例えば、鍵(シリンダー)の防犯性能の高さは耐ピッキング性能5分以上などというように商品の箱などに印字されていますが、この「5分」が空き巣犯たちが「耐えられる」時間だとされたわけです。
鍵屋に相談できる対策
ここまで紹介した「空き巣が嫌がる家」の特徴のうち、鍵屋として直接お手伝いできる対策を紹介します。
補助錠を取り付ける

玄関・勝手口・窓のいずれにも補助錠を追加することで、侵入に時間をかけさせる効果があります。
補助錠には大きく分けて2種類あります。ドア表面に取り付ける面付補助錠はバールによるこじ開けに強く、ドア側面への加工が不要なため取り付けやすいのが特徴です。一方、ドア側面に切り欠き加工をして取り付ける本締錠はより強固ですが、施工には専門業者への依頼が必要です。
窓には、ガラスを割られてもサッシを固定できるタイプの補助錠が有効です。クレセント錠を解錠されても窓が開かない状態にできるため、ガラス破りへの対策として効果があります。
賃貸物件で穴あけ不要で取り付けられる製品もあるので、まずはご相談ください。
▼関連ページ施錠の徹底

どれだけ防犯性能の高い鍵を取り付けても、施錠していなければ意味がありません。警察庁の統計でも侵入手口の最多は「無締り」で、ゴミ捨てや近所への買い物といったちょっとした外出の隙を突かれるケースが多く報告されています。
物理的なキーでの施錠・解錠が煩わしいと感じたり、よく鍵を閉め忘れたりする方には、扉を閉めると自動的に施錠されるオートロック機能付きの電子錠が有効です。暗証番号やスマートフォンで解錠できるタイプも増えており、鍵を持ち歩く必要がなくなるため、「閉め忘れ」そのものをなくすことができます。
電子錠は既存の錠前に後付けできる製品も多く、大掛かりな工事が不要なケースがほとんどです。「鍵を持たない生活にしたい」「家族全員が施錠を徹底できるようにしたい」という方はお気軽にご相談ください。
▼関連ページ防犯性能の高い鍵にする

玄関に取り付けられている鍵が古い刻みキー(ギザギザキー)の場合、ピッキングへの耐性が低く、手慣れた人間であれば短時間で解錠されてしまう可能性があります。心当たりのある方は、早めの交換を検討してください。
交換先としてお勧めしているのがディンプルキーです。鍵の表面に大小の凹みが並んだ形状で、内部構造が複雑なためピッキングが非常に困難です。鍵屋でも専用工具なしには解錠できないレベルの製品も多く、防犯性能の高さから多くのお客様にお選びいただいています。
選ぶ際はCPマーク認定品を基準にするのがおすすめです。CPマークは、あらゆる侵入方法に対して5分以上耐えられることが確認された製品にのみ付与されるもので、防犯建物部品の信頼性の指標になっています。
空き巣被害に遭った後、警察に相談してディンプルキーへの交換を勧められてご依頼いただいた事例もあります。→施工事例を見る
▼関連ページ合鍵作成が難しい鍵に交換する

警察庁の統計では、戸建ての玄関への「施錠開け」のうち大多数を占めるのが合鍵による侵入です。ピッキングやサムターン回しが減少している一方で、合鍵を使った侵入は件数が多いまま推移しています。
合鍵による侵入の経路はさまざまです。玄関付近に隠していたスペアキーを利用される、一時的に鍵を持ち出されて複製される、といったケースが実際に確認されています。「まさか合鍵を作られているとは思わなかった」という依頼も少なくありません。
対策として有効なのが、登録制のディンプルキーへの交換です。このタイプは鍵番号とセキュリティカードのIDをメーカーに登録する仕組みになっており、カードIDがなければ追加の合鍵を発注できません。町の合鍵屋での複製も不可能なため、知らないうちに合鍵を作られるリスクを大幅に下げられます。
「知らない間に家に入られているかもしれない」という不安からご依頼いただくケースもあります。→施工事例を見る
▼関連ページ
鍵猿での施工事例
このセクションではわれわれ鍵猿での施行事例をいくつかご紹介します。
空き巣被害に遭った後、警察に相談して玄関の鍵をディンプルキーに交換(神奈川県横浜市)

空き巣被害に遭われたNさまより、玄関の鍵交換のご依頼をいただきました。被害後に警察へ相談したところ、防犯性の高いディンプルキーへの交換を勧められたとのことで、鍵猿にご連絡いただきました。
現場を確認したところ、取り付けられていたのはGOALのピンシリンダー(S-TX)でした。ピッキング防止ピンが入っているタイプですが、それでも5分未満で不正解錠される可能性があります。
お客様にいくつかのディンプルキーをご紹介し、GOALのV-18をお選びいただきました。作業時間は30分ほどで完了し、「当日来てくれて、丁寧に説明してくれたおかげで鍵を選べた」とお喜びいただきました。
合鍵を無断で持たれている不安から、登録制シリンダーへ交換(兵庫県神戸市)

「合鍵を持たれている可能性があり、知らない間に家に入られているかもしれない」というご相談をいただきました。金品が盗まれているわけではないものの、侵入されているのは確実とのことで、大変不安な状況でした。
担当者より、登録制シリンダーへの交換を提案しました。鍵番号をメーカーに登録するタイプのため、最初にお渡しする本数以外の合鍵は存在しない仕組みです。厳密には、鍵の複製が必要な際には、鍵番号だけでなく本人確認書類などが必要になるため、持ち主が知らないうちに子鍵が複製される心配がなくなります。
当日施工で交換が完了し、「これで安心して眠れます」とおっしゃっていただきました。
※家への不審な侵入が疑われる場合は、鍵の交換とあわせて警察(警察に来て貰う必要があるか確認したいときは#9110)へのご相談もお勧めします。
中古マンション購入・引越しを機に、同一キーのディンプルキーへ交換(東京都世田谷区)


中古マンションのご購入にあわせて、玄関の鍵交換のご依頼をいただきました。エントランスのオートロックはギザギザキーのため、玄関はディンプルキーにしたいというご希望でした。
現場を確認すると、上下2箇所の錠前がMIWA LAとNDR、さらに片方はDOMという海外製の珍しい製品でした。「上下を同じ鍵で開けたい」というご要望に対し、1本の鍵で複数の錠前を操作できる同一キー仕様での手配をご提案しました。特注品のため部材手配後に施工という形で対応しました。
シリンダーの付け替えのみで大掛かりな工事は不要です。お引越しの際の鍵交換はお気軽にご相談ください。
鍵で空き巣対策をするなら鍵猿におまかせください
本記事では、空き巣が嫌がる家・狙われやすい家の特徴と、鍵屋として提案できる対策を解説しました。
防犯対策は「手間がかかりそうな家」と空き巣に思わせることが基本です。鍵猿では、補助錠の新規取付けから防犯性能の高い鍵への交換まで、お客様の状況に合わせた最適なご提案をいたします。出張費用・見積り費用は0円ですので、まずはお気軽にご相談ください。
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