防犯性の高い鍵を取り付けたい!おすすめの鍵や補助錠・取り付け方を紹介


目次
空き巣などの被害を防ぐため、防犯性の高い鍵を取り付けたいと考えている人も多いのではないでしょうか。とはいえ、鍵にはたくさんの種類があり、どのようなものが良いのかわかりづらいものです。
そこで、本記事では有効な防犯対策であるワンドア・ツーロックに関することや補助錠・防犯性の高い鍵の種類について詳しく紹介します。
ワンドア・ツーロックにするのもおすすめ
簡単に防犯性を上げられる対策がワンドア・ツーロックです。
補助錠を取り付けて1つのドアに2つの鍵がある状態にするもので、警視庁でも有効な防犯対策として推奨しています。
鍵が1つしかなければ、きちんと施錠していてもピッキングやサムターン回しといった手口を使って短時間で開錠されかねません。
都市防犯研究センターの資料によると、空き巣は開錠に5分以上の時間がかかると侵入をあきらめることが明らかになっています。
補助錠がついているドアは2カ所を開錠する必要があり時間がかかるため、空き巣があきらめる可能性が高く被害防止に効果的です。
補助錠の種類

さまざまな補助錠がありますが、大きく3つのタイプに分類することが可能です。
ここでは、それぞれのタイプについて詳しく解説します。
外付けタイプ
外付けタイプはドアの外側に取り付けるタイプの鍵です。
外側に補助錠をつけることにより防犯対策を行っていることがはっきりとわかる為、空き巣に侵入をあきらめさせる効果が期待できます。
外付けの補助錠には、錠の部分が常に取り付けてある状態になるタイプや、出かけるときにドアに挟んで設置する簡易タイプなどがあります。ドアに挟んだり両面テープで固定するタイプが多く、扉に穴を開けずに設置できるので賃貸物件などにおすすめです。
ただし、外付けタイプを設置して鍵を閉めてしまうと、内側からは解錠できません。家族と住んでいる場合、うっかり閉じ込めないよう注意が必要です。一人暮らしをしている人に向いているでしょう。
内付けタイプ
内付けタイプはドアの内側に取り付けるタイプの鍵です。
在宅時の防犯対策として有効ですが、外出時に外から補助錠をかけることはできません。そのため、外出時の防犯対策は別でとる必要があります。
在宅時に空き巣に狙われたとしても、外側からは鍵穴が見えずどこに補助錠があるのか把握できないため、サムターン回しやピッキングの被害に遭う恐れがなく安心です。
ただし、在宅中の家族が体調を悪くして倒れたり、家の中で何かトラブルが起こったなどの緊急事態が発生したときに、内付けタイプの鍵がかかっていると外側から開けることができないので注意が必要です。
面付けタイプ
面付けタイプは、ドアの表面に錠の裏面をしっかり貼り付け固定して使うタイプの補助錠を指します。
錠前は室内側になるため、バールのようなものでこじあける強行突破やピッキングに強く防犯性が高いです。
面付タイプは設置の際にドアに穴を開ける工事が必要なことが多いため、賃貸物件に住んでいる場合は勝手につけることができません。事前に大家さんや管理会社に相談する必要があります。
防犯性の高い鍵の種類

ここでは、防犯性の高い鍵を4つ紹介します。
ディンプルキー
ディンプルキーは先端にギザギザの刻みがないスマートな見た目の鍵で、表面に大きさと深さの異なる丸いくぼみがいくつもあるのが特徴です。
鍵を開けるときは、鍵の形と鍵穴の中にあるシリンダーのピンの形状が一致しなければなりません。
ディンプルキーはシリンダーのピン配列が複雑なため、特殊な工具を鍵穴に差し込んで1つ1つピンの位置を探り、動かして開けるピッキングの防止に高い効果を発揮します。
中には、ピッキング工具の侵入を防ぐピンやドリル攻撃に強い頑丈なピンが内蔵されているものもあります。
複雑な構造をしていることから、ディンプルキーの複製は2~4週間程度の期間が必要です。
リモコン式
リモコン式は専用のリモコンで施錠や解錠するタイプで、鍵穴がありません。少しでもピッキング被害に遭うリスクを低減したい人には、鍵穴のないリモコンタイプが良いでしょう。
メインの鍵を開けられてしまったとしても、専用のリモコンがなければ補助錠が開かないため、空き巣の侵入防止に効果的です。
ただ、リモコンの電池がなくなると解錠できず立ち往生しかねません。そのため、電池切れには十分な注意が必要です。
リモコンが故障したときに補償してもらえるか、万が一のときにサポートを受けられるサービスはあるかなども事前に確認しておきましょう。
スマートキー
スマートキーはスマホやICカードを使って施錠や解錠ができる電子錠のことです。
中には指紋や音声などの生体認証で操作するタイプもあります。
いちいち補助錠の鍵を取り出す必要がなく、簡単に解錠できるので便利です。専用のスマホアプリやWi-Fiスポットを利用して遠隔で操作できるもの、専用アプリを通して家族や友人に鍵の受け渡しができるものなど、製品によって機能が異なります。
また、すでにある鍵にかぶせて使うものや粘着テープで貼り付けるもの、ドアに穴を開ける必要があるものなど取り付け方法もさまざまです。事前に十分調べてから選ぶようにしましょう。
スマートキーは、鍵を持ち運ばなくて良いので紛失や盗難のリスクがないこと、鍵穴がないためピッキングの被害に遭う心配がないことなどが大きなメリットです。
スマートキーとスマートフォンのどちらも電池が切れないように注意しましょう。
暗証番号式
暗証番号式の補助錠は、設定した任意の暗証番号によって解錠するタイプです。
ダイヤル式やタッチパネル式などがあり、暗証番号は4~8桁と製品によって異なります。
補助錠の鍵を持ち運ぶ必要がなく、鍵穴がないためピッキング被害に遭うおそれもありません。ドアを閉めると自動で施錠される機能がついたものもあります。オートロック機能がついたタイプなら、うっかり鍵をかけ忘れてしまう心配がありません。
このタイプの補助錠を使うときは、暗証番号を誰にも知られないように気をつけましょう。また、うっかり暗証番号を忘れてしまうと家の中に入れなくなってしまうため十分に注意が必要です。
「イージスゲート」という電子錠は、任意の数字を制限なく入力したあと、正しい番号を入力することで解錠できる無限虚数システムを導入しているので、誰かと一緒に入室しないといけない場面などに暗証番号を知られる心配がないのでおすすめです。
空き巣が侵入するのは玄関だけじゃない!窓も注意

警視庁の発表によると、一戸建てと3階建て以下の集合住宅においてもっとも多い空き巣の侵入口は玄関ではなく窓です。
窓ガラスの一部を小さく割り、そこから手を入れてクレセント錠を回し、窓を開けて室内に入るケースが見られます。
クレセント錠とは、窓を閉めるための半月状の締め金具のことです。
窓ガラスはあまり音を立てずに素早く割ることができ、クレセント錠は回すだけで外れるため、侵入口として選ばれやすいのでしょう。
侵入リスクを下げるには、窓にも補助錠を設置することが効果的です。補助錠は、窓を割って手を入れても届かない位置に取り付けましょう。
今ある玄関の鍵を、より防犯性の高いものに交換することも可能
防犯性をより高めたいなら、今ある鍵にプラスして補助錠をつけるだけではなく、メインの鍵を交換することも検討した方が良いでしょう。
特に、今の鍵が以下に当てはまる場合は防犯性が低いため交換することが望ましいです。
- ディスクシリンダー
- ピンシリンダー
- 鍵が古い、劣化や破損部分がある
ディスクシリンダーとピンシリンダーは比較的シンプルな構造をしており、ピッキングに弱く防犯性が高くありません。
空き巣の多くは侵入までに5分以上の時間がかかるとあきらめる傾向があります。開錠に時間をかけさせるためにも、防犯力の高い鍵に交換しておくことが望ましいです。
古い鍵は防犯性が低いことが多く、劣化や破損があれば、そこから壊されて無理やり開けられかねません。それだけ空き巣に遭う被害も高くなるので交換した方が安心できるでしょう。
賃貸なら大家さんに連絡を
補助錠の取り付け方法には、ドアに挟むもの、強力な両面テープで貼り付けるもの、ネジ穴を開けて固定するものなどがあります。
しっかりと取り付けられるのは、やはり穴を開けて固定する方法です。とはいえ、一戸建ての持ち家なら問題ありませんが、賃貸物件に住んでいる場合は勝手にドアに穴を開けることはできません。
分譲マンションも玄関ドアは規約で共有スペースと定められているケースが多いです。穴開け工事が必要な補助錠を取り付けるときは、事前に大家さんや管理会社に相談し、承諾を得てからにしましょう。
ただし、賃貸物件で玄関ドアの穴あけ工事を了承してもらえる可能性はあまり高くありません。承諾が得られなかったときは、両面テープで貼り付ける補助錠など、別のタイプの取り付けを検討しましょう。
鍵の取り付けは鍵屋へ
鍵を新しいものに交換したり補助錠を取り付けたりするときは、鍵屋に依頼するのがベストです。
ここでは鍵屋に依頼した方が良い理由や、かかる費用について詳しく解説します。
防犯・確実性を考えるなら自分で交換・取り付けはおすすめしません!
費用を抑えるため、鍵の交換や補助錠の取り付けを自分でやろうと考えている人もいるでしょう。
しかし、両面テープで貼り付けるようなタイプは別として、交換や工事が必要な補助錠の取り付けを自分でやることはあまりおすすめできません。
なぜなら、鍵を設置する際に位置がズレたり前後を間違えたりして、施錠解錠がしづらくなったりドアを破損してしまう可能性があるからです。
取り付けが不完全であれば防犯性が下がることも考えられるでしょう。
また、鍵を交換するのであれば、非常にたくさんの種類の中からサイズの合うタイプを選ぶ必要があり、これを間違えると取り付けることができません。
少しでも不安があるときは、無理せず鍵の業者に依頼してください。
鍵の交換にかかる費用
鍵の交換を業者に依頼する場合、気になるのが費用ではないでしょうか。
通常、鍵を交換する場合にかかるおおまかな費用は以下の通りです。
・ギザギザキー(ピンシリンダーキーやディスクシリンダーキーなど):1万5000~2万円
・ピッキングや破壊に強い防犯性の高い鍵(CPマーク付きのディンプルキーなど):2万5000~3万5000円
相場価格を知ったうえで、防犯性が高く適切な種類の鍵を選ぶようにしましょう。
なお、CPマークとは防犯性能が高いと認定された防犯建物部品のみが表示できる共通マークです。このマークがついているということは、警視庁や経済産業省、国土交通省と民間団体で構成される官民合同会議が実査する厳しい試験に合格していることを意味します。
防犯性の高い鍵で安心・安全な家に!
玄関ドアに補助錠を設置してワンドアツーロックにすることで、自宅の防犯性を上げられます。
メインの鍵を防犯性の高い鍵に交換することも有効な方法でしょう。
また、空き巣が侵入経路に選ぶことがもっとも多い窓にも補助錠をつける必要があります。
確実に鍵の交換・取り付けをするなら、鍵屋に依頼するのがおすすめです。しっかり防犯対策をとり安心して住める家にしましょう。
