鍵屋に依頼するときに口コミを信用すると失敗する?鍵屋の選び方や注意点をご紹介!
この記事でわかること
- 鍵屋に関する口コミが信頼できない理由
- ぼったくりの例
- ぼったくり被害に遭わないために大事なこと
- 費用が高額になる鍵トラブルの例
- 鍵屋の選び方
- 業者に鍵トラブル解決を依頼したときの料金相場
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
ある日突然、鍵が壊れて開かなくなったらどうしよう……?
皆さんはそんなシミュレーションをしたことがあるでしょうか。ちょっと考えただけでもゾッとする話ですが、鍵のトラブルというものは唐突にやってくるものです。
ただ、いざ鍵の修理や交換を依頼するとなると、「何を基準に鍵屋を選べば良いのかわからない」と思いませんか?
鍵はセキュリティを守る大切なものだからこそ、信頼できる鍵屋を選ぶことが求められます。今回は、その大事な鍵屋選びのポイントや、口コミに頼りすぎてはいけない理由について解説します。
鍵の修理と交換ではかかる費用が全く違います。できればお客様目線で、安易に交換ばかり勧めず使い続けられるシリンダーや錠前は修理して長持ちさせてくれる鍵屋に依頼したい!とお考えの方は、ぜひ鍵猿にご相談ください。
目次
鍵屋に依頼するときに知っておいてほしいこと
良い鍵屋を見極めようとして、口コミを参考にする人も少なくありません。しかし、安易に口コミサイトなどの情報を信じ込むことは危険です。
まず鍵屋に依頼する際に、ぜひとも知っておいて頂きたいことをお伝えします。鍵屋をネットで探すときの参考にして頂ければと思います。
口コミサイトなどは広告費が支払われていることもある
鍵屋のなかには広告費を支払い、複数のサイトに記事や口コミを掲載していることがあります。複数の比較サイトでランキングの上位に入っているような業者は、広告の可能性を疑う必要があるでしょう。
2023年10月から日本でもステルス・マーケティングは規制されることになったため、費用が支払われているにもかかわらず、「広告」という表記のない口コミはネットからも消えていくと考えられますが、口コミだけを頼りにするのは考えものです。
というのも、業者の自作自演の類は見破ることができないためです。これは鍵屋に限ったことではなく、どんな業界でも見極めが非常に難しいので、結果として「口コミだけを頼りにしない」ことが大事、ということになります。
電話などで料金が確定しないことの方が多い
鍵屋に依頼する際、電話やメールで大まかな料金を聞くことはできますが、鍵屋としては実際に現場の状況を確認しないと正確な金額を提示できないことがほとんどです。修理や交換であれば鍵の種類や故障の程度、開錠であれば特殊な工具の使用が必要かどうかによって、作業内容や費用が大きく変わるためです。
そのため、たとえコールスタッフが大まかな料金を教えてくれたとしても、それはあくまで「参考料金」であると考えて下さい。
時間的に余裕がある場合は、弊社の「お問い合わせフォーム」や「相見積もりフォーム」のようなサービスを利用して、詳しい見積もりを貰った方が良いでしょう。鍵屋によってはLINEで画像を送ると可能な限り詳しい見積もりをしてくれるところもあります。
キャンセル料や深夜早朝料金などが発生することがある
鍵のトラブルは、深夜や早朝に発生することも多いのですが、いわゆる「時間外労働」の時間帯の出動には追加料金がかかります。また、現場到着後や作業開始前にキャンセルした場合、出張費やキャンセル料が発生することがあります。
弊社の場合、もしキャンセル料金が発生する依頼(緊急の鍵開けなど)であれば、必ずコールスタッフからそのように案内があります。
他社でも同じようなシステムになっているとは思いますが、伝え忘れというのも稀にありますので、キャンセル料金の有無など気になる追加料金については確認しておくのがベストです。
HPに安すぎる料金を記載しているのには理由がある
一部の鍵屋は集客を目的に、ホームページに極端に安い料金を記載していることがあります。これは、最も簡単な作業料金を示している場合が多く、実際にはもっと料金がかかるというのがほとんどです。他の鍵屋と比べて著しく安価である場合、集客のためだけにそういった料金を設定している可能性もあります。
弊社でも確かに解錠料金などは最も安価なものを提示していますが、その代わり、それが最低料金であることや、最近の防犯性能の高い玄関鍵の解錠であれば凡そいくらくらいかかるのか、といった例も出していますし、施工事例も豊富です。
逆に言うと、料金は安いのに具体的な事例の紹介がなかったり、どんな鍵でもそういった料金なのかサイトからわからない場合、様々な追加料金があり、最終的には他の鍵屋と大して変わらないという可能性もある、ということです。
1,000円前後でできる作業は限られている
鍵の開錠や交換は、専門知識や特殊な道具を必要とするため、基本的に1,000円前後でできる作業はほとんどありません。鍵屋もボランティア活動をしているわけではないので、商売として成り立たないことはできません。
要するに「1,000円」でできるという鍵屋にはそれでも利益を出せるからくりがあるということです。最近では、サイトの広告金額と、現場で請求される料金があまりにも違う場合、出張業者であっても特定商取引法の訪問販売によるクーリング・オフ等が適用できると言われています。
実際の請求額と広告内容に相違がありすぎる場合、そういうことであれば支払いはしない、ときっぱりと断ることも大事です。
【開かなければ無料】は確認が必要
「開かなければ無料」という表示を見かけることがありますが、この条件には注意が必要です。鍵屋にも開けられない鍵というのは確かに存在しますが、この謳い文句がある場合、「開かないので破壊します」と破錠に踏み切られることがあるようです。
結局、鍵を壊されてしまい、鍵を交換するしかないという状況を作り、開錠と鍵交換双方の作業料金+部品代を請求するというわけです。
鍵をなくしてしまったなどの理由で解錠の依頼がある場合、殆どの方が非破壊解錠を希望されます。まともな鍵屋であれば、解錠できない場合は開けられません、と依頼を断るでしょう。我々も、他社様から断られてしまった、というお客様のもとへ駆けつけることが多々ありますから、普通なら無理に破壊してまで開けようとしないものなのです。
ですので、もし「開かなければ無料」を謳っていた鍵屋が簡単に「特殊な鍵なので開けられない。壊すしかない」と言い出したら他の業者を呼ぶことを検討して下さい。
鍵屋はどうやって選べば良い?
信頼できる鍵屋を選ぶためには、複数の業者から相見積もりをとり、慎重に比較することが重要です。どこに着目すれば良いのか、業者選びの基準となるポイントをチェックしていきましょう。
作業費以外の料金を取られないか
まずは見積り料金の有無に注目しましょう。複数の鍵屋から見積書を出してもらうだけで料金がかかっていては、コストがかさんで仕方がありません。見積料がかからない鍵屋を探し、それぞれを比較すると良いでしょう。
見積書が詳細に記載されているか
見積書の内容が詳細に記載されているかどうかも、鍵屋選びの重要なチェックポイントとなります。何にいくらかかると明記されている業者は、安心して仕事を任せられるでしょう。
反対に、費用とその内訳を明確に記載していない場合は、あとで追加料金が発生する可能性があります。鍵交換であれば、作業料金と鍵本体(部品代)の費用がちゃんと記載されているかどうか、よく確認することが大事です。
内訳があいまいな業者は、信頼性に欠けると判断されても仕方ありません。鍵修理や鍵交換の作業内容に「修理」「交換」とだけ書かれても何をするのかさっぱりわかりませんよね。
また、見積書について質問をしたときのスタッフの対応も参考になります。不明点や料金について質問した際に、スタッフが答えられない場合は要注意です。
細かく作業内容ごとに料金設定をしている業者であれば、明確な回答ができるはずです。答えられないということは、なくても良い作業を追加したりしている可能性があります。例えば、特に扉への追加加工は必要ないのに加工費用を追加していたりするかもしれません。
反対に、スタッフが速やかかつ丁寧に回答してくれる業者は信頼できます。依頼の前にしっかりと見積書を確認し、不明点について聞いてみることをおすすめします。
スタッフの対応が丁寧か
スタッフの対応も鍵屋選びのポイントとなります。スタッフの対応を確認するためには、まず電話をかけてみると良いでしょう。電話での受け答えの様子や言葉遣いなどを確認することで、スタッフの質を判断できます。
弊社のようにまずコールセンターに繋がる場合は、作業スタッフが後ほど直接お電話差し上げたりしますが、そのような事前打ち合わせのポイントで不安を感じる業者とは契約しない方が良いでしょう。
鍵修理・鍵交換の実績が十分か
鍵の修理や交換は専門性の高いものだからこそ、過去の実績を確認することも大切になります。なお、実績は業者の公式サイトやブログで確認することが可能です。
実績を確認することで過去にどのようなトラブルを解決し、何を得意としているのか、把握することができます。実績のある業者は、実際に行った作業を紹介するページを設けていることが多い傾向にあります。
これは、作業に自信があるからこそできることです。いつ・どこで・どのような鍵をどのような作業で解決したのか、詳細に記載されていれば参考にできます。
特に自動車などの乗り物や、外国製の錠前といった特殊な鍵でも対応できるかどうかは、事例をある程度読んで判断するしかありません。
過去の実績を詳しくチェックすることで、自分が依頼したい作業内容を得意とする業者を見つけられることもあるので、特殊な鍵の修理や交換を考えている方はぜひ確認してみましょう。
鍵屋選びが不安なら見積りと出張費が無料の鍵屋に相談するのがおすすめ
誰でも初めて鍵屋に依頼するときは、ちゃんとしたところに依頼できるか心配しますよね。普段、日常生活を送っていて鍵屋を呼ばなくてはならないレベルの鍵トラブルに遭遇することはそんなにありませんから、なおさらです。
どうしても不安、という方はまずネット検索する際に、見積もり費用や出張費が無料、と謳っている鍵屋に相談してみるのをお勧めします。といいますのも、見積り費や出張費が無料の鍵屋なら相見積もりに呼びやすいからです。
相見積もりは、作業料金や合計いくらかかるのかが気になるという方に最適な選択方法です。「見積もり無料」「出張費無料」「キャンセル料なし」の業者を2~3社選び、メールフォームに写真を添付して問い合わせたり、実際に訪問してもらい、見積書を作成してもらえばどの業者のどんな選択肢がニーズに合うのかがわかりやすくなります。
しかもお電話などで「相見積もりを取りたいので訪問をお願いしたい」と伝えるだけで、鍵屋は対応してくれることがほとんどです。鍵屋もこうした依頼には慣れているため、遠慮せずに相談することをおすすめします。
先述したように鍵屋の殆どは「現場を見ないと詳しい料金は出せない」と言います。ですので、複数の業者に見て貰い、いくらかかるのか、どんな作業をするのか、といったことを訊いてみましょう。複数の業者と比較することで、適正価格や信頼性を見極めるコツもわかってくるかもしれません。
それに、相見積もりで呼んだだけであれば突然、断りもなく作業を開始するといった手口(詳しくは下記参照)が使えませんから、ぼったくり業者が来ないようになります。
何より、自分が最も信頼できると感じたところに依頼すれば良いので、後悔が少なくて済みます。
▼関連ページぼったくりの鍵屋はどのような手口を行う?
実際にぼったくり業者はどのような手口を使うのでしょうか?いくつか実際にあった被害についてご紹介します。
説明にないサービスを行って費用を請求する
国民生活センターから注意喚起が出されている事例のひとつに、「説明されていない作業をして費用を請求された」というものがあります。これは下記の「了承を得る前に作業を行う」というのも含まれていたケースですが、鍵開けを依頼したら了承なく作業に入り、鍵を壊され、新しい鍵を取り付けられ、計15万円の請求をされたとのこと。
鍵開け(破錠)5万円+鍵取り付け5万円+部品代5万円=計15万円、といったところでしょうか。
残念ながら請求を受けた高齢者は支払ってしまったとのことでしたが、納得がいかないということで生活センターに相談したようです。このような場合、クーリング・オフが可能だったりしますので、消費生活センターに相談しましょう。
料金や作業内容の了承を得る前に作業を行って費用を請求する
上記の案件で鍵業者は依頼者の「了承を得る」ということすらしていませんでした。作業内容も説明せず、了承も得ず、まさに「勝手に」鍵を壊して新しいものを取り付けたわけです。
このように、依頼したのはいいものの、見積書も出さずに勝手に作業に入られたのではホームページに記載されている料金が妥当かどうかの判断もできませんよね。
なかなか事前に対策することが難しいタイプのやり口ですが、支払いを拒否することはできます。理不尽な請求には、作業後であっても支払いをせず、消費生活センターに相談して下さい。
クーリング・オフに応じない
訪問販売による取引では、契約書面を受け取った日から8日以内であれば原則として無条件で契約解除(クーリング・オフ)ができます。しかし悪質な業者は、クーリング・オフの存在を説明しなかったり、おかしな法律解釈を展開して応じないことがあります。
実際にあったケースでは「あなたが電話で訪問を依頼したのだからクーリング・オフはできない」と言われ、高額請求をした鍵屋はクーリング・オフに応じなかったとのこと。
これは依頼者が特定商取引法第26条第6項第1号の規定にある「役務提供契約を締結することを請求した者」(要するに鍵開けサービスのために訪問を依頼した人)として訪問販売の規制から外れるという解釈がベースになっています。
しかし、安い料金設定を見て電話した依頼者に、実際に請求された額で契約をする意思がなかったことは明らかなので、「契約を締結することを請求した」とは言えません。このような場合、鍵屋は訪問販売におけるクーリング・オフには応じなくてはならないのです。
実際にこの件では業者が消費者に不実のことを告げており(不実勧告)、受け取った料金の一部を返却していない(債務履行拒否)という理由で、業務停止の行政処分が出ました。
ぼったくり被害に遭わないためにはどうすれば良い?
鍵の業界ではトラブルにつけこんでお客様に高額な費用を請求する、という例が後を絶ちません。特に鍵のトラブルの場合、鍵屋が作業してくれなければ家に入ることすらできないなど、切羽詰まった事情があるため、「とにかく早く業者を呼んで対処してもらいたい」という人が多く、高額請求を受けても仕方がない、と支払ってしまいがちなのです。
ここではぼったくり業者による被害に遭わないためのコツを見ていきましょう。
出張費やキャンセル料などの費用面を確認しておく
多くの鍵屋は出張費がかかります。弊社のような出張費無料、お見積りも無料といったところはそう明記しているのでわかりやすいかもしれませんが、出張費などがある鍵屋は明確にそのことを記載していなかったり、わかりにくいところに記載していたりするので、必ず確認してください。
全国対応していても、地域によって出張費が変わったりすることもあります。
作業前に費用の内訳や作業内容を説明してもらう
出張専門の鍵屋の多くは作業前見積もりが謳い文句になっています。しかし、実際に依頼して見積もりを貰い、「高い」と感じても断れない人がたくさんいます。
鍵開けの説明でも「特殊な鍵なので高くなる」といった類をよく聞きますが、そのような業者に限ってどういった作業にいくらかかるのか、といった説明はしていないようです。
確かに最近の玄関鍵はワンドア・ツーロックになっていて、上下の鍵が施錠されていると2箇所の鍵開けとなり、高額になることがあります。ただ、それならそれで、2箇所の鍵開けなので例えば1箇所2万円のものが2箇所で4万円になるなど、適切な説明ができるはずです。
状況をしっかりと調査し、ちゃんと説明して貰えるか、その説明に納得できるかどうか、しっかりと判断しましょう。
あまりにも高額で支払いたくない場合は、無理に契約する必要はありません。その日はホテルに宿泊したりすることを検討するのも良いですし、他の業者に来て貰って見積もりをして貰うのも良いでしょう。
とにかく落ち着いて、納得のできない支払いはしないことが大事です。
見積りの費用や作業内容に変更があれば都度説明してもらう
鍵屋は現場に到着してから現場の状況を見て見積書を作成します。ただ、作業を開始してみると想定外のことが起こることもあります。簡単に開けられると思っていた鍵が、なぜか開かないということもあります。
そのような場合には、都度説明をして貰うことも大事です。もし作業内容に変更があれば、最終料金が変わる可能性もあるからです。
サービス書や保証内容は書面やメールで残しておく
サービス書というのは、現場で行った作業、料金などを記入してお客様にお渡しする書面です。いわゆる伝票の一種ですね。また、弊社のように施工内容と商品のW保証など、アフターサービスを提供している場合は保証書というものが手渡されることがあるかと思います。
見積書も含めて、作業に関することは書面で残すようにして下さい。見積書、あるいはサービス書を提出して貰うようにしましょう。
メールなどでやり取りをしていた場合は、その記録を間違って削除してしまわないよう大切に保管しておいて下さい。
何かがあったときに証拠として役立ちますし、もし見積もりの比較をするのであれば書面で内容を残していないと比較そのものが難しくなってしまいます。
緊急性が高い鍵トラブルは特に慎重に鍵屋選びを!
鍵の専門業者、いわゆる鍵屋に修理を依頼すべきなのは、どういったときなのでしょうか。結論からいうと、「早急に対応が必要」なときです。
例えば、玄関の鍵が回らないといった場合です。弊社でもよくあるのは、「今までなんとかだましだまし使ってきたが遂に使えなくなった」というご依頼です。理想としては、鍵が回しにくい時点で点検の依頼をして頂きたいのですが、ほとんどの方は回らなくなってしまってから鍵屋を呼びます。
更には、鍵の具合がよくないので自力でなんとかしようとしたがドアノブが外れないなどの理由で作業を中断してしまった、という方もおられます。
鍵の不具合が発生したときは、できるだけ早く鍵屋を呼んだほうが「修理だけ」で済むことが多いです。
また、鍵が折れるなど破損している場合は、自力で対処しようとすると、かえって状態が悪化してしまう可能性があります。折れた鍵を素人が力任せに処理しようとすると、鍵の内部が傷ついてしまうおそれがあるため、何もせずに鍵屋を呼んだ方が良いでしょう。
あまりにも鍵の状態が悪いと、鍵屋でも修理できなくなる可能性が高くなります。このようなリスクを考慮すると、始めから鍵屋に相談したほうが無難なのです。
鍵が開かないとき、「自分でピッキングをして開けよう」と考える人もいるかもしれません。しかし、自分の所持している鍵であっても、ピッキングを行うとその行為自体が法律に触れてしまう場合があります。そのため、むやみにピッキングを試すような行為は避け、専門家である鍵屋に依頼することが大切です。
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ぼったくりではないが費用が高額になる鍵トラブルはある?
鍵屋に鍵修理や鍵交換などを依頼する場合は、なるべく費用を抑えたいものですよね。我々もお客様のお話をお伺いし、できるだけご要望に沿うようにしていますが、ときにどうしても高額になってしまう、ということもあります。
無論、お客様の想定を超えた金額になる場合は、他にもできることをご提案するようにしていますが、ここでは修理や交換の費用が高額になってしまう要因をいくつかご説明します。
深夜早朝に依頼した場合
出張専門の鍵屋の多くは24時間対応可能で年中無休を謳っています。しかし、深夜や早朝、そして年末年始といった時期には「深夜早朝料金」「休日料金」というものが設定されていることがあります。
深夜早朝料金に関しては、これはいわゆる労働基準法に規定されている時間外労働に対する割増賃金のようなものだと考えて頂ければ良いと思います。
弊社では例えば、コールセンターは23時までの受付ですが、スタッフは24時間稼働しておりますので、21時~8時までに作業スタッフが到着して作業する場合は、5,500円の夜間早朝料金を頂いています。
年末年始にそういった料金を追加するかどうかは、鍵屋によって異なりますので、年末年始に鍵をなくしてしまった、といった場合は必ず確認するようにして下さい。
錠前交換になる場合
あまりないことですが、時折、鍵交換のご依頼でも錠前ごとの交換になることがあります。錠前というのはシリンダー・錠ケース・ドアノブ類を含む全ての部品のことで、
- ドアノブ一体型と呼ばれるインテグラル錠や円筒錠
- 古いサムラッチ錠のようにシリンダーだけの交換ができない錠前
- 錠ケースが故障していて、交換できる錠ケースがない(廃番になっている)
といった場合に起こります。錠前ごとの交換となると、交換作業料金がシリンダー交換のときとは違ってかなり高額になることも多いため、それに部品代などが追加され、予想もしない料金になることがあります。
無論、まともな鍵屋であればできるだけコストを下げるための提案をしますが、シリンダー交換だけで済むと思っている方も多いので、トラブルの原因になることがあります。
業務用金庫や特殊金庫の開錠や廃棄の場合
業務用金庫のダイヤルは1億変換ダイヤルなどと呼ばれるタイプが多く、解錠には専門技術のなかでも高度なものが求められます。このため、解錠料金は金庫用の料金設定のなかでも最も高額になっていることが多く、更にコンピューターによる解錠などになるとその作業料金の5割増しなどになってしまいます。
また、家庭用の金庫でも防盗金庫でテンキー錠の場合、テンキーに不具合があると破壊するしか開錠方法がありません。防盗金庫はそもそも破壊などに強い金庫ですので、ものによっては破壊するのも大変な作業となります。
このため、料金設定もかなり高めとなっていることが多く、シンプルなダイヤル錠やシリンダー錠のものより2~3倍ほどすることもあります。
金庫は「もう使わないから要らない。廃棄してほしい」というお客様もいらっしゃいますが、廃棄のためには開錠してあることが必須条件です。開錠料金と廃棄料金で、金庫のサイズによってはかなりの高額になることがあります。
更に、金庫の重さによっては運び出すのに人員等が必要な場合もありますし、階段の上げ下げや、段差がある場所など、料金項目が細かく設定されているのが普通です。全て合計すると、破棄するのにかなりの金額が必要になることもあります。
破錠になる場合
玄関などの鍵開けで稀にあるのが破壊開錠、破錠と呼ばれる開け方です。鍵猿ではハイセキュリティーシリンダーと呼ばれる防犯性能の高いシリンダーや、人間の手で操作しないと回しにくい防犯サムターンであっても解錠できる技術を持つスタッフが多いのですが、そんなスタッフたちでも解錠不可能となる状況があります。下記のようなシチュエーションですと、破錠となる可能性が高いです。
- ドアスコープがない
特殊工具によるサムターン回しはドアスコープやポストといった玄関から室内に繋がる部分を利用します。これらが全くない防犯性の高いドアだと工具が使えません。 - ドアスコープやポストなどドアに開口部がなく、住宅に他に開けられそうな窓や勝手口がない
- 内締錠が使われている
内締錠は室内からしか解錠できない鍵です。鍵穴が室外側にないため、デッドボルト切断などの破錠になります。 - 住人が室内で倒れているなど、緊急で開けなくてはいけない
鍵を破壊するときは、シリンダーの構造を考えながら慎重に鍵穴壊し対策がされている部分を避けつつ、ドリルなどで壊していきます。
いずれにせよ、鍵として機能しないよう壊していくわけですので、もちろん開錠後にはシリンダー交換が必要になります。
結果として鍵開け+鍵交換+部品代という料金の重なりが発生し、高額になってしまいます。
▼関連ページ車の鍵トラブル
車の鍵は最もシンプルなギザギザの金属鍵(刻みキー)の作成や、刻みキーを使っている車種の鍵開けであれば安価で済むことが多いのですが、最近の車に多いキーレスエントリーやスマートキーの複製、あるいはウェーブキーなどセキュリティの高い鍵の解錠となると、高額になる傾向があります。
鍵屋でスマートキーなどの複製に対応しているところは、専用のデータ書き換え用の機材などを持っているため、既存の鍵をコピーしたり、データを新しい鍵に移動させたりすることが可能ですが、そのぶん複製料金もそこそこかかるというのが一般的です。
それでもディーラーでコンピューター交換するよりは安く済むことが多いですし、対応している鍵屋に複製して貰った方がその日のうちに作成してくれるので、仕事や旅行に支障が出なくて済むという利点があります。
特にセキュリティが高い外国車の鍵開けなどは限られた鍵屋にしかできないことも多く、車の鍵開け料金のなかでは最も高い料金であることが多いです。
鍵トラブルの費用相場を知っておこう!
鍵トラブルの費用相場は鍵の種類や不具合の内容によって大きく異なります。また、業者によって提示される料金にも幅があるため、だいたいの相場を把握しておくことが重要です。
ここでは、弊社の費用を中心に一般的な鍵トラブルにかかる費用の目安や適正価格で安心してサービスを受けるためのポイントを見ていきましょう。
鍵屋の料金カテゴリには大別してまず5つのサービスがあります。鍵開け(解錠)、鍵交換、鍵修理、新規取付、鍵作成です。カテゴリごとに作業内容も違いますし、料金も大きく変わります。
鍵開けの費用相場
鍵開け費用は、基本的に鍵の難易度によって料金が上下します。鍵の難易度というのは、ピッキングやサムターン回しといった従来のシンプルな開錠方法で開けられるかどうかです。最近の玄関鍵がこのような簡単な開錠方法で開けられることはまずありません。
開錠料金は鍵屋によって様々で、最も相場がわかりにくいサービスかもしれません。しかし極端に安いところに関しては、既に述べたように注意点がいくつもあります。
出張専門の鍵屋では、最低料金が7,000~10,000円のところが多いようです。
ただ、鍵屋の料金は建物、乗り物、金庫、その他(ロッカーなど)の対象物によって違うことが多いので、弊社の例で説明します。
対象物 | 解錠料金 |
---|---|
住宅(刻みキー) | 8,800円~16,500円 |
住宅(ディンプルキーなど) | 16,500円~27,500円 |
国産車 | 8,800円~16,500円 |
外国車 | 16,500円~27,500円 |
バイク(国産) | 8,800円~ |
バイク(外国産) | 16,500円~ |
家庭用金庫 | 8,800円~19,800円 |
業務用金庫 | 33,000円~100,000円 |
その他(机・ロッカー等) | 8,800円~22,000円 |
ドアスコープ破壊・交換 | 3,300円 |
住宅は刻みキーを使うシリンダーと、ディンプルキーやウェーブキーといった鍵を使うシリンダーに分かれるのですが、刻みキーの中でも「防犯性能が低い」と評されている古いピンシリンダー錠やディスクシリンダー錠であれば、最低料金で開錠することが可能です。これらはピッキングというよく知られた技術で開けることができるからです。
一方で同じ刻みキーでも美和ロックのU9のようなシリンダーは、ピッキングで開けることはできません。時間をかければ開けられる技術を持っていても、鍵屋は作業にかかる時間も重視しますので、ピッキングで開けることはしません。
ですので、昨今の住宅では開錠料金が16,500円以上になります。それ以下になるということはほぼないでしょう。
また、自動車やバイクも単純な刻みキーで開けられるタイプであれば最低料金で済むかもしれませんが、ウェーブキーといった防犯性能が高いシリンダーがついている場合はやはり16,500円以上かかるということになります。特にウェーブキーがデフォルトのようになっている外国車はメーカーによってはかなり特殊な構造なので20,000円以上かかると考えて頂いたほうが良いでしょう。
ドアスコープに関しては、ディンプルキーなどがついた住宅鍵の鍵開けの際に使用するオープナーという工具を室内に通すためにドアスコープ穴を使用するため、室外から取り外せない場合は、レンズの破壊などが必要になることがあります。
また、オープナー開錠の際にサムターンが防犯サムターンですと、特殊な工具を使用する必要があるため、料金が変わることが多いです。
鍵交換の費用相場
鍵交換は主にシリンダー交換(鍵穴部分のみ)を指すことが多いのですが、これにはシリンダー部分に子鍵を差し込んで操作する以上、やはりトラブルが起こりやすい箇所だから、という理由があります。
鍵交換の費用を大きく左右するのは部品代で、シリンダーの防犯性能が高いほど高額になります。しかし最高額のシリンダーでも4万円以上のものはないので、一箇所の鍵交換に10万もかかったりするのはおかしいです。
カンヌキ側である「錠ケース」の交換になることもありますが、交換作業料はシリンダーのときと変わらないという業者が多く、一箇所7,000~15,000円のあいだが相場です。これに部品代が追加されます。錠ケースにはシリンダーほど防犯性能に差がなく、価格差も大きくはありません。
下記は弊社での部品代込みの作業料金相場です。
対象物 | 作業料金+部品代 |
---|---|
住宅(開き戸・刻みキー) | 16,500円~ |
住宅(引き戸・刻みキー) | 23,100円~ |
住宅(開き戸・ディンプルキー) | 27,500円~ |
住宅(引き戸・ディンプルキー) | 29,700円~ |
電子錠 | 59,400円~ |
鍵交換には稀に「錠前交換」があり、これは前述したように錠システム全てを交換します。錠前交換の作業料金は通常の鍵交換料金と違うことが殆どで、だいたいは鍵交換の倍ほどかかります。鍵猿ではシリンダー交換が11,000円で、錠前交換が22,000円となります。
錠前交換になりやすいタイプの鍵もあり、古い装飾錠(サムラッチ錠、アンティーク錠)は互換性のある商品がすでに廃番になっている場合、錠前の一式交換となります。こちらはかなり高額になることもあるため、もう少し安価な選択肢として面付補助錠を追加したりすることもあります。
鍵修理の費用相場
鍵修理は鍵が回しにくいなど、不具合が出始めている頃であれば効果的なトラブル対処方法で、シリンダーや錠ケースを分解して問題を特定し、洗浄・グリスアップ(注油)などで動きの調整をします。
残念ながら錠前の部品というものは交換できるものがほぼないため、シリンダーが破損したり錠ケースのバネが経年劣化の末、切れてしまったといったトラブルの場合は交換をお勧めすることになります。
作業項目 | 作業料金 |
---|---|
鍵修理(分解洗浄など) | 8,800円 |
軽作業 | 8,800円 |
鍵抜き | 8,800円 |
分解を伴う鍵抜き | 16,500円 |
軽作業 | 8,800円 |
中作業 | 16,500円 |
重作業 | 33,000円 |
よくある「鍵がシリンダーの中で折れてしまった」というトラブルには「鍵抜き」という作業があり、こちらはシリンダーまたは錠前分解が必要ないときと、必要なときとで料金が違います。
また、修理と共に発生しがちな「軽作業」など、戸枠や戸車、ドアのヒンジ調整といった鍵以外に関する作業の料金もあります。
修理は多くの場合「その場しのぎ」でしかなく、症状が解消するものの再発する恐れがある場合、鍵猿ではスタッフがその旨を説明させて頂いています。
鍵の取り付けの費用相場
鍵の新規取付けは、トラブル対応のためというよりは防犯のため、あるいはプライバシー保護のためといった理由が多く、最近では電子錠を補助錠として取り付ける方も増えています。
開き戸・引き戸問わず、扉に穴を開けて新しい錠前を取り付ける必要がありますので、どの鍵屋でもかなり高額になる作業ですが、中でもドアの中に錠ケースを収める「堀込錠」の施工が最も高額です。
引き戸は新規取付けとなると、召合せ部分に取り付ける万能召合せ錠になることが多く、部品代に加えて追加加工の軽作業が加わることが多いと言えます。
簡易錠や、面付補助錠の場合は10,000~20,000円あたりが作業料金としての相場です。堀込錠の新規取付け料金について明言している鍵屋は意外と少なく、作業料金の相場は25,000~50,000円のあいだであろう、と推測するに留まります。
また、電子錠の新規取付けなどではカンヌキの受座部分(ストライク)の掘り込みも必要になり、プラス部品代が総額になりますので、部品代によっては5~7万円ほどかかる可能性が高いです。
弊社での部品代込みの料金相場は下記のようになります。
対象物 | 作業料金+部品代 |
---|---|
住宅(開き戸・刻みキー) | 33,000円~ |
住宅(引き戸・刻みキー) | 43,000円~ |
住宅(開き戸・ディンプルキー) | 49,500円~ |
住宅(引き戸・ディンプルキー) | 52,000円~ |
ストライク掘り込み工事 | 5,500円 |
鍵作成の費用相場
鍵作成は子鍵(差し込む方の鍵)をスペアキーなしの状態から作成する作業を指しますが、これは主に玄関鍵ではなく自動車やバイクなどの鍵紛失などで利用されるサービスです。
鍵穴を見て適切なブランクキーを選び、キーマシンで削って作成していきますので、単純な刻みキーでも15,000円くらいはかかると考えて下さい。また、車種によって難易度が違うこともあり、料金の幅もかなりあります。
バイクの方は自動車よりも安価な設定であるところが多いですが、マグロック用の鍵となりますと、特殊な鍵ということで高額になる傾向にあります。
玄関鍵は最も単純なピンシリンダーなどであれば鍵作成も可能ですが、基本的にシリンダーを分解して作業をしますので、解錠できていない状態ではお作りすることができません。
また、16,500円かかる鍵作成よりも、防犯的にも11,000円+部品代でシリンダー交換をした方がコストパフォーマンスが良いため、「鍵を無くしたので作ってほしい」というご依頼だったお客様の殆どが最終的にシリンダー交換を選択されます。
弊社での鍵作成の相場は以下の通りになります。
自動車・バイク | 鍵作成料金 |
---|---|
刻みキー | 16,500円~ |
自動車(国産車刻みキー) | 16,500円~60,500円 |
自動車(国産特殊キー) | 33,000円~88,000円 |
自動車(外国車刻みキー) | 33,000円~66,000円 |
自動車(外国車特殊キー) | 55,000円~99,000円 |
バイク(国産刻みキー) | 8,800円~16,500円 |
バイク(国産マグロック) | 16,500円~ |
バイク(外国産刻みキー) | 16,500円~19,800円 |
バイク(外国産マグロック) | 27,500円~ |
最近ではバイクキーにもイモビライザー搭載のものが増えてきています。イモビライザやスマートキーのような要素が入ってくると、バイクキーであっても対応できる鍵屋に依頼するしかありません。
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鍵修理・鍵交換を依頼したいときは確かな技術と実績があり、料金体系がわかりやすい業者を選ぶことがポイントです。口コミやサイト広告をうのみにするのではなく、見積もりや公式サイトの実績をよく確認したうえで、慎重に依頼先を選びましょう。
鍵屋の鍵猿では鍵に関する幅広いトラブルに対応しています。鍵をなくしてしまったから開けて欲しいという鍵開けから、鍵が壊れてしまったという故障の対応まで、たくさんの実績がありますので、鍵のトラブルで困ったことがあればぜひご相談ください。
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