100均の防犯グッズ!すぐできるおすすめの防犯対策
この記事でわかること
- 100均で購入できる防犯グッズを紹介
- 100均の防犯グッズは効果があるのか
- しっかり防犯対策をしたい場合は鍵屋におまかせ
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
ご自宅の防犯対策はできていますか?
手軽に防犯対策したいけれど、どこで買えばよいかわからないしあまりお金もかけたくない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、防犯グッズは100円均一ショップでも販売されています。
「100円なら購入してみよう」と思いませんか?今回は日本の侵入窃盗の特徴とともに、100均で購入できる対侵入窃盗に効果的な防犯グッズを紹介していきます。
この記事を読んで、よりしっかり防犯対策が必要だと感じた場合もおまかせください。鍵屋であれば、防犯性の高い鍵に交換や、鍵の取り付けも可能です。
目次
侵入窃盗発生状況
日本の侵入窃盗認知件数は、平成15年以降減少し続けていますが、それでも年間約3万件の被害が報告されています。
令和3年現在、緊急事態宣言の影響もあり、住宅を狙った侵入窃盗は前年より減少しています。一方で、休業中の店舗を狙った犯罪が増加している地域もあります。
全体でみると減少し続けているとはいえ、0にならない限り対策は必要です。
3万件のうち、58.7%が住宅を狙った犯行です。侵入口としては「窓」が一番多くなっており、全体の63.4%を占めています。
無施錠のドアや窓から侵入する手口と、ガラスを割って侵入する手口で全体の70%以上を占めます。特に一般的な窓の鍵はクレセント錠といって、施錠ではなく窓の気密性を高めることが目的のため、手を入れることさえできれば簡単に開けられてしまうのです。
また、空き巣などの侵入窃盗犯の54%は、犯行の前に下見を行っています。
そのとき、
- 留守かどうか(あるいは留守の時間帯)
- 入りやすく逃げやすいか
- 隣近所からの見通し
などの項目をチェックしています。
防犯対策で重要なのは「時間」「音」「光」
大切な財産を守るためにも、防犯対策を行いましょう。
防犯対策で重要なキーワードは
- 時間(侵入にかかる時間)
- 音
- 光
の3つです。防犯グッズの購入や、防犯対策を行うときはこの3点を意識しましょう。
空き巣は侵入に5分以上かかる場合、約70%が諦めるというデータがあります。つまり下見の段階で、侵入にある程度時間がかかると思わせると犯行を事前に防ぐことができます。
また、空き巣は犯行時、緊張状態のため少しの光や音でも反応してしまうことが警察庁の調査でわかっています。センサーライトや防犯ブザーはこの心理を利用した防犯グッズと言えます。
100均で購入できる防犯グッズ
100円均一ショップといえば、ダイソーやセリアなどがありますね。
もちろん防犯グッズも一部を除いて100円で購入できます。ここからはおすすめ商品の紹介と、使用方法を説明していきます。
防犯フィルム
窓ガラスに貼り付けてガラスを割れにくくする防犯グッズです。
前述の通り、侵入口の1位は「窓」で、ガラスを割ってクレセント錠を開ける手口も多いです。そのため、窓ガラスが割れにくくすることで、侵入に時間がかかるため、ある程度犯行を防ぐ効果が期待できます。
しかし、100均で購入できる防犯フィルムはサイズがかなり小さいです。クレセント錠の付近だけに貼るのではなく、広範囲(できれば窓全体)に貼るほうがガラスは割れにくくなります。
貼り付けを行う前に、窓ガラスをガラスクリーナーできれいにふき取りましょう。
貼り付けるときはフィルムとガラス両方にガラスクリーナーを吹きかけます。これは、貼る位置を失敗しても直せるようにするためです。
貼り付けができたら、ヘラで空気とクリーナーの洗剤を抜きましょう。
防犯アラーム(防犯ブザー)
不審者の侵入をアラームで教えてくれる防犯グッズです。衝撃を感知するタイプと開閉を感知するタイプがあります。どちらも感知すると90デシベル前後の音を鳴らします。
大きな音が鳴ると、周囲に自分の存在が知られてしまうだけでなく、びっくりしてしまい早くこの場から離れなくては、という心理に陥ります。侵入口となりえる窓や玄関に取り付けると効果が見込めます。
【衝撃タイプ】
たとえば、窓ガラスを割って侵入しようとすると、窓に衝撃や振動が起こりますよね。その振動や衝撃を感知すると音がなる仕組みになっています。
設置は簡単で、裏に両面テープがついています。窓の外側だと犯人に取られてしまう危険性や、雨風によって故障する可能性があります。必ず窓の内側に設置しましょう。
【開閉タイプ】
窓や玄関のドアが開いたときに大きな音で知らせてくれます。
こちらは本体が2つに分かれており、片方が窓(ドア)・もう片方をサッシ(壁)にぴったり隣り合わせに設置しておきます。片方に磁石が入っており、磁石が離れたときに音がなる仕組みです。
取り付けは両面テープで簡単に行えますが、時間がたつとはがれやすいため強力な両面テープを別で購入して使用するほうがよいかもしれません。
また、設置する場所は外から見えない位置にしましょう。外から見えてしまうと侵入する前に外されてしまい、音がならなくなってしまいます。
防犯カメラ(ダミー)
100円ではない(ダイソーで500円)のですが、ダミーの防犯カメラが販売されています。
もちろん、ダミーのため実際の録画機能や撮影機能はありません。
また、ダミーとはいえ配線がついていたりと本物に近い構造になっています。電池を入れると赤いライトが点滅します。
人目がないところでも「見られている」という意識を持たせることで、犯行への抑止力も高めることができます。
犯行を何度もくり返すようなプロの空き巣にはダミーであることを見破られる可能性が高いため、他の防犯対策も必要です。
防犯ストッパー
防犯ストッパーは、窓の開閉を制限するアイテムです。
両面テープなどで、窓の上側と下側に設置できます。また、直接サッシに取り付けるタイプもあり、穴あけ不要で簡単に取り付けることができます。このように、簡単に補助錠として設置ができるのが大きなメリットです。
小さなお子様やペットが窓をあけて換気をしているときに誤って外に出てしまわないようにすることもできます。
鍵で施錠しているわけでもないし、外されたら意味がないのでは?と思いませんか。
たしかに、防犯ストッパー付近のガラスに穴を開けて外すことができます。しかし、クレセント錠と防犯ストッパーの両方を開錠する必要があります。クレセント錠単体のときより侵入に時間がかかることは明らかです。
防犯ストッパーは窓の上部に取り付けておくと、手を高く伸ばす必要が出てきます。周囲から不自然に思われる・ガラスを割る箇所が増えてしまうため、防犯ストッパーを設置しておくことで犯行の抑止力を高めることができます。
ドアスコープカバー
玄関のドアスコープに取り付けて、外から部屋の中の様子を見えなくする防犯グッズです。賃貸住宅やマンションに住まわれている方におすすめです。
空き巣は犯行前に「留守であるかどうか」を確認します。賃貸住宅や集合住宅の場合、戸建て住宅より留守かどうかの判断がしにくいため、ドアスコープが利用される可能性があります。
本来は部屋の中から外の様子を確認するためのものなのに、外から部屋の中を見られると思うと恐ろしいですね。そんな不安をドアスコープカバーの設置で取り除きましょう。
防犯ブザー(護身用)
防犯ブザーは、何かあったときに大きな音で周囲に知らせる護身用の防犯グッズです。
対侵入窃盗犯用ではなく、外出時に用いることが多いです。
たとえば、不審者に声をかけられ襲われそうになったときにピンを抜く・ボタンを押すことで大きな音(90デシベル前後)が鳴らせます。声を出さなくても周囲に人がいれば気づいてもらえることがメリットです。
しかし実際に襲われたときに、防犯ブザーを操作する余裕がないのも事実のため、身に着けておくだけでなく実際に使用するときの想定もして練習するのもよいでしょう。
あまり知られていませんが、ピンタイプのものであればピンに紐をくくりつけてその紐を扉に設置します。壁側に防犯ブザーを設置しておくと、ドアが開いたときにピンが抜けて音が鳴る、という仕掛けをつくることもできます。
100均の防犯グッズは本当に効果がある?
ここまで、100均の防犯グッズをいくつか紹介してきました。
「安いしすぐ壊れそう」「本当に効果あるの?」と思われる方も少なくないでしょう。
結論から申し上げますと、やはりちゃんとした防犯グッズより性能が劣る商品も存在します。
【例】防犯フィルム
たとえば、防犯フィルムは窓全面に貼り付けるのが効果的です。しかし100均のサイズで1枚しかない場合、クレセント錠の周りにだけ貼ることになるでしょう。
何枚かのフィルムを合わせて全面に貼り付けることもできますが、継ぎ目が割れて防犯性を損なう可能性もあります。
また、そもそも防犯フィルムの厚み(100~200ミクロン)が足りていません。CPマーク認定の防犯フィルムを全面に貼ったガラス(380~450ミクロン)は、バットのフルスイングの衝撃でも割れません。
100均の防犯フィルムではこの強度は実現できず、剥がれてしまうため性能は劣っていると言えます。
電池切れに注意
電池で動くグッズは、購入時にテスター用の電池が入っています。
テスター用の電池はすぐに電池切れを起こします。防犯ブザーなど、いざ使用するときに電池切れで動かない、といったことがないように、電池交換はなるべく早く済ませておきましょう。
100均の防犯グッズはやはりCP認定マーク付き製品やその他の高性能な製品には劣ります。しかしほとんどの商品を100円で購入できるため、コストパフォーマンスは決して悪くはありません。
気になる商品があれば手軽に購入できるのが100均の魅力です。手軽に始める防犯対策としては有効であると言えます。
100均の防犯グッズでよくある質問
Q.護身用の防犯ブザーを購入したいのですが、100均の商品で十分でしょうか?
「大きな音をならす」だけでは問題ありません。100均の防犯ブザーは90デシベル前後が多く、これは騒々しい工場の中と同等の音量です。
ただし、100均ではない防犯ブザーには、120デシベル(飛行機のエンジン近く)の音量や、防水機能が備わっているものもあります。
Q.ダミーの防犯カメラは見破られたりしませんか?
プロの泥棒には簡単に見破られる可能性が高いです。
ダミーだと見破られるポイントはいくつかあります。
- カメラの位置が低い、または高すぎる
- 配線がない(ドーム型以外)
- レンズ部分がビー玉のように見える
購入・設置の際は以上のポイントを押さえておきましょう。
ダミーの防犯カメラを設置するときは他の対策を合わせて行うことが前提です。防犯カメラがダミーであることを見破られ、かつ他に何も対策をしていないとかえって空き巣のターゲットにされかねないため注意が必要です。
Q.あまりおすすめできない商品はありますか?
防犯ステッカーはあまりおすすめとは言えません。正確には、単体での使用はあまり効果が期待できません。
もし100均の防犯ステッカーを貼る場合、本物の防犯カメラと併用したり、施錠面を強化するほうが良いでしょう。
たとえば、セコムやALSOKのようなホームセキュリティ会社と契約していると、ロゴが入ったステッカーが手に入ります。契約していなくても、ロゴ入りのステッカーを購入することはできます。(ただしデザインが微妙に異なる)
「防犯カメラ作動中」の100均のステッカーのみだと、ホームセキュリティに入っていないことが明らかです。また100均=あまり防犯にお金をかけていないだろう、と本物のカメラがあるかどうか疑われてしまいます。
しっかり防犯対策したいなら鍵屋におまかせください
100均の防犯グッズはコストパフォーマンスに優れているものも多いです。
ですが、しっかり防犯対策をしたいなら鍵屋に相談するのも一つの方法です。鍵屋でできる防犯対策には以下のようなものがあります。
【クレセント錠の交換】
鍵屋であれば、クレセント錠を防犯性の高いシリンダー式・ダイヤル式に交換することもできます。通常のクレセント錠と異なり、解錠には鍵や暗証番号が必要です。防犯ストッパーがなくても窓からの侵入は困難になります。
【玄関の鍵交換】
特に古い住宅の場合、「ディスクシリンダー」というピッキングに非常に弱く防犯性の低いシリンダーがついている場合があります。(現在は廃盤)
ディスクシリンダーはギザギザタイプの鍵で、鍵穴部分がくの字になっています。もしお使いの鍵がディスクシリンダーであれば交換することを強くおすすめします。
【ワンドアツーロック-1つのドアに2つ以上の鍵を取り付けておく-】
主錠に加えて補助錠を取り付けると侵入に時間がかかるため効果的です。鍵屋なら、壁やドアに穴を開けるタイプや、穴を開けずに取り付けるタイプなどに対応しています。
シリンダー付のものは、シリンダーの種類次第でさらに防犯性を上げることもできます。
鍵猿では、上記のご依頼も承っております。施工はもちろん、防犯性を上げるためのアドバイスもさせていただきますので、気になることがございましたらお気軽にお電話ください。
▶ お急ぎの方 ◀
家の鍵のトラブルにかかる費用、
施工事例、対応エリアなど
について詳しく見る