シェアハウスでは鍵に関するトラブルが発生しやすい?おすすめの鍵交換とは
この記事でわかること
- シェアハウスで起こりやすい鍵トラブルについて
- シェアハウスにおすすめの鍵
- 鍵の交換や取付は鍵屋に依頼しよう
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
都心部や観光地を中心として、シェアハウスがよく利用されています。需要は拡大の傾向にありますが、実際にそこで暮らすことをイメージすると不安を感じることもあるでしょう。他人と一緒に暮らすため、鍵などのセキュリティ関連が懸念材料になることもあります。
そこで今回は、シェアハウスで起こりがちな鍵のトラブルを挙げ、シェアハウスに取り付けられる鍵の種類や適した鍵への交換についても説明します。
目次
若者中心に需要が拡大中のシェアハウス
シェアハウスとは、他人と居住空間をシェアする住まいを指します。具体的には、1人に1室、または複数人に1室の部屋を割り当て、リビングやトイレなどのスペースを共有する方式の賃貸住宅です。
そこに住む大きなメリットとして、費用を抑えられる点が挙げられます。一般的な賃貸住宅と比べて家賃が安いですし、最初から家具や家電も備え付けられているので購入する必要がありません。また、共同住宅だからこそ可能な交流を楽しめるため、それを目的として入居するケースも多く見受けられます。
なお、シェアハウスの知名度が高まった背景には、TVやネットで放映された「テラスハウス」の影響もあるでしょう。これは6人の男女が共に暮らすリアルな様子を扱った番組で、若い世代を中心に人気が高まりました。
また、シェアハウスといってもバリエーションは多岐にわたります。たとえば、同じ趣味を持つ人たちが集まって住むタイプや、猫などのペットと一緒に生活できるタイプなどもあるのです。その他にも、さまざまなテーマや条件を掲げたシェアハウスがあります。
安心は禁物?シェアハウスで発生しやすい鍵のトラブル
シェアハウスに住んでいると、その独特な性質により、鍵をかけ忘れたり複製されたりするリスクが生じやすいです。ここでは、代表的な鍵のトラブルとして特に発生しやすいものを解説していきます。
防犯性の低い鍵は危険
鍵の種類によってはピッキングや破壊に弱いものもあります。たとえば、2001年に廃盤になったディスクシリンダーは1990年代後半にピッキングの被害が多発しました。廃盤になったとはいえ、古い住宅などではまだ使用されています。ドアノブにボタンが付いている円筒型もドアノブごともぎ取られる可能性があります。
したがって、シェアハウスに取り付けられている鍵がこれらの場合は、不正開錠による侵入窃盗の恐れがあることに注意する必要があります。
また、侵入窃盗が起こった場合、実は他の住人が犯人であるというケースは珍しくありません。シェアハウスでは互いに生活パターンが筒抜けなので、犯行に適した機会を把握しやすいからです。
また、侵入窃盗の被害に遭った場合、すみやかに警察に通報して適切に対処してもらうことが大切です。手間がかかることを嫌って通報しないパターンも見受けられますが、身内による犯行だった場合、繰り返される可能性もあります。必ず警察に通報するようにしましょう。
鍵のかけ忘れが発生しやすい
一人暮らしをしていたときは鍵をしっかりかけていた人でも、シェアハウスに住むとかけ忘れることが増えやすいです。
一緒に生活している人がいるという安心感は、このトラブルにつながる要因となっています。自分がいなくても他の誰かがいると思い、確認を怠った状態で鍵をかけずに外出するようなケースが多いです。
また、近所のコンビニやゴミ出しに行く程度なら、あえて鍵をかけない人もいるでしょう。数分程度なら問題はないと楽観的に考えて、それが習慣になってしまうこともあるのです。中には、個々の防犯意識が薄くなりがちなシェアハウスも見受けられます。
もちろん個人差はありますが、油断が生じやすい環境であることに変わりはありません。それゆえ、外部の不審者による侵入のリスクが大きくなる点に注意が必要です。
鍵を複製される恐れがある
無断で鍵を複製されることも、シェアハウスで起こりやすい代表的なトラブルです。住人が留守にするタイミングを狙って、他の住人が合鍵を作ってしまうケースがあります。たとえば、施錠せずに出かけた人の部屋に勝手に入り、鍵を持ち出して複製するといった具合です。
鍵の種類にもよりますが、複製にそれほど費用はかかりません。ギザギザタイプなら、1000円以下で容易に作れることもよくあります。また、鍵の表面に刻印されている鍵番号が分かれば、それをメーカーに伝えて作製することも可能です。
また、シェアハウスの住人が鍵を複製し、それを持ったまま退去することもありえます。このような人物が密かに部屋に侵入し、何らかの悪さをする可能性が残る点に気を付けなければなりません。
そのようなトラブルを防ぐためには、住人が入れ替わる度に鍵交換をする必要があります。しかしシェアハウスは一つの鍵を複数人で使用しているため、鍵交換の度に合鍵を人数分作製する必要があり、手間とコストがかかると言えます。
種類はさまざま!シェアハウスで取り付けられる鍵とは
シェアハウスの鍵には複数の種類があり、どれを選択するのかはオーナー側の判断次第です。ここでは特によく採用されている鍵として、暗証番号式とシリンダー錠、電子錠の3点を紹介します。
暗証番号式の鍵 (アナログ)
暗証番号式の鍵はシェアハウスで広く採用されています。指定されたナンバーを押すだけで開けるため、出かけるときに鍵を携帯する必要がありません。外出先で鍵を紛失するリスクを心配しなくて良いことが大きなメリットです。
だだし、簡易な仕組みゆえのデメリットがあることも覚えておきましょう。どこかで暗証番号が漏れてしまうと、相手が悪意を持った人物の場合は無断で入られるかもしれません。また、生年月日のような予測しやすい番号にした場合も、不正をもくろむ部外者の侵入を許しやすくなります。
さらに、履歴を管理できないことも暗証番号式に関する問題の一つです。番号さえ知っていれば解錠できるため、誰が部屋に入ったのかまでは記録されないので、侵入された事実に気付けないこともあるでしょう。
多くの人が使用する場合、過剰に信頼することなく、警戒心を持って利用していくことが重要になります。
シリンダー錠の鍵
シリンダー錠の鍵もシェアハウスで使われる定番の種類です。これは2つの筒で構成されており、固定された外筒の中に回転する内筒が組み込まれています。鍵穴に金属製の鍵を差し込んで回すことによって開閉が可能です。住宅の鍵と聞くと、このタイプをイメージする人も多いでしょう。
また、シリンダー錠といってもさまざまなタイプがあり、防犯性能にも違いが見られます。たとえば、ディスクシリンダーやピンシリンダーは仕組みがシンプルであり、ピッキングに弱いというリスクがあるので用心が必要です。
一方、防犯性能が高いタイプとして、ディンプルシリンダーが挙げられます。ディスクシリンダーやピンシリンダーが1列もしくは2列に対して、ディンプルシリンダーは3列以上のピンが配置されており、ピッキング対策を考慮して設計されていることが特徴です。
そのため、シリンダーを交換するなら、このタイプを選択すると良いでしょう。また、登録制シリンダーといい、合鍵複製が困難なタイプもあります。登録制シリンダーはメーカーが鍵番号と登録者を管理しており、持ち主以外は合鍵を作れません。つまり、無断で複製される被害を防止することができます。
電子錠の鍵
電子錠を採用するシェアハウスも増えてきました。よく似ているのは電気錠ですが、電子錠が電池で動作するのに対して、電気錠は配線を引く必要があるのが特徴です。
カード式や暗証番号式、指紋認証式などをはじめとして種類はとても豊富です。具体的な使用方法は種類ごとに違いますが、たいていのものはオートロック機能を持っているという共通点があります。
また、電子錠には基本的に鍵穴がないため、このタイプならピッキングによる空き巣被害は発生しません。キーを使えば誰でも開閉できるタイプに関しても防犯性能が高くなっています。キーが従来の金属製の鍵ではなく、カードなどの形式であるため、複製しにくいという特徴があります。
鍵交換・後付けするなら電子錠がおすすめ?メリットと注意点
シェアハウスの防犯性能をアップさせるために、鍵交換や後付けを検討しているケースもあるでしょう。それなら長所の多い電子錠を選択することが得策です。
ただし、実際に採用するなら、気を付けなければならない事柄も少なくありません。電子錠の鍵に交換した場合のメリットや注意点を説明します。
電子錠に交換するメリット
シェアハウスの玄関や部屋の鍵に電子錠は適しています。暗証番号式や指認証のものに交換すれば、鍵の受け渡しが不要ですし、鍵をなくしたときに面倒な対応が必要になることもありません。
シェアハウスは通常の賃貸住宅と比べて住人の入れ替わりが多いので、鍵の運用が楽になることは大きなメリットです。住人が変わっても、指紋を登録し直すなどの作業で利用者を変更できるため、退去後に鍵交換をする必要がありません。
スマートロックと呼ばれるタイプは、スマートフォンなどで鍵の開閉が可能です。こちらは大家の判断で電子的な鍵を発行できるため、部屋の見学を希望する人がいるときなど、一時的に鍵を付与したい場合にも重宝します。
両面テープで取り付けるタイプなら、取扱説明書を見ながら比較的簡単に後付けができます。購入する前に現在の鍵やサムターンに対応しているかを確認しましょう。
また、入退室の履歴を記録する機能を持つ電子錠もあります。そのタイプであれば、不正な侵入などのトラブルが起こったときに、犯人を特定する手がかりになり得ます。
注意点
電子錠は電気で動作するため、電池切れで開閉が不可能になるケースや、通信障害で機能しなくなるケースなどがあります。たいていは非常用の解錠機能がついているため、事前に把握しておくことが大切です。また、物理的な鍵が付属している場合もあります。
また、オートロックに関する定番のトラブルとして、うっかり閉め出されてしまうことが挙げられます。鍵がある場合は、外出時に必ず持っていくようにしましょう。
なお、電子錠は費用に関しても懸念材料があります。導入時の出費はやはり大きくなってきます。安価なものだと2万円以下、高価なものだと10万円以上するものもあります。
しかし、合鍵の作製が不要であり、退去者が出ても鍵交換する必要がないことを踏まえると、長期的な出費はかえってお得とも言えます。
よって、利便性と支出のバランスをよく考えたうえで、採用するかどうか決定することがポイントになります。
シェアハウスの鍵は防犯性の高いものを
さまざまな人が同居するシェアハウスでは、互いに安心して暮らせるように、できるだけセキュリティを強化しておく必要があります。もし鍵の防犯性能が低いなら、複数人でも使用しやすい電子錠などへの交換を検討してみてはいかがでしょうか。
とはいえ、鍵の交換や取り付けは専門性が高いので初心者には難しい場合もあります。もし鍵のことで気になることがございましたら、鍵屋の鍵猿にお気軽にお電話ください。
弊社は出張専門の鍵屋で、防犯性の高い鍵や電子錠への交換実績も多数ございます。経験豊富なスタッフがお客様それぞれに合う鍵を提案いたしますので、安心してご依頼ください。
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