ホテルで鍵交換するならどの鍵がいい?鍵屋に依頼する場合の費用
この記事でわかること
- ホテルの鍵の選び方
- 鍵交換にかかる費用
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
ホテルや旅館で鍵の交換をするときには、どの鍵タイプにするか、慎重に選ばなくてはなりません。
選ぶ鍵タイプによって、利用客の利便性や施設側の業務効率などに影響が及ぶからです。
特に、ホテルの客層にマッチした鍵タイプを選ばないと、顧客の満足度低下につながる可能性もあるでしょう。
今回は、鍵タイプごとのメリットやデメリットについて詳しく説明し、鍵タイプの選び方や費用についても紹介します。
どのように選べばいいかわからない場合はご安心ください。鍵の専門業者「鍵猿」にて鍵交換の相談ができます。
まずはお気軽にお電話ください。
目次
どの鍵にする?鍵の選び方を知ろう!
現状の客層とこれからターゲットにしたい客層の双方を見据えて、鍵タイプを選ぶのがよいでしょう。
スマートロックはおすすめ
非対面チェックインを実現したいなら、さまざまな客層に対応する意味でもアプリより暗証番号を入力するタイプの「スマートロック」がおすすめです。
宿泊に伴う手続きのスムーズさと価格の安さをメリットとして前面に押し出すのであれば、アプリを利用するスマートロックを選択する価値もあります。
スマートフォンのアプリを利用するタイプは万人受けではない
スマートフォンのアプリを利用するタイプは、万全のインターネット環境が前提になります。
Free Wi-Fiがあまり普及していない日本では、逆に不親切なシステムと捉えられるかもしれません。
高齢者だとスマートフォンを持っていないことも考えられるため、事前にアプリを入れておいたり暗証番号をメールで伝えたりするのが難しい可能性もあります。
小規模ホテルや旅館に多い!従来型の鍵
従来型の鍵とは、鍵穴に鍵を差し込むタイプの鍵のことです。
鍵と聞いて、誰もが一番に思い浮かべやすい形状です。
シリンダーキーとも呼ばれ、小規模のホテルや旅館でよく使われています。
従来型の鍵のメリットとデメリットを、順番に見ていきましょう。
メリット
従来型の鍵は多くが金属製で、比較的長持ちするのが特徴です。
どの国の人でも、どの年齢層の人でも、使い方がわかりやすく操作が簡単です。
鍵に部屋番号が入った大きめのプレートやキーホルダーなどがつけられていることが多く、紛失しづらくするための対策だと言えるでしょう。
デメリット
従来型の鍵は、チェックインのときにフロントでの受け渡しが必要です。
また、利用客が外出するときには、鍵をフロントに預けてもらわなければなりません。
これは、利用客が勝手に合鍵を作ったり外出先で鍵を紛失したりするリスクを減らすためです。
紛失時に費用がかかる
もし宿泊客が鍵を紛失した場合には、鍵を交換するための費用がかかります。
1つの部屋に対して1つの鍵しか渡さないケースが多いため、複数人で宿泊した場合、ホテル内での行動が制限されるのも利用客にとって不便な点です。
ホテル側では、鍵の保管場所が必要であったり、フロントに必ずスタッフがいなければならなかったりと、コスト面や業務の煩雑さが大きなデメリットだと言えるでしょう。
中規模ホテルや旅館ではカードキーが主流!
中規模のホテルや旅館では、カードキーが使われていることが多いです。
カードキーにはホルダーにカードを挿入して解錠する磁気カードと、カードをかざすだけで解錠できるICカードの2種類があります。
それぞれのカードキーには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリット
磁気カードであればドアについたホルダーに挿入、ICカードであればカードリーダーにかざすだけで解錠することができます。
ICカードは公共交通機関や電子マネーなどで広く使われるようになり、財布などに入れたままでも使えるメリットがあります。
カードキーは合鍵を作ることが難しいため、従来型の鍵よりも悪用抑制と防犯の効果が高いでしょう。
また、カードを紛失した場合には紛失したカードキーを無効化し、新しいカードキーを簡単に発行することができます。
1つの部屋に対して複数のカードキーが作成できる
カードキーは、1つの部屋に対して複数のカードキーを発行できます。
複数人での利用客がホテル内で別行動を取りたい場合でも、快適に過ごすことができるでしょう。
また、カードキーにさまざまなシステムが付帯しているものもあります。
たとえば、利用客がカードキーによって施錠し外出した際に、客室内の照明や冷暖房などを切るといったシステムを備えているものです。
支払いをまとめられる
ほかにも、ホテル内で利用客がレストランや自動販売機などを使う場合にカードキーをかざし、チェックアウト時にまとめて支払うことができるシステムなどです。
利用履歴が残せるものであれば万が一、不正侵入があったとしても、どのカードを使ってどの時刻に侵入したのかを特定できます。
デメリット
磁気カードをさし込んで解錠するタイプは、荷物を抱えていると操作しづらい、という欠点があります。
また、カードを頻繁に抜き差しするため、摩擦によってカードが傷みやすく、磁気の寿命が短い傾向にあります。
カードキーでも、紛失のリスクがあるのは従来の鍵と同様です。
紛失のリスクは高い
カードキーは外出時でもフロントへ預けないケースが多いため、紛失のリスクは従来の鍵よりも高いかもしれません。
また、カードキーを使用している客室はオートロックなので、カードキーを客室内に置いたまま出てしまって閉め出されるケースも多く、その分フロントなどのスタッフが対応する必要があります。
カードキーと連動した自動精算機を導入すれば、非対面でのチェックインやチェックアウトが可能です。
しかし、非対面でのチェックインやチェックアウトを可能にするためには自動精算機以外にも複数の機器が必要となります。
初期導入コストが高額であり、メンテナンス費用もかかります。
スマートロックという新しいタイプの鍵も登場!
スマートロックという新しいタイプの鍵を導入するホテルも増えています。
スマートロックとはどのようなものなのでしょうか。
スマートロックとは
スマートロックは、物理的な鍵を必要としません。
ドアに設置された数字のキーパッドに暗証番号を入力するタイプや、スマートフォンのアプリ操作で解錠するタイプがあります。
宿泊運営管理システムなどとの連携が可能
さらに、スマートロックは宿泊運営管理システムなどとの連携が可能です。
宿泊運営管理システムなどと連携すれば、チェックインやチェックアウトの状況、予約状況や宿泊履歴などを一括で管理できます。
これまでは紙で管理していたり、データを人の手で入力したりしていたものが自動的に記録されるようになり、業務の効率化を図ることが可能でしょう。
スマートロックのメリット
スマートロックのメリットとは、どのようなものなのでしょうか。詳しく説明していきます。
鍵の紛失トラブルがなくなる
スマートロックを使うと物理的な鍵を必要としないため、鍵の紛失トラブルがなくなります。
利用客としても外出時に鍵を持ち運んだり、フロントに預けたりする必要がなくなるので便利です。
また、鍵をなくしてしまうかもしれないという不安からも解放されるでしょう。
当然ながらホテル側も鍵を管理する必要がなくなり、保管場所にも困ることがなく、業務も減ります。
非対面チェックインが可能
暗証番号を入力するタイプのスマートロックであれば、予約した利用客に対してメールで事前に暗証番号を伝えることができます。
スマートフォンのアプリ操作で解錠するタイプであれば、事前に必要なアプリをスマートフォンに入れてもらうことになります。
どちらのタイプでも鍵の受け渡しは不要となるため、非対面でのセルフチェックインが可能です。
非対面チェックインは感染症対策にもなり、利用客も安心感が強まるでしょう。フロントにスタッフが常駐しなくてもよくなるので、業務を軽減することもできます。
セキュリティを強化できる
利用客に暗証番号を入力してもらうタイプのスマートロックは、利用客ごとに違う暗証番号が設定されます。
利用客に割り振られた暗証番号の有効期限は、予約した利用期間のみです。
利用期間を過ぎてから暗証番号を入力しても客室に入ることができないため、不正侵入を防ぐことができるでしょう。
暗証番号の変更が可能
暗証番号を忘れてしまった場合やほかの人に知られてしまった場合にも、すぐに暗証番号を変更することができます。
アプリで解錠するタイプのスマートロックは、客室の利用期間が終わったら管理画面から鍵を無効化することが可能です。
利用客が客室から出て一定時間が経つと自動的に施錠するタイプもあれば、鍵をかけ忘れたことに気づいたタイミングで遠隔操作での施錠が可能なものもあります。
スマートロックはメリットが多い
従来型の鍵やカードキーと比較して、スマートロックの方がセキュリティが強化されていると言えるでしょう。
宿泊運営管理システムと連携していれば、客室への出入りの状況を履歴からチェックできるため、万が一不正侵入があったとしても侵入者の足取りをつかめる可能性が高いです。
また、客室のクリーニングや備品の修理といった業務の進行具合を客室の出入り状況から把握することができます。
スマートロックのデメリット
スマートロックのデメリットはやはり、インターネット環境が前提になっているという点です。
Free Wi-Fi などのインフラがある程度整っている都会では海外からの旅行客も使いやすいかもしれませんが、電波の届きにくい場所などが郊外や観光地には未だに多く残っています。
サーバーダウンの影響もある
また、サーバーダウンや通信回線の事故、クラウドサーバーのトラブルなどの影響を受けることなども考えられます。
不正アクセスや情報漏えいなどに関しても、利用者側で自衛していく必要があります。
鍵交換にかかる費用について
従来型の鍵やカードキーの場合、鍵交換にかかる費用は1個あたり1万~1万5000円が相場です。
スマートロックの場合は、1個あたり2万~3万円の本体価格が相場ですが、これ以外に設置工事費用がかかります
設置工事が大がかりであり工事費用が高いものもあれば、設置が簡単で工事費用が高くないものもあります。
サブスク型のスマートロックもある
初期費用を抑えたいと考える場合には、サブスクリプション型のスマートロックも選択肢のひとつです。
毎月ランニングコストがかかりますが、料金はサービス内容により幅があります。
どのようなサービスが必要なのか、どのくらいのコストがかけられるのかなどを判断して、サブスクリプション型のスマートロックを選ぶのもよいでしょう。
交換する鍵 | 費用の相場 |
---|---|
従来型・カードキー | 1万~1万5000円 |
スマートロック | 2万~3万円 |
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