意外と簡単に直る場合も?鍵が閉まらないときの原因と対処法を解説
この記事でわかること
- 鍵が閉まらない時に考えられる原因
- 鍵が閉まらない時の対処法
- 鍵が閉まらない時にしてはいけない行動
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
いつも普通に閉まっている玄関や部屋の鍵が、急に閉まらなくなったら困ってしまいますよね。
鍵が閉まらなければ、安心して出かけることもできません。
しかし対処法さえ知っていれば、すぐに直せる可能性があります。
本記事では、鍵が閉まらなくなる代表的なパターンと原因、それらの正しい対処法を紹介するとともに、鍵を壊しかねない誤った行動について解説します。
自分で直している余裕がない・緊急を要する等、急ぎ修理が必要な際は、最短15分で駆けつける鍵猿にご依頼ください。
目次
鍵が悪いのかドアが悪いのか?鍵が閉まらなくなる主なパターンとは
室内のドアノブや玄関の鍵が閉まらなくなる理由はさまざまありますが、いくつか代表的なパターンがあります。
この段落では鍵が閉まらなくなる主な原因を鍵に原因がある場合と、ドアに原因がある場合の2つの観点から解説します。
鍵に問題が発生している場合
鍵や鍵穴に問題が発生して閉まらなくなるパターンの代表的な例を紹介します。鍵が閉まらない原因の多くは、挿し込んで回す鍵本体やドアに付いている鍵穴のどちらかに原因があるケースがほとんどです。
鍵は合鍵以外で同じ形のものは存在せず、膨大な鍵違い数を実現するためにとても精密な作りになっています。それが少しでも歪んでしまうと、ドアが閉まらなくなる場合があります。
鍵に問題が発生する原因には以下のようなものがあります。
- 鍵穴の経年劣化
- ごみやほこりが詰まる
- 鍵を無理やり抜き挿しする
- 錠前の経年劣化
出入りの激しい賃貸住宅でもない限り、鍵はそうそう交換しないことがほとんどではないでしょうか。
しかし、長い間使用していると、段々と鍵が摩耗して形が変わったり、すべりが悪くなったりします。
使い続けるうちに、徐々に金属が摩耗するのは避けられない経年劣化であり、鍵の寿命です。同じ鍵を10年以上使っているなら、セキュリティ機能の高い新しい鍵に交換する時期とみてよいでしょう。
なかには、鍵穴に砂埃や小石、ごみなどが詰まったのが原因で、鍵が挿し込めなくなるケースもあります。強い風が吹きやすい高層マンションの高層階や、台風や強風のあとなどに多く見られる症状です。
鍵を無理やり挿し込んだり、力ずくで引き抜いたりすると、鍵穴の内部に大きなダメージを与えてしまいます。精巧な鍵穴に傷がついたり変形したりすれば、鍵が閉まらなくなるなどのトラブルにつながります。
また、錠前の方が劣化すると、外側からは鍵をかけられても、内側からは鍵をかけられなくなってしまうこともあるため注意が必要です。
ドアに問題が発生している場合
鍵が閉まらない原因として、ドアに問題があるため閉まらなくなるケースがあります。
鍵自体に問題がないようであれば、ドア側に異常がないか確認してみましょう。
鍵に問題が発生する原因には以下のようなものがあります。
- 経年劣化による歪み
- ラッチの不具合
- 地震などで建て付けがずれてしまう
ラッチは、ラッチボルトの略称であり「かんぬき」を指す言葉です。
このラッチは、ドアノブやレバーで開閉するほとんどのドアに付いている金具です。
ラッチの出っ張りが引っかかるためドアが閉じたままになり、勝手にドアが開きません。
意外に思う人が多いかもしれませんが、ドアも長年使用していると劣化して歪みが発生することがあります。
また、ドアの開閉する側の側面の真ん中あたりにラッチと呼ばれる金属の部品がついていますが、その部分に不具合が発生してドアが閉まらなくなることもあります。
ラッチのずれや摩耗、飛び出たまま引っ込まないなどの不具合によっても、ドアが閉まらず鍵をかけられません。
さらに、地震などの外的な力によってドアの建て付けがずれてしまった場合も、ドアや鍵がスムーズに閉まらなくなります。
試してみよう!鍵が閉まらないときの対処法
鍵が閉まらないときの最終手段としては鍵屋に依頼するのが一番ですが、その前に試しておきたいことがいくつかあります。安全な対処法を試すことで、事態が改善する可能性があります。ここでは鍵が閉まらないときの正しい対処法について紹介します。
【鍵側に問題がある場合】鍵穴を掃除
強風や台風のあとに鍵が閉まらなくなったのであれば、鍵穴に細かな異物が入り込んでいる可能性が高いでしょう。そのようなときは、鍵穴を掃除して改善するか試してみることをおすすめします。
鍵穴のほこりやごみ、砂などの異物が入って汚れているときは、鍵穴に何かを挿し込もうとせず、掃除機の細いノズルなどでごみを吸い取るか、軽いほこりならエアダスターを吹きつけてごみを吹き飛ばすなどの方法が一般的です。
【鍵側に問題がある場合】鍵穴専用の潤滑剤を使用
鍵穴専用の潤滑剤を使用することで鍵が閉まりやすくなったケースがあります。鍵が固くスムーズに動かないため鍵が閉まらないのであれば、鍵穴専用の潤滑剤を試してみる価値はあるでしょう。
潤滑剤を鍵穴に向かって一度吹きかけ数分放置します。その後、鍵穴に鍵を挿し込み、ゆっくりとなじませましょう。いきなり大量にスプレーせず、まずは1回だけ少量を噴射して様子を見ることをおすすめします。
ラッチも汚れやサビ、摩耗で動きが悪くなることがあります。動きが固くスムーズに動かない場合は、ラッチのへこんだ部分に鍵用の潤滑剤を少量吹きかけてみましょう。その後、ドアノブやレバーをゆっくり動かして潤滑剤をなじませます。これで動きがよくなって開閉の動きが改善することがあります。
【ドアに問題がある場合】ドアをずらしながら鍵を回す
ドアにゆがみが生じており、デットボルトとストライクがうまくかみ合わない場合はドアをずらして鍵を回すとうまくいく可能性があります。
方法は簡単です。ドアを引きながらまたは押しながら鍵を回してみましょう。ちょうど良い位置を見つけることができたら、デットボルトとストライクがかみ合って回るかもしれません。
【ドアに問題がある場合】蝶番やストライクの調整
ストライクは、ラッチの出っ張りを受ける側のくぼんだ部品の事です。
扉が歪んでいて鍵がうまく入らないような場合は、蝶番やストライクの調整が必要です。
ドアを長年使用していると、開け閉めのたびに少しずつ緩んできて建付けがずれてしまいます。そのようなときは、蝶番のネジを調整してドアの傾きを直してみましょう。ネジの配置は、ドアの種類によっても異なるため、よくわからない場合はメーカーのホームページなどで確認することをおすすめします。
ラッチがスムーズでなく引っ掛かりを感じるようであれば、受け側のストライクの調整も行いましょう。ストライクが固定されている上下のネジをドライバーで緩めて、ストライクを上下左右に動かして、引っ掛かりのない位置を探して微調整します。
【原因がわからない場合やお任せしたい場合】鍵屋を呼ぶ
鍵が閉まらない原因がよくわからない場合は、自分でどうにかしようとする前に鍵屋に見てもらいましょう。また、鍵穴を掃除したり蝶番を調整してみたりしても、以前のようにスムーズに鍵が閉まらなければ、早めに鍵屋を呼んでください。
自力でなんとかしようとしても、結果的に鍵を壊してしまうと取り返しがつきません。一時的に改善しても、また調子が悪くなることも考えられます。最初の状態よりも悪化させると、修理費用も高くなってしまうことがほとんどです。
また、鍵の不具合の原因が経年劣化(=寿命)という可能性もあります。その場合は、修理ではなく交換が必要です。これを機に、鍵屋に依頼して、さらにセキュリティ機能の高い鍵や、電子錠、スマートキーなどへの交換を検討してみてはいかがでしょうか。
焦りは禁物!鍵が閉まらないときのNG行動
これから外出するときに鍵が閉まらないとなれば慌ててしまうでしょう。だからといって、鍵を無理やり回そうとしたり、鍵穴に何かを挿し込んでみたりすると、余計に事態を悪化させることにもなりかねません。
ここでは、鍵が閉まらない場合にやってはいけない行動について解説します。
鍵を強引に回す
鍵が閉まらないときに無理やり鍵を押し込んだり、鍵を強引に回したりしないでください。力を込めすぎると、鍵が折れてしまうことがあります。
最悪なケースが、鍵が刺さったまま折れてしまうことです。その状態では、鍵穴の奥で折れた鍵を取り出すのは困難です。自分で何とかできないかと試した挙げ句、さらに悪化させてしまうパターンです。
悪化する前の状態なら、修理代も安く済んだかもしれませんが、余計に費用がかかってしまう可能性が高いです。
鍵が回らないときは無理に回さず、いったん回すのを諦めて別の方法を検討した方が無難でしょう。
針金などを鍵穴に挿し込む
玄関ドアに限らず、車のインロックなどで鍵が開かないときや閉まらないときにやってしまいがちな行動が鍵穴に針金などを挿す行為ではないでしょうか。「やっても無駄かもしれないけれど、もしかしたら何とかなるかもしれない」いう思いで、針金やヘアピンなどを挿し込むのは多くの人がやりがちな行動かもしれません。
しかし、基本的には鍵穴に何かを挿し込むのは避けましょう。鍵穴の内部はとても精巧で複雑な構造になっています。針金などの金属を無理に挿し込むと、内部を損傷する可能性があります。
さらに、針金が折れて内部に入り込んで取れなくなると、事態が余計に悪化して、自分の手には負えなくなり、修理費用も高くついてしまうでしょう。
鍵を分解する
鍵が閉まらないときに、ドアから錠を外して分解を試みる人がいるかもしれません。しかし、鍵を分解して内部を調べるのは、鍵屋でない限りおすすめできません。
錠はドアにネジ止めされているため、その気になればプラスドライバーやマイナスドライバーなどで外せるものあります。自分で内部のメンテナンスができれば、修理費を抑えられるでしょう。
ただし、錠は精密にできているため、部品がひとつでも欠けると元通りに使用できなくなってしまいます。例えば、バネは分解したときに飛び出して紛失しやすいため注意が必要です。
分解してから元に戻すには、分解したときの逆の手順で取り付けることになりますが、錠の内部の構造をよく理解していなければ元通りに組み込めないこともあるでしょう。
鍵の専門知識がないのであれば、鍵の分解はおすすめできません。
鍵穴専用ではない潤滑剤を使う
鍵が閉まらないときや鍵の動きがスムーズでない場合、サラダ油や市販のシリコンスプレーなどを挿して鍵のすべりをよくしようと考える人もいるでしょう。しかし、鍵穴専用でない潤滑剤を使用すると油が鍵穴内のほこりやごみを固めてしまうため、かえって状態を悪化させてしまう可能性が高いです。
鍵穴には必ず鍵穴専用の潤滑剤を使用しましょう。
鍵が閉まらない原因はさまざま!困ったときは鍵猿にご相談を
鍵は複雑な構造をしているので、簡単に直せる事例ばかりではありません。本記事では鍵が閉まらないときの対処法をいくつか紹介しました。
しかし、鍵は精密で複雑な構造をしているため、素人では対応できないケースも多々あるものです。よくわからないまま自己判断をして闇雲にさまざまな方法を試すとトラブルの原因になってしまうため、困ったときはお気軽に弊社「鍵屋の鍵猿」にご依頼ください。
修理や交換、どちらが良いのかわからない場合も、まずは一度ご相談ください。経験豊富なスタッフが出張無料で駆けつけます。
▶ お急ぎの方 ◀
鍵の修理にかかる費用、
施工事例、対応エリアなど
について詳しく見る