金庫の鍵の種類を紹介!ダイヤル式の仕組みや変更方法も徹底解説
この記事でわかること
- 金庫の鍵の種類
- ダイヤル番号を忘れた時は?
- ダイヤル番号をリセットする方法は?
- ダイヤル式金庫の仕組み
- 可変式ダイヤル錠の番号変更方法
- 金庫を無理に壊してはいけない理由
- 金庫が開けられないときの対処
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
金庫に貴重品を保管していた際、なんらかのトラブルで金庫が開かなくなった経験をしたことはないでしょうか。
そのような状況で慌ててしまわないためにも、金庫が開かない理由や対処法などに詳しくなっておくと良いでしょう。
本記事では、金庫の鍵の種類を解説するとともに、ダイヤル式の番号変更方法、金庫が開かなくなった場合の対処法などについて解説していきます。
なお、「すぐにでも金庫を開けたい!」というお急ぎの方は、鍵猿のコールセンターまでお気軽にお電話ください。
▼関連ページ目次
金庫の鍵の種類
金庫と一口にいっても、そのバリエーションは豊かで、それぞれ特徴を持っています。
この段落では、金庫の鍵の種類と特徴について、詳しく解説をしていきます。
ダイヤル式
ダイヤル式は、数ある金庫の中でも一番オーソドックスなものであり広く使用されています。
ドラマやアニメなどでよく見かけるので、金庫といえばダイヤル式のイメージを持つ人も少なくないでしょう。
金庫についたダイヤルを回し、設定した数字に合わせると鍵が開く仕組みです。ダイヤル式はダイヤル番号の数字をひとつでも間違えると開きません。
万が一、あらかじめ設定されたダイヤル番号を忘れると自力で開けるのは難しくなるでしょう。
金庫に設定したダイヤル番号は必ずメモを取っておきます。メモの場所が他人に知られると悪用される恐れがあるので保管場所には注意しましょう。
セキュリティの整ったスマホでダイヤル番号を撮影しておいたり、パスワードを管理できるアプリを使用したりといった方法を取るのも良いでしょう。
番号を忘れる以外にもダイヤル式の金庫が開かなくなるパターンはあります。
たとえば経年劣化でダイヤル内部が故障すると、正しい番号に合わせていても開かなくなることもあります。
その他にも、金庫に物を詰め込み過ぎて開かなくなるケースもあるので注意してください。
テンキー式
テンキー式は数字やアルファベットなどの暗証番号をボタン入力し開けるタイプです。
ダイヤル式よりもテンキー式の方が簡単に解錠できます。
ダイヤル式は数字を合わせて開けるのに時間がかかるという難点がありますが、テンキー式では暗証番号をボタン入力すれば、シンプルに解錠できるところがテンキー式のメリットです。
テンキー式で施錠・解錠をするためには電池が必要です。
電池が切れると開かなくなるので気をつけてください。電池切れしているかどうかはランプの状態や、画面表示をみれば確認できるようになっています。
メーカーによって電池を入れる場所は異なりますので取り扱い説明書をチェックしてみましょう。
金庫の外側ではなく内側からのみ電池交換できるものもよくあります。金庫の内側でしか電池交換できない場合、金庫が閉まった状態で電池が切れると金庫を開けることができなくなります。
電池を交換した日付をメモに取るなり、日付のシールを金庫に貼るなりしておくと良いでしょう。
金庫によっては購入時に電池が付属していますが、この電池は動作確認するためのものですので残量が不明です。いつ切れるのかわかりにくいので新品の電池に交換する方が安心でしょう。
1日2回開閉するペースであれば、アルカリ電池で1年程度持つのが一般的です。
電池切れ以外の要因であれば、入力ミスをしている可能性があるので番号を打ち直してみましょう。
それでも開かないときは暗証番号のリセットを試します。テンキー式の金庫は電池切れを起こした後、一定時間経過すると自動で番号をリセットするようなセキュリティの高いタイプも多いです。
入力ミスを複数回すると定められた時間、テンキーの入力自体をブロックするような仕組みのものもあります。
シリンダー式
シリンダー式は家の玄関やロッカーの鍵としてよく使用されているものです。
鍵穴に鍵を差して解錠します。鍵さえあれば解錠できますので、シンプルに鍵を開けたい人に合っているタイプといえるでしょう。
より高いセキュリティを求めるのであれば、ダイヤル式と組み合わせたダブルロックタイプも検討してみてください。
シリンダー式の欠点は鍵をなくすと開けられなくなるところです。
紛失しないように、鍵の保管場所は十分に配慮しましょう。
また、シリンダー錠が経年劣化で破損するケースもよくあります。
シリンダー錠を使うのであれば、定期的に鍵を交換することがポイントです。
鍵が壊れているのかどうか判断がつきにくいときには、金庫の扉を前面から押し、正しい位置に戻してから鍵が回るか試してみてください。
これで鍵が開かなければ、鍵が壊れている可能性が考えられます。
ICカード式
事前に登録しておいたICチップカードを利用して鍵を開けるICチップカード式の金庫もあります。
スマートフォンや「Suica」などのICカードに対応しているタイプも便利です。
ICチップカード式のメリットは鍵の解錠ができるメンバーを複数人登録できるところ。
さらに、誰がいつ金庫を開けたのかが履歴に残りますので、防犯の観点からみても効果的です。
ただ、シリンダー式の鍵のようにICカードをなくすと開けられなくなりますし、ICカードに傷がつき読み取れなくなると鍵を開けるのは困難になります。
そのような場合は専門業者を呼ぶようにしてください。
生体認証式
比較的新しいタイプとして、指紋、静脈、顔などを認証して解錠する金庫も人気です。
解錠するための鍵が不要で、登録者以外では開かないというメリットがあります。
しかしデジタル製品ですので、ものによっては認識しにくいなど機械自体の問題は懸念されます。
指紋が少しでも変わってしまうと解錠しづらくなる点にも注意すべきです。
体質の問題で手荒れがひどい人などは、認証に影響を与えるケースがあることを念頭に置いておきましょう。
指の温度まで考慮して解錠するかどうか判断する金庫もあるため、開きにくいときには指を温めてから認証をしてみましょう。
生体認証の金庫は本人以外開けられないので登録者に何かがあると、金庫が開けられなくなるリスクが発生します。
そのような状況を想定し、代理人登録ができる金庫を選択しておくのが望ましいかもしれません。
金庫のダイヤル番号を忘れた!鍵を開けたい時は?
金庫のダイヤル番号を忘れてしまった!メモしていた紙を紛失した!
こうした場合は、まず金庫を開ける必要があります。
ダイヤル番号を忘れてしまい、金庫が開いていない状態であれば、鍵屋などの業者に依頼し解錠することから始めます。解錠していない状態での番号リセットや鍵交換ができないためです。
自力で壊して開ける方法はおすすめできません。簡単なつくりをした手提げタイプであれば、工具を使用して壊すことができるかもしれませんが、一般的な金庫や業務用金庫は破壊が難しいよう作られています。
そのため、解錠は業者に依頼すると早く解決でき、また金庫を壊さず開けられる場合があります。
ダイヤル番号はわかっているが金庫の開け方を忘れてしまった場合や、業者へ解錠を依頼する流れについては以下の記事も参考になります。
▼関連ページ金庫のダイヤル番号をリセットする方法はなにがある?
一般的な家庭用金庫の場合は、あらかじめ決められた番号から変更できないタイプがほとんど。そのため、ダイヤル錠を新しいダイヤル錠に交換することでリセットすることが可能。
または、ダイヤルはそのままにシリンダー錠のみを交換するなど、方法はございます。これらは対応できるかどうか、金庫の種類にもよるためまずは鍵屋にご相談ください。
業務用金庫の場合、100万変換ダイヤル・1億変換ダイヤルの金庫であればダイヤル番号を後から変更することができる可変式ものがございます。部品の取り外し工程が細かいため、ご自身で難しいと感じた場合は、業者にお任せください。
ダイヤル式金庫の仕組みとは
ダイヤル式の金庫は数字のメモリがついた円盤状の座板、その座板を動かすための逆転ギア、取手部分のダイヤルなどのパーツが組み合わさって動作します。
ダイヤル番号が4桁の場合、円盤状の座板は4枚となります。4枚それぞれに切り欠けがあり、この切り欠けの位置が揃うと棒状のデッドボルトが入り、金庫が解錠できる仕組みです。
可変式ダイヤル錠の番号変更方法
ダイヤル式の金庫は番号が変更できるものとできないものがあることを知っておきましょう。
番号を変更できるタイプであれば、
まず金庫を解錠し、シリンダー内のダイヤルボックスから座と呼ばれる部品を取り出してください。座を押し込むとダイヤルに数字がでますので、そこに自分が設定したい数字を打ち込めば番号変更は完了となります。
金庫を無理に壊してはいけない理由
金庫がどうしても開かない状況になったとき金庫を壊すという選択肢も一応あります。
バールやバーナーで金庫を無理やりこじ開けるアプローチとなりますが、あまりおすすめはできません。
金庫は簡単に開かないように専門家の知識によって設計されています。そもそもすぐに開くような金庫では使い物にならないので、素人が開けるためには相当な労力を覚悟しなくてはならないでしょう。
簡単に壊せるとたかをくくっていると、想定を遥かに超える時間を費やすことになりがちです。
金庫の構造がよくわからない状態で作業にとりかかると、防犯装置が作動するケースがよくあります。
防犯装置のおかげで、より強力なロックがかかってしまうと素人ではほぼお手上げでしょう。そうなると専門業者に依頼する以外ないですが、金庫を下手に壊そうとしたことにより状況が悪化し、通常の場合よりも費用が高くなってしまうこともあります。
専門業者に依頼するよりも自分で壊した方が安くすむと考える人は多いかもしれませんが慎重に考えるようにしましょう。
一般の方であれば金庫を完全に破壊することになる場合が多いですが、専門家であれば必要最小限のダメージで金庫を開けられます。
場合によっては金庫を買い替えなくても、部品交換でそのまま使える可能性もあるでしょう。
金庫が開けられないときの対処
金庫を早急に開けたいときは鍵屋に相談するようにしてください。基本的には即日で対応できます。
メーカーや金庫の種類によって時間は多少変わってきますが、一般的なものであれば30分程度で対応可能。
鍵屋は専門の道具を持っており経験と知識が豊富なので、金庫の状態がよければ壊さずに開けられるケースも少なくはありません。
鍵屋に頼むメリットは鍵開けだけではないのもポイントです。必要に応じて合鍵を用意したり、新しい鍵に交換したりといったこともできます。また、鍵開け後に金庫の廃棄や引き取りに対応している業者もあります。
鍵屋を選ぶときには実績が豊富かどうかをよくチェックしましょう。
見積もり後に料金を変更しないかどうかも重要なポイントです。いざ作業をするときに見積もりにはなかった項目を追加するような業者は信用できないので気をつけてください。
ホームページの内容をよく見て業者の特徴を掴むようにしましょう。問い合わせをしたときに対応が丁寧かどうかも、良い業者かどうかの判断基準のひとつとなります。
鍵屋ではなく、金庫を製造したメーカーに頼むのも一つの手段。
ただし、メーカーに依頼した際は鍵の暗証番号を伝える必要があることが多いです。
もし忘れていた場合は照合料の支払いを求められるでしょう。鍵開けの費用にプラスして照合料まで支払うとなると高くつきます。
また古い金庫であれば、メーカーが生産を中止している可能性も十分にあり得るので確認が必要です。
メーカーは鍵屋のような即日対応ではなく、1~2週間程度の時間を要することも覚えておきましょう。本人確認をするための身分証明書や契約書の提出も必要となります。
自力で開けることが難しいのであればプロに相談しよう
金庫の鍵が開かない場合の対処法を理解しておけば、いざその状況になったとしても冷静に対処できます。しかし、どれほど落ち着いて対処しても一般の方ではどうにもならない状況も多いです。
無理に開けようとすると金庫が壊れてしまうかもしれません。
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