ディスクシリンダーってどんな鍵?特徴や構造、廃番の経緯を解説
この記事でわかること
- ディスクシリンダーの構造
- ディスクシリンダーの歴史
- 日本中に普及したのに廃番になった理由
- ディスクシリンダーの交換方法
- ディスクシリンダー交換の費用相場
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
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ディスクシリンダーは、美和ロックが開発したシリンダー錠で、かつて広く使われていた鍵のひとつです。ギザギザの刻みキーが特徴で、現在では古い住宅などで見かけることがありますが、防犯性が低く、空き巣被害のリスクがあるため、交換が推奨されることが多くなっています。
特に2000年前後、外国人窃盗団によるピッキング被害が相次いだことで、その脆弱性が広く知られるようになりました。「ギザギザの鍵=旧式の鍵=防犯性能が低い」というイメージがあるのは、このディスクシリンダーが一因です。
この記事では、ディスクシリンダーの構造や歴史、特になぜ広く普及したあとに廃番となったのか、といったあまりまとめられていない事情について解説します。
ご自宅にディスクシリンダーがついていて交換を検討している方、不具合が気になる方は、鍵の専門業者「鍵猿」までご相談ください。公団住宅や古い集合住宅に多く見られるこの鍵は、シリンダーだけでなく錠前ごと交換が必要になることもあります。出張費・見積費ともに無料で対応しております。
目次
ディスクシリンダーとは?

シリンダー錠には大きく分けて3種類のシリンダーがあります。ひとつはシリンダー錠の元祖で円筒状のタンプラーを用いるピンタンブラー(ピンシリンダー)錠、ピンではなく板状のタンブラーを用いるウェハータンブラー錠、そしてバネを全く使用せず金庫のダイヤル錠のようなディスク状のタンブラーを用いるディスクディテイナー錠(アブロイキーとも言う)です。
「ディスクシリンダー」はウェハータンブラーの一種で、日本では美和ロックがこの技術を住宅用のシリンダー錠として導入した最初の企業と言って良いかもしれません。
ウェハータンブラー錠とディスクシリンダー
「ディスクシリンダー」という名称はあたかもシリンダーの種類のひとつのように扱われていますが、厳密には開発した美和ロックがこのシリンダー錠につけた商品名、と考えた方が良いでしょう。
ネットショップなどでは「DSシリンダー」と表記されることもあり、鍵屋のブログなどでは「248(ニーヨンパ)ディスクシリンダー」、「H248シリンダー」と呼ばれることもあります(ディスクシリンダーに対応するブランクキーの番号がH248)。賃貸物件でも「ディスクシリンダーキー」としてよく知られており、刻みキーの代表的な存在です。
ここで少しシリンダー錠の歴史を振り返ってみます。
現在われわれが知る、「錠ケース(締まり機構)から独立できるシリンダー(鎖錠機構)」を開発したのはライナス・イェール親子というアメリカ人(後のYale Lock 社の創始者)で、父親が発明したピンシリンダー錠の基礎を息子が現在のピンシリンダー錠のような形に改良しました。

Yale公式サイトより

上ピンがドライバーピンで下ピンがタンブラーピンに該当
ピンシリンダー錠の詳しい仕組みについてはこちらの記事で解説しています。
▼関連ページイェール・ジュニアがピンシリンダーで特許を取った3年後の1868年にP. フェルターという人物がウェハータンブラー錠の特許を取りました。基本的な鎖錠の原理はピンシリンダー錠に似ていて、内筒と外筒を持つシリンダー錠です。
ただ、シリンダーの回転を阻む部品(タンブラー)がピンではなく、ウェハー(形状の違う複数の板)であり、ピンシリンダーのように2種類のタンブラー(ドライバーピンとタンブラーピン)は必要ない、というのが大きな違いです。

ウェーハータンブラー錠も施錠状態ではウェハー状のタンブラーが外筒側へと突出して内筒の回転を阻んでいます。そして正しい鍵が差し込まれると、全てのタンブラーが内筒へと引っ込んでシャーラインに揃い、回転するようになります。
このウェハータンブラー錠の構造をベースにしたのが美和ロックのディスクシリンダーでした。アメリカで生産されていたウェハータンブラー錠はウェハーが5枚ほどのものが標準的だったようですが、美和ロックのディスクシリンダーには8枚のタンブラーが入っています。
先に日本に導入されたピンシリンダー錠や円筒錠に続いて1957年に住宅公団の指定部材となったインテグラル錠「HM型本締付モノロック」に採用されたあと改良を続け、集合住宅の外開きの玄関用に開発された面付箱錠(PM75など)とともに瞬く間に普及します。

他のメーカーが全くウェハータンブラー錠を作っていないということではないのですが、ディスクシリンダーがあまりにも普及したため、日本国内ではディスクシリンダー≒ウェハータンブラー錠、という認識になったのでしょう。
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ディスクシリンダーが普及した理由と廃番になった経緯
ディスクシリンダーはすでに廃番となって久しい鍵ですが、廃番になった理由の詳細がいまいちよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。確かに「防犯性能が今日必要なレベルと見合っていない」と言われても、具体的にどういうことなのか説明しているところは少ないかもしれません。
ここでは、ディスクシリンダーが日本国内だけで急速に広まった理由と、2001年に突然廃番になった背景などを説明していきます。
なぜ1960・70年代に急速に普及したのか
「ディスクシリンダーは防犯性能が低い」と言われていますが、かつて多くの住宅で使用されていたのには理由があります。戦後日本の高度経済成長期に発生した住宅需要に「大いに貢献した」と言っても過言ではないのがこのディスクシリンダーという鍵です。詳しく見ていきましょう。
製造コストの低さ
ディスクシリンダーはその単純な仕組みのため「安価で大量生産ができた」と言われているシリンダーです。面付箱錠はシリンダーやドアノブ込みの価格で提供されていますから、その価格から考えてみてもかなり安く作れたのだろうと推察されます。
ディスクシリンダーは、ピンシリンダー錠とは違って内筒から外筒へと横たわるタンブラー(障害物)が板状で、これが8枚並んでいるという構造です。板状のタンブラーであれば小さな円筒形であるピンよりコストをかけずに量産できたでしょう。
しかも先述したようにピンシリンダー錠にはドライバーピンとタンブラーピンという二種類のピンタンブラーが必要です。この両者は上下で噛み合っていますので、6ピンのピンシリンダー錠なら合計12本のタンブラーがあることになります。
当時としては十分な防犯性能
ディスクシリンダーの理論鍵違い数は3,500万通りに達していたため、1960年代当時の人口や世帯数を考えると防犯性能は十分に実用的でした。戦後すぐの日本では物資が不足し、円筒錠のようなドアノブ一体型の鍵が主流だったくらいですから、ディスクシリンダーは多くの家庭に安心を提供していたと言えます。
耐久性の高さ
上述したようにディスクシリンダーは、仕組みがシンプルで内部に使われている部品が少なく、摩耗や劣化が進みにくいという特徴があります。シンプルな構造ゆえに故障も少なく、ある程度の掃除やメンテナンスをしていれば長期間にわたって使用できるのです。
美和ロックのディスクシリンダーには10個の空きスロットを持つ内筒と8枚のタンブラー、バネ、そしてそれらを固定するバーのような部品しかありません。単純な作りですが狭い空間に細かいパーツが入り乱れているわけではないので、埃やゴミが蓄積して動きが悪くなるといったトラブルを起こしにくく、一般的な使い方をしていれば20年近くトラブルなく過ごせていても不思議ではありません。
ロータリーディスクシリンダーU9についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
▼関連ページなぜ2001年に廃番になったのか
ディスクシリンダーが公団などで採用されてから数十年が経つ頃になって突然、とある脆弱性が公になり、国中を驚かせました。
ピッキングなど特殊工具を用いた不正開錠に弱い、という脆弱性です。これはピンシリンダー錠とディスクシリンダー錠どちらにも共通した「弱点」でした。
ただし、どちらもピッキングで簡単に開けられるということは、われわれのような鍵屋にはずっと知られていたことでした。その専門知識を「悪用」しようとした悪意ある人間により、組織的な空き巣犯罪が繰り返されるようになったことで、知られなくてもいい脆弱性が表に出てしまった、と言ったほうが正確かもしれません。
しかし、ピンシリンダー錠は未だに製造が続いている一方で、ディスクシリンダーは廃番になっています。一体どういった理由があったのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
ピッキング被害の社会問題化
2000年前後には、外国人窃盗団を中心とした組織的な侵入窃盗が全国で多発し、ディスクシリンダーが集中的に狙われる状況が生まれました。特にディスクシリンダーは内部のタンブラーをまとめて揺らして開けてしまう「レーキング」という手法が非常に有効で、素人でも短時間で解錠できてしまうという弱点が知られてしまいました。
ピッキングはシリンダー内のタンブラーをそれぞれ特殊工具で動かし、正しい鍵を入れたときのようにシャーライン上に並べて内筒を回転させる「技術」が必要な不正開錠方法ですが、レーキングはレーキングピックをシリンダーに入れて出し入れするように動かすだけです。
鍵屋のような技術を身に着けなくても、短時間で開けられてしまう、という点はディスクシリンダーにとって最大の打撃だったでしょう。
しかも、日本国内の大半の住宅はディスクシリンダー錠が主錠です。集合住宅などは全戸に同じ鍵がついているため、一度に複数の住戸が被害に遭うという事態が急増しました。
このような状況がマスコミにも取り上げられ、従来の防犯基準では対応できないという認識が広がりました。
▼関連ページ理論鍵違い数の限界

ディスクシリンダーの理論鍵違い数は先述したように3,500万通りと、増加し続けた住宅や世帯数に応えられなくなっていった点も問題でした。既に1970年に日本の人口は1億人を超え、世帯数は3,000万世帯を突破していました。3,500万通りではすぐに限界が来てしまうのは明らかでした。
理論鍵違い数に近い数の鍵が普及すると、「鍵の重複リスク」が現実問題として無視できなくなります。要するに、いつかどこかで自分が使っている子鍵で他人の鍵が開く、といったことが起こりかねないわけです。その確率は限りなく低いとはいえ、シリンダーの理論鍵違い数は防犯性能を示すバロメーターの一つです。
現在、国内で普及しているディンプルキーシリンダーでは100億通りを超えるものが殆どで、GOALのGrand V(グランブイ)が1,000兆2,800億通り、WESTの941が約25京6289兆通り、ドルマカバのカバスタープラスで2兆2,000億通りと、兆を超えるものもあります。
鍵穴の特定しやすさ

MIWAのものは円の中心にあるのが特徴
ディスクシリンダーの鍵穴は縦型で「く」の字のような独特の形をしており、遠目にも「ディスクシリンダーだ」とわかりやすい形状だったのも、ピッキング被害が広がった理由の一つと言われています。
要するに犯罪者からすると「弱点のある鍵がどれかを一瞬で見抜ける」うえに、ピッキングに適したターゲットを事前に確認しやすいという都合の良さにつながり、狙われるリスクが高まりました。
さらにディスクシリンダーは子鍵もピンシリンダー錠とは違うディスクシリンダー特有の形をしているため、合鍵や子鍵の形から無防備なシリンダーを使っていると特定される危険性もありました。
鍵業界での現在の評価
現在、ディスクシリンダーは業界内では「防犯性能の低い旧世代の製品」と位置づけられており、新規製造が止まっていることもあって交換推奨の鍵となっています。すでに逆マスターのシリンダーや同一シリンダーの製造も対応が終了しており、2030年9月30日には合鍵やマスターキーの複製も終了する予定となっています。
ディスクシリンダーの見分け方
ディスクシリンダーと後継機種であるロータリーディスクシリンダーU9(ユーナイン)は同じ「刻みキー」を使用するシリンダーで、なかなか見分けがつかないと感じる方も多いかもしれません。
ディスクシリンダーは外観や鍵の形状に特徴があり、少し注意して見ると比較的簡単に判別できます。内部構造を分解しなくても、鍵穴の形や子鍵の刻み方、実際の使用時に起きる症状などから推測することが可能です。ここでは、日常的に確認しやすいポイントを基準に、ディスクシリンダーを見分ける具体的な方法を順を追って解説します。
鍵穴の形状で見分ける

先述したようにディスクシリンダー(DSシリンダー)は鍵穴の形そのものが最もわかりやすい見分けポイントで、ディスクシリンダー特有の形状は多くの鍵種の中でも明確な特徴を持っています。玄関の鍵がどのタイプかを知りたい場合はまず鍵穴の形状を確認するのが有効です。
ディスクシリンダーの鍵穴は縦型で、「く」の字を描くような独特のキーウェイになっています。「く」の字は上記画像のように反転した形であることもありますが、これはキーウェイが縦であればどちらでも子鍵を抜くことができるためです。
一方で、似たような見た目でも横型で「W」型のようなキーウェイをしているものはロータリーディスクシリンダー(U9)であり、防犯性能がまったく異なる後継製品になります。鍵穴を真正面から観察するだけでも、かなりの高確率で判別できると言えます。
鍵の形で見分ける


子鍵の形状も、シリンダーの種類を特定する重要な手がかりになります。ディスクシリンダーの子鍵は、両側に刻みが入っているものの、刻みの高さが左右で異なるため非対称になっています。非対称で同じようなランダムな刻みがあるのがU9ですが、U9は少しキーヘッドの形や、ロゴの入り方などが違います。
両側の刻みが左右対称でリバーシブルになっている鍵は UR シリンダーですが、こちらはすでに廃番であり、現在は交換の対象となる製品です。
ピンシリンダー錠の子鍵はタンブラーが上部にしかないため片側だけに刻みがあり、ディスクシリンダーとは構造が全く別であることがよくわかります。
ピンシリンダー錠の構造については下記記事で詳しく説明しています。
▼関連ページ空回りの症状で判別
実際に鍵を回したときの手応えから推測する方法もあります。確実な判断材料とは言えませんが、古いディスクシリンダーには特有の「子鍵を差し込むことはできるが回らない」症状が出ることがあります。いわゆる「空回り」というものですが、場合によっては見分けのヒントになります。
たとえば、今使っている鍵では空回りするけれども、別の鍵に替えると回るようになる場合は、ディスクシリンダーである可能性があります。これはディスクシリンダーの子鍵そのものが錠ケースのカンヌキと連動した機構を回転させる「テールピース」あるいは「カム」の役割をしているからです。

内筒部分のお尻(テール)についています
通常、テールピースはシリンダーのお尻についている金属の板のような部分です。これが内筒が回転したときの動きを錠ケースに伝え、錠ケース内のカンヌキが動いてドアが開けられるようになります。ディスクシリンダーではこの大事な部分を子鍵が担当しているため、子鍵の先端が摩耗で減ってくると空回りを起こすようになります。
ただし、空回りは他のシリンダーでも起こり得るため、これだけで断定はできません。あくまで補助的な判断材料のひとつとして捉え、最終的な判断は鍵穴や鍵の形状、年代的背景を合わせて行う必要があります。
ディスクシリンダーの交換方法
現在はその希少性と防犯性能のため、ディスクシリンダーは「互換性のあるシリンダーで交換する」というのが主流です。
ここでは、もともとディスクシリンダーがついていた場合、どのように交換すれば良いのかを簡単に説明します。自分で交換する際の部品の選び方など詳しい部分は割愛しますので、詳しく知りたい方は下記コラムなどを参考にして下さい。
▼関連ページ ▼関連ページディスクシリンダー錠は1950年代後半から70年代あたりまでに建てられた戸建てや公団住宅あるいは集合住宅に多いのですが、戸建てであれば堀込錠、集合住宅であれば面付箱錠である、と考えられます。
稀に賃貸アパートの玄関や戸建ての勝手口に本締付モノロック(いわゆるインテグラル錠)のようなドアノブどシリンダーが一体になっているキー・イン・ノブが採用されていました。
一方、戸建ては「装飾錠」とも呼ばれるサムラッチ錠のシリンダー錠としてディスクシリンダーが取り付けられていることも多かったようです。


面付箱錠の場合は、シリンダーを取り外すために箱錠も取り外す必要があるため、不安を感じる方はプロに依頼するようにして下さい。
堀込錠
堀込錠はドアの中に錠ケースがありますので、必ずドア側面を確認して下さい。サムラッチ錠も基本的には堀込錠なので、ドアを開けて側面を確認してみて下さい。
そしてまずはこの錠ケースを覆っているフロントプレートのビスを外すところから始めます。

堀込錠の場合はシリンダーが串で固定されているか、スクリュータイプかで取り外し方が違います。左側のように串で固定されている場合は、シリンダー側から串を外して取り外します。シリンダーを落としてしまわないよう、シリンダーを手で固定しながら作業します。


スクリュータイプはサムターン側にビスがありますので、ビスを緩めてシリンダーを取り出します。新しいシリンダーを錠ケースに嵌め込み、逆の手順でドア側面をもとに戻していきます。
面付箱錠
面付箱錠は、シリンダーのみの交換であっても、とりあえず箱錠をドアの表面から取り外す必要がありますので、注意して作業しましょう。
まず、ドアノブを取り外す必要があるので、室内側ドアノブの根本にあるビスを外して室内側から抜いて下さい。そのあと、室外側を引っ張って取り外します。


ドアノブが外れたら錠ケースです。錠ケースの四角にあるビスを外し、錠ケースを取り外します。
そのあとシリンダー周辺にあるビスを4本外します。




このビスを外すと座金が取れますので、先に座金を取り外し、シリンダーの筒を引っ張って外します。
シリンダーを取り外せたら新しいシリンダーをセットし、今までの作業の逆を行い、錠ケースを再びドアにビス留めして動作確認をします。
面付箱錠でひとつ注意が必要なのは、一部の古い面付錠ではシリンダーのサイズが違うということです。「PM75」と錠ケースに刻印されているPMKの初期タイプなどは、シリンダー径が今のものより大きく、これに対応するサイズのシリンダーがないことから、錠前の一式交換になります。
錠前一式交換の場合は、全く同じ面付箱錠を購入するだけで済むことが多いですが、PMK面付箱錠などは右勝手・左勝手があります。室外側から見て丁番が右側にあれば右勝手、左側にあれば左勝手なので、自宅のドアを外から見て正しい商品を購入する必要があります。
また、面付箱錠を購入すると、シリンダーも付属してきます。商品名に「U9 PMK-HS」などと記載されているのですが、この場合はU9シリンダーが付いています。U9シリンダーではなく、別のシリンダーを取り付けたい場合は、PMK面付箱錠に取り付けられるシリンダーを購入しておきましょう。
ディスクシリンダーの交換費用相場

それではディスクシリンダーを交換した際の費用相場はどういったものになっているのでしょうか?
自分で交換する際は、取り付けに使うツールが既に手元にあり、特に問題なく進められるのであれば業者に頼んだときに必要な作業料がなくなりますので、「最も安上がり」です。
以下で詳しく説明します。
自分で交換するときの費用相場
自分で交換するときは、部品代だけが必要な経費になるため、どんな部品を取り付けたいかでかかるコストが変わってきます。
U9のようなコストパフォーマンスの良いシリンダーで十分、という場合は3,300~11,000円ほどが相場のようです。
PRのような非登録制のディンプルキーシリンダーになってきますと、やはり安価なものでも6,600円くらいから22,000円ほどが相場です。ドルマカバ社のカバスタープラスのような登録制のディンプルキーになってきますと、12,000円~35,000円あたりが相場と考えると良いでしょう。
| シリンダーの種類 | 商品代 |
|---|---|
| ハイセキュリティシリンダー(U9など) | 3,300~11,000円 |
| 非登録制のディンプルキーシリンダー(PR、V-18など) | 6,600円~22,000円 |
| 登録制のディンプルキーシリンダー(カバスタープラス、FBロックなど) | 12,000円~35,000円 |
業者に依頼して交換するときの費用相場
鍵屋に交換を依頼すると、まず鍵交換の作業料金というものが必要になります。いわば工賃というやつですね。そこに加えて部品代、いわゆるシリンダーの商品価格が追加され、このセットが箇所数ごとに必要になります。
たとえば上下同一シリンダーをどちらも交換するとなると、弊社の場合は鍵交換費用 11,000円が2個所分必要となり、最低22,000円かかるという形になります。
ディスクシリンダーの場合は、稀に錠前一式取替えが発生しますが、錠前の交換となりますと、錠前交換費用となり、1箇所22,000円です。
このように、交換するのがシリンダーか錠前全部かで少し料金が変動しますが、多くの鍵屋でシリンダー交換料金の2倍ほどが相場のようです。
| 作業内容 | 料金 |
|---|---|
| シリンダー交換 | 8,000円~12,000円 |
| 錠前一式交換(シリンダー、ハンドルなどを含む) | 20,000円~30,000円+部品代16,500円~ |
部品代は鍵屋のほうがECショップなどよりも高額になりがちですが、そのかわり間違った商品を購入するというリスクがないので、安心できます。相場は以下のようになっています。
| シリンダー名 | 部品代 |
|---|---|
| U9 | 9,900円~14,300円 |
| カバエース、PR,V-18、WEST 916など非登録制ディンプルキー | 16,500円~19,800円 |
| FBロック、Grand V、カバスタープラスなど登録制ディンプルキー | 26,400円~33,000円 |
よくある質問
こちらでは我々がよく遭遇するディスクシリンダーに関する質問をまとめてみました。
Q1. ディスクシリンダーはロータリーディスクシリンダー(U9)と同じものですか?
U9はディスクシリンダーの後継品ですので、基本的な構造は受け継いでいます。しかし、板状のタンブラーだけでなく、サイドバーという新しい要素が追加され、ピッキングがかなり困難なシリンダーとなったのがU9です。耐鍵穴破壊性能も上がり、総じて防犯性がかなり高くなりました。ディスクシリンダーは縦型の「く」の字のような鍵穴ですが、U9はそれを横に倒したWのような形をしているため、外観からも判別しやすくなっています。
Q2. ディスクシリンダーは今でも使って大丈夫ですか?
使用自体はできますが、防犯面ではおすすめできません。ディスクシリンダーの多くは1980年代以前の製品で、防犯基準が古く、レーキングやピッキングによる不正解錠に弱いうえ、鍵穴壊しにも対応できていない構造です。また、メーカー側のサポートも縮小しており、美和ロックでオリジナルキーの複製が作れるのは2030年9月までです。故障やトラブルがなくても、交換を検討した方が良いでしょう。
Q3. ディスクシリンダーを交換するなら、どんなシリンダーがおすすめですか?
同じ美和ロックのシリンダーであればU9、PR、JN などがお勧めです。U9 は耐久性が高く価格も抑えめの後継品で、似たような刻みキーを使用します。PR や JN はディンプルキーで防犯性能を重視したい方に適しています。鍵の古さによっては錠前ごとの交換が必要になることもありますが、多くの住宅ではシリンダーだけの交換で対応できます。弊社スタッフは現場の寸法や錠前に合わせて最適なシリンダーを提案できますので、まずはお見積りだけでもご依頼ください。
Q4. ディスクシリンダーは鍵交換にどれくらい時間がかかりますか?
ディスクシリンダーから新しいシリンダーへの交換作業はおおむね15〜30分ほどで完了します。扉内部の錠ケースをそのまま使用できる場合は短時間で済みますが、場合によっては錠ケースも交換が必要となり、作業時間が少し延びる場合もあります。それでも、一日がかりの大規模な工事になることはほとんどありません。
防犯性が心配なら交換を検討しよう!

今回はU9のご先祖とも言えるディスクシリンダーについて説明しましたが、このシリンダーがなぜ今も見かけられるのか、またなぜ交換推奨と言われるのか、おわかり頂けたかと思います。
実際に、古くからある住宅地などを歩いていても、ディスクシリンダーがついたサムラッチ錠などをよく見かけますから、まだまだ不具合を出さずに頑張っているシリンダーはたくさんあるのでしょう。
しかし、昨今は玄関にはツーロックが当たり前となり、ツーロックのうちどちらかはディンプルキーが好ましいと考えられています。鍵屋の目線からも、やはり簡単に開けられないようにするためにも1箇所はディンプルキーシリンダーにすることを推奨します。
防犯対策において簡単に開けられない、という印象を与えるのは大事なことです。窓からの侵入が増加していますが、だからといって玄関が全く狙われないわけではありません。玄関からは簡単に入れない、と判断されるということは、犯罪者たちのターゲットではなくなるということでもあります。
「最近、物騒な事件も多いしうちは大丈夫か心配」という方はまず、ご自宅の玄関の鍵を見ることから始めてください。そしてディンプルキーではなく、古いシリンダーしかついておらず不安を感じた場合は、ぜひ鍵猿にご相談ください。
弊社のスタッフは何件ものディスクシリンダーを交換してきていますので、対応可能な車載在庫も豊富にそろえています。万一、車載在庫にない場合はお取り寄せも可能です。少しでも安心して日々を過ごせるよう、ぜひ鍵の見直しをしてみて下さい。
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