玄関の鍵の交換を自力で!ホームセンターで道具をそろえる際の注意点
この記事でわかること
・玄関の鍵を自分で交換する方法
・鍵を選ぶときの注意点
・鍵交換を業者に依頼したときの費用
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
玄関についている鍵が防犯上不安な場合や鍵を紛失してしまった場合などに、自力で鍵を交換しようと考える人もいるかもしれません。
鍵を交換するにあたって、玄関に適した鍵はどのような鍵か、交換のためには何が必要なのかなど多少の予備知識があると安心です。
この記事では、玄関の鍵の選び方や手順、注意点などを紹介します。
なお、自分で交換することが不安な場合でもご安心ください。鍵猿でしたら、見積り・出張費無料でお電話一本で駆けつけます。
目次
玄関の鍵を安く交換!自分で交換するには?
ここでは、玄関の鍵を自分で交換する際に必要なものや交換の手順について紹介します。
ホームセンターでそろう!準備するもの
ホームセンターに出かければ、玄関の鍵として使えるさまざまなタイプの鍵が販売されています。しかし、販売されているもの全てが自分で簡単に交換できるとは限りません。
自分で交換することを考えれば、作業が簡単に行える鍵を選びたいと考える人も多いでしょう。
鍵の中で自分でも簡単に交換が行えるのは、「ディスクシリンダー錠」です。ディスクシリンダー錠は鍵の両側にギザギザがあり、玄関の鍵や車・バイクの鍵として一般的に使われてきました。
ディスクシリンダーは、ディスクタンブラーという薄い金属板が内筒側に設置されており、バネの力によって外筒に飛び出した構造になっています。
ここに正しい鍵が差し込まれると、ディスクタンブラーが内側に入って障害が解除されるしくみです。
ディスクシリンダー錠は費用の面ではとても安価で手軽ですが、シンプルな構造のため、ピッキングされやすいというデメリットがあります。
玄関の鍵は防犯性の高いものが望まれるため、ディスクシリンダー錠を取り付けるのはおすすめできません。
防犯性の高さで選ぶなら、ディンプルキーの方が適しています。
鍵を交換する際に必要なものは、プラスドライバーとマイナスドライバー、新しい鍵シリンダー、部品やネジなどをなくさないようにするための容器などです。
鍵を交換する手順
玄関の鍵を交換する場合、古い鍵を取り外し新しい鍵を取り付けるという流れになります。
順番に見ていきましょう。
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扉の側面の、メーカーや型番などが彫られている金属板をドライバーで外す。
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シリンダーを固定するためにはめられているピンを抜く。
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ピンを抜くとシリンダーが緩み、取り外すことができる。
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新しいシリンダーを取り付け、先ほど抜いたピンで再び固定。
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扉の側面に金属板を取り付けて出来上がりです。
鍵の交換が終わったら、新しい鍵を入れてみて、開錠と施錠が問題なく行えるかをチェックしましょう。
不具合なく開錠と施錠ができれば完了です。
玄関にはどんな鍵がおすすめ?
続いて、玄関にはどのような鍵を選ぶのがおすすめなのかを紹介します。
玄関におすすめの鍵
玄関に取り付ける鍵を選ぶ際には、防犯性の高さを考慮する必要があります。
玄関の鍵としておすすめなのは次の4種類です。
- ディンプルシリンダー錠
- 生体認証錠
- 暗証番号錠
- プッシュプル錠
ディンプルシリンダー錠は、鍵の表面に大小さまざまなくぼみがついた鍵です。鍵は、鍵穴のシリンダーの中にあるピンの高さと鍵が一致すると開錠されるしくみで、ピンの数が多ければ多いほどピッキングされにくくなります。
片側がギザギザしている形が特徴のピンシリンダー錠はピンが上だけにしかついていませんが、ディンプルシリンダー錠はピンが下や左右、斜めにもついており構造が複雑なため、ピッキングされにくくなっています。
生体認証錠は、スマホの生体認証に似ています。指紋だけでなく、静脈や顔認証、虹彩などの種類があり、自分自身が鍵になるため、鍵を持ち歩く必要がありません。
暗証番号錠は番号がついているタイプの他にタッチパネル式、ボタンを押してダイヤルを回す方式など、さまざまな方式があります。鍵を持ち歩く必要がなく、他人に複製を作られる心配がない点がメリットです。
一方、暗証番号を忘れると入れないことや、道路に面したところでは他人に暗証番号を盗み見される危険性がある点がデメリットだといえます。
プッシュプル錠はハンドルの上下に2つシリンダーがついており、開錠に時間がかかることから空き巣に敬遠されやすい鍵です。
プッシュプル錠の交換相場は1万5000~8万円となっています。相場に幅があるのは、使用する鍵の種類やドアノブ本体の金額に差があるためです。
4種類の中でも、ディンプルシリンダー錠、生体認証錠、暗証番号錠は防犯性に優れています。
自分で選ぶなら「今と同じ鍵」が良い
自分で鍵を交換するなら、今ついている鍵と同じ鍵を選ぶと失敗が少ないです。
鍵は同じように見えてもさまざまな種類があるため、違う種類の鍵を購入してしまうと取り付けできない場合があります。
まずは、今ついている鍵の型番を調べましょう。ドアを開けてドアの側面についているプレートにメーカーと型番が刻印されていますので、それを確認します。
ただし、刻印1つに対して合う鍵は1つだけとは限らず、複数の鍵タイプが存在している場合があるため、選ぶ際には自分の使っている鍵の型番に適合するか確認しましょう。
適合タイプが複数ある場合は、今ついている鍵のシリンダーを外して形状を確認することが必要です。
型番を調べる際に、ドアの厚み、錠前のフロントプレートの幅と長さ、ビスピッチ、バックセットも計測しましょう。
ドアの厚みを計測する際は、斜めにならないように扉の下側に定規を垂直に立てると正しく測れます。
フロントプレートとは、扉の側面にある金属のプレートのことです。この幅と長さを測りましょう。
ビスピッチとは、フロントプレートの上下に留めてあるビスの中心同士を結んだ長さのことです。
バックセットとは、ドアの端からシリンダーの中心までの長さのことをいいます。
鍵を選ぶ時の注意点
次に、鍵を選ぶ際にはどのような点に注意すればよいのかを解説します。
防犯性は十分かを確認
鍵にはさまざまな種類があるため、玄関の鍵を選ぶ際には防犯性が高いかどうかを十分に検討しましょう。
具体的にはピッキングされにくい鍵であるかということや、破壊されにくいタイプの鍵であるかという点を考慮することが大切です。メーカーのサイトなどを確認して、複数メーカーの鍵を比較検討しましょう。
一般的に、空き巣は侵入するのに5分以上時間がかかる場合はあきらめて他の家を狙うケースが多いといわれています。そのため、開錠に5分以上かかるタイプの鍵を選ぶことが一つの目安です。
商品を選ぶ際には、一定の防犯性能を持ち合わせている商品であることを証する「CPマーク」付きかどうかを確認しましょう。
なお、CPマークを取得しているということは、実際にさまざまな侵入攻撃に対して5分以上防衛できるかという試験を受けてクリアしたということです。
またシリンダーが破壊されたり、侵入されて盗難の被害に遭った場合に保険で補償される鍵もあります。こうした鍵は保険会社の厳しい審査を通過しているため、防犯性が高いと判断する材料にもなるでしょう。
合わない鍵を買うと返品できない
自分で鍵を交換しようと、新しい鍵を手に入れ交換作業に入ったものの、適合しない鍵であったために交換できないという事態が起こる可能性もあります。鍵を購入して合わなかった場合でも、安全性という観点から返品交換することができません。
鍵は安い買い物ではないだけに、返品交換が不可能であれば、お金を無駄にすることになってしまいます。お金だけでなく、鍵を購入するために調べた時間や交換作業をした時間も無駄になるのです。
そうした失敗を起こさないために、自分で鍵を交換するなら、家のドア、鍵のメーカー、型番に合うものであるかをしっかりと確認し、慎重に購入するようにしましょう。
不安なら鍵業者に依頼!
自分で鍵交換するのが不安な場合は、鍵業者に依頼する方法を選ぶのが望ましいです。
続いては、鍵業者に依頼した場合の費用や時間などについて解説します。
鍵業者に依頼すると費用・時間はどれくらい?
鍵業者に鍵の交換を依頼した場合、交換作業自体にかかる時間は30分~1時間程度ですので、それほど長くかかるわけではありません。
しかし、業者に依頼したとしても、すぐに現場に駆けつけてくれるとは限りませんし、現場に到着してから実際に交換を行う前に現地調査や見積りなどを行います。
鍵業者に交換を依頼するときにかかる費用は、作業代金と出張費用を合わせた金額で1万~2万円程度が相場です。ただし、部品自体を業者に揃えてもらった場合は部品代が別途かかります。
また、シリンダーごと交換してもらう場合は、1万5000~3万円程度が相場です。交換する鍵がどのタイプなのか、どの業者に交換を依頼するのかによって、かかる費用は異なります。
そのため、少しでも交換費用を安くしたいのであれば、事前に複数の業者から見積りを取って価格を比較したうえで業者を選ぶことがポイントです。
▼関連ページ鍵業者に依頼した方が安くなることも
自分で鍵を交換しようと部品を手に入れても、寸法などが間違っていてうまく取り替えられない場合があります。
また、合わない鍵を無理やり取り付けたためにドア自体が破損してしまったり、ドアが閉まらなくなったりといったトラブルが生じる可能性もあります。
こうしたトラブルが起こった場合、玄関のドアであれば防犯上の観点からも放置しておくわけにはいきません。結局、業者に依頼することになり、二度手間になってしまいます。
それなら、最初から業者に依頼した方がトータルでかかる費用が安くなる場合も多いのです。業者はプロなので合わない鍵を無理に取り付けて鍵を壊されてしまうという心配もなく、安全性という観点からも安心できます。
この他、ホームセンターで鍵の交換を行っているところもあり、便利だからと利用する人もいるでしょう。しかし、鍵の種類によっては、ホームセンターが外部の業者に作業を委託する場合があり、結果として割高になる可能性もあるため注意が必要です。
自信がないなら自力での交換はおすすめできない
ホームセンターなどで鍵を購入して自力で交換しようとしても、鍵の種類はとても多いため、適合する鍵を見つけ出すことはなかなか困難です。
適合する鍵が見つかったとしても、防犯性の高い鍵は交換作業が難しく、うまく取り付けられない場合もあります。
自分で交換する自信がないなら、最初から業者に交換を依頼する方が費用の面でも安全性の面でも安心です。
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