鍵の種類と名称 玄関など鍵の防犯性から選ぶ方法や特徴を紹介
この記事でわかること
- 鍵と錠前の種類と各部の名称
- 主要な鍵メーカーについて
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
鍵の種類と名称 玄関など鍵の防犯性から選ぶ方法や特徴を紹介 |
現在使用している鍵がどのような種類か気になったことはありませんか?
「施錠できたらなんでもいい」という考えは、未だにピッキングで簡単に解錠できてしまう鍵が存在することを考えると大変危険と言えます。
特殊な工具を鍵穴に挿し込み、キーを使用せずに不正に解錠する犯罪行為の事です。
近年は、使いやすく防犯性に優れた製品が多数開発・販売されていますので、今回の記事では鍵の種類を紹介するだけでなく、防犯性の高い鍵や鍵の選び方についても解説していきます。
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鍵の種類と名称
日本語の「鍵」という言葉には、「子鍵」として鍵穴に挿し込む方の鍵(キー)と、鍵穴や機構全体を含めた「錠前」という、ふたつの意味があります。「どんな鍵を使っていますか」と訊かれたら、子鍵の形状のことかと鞄にある鍵を見せてくれる人もいれば、玄関の電子錠を見せてくれる人もいるでしょう。
子鍵の形状は、その鍵が入っていく先のシリンダー(鍵穴)によって変わります。子鍵の形によってどんなシリンダーの鍵が使われているか、おおよそのことがわかります。
玄関ドア用シリンダーの種類と名称
シリンダーは、錠前に固定されている「外筒」とその中にある「内筒」という2つの円筒が組み合わさってできています。
私たちがよく目にする鍵穴は内筒部分にあたります。鍵が施錠状態にあるときは、内筒から外筒にかけて配置されている「タンブラー」と呼ばれる障害物が内筒の回転を邪魔しています。タンブラーの形状には大分してピンとディスクの2タイプがあり、その数や配置で「鍵違い」の数を増やすことができます。この数字が大きいほど防犯性が高いと言うことができます。
子鍵を差し込んだとき、シリンダー内部にあるタンブラーは子鍵の形とかみ合うことで外筒から内筒へ引っ込み、ロックが外れます。これにより、内筒が回り、解錠となります。
玄関に採用されているシリンダー錠には大きく分けて5つの種類があります。子鍵の形も、大きくわけてこの5種類の形状があります。ぜひ、お持ちの鍵がどのタイプか照らし合わせてみて下さい。
もしお使いの鍵が古いタイプのシリンダーである場合は、防犯性のことも考えて交換をお勧めします。
ピンシリンダー
ピンシリンダー錠の子鍵は、片方だけにギザギザがついていることが特徴です。複数のピンが1列に並んでいる、大変基礎的なシリンダーです。
画像はGOALのピンシリンダー錠ですが、GOALのピンシリンダー錠にはピンが6本のものと7本のものがあり、画像のものは6本のタイプになります。少し形状が7本のものに比べてシンプルで、鍵違い数も7本の方が多いため、防犯性は7本の方が上です。
安価ですが、ピンが1列しかないため他のシリンダー錠と比較すると防犯性は低く、古いものはアンチピッキングピンによるピッキング対策が講じられていません。
現行の商品は耐ピッキング性能が5分以上のものが多くなっていますが、耐カギ壊し性能は低い、要するに破壊には弱い、という弱点があります。
ディスクシリンダー
ディスクシリンダー錠の子鍵は両方にギザギザがついています。
タンブラーがディスク状であるため、安価に大量生産ができたシリンダーで、高度経済成長時代に公団などで多く採用され、国内に普及しました。
製品価格そのものも安価で、スペアキーも作成が簡単だったことから一時期は国民の殆どがこの鍵を使用していたと言っても過言ではありません。
しかし、構造が単純でピッキングが容易であることから90年代後半に窃盗団による被害が多発、さらに理論鍵違い数も上限に達したため、廃盤となりました。現在でも古めの住宅にはディスクシリンダー錠が設置されていることもあります。
ロータリーディスクシリンダー
ロータリーディスクシリンダー錠はディスクシリンダー錠の後続モデルです。子鍵は両側にランダムなギザギザが刻まれています。
正しい鍵をさすことで、中にあるタンブラーの切り欠き部分と、ロッキングバーと呼ばれる棒状の部分の位置が揃い、シリンダーを回転させることができるようになります。構造が複雑化したことにより、ピッキングに強い防犯性を手に入れ、子鍵の複製もディスクシリンダーほど容易ではないものの、不可能ではないため合鍵が多数必要な場合でも使いやすい鍵として人気があります。
価格も比較的安価であり、防犯性とコストのバランスがよい鍵と言えます。
ディンプルシリンダー
ディンプルシリンダー錠は現時点でハイセキュリティシリンダーと呼ばれるシリンダーすべてが採用している機構です。「ディンプル」は英語で「凹み」を意味し、子鍵の両面に大きさの異なる凹みがついているのが特徴です。
通常ディンプルシリンダーはピンシリンダーの発展型で、ピンシリンダーが1列のみだったのに対し、2列以上ある製品がほとんどです。これにより圧倒的な鍵違い数や耐ピッキング性を実現しています。
主に最近建てられた住宅で使用されています。その防犯性の高さから、住宅だけではなく自転車や金庫の鍵など、幅広く使用されています。
マグネットタンブラー
マグネットタンブラー錠もディンプルキーと同じく真っ直ぐなボディに凹みがついています。ただし凹みの数は決まっており、1個、4個あるいは6個の凹みがある3種類の子鍵があります。
鍵とタンブラーに磁石を使用していることが最大の特徴で、磁石が反発する力を利用してタンブラーを動かし、解錠するシリンダーです。正しい鍵以外で磁石を作用させることが困難なため、ピッキングに強い鍵ですが、特殊なツールで開錠する方法が確立されているため交換が勧められている鍵でもあります。
また、磁石の力が弱まると解錠ができなくなってしまう欠点があり、今は廃番となっています。昔の集合住宅などで多く使われていた鍵です。
ウェーブキーシリンダー
ウェーブキーシリンダー錠は、ディンプルキーのように真っ直ぐな子鍵に、凹みではなく波状の溝が彫られています。その形状から「彫刻キー」とも呼ばれます。
タンブラーをサイドバーと呼ばれるピンによって固定しており、正しい子鍵を挿入してこのサイドバーがタンブラーと噛み合わない限り、タンブラーが回転しないようになっています。ディンプル錠同様、耐ピッキング性が高く、防犯性の高いハイセキュリティシリンダーとして知られています。玄関の鍵としてよりも、車の鍵として形状を知っている方もおられるのではないでしょうか。
錠前の種類と各部名称
錠前とは、シリンダー・サムターン・ラッチ・デッドボルト・ドアノブ(レバーハンドル)などすべてを含む部品の総称です。
錠前は、以下の3タイプに分けることができます。
- シリンダー付きドアノブなし
- ドアノブ付き
- ドアノブ一体型
各タイプ役割や用途が違い、例えばドアノブがないタイプは主に補助錠として使用したり、施錠が強固でないタイプは室内で使用したりします。
シリンダー付きドアノブなし
最初に紹介するのは、ドアノブ(レバーハンドル)がなく、シリンダーが付いている錠前です。
本締錠
室内外の双方から施錠・解錠を行う錠前です。
ラッチボルトを備えておらず、デッドボルトのみ備えています。ラッチボルトとは、側面についている三角形の金属の突起物で、ドアが閉まった状態を仮に保持する機能があります。
ドアノブがないため、空錠などと組み合わせて使用するか、単体で補助錠として使用されることが多いです。
面付本締錠
本締錠と異なり、室内側のドア面に錠ケースごと取り付ける錠前です。錠ケースがドアの内側にあることで、デットボルトこじ開けによる不正開錠が困難になっています。
主錠がドアの側面に刷り込まれているタイプの場合、補助錠として使用すると防犯性を上げることができます。
戸先錠(戸先鎌錠)
引き戸の戸先(引手がある側)に設置する錠前です。玄関・室内双方で使用できますが、扉の厚みが必要なので玄関が多いでしょう。引戸用にデッドボルトが長方形のバーではなく、鎌のような形になっているのが特徴です。
召し合わせ錠
戸先錠と異なり、2枚以上の戸が重なる中央部分に設置する錠前です。「引き違い戸錠」ともいいます。戸先錠同様、玄関や室内で使用されますが、こちらも扉の厚みが必要であることや、基本的に「玄関用」が多いことから、玄関扉の鍵交換で使用することが多いです。
ドアノブ付きの錠前
シリンダー付きと違い、ドアノブ(レバーハンドル)がついているタイプです。チューブラだけ例外的ですが、室内側はサムターン、室外側はドアノブなど、ドアノブ付きのアレンジが可能なためこちらに入れています。
チューブラ以外は玄関用錠前とも言えます。ただし、防犯性はドアノブの強度やシリンダーの種類によって異なってきます。
チューブラ錠
錠の機構がチューブ状のケースに内蔵されている錠前です。ラッチボルトかデッドボルト(本締)のみでの施錠になり、シリンダー、サムターン或いはドアノブのいずれかを取り付けることができるようになっています。取り付けが簡単で比較的安価で購入ができるため、主に室内で使用されています。
ケースロック(箱錠)
錠ケースが箱型でドアノブとシリンダーが別になっている錠前です。円筒錠やチューブラ錠と比較すると、施工は困難ですが、強度と防犯性に優れています。
ドアに切り欠き加工をして掘り込むタイプをケースロックと呼び、箱をドアに取り付けるタイプのものを面付箱錠と呼びます。
主に玄関・勝手口などで使用されています。
面付箱錠
面付本締錠同様、室内側のドア面に錠ケースごと取り付ける錠前です。錠ケースがドアの内側にあることで、デットボルトこじ開けによる不正開錠が困難になっています。取り付けが容易で防犯性にも優れています。
現在は、集合住宅の玄関に多く使用されています。
サムラッチ錠
名前の通り、親指(thumb、サム)で操作することによりラッチボルトが引っ込み、ドアの開閉が可能になる錠前です。装飾がかかっていることが多いため、「装飾錠」と呼ばれることもあります。
主に一戸建ての住宅の玄関などに使用されています。
ドアノブと一体型の錠前
円筒錠(モノロック)
その名の通り丸い筒のような把手が室内側・外側についている錠前です。ラッチボルトのみでデッドボルトはありません。内側のプッシュボタンを押すことで、内部のシリンダーが作動してラッチボルトを固定し、ドアノブが回らないようになります。
壊れやすく、ドアノブごともぎ取られる可能性もあるため、防犯性は低いです。主に室内用や勝手口などで使用されています。
インテグラルロック(本締付モノロック)
円筒錠にはないデットボルトが備わっており、円筒錠の脆弱さをカバーした錠前です。
ノブの内部にシリンダー機能が備えられており、シリンダーとの組み合わせ次第で防犯性を高めることができますが、円筒錠と同じキーインノブ構造ですから、同じようにドアノブもぎ取りの可能性があります。
プッシュプル錠
住宅玄関専用に開発された錠前です。一般的なレバーハンドルやドアノブと違い、ハンドルの押し引きでラッチボルトを動かしてドアを開閉できる仕組みになっています。そのため、子供やお年寄りでも操作が簡単です。
ほとんどは上下同一キーのシリンダーが2個装着されており、防犯性にも優れています。
主に新しい住宅の玄関などに使用されています。
電子錠・電気錠の種類
電子錠・電気錠とは手動で操作する一般的な鍵と異なり、電力で動作する錠前です。
電子錠の電気の供給元が電池であるのに対して、電気錠は配線を引く必要があります。
オートロック機能が備えられているものが多く、鍵はカード式・指紋式・暗証番号式など、複数の機能を備えるものが多く、いずれかを選べることが特徴です。
導入時にコストがかかってしまいますが、セキュリティ面の強化が必要かつ多くの人が利用するオフィスなどで使用されることが多いです。
暗証番号式
ドアに暗証番号を入力する装置(テンキー)がついています。あらかじめ登録しておいた暗証番号を入力することで解錠ができる仕組みです。カードタイプも兼ねるものですと、テンキーがなく、デジタル表示になっていることもあります。
- 鍵を紛失する心配がない
- 暗証番号をこまめに変更することでセキュリティを高い状態で保てる
- 利用人数が増えてもコストがかからない
といったメリットがあります。
また、防犯対策として、一定回数以上間違えるとロックがかかる・通報が発生する等のオプションを備えているものが殆どです。
カードキー式
一般的に使用されている金属製の鍵ではなく、専用カードを鍵として使用します。
電子錠であれば殆どの場合カードをタッチするセンサー部分が備えられていますが、古いものですと挿入口があります。タッチ式のものはカードを財布などに入れたまま解錠が可能であるため、鍵を取り出す手間が省けます。
カードキーの複製は困難であり、紛失した場合はカードを利用停止にできるため、第三者に不正利用される可能性が低く、安心です。
指紋認証式
あらかじめ登録しておいた指紋をセンサーが認証することで、解錠ができる仕組みです。
暗証番号を覚えたり、鍵を持ち歩たりする手間が省けます。指紋は親・兄弟とも異なっており、誰一人として同じものを持つ人がいないことから防犯性はかなり高いと言えます。
スマートロック
スマートロックは簡単にいえば、スマホなどの情報端末を使用してBLE(Bluetooth Low Energy)通信などで鍵にアクセスし、施錠・解錠ができる鍵システムのことです。
解錠の回数制限や、利用期間を設定することで、第三者に不正利用されにくくなり、高い防犯性を維持することが可能です。専用のスマホアプリから施錠解錠履歴を見られるものが多く、子供や高齢者の行動が把握しやすいと家庭でも人気が出つつあります。
玄関以外の場所で使用される鍵
ここまで主に玄関で使用されている鍵や錠の紹介をしてきました。鍵は玄関だけでなく、窓やトイレ・浴室・ポストなどでも使用されています。それらで使用されている鍵を一部ですが、紹介していきます。
トイレ・浴室の鍵
住宅のトイレや浴室は室内にあることがほとんどですが、プライバシーを守るために施錠機能はほしいところです。 内側からのみ簡単に施錠・解錠ができて、外側からはできない間仕切錠がおすすめです。
浴室錠
プライベート空間に入室されることを避けたい部屋に使用される錠です。使用中かどうかの表示窓がない「間仕切錠」です。内側からのみ施錠・解錠ができて、外側からはできないのが特徴です。
非常時に備えて、外側からもコインなどで解錠できるようになっているタイプもあります。トイレ、浴室、化粧室などで使用されています。
表示錠
トイレに使用される表示窓がある間仕切錠です。こちらも内側からのみ施錠ができる鍵で、非常解錠機能がついていれば、緊急時などに外側からコインなどで開けることができます。
最近ではトイレに引き戸を使うことが増えたため、引戸用の鎌錠にこういった表示窓がついて表示錠の一種となっています。
窓の鍵
クレセント錠
「クレセント」は「三日月」を意味します。施錠が目的ではなく、窓の密閉性を高めることを目的として作られました。
そのため、ガラスを割って直接開閉ができるなど防犯性が低いです。補助錠や防犯フィルムと合わせての使用をおすすめします。
また、簡単に解錠ができないダイヤル付きやシリンダー鍵付きへの交換もおすすめです。
門扉・郵便ポスト・机の鍵
南京錠
持ち運びが可能で簡単に取り外しが可能な錠前です。門扉、金庫、郵便ポスト、スーツケースなどさまざまな場所で使用されています。施錠時は鍵が不要で扱いやすい反面、不正開錠に弱く、高価なものの保管には向きません。
ダイヤル錠
暗証番号式ですが、その番号にダイヤルを左右に回して合わせることで施錠・解錠ができます。「左に2回」など、特定の回し方をする鍵が多く、これを忘れてしまうと永遠に開かない鍵になってしまいます。
主に総合玄関から近い集合住宅の郵便ポストで使用されています。郵便ポストには個人情報に関わる郵便物もあるため、毎回施錠することをおすすめします。
ウォード錠
古代ローマ時代にはその起源があると言われるウォード錠は中世ヨーロッパでも愛用された錠で、子鍵に多彩なデザイン性があります。机などの引出しなどで使用されています。鍵自体は単純な構造で、簡単に破壊・複製されてしまいます。施錠目的ではなく、インテリアとして使用するのがおすすめです。
オフィス・施設・工場などの鍵
グレモン錠
レバーハンドルを回すことで施開錠ができ、テコの原理を利用して閉めるため密閉性に優れ、防音室やスタジオ、電磁波防護室に使用されます。
クレセント錠と同じ用に、ハンドルでの施錠だけでは造りがシンプルなぶん防犯性に乏しく、実用されているものはシリンダー付で外から施錠・解錠できるタイプが殆どです。
キーレスキー(メカニカルキー)
キーレスキーは、簡単に言うと単に「子鍵が必要ない錠前」です。暗証番号タイプで、事前に決めた数字を入力すると解錠できます。
キーレックスのような鍵が電子錠などと違うのは、電源を必要としないという点においてです。
このため、水に強く、電子錠よりも耐久性が求められる場所や、突然鍵が動かなくなると困ってしまう介護施設のような環境で使いやすく、人気があります。
電子錠・電気錠
オフィスや工場は多くの人が出入りする場所です。使用する人が増える度にスペアキーを作製したり、退職時に鍵交換を行うのは手間がかかってしまいます。かといって、全くキーレスで出入りされるのも無防備だと感じられる場合に最適なのが電子錠や電気錠が提供する「選択肢」です。企業やオフィスであればIDカードとカードキーが一緒になっていることも多いのではないでしょうか。
車・バイクの鍵
最近、自動車やバイクにもスマートキーが普及してきていますが、金属製の鍵を使用している、という人の中にはウェーブキーをお持ちの方も多いでしょう。昔は高級車に使用されていたウェーブキーは、現在ではほぼスタンダードになりました。キーヘッドにチップが入っていて、スマートキーではないけれどもイモビライザー搭載、というものもあります。
バイクもギザギザの刻み鍵だけでなく、ウェーブキーやスマートキーを使用する車種があります。
防犯性の高い鍵の種類で選ぶ
鍵は住まいのセキュリティにとって、とても大切なものです。防犯性の低い鍵を使用していると、空き巣のターゲットにされる可能性もあります。
ここでは、防犯性の高いおすすめの鍵をいくつか紹介させていただきます。
防犯性の高いおすすめの鍵はこちら
- ディンプルキー
- CP認定錠
- 面付補助錠
- 電子錠・電気錠
下記で詳しく解説いたします。
交換や新規取り付けを行うときはぜひ参考にしてください。
ディンプルキー
上記の通り、ディンプル錠はその構造上、大変ピッキングに強いシリンダーです。しかし、それだけではなく子鍵の方も複製が困難であることも、防犯性の高さに貢献しています。
玄関用のディンプルシリンダーのピッキングには5~10分以上かかるとされています。侵入犯の約7割は侵入に5分以上かかると判断した場合、犯行を諦めるというデータがあるため、たかが5分と思うかもしれませんが、十分すぎる効果を得ることができます。
シリンダー側が複雑な構造であるゆえに、子鍵のディンプルも大変繊細なものになっていて、複製には専用の機械と技術が必要です。恐らくホームセンターなどでは断られてしまうでしょう。また、ドルマカバ社のカバエース以外は鍵登録システムを採用しており、合鍵作成時には登録カードや暗証番号が必要になっているため、第三者に複製される心配もありません。(※カバエースも、Kaba Ace 認定店でしか合鍵作成できません)
CP認定錠
「防犯」を意味するCrime Prevention の頭文字をとってCP認定と呼ばれています。
具体的には、「侵入に5分以上を要する防犯性能の高い建築部品」と認定された商品のことを指します。これらは耐ピッキング性能、耐鍵穴壊し性能、耐サムターン回し性能などの厳しい試験をクリアしています。
警察庁より、防犯性の高い建物部品として認定された「防犯建物部品」はCPマークを表示することができます。
錠前だけでなく、ドア、サッシ、シャッター、ガラス、フィルムなどもCPマークを表示できることになっており、それぞれ設けられた基準をクリアした商品だけがCPマークを付けています。住まいの防犯対策を検討している場合、これら防犯用商品にCPマークがあるかどうか、参考にしてみてください。
面付補助錠
ひとつのドアに対して2つ以上の鍵を設置することをワンドア・ツーロックと言います。空き巣などの侵入犯は、侵入に時間がかかることを嫌います。鍵を2つ取り付けておくだけでも、視覚的に侵入に時間がかかるという印象を与えることができます。
つまり補助錠の設置は、防犯対策としてはかなり有効であると言えます。中でも面付補助錠は外からのこじ開けに強く、主錠やシリンダーとの組み合わせ次第でさらに防犯性を高めることができます。上で紹介した面付本締錠を補助錠として使用することが多いです。
電子錠・電気錠
電子錠・電気錠にはシリンダー錠のように鍵穴がありません。近年、このポイントが防犯対策の一環として注目を集めています。鍵穴がないためピッキングは不可能であり、鍵となるカードなどの紛失時も設定ですぐに無効化することができます。
また、オートロック機能が備えられているものが多く、鍵を閉め忘れる心配もありません。防犯性は非常に高いと言えるでしょう。
鍵の主要メーカー
近年は、どのメーカーからも、使いやすく防犯性に優れた鍵が販売されています。
しかし、メーカーによって特化している製品は異なり、中にはデザイン性、キーレスタイプで利便性に優れた製品もあります。
ここでは、代表的なメーカーをいくつか紹介させていただきます。鍵を選ぶときは目的や用途に合わせて、メーカーも参考にするとよいでしょう。
美和ロック(MIWA)
国内ナンバーワンのシェア率を誇る鍵メーカーです。防犯性とコストパフォーマンスに優れたロータリーディスクシリンダー「U9」は多くの住宅で使用されています。他にもスマートロックなどさまざまなシステムの開発も行っています。
▼関連ページドルマカバ(KABA)
発祥地がスイスの世界的に有名な鍵メーカーです。1934年に世界で初めてディンプルシリンダーの開発を行いました。最高級のディンプルシリンダーと名高い「カバスタープラス」はスイス銀行でも使用されており、防犯性の高さには定評があります。
ゴール(GOAL)
美和ロックに次ぐ国内でのシェア率を誇る鍵メーカーで、主に関西で多く使用されています。創業は美和ロックより20年早く、ピンシリンダーを磨きあげ、後に代表的製品となるディンプルキー「V18シリンダー」を開発しました。
ウエスト(WEST)
鍵・レバーハンドルで有名なメーカーです。防犯性とデザイン性を兼ね備えたディンプルキーが特徴的です。オリジナルブランド「Agaho」シリーズはWESTの中心的存在となり、機能的で美しいデザインはヨーロッパへ提供もされています。
長沢製作所(キーレックス・KODAI)
鍵・ドアノブ・レバーハンドルを取り扱っている歴史のあるメーカーです。特にキーレックスシリーズは有名で、多くの福祉施設や病院、工場などで使用されています。また、装飾錠だけに専念したKODAI(古代)シリーズも人気の高いブランドです。
ユーシン・ショウワ(SHOWA)
元々SHOWAという会社でしたが倒産と吸収合併を繰り返し、ユーシン・ショウワとなりました。シェアは美和ロックほど大きくありませんが、美和ロック、GOALと共に高度経済成長時代の集合住宅にSHOWAの錠前が多く導入されました。「ミスターホームズ」というシリンダー錠が有名ですが、2021年にはスマートロックの発売も行っており注目されています。
川口技研(GIKEN)
昔は玄関用も製作していたメーカーですが、現在は室内錠に注力しているメーカーです。表示錠などは特に有名で、今でも多くの室内錠やドアレバーがGIKEN製です。室内のドアも、開き戸だけでなく引き戸が増えてきたこともあり、引戸錠も豊富に揃えています。
堀商店(HORI)
大変個性的なディンプルシリンダー「トライデントシリンダー」を製造販売している老舗です。トライデントシリンダーの子鍵は棒鍵のような外見で、そのデザイン性に惹かれるユーザーも多い鍵です。明治の創業から西洋金物を取り扱ってきただけあってヨーロッパ風の重厚なデザインの建具が多く、高級感溢れる一点物のような製品が特徴です。
アルファ(ALPHA)
キー&ロックを中心とした自動車部品・住宅製品・コインロッカー製品を取り扱っています。ディンプルキーの「FBロック」は鍵の先端にフローティングボールを埋め込んだ特徴的な製品で、防犯性にも優れています。国内で見かける南京錠の多くはALPHA製です。
防犯性の高い種類に交換したい場合は鍵屋の鍵猿
ここまで多数の鍵を紹介させていただきましたが、気になる製品はございましたか?
もし、現在使用されている鍵が防犯性の低いタイプの製品でしたら、防犯性の高い製品に交換することをおすすめします。
取り寄せが必要な製品以外は、即日で対応させていただきます。もちろん、日時を指定して改めてお伺いすることも可能です。
鍵猿のスタッフが防犯性はもちろん、使いやすさやコストパフォーマンスも考慮して、お客様それぞれに合った鍵を提案いたします。「鍵を交換したいけれど、どれにしたらいいかわからない」といった場合も、おまかせください。
お見積りも無料で行っておりますので、まずはお気軽にお電話にてご相談ください。
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