ドアノブの種類と名称について:握り玉?レバーハンドル?何をどこに使う?
この記事でわかること
- 玄関用ドアノブの種類と名称
- 室内用ドアノブの種類と名称
- ドアノブ交換の難易度
- ドアノブ交換の注意点
- 場所別おすすめのドアノブ
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
鍵屋にもドアノブや鍵交換のお問い合わせが多い時期になってきましたが、皆さんはドアノブと聞いてどの部品を思い浮かべますか?
やはり最近だと、室内や玄関でもよく見かけるようになったレバー型のハンドルでしょうか。
あるいは「ノブ」ということで、古くからある、丸い「玉座」や「握り玉」と呼ばれるタイプを思い浮かべる方もおられるかもしれませんね。
錠の世界において「ドアノブ」は、厳密に言うと丸い握り玉の取っ手を指すのですが、一般的には「把手」のある錠前も含むようです。
このコラムではこれらドアノブを主に玄関用と室内用に分類し、どんなドアノブがどういった場所で使われているのかなどを詳しく説明をしていきます。
ドアノブ交換してみたいけど、たくさん種類があってよくわからない……とお悩みの方は、できるだけ簡単に説明していきますのでぜひご一読下さい。
ドアノブ交換やってみたけど難しい!うまくできなかった!という場合は、ぜひ鍵猿にご相談ください。建物の場所やドアの種類などによって、使用すべきドアノブは違います。
プロにお任せ頂いた方が安心できることも多いので、気軽にお電話下さい。
目次
玄関用と室内用でドアノブの種類はだいぶ違う
鍵は玄関用と室内用とでは防犯性能や堅牢さ、頑丈さに大きな違いがありますが、似たようなことはドアノブにも言えます。
やはり、玄関や勝手口に使用するもののほうが作りがしっかりとしていますし、耐候性や防犯的な耐破壊性能が高い素材が使用されています。
一方で室内用のものは耐久性や耐候性よりも見た目のよさや利便性、使い心地のよさや掃除のしやすさなど、生活に密着した部分が重視される傾向にあります。
無論、室内では全てのドアノブに施錠機能が必要なわけではないので、一部は鍵なしというものもあります。
逆に、トイレのようにいったん「特定の部屋」に入ったら室外から勝手に解錠されたくないということで、内鍵というものになっているドアノブもあります。
玄関と室内とで重複するタイプもあるのですが、まず玄関・勝手口用のドアノブにはどういったものがあるのか見ていきましょう。
玄関・勝手口用のドアノブの種類と構造
玄関など家の外と面している場所にあるドアノブは5種類ほどにわけることができます。少し歴史的な要素も含めて順にご紹介します。
円筒錠
戦後の日本国内で人気があったのがこの円筒錠というドアノブとシリンダーが一体になった「ドアノブ一体形」あるいは「キー・イン・ノブ」のドアノブです。室内側の玉座(丸いノブ)の真ん中にはボタンがあり、これを押し込んでドアを閉めると施錠となり、室外には子鍵を入れる鍵穴、というパターンが多いドアノブです。
ドアの側面には仮締めを担うラッチボルトしかついていませんが、室外側からは子鍵を入れないと開けられないということで、ある程度の防犯性能が確保されているドアノブでした。
もともとはアメリカから輸入されたもので、国産第一号にこぎつけたのはGOALです。
ケースロックの方が防犯性能が高いとわかってはいたものの、戦後の物資不足と、高度経済成長の時代に公団が建設されていった影響で、少ない資材で安く速くたくさん作れる円筒錠のようなドアノブが歓迎されたようです。
取り付け時に四角い切り欠きを作らないといけないケースロックに比べて、円筒錠はドアにホールソーなどで円形の穴を開けるだけでよかったので、施行が楽という意味でも人気がありました。
戦後まもなく建てられた戸建て住宅では円筒錠が玄関鍵として使用されていたりもしますし、円筒錠と本締錠がついている玄関もあります。
インテグラル錠
円筒錠と同じような構造のドアノブ一体形でありながら、デッドボルトもついているのがインテグラル錠です。見た目はそっくりなので、どちらがどちらかわかりにくいですが、ドアを開けて側面にデッドボルトがあればインテグラル錠です。
インテグラル錠は、流石に円筒錠では玄関用の錠前として役不足だろう、ということで美和ロックが開発したドアノブ一体型の錠前です。このため、ドアの中に掘り込まれる錠ケースの部分は特に従来のケースロックの構造とほぼ差異がなく、側面だけを見るとケースロックのように感じるドアノブです。
ただし、ケースロックとは違ってシリンダーが別ではありません。円筒錠と同じ「キー・イン・ノブ」タイプで、玉座の中にシリンダーがあるため、ドアノブの中心に鍵穴があり、室内側にはサムターンが取り付けてあることが多いドアノブです。
サムラッチ錠
サムラッチ錠は別名「装飾錠」とも言い、戦後の戸建て玄関によく使用されていました。
もともとは施錠機能のない、空錠のドアノブで、ツマミ部分(「スイッチ」或いは「サムピース」)を親指(サム、英語で親指の意)で押下するとラッチが扉の中に引っ込んでドアを開けられるようになる、という構造です。
空錠タイプは室内に使用できるものも販売されていますが、玄関用には円筒錠の機構を組み合わせたり、ケースロックと連動させていることが多く、どんな組み合わせになっているかは個々の住宅によって違います。
また室内側もサムターンやボタンつき玉座であったり、室内側にも室外側と同じサムピースつきのハンドルがあったり、と、物件によって様々な組み合わせがあるのもサムラッチ錠の特徴でしょう。
多くは西洋風の装飾が施されたおしゃれなハンドルを持ち、扉の面に取り付けられているエスカッションやシリンダー部分もハンドルに合わせた装飾つきです。
また、サムラッチ錠だけでなく、本締錠と合わせてツーロックにできるタイプもあり、本締錠の方にも同じ装飾が施されていたりします。
古いものが多いため、故障して交換するとなると同一商品が廃番になっていることも多い錠前で、錠前一式交換になって高額になる傾向があります。
プッシュプル錠
プッシュプル錠は1980年代にWESTが開発したドアノブで、文字通り、押したり引いたりするだけで開け閉めができる画期的なハンドルを擁し、上下2箇所にシリンダーがあってワンドア・ツーロックになっています。
軽い押し引きでドアを開け閉めできるため、力の弱い子供や高齢者にも使いやすく、両手が塞がることが多い主婦にも使い勝手のよいドアノブです。
最近の新築物件やドアリフォームでは、このプッシュプル錠がついた玄関ドアになることが殆どで、シリンダーもサッシメーカー用に鍵メーカー各社がOEM生産したものが使われています。
ケースロック・面付箱錠
ケースロックや面付箱錠はドアノブというより錠前の名称ですが、シリンダーとハンドル部分が別になっているのが特徴です。特にケースロックは玉座、レバーハンドル、サムラッチ、プッシュプルなど、あらゆるタイプの把手に対応しています。
この2つの錠前の相違点は取りつけ方で、ケースロックはドアに切り欠き加工をして設置する堀込錠、面付箱錠はドアの室内側の面に設置する面付錠になります。
ケースロックは古くから存在し、ドアノブ一体型よりも防犯性が高いと知られていましたが、取付時の加工が難しいこともあって、主錠として採用され始めたのは都会での暮らしが広まり、防犯性能が重視され始めた1970年代でした。
面付箱錠はドアに掘り込み加工ができないマンションなどのドアに設置されていることが多い錠前で、ケースロックと同じくシリンダーと把手が別になった錠ケースが室内側のドア面に取り付けられています。
ただ、面付箱錠はドアの面に取り付けられているぶん、デッドボルトがドアとドア枠の間から見えてしまうことがなく、こじ開けにも強いという特徴があります。
室内用のドアノブの種類と構造
玄関や勝手口用はある程度の耐候性や耐破壊性能がなくてはなりませんが、室内用のドアノブは室内での日常的な使用になるため、丈夫さというよりも利便性が重視される傾向にあります。
また、鍵といっても玄関用ほど厳重な防犯性能を持つものでなくても良いため、簡易的なものも多いのが特徴です。
空錠
空錠はそもそも施錠機能を持たない「ただのドアノブ」です。
仮締めのラッチボルトだけが備わっており、手で掴む部分も玉座であったり、レバーハンドルであったりと様々ですが、室内用であれば最近ではレバーハンドルが多いでしょう。
チューブラ錠
チューブラ錠は、室内に限定された鍵つきドアノブで、円筒錠などとは違い、ノブ内にシリンダーはありません。
よって、施錠するために子鍵を用いることも少なく、単にサムターンのようなツマミを回して施錠するだけだったりします。
円筒錠と同じく、あくまでドアノブが動かないように固定することで施錠としているドアノブですので、鍵付きとはいえ室内でのプライバシー確保のためなどにしか使用しません。
ノブが握り玉である場合は、他のインテグラル錠や円筒錠と見た目がそっくりでわかりにくいですが、室外側に鍵穴がない(鍵付きの場合は鍵穴があるものも)、丸座をビス止めしてある、といったことで判別が可能です。
円筒錠・インテグラル錠
円筒錠とインテグラル錠は、室内用のドアノブとしても存在します。
そのほとんどは浴室やトイレに残っているようで、特に円筒錠は浴室で錆びてしまい、トラブルの原因になることが多いです。
トイレや浴室は中に入った人が、室外からのアクセスを拒むために施錠をするという意味で、内鍵のドアノブが必要になります。
これにはノブの真ん中にあるボタンを押せば施錠できる円筒錠が便利で、戦後の建築物でたくさん使用されました。
トイレや浴室用の円筒錠は、室外側に鍵穴を持たず、室内側のドアノブを回すと解錠されます。ただ、それだけですと鍵トラブルで閉じ込められてしまったり、浴室で倒れてしまった人を救助できないということで、室外側からも解錠できるよう、非常解錠装置というものがつくようになりました。
インテグラル錠は室内であっても子鍵を使わないと開けられないようにしたい場所、倉庫用の部屋や仕事用の部屋などに使用されることもあります。
少し特殊な室内用ドアノブの種類と構造
室内用のドアノブには、用途が普通の部屋用のものとは違うものが2つほどありますので、そちらもご紹介しましょう。
表示錠(トイレ・浴室用)
トイレや浴室によくついているのが「表示錠」と呼ばれる、表示用の小窓がついたドアノブです。
要するに、中に人が入っているかどうかがわかるよう、施錠時には小窓が赤、解錠時には青や緑となるようになっていたりします。
また、トイレや浴室の鍵は基本的に内鍵ですから、外から解錠できないようになっているものなのですが、内鍵につきまとうのが「閉じ込め」や「閉め出し」といったトラブルです。
これに対処するために「非常解錠装置」がついた表示錠も多く、非常時にコインなどを使用して外側から解錠できるようになっています。
表示錠は、円筒錠、インテグラル錠、チューブラ錠のいずれにも存在する商品ですので、既存のドアノブの種類に合わせて選ぶと良いでしょう。
戸襖錠
戸襖錠は、洋室と和室をつなぐドアに用いられます。和室側は襖のように見えますが引き戸ではなく、開き戸になっていて、洋室側はレバーハンドルなどの西洋風のドアノブ、そして和室側は襖の「引き手」のようなサムターンになっています。
構造的にはチューブラ錠と同じくラッチボルトのみを備えており、殆どが空錠ですが、スライド鍵が付いているものも存在します。
ドアノブ交換は自分でできる?難しい?
ドアノブ交換の難易度は、一概には言いにくいものの、やはり玄関用が最もハードルが高いと言えるでしょう。
というのも、玄関用のドアノブは錠ケースがドアの中に掘り込みになっているものが多く、サムラッチ錠などになるとドアの中の錠ケースも一緒に取り替えなくてはならず、新しい錠前を取り付ける際に切り欠きに加工が必要になる場合もあるからです。
また、最近の住宅では上下にシリンダーがついたプッシュプル錠がスタンダードになりつつありますので、ものによってはハンドル部分の取り外しが困難なものもあります。
対して室内用はレバーハンドル錠も多く、錠ケースも簡易的なチューブラタイプが多いため、交換は比較的容易といえるかもしれません。
ただ、円筒錠・チューブラ錠・インテグラル錠のように、玉座ドアノブで外見がそっくりなものもあります。これらは交換作業そのものより、正しい部品を選ぶ難易度が高かったりします。
ドアノブ交換の難易度については、ひとつ大きな要素がありますので詳しく見ていきましょう。
錠ケースがすべて
ドアノブに限らず、すべての鍵交換にも言えることですが、交換の難易度や、互換性のある商品が豊富かどうかなどは、錠ケースにかかっていることが多いものです。
例えば玄関についているドアノブの殆どはケースロックや面付箱錠という錠前の一部だったりするわけですが、シリンダーとドアノブが別だからといって、ドアノブだけ交換できるかどうかは錠ケースによります。
一方で、サムラッチ錠のように使用年数から考えて錠ケースごと取り替える必要が出てくるドアノブもあります。
サムラッチ錠は大別して空錠、円筒錠、またはケースロックタイプという3種類の錠ケースがある珍しい玄関用ドアノブで、もともとは空錠だったものを鍵付きドアノブにしたい、となると追加の切り欠き加工が必要になり、難易度が格段に上がります。
玄関がインテグラル錠なので、シリンダーとハンドルが別になったケースロックにしたい、という場合も、追加の加工が必要になる可能性があります。
全く新しい錠前にする際も、錠ケースのサイズやバックセットによってはドアに収まり切るものが見つけにくかったり、素人ではなかなか予測できないことが原因で、交換できないという可能性もあります。
玄関のドアノブ交換は、プロに任せた方が安心、というのにはそれなりの理由があるわけです。
交換しやすさで言うなら室内用のドアノブ
「室内用は交換が楽です」と言われるのは、殆どの室内ドアノブがチューブラ錠だと考えられているからでしょう。
確かにチューブラ錠であれば、交換用の商品も豊富にありますから、計測だけしっかりしておけばあまり困ることはありません。
握り玉のドアノブをレバーハンドルに替える、ということもあまり苦労せずに実現できるでしょう。
これは、チューブラ錠というものがチューブラタイプの錠ケースを採用しているためです。もともとチューブラ錠の「チューブラ」は英語のTubular が元になっており、「チューブ状」の錠ケースを指します。
チューブラタイプの錠ケースはラッチボルトかデッドボルトどちらかしか有しておらず、室内ドアノブの場合はラッチボルトを備えたものになります。
箱錠のような、大きな四角形の切り欠きが必要ないため、加工するにしても作業が簡単ですし、取り付け・取り外しも難しくありません。
ただし、室内ドアノブは握り玉のものをレバーハンドルにする際に注意が必要になってきます。
というのも、握り玉を採用しているチューブラ錠、円筒錠、インテグラル錠のいずれもが全く違うサイズの錠ケースを基盤にしているため、例えばもともとが円筒錠だった握り玉ドアノブをレバーハンドルに交換する場合は、ドア内に残る円筒錠の機構に対応したレバーハンドルを購入する必要があります。
インテグラル錠も、ドアの内部にはケースロックに似たような形の錠ケースが掘り込まれていますから、これを抜いて、同じ場所にチューブラ錠を収めるというわけにはいきません。
どうしてもチューブラ錠にするのであれば、切り欠きを埋めたりする必要がありますし、インテグラル錠の機構を残すのであれば、インテグラル錠の錠ケースに対応したレバーハンドルが必要になります。
円筒錠とインテグラル錠に対応したレバーハンドルは商品も少なく、あまり選択肢がありません。
そのような意味で、正しい交換商品を選ぶのが難しく、よく間違った交換商品が購入されていると言えるドアノブになります。
これは、握り玉をレバーハンドルに交換するときだけでなく、握り玉から同じ握り玉、レバーハンドルからレバーハンドルへの交換時も同じです。ドアの中の機構を確認せずに、計測だけして部品を買いに行き、家に戻って「全く取り付けできない」と嘆く方も多いのです。
ドアノブの交換をしようとして新しいドアノブを購入したが、取り付けができなかった、というご相談でお伺いすると、殆どのお客様が間違ったドアノブを購入されています。
そして間違ったドアノブを選んでしまう原因は、ドアの外側の部品だけを見ていて、ドアの内部に掘り込まれている部品の形状を見ていない、というのが多いのです。
ドアノブを交換する際の注意点
このように、ドアノブを交換すると言っても、注意するべきポイントがいくつもあるのがわかってきました。ここでは交換する際に、必ず確認して頂きたい項目について説明します。
今付いているドアノブと交換するドアノブの互換性
やはり最も大事なのが今現在、ドアについているドアノブと互換性があるかどうか、です。
玄関は美和ロックやGOALのケースロックを使用している場合、メーカーのレバーハンドルと交換できたりしますので、レバーハンドルだけを交換したい方は錠ケースの型番を確認して調べてみて下さい。
互換性があるか確認するためには、計測したり確認しておく箇所があります。
ドアノブによって必要なものが違うこともありますが、下記を調べておきましょう。
- ドア厚
- フロントプレートのサイズ
- ビスピッチ
- バックセット
- 丸座のサイズ
- 左右勝手
特に円筒錠は円筒形の錠ケースを設置するためにドアに大きな穴が開いているので、丸座のサイズを忘れずに計測しておいて下さい。
防犯性が低くならないようにする
ドアノブの交換とはいえ、防犯性能が大事な場所に取り付けられているものに関しては現行の防犯性を維持する必要があります。
例えば玄関のドアノブの場合は、インテグラル錠をインテグラル錠で置き換えるにしても、ディンプル錠だったものをピンシリンダー錠に換えたりしないよう、注意しなくてはなりません。
サムラッチ錠やプッシュプル錠など、シリンダーが一緒になっているタイプを使用している場合は、シリンダーも交換するのかどうか検討してみると良いでしょう。
交換するドアノブの選び方
色々なドアノブが流通するようになった昨今ですが、どのタイプがどういった場所、或いは状況にお勧めなのかが知りたい、という方も多いのではないでしょうか。
簡単にですが、 設置場所別にお勧めのドアノブを説明します。
室内におすすめのドアノブ
室内にお勧めなのはチューブラ錠です。
無論、しっかりとした施錠が必要な部屋には他の錠前を使用しても良いのですが、住宅などの室内用であれば鍵が必要であっても鍵付きチューブラ錠についている、簡易的なものでも十分であることが多いです。
チューブラ錠をお勧めするもうひとつの理由は、選択できる商品の多さです。
今やレバーハンドル錠というと殆どがチューブラ錠ですから、将来またおしゃれにしたい、こだわりのデザインにしたい、衛生的なものにしたい等の理由で交換することを考えると、最初からチューブラ錠にしておくのが無難です。
玄関におすすめのドアノブ
残念ながら鍵屋としてはドアノブ一体型と呼ばれるタイプは玄関にお勧めしません。
インテグラル錠などは防犯性能の高い鍵で運用もできるのですが、シリンダーが中に収められている以上、もぎ取りなどの破壊に弱い構造はどうしようもないからです。
可能なかぎり玄関ではケースロックや面付箱錠を使用し、予算が許すのであればプッシュプル錠などを検討すると良いでしょう。
浴室・トイレにおすすめのドアノブ
浴室やトイレにも一昔まえは円筒錠がついていたりするため、古い物件の浴室ではサビでドアノブが回らなくなったりというトラブルが多発しています。
最近の浴室は折戸が取り付けられていることが多く、鍵交換やドアノブ交換が必要ないことも増えてきましたが、円筒錠がついている場合は円筒錠用のレバーハンドル錠がおすすめです。
レバーハンドルの方が高齢になったときに楽、というのもありますが、素材的にレバーハンドルの方が樹脂タイプやサビに強いタイプが多いのです。
万一のことを考えて、浴室トイレには「表示錠」と呼ばれる、室外側のドアノブに施錠状態を示す小窓がついているタイプそして非常解錠装置つきがお勧めです。
バリアフリーにしたい
開き戸でバリアフリーというとプッシュプル錠になってきますが、プッシュプル錠への交換や新規取り付けを考えるのであれば、引き戸へのリフォームも検討した方が良いかもしれません。
プッシュプル錠であれば、ハンドルを軽く押したり引いたりするだけで操作ができますが、車椅子で移動する方にとってハンドルを引きながら車椅子を後退させるのは至難の業です。
一方で引き戸であれば一人で扉を開けて移動するということが比較的楽にできます。
開き戸では後付け可能な自動ドアや、パワーアシストドアといったものと組み合わせた方がバリアフリーに近いドアになるでしょう。
ペット対策
ペットのなかには猫のようにレバーハンドルを操作して外へ出ていってしまう動物もいます。
レバーハンドルは主に人間の操作性を考えて作られていますが、人間にとって操作が楽なものは動物にとっても都合が良いようです。
ペットが勝手に室外や屋外に出て行ってしまって困っている、という場合は逆にドアノブを握り玉に交換するというのもひとつの方法ではあります。
ただ、最近は小さな子どもやペットがドアを勝手に開けないよう、ロックしておいてくれるアイテムもありますし、安価なものであれば100均でも購入できるので、まずはそういったグッズを調べてみるのも良いでしょう。
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ドアノブ各種の特徴と、交換の難易度について詳しく説明してみましたが、いかがでしたでしょうか。
室内用のドアノブは玄関用に比べて確かに交換がしやすくなっているものの、正しい部品を選ぶという部分がなかなか難しく、お悩みの方も多いかもしれません。
特に室内用ドアノブは錠ケースとドアノブを一式交換することが殆どですが、玄関のケースロックなどはドアノブだけ交換できるものも存在します。しかし、どの錠ケースなら交換できるのかなど、詳しく調べなくてはなりませんし、調べてから取り寄せるまで時間がかかったりもします。
室内や屋外問わず、ドアノブの交換に不安がある、自分でできそうにない、とお困りの場合は是非、鍵屋の鍵猿にご相談くださぃ。
鍵猿では経験豊富なスタッフがお伺いして既存のドアノブをお調べし、ドアや用途にあったものをご提案いたします。玄関用のドアノブも勿論、ご相談いただけますので気軽にお電話下さい。
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