ドアノブの種類や名称を解説!ドアノブの選び方をシチュエーション別に紹介!
この記事でわかること
- 玄関・勝手口用のドアノブの種類と構造
- 室内用ドアノブの種類と名称
- シチュエーション別おすすめのドアノブ
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
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ドアノブにはさまざまな種類があり、形状や構造によって使い勝手や性能が異なります。玄関ドアと室内ドアでは求められる機能も違うため、ご自宅に合ったドアノブを選ぶことが大切です。
この記事ではドアノブの主な種類を名称とともにわかりやすく解説し、玄関用・室内用それぞれに適したドアノブの選び方や交換時のポイントを紹介します。防犯性を高めたい方、お子様や高齢者が使いやすいドアノブを探している方、おしゃれなデザインにこだわりたい方も、ぜひ参考にしてください。
目次
ドアノブの主な種類と名称(形状による分類)
ドアノブは取っ手部分の形状によっていくつかの種類に分類できます。それぞれ呼び名や特徴が異なり、デザイン性や使い勝手にも違いがあります。以下に代表的なドアノブの形状とその特徴を解説します。
握り玉

握り玉(にぎりだま)は、その名の通り手で握ってひねって開ける丸い玉座型のドアノブです。昔から住宅の玄関や室内扉によく使われてきたオーソドックスなタイプで、現在でもトイレや古いマンション・戸建ての勝手口などで見かけることがあります。
握りやすい形状ですが、しっかり握って回す力が必要なため、握力が弱い方やお子様・高齢者には開け閉めしにくい場合があります。そのため近年の新築住宅では採用例が減り、バリアフリーの観点からあまり推奨されなくなっているタイプです。
一方で構造がシンプルで壊れにくく、小さな部品点数で済む利点もあります。安価な製品が多く入手しやすいことから、室内用として今でも一定の需要があります。
レバーハンドル

レバーハンドルは棒状のレバー(取っ手)を下げてラッチを操作するタイプのドアノブです。少しの力で操作できるため、小さなお子様から高齢者まで幅広い世代にとって扱いやすいのが特徴です。
室内ドアでは現在もっとも主流の形状で、新築住宅の開き戸のほとんどに採用されています。デザインバリエーションが豊富で、レバーの素材や形状によってインテリアに合わせて選びやすい点もメリットです。
玄関ドアにもレバーハンドル型は多く、特にマンションや少し前の戸建て玄関ではレバーハンドル+鍵穴の組み合わせがよく使われました。レバーは手を添えて下に押し下げるだけで開けられるため、両手がふさがっている時でも肘や体で押して開閉でき便利です。
ただし、小さなお子様やペットはレバーを上下に動かす動作を真似て扉を開けてしまう恐れがあり、その点では注意も必要です。総じてレバーハンドルは操作が容易で利便性が高いため、室内外問わず現在もっとも一般的なドアノブ形状となっています。
プッシュプルハンドル

プッシュプルハンドルは取っ手部分を押す・引く動作で扉を開け閉めできるタイプのドアノブです。主に玄関ドア(開き戸)に採用されており、縦長のバー状ハンドルを軽く押し引きするだけでラッチが作動します。
レバーをひねる必要がないため、荷物を抱えたままでも体で押すだけで開けられる利便性の高さが魅力です。比較的新しいマンションや戸建てで採用が増えているほか、玄関をスタイリッシュに演出できるデザイン性からも人気があります。縦長の大型ハンドルなので小柄な方やお子様でも掴みやすく、軽い力で操作できる点もメリットです。
ただし、プッシュプル錠は内部構造が複雑でDIY交換が難しく、価格もレバー式などに比べ高価になる傾向があります。また縦長ハンドルはお子様でも押し引きしやすいがゆえに、幼児やペットが勝手に開けて出て行くリスクもあります。
防犯性の面では上下2箇所に鍵を内蔵できる製品が多く、ツーロックで高い安全性を備えているのも特徴です。
サムラッチハンドル

サムラッチハンドルは親指(Thumb=サム)で押すつまみ(サムピース)によってラッチを操作するタイプのドアノブです。扉の取っ手上部に親指で押し下げるボタン(スイッチ)が付いており、それを押すとラッチが引っ込みドアを開けられます。
アンティーク調や西洋風の装飾が施されたおしゃれなデザインのものが多く、「装飾錠」とも呼ばれます。1980〜90年代の戸建て玄関に多く使われていましたが、経年劣化で部品が硬化しボタンが押しにくくなることもあり、最近ではプッシュプル錠への取り替えが増え、現在製造を停止しているメーカーも多い状況です。
古い住宅で使用されているサムラッチ錠の中にはすでに廃番になっている製品も多く, 同一デザインでの交換が難しいケースもあります。長沢製作所の「古代」シリーズなど互換品も出ていますが、デザイン・寸法が特殊なためドアノブ一式の交換費用が高額になりがちです。
現在では室内ドアで使われることはほとんどなく、クラシカルな雰囲気を演出したい玄関向けの特別なドアノブと言えるでしょう。
玄関ドア向けドアノブ・錠前の種類と特徴
玄関や勝手口といった屋外に通じる扉では、防犯性や耐久性が特に重視されます。玄関用のドアノブには内部の錠前(ロック機構)の違いによっていくつか種類があり、室内用と比べて堅牢な作りや複雑な構造を持つものが多いです。
ここでは、主に玄関ドアに使われる代表的なドアノブ・錠前の種類について、その構造や特徴を解説します。玄関用は歴史的経緯から古い形式も残っていますが、現在主流の高性能な錠前も含め順番に見ていきましょう。
円筒錠

円筒錠は握り玉型ドアノブに鍵穴を組み込んだ、ドアノブ一体型の簡易錠前です。1920年代に米国で考案され、日本では昭和30年代(1950年代後半)から高度成長期にかけて広く普及しました。ドアノブとシリンダー錠(鍵穴)が一体化しており、扉に丸穴を2つ開ければ比較的容易に取り付けられるため、戦後の住宅に急速に広まった経緯があります。
多くの場合、室内側ノブ中央に施錠用のボタンが付いていて押すとロックされ、室外側は鍵で解錠する仕組みになっています。ラッチボルト(斜めのかけ金)だけで扉を固定する仮締まり式のため防犯性は低く、ピッキング以前にドアノブごと破壊されたり、バールでこじ開けられやすい弱点があります。
日本でも当初は玄関に使われましたが、ツーロック(二重施錠)の習慣がない時代に防犯性の脆さが問題視され、現在では玄関や勝手口には推奨されません。古い住宅の玄関や裏口で使われていることが多く、見た目はレバー式と似ていて丸座にネジが見えないのが特徴です。
もし玄関に円筒錠が付いている場合は、補助錠の追加や別タイプへの交換で防犯性を高めることが推奨されます。現在では円筒錠は浴室やトイレなど「室内で鍵を使いたい場所」での利用に適した錠前と言われています。
インテグラル錠

インテグラル錠は円筒錠とよく似た外観ながら、デッドボルト(本締めのかんぬき)を内蔵したドアノブ一体型の錠前です。美和ロック社が玄関用として開発したもので、円筒錠の防犯性を向上させるためドア側面にラッチボルト+デッドボルトの2つを備えています。
ドアノブ内部に鍵穴とサムターン(内側つまみ)を持つ「キー・イン・ノブ」構造で、握り玉の見た目にネジや穴がない点も円筒錠と同様です。デッドボルト(写真上部の角状のボルト)が飛び出して固定されるため、円筒錠よりこじ開けに強く防犯性は向上しています。
とはいえケースロック(後述)のようにシリンダーと錠前が分かれた構造ではないため、ノブごと破壊されたりサムターン回しを受けやすい欠点もあり、他の最新式錠前と比べると防犯性能は劣ります。日本では玄関用として開発され、公団住宅などでも採用されましたが、現在では比較的古い住宅の玄関や勝手口に残っている程度で、新築玄関にはあまり使われません。
見分け方はドアを開けて側面を見ることで、ラッチとデッドボルトの両方があればインテグラル錠です。円筒錠同様に握り玉型からレバー型へ交換する場合は、インテグラル錠専用の部品が必要になる点に注意が必要です。
サムラッチ錠(装飾錠)

サムラッチ錠は上記「サムラッチハンドル」の錠前部分を指し、親指で押すつまみ(サムピース)でラッチを操作する構造を持つ錠前の総称です。元々は施錠機能を持たない空錠タイプの装飾ハンドルとして登場し、西洋風デザインの戸建て玄関に好んで使われました。
玄関用では円筒錠の機構と組み合わせたり、ケースロック(後述)や面付箱錠と連動させていることが多く、室内側はサムターン付きやボタン式の玉座ノブだったり、あるいは外側と同じサムラッチハンドルが内側にも付いていたりと、住宅によって組み合わせが様々なのも特徴です。
多くはヨーロッパ調の装飾を施したアンティークなおしゃれハンドルで、エスカッション(座金)やシリンダー部分も統一デザインになっています。一部にはサムラッチ錠+本締錠でツーロックにできるタイプもあり、本締まり用のシリンダーにも同じ意匠が凝らされた製品も存在しました。
現在使用されているものは古いものが多いため、故障して交換しようとしても同一商品が既に廃番というケースが珍しくありません。長沢製作所などが互換性のある汎用サムラッチ錠を提供していますが、デザイン・サイズが特殊なため交換工事費込みでかなり高額になりがちです。
サムラッチ錠は見た目の美しさが魅力ですが、防犯性能自体は錠前の組み合わせによる部分が大きいので、必要に応じて補助錠の追加や高性能シリンダーへの交換などでセキュリティ強化を検討すると良いでしょう。
プッシュプル錠

プッシュプル錠は玄関向けに開発された押し引き動作で開閉できる縦長ハンドル錠です。1980年代にWEST社(旧・西製作所)が開発し、以降マンションや新築戸建ての玄関ドアに普及しました。ドアを押す・引く動きだけでラッチとデッドボルトを連動して操作でき、レバーをひねらなくて良いため荷物を持ったままでも楽に開閉できるのが最大の利点です。
玄関の内外に縦長バーが設置されるデザインはスタイリッシュで、現代的なお住まいの玄関を演出できます。多くのプッシュプル錠は上下2箇所にシリンダー錠を内蔵し、1本でワンドアツーロックを実現しているため防犯性も高く安心です。一方で構造が複雑で部品点数も多いため、製品価格は高価(数万円~10万円程度)になりやすく、自分で交換するのは難易度が高いとされています。
また、便利な反面幼児でも押し引きで簡単に開けられてしまうため、小さなお子様がいるご家庭ではチャイルドロックの設置など安全対策も検討しましょう。プッシュプル錠は玄関ドア用ドアノブの中でも利便性・防犯性・デザイン性を兼ね備えた最新型と言えます。
ケースロック・面付箱錠


ケースロック(箱錠)は、ドア内部に収まる箱状の堅牢な錠前で、現在最も一般的に使用されている玄関錠です。扉に掘り込んで設置するタイプをケースロック、扉表面にネジ留めするタイプを面付箱錠と呼びます。
MIWAやGOALといった主要メーカーから様々な製品が出ており、強度が高く防犯性に優れるため玄関や勝手口によく採用されています。一般にドアノブ(取っ手)部分と鍵穴部分が分離しており、鍵専用のシリンダー錠+レバーハンドルの組み合わせなどで使われます。例えばマンション玄関では上下2つのシリンダー錠(メイン+サブ)とレバーハンドルのセットが標準的です。
箱錠は内部構造が大きくしっかりしている分、交換時にはドアに合う寸法をしっかり確認する必要があります。ただ一度取り付ければ長寿命で壊れにくく、防犯面でも安心できるため、玄関にはケースロック系を選ぶのが基本と言えるでしょう。
室内ドアに使われるドアノブの種類
室内ドア(居室やトイレ・浴室など)に使われるドアノブは、玄関用と比べ構造がシンプルで、施錠の有無や方式によっていくつか種類があります。屋内用途では防犯性より利便性やプライバシー確保が重視され、必要に応じて簡易な鍵付きにする場合もあります。
ここでは主に室内扉で使用されるドアノブ・錠前の種類と特徴を紹介します。
空錠

(古代カタログより)
空錠とは鍵を掛ける機能のないシンプルな錠前で、施錠が不要な室内ドアに用いられます。部屋と廊下を仕切る扉やリビング・ダイニングのドアなど、人の出入りはするが鍵をかけない場所に適しています。
空錠の場合、ドアノブを回すとラッチが引っ込み開閉できますが、ノブやレバーにボタンや鍵穴はありません。単純な構造ゆえ故障も少なく軽量なので、子供部屋や居室のドアノブに採用されることが多いです。
なお「空錠」という言葉は「間仕切り錠」(後述)と対比した呼び名で、単に非施錠タイプのドアノブを指します。例えば室内向けレバーハンドル製品には、空錠仕様と間仕切錠仕様を選べるものがあります。鍵をかける必要がない部屋では、この空錠タイプを選ぶことで構造が簡単になり開閉もスムーズです。
チューブラ錠

チューブラ錠は、円筒形(チューブ状)の錠ケースにラッチ機構を収めた簡易錠前で、主に室内ドア用に使われます。丸座(ノブ台座)の表面にビス頭が見えるのが外観上の特徴で、握り玉タイプ・レバータイプの両方があります。
仕組みとしてはラッチボルトのみで扉を固定する簡易施錠タイプで、防犯性は高くありませんが安価で取り付けやすいため各部屋のドアに広く普及しました。内側にはサムターン(つまみ)やプッシュボタン付きのものと、全く鍵なし(空錠)のものがあります。
比較的築年数の古い住宅の室内ドアでよく使われており、一見円筒錠と似ていますが、握り玉根元に小さな穴がなくビスが見えている場合はチューブラ錠と判断できます。例えばレバーハンドル錠はその大半がチューブラ錠であるため、レバー式の場合はあまり間違いが起きませんが、握り玉の場合は円筒錠・インテグラル錠・チューブラ錠が見た目そっくりなため注意が必要です。
玄関には防犯性の点で不向きですが、室内なら十分な機能を果たし、メーカー各社からデザイン・カラーも豊富に展開されています。
間仕切錠・表示錠(トイレ・浴室用)

間仕切錠(まじきりじょう)は室内側からのみ施錠・解錠できるタイプの錠前で、トイレや浴室、書斎など「中から鍵を掛けたい場所」で使用されます。一般的に室内側はサムターンやボタンで施錠し、室外側には非常用解錠用の溝が付いていてコインやマイナスドライバーで開けられる仕組みです。空錠に簡易ロック機能を加えたものとも言え、プライバシー確保のため室内ドアに広く使われています。
一方表示錠は間仕切錠に「施錠中/解錠中」が色で表示される窓が付いたタイプです。例えば施錠すると外側に赤、解錠時は青や緑が見えるもので、トイレや浴室で「使用中」がひと目で分かるようになっています。
表示錠も基本構造は片側(内側)だけで鍵をかける間仕切錠なので、非常時には外からコイン等で解錠可能です。なお、トイレ扉向けにはラッチではなくデッドボルト付きの表示錠も一部存在します。浴室については後述の「樹脂製レバーハンドル」など特殊なケースもありますが、一般的な開き戸のトイレ・サニタリーにはこの間仕切錠または表示錠が用いられるのが一般的です。
戸襖錠

戸襖錠は和室の引き戸や開き戸に使われる特殊なドアノブ(錠前)で、洋室と和室の境の扉などに取り付けられるケースが多いです。和室側は引手や小さなツマミ錠、洋室側はレバーやノブが付く形で、和洋折衷の扉に使われます。
基本的にラッチボルトのみで施錠する簡易タイプで、鍵穴は付いていないものが一般的です。ふすま(襖)に鍵を付けたい場合などに利用され、室内用の特殊錠と言えます。
最近の住宅ではあまり見かけなくなりましたが、和室のあるお宅や蔵の扉などで現存していることがあります。交換の際は適合する製品探しが難しい場合もあるため、専門業者に相談すると良いでしょう。
ドアノブを選ぶ際のポイント(シチュエーション別)

ドアノブには多彩な種類があり、使う場所や目的に応じて適切な製品を選ぶことが重要です。ここではドアノブ選びで注目したいポイントを、シチュエーションや重視点ごとに解説します。防犯性・安全性・デザイン性など、それぞれの観点からどんなドアノブが適しているか見てみましょう。
防犯性を重視したい場合
玄関など屋外に通じる扉のドアノブを選ぶ際には、何より防犯性に優れた錠前を選ぶことが大切です。具体的には、デッドボルト付きの箱錠(ケースロック)や複数箇所施錠できるプッシュプル錠などが玄関には向いています。
逆に、円筒錠やチューブラ錠のみで鍵をかけるタイプはラッチのみで固定する構造上どうしても防犯性が低いため、玄関や勝手口には不向きです。どうしても玄関ドアに円筒錠等が付いている場合は、早めに交換を検討するか補助錠(補助的な鍵)を追加してツーロックにするなどの対策を講じましょう。
また、ドアノブ自体の防犯性に加え、シリンダー錠の種類(ディンプルキーなどピッキング耐性が高いもの)にも注意を払いましょう。最近の玄関錠は、扉1枚にメイン+サブ2つのシリンダーを組み合わせるのが主流です。
防犯性重視なら、交換時にディンプルキーなどの最新のシリンダー錠を採用するのも有効です。加えて、サムターン回し対策や扉の補強プレートなど、総合的な防犯対策にも目を向けましょう。頻繁に出入りしない勝手口などには補助錠を増設しておくと安心です。
防犯性の高いドアノブ・錠前は構造が複雑なぶんDIY交換が難しいケースもあるため、専門の鍵業者に相談して取り付けてもらうのがおすすめです。
バリアフリーで使いやすさを優先する場合
ご家庭に高齢の方や障がいをお持ちの方がいる場合、また将来的なバリアフリーを考える場合は、少ない力で操作できるドアノブを選ぶことがポイントです。握り玉タイプは「握ってひねる」という動作が必要なため、握力が低下した高齢者には難しい動作となります。
その点、レバーハンドルなら腕や体重を使って下げるだけで開け閉めできるので、握り玉より高齢者に扱いやすいドアノブです。さらにプッシュプルハンドルなら扉の開閉方向に合わせて押す・引く動作をするだけのため、体ごと押したり引いたりできて負担が少なく、握力が弱い方にも最も楽に使えます。
縦長ハンドルのプッシュプルタイプを選べば、背の低い人でも取っ手全体を押したり引いたりしやすくなります。実際、介護施設などではプッシュプル式が採用される例もあります。以上より、バリアフリーを重視するならレバー式かプッシュプル式を選ぶと良いでしょう。
ただし、プッシュプルは非常に操作が簡単な反面、(後述するように)小さなお子様が自力で開けてしまうリスクもあります。ご家庭の状況に応じて、ドアクローザーでゆっくり閉まるよう調整したり、別途開放防止具を取り付けることも検討しましょう。なお、トイレや浴室のドアノブも高齢者に配慮する場合は、表示錠付きレバーにしておくと楽に使えて安心です。
小さなお子様やペットがいる家庭でのドアノブ選び
お子様やペットのいるご家庭では、「子供が勝手に扉を開けて外に出てしまわないか」「いたずらで内側から鍵を掛けてしまわないか」など心配があるでしょう。まず、レバーハンドル型は幼児やペットでも動かしやすいため注意が必要です。
実際に、ドアノブを操作して外に出て行ってしまう幼児や、大型犬が前足でレバーを下げてドアを開けてしまった例もあります。この点、握り玉型のドアノブは小さな子供には回しにくいため、子供やペットによる不意の開放防止には有効です。
どうしてもレバー式にしたい場合は、レバーに被せて動かなくする市販のチャイルドロック製品を活用すると良いでしょう。レバーハンドルの上下にロック用の器具を取り付けておけば、お子様のいたずらによる開閉を防ぐことができます。
また、内側にサムターン(つまみ)があるタイプの錠前は子供でも簡単に施錠できてしまうため、大人が外から締め出される事故例もあります。対策として、サムターン位置を子供の手の届かない高さにする、あるいは子供が成長するまでは内鍵をテープ等で固定して使えないようにする方法も検討してください。
補助的に、ドアチェーンや上部ロックを高い位置に設置しておくのも有効です。さらにペット対策としては、ペットがレバーに飛びつかないようレバー位置に物を置かない、ペット用フェンスでドアに近づけさせない等の工夫も必要でしょう。総じてお子様・ペットの安全確保には、なるべく勝手に開けにくいドアノブ+補助安全具の組み合わせが望ましいと言えます。
デザインやおしゃれさを重視したい場合
ドアノブはインテリアのアクセントにもなるため、デザインにこだわりたい方も多いでしょう。おしゃれなドアノブに交換する際のポイントは、まず現在付いているドアノブとの互換性を確認することです。
デザイン優先で選んでも、ドアに開けられた穴のサイズや錠前の構造が合わなければ取り付けできません。特に海外製やアンティーク調のドアノブは、日本の規格と寸法が異なる場合があるため注意が必要です。交換前にドア厚み・バックセット長さ・ビスピッチなどを正確に測り、対応する製品か確認しましょう。
次に、防犯性との両立も考える必要があります。例えばデザイン重視でサムラッチ錠を採用する場合、前述の通り防犯面では円筒錠相当かそれ以下になるケースもあります。この場合、同じデザインの補助錠や高性能シリンダーを組み合わせるなどして、防犯性が極端に下がらないよう工夫しましょう。
幸い近年は、モダンでおしゃれなレバーハンドルでも内部錠前は箱錠・表示錠など機能性を確保した製品が増えています。DAIKENなど建具メーカーも、抗ウイルス加工付きの黒色レバーハンドルや、曲線が美しい鏡面仕上げレバーなどデザイン性と実用性を兼ね備えたドアノブを提案しています。和風住宅の場合は真鍮製のノブや和テイストの引手なども人気です。
いずれにせよ、デザイン選びと同時にサイズ・機構の適合を確認し、場合によっては工務店やメーカーに問い合わせてみると安心です。なお、どうしても希望のデザインが既存ドアに合わない場合は、ドアごと交換してしまう選択肢もありますが、大掛かりになるため慎重に検討してください。
賃貸住宅でドアノブを交換する場合
賃貸物件にお住まいで「ドアノブを交換したい」と思った場合は、まず費用負担者と許可の有無を確認する必要があります。経年劣化や不具合による交換は通常オーナー(貸主)の負担で行われますが、入居者の希望で防犯上交換したい場合や不注意で故障させてしまった場合は借主負担となるのが一般的です。
勝手に交換すると契約違反になる可能性もあるため、必ず事前に大家さんや管理会社に相談して許可を得るようにしましょう。特にディンプルキーへの交換などセキュリティ目的の場合、許可が下りやすいケースもありますが、退去時に原状回復として元のドアノブに戻す必要があるかもしれません。
そのため交換した古いドアノブ部品は保管しておくと安心です。また、許可を得たとしても賃貸では原則として扉への新たな加工は禁止です。穴を広げたり追加でネジ穴を開けるのは避け、現状の穴にそのまま合う交換品を選びましょう。
もし自分で交換するのが不安な場合は、管理会社指定の業者や信頼できる鍵業者に依頼するのも手です。その際の費用負担についても取り決めておきましょう。賃貸の場合、トラブル防止のため何より事前確認と原状回復の配慮が大切です。
▼関連ページDIYでドアノブを交換する場合
ドアノブ交換はポイントを押さえればDIYでも十分可能です。ただし、種類によって構造が大きく異なるため、交換前に現在のドアノブの種類を正確に見極めておくことが何より重要です。見た目が似ていても内部構造が違えば、新しく買った部品が合わず取り付けできないことがあります。
まずドア側面のフロントプレートに刻印されたメーカー名や型番を確認し、ネットで調べたりメーカーサイトで仕様を確認しましょう。主要メーカー(MIWA、GOAL、ALPHAなど)の名前が分かれば適合部品が探しやすくなります。
次にドアノブの各種サイズを計測します。ドアの厚み、バックセット(ドア縁からノブ中心まで)、フロントプレートの縦横寸法、ビスピッチ(ネジ間隔)、丸座直径などをミリ単位で測ってメモしてください。
これらが一致しないと取り付けできないため、新しいドアノブ購入時に必ず参照します。交換用ドアノブはホームセンターやネット通販でも購入できますが、できるだけ同じメーカー・同じ型式を選ぶと失敗が少ないです。どうしても違う種類に変えたい場合は、上記寸法を元に適合する代替品を探しましょう。
また作業に入る前に、必要な工具(プラスドライバー、マイナスドライバー、六角レンチ、千枚通しなど)を準備します。円筒錠のノブ外しには細いキリ等も必要になるため、手元に用意しておきましょう。
交換手順自体は種類ごとに若干異なりますが、概ね「古いドアノブの固定ネジを外す → ノブと錠ケースを取り外す → 新しいドアノブを差し込み固定する」という流れです。ラッチの向き(斜面の向き)が正しいか確認しながら組み立ててください。
作業時間は慣れれば30分〜1時間程度ですが、初めてだと戸惑うことも多いでしょう。無理に力を入れて回してネジ頭を潰してしまったり、逆に組み付けが甘くガタつきが出るミスも起こりがちです。少しでも難しいと感じたら、無理をせず専門家に相談・依頼することも検討しましょう。
特にプッシュプル錠のような複雑なものや、古い錠前でネジが錆び付いている場合はプロに任せた方が安心です。鍵の専門業者であればドアノブ交換にも対応しており、適合する部品の提案から交換作業までスムーズに行ってくれます。まずは見積もりだけでも取ってみると良いでしょう。
▼関連ページスマートロックを取り付けたい場合
近年普及しているスマートロック(電子錠)を導入したい場合、お使いのドアノブや錠前の種類との相性を確認しましょう。後付け型のスマートロックは多くが室内側のサムターン(つまみ)に被せて取り付けるタイプです。そのため、玄関ドアに内側サムターン式のシリンダー錠(ケースロックなど)が付いていれば、対応製品を選ぶことで比較的簡単にスマートロック化できます。
一方、円筒錠やインテグラル錠のように内側がボタン式のドアノブの場合は、基本的に後付けスマートロックは取り付けられません。こうした「ドアノブ一体型錠前」に対応する特殊なスマートロック製品も一部ありますが、選択肢が限られる上に設置に工夫が必要です。
確実なのは、ドアノブ自体をスマートロック一体型のものに交換してしまう方法です。例えば暗証番号式や指紋認証式のデジタルロック付きドアノブに取り替えれば、見た目もすっきり収まり防犯性も向上します。
ただし既存ドアへの適合や電池交換の手間なども考慮しましょう。まずは対応するドアの種類やサムターン形状について、導入予定のスマートロック製品の仕様をよく確認してください。貼り付けタイプや穴あけ固定タイプなど製品により異なるので、自宅のドアと錠前に適したモデルを選ぶことが大切です。
スマートロック導入によって鍵の締め忘れ防止や遠隔解錠など便利になりますが、電池切れ時の対処(非常キーの準備など)も忘れずに。既存のシリンダー錠は念のため残しておく方が安心でしょう。スマートロック対応のドアノブ選びは少し特殊なケースなので、不明点があればメーカーや専門業者に問い合わせてみてください。
ドアノブ交換にかかる費用相場
ドアノブを交換する際の費用や価格帯は、選ぶ製品や作業内容によって大きく異なります。一般的な室内用ドアノブ(握り玉式・レバー式)であれば製品代は数千円から購入できますが、玄関用のプッシュプル式や重厚な装飾錠になると一つ数万円〜十数万円するものもあります。例えば握り玉式やレバーハンドル式のドアノブなら約2,000〜10,000円が交換費用の目安です。
一方、玄関のプッシュプル式では20,000〜100,000円程度、サムラッチ錠も10,000〜100,000円程度と非常に幅があります。これはデザインに凝った高級品や輸入品だと部品代だけで高額になるためです。
また業者に依頼する場合は作業料金+出張費が加わり、玄関・室内問わず交換作業料の相場はおおよそ1〜2万円前後です。特殊なケースでは3〜4万円になることもあります。したがって業者に全部お任せする場合、総額で7,000〜50,000円くらいが一般的なドアノブ交換費用の範囲と言われます。
なるべく費用を抑えたいなら、在庫豊富な国産標準品から選ぶ、DIYで取り替える、といった工夫で1万円未満に収めることも可能です。逆にデザインに強いこだわりがある場合や、高機能なスマートロック一体型にする場合は数万円以上を見込んで準備しましょう。
複数の業者に相見積もりを取って比較するのも、費用を適正に抑えるコツです。大切な玄関の鍵ですから、安さだけでなく信頼性も重視して検討してください。
ドアノブの種類や特徴を知って自分に合ったドアノブにしよう!

ドアノブには形状や構造によって実に様々な種類があり、それぞれにメリット・デメリットや適した用途があります。本記事で紹介したように、玄関には防犯性の高いタイプ、室内には使い勝手やプライバシーに合ったタイプを選ぶことが重要です。
ドアノブごとの特徴を理解し、ご家庭の状況やニーズに合わせて最適なものを選びましょう。もし「どの種類を選べばいいか分からない」「自分で交換できるか不安」という場合は、無理をせずプロの鍵業者に相談するのがおすすめです。
その際は是非鍵屋の鍵猿にご相談くださぃ。鍵猿では経験豊富なスタッフがお伺いし、ドアや用途に合った最適なドアノブをご提案いたします。出張費用、見積り費用は無料ですので、お気軽にお電話ください。
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