車のトランクが開かない!? 原因や開け方がわからないときの対処法
この記事でわかること
- トランクが開かない原因と自分でできること
- ユニークなトランクの開け方
- 車の鍵をインロックしてしまったときの対処法
- JAFや鍵屋に依頼したときの費用相場
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
車のトランクが開かないと、荷物の出し入れができず、困ってしまいますよね。
特にキャンピングや、自宅から離れたところへ旅行した際に必要な荷物が取り出せないと大変です。
今回は車のトランクやバックドアが開かない原因と、自分でできる対処方法、鍵屋やJAFに依頼する場合の方法、費用相場について紹介します。
鍵に関するトラブルで車のトランクが開かない場合は、ぜひ鍵屋の鍵猿にご依頼下さい。
トランク?バックドア?リアゲート?
自動車の後方にあるドアには様々な名称があります。「リアゲート」や「バックドア」といった表現をよく聞きますが「トランク」とはどう違うのでしょうか。
そもそも「トランク」と「バックドア」をどのように区別しているかというと、「車体後方に設けられた荷物などを入れる箇所」が独立しているか否か、です。
セダンなどについている収納部分はシートや車内から隔離された部分なので「トランク」と呼ばれることが多いですよね。一方で、ハッチバック式(跳ね上げ式)でドアが開くミニバンなどでは「バックドア」「リアゲート」などと呼ばれることが多いと思います。
この記事では細かい区別はせず、車体後方にある収納部分を指して「トランク」としていますが、だからといって後方のドアを「トランクリッド」とするとミニバンなどでは該当する部分がなく不自然なので、「バックドア」「リアゲート」といった名称を併用しています。
トランクが開かない原因と対処法
トランクが開かない原因はさまざまですが、代表的なものとしては以下のようなものが挙げられます。
キーレスエントリーやスマートキーの電池切れ
キーレスエントリーやスマートキーを多用しているユーザーであれば、まず電池切れを疑うべきでしょう。キーの電池残量が「残り少ない」と出ていないか確認しましょう。
また、インジケーターのメッセージはともかく電池交換をしてみるのも良いかもしれません。
一般的にスマートキーやキーレスエントリーにはエマージェンシーキー(メカニカルキー)が収められています。電池交換をするためには、このエマージェンシーキーを抜いて、マイナスドライバーなどでキーの筐体を開き、ボタン電池を取り出さなくてはなりません。
慣れていれば簡単な作業ですが、ドライバーなどがなく難しそうであればカー用品店やガソリンスタンド、ディーラーなどで交換できないか訊いてみるのも良いでしょう。
▼関連ページ ▼関連ページグローブボックス内のロックを解除していない
助手席側にあるグローブボックス内にトランク用のスイッチがあるのをご存知でしょうか。このボタンには名称がないことが多いのですが、トヨタ車では【TRUNK OPENER】と表記してあるようです。
無論、メーカーによって呼称は違いますし、スイッチの形状なども違いますので、トランク用の施錠機能が設置されていないか、説明書や車を見て確認してみて下さい。
多くの車種でこのグローブボックス内のスイッチでスマートーキーやキーレスエントリー、車内のトランクオープナーボタンによる解錠をキャンセルすることができるようになっています。
要するに、このスイッチが全てのトランクオープナー機能の「メインスイッチ」だということです。
車内からトランクが開けられなくなった場合は、まずグローブボックス内のスイッチの有無、そしてそれが「施錠」状態になっていないか確認しましょう。
車の電気系統に故障がある
最近の車は全てが電動で、多種多様な機能をECUが制御していることもあり、電気系統になんらかの異常があるとドアが開かなくなってしまいます。
ドアのロック部分には「ロックモーター」と呼ばれる部品が使用されていて、このパーツ周辺が故障しているとドアが開かない、閉められない、というトラブルになります。
スマートキーやキーレスエントリーの電池交換をしても反応せず、バッテリーも上がっていないようであれば、電気系統の異常が疑われます。
電力配線の問題であったり、ECUからロックモーターへの信号伝達を担うワイヤー類の破損など、素人では故障部位の特定が難しいため、ディーラーや整備工場に持ち込んで修理をして貰いましょう。
トランクのドアにものが挟まっている
トランクのドアに、タオルやビニール袋など薄手で柔らかいものが挟まっていると、トランクが開かなくなることがあります。また、荷物の詰めすぎでものが引っかかり、開かなくなることも。
物理的になにかが挟まったりしているのが確認できた場合は、車内・外から力を加えることで開くことがあります。
人員が2名以上必要ですが、車内からドアを押しながらバックドアのオープナーを引っ張る、という方法があります。無論、怪我に注意しながら行う必要があり、車体に負荷がかかりすぎる場合はディーラーなどに相談するようにして下さい。
バッテリー上がりが発生した
車内灯をつけたまま放置していたなどで車のバッテリーが上がってしまうと、スマートキーやキーレスエントリーを使ってトランクを開けることができなくなります。
最近の車はトランクの施解錠にロックモーターが使用されているため、ボタンを押しても開かなくなります。
ジャンプスターターが手元にある場合は、救助車を用意してバッテリーを充電することができますが、ない場合はロードサービスに救援依頼をして下さい。
鍵穴が故障している
バックドアにシリンダー錠がついている場合は、鍵穴の詰まりや、錆、摩耗といったシリンダー故障が原因で鍵を差し込んでも解錠できないことがあります。長いあいだ使用されていない鍵穴は詰まりが起こりやすいですし、長年物理キーで開け閉めされてきた場合は、内部の摩耗という不具合の原因が考えられます。
シリンダーの不具合だと特定できた場合は、鍵屋や整備工場にシリンダー修理を依頼した方が良いでしょう。
▼関連ページトランクの開け方がわからない!開け方の違い
当然ながらメーカーや車種によってトランクの開け方やスイッチの場所が異なります。
最近ではスマートキーが増えたこともあって、他の人の車は何がどうなっているのかわかりくいことも増えました。トランクやバックドアの開け方は、その最たるものかもしれません。
ここでは、最近見かけるようになったユニークなトランクの開け方を紹介します。
エンブレムがスイッチ
フォルクス・ワーゲンやBMVに多い形式ですが、リヤゲートにある円形のエンブレムを押し込むとエンブレムが傾き、そのまま持ち上げることができたり、エンブレム下部にボタンがあって触れるだけでドアが持ち上がるタイプなど、エンブレムがトランクを開けるスイッチの役割をしています。
円形のエンブレムを持つメーカーがよく採用していますが、パッと見ではどうトランクを開ければ良いのかわからないため、多くのディーラーが動画を出していたりします。
円形エンブレムではないプジョーでは、リヤバンパーにある数字の「0」にボタンが仕込まれていたこともあったようです。
リアエンブレムに手をかざす
レクサスの一部車種(RX全グレード)で採用されている機能で「タッチレスパワーバックドア」と呼ばれています。
文字通り、エンブレムに触れずに手をかざすだけで自動的にバックドアが開くという近未来的な機能なのですが、エンブレムに人がもたれかかっている時などに誤作動しないようになっているため、センサーに対して手をかざす角度など、少しコツが必要なようです。
リアバンパー下に足を入れる
フットトランクオープナー、ハンズフリーパワーバックドアなどと呼ばれる開け方で、リアバンパーの下に足を入れるとセンサーが感知して自動的にトランクが開くというものです。
両手に荷物を持っているときや、雨で傘をさしているときに便利です。
リアワイパーのボタンを押す
これは恐らくポルシェ・マカンだけではないかと思われますが、リアワイパーの付け根部分にトランク用のボタンがついているそうです。
JAFか鍵屋への依頼が必要なケース
スマートキーや電気系統など、車本体などに何らかのトラブルがあってトランクが開かない場合は、自分で修理に出したり電池交換をしたりするといった対策が可能ですが、明らかに「救援が必要」なものがあります。
それが、鍵のインロック(閉じ込め)です。
インロックの場合の対処方法
インロックとは、鍵を車内に置いたまま運転者が外に出てしまい、ドアの鍵がかかって閉め出されてしまうことです。
最近の車はスマートキーであることが多く、スマートキーは本来、車の中にある状態では自動的にロックされないようになっています。しかし、スマートキーの電池が切れたり、電波が届かなくなったりすると、車がスマートキーを正しく認識できずにロックしてしまいます。
特にセダンタイプのトランクは車内から収納部分が独立しているため、トランクリッドを閉めてしまうとスマートキーからの電波が届かなくなって「鍵が車内にない」と判断されてしまう可能性が高くなります。
また、他のドアはロックされたままなのにトランクだけを開けているといった状況で、トランクに荷物を出し入れしているときに鍵をトランク内に落としてしまったりするとインロックしてしまいます。
スマートキーと併用できるトランクオープナーは便利ですが、できるだけドアを解錠してからトランクを開けるようにしましょう。
鍵穴に金属鍵を差し込むタイプでも、運転者が車から出た際に子供が誤って鍵をかけたり、ロック状態でドアを閉めたために鍵を閉じ込めたりすることがあります。したがって、どんなタイプの鍵を使っているにせよ、鍵を車内に残さないように注意が必要です。
インロックしてしまった場合は自力でどうにかなるものではないので、下記の対処法を試してみて下さい。
スペアキーを探す
まず、スペアキーがあればそれを使って開けることができますので、スペアキーを確保できるかを検討します。
自宅にスペアキーがあり、電車やバスで取りに帰ることができたり、家にいる家族に持ってきて貰うことができるのであれば、そうして下さい。
ロードサービスを呼ぶ
スペアキーが確保できない場合は、JAFなどのロードサービスの利用を検討しましょう。
JAFに加入していない場合でも、自動車保険や契約しているETCカード或いはクレジットカードなどによってロードサービスが付帯していることもあるので確認してみましょう。自分で鍵穴などをいじることは非常に危険であり、車の部品が損傷する可能性があるため避けてください。
鍵屋を呼ぶ
ロードサービスは無料で利用できるメリットがある反面、ゴールデンウィークのような繁忙期にはなかなか来てくれないという側面もあります。
また、仕事中などで急いでいるのですぐに開けて欲しい、という人は出張可能な鍵屋に依頼をすると良いでしょう。全国対応の出張鍵屋なら近くにいるスタッフを手配してくれますので、到着まで時間がかからないかもしれません。
▼関連ページ ▼関連ページ鍵屋・JAFに鍵開けを依頼した場合の費用相場
鍵屋やJAFに依頼する場合、費用はどのくらいかかるのでしょうか?費用は以下の要因によっても異なります。
- 車種
- トラブルの原因
- 日時(夜間・休日など)
- 場所(都市部・地方など)
JAFに依頼する場合、会員の場合はあらゆるサービスを無料で受けることができますが、入会してない場合、10,000円以上の費用がかかってしまします。JAFの年会費は5,500円ですからよく運転される方は入会しておいて損はないでしょう。
【J A Fへ依頼した場合の費用相場】
ロードサービス内容 | 会員 | 未入会 |
キー閉じこみ | 無料 | ¥15,230 |
バッテリー上がり | 無料 | ¥13,130 |
【解錠を鍵屋に依頼した場合の費用相場】
国産車の開錠 | ¥8,800~(税込) |
国産車の鍵作成 | ¥16,500~(税込) |
外国車の開錠 | ¥16,500~(税込) |
外国車の鍵作成 | ¥33,000~(税込) |
鍵屋の解錠料金などは鍵の難易度によって料金が変動します。
自動車の場合は、やはり外国メーカーのハイグレードモデルに防犯性能の高いシリンダー錠や金属キーが付随していることが多く、鍵開けも年々難しくなっています。
国産車の場合は、特にトヨタやホンダが複製しにくい特徴などを加えることで有名です。
複製においてもウェーブキーが殆どですが、なかには大変特殊なシリンダー錠を用いているものもあり、難易度が高ければ高いほど高額になります。
乗用車やトラックの鍵開け・鍵作成の依頼を検討しており、おおまかな料金が知りたい方はぜひ鍵猿の簡易見積をご利用ください。
また、弊社ではお見積りも無料ですので、とりあえず料金が知りたいという場合は気軽にお電話ください。
依頼するときは身分証明証が必要
インロック解除を依頼する際には、必ず顔写真つきの身分証明証、特に「運転免許証」、「自動車検査証(検査証)」を提示する必要があります。
これは鍵のプロフェッショナルがなりすましの犯罪者から依頼を受けたりして犯罪に加担してしまうのを防ぐためですので、必ず協力するようにしましょう。
急いでいるときは鍵屋に依頼しよう
インロック、インキーによるJAFへの依頼件数は行楽シーズンにもっとも多く、出動理由の上位となっています。特に5月のGWのような大型連休のあいだは半日待っても来ない、ということもあります。
休暇中などでスケジュール的には特に急いでいなくても、やはり長い時間待つのはしんどいことですし、場所によっては駐車料金もかさむでしょう。
トランクに生鮮食品などを入れたままにしているときなどは、できるだけ早くインロック状態を解決できるに越したことはありません。
また、仕事中のインロックで急がなくてはならない場合も、JAFでは間に合わないかもしれません。
できるだけ短時間でインロックを解除したいときは、ぜひ鍵屋にご依頼下さい。鍵猿は出張料金無料でトラブルの現場まで駆けつけ、技術力の高いスタッフが短時間で鍵開けを行います。お見積りも無料で、キャンセル料も頂きません(※緊急解錠の依頼で出動した場合はキャンセル料が発生する場合もあります。詳しくはお問い合わせ下さい)。
お電話の受付も23時まで承っておりますので、お困りの際はぜひ気軽にお問い合わせ下さい。
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