玄関の鍵を指紋認証式に交換!価格やメリット・デメリットについて
この記事でわかること
- 指紋認証式の鍵の仕組みについて
- 指紋認証式の鍵の取り付け方
- 指紋認証式の鍵のメリット・デメリット
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
防犯性や利便性の高さに惹かれ、玄関の鍵を指紋認証式にしようと考えている人は多いのではないでしょうか。
とはいっても、まだまだ一般的なシステムではないため、本当に導入してもよいものか判断しづらい面があります。
特に防犯面において、他の鍵より優れているのかといった点は気になるところです。
そこで、本記事では他の電子錠の紹介をしつつ、指紋認証式のメリットやデメリットについても解説していきます。
自分で調べている時間がない、目の前でおすすめの電子錠を提案して欲しいという方は、交換料金のお見積り無料、年中無休の鍵屋の鍵猿にご依頼ください。
※なお、鍵猿では電子錠・電気錠の修理は基本的にできません。メーカー対応あるいは電子錠・電気錠の本体交換、新規取り付けによる対応となります。
目次
指紋認証式の鍵って?どんな仕組み?
通常の鍵は鍵穴に差して解錠しますが、指紋認証式はキーを必要としません。
事前に解錠用の指紋を登録しておけば、指でタッチすることで個人を認識しロックが解除されます。
静脈や声などで本人特定を行うのと同じく、生体認証の一種です。
指紋認証式は指で触れるだけで解錠できるので非常に便利ですが、デメリットがないわけではありません。
そのため、どのようなものかをよく理解してから導入することが重要になってきます。
ちなみに指紋認証式には大きく分けて「電気式」と「電池式」の2つのタイプが存在します。
電気式は配線工事が必要になります。電池式は電池で動きますので配線工事は必要ありません。なお、電池式は電池交換が必要になります。
電気錠と電子錠については以下の記事で詳しく解説しています。併せてお読みください。
▼関連ページ指紋認証式の鍵の取り付け方
指紋認証式を取り付ける際には、自分で取り付けて安くすませるか、プロに依頼するかを決める必要があります。
その際の判断材料となるように、それぞれのメリットや注意点などについて紹介していきます。
自分で取りつける場合
指紋認証式は配線工事が不要なものを選択すれば、自分で取り付けることが可能です。自宅を新築する際に設置しなくても、既存の鍵がある現在の住宅でも後付けできます。
手順も簡単で、ネット通販で商品を購入して自宅の鍵穴に設置するだけですし、道具もドライバーさえあれば十分です。
ただし、指紋認証式の鍵は種類が細かく分かれているため、適当に選んでしまうとドアに合わない可能性があります。
またインターネットで購入したものはトラブルが起きても保証が効かないものもあるので注意が必要です。
プロに依頼する場合
自分で取り付けができなかったり、うまく取り付ける自信がなくて不安だったりする場合は鍵屋に設置を依頼するという手もあります。
ただし、指紋認証式の鍵の取り付けは、どの鍵屋でも受け付けているというわけではないので、まずは事前の確認が大切です。
取り付けそのものは受け付けていても、ネット通販で買った指紋認証式の鍵の設置に関しては断られるケースもあります。
ネット通販で購入した商品は扉に合わないものが多く、その場合は錠前ごと交換することで対応できる場合もあります。
自分が購入したものが不良品だったら購入元に問い合わせなければなりません。
しかし、素人では故障の原因を特定することが難しいため、結果として鍵屋の方にもクレームが入ることになります。
そのような事態を避けるためにネット商品の設置をあらかじめ断っている業者が少なからず存在するということです。
指紋認証式の鍵のメリット
指紋認証式を導入したい理由として、まず挙げられるのが、鍵を持たなくてもすむという点ではないでしょうか。
しかし、指紋認証式のメリットはそれだけではありません。具体的にどのようなメリットがあるのかを紹介していきます。
鍵を持つ必要がない
鍵を持たずにドアが開けられる指紋認証式は、なんといっても鍵を紛失する心配がないというのが最大のメリットです。
従来の鍵であれば、どこかに鍵を落としてしまった場合、家に入ることが出来なくなります。
特に、子どもは鍵をなくしてしまうことが多いので、安易に鍵を持たせられないという問題があります。
しかも、なくした鍵が見つかればいいのですが、そうでなければ誰かが拾って悪用しないともかぎりません。それを防ぐには警察に届けたり、鍵をシリンダーごと交換したりといった具合に、手間と費用がかかってしまいます。
また、なくさなかったとしても鍵の取り扱いは意外と面倒なものです。
たとえば、荷物が多いときなどはバッグの中から鍵を取り出すのも億劫に感じてしまいます。
その点、指紋認証式にしてしまえば鍵を取り出す必要もないので、それらの問題は全て解決できます。
防犯性が高い
指紋は一人ひとり異なるため、指紋認証式で登録をすると登録者以外は解錠することができません。この原理を活用すれば、第三者の侵入を完全に防ぐことが可能となります。
また、空き巣の手口の一つに鍵穴へ特殊工具を差し込んで開錠するピッキングがありますが、指紋認証の場合はそもそも鍵穴がないのでピッキングすることは不可能です。防犯性はかなり高いといえるでしょう。
鍵の複製をしなくて済む
従来の鍵の場合、家族が多いとそれだけ合鍵も多く用意しなければなりませんでしたが、指紋認証式なら、最大で100個程度の指紋登録が可能です。
遠方に住む家族や、ホームヘルパーの方などの指紋も登録できるので、合鍵を複製する手間が省けますし、コストを抑えながらセキュリティ強化を行うことも可能です。
指紋認証式は指をケガすると認証しづらくなってしまうので、その点が心配だと思うかもしれませんが、自分の指を何本も登録することができるので、いざという場合に備えておくことも可能です。
指紋認証式の鍵のデメリット
うまく活用すれば非常に便利な指紋認証式の鍵ですが、デメリットも少なからず存在します。それを知らずにいると、使用し始めてから後悔することにもなりかねません。
そのような事態にならないように、導入前に知っておくべきデメリットについて紹介していきます。
費用が高い
指紋認証式の相場価格はネット通販で2万~10万円といったところです。
なるべく安いものを選び、自力で取り付ければコストをかなり抑えることができますが、安い商品は性能もそれなりなのでセンサーが反応しなくなって家の中に入れないなどといったトラブルも決して少なくないです。
指紋認証式の鍵は精密機械であるため、あまり安いものはおすすめできません。
かといって、性能にこだわり始めると価格は跳ね上がります。
本体だけで数十万円の費用がかかる場合もあるうえに、自力の取り付けに失敗するとコストがかさむことになります。
また、鍵の種類が細かく分かれているのも問題です。
その中から自宅に合う鍵を探す必要があるのですが、もし間違えた場合は購入し直すことになり余計な出費につながります。
指紋認証などのキーレス錠の種類や交換費用については以下の記事で詳しく解説しています。併せてお読みください。
▼関連ページ指紋が読み取れずに開かなくなることも
指紋認証式の場合、センサーが反応しなくなったというトラブルの報告が少なくありません。
これはどんなに高性能な鍵を導入しても起こり得る可能性があります。どんな場合には指紋認証が反応しなくなるのかご紹介します。
ほこりやゴミが鍵に付着しやすい
玄関の鍵は基本的に野外に設置されているため、雨風にさらされたり、ホコリが溜まったりして不具合につながりやすいです。
帰宅して指紋認証で解錠しようと思っても、指にホコリやゴミが付着していたり、鍵そのものにも汚れが付着してしまいます。
なので、定期的にメンテナンスを行ってあげないと、指紋認証が正しく反応しなくなることもあります。
子どもの成長によって指紋が変わる
小さいお子様だと指が小さくて、そもそも指紋認証が反応しないこともあります。
また、定期的にお子様の指紋を登録しなおす必要があります。子どもは日々成長しているので、それに合わせて指紋の大きさや形状が変化していきます。そうすると、最初は問題なく使えたのに、急に使えなくなることが考えられます。
その都度、再登録をしなくてはならないのでかなりの手間です。更に、登録した指にケガを負った場合も指紋認証は使えなくなってしまいます。
指紋が薄いなどの体質の問題
肌が乾燥したり、わずかな油分や水分が付着したりしているだけでも反応しない場合があります。特に女性は皮膚が薄いため、ちょっとしたことでもすぐに反応しなくなってしまう場合があります。
また、長いネイルをされている方は指紋認証の機械に指が入らないことがあります。わざわざ高額な指紋認証の鍵に交換しても、機能が使えないと意味がありませんよね。
なので、予め指紋認証が反応しにくいこともあるということは覚えておきましょう。
電池式だと電池交換が必要
指紋認証式には電動式と電池式の2種類があります。利便性が高く広く普及しているのは後者の電池式の方です。
しかし、電池式は定期的に電池交換を行わなければなりません。
もし交換を忘れ、外出中に電池切れを起こしてしまうと家の中に入れなくなってしまいます。
自宅に入れなくなってしまうおそれがあるというリスクは他のものより高いといえます。(ただし、非常用電源端子が外側に設置されている場合、そこに電池をセットすればドアを開けることは可能。または別途鍵穴から解錠できるものもあります。)
ピッキングのリスクがあるものも
指紋認証式のメリットを紹介した際に、鍵穴がないのでピッキングされる心配がなくて防犯性が高いと説明したものの、これには例外があります。
実は指紋認証式でも鍵穴が存在するものがあるのです。
なぜかというと、指紋認証の際に何度もエラーが出る場合や、機器の故障により開けられなくなった場合の非常用として、別の鍵開け方法を残しておくためです。
とりあえず、通常の鍵で解錠できるようにしておけば、認証エラーを起こしても家の中に入れなくなる心配はありません。しかし、ピッキングに弱いシリンダーだったりすると、「ピッキングされない」というメリットを失ってしまいます。
それを避けるには、鍵穴はピッキングに強いディンプルキーを採用しているものを選ぶのが賢明です。
ディンプルキー式は防犯性が高い分、費用も高くなります。
また、認証エラーがたびたび起こるようになると、指紋認証が面倒だと感じ、結局、通常の鍵を優先して使うことになってしまいがちです。そうなると、「鍵を持ち歩く必要がない」というメリットは薄くなってしまいます。
さらに、鍵を紛失した場合は、警察に届けを出したうえで、鍵穴と鍵を交換しなければなりません。手間とコストがかかり、結局何のために指紋認証式を導入したのかがわからなくなってしまいます。
緊急時に誰も入れなくなる
指紋認証式は確かに高い防犯性を誇っていますが、それが仇となる場合もあるので注意が必要です。
たとえば、自宅で一人暮らしをしていて病気で動けなくなったり、意識を失ったりしてしまうケースです。
もし、自分の指紋しか登録していなければ、誰も中に入れないので助けてもらうことができません。
一人暮らしの場合はもしもの事態に備えて、緊急時に駆けつけてくれそうな人の指紋も登録しておくのが良いでしょう。
指紋認証式を検討している人におすすめの鍵
指紋認証式の導入を検討していたものの、デメリットがどうしても気にかかるという人もいるのではないでしょうか。
そういう場合は他の電子錠を試してみることをおすすめします。
鍵を選ぶ際の参考になるよう、電子錠の主な種類や特徴などを紹介していきます。
暗証番号式
鍵を持ち歩きたくないのであれば、指紋認証式以外では暗証番号式の鍵がおすすめです。
錠に付いているテンキーで予め登録しておいた暗証番号を入力することで解錠を行います。
電池式なら工事の必要が無く、今の玄関ドアにも後付けができます。そのうえ、指紋認証式と違って認証エラーの心配がないというメリットがあります。
暗証番号を忘れるとドアを開けられなくなってしまうので、正確に暗記しておくか、人に見られない場所にメモをしておくことが必須です。
また、他人と一緒に家に入る際に横で暗証番号を読み取られるのが心配という人には、ランダムな数字を入力してから正しい番号を打ち込む機能を搭載しているものもあります。
さらに、家族がそれぞれ覚えやすい番号を設定したいという場合には、複数の番号を登録できる機種もあるので、必要に応じて選ぶのがよいでしょう。
ちなみに、相場価格は2万~10万円といったところで、指紋認証式と大きな差はありません。
カードキー式
防犯性の高さにこだわりたいのであればカードキー式もおすすめです。
カードをかざして開錠するタイプの鍵で、カードに埋め込まれた磁気情報やIC情報を読み込んで解錠を行いますので、従来の鍵のようにピッキングを行うのは物理的に不可能です。
電池式なら工事は不要で、相場価格は3.5万~7.5万円程度と指紋認証式や暗証番号式に比べると低価格です。
かざすだけで開錠されるので、回す手間がいらないこともメリットといえるでしょう。
ただ従来の鍵と同じで持ち歩く必要がありますし、破損しやすいので保管方法には十分に気をつけなければなりません。
▼関連ページ指紋認証の鍵はメリットとデメリットを考えて交換しよう
防犯性や利便性を高めるための鍵は決して安くはありません。
そのため、購入後に失敗したと後悔しないためにも、玄関の鍵に最も求めているのは何かをよく考える必要があります。
たとえば、「セキュリティを一番に強化したい」、あるいは「鍵を管理する煩わしさから解放されたい」といった具合です。
そのうえで、優先事項に見合った鍵を選ぶようにしましょう。指紋認証や暗証番号、カードキーの鍵に交換したいということでしたら、鍵猿にご相談ください。
鍵猿では、上記の電子錠への交換も可能です。お客様のご要望を伺ったうえで交換いたしますので、相談からしたい場合でも承ります。
鍵のことで何かお困りのことがあれば、鍵猿までお気軽にお問い合わせください。
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