シャッターを鍵交換する際の注意点!交換方法や費用相場などを解説


目次
車庫や物置は、大切な愛車や品物を保管するのにとても便利なスペースです。しかし、これらの扉がシャッターの場合、防犯性を考えるとしっかりとしたシャッター鍵を取り付ける必要があります。
ところで、シャッター鍵を何らかの理由で交換しなければならないとき、DIYで交換することはできるのでしょうか。今回はシャッター鍵を交換すべきタイミングやDIYで交換する方法、費用、シャッター鍵の種類について解説します。
シャッターの鍵交換をすべきタイミングとは?

たとえシャッター自体に異常が見当たらなくても、シャッター鍵の修理や交換が必要になるケースがあります。また、今は問題なく施錠・解錠ができていても、気が付かないうちに不具合が進んでいるかもしれません。
では、シャッター鍵を交換すべきタイミングとは、一体どのようなときなのでしょうか。ここでは、シャッター鍵を交換しなければならないケースについて、大きく2つに分けて解説します。
シャッターの鍵が壊れてしまった
交換すべきタイミングの1つめは、シャッター鍵が壊れてしまったケースです。壊れてしまう原因として、シャッターの鍵穴部分にごみやほこり、砂などの異物が詰まってしまうことが挙げられます。
シャッターの多くは屋外に設置されるため、雨や風などによって運ばれてきたごみやほこりが侵入しやすいのです。また、トラックやフォークリフトなどが行き交う倉庫では、粉塵が多く発生することもあるでしょう。
なお、これらは自然現象が主な原因ですが、何者かのいたずらによって異物を詰められたというケースも少なくありません。
悪質なケースだと、鍵穴に接着剤を注入された事例もあり、鍵が抜けなくなるので挿す前には確認が必要です。いずれにせよ、鍵を挿すときや回すときに違和感があれば、無理をせずに鍵屋に依頼するのもひとつの方法です。
鍵がうまく回らないからといって強引にこじ開けようとすると、壊してしまう可能性があります。異物が詰まる程度なら修復可能かもしれませんが、壊れた場合は交換するしか方法はありません。施錠できない状態では空き巣などに狙われるため、さらなる被害を防ぐためにも、早めに新しい鍵に交換しましょう。
シャッター鍵の老朽化
シャッター鍵の老朽化も、交換すべきタイミングです。たとえば、鍵穴が錆びてしまったり、サムターン(内鍵)がずれたりするなど、鍵には経年劣化がつきものです。今は開閉できているかもしれませんが、近いうちに完全に壊れてしまう可能性も考えられます。
特に古いシャッターの場合には、壊れてから慌てるのではなく、早めに交換しておいたほうがいいでしょう。持ち歩いている鍵そのものが劣化している場合もあります。
金属でできている鍵は、長い間使っていると摩擦で削れたり衝撃で曲がったりして劣化してしまいます。摩耗や歪みなどが起きた鍵は、放置しておくと鍵穴に入りにくくなるだけでなく、挿さっても回らなくなる可能性もあります。
なお、鍵の寿命はおよそ10~15年とされています。これ以上長い期間にわたって使い続けているようなら、経年劣化によって故障する可能性もあるため、シャッターが開け閉めできなくなる前に早めに交換しておきましょう。ちなみに、鍵だけでなくシャッター本体の老朽化にも注意しなければなりません。
たとえば、シャッター本体が曲がってしまうと、ラッチ(留め具)がうまく機能せず鍵の施錠・解錠ができなくなります。もしもシャッター本体の痛みや老朽化も進んでいるときには、鍵だけでなくシャッターごと交換することをおすすめします。
シャッター鍵の種類
新たに取り付けるシャッター鍵は、具体的にどのようなものがおすすめなのでしょうか。主に使われるシャッター鍵には3種類あります。種類によって価格や防犯性能の高さが異なるので、用途などに合わせて種類をよく検討しておきましょう。
ここでは「ディスクシリンダー」「ピンシリンダー」「ディンプルシリンダー」の3つを紹介します。
ディスクシリンダー

ディスクシリンダーは1970年代に多く製造されたシャッター鍵で、一般的に広く普及しているタイプです。古いタイプのシャッターに多く採用されています。
特徴は、鍵穴が「く」の字型になっていて、鍵の形状がのこぎりのようにギザギザしている点です。作りが非常にシンプルで大量生産が可能なので、安価で手に入るのがメリットといえます。とはいえ、古い技術の鍵であるため、ピッキングの被害に遭いやすいのが難点です。
合鍵を作るのも容易で安価かもしれませんが、正直なところ防犯性を考えた場合には、新たなシャッター鍵としてディスクシリンダーを採用するのはおすすめできません。
ピンシリンダー

ピンシリンダーは、シャッター鍵だけでなく住宅用の鍵などにも広く使われる、標準的な種類の1つです。シリンダー内部に複数のピンが内蔵されており、挿し込んだ鍵の溝とピンが合うことで施錠・解錠できる仕組みになっています。
このあとで紹介するディンプルシリンダーキーに比べて合鍵を作りやすいという点においては、非常に便利といえます。しかし、その分防犯性能についてはディンプルシリンダーに劣ります。なお、ピンシリンダーはアンチピッキングピン搭載であればピッキングによって不正開錠される可能性は低いものの、鍵穴破壊には弱いため過信は禁物です。
ディンプルシリンダー

3つの中でもっとも防犯性能が高いのが、ディンプルシリンダーです。ディンプルとは英語で「えくぼ」や「くぼみ」の意味で、鍵本体の表面に大きさの異なるくぼみが複数あるのが特徴です。
シリンダー内部のピンによって施錠・解錠をコントロールしている点はピンシリンダーと同じ仕組みですが、ディンプルシリンダーのほうがピンの方向や本数が多いためより複雑な構造です。また、このタイプの鍵はプロである鍵業者でも複製が難しいといわれており、非常に防犯性能に優れています。
このように防犯上のメリットが多いディンプルシリンダーですが、一方で合鍵作成の費用が高いというデメリットがあります。メーカーに直接発注する場合は1週間前後、もしくはそれ以上かかってしまいます。とはいえ、第三者に鍵を複製されるリスクを最小限に抑えることができるのは、やはり大きなメリットといえるでしょう。
シャッターの鍵の仕組み・構造

シャッターの鍵の仕組みは比較的シンプルで、シャッタースラットに固定されている錠の部分を鍵で回す事で、左右のラッチ(掛け金)を外す事によって開錠し、またラッチを引っ掛ける事で施錠を行っています。
なお、シャッターの錠の両サイドには、長いアームのロックバーが伸びている状態で、左右のアームはシャッターレールまで届くようになっており、両端にラッチがついています。
このラッチが中央の錠の開け閉めで動いて、シャッターレールの穴に引っ掛かるようになっています。
シャッターの鍵交換をする際の注意点

自分でシャッターの鍵を交換するにあたって、注意するべき2つのポイントがあります。
「早く鍵を替えたい」という思いから、焦って鍵交換を行うと思わぬトラブルに繋がってしまう場合がありますので、まずは落ち着いて注意点をご確認ください。
値段の安さで中古品を選ぶと防犯性能が落ちる
シャッターの鍵を交換する上で、なるべく値段は安く抑えたいものですよね。
しかし、値段が安いというだけで、旧式や中古の鍵を選んでしまうと、せっかくの鍵交換が逆効果になってしまいます。
というのも、旧式の鍵は仕組みが単純であり、その分不正解錠の手口が多数出回っているため、ほとんど防犯性能には期待できないからです。
なお、2000年以降は安価で改良された鍵が普及していますので、費用を気にされる場合は、ピッキング対策済みの安価なモデルを購入される事をお勧めいたします。
シャッターに適合する鍵が必要
シャッターの鍵には扉と一体型になっているものがあり、これを鍵交換する場合はシャッターごとの交換となるので、事前に一体型かどうかを確認しておきましょう。
なお、古いシャッターだと鍵の部品の生産が終了していたり、製造メーカーがなくなっているといった場合もあり、この場合もやはり既存の鍵と寸法や構造が適合せず、シャッターごとの交換となってしまいます。
シャッターの鍵交換を自分で(DIY)行う方法
条件次第では、シャッターの鍵交換を自分で行うことが可能です。ここからはシャッター鍵をDIYで交換できるかどうかを確認する方法や、交換する手順について解説します。ただし、DIYでは難しいと判断した場合には、業者に依頼したほうがスムーズだということは覚えておきましょう。
鍵の種類をチェックして交換可能か確認する

シャッター鍵をDIYで交換する際には、事前に交換可能な種類なのかどうかをチェックしなければなりません。では、具体的にどのような種類が交換可能なのかを見ていきましょう。
シャッター一体型の鍵は交換できない
まず、シャッターと錠前が一体化しているタイプかどうかをチェックします。もしシャッター一体型になっている場合は、鍵の交換はできません。鍵を交換するためには錠前部分をシャッターから取り外しをする必要がありますが、そもそもシャッター一体型は錠前を外すことができないからです。
新たにシャッターを設置する場合には、将来的に錠前だけを交換しなければならない可能性を考え、一体型シャッターは避けたほうがよいかもしれません。
古いタイプのシャッター鍵は注意
古いシャッター鍵のケースでは、DIYで交換するのは避けたほうが無難でしょう。なぜなら、メーカーの部品保有期限が過ぎてしまい、交換用のパーツが手に入らない可能性があるからです。
なお、古いシャッターの場合、今はまだシャッター鍵に異常が起きていなくても、劣化状態や鍵の種類によってはピッキングされやすいなどの問題があります。
たいていは別の新しい錠前と交換できますが、サイズ測定を間違えると交換できなくなってしまうため、専門知識がない人だと難しいでしょう。
シャッター鍵の交換手順
シャッター鍵をDIYで交換可能だと確認できたら、部品や工具を揃えて作業に入りましょう。ここからは、シャッター鍵を交換する具体的な手順を解説します。
シャッター鍵を外す

最初に、古いシャッター鍵の錠前を取り外す作業から始めます。この際、シャッターを作業がしやすい高さまで上げて固定しておくとスムーズです。
- 錠前の左右に付いている錠前とシャッターを固定しているビスを外しましょう。
- 錠前本体のサムターン(内側から開閉するためのつまみ)付近のビスを外すと、錠前をシャッターから外せるようになります。
- 錠前本体を外すと、シャッターの外側にある化粧座も同時に外れます。
新しいシャッター鍵を取り付ける

新しいシャッター鍵を取り付ける作業は、取り外しと逆の手順になります。
- 取り付けを始める前に、本体と化粧座を留めているビスを外しておきましょう。
- シャッターの外側から化粧座を取り付けます。ビスで固定する前に外れてしまわないように、テープ(ガムテープがおすすめ)で固定しておくと作業がしやすいです。
- シャッターの内側から錠前の本体をビスで取り付けます。取り付けが終わったら、今度はサムターンを回して錠前のアームを伸ばし、シャッター側のアームとビスで連結します。
- 外側の化粧座に貼ったテープをはがし、鍵はスムーズに操作できるか、シャッターは問題なく開閉できるかを確認すれば作業完了です。
シャッター鍵を交換する費用相場は?
シャッター鍵をDIYで交換する場合、作業代はかからず部品代だけなので安価で済みます。部品代は交換するシャッターの種類によりますが、安価なものだと3000円以下で購入できます。
とはいえ、金額にこだわって安い鍵に交換するのはあまりおすすめできません。高価なものほど、防犯性が高い傾向にあります。特に愛車や大事なものを保管している場合は、多少値段が高くても防犯性が高いシャッター鍵をおすすめします。
鍵修理の専門業者に依頼したときの料金相場は、部品代を含めて1万5000円~が目安です。ご自身で交換するよりは高くなってしまいますが、プロの手で確実に交換してもらえるというメリットがあります。特にこれまで鍵交換をしたことがない人や慣れていない人にとっては、業者に依頼することでかなりの時間と労力を節約することができるでしょう。
ちなみに、作業の手間がかかる電動シャッターの鍵交換の場合は、通常のシャッター鍵よりも料金が高くなります。また、業者の所在地によっては出張費が多く発生する可能性があるので、できれば全国各地に拠点を持っている業者がおすすめです。
シャッターの鍵の交換費用
安価なタイプでDIY | 3,000円以下 |
鍵の専門業者に依頼 | 15,000円~(部品代含む) |
シャッター鍵を交換するなら鍵猿におまかせ!

シャッター鍵は、条件さえ揃えばDIYで交換することは可能です。しかし、失敗を避けるために重要なのは、事前に「交換可能な状態かどうか」の確認を怠らないことです。正しい手順で作業すれば、確かにDIYで交換することができます。
自信のない方や、確実にシャッターの鍵交換をしたい!という場合はぜひ鍵屋の鍵猿にご依頼ください。経験豊富なスタッフが誠意を持って対応いたします。
365日受付対応しておりますので、まずはお気軽にお電話にてご相談ください。※受付時間8:00~23:00
シャッターの鍵のメンテナンス方法
シャッターの鍵は設置場所やその構造上、雨風にさらされやすく、長持ちさせる為のメンテナンスについては、通常の鍵以上に細かい配慮が必要です。
メンテナンス方法としましては、掃除機のノズルを鍵穴に押し付けてゴミやホコリを吸い出す、掃除機やブラシでキーに付いた汚れや異物を除去する、滑らかな動きを保つ為に定期的に潤滑剤を注入するなどです。
このようにして、鍵の動作不良を予め防ぐようにしましょう。
シャッターの鍵交換・鍵修理に関するよくある質問
お店が閉まった時間に交換してほしいのですが、夜遅くても大丈夫ですか?
鍵屋鍵猿では夜間の出張にも対応しております。
なお、受付時間は朝の8時~夜の23時までとなっておりますので、お気軽に弊社のコールセンターまでお電話ください。
シャッターの鍵が固くなってきました。市販の油をさしても大丈夫ですか?
鍵穴に市販の潤滑油(シリコンスプレー、CRC等)をさしてしまうと、その油が鍵穴の中に残ってホコリがつき、故障の原因となってしまいます。
必ず、鍵穴専用の潤滑剤をお使いください。また、鉛筆の黒鉛でも代用可能です。
シャッターの鍵を紛失してしまいました。鍵交換した方がいいですか?
鍵を紛失してスペアキーがあったとしても、もし、紛失した鍵が空き巣などの手に渡っていた場合、侵入されて窃盗などの被害に遭ってしまう可能性があります。
鍵の紛失に気付いたら、なるべく早くに交換される事をおすすめいたします。
防犯性の高いシャッターの鍵はどんなもの?
昔ながらのギザギザした形状の鍵は「ディスクシリンダー」というタイプで、防犯性が非常に低いです。
一方、キーの表面にくぼみが沢山ある、「ディンプルキー」は防犯性が高いので、もしシャッターの鍵がディスクシリンダーの場合はこちらに交換する事をお勧めします。
シャッターの鍵の寿命はどのくらい?
シャッターの鍵の耐久年数は約10年です。
もちろん、20年30年と使い続けられているシャッターもありますが、10年が一つの目安であり、10年以上ご使用のシャッターの鍵に不具合が生じた場合は、寿命である場合が多いので、交換をご検討ください。