ドアノブの交換を自力で!ドアノブの選び方・交換の方法をご紹介
この記事でわかること
- 自力(DIY)でドアノブを交換する方法
- 新しいドアノブの選び方
- ドアノブ交換についてのよくある疑問
- 業者でのドアノブ交換の費用相場
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
劣化して使いづらくなったなどの理由から、ドアノブの交換を検討している人もいるでしょう。ドアノブは、ポイントをおさえていれば自力で新しいものに交換することも可能です。
ここでは自力でドアノブを交換するために必要な道具や事前に確認すべきポイント、選び方や交換の方法など、おさえておきたい事柄を詳しくご紹介します。
目次
ドアノブ交換(DIY)に必要な道具
読みは「ディーアイワイ」で、「Do It Yourself」の略語であり、素人が自分自身で何かを作ったり 修繕したり、あるいは日曜大工を行う事を指します。 第二次世界大戦後のロンドンにおいて、廃墟になった町で元軍人たちがこの言葉を合言葉として、町の再建に取り組んだのが始まりとされます。
ドアノブにはさまざまな種類がありますが、基本的な交換方法はそれほど大きく変わらず特殊な道具も必要ありません。
以下の道具があれば交換可能です。
必要な道具
プラスドライバー・マイナスドライバーは、ねじ山をつぶしてしまわないよう適切な大きさのものを用意しましょう。
円筒錠のノブに必要
円筒錠のドアノブを交換するときは、キリなどの細く硬いものが必要です。ドアノブが他のタイプであれば必要ありません。
キリ(錐)一種で、何枚も重ねた紙を刺し通して小孔(穴)を空ける為に用いる道具の事です。
隙間の調整用
パテや割りばし、木工用ボンドは、取付穴やフロントの隙間を調整するために必要です。
パテ
フロントの上下に隙間ができてしまったときはパテで埋めることで固定できます。
凹みや穴などを埋めて下地を平らにする為に、下地処理の際に使うペースト状の充填剤です。
割りばし、木工用ボンド
ドアノブを交換しようとしたら取付穴が大きくなってビスがうまく閉まらないことがあります。そのような時に使うのが割りばしと木工用ボンドです。
- 割りばしを取付穴に入るサイズに削る
- 割りばしに木工用ボンドをつけて差し込む
- 飛び出した部分をカットすると穴がきれいに埋まります
ボンドが完全に固まってから、そこに小さな穴を開けることでビスがしっかり閉まるようになります。
ドアノブ交換でやりがちなミス
自力でドアノブの交換をする際、やってしまいがちなミスがいくつかあります。どのような失敗があるのかを知って交換時のミスを防ぎましょう。
サイズを間違えて取り付けられない
よくあるのが購入した新しいドアノブのサイズが合わずに取り付けられない失敗です。ドアノブは複数のメーカーから多種多様なデザイン・サイズが非常にたくさん出ています。
同じメーカーであっても、型番が違えばサイズも異なるため取り付けられないことが多いです。ドアの開く方向が右か左かでも違うため、その点も確認する必要があります。
新しいものを購入する際は、サイズを正確に測っておきましょう。
サイズの測り方は、当記事の「サイズを確認」を参照。
取り付け方を間違える
ドアノブのサイズは問題なくても、取り付け方そのものを間違えてしまえば交換できません。
ドアの側面にあるフロントプレートを見ると、三角の部品がついているはずです。これをラッチといい、ドアノブに連動して動きます。ノブを回せばラッチが引っ込んでドアを開けることができ、ノブを戻すとラッチが出てドアが閉まるしくみです。
もしラッチが正しい向きで取り付けられていないと、ドアが閉まらず自然と開いてしまったり、閉めることができなくなる場合もあります。
そのため、取り付けるときはラッチの向きを十分に確認することが大切です。ドアが閉まる向きに、ラッチの傾斜している面が向くように設置しましょう。たとえば、外に向かって開くドアは、当然外から家のなかに向かって閉まります。
このドアの場合、ラッチの傾斜がついている面が家の内側を向くように設置するのが正解です。
ドアノブの選び方
ドアノブはたくさん種類があるだけに、どのように選べば良いか迷うものです。ドアノブを選ぶ際には使い勝手を考慮することも必要かもしれません。
例えば古い家では玄関のドアや勝手口のドア、室内ドア等あらゆるドアに、丸いタイプ(玉座・握り玉)が使用されていることが多いですが、利便性のことを考えるとレバーハンドル(ハンドルを下げるだけでドアを開けることができるタイプ)や、プッシュプル(押したり引いたりすることで解錠できるタイプ)に交換することも一考の余地があるかもしれません。
小さなお子様や年配の方でも力を入れずに開閉できるようになります。ここからは、ドアノブの選び方について知っておくべきポイントを説明します。
現在のドアノブの種類を確認
今使っているものと全く同じドアノブに交換するのであれば、メーカー名と型番だけわかれば問題ありません。
どちらもフロントプレートに刻印されているので確認してみましょう。
下記が鍵に使用される主流メーカーです。
ドアノブ錠の主なメーカー
ドアノブ・レバーハンドルは鍵と近い部材である事から、鍵のメーカーによって生産販売されている場合が多いです。
よく使用されているメーカーとしては、下記のようなものあります。
メーカー一覧
・MIWA(ミワ)/美和ロック
・GOAL(ゴール)
・ALPHA(アルファ)
・U-SHIN SHOWA(ユーシンショーワ)
・WEST(ウエスト)
・GIKEN(川口技研)
・AGENT(エージェント)
・NAGASAWA(長沢製作所)
・YKK AP(ワイケイケイエイピー)
・TOSTEM(トステム)など
メーカーと型番から交換部品を選ぶと失敗しにくい
例えば、経年劣化して調子が悪いドアノブやレバーハンドル交換をされたくて、今お使いのドアノブ・ドアレバーと全く同じものに交換する場合は、ドア側面のフロントプレートに刻印されている、メーカー名と型番さえわかれば問題はございません。
しかし、元々使っていたドアノブ・ドアレバーとは別の種類のものに交換されたいのであれば、適合する部品を選定する為にも、取り付けるドアの必要な箇所のサイズを正確に測っておく必要があります。
ドアノブのサイズを確認
現在のドアノブが廃番になっていたり、ドアノブをレバーハンドルに交換したい時などもあるでしょう。
そうした際、異なる種類のドアノブへ交換することになるため、現状の設置穴や部品と合うかどうかしっかりと確認してから選ぶことが重要になります。
以下のサイズを正確に測り、忘れないようメモしておきましょう。
-
ドアの厚み
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フロントプレートの幅と長さ
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ドアの端からドアノブの中心部分までの長さ(バックセット)
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フロントプレートを止めているビスとビスの間隔の長さ(ビスピッチ)
交換したいドアノブの種類を選ぶ
今と同じ仕組みのドアノブへ交換するか、または別の種類へ交換したいときは、以下のタイプを参考にしてみてください。
ノブの種類
玉座…握って回すタイプで、握り玉とも呼ばれる
レバーハンドル…レバーを下げてドアを開けるタイプ
プッシュブル錠…押し込むか引っ張るかで開閉するタイプ
錠前の種類
玉座やレバーハンドルは、ノブの部分以外にも錠部分によってさらに以下の種類に大別されます。
チューブラ錠…表面にビスが見えているのが特徴。玉座・レバーハンドルタイプもある。ラッチのみで鍵を閉めるため、室内錠として使われる。ノブがなくサムターン(内側のつまみ)のみという場合もある。
円筒錠…表面にビスがなく、握り玉の根元に小さな穴がある。 チューブラ錠と同じくラッチのみで鍵をしめる室内向けの錠。 内側にはプッシュ式のボタンかサムターンがある。
インテグラル錠…ドアの側面にラッチボルトとデッドボルトがある。
表示錠…施錠・解錠の状態がわかる表示窓がついており、主にトイレの鍵として使用される。錠の種類は、チューブラ錠・円筒錠・インテグラル錠タイプもある。
ドアノブを交換する手順
まずは、既存のドアノブを取り外します。ドアノブを外す際は、メーカーや種類によって多少の違いはあるものの、基本的には次の順で外します。
-
内側のノブ
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外側のノブ
-
ラッチボルト(ラッチのついたT字型のパーツ)
どのドアノブもビスを外す必要がありますが、中には年月を経て固くなりうまく回せないことがあります。
無理やりドライバーで回すとビスの頭の溝が傷み、いわゆる舐めた状態となって外せなくなるため注意が必要です。ビスが固着して外せないときは、潤滑スプレーを吹きかけてしばらく待ち、緩んでから外すようにしましょう。
ビスの頭がつぶれてしまったときは、滑り止め液を使うと外せるようになることがあります。
ここでは玉座タイプのドアノブの外し方を種類別に説明します。
まずチューブラ錠を外す場合の手順です。
このタイプは表面にビスが見えているため、まずはドライバーで全てのビスを外しましょう。
すると握り玉部分を引き抜くことができます。内側も外側も同じように外しましょう。
次にフロントプレートのビスも外し、ラッチボルトを引き抜きます。これもビスを外せば引き抜けます。
チューブラ錠は比較的シンプルな構造をしているため、取り外しの際それほど複雑な手順を必要としません。
円筒錠のドアノブは握り玉の根元に小さな穴があります。ここにくぎや千枚通しなどの細いものを差し込んで押し込んでみましょう。
何度か押し込んで探ると、軽く沈むポイントが見つかります。そのポイントが見つかったら、押し込みながら握り玉を引っ張ると引っかかりが外れて引き抜けます。
あとに丸座が残るので、切り欠け部分にマイナスドライバーの先端を差し込んで浮かせると外すことができます。
次に台座のビスも外すと外側のドアノブも引き抜けるはずです。
内側・外側のドアノブがきれいに外せたら、ドア側面のフロントプレートのビスも外し、ラッチボルトを引き抜きます。
インテグラル錠はノブと丸座が一体になった構造をしているため、比較的簡単に取り外せます。
まず内側のドアノブ根元についている丸座をつかんで反時計周りに回しましょう。すると丸座ごと握り玉が緩んで取り外せます。
外せば台座についたビスが露出するので、こちらのビスも全て取り外します。外側のドアノブが外せるようになるので、ゆっくり慎重に引き抜きましょう。
最後にドア側面のフロントプレートのビスを全て外しラッチボルトを引き出します。
ドアノブを取り付ける場合は、外したときと反対の手順を踏みます。
順番はこちらです。
-
ラッチボルト
-
外側のノブ
-
内側のノブ
取り付けの際もラッチの向きに注意しましょう。ドアの閉まる方向にラッチの傾斜面が向くようにつけることが重要です。うっかり反対につけると閉まらなくなりますので慎重に作業しましょう。
それでは、玉座タイプのドアノブの取り付け手順を種類別に紹介していきます。それほど難しいものではないのでDIYでも交換可能です。
チューブラ錠は比較的シンプルな手順です。まずはラッチの向きをしっかり確認しながらラッチボルトを入れます。
フロントプレートを差し込み、上下2カ所をビスで留めましょう。
次に外側のドアノブをドアの穴に差し込み、上下2カ所をビスで留めましょう。ドアノブにも外側用と内側用があるため、間違えないよう注意が必要です。念のためドアノブを回してラッチが連動するか確かめておきましょう。
次に内側のドアノブを差し込み、上下2カ所をビスで留めます。再度ドアノブを回して、ラッチがスムーズに動くか確かめましょう。がたつくようであればビスを締め直して調整することが必要です。
円筒錠を取り付けるときも、最初にラッチボルトを差し込みます。ラッチの向きを間違えないよう注意しましょう。上下2カ所のビスで留めます。
次いで外側のドアノブを差し込みます。外側のドアノブにはラッチボルトと結合させる部分があるので、うまくはめ込みましょう。結合部が噛み合ったらドアノブを回してラッチがスムーズに動くことを確認しておきましょう。
次に内側の丸座裏金をはめ込んでビスで留め、さらに丸座をはめ込みます。このとき丸座の切り欠け部分と裏金の突起部分が噛み合うように注意が必要です。最後にノブをはめ込んだら完成です。
インテグラル錠も、最初にラッチの向きに注意してラッチボルトを取り付けビスで留めます。
次に外側のノブを差し込みます。内側の丸座裏金をはめてビスで固定し、最後にノブを取り付けます。外側のノブの角芯が出ているので、そこに内側のノブの裏側にある四角い穴を合わせてはめ込みましょう。
最後に丸座をしっかり締めて完成です。
ドアノブ交換のよくある質問
お風呂のドアノブが錆びついて外せない場合どうしたら良いでしょうか?
ドアノブが錆びて外せない場合は、ドアノブを切断し錆取りスプレーを使用することで解決できるかもしれません。
ノコギリまたは電動工具を用いてドアノブの根元の方から切断し、錆によって固まっているネジや台座に錆取りスプレーをかけます。
上手くいけば外しやすくなる可能性もありますが、ノコギリなど危険を伴う作業となりますのでケガには注意しましょう。それでも外せない、自分でやるのは不安といった場合は弊社にご依頼ください。
ドアノブのネジ山がつぶれて交換できません。
「ネジすべり止め液」を使用することで対処できる可能性があります。
ネジ山がつぶれてドライバーで回しても空回りしてしまうといった症状の時は、ホームセンターやネットでも売っている「ネジすべり止め液」をネジ山に数滴付けてみましょう。
ドライバーとネジが上手く合って回る可能性があります。
鍵なしのドアノブから鍵付きのドアノブに交換したい時はどうしたら良いですか?
しっかりと交換するなら鍵屋にご依頼ください。ご自身で簡単に交換するなら「ラッチを固定することで施錠するタイプ」のドアノブに交換することをおすすめします。
鍵なしのドアノブからラッチを固定タイプに交換する場合は、穴を開けなくても取り付けできる可能性が高いです。
自分でドアノブ交換が難しそうなら専門家に連絡を
ドアノブの交換は、正しいサイズのものを購入し手順をおさえて行えば自力でも可能です。とはいえドアノブには非常にさまざまな種類があり、中には複雑な構造のものもあります。
自力で交換するのが難しそうだと感じたときは、無理せず専門家に相談しましょう。
鍵業者でドアノブを交換する際の費用相場
鍵業者でドアノブを交換する際の費用相場は以下のようになります。
- ドアノブ交換:11,000円~(+部品代)
- ドアノブ修理:8,800円~
注意点としましては、料金は業者より提案される、ドアノブの種類、バリエーション(鍵付きのドアノブやサムターンタイプのレバーハンドルなど)によって異なってまいります。
ですので、ドアノブ・ドアレバー交換をご検討の際は、最低でも3社以上で相見積もりを取っていただく事を、強くおすすめいたします。
弊社でももちろん、ドアノブ・ドアレバーの交換に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
部屋やトイレなどのドアノブ交換は鍵屋鍵猿におまかせ
鍵屋の鍵猿では全国の幅広いエリアで、シリンダー錠の交換はもちろん、ドアノブ交換にも対応しております。
「部屋のドアレバーを交換してもらいたい。」、「マンションの玄関のドアノブを取り替えてほしい。」、「トイレのドアノブを握り玉からハンドルレバーのタイプに付け替えたい。」、「浴室のドアレバーを入れ替えてもらいたい。」、「故障してしまったレバーハンドルを新品に替えてほしい。」など。
鍵屋鍵猿では、ご自宅やオフィス事務所、店舗・テナントといった建物全般のドアノブ交換にも対応しております。
また、ドアノブ交換の現場へ伺う鍵猿のサービススタッフは、独自の厳しい技術研修とサービスマナー講習を修了しており、親切・丁寧な対応を心掛けております。
ドアノブ交換はどうぞご安心の上で、鍵屋鍵猿までご依頼ください。
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