種類によってやり方はさまざま!ドアノブの外し方を徹底解説


目次
ドアノブの修理や交換をする際、まず行う必要があるのが「取り外し」です。取り外す作業は一見簡単そうに見えるかもしれませんが、実は意外と難しい部分もあります。特に、はじめて挑戦する人は、必要な工具類や基本的な手順なども知っておいた方がいいでしょう。この記事では、ドアノブの取り外し方や注意点などについて解説していきます。
ドライバー以外にもある?ドアノブを外すのに必要なもの
準備物

ドアノブを外す際には、あらかじめ準備しておくものがいくつかあります。
ドアノブの種類にもよりますが、以下の工具が必要です。
- ドライバー
- キリ
- 六角レンチ
ドアノブを外すためにまず必要になるのがドライバーです。ドライバーにはプラスドライバーとマイナスドライバーがあり、ネジ山の種類やサイズに応じて使い分けます。
また、ドアが円筒錠のタイプであれば、キリが必要になる場合もあります。
他に、ドアノブを外すときによく使われる工具類といえば、六角レンチです。六角レンチとは、その名の通り六角形の細長い棒状の工具で、サイズが合ったものでなければ緩めたり締めたりすることができません。太さの違うものを6〜9本のセットにして売られていることが多いので、それを購入しておくといいでしょう。
工具類は、ホームセンターやDIYショップでまとめて買えますが、ドライバーや六角レンチ、キリなどは100円ショップでも十分使えるものが購入できます。他にも工具類にはさまざまな種類がありますが、最低でもこの辺りを用意しておけば、一般的なドアノブなら外すことは可能です。
種類によって違う!ドアノブの外し方
ドアノブの外し方は、種類に応じてさまざまに異なります。ここからは、ドアノブの種類とそれぞれのはずし方を紹介していきます。
チューブラ錠
チューブラ錠とは、ドアノブを回すとラッチボトルが出たり入ったりし、それだけで開閉できるタイプです。本締りはなく、よく室内のドアに使われています。形状は丸型以外にレバーハンドルもあります。また、施錠できないタイプもあれば、内側からのみ施錠できるものや外からも施錠できるタイプなどさまざまです。
チューブラ錠を外す際の手順は以下の通りです。チューブラ錠は、基本的に内側と外側のネジを緩めドアノブを外すだけです。内側も外側も同じ要領で、比較的簡単に外せます。
- ドアノブと丸座が固定された上下のネジを緩めて外していきます。そのまま外側のドアノブを引き抜きます。
- 同じような要領で内側のドアノブも外していきましょう。固定されている上下のネジを緩めていけば外すことができます。
- ドアノブが外せたら、次はドア側面にあるラッチケースのネジを外して、そのままラッチケースを引き出します。
円筒錠

円筒錠も、仕組みは基本的にチューブラ錠と変わりません。開閉をラッチボトルだけで操作するタイプで、内側からプッシュボタンで施錠し、解錠にはキーを使うのが一般的です。
ドアノブごともぎ取られる可能性があるなど、防犯性は高いとは言えません。昔に比べると使われていることは少なくなっており、勝手口などで見ることがあるかもしれません。
チューブラ錠と似ていますが、円筒錠はチューブラ錠とは違い、丸座がネジで固定されていません。あるのは、内側のドアノブの付け根部分の小さな穴だけで、これが特徴といえます。
円筒錠を取り外す際の手順は以下の通りです。
- 内側のドアノブの付け根部分にある穴にキリなど先端が細いものを差し込み、そのままドアノブを外します。
- 丸座の側面を見ると溝が確認できるので、その溝にマイナスドライバーを差し込んで手前に持ち上げるようにして丸座を外しましょう。
- 丸座が外れると、ドーナツのような形状の丸座裏金が出てきます。次に固定されているネジを外していくと、丸座裏金と外側のドアノブを外すことができます。
- ドア側面のラッチを固定しているネジを外してラッチを引きぬけば完了です。
インテグラル錠

インテグラル錠には鍵穴がついており、その点については円筒錠と似ています。キーを使って施錠と解錠ができ、内側はプッシュボタンではなくサムターンになっています。ラッチボルトだけではなくデッドボルトがついているのが特徴です。
取り付け可能な扉にも幅があるため、さまざまなドアに使われています。インテグラル錠は丸型とレバーハンドルの両方があり、玄関や勝手口、室内などで使用されることが多いドアノブです。
インテグラル錠を外す際の手順は以下の通りです。インテグラル錠は、丸座が固くて緩みにくい場合があるので、念のためプライヤーを用意しておくと安心です。プライヤーはペンチに似た工具ですが、詳しい特徴は改めて説明します。
- 内側のドアノブの丸座を反時計回りに回して外していきます。
- 丸座裏金を固定している上下左右の4つのネジをプラスドライバーでゆるめて、丸座裏金を取り外していきましょう。
- 外側のドアノブを引き抜きます。
- ドアの側面を見ると、錠ケースを固定している上下のネジが確認できるので緩めていき、錠ケースを引き抜けば作業完了です。
レバーハンドル

レバーハンドルとは、持つところが丸型をした握り玉ではなくレバーになっているドアノブのことです。鍵のないものや鍵付きのものなどさまざまで、玄関から室内まで幅広く使われています。
レバーハンドルを外す際の手順は以下の通りです。レバーハンドルには、ハンドル部分と台座が別々になっているタイプもあります。その場合、台座の取り付けネジがカバーに隠れてしまい、見えにくい状態になっていることもあるので注意が必要です。
- ドアノブの外側台座にあるネジをプラスドライバーで緩めましょう。この部分のネジを外せば、外側のドアノブが引き抜けます。
- 内側台座を固定しているネジも緩めていきましょう。十分緩んだらネジを取り外し、内側のドアノブを引き抜いておきます。
- ドア側面にあるフロント部分のネジを外してラッチを引き抜いていけば作業は完了です。
穴やネジがないドアノブの対処法について
ネジが表面に見えているドアノブなら比較的外しやすいですが、ネジや穴がない状態のドアノブというものも存在します。
プライヤーを使用する

穴やネジがないドアノブは、大きめのプライヤーを使って丸座を掴み回していくと外すことができます。ただし、プライヤーの先はギザギザになっており、それによってしっかり挟む仕組みになっています。そのため、ドアに傷がつきやすいのが難点です。傷がつくのを防ぐには、タオルや布巾など布を当て、その上から作業するようするといいでしょう。
プライヤーとは、ものを挟んだりひねったりする際に便利な工具のことです。ペンチに形状は似ていますが、大きめのものを扱うときによく使われます。プライヤーでできることは、「挟む、つかむ、切る」の3つで、ペンチとの大きな違いは「開く幅が調整できること」です。
マイナスドライバーを使用する

円筒錠の場合は丸座部分にネジがないことは説明しました。しかし、レバーハンドルでもネジが付いていない場合があります。
もし、レバーハンドルでネジがないときには、台座の切り欠き部分にマイナスドライバーを差し込んで、てこの原理を利用してそのまま持ち上げると外しやすくなります。
ただ、取扱説明書にドアノブの取り外し方が掲載されているかもしれません。取扱説明書に外し方がないか事前にチェックし、あればその通りに従った方が短時間で確実に外せる可能性は高くなります。
作業はできるだけ明るい場所で!ドアノブを外すときの注意点
ここまで、ドアノブの外し方を説明してきました。作業にあたって、注意点がいくつかあるため事前に確認しておきましょう。
できるだけ明るい場所で作業する
ドアノブは、凹凸などもあるうえに影になりやい部分もあるため、明るくして行うことで作業がスムーズになります。できるだけ日中に作業した方がいいですが、部屋によってはやや暗い場所もあるかもしれません。その場合は、日中でも照明をつけておく方が見やすくなります。
ドアを開けた状態で作業する
ドアノブを外すときには事前に必ずドアを開けた状態にしておきましょう。作業の過程で、ドアの側面のネジを緩める必要があります。
部品を紛失しないようにする
ドアノブを取り外したとき、細かい部品が出てくることがあります。うっかり落としてしまい、家具の隙間などに入っては困ります。
もしも部品を失くすと、同じものを探してこないと元通りにできません。ネジなど、外した部品は必ず箱もしくは袋などに入れておくと安心です。そして、踏まないよう、できればテーブルの上などに置いておきましょう。
メーカーや型番によって外し方が異なるかもしれない
同じ種類のドアノブであっても、メーカーや型番が違うと外し方まで違うことがあるので注意が必要です。取扱説明書を確認して、方法が記載されていたら従いましょう。
古いネジは固着している可能性がある
何年も経過した古いネジは固着しているケースがよく見られます。このような場合、ネジの溝にドライバーがうまく噛み合わず、スムーズに回らなくなることがあります。
その状態で無理やりドライバーを回すと、ネジの溝が削れてしまい、外せない状態になることも珍しくありません。ネジが固着していると感じたら、潤滑スプレーなどを利用しながら丁寧に外すよう注意が必要です。
プロでない人が外すのは困難?プロに任せた方がよいドアノブとは
ドアノブを外す作業はそう難しいものではありません。しかし、年数や使用頻度などドアノブの状況や種類によっては素人がやらない方がいい場合もあります。では、ドアノブをプロの鍵屋に取り外してもらう方がいいケースはどのようなものか見ていきましょう。
ドアノブが古くて錆び付いている
錆が出ていると、スムーズに取り外しができず苦労します。見た目で錆を確認できるときは、プロに任せた方がいいでしょう。
年数や使用状況に関係なく、基本的に取り外し方が判然としないものはプロに任せる方が無難です。安易に考えて強引に外した場合、ドアノブ自体を壊してしまうこともあります。工具も傷める可能性があるうえに、自分もケガをするかもしれません。力任せで行うのはデメリットが大きいといえます。
電子錠・電気錠を使用している
電子錠は電池で動くのに対して、電気錠は配線を引く必要があります。電子錠には、両面テープで取り付けるタイプもありますが、壁やドアに加工を施すタイプもあります。
電気錠は、取り付け時に配線工事が必要なことからも、プロに任せるほうがよいでしょう。
もしも、玄関のドアノブに複雑で機能性の高いものを使用しているなら、自分で取り外しはやめた方がいいでしょう。精密器機ですので、知識や技術がないまま扱うと、思わぬトラブルになる可能性もあります。
無理は禁物!ドアノブの取り外し方が不明なときは鍵屋に相談を
ドアノブの種類にはさまざまなものがあります。それぞれの特徴や取り外し方をしっかり確認しておけば、DIYに挑戦するのも悪くはないといえます。
しかし、ドアノブの劣化が激しかったり、そもそも取り外し方がよくわからなかったりしたときは、自分で外すことで壊してしまうかもしれません。難しいと感じたときは無理をせず、鍵業者に依頼しましょう。
鍵屋の鍵猿は、ドアノブやレバーハンドルの取り扱いもございます。実際に、「お風呂のドアノブが錆びついて動かない」「レバーハンドルが垂れ下がったままになっている」などのお悩みを解決してきました。
出張費無料・見積もり費無料で対応いたしますので、まずはお気軽にお電話にてご相談ください。
