自分でできるドアノブの外し方!種類別の外し方や注意点を画像付きで解説!
この記事でわかること
- 種類ごとのドアノブの外し方
- ドアノブを外すときの注意点
- プロに任せた方が良いドアノブ
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
ドアノブの修理や交換をする際、まず行う必要があるのが「取り外し」です。
ドアノブを取り外す作業は一見簡単そうに見えるかもしれませんが、実は意外と難しい部分もあります。特に初めて挑戦する人は、必要な工具類や基本的な手順なども知っておいた方が良いでしょう。
この記事では、ドアノブの種類ごとの外し方や注意点などについて解説していきます。また、プロの鍵屋に任せた方がドアノブなどについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
自分でドアノブを外すときに必要なもの
ドアノブを外す際には、あらかじめ準備しておくものがいくつかあります。ドアノブの種類にもよりますが、以下の工具が必要です。
準備物
- ドライバー
- キリ、または千枚通し
- 六角レンチ
その名の通り六角形の細長い棒状の工具で、サイズが合ったものでなければ緩めたり締めたりすることができません。
ドアノブを外すためにまず必要になるのがドライバーです。
ドライバーにはプラスドライバーとマイナスドライバーがあり、ネジ山の種類やサイズに応じて使い分けます。
また、ドアが円筒錠のタイプであれば、キリ(または千枚通し)が必要になる場合もあります。
他に、ドアノブを外すときによく使われる工具類といえば六角レンチで、太さの違うものを6〜9本のセットにして売られていることが多いので、それを購入しておくと良いでしょう。
工具類は、ホームセンターやDIYショップなどでまとめて買えますが、ドライバーや六角レンチ、キリなどは100円ショップでも十分使えるものが購入できます。
他にも工具類にはさまざまな種類がありますが、最低でもこの辺りを用意しておけば、一般的なドアノブなら外すことは可能です。
ドアノブの外し方を種類ごとに解説!
ドアノブの外し方は種類ごとに方法が異なります。ここでは、ドアノブの種類とそれぞれの外し方を紹介していきます。
チューブラ錠(握り玉・ネジあり)の外し方
チューブラ錠とは、ドアノブを回すとラッチボトルが出たり入ったりし、それだけで開閉できるタイプです。鍵の機構がチューブ状のケースに入っている錠前(ドアに取り付けられている鍵全体の名称)で、室内ドアに多く使用されます。
チューブラ錠は握り玉以外にもレバーハンドルがあり、施錠機能を持たないものや、室内外から施錠できるものもあります。
また、チューブラ錠は基本的に内側と外側のネジを緩め、ドアノブを外すだけです。内側も外側も同じ要領で、比較的簡単に外せます。
チューブラ錠を外す手順は以下の通りです。
①ドアノブと丸座(ドアノブと玄関ドアの間に設置されている丸形の台座)が固定された上下のネジを緩めて外していきます。そのまま外側のドアノブを引き抜きます。
②同じ要領で内側のドアノブも外していきます。
③ドアノブが外せたら、次はドア側面にあるラッチケースのネジを外して、そのままラッチケースを引き出します。
円筒錠(小さい穴があるタイプ)の外し方
仕組みは基本的にチューブラ錠と変わりません。開閉をラッチボトルだけで操作するタイプで、内側からプッシュボタンで施錠し、解錠にはキーを使うのが一般的です。
円筒錠(小さい穴があるタイプ)はチューブラ錠とは違い、丸座がネジで固定されておらず、ドアノブの付け根部分の小さな穴を押すことで取り外すことができます。
デッドボルト(ドア側面にあるかんぬき)は付いておらず、ドアノブにある丸いボタンを押すことでラッチボルト(ドア側面にある三角の金具)を固定し、ドアを施錠します。
ドアノブごともぎ取られる可能性があるなど、防犯性能は高いとは言えません。昔に比べると使用頻度は少なくなっており、勝手口や室内ドアなどで見ることがあるかもしれません。
円筒錠を取り外す手順は以下の通りです。
①内側のドアノブの付け根部分にある小さい穴にキリや千枚通しなど先端が細いものを差し込み、そのままドアノブを外します。
②丸座の側面を見ると溝が確認できるので、その溝にマイナスドライバーを差し込んで手前に持ち上げるようにして丸座を外します。
③丸座が外れると、ドーナツのような形状の丸座裏金が出てきます。次に固定されているネジを外していくと、丸座裏金と外側のドアノブを外すことができます。
④ドア側面のラッチを固定しているネジを外してラッチを引き抜けば完了です。
インテグラル錠(ネジなし・穴がないタイプ)の外し方
鍵穴がついておりキーを使って施錠と解錠ができ、室内側はプッシュボタンではなくサムターン(つまみ)になっています。また、ラッチボルトだけではなく、デッドボルトもついている錠前です。
丸型とレバーハンドルの両方があり、玄関や勝手口、お風呂場などで使用されることが多いドアノブですが、円筒錠と同じくドアノブごともぎ取られる可能性があるため、防犯性能はあまり高くありません。
さらに、インテグラル錠は丸座が固くて緩みにくい場合があるので、念のためプライヤーを用意しておくと安心です。
プライヤーはペンチに似た工具ですが、詳しい特徴は改めて説明します。
インテグラル錠を外す手順は以下の通りです。
①内側のドアノブの丸座を反時計回りに回して外します。
②丸座裏金を固定しているネジをドライバーで緩めて、丸座裏金を取り外します。
③外側のドアノブを引き抜きます。
④ドアの側面を見ると錠ケースを固定している上下のネジが確認できるので、緩めていき錠ケースを引き抜けば作業完了です。
レバーハンドルの外し方
持つところが丸型をした握り玉ではなく、レバーになっているドアノブのことです。
レバーハンドルは先述した通り、施錠機能を持たないもの(室内ドアに使用される空錠)や、室外側のドアから施錠・解錠の状態が分かる小窓が付いたもの(トイレに使用される表示錠)などがあります。
また、レバーハンドルにはハンドル部分と台座が別々になっているタイプもあり、その場合は台座の取り付けネジがカバーに隠れてしまい、見えにくい状態になっていることもあるので注意が必要です。
レバーハンドルを外す手順は以下の通りです。
①ドアノブの外側台座にあるネジをプラスドライバーで緩めます。この部分のネジを外せば、外側のドアノブが引き抜けます。
②内側台座を固定しているネジも緩めていきます。十分緩んだらネジを取り外し、内側のドアノブを引き抜いておきます。
③ドア側面にあるフロント部分のネジを外してラッチを引き抜いていけば作業は完了です。
交換まで自力で行いたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
▼関連ページ穴がない・ネジなしドアノブ・レバーハンドルの外し方
ネジが表面に見えているドアノブやレバーハンドルであれば較的外しやすいですが、ネジなしや穴がない状態のドアノブも中には存在します。
ここでは、穴がない・ネジなしドアノブ・レバーハンドルを取り外す際の便利な方法について解説します。
プライヤーを使用する
プライヤーとは、ものを挟んだりひねったりする際に便利な工具のことです。ペンチに似ていますが、大きめのものを扱うときにこちらがよく使われます。
インテグラル錠のように穴やネジがないドアノブは、大きめのプライヤーを使って丸座を掴み、回していくと外すことができます。
ただし、プライヤーの先はギザギザになっており、それによってしっかり挟む仕組みになっています。そのため、ドアノブに傷がつきやすいのが難点です。
傷がつくのを防ぐには、タオルや布巾など布を当て、その上から作業をするとでしょう。
プライヤーでできることは、「挟む、つかむ、切る」の3つで、ペンチとの大きな違いは開く幅が調整できることです。
マイナスドライバーを使用する
円筒錠やインテグラル錠の場合は丸座部分にネジがありません。しかし、レバーハンドルでもネジが付いていない場合があります。
もし、レバーハンドルでネジがないときは、台座の切り欠き部分にマイナスドライバーを差し込んで、てこの原理を利用してそのまま持ち上げると外しやすくなります。
ただ、取扱説明書にドアノブの取り外し方が掲載されているかもしれません。
取扱説明書に外し方がないか事前にチェックし、説明書があればその通りに従った方が短時間で確実に外せるでしょう。
玄関のドアノブの交換方法について知りたい方は、以下の記事をご一読ください。
▼関連ページドアノブを外すときの注意点
ここまで、ドアノブの外し方を説明してきました。作業にあたって、注意点がいくつかあるので事前に確認しておきましょう。
できるだけ明るい場所で作業する
ドアノブは、凹凸などもあるうえに影になりやい部分もあるため、明るい場所で作業を行いましょう。
できるだけ日中に作業した方が良いですが、部屋によってはやや暗い場所もあるかもしれません。その場合は、日中でも照明をつけておく方が見やすくなります。
ドアを開けた状態でドアノブを外す
ドアノブを外すときには必ずドアを開けた状態にしておきましょう。作業過程で、ドア側面のネジを緩める必要があります。
また、室外側でドアノブが外れたままドアが閉じてしまうと、ドア側面のラッチボルトがラッチケースに入ることでドアの開け閉めができず、締め出しに遭うかもしれませんので注意しましょう。
部品を紛失しないようにする
ドアノブを取り外したとき、細かい部品が出てくることがあります。うっかり落としてしまい、家具の隙間などに入ったりなどで部品を失くすと、同じものを探してこないと元通りにできません。
ネジなど、外した部品は必ず箱もしくは袋などに入れておくと安心です。そして、踏まないように、できればテーブルの上などに置いておくと安心です。
メーカーや型番によって外し方が異なるかもしれない
同じ種類のドアノブであっても、メーカーや型番が違うと外し方まで違うことがあるので注意が必要です。
取扱説明書を確認し、ドアノブの外し方が記載されていたら従いましょう。
古いネジは固着している可能性がある
何年も経過した古いネジは固着しているケースがよく見られます。このような場合、ネジの溝にドライバーがうまく噛み合わず、スムーズに回らなくなることがあります。
その状態で無理やりドライバーを回すと、ネジの溝が削れてしまい、外せない状態になることも珍しくありません。
ネジが固着していると感じたら、ネジ緩め剤や潤滑スプレーなどを利用しながら丁寧に外すよう注意が必要です。難しいと感じたら鍵屋に相談した方が安心ですね。
新しいドアノブに交換するときはサイズを測る
ドアノブを外した後に、新しいドアノブを設置したいと考えている方は多いはずです。
鍵付きのドアノブの場合、間違った部品を購入してしまうと防犯上の観点から返品ができないことがほとんどです。
費用を無駄にしないためにも、サイズ測定は正確に行う必要があります。
鍵屋に任せた方が良いドアノブとは
ドアノブを外す作業はそう難しいものではありません。しかし、年数や使用頻度などドアノブの状況や種類によっては素人が作業をしない方が良い場合もあります。
では、ドアノブをプロの鍵屋に取り外してもらう方が良いケースはどのようなものか見ていきましょう。
ドアノブが古くて錆び付いている
錆が出ていると、スムーズに取り外しができず苦労します。錆がひどい場合はサンダーや金ノコを使用し、ドアノブを切断する必要があります。
見た目で錆を確認できるときは、プロに任せた方が良いでしょう。年数や使用状況に関係なく、基本的に取り外し方が判然としないものはプロに任せる方が無難です。
安易に考えて強引に外した場合、ドアノブ自体を壊してしまうこともあります。工具も傷める可能性があるうえに、自分もケガをするかもしれません。
力任せで行うのはデメリットが大きいといえます。
ネジ山が潰れている
ドアノブのネジ山が潰れている場合、自力で外すのは難易度が高くなります。ネジ山が潰れていると、ドライバーを使っても適切にネジを回すことができず、取り外しが困難になります。
このような状態では、無理に作業を続けるとドアやドア枠を傷つけてしまう恐れがあるので、プロの鍵屋に任せた方が安心です。
鍵屋にドアノブ修理や交換を依頼したときの費用相場
自力での作業に不安があったり先程紹介した症状が出ている場合は、鍵屋に依頼するのが得策です。鍵屋に依頼するとなると、いくらくらいかかるのか気になるところだと思います。
ドアノブ修理の費用相場は、8,800円~16,500円(税込)です。修理の場合、かかる費用は作業代のみですが、業者によっては出張費や見積費が別途かかる場合があります。
交換はドアノブの種類によって費用が少し変動するので、以下を参考にしてみてください。
ドアノブの種類 | 交換費用相場(税込) |
チューブラ錠 | 13,000円~20,000円 |
円筒錠 | 13,000円~25,000円 |
インテグラル錠 | 15,000円~30,000円 |
レバーハンドル錠 | 13,000円~40,000円 |
交換の場合、作業代に加えて部品代がかかります。ドアノブには様々な種類があり、どんなタイプを選ぶかによって部品代が変わってくるので、依頼する際は見積をとって正確な金額を把握しておきましょう。
どの鍵屋に依頼したらいいか分からないという方に向けて、以下の記事で鍵屋の選び方について解説しています。併せてご一読ください。
▼関連ページドアノブが外せない・交換したい方は鍵屋におまかせ!
ドアノブにはさまざまな種類があります。それぞれの特徴や取り外し方をしっかり確認しておけば、DIYに挑戦するのも悪くありません。
しかし、ドアノブの劣化が激しかったり、そもそも取り外し方がよくわからないときは、自分で外すことで壊してしまう可能性があります。
難しいと感じたときは無理をせず、鍵業者に依頼しましょう。鍵屋の鍵猿は、ドアノブやレバーハンドルの取り扱いもございます。
実際に「お風呂のドアノブが錆びついて動かない」「レバーハンドルが垂れ下がったままになっている」などのお悩みを解決してきました。
鍵猿の作業料金は以下となります。
- ドアノブの修理:8,800円~
- ドアノブの交換:11,000円~+部品代
出張費・見積費無料で対応、必ず作業に入る前に見積りをご提示し、お客様に納得いただいてから作業に入ります。
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