エコキュートのデメリットとは?後悔しないための注意点とメリットを解説!

エコキュートは、ヒートポンプ技術を利用して空気の熱でお湯を沸かす、省エネ性に優れた電気給湯器です。近年では環境負荷の低さや光熱費の安さから、多くの家庭で導入が進んでいます。しかし、すべての家庭にとって理想的な設備というわけではありません。
実際に導入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースも見られます。本記事では、エコキュートを検討中の方に向けて、事前に知っておくべきデメリットや注意点をわかりやすく解説します。また、他の給湯器との違いや、どんな人にエコキュートが向いているのかについても紹介し、導入判断の参考になる情報をお届けします。
目次
そもそもエコキュートって?

エコキュートとは、「ヒートポンプ技術」を活用して空気の熱を取り込み、お湯を沸かすタイプの電気給湯器のことです。正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」といい、空気中の熱エネルギーを利用するため、従来の電気温水器やガス給湯器と比べて非常に高い省エネ性能を持っているのが特徴です。主に夜間の安い電力を使って貯湯タンクにお湯を溜めておき、日中にそのお湯を使う仕組みとなっています。
CO2排出量が少なく、環境にやさしいことから、オール電化住宅やZEHとの相性もよく、国や自治体の補助金対象になることもあります。一方で、電気を使用する設備であるため、ライフスタイルや住環境によっては注意が必要な点も存在します。
エコキュートの代表的なデメリットとは?

エコキュートは光熱費を抑えられたり、環境にやさしいなどのメリットがある一方で、実際に導入してから「思っていたのと違う」と感じるデメリットもいくつか存在します。導入前にこうした弱点を知っておくことで、失敗や後悔を避けることができます。ここでは、エコキュートに関する代表的なデメリットを詳しく解説していきます。
初期費用が高い
エコキュートは本体価格だけでなく、設置工事や電気工事を含めた初期費用が高額になりやすいのが大きなネックです。一般的には40〜60万円ほどかかることが多く、従来のガス給湯器や電気温水器に比べても負担が大きくなります。
さらに、基礎工事や配管の変更が必要な場合は追加費用も発生します。自治体の補助金制度が利用できることもありますが、それでも高額な初期投資が必要になることは間違いありません。そのため、長期的な光熱費削減を前提とした導入計画が重要になります。
お湯切れのリスクがある
エコキュートはタンクに貯めたお湯を使う「貯湯式」のため、設定容量を超えてお湯を使用するとタンクが空になり、お湯が出なくなる可能性があります。再加熱には時間がかかるため、急な来客や一度に大量の湯を使う場合には不便に感じることもあります。
また、夜間に沸かした分を日中に使い切ってしまうと、昼間に追加加熱が必要となり、電気代も高くついてしまいます。使用量の見積もりが甘いと、お湯切れによるストレスにつながるため、事前の容量設計が非常に重要です。
停電・断水に弱い
エコキュートは電気を使って動作するため、停電時には基本的に新たなお湯を沸かすことができません。また、断水が起きるとタンクに水が供給されず、貯湯した分を使い切ると使用できなくなります。
緊急時にはタンク内の水を生活用水として利用することは可能ですが、飲料水には適しておらず、あくまで応急的な使用に限られます。災害時の備えとして一定の安心感はあるものの、完全に安心できるというわけではない点には注意が必要です。
設置スペースが必要
エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つの機器で構成されており、設置にはある程度のスペースが必要です。特にタンクは高さがあるため、狭小地や都市部の住宅では設置場所の確保が難しいケースもあります。
また、設置には水平な基礎面や十分な通風スペースも求められるため、設置工事の際に追加費用や施工制限が発生することもあります。事前の現地調査で設置可能かどうかをしっかり確認することが重要です。
騒音の問題
エコキュートのヒートポンプユニットは、稼働中にファンが回転するため、「ブーン」「ゴー」といった低い音が発生します。特に夜間にお湯を沸かす設定にしていると、住宅が静まり返った時間帯に音が響きやすくなり、寝室の近くや隣家との距離が近い住宅では騒音トラブルにつながる可能性があります。
実際に、設置場所によっては近隣から苦情が出たという事例もあります。最近の機種では静音性が向上しているとはいえ、完全に無音になるわけではありません。導入の際は、ヒートポンプの設置場所をよく検討し、壁や窓からの距離や音の反響まで考慮する必要があります。
凍結や気温の影響を受けやすい
エコキュートは外気の熱を利用してお湯を沸かすため、外気温の影響を受けやすい構造です。特に寒冷地では、冬場の気温が下がるとヒートポンプの効率が大きく落ちてしまい、消費電力が増加したり、お湯が十分に温まらなかったりすることがあります。
また、外部の配管が凍結すると給湯できなくなるリスクもあります。寒冷地仕様のエコキュートを選ぶことである程度の対策は可能ですが、凍結防止ヒーターや配管の断熱処理など、追加の工事や設備が必要になるケースもあるため、設置場所の気候条件に合わせた対策が不可欠です。
メンテナンスが必要
エコキュートは定期的なメンテナンスを行わないと、性能が低下したり故障につながったりすることがあります。特にフィルターの掃除や水抜き作業など、使用者自身が定期的に行うべき簡単なメンテナンスもありますが、これを怠ると配管の詰まりや水漏れの原因になることがあります。
また、長期的には部品の経年劣化による修理や交換が必要になることもあり、修理費用が高額になるケースもあります。10年以上使い続けるためには、定期点検や部品交換の費用も視野に入れておくべきでしょう。
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水圧が弱い
エコキュートは貯湯式であり、多くの機種が「自然落下式」や「減圧弁方式」と呼ばれる構造のため、水圧がガス給湯器などに比べて弱いと感じることがあります。特に2階以上の浴室や、高水圧が求められるシャワー使用時などには、勢いが足りないと不満を感じる人もいます。
近年は高圧タイプの機種も増えてきましたが、機種選定を誤ると快適性が損なわれる恐れがあります。使用環境や水道設備との相性を考慮したうえで、適切な水圧性能を持つモデルを選ぶことが重要です。
飲料水としては使えない
エコキュートのタンクに貯められるお湯は、数十〜数百リットル単位と大容量ですが、あくまで「給湯用」であり、衛生面の観点から飲料水としての使用は推奨されていません。タンク内は一定期間お湯を溜め置く構造であり、再加熱や循環によって雑菌の繁殖リスクもあるため、災害時などの緊急時には生活用水(洗顔・トイレ・洗濯など)としての利用に限るべきです。
「非常時に水が使えるから安心」と思い込んでいると、いざという時に誤った使い方をしてしまう可能性があるため、用途の違いをしっかり理解しておくことが大切です。
エコキュートと他の給湯器との違い

エコキュートは電気でお湯を沸かす先進的な給湯器として普及が進んでいますが、他の給湯方式と比較したときに見えてくる「注意点」もあります。ここではガス給湯器や電気温水器、ハイブリッド給湯器との違いを踏まえて、エコキュートの特性を正しく理解するためのポイントを解説します。
ガス給湯器との違いと注意点
ガス給湯器は、都市ガスまたはプロパンガスを使用してその場でお湯を瞬時に沸かす「瞬間式」の給湯器です。これに対してエコキュートは深夜電力を利用してあらかじめタンクにお湯を貯めておく「貯湯式」のため、使えるお湯の量に限りがあるという点が大きな違いです。ガス給湯器であれば何度でも追加でお湯を沸かせますが、エコキュートはタンクの湯量を使い切ると再加熱に時間がかかります。
また、ガス給湯器は水圧が高くシャワーの勢いも良い傾向がありますが、エコキュートは減圧構造が多いため水圧が弱めです。加えて、初期費用に関してもガス給湯器のほうが導入コストが低く、短期的な負担は軽くなります。
その一方で、光熱費の面ではエコキュートのほうがランニングコストが安くなることが多く、長期的には節約効果が期待できます。つまり、初期費用・水圧・湯切れの可能性など、生活スタイルに応じてどちらが合っているかを見極めることが重要です。
電気温水器やハイブリッド給湯器との違いと注意点
電気温水器も電気でお湯を沸かす機器ですが、ヒーター加熱式のためエネルギー効率が低く、エコキュートと比べて電気代が高くなる傾向があります。エコキュートはヒートポンプ技術を用いることで少ない電力で効率よくお湯を沸かせるため、電気温水器の後継として導入されるケースが増えています。
一方、ハイブリッド給湯器はガスと電気の両方を使って効率的に給湯する仕組みで、瞬発力のあるガスと、省エネ性のあるヒートポンプの長所を併せ持っています。エコキュートよりも湯切れの心配が少なく、寒冷地でも安定した給湯が可能です。
ただし、ハイブリッド給湯器は機器価格や設置費用が高くなる場合があり、ガス配管が必要なことから、オール電化住宅には適していません。つまり、完全電化を目指す家庭にはエコキュートが適し、利便性や安定性を重視する家庭にはハイブリッド給湯器が選ばれる傾向にあります。
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家庭環境によっては不便に感じるケースも

エコキュートは省エネ性能が高く魅力的な給湯器ですが、すべての住環境や家庭にとって最適な選択肢とは限りません。家族構成や生活パターン、設置スペース、地域の気候条件によっては、かえって不便を感じることもあります。ここでは、エコキュートの導入を慎重に検討すべき家庭環境について、代表的なケースを紹介します。
お湯の使用量が多い家庭
エコキュートはタンクに貯めたお湯を使う「貯湯式」のため、使用量が多い家庭ではお湯が足りなくなるリスクがあります。特に4人以上の家族や、来客が頻繁にある家庭では、お風呂・シャワー・洗面・キッチンと複数の場所で同時にお湯を使うことが珍しくありません。こうした場合、タンクの容量を超えて使用すると湯切れが起こり、再加熱に1〜2時間かかるため、その間お湯が使えなくなります。
さらに、タンク容量を大きくすると本体価格や設置スペースも増えるため、コストと利便性のバランスが重要になります。日常的に多くのお湯を使う家庭では、容量に余裕を持った機種選びや、湯切れ対策を意識した使用が求められます。
夜間に不在なことが多い家庭
エコキュートの最大の特徴は「夜間の安い電力を使ってお湯を沸かす」ことですが、このメリットは夜間に在宅していることが前提になります。共働きや夜勤の多い家庭など、夜間の在宅時間が短い家庭では、深夜電力の恩恵を十分に活かせない可能性があります。
さらに、日中にお湯の使用量が集中するライフスタイルの場合、昼間に再加熱が必要になることがあり、電気代が割高になる要因となります。電力プランによっては節約にならないケースもあるため、契約している電力会社の料金体系や生活リズムとの相性を事前に確認しておくことが大切です。
寒冷地の住宅
寒冷地では、冬季の気温低下によってエコキュートの性能が大きく左右される場合があります。ヒートポンプは外気の熱を利用してお湯を作る仕組みのため、外気温が低くなると加熱効率が悪化し、沸き上げに時間がかかったり、設定温度まで上がらなかったりすることがあります。また、配管やタンクが凍結して故障するリスクもあるため、寒冷地仕様の機種を選ぶ、凍結防止ヒーターを設置するなどの対策が必要です。
ただし、こうした対策には追加費用がかかることもあり、寒冷地ではエコキュートの導入コストがさらに高くなる傾向があります。気温の影響を受けやすい地域では、ハイブリッド給湯器やガス給湯器との比較も検討してみると良いでしょう。
屋外スペースが限られている住宅
エコキュートの設置には、貯湯タンクとヒートポンプユニットの2つの機器を置けるだけのスペースが必要です。特に都市部や狭小住宅では、設置場所の確保が難しいケースがあります。また、設置には基礎が必要なため、外構工事が追加で必要になる場合もあります。
さらに、ヒートポンプは吸排気のために十分な通風スペースが求められるため、建物の隅や壁際に詰めて設置することができません。防音や美観にも配慮する必要があるため、スペースが限られている住宅では設置そのものが不可能なこともあるのです。導入を検討する際には、まず設置可能かどうかを現地でしっかり確認することが重要です。
エコキュートのメリットは?

これまでエコキュートのデメリットや注意点を見てきましたが、当然ながら多くの家庭に選ばれているだけのメリットも多数存在します。エネルギー効率の高さや環境性能、非常時への備えなど、他の給湯器にはない利点もあります。ここでは、エコキュートの代表的なメリットをわかりやすく解説します。
光熱費が抑えられる
エコキュートの大きな魅力は、ランニングコスト、特に給湯にかかる光熱費を大幅に抑えられることです。深夜の電気料金が安い時間帯にお湯を沸かしてタンクに貯めておく仕組みのため、昼間にお湯を使っても追加で電力を消費しない限り、電気代が抑えられます。電力会社が提供する「時間帯別料金プラン」や「深夜電力プラン」との相性が良く、うまく活用すれば年間で数万円以上の節約も可能です。
また、ガスを使用しないため、ガスの基本料金や燃料費がかからず、オール電化と併用することで光熱費全体の見直しにもつながります。初期投資が高い分、長く使うことで経済的なメリットを実感できる仕組みといえるでしょう。
環境にやさしい
エコキュートは「ヒートポンプ技術」を活用して空気中の熱エネルギーを効率的に利用するため、給湯にかかるエネルギー消費量が非常に少なくなります。その結果、CO2排出量が従来のガス給湯器や灯油ボイラーと比較して大幅に削減され、地球環境への負荷を減らすことができます。
また、冷媒には自然冷媒であるCO2を使用しており、オゾン層破壊や地球温暖化への影響も小さいのが特長です。エネルギー効率と環境性能の両方を高水準で兼ね備えており、カーボンニュートラルやSDGsに関心のある家庭には特におすすめできる設備です。
長期的にランニングコストが安くなる
エコキュートは初期費用が高いという課題はあるものの、10年~15年といった長期的なスパンで見ると、光熱費の節約効果によって総コストはガス給湯器などよりも安くなる場合が多いです。特に電気料金のプランをうまく選択し、湯切れや昼間の再加熱を避けられるように使いこなせば、その恩恵はさらに大きくなります。
また、エコキュートは高効率設計であるため、無駄なエネルギー消費を抑えながら、一定量のお湯を安定して供給できる点も魅力です。10年以上の長期使用を前提とした場合、トータルの費用対効果は十分に見込めるといえるでしょう。
災害時にタンクの水が使える
エコキュートの貯湯タンクには、常に数百リットル単位のお湯または水が溜まっており、停電や断水などの非常時にはその水を生活用水として利用することができます。もちろん飲料水としては適しませんが、トイレや洗顔、洗濯などの日常生活の一時的な水源として非常に役立ちます。
特に災害リスクの高い地域では、この「備えとしての機能」に注目して導入する家庭も増えています。緊急時に水を確保する手段のひとつとして、エコキュートは防災面でも心強い存在といえるでしょう。
エコキュートがおすすめの人

エコキュートには多くのメリットがある一方で、ライフスタイルや住環境によってはその効果を十分に発揮できないケースもあります。ここでは、エコキュートの特性を踏まえたうえで、導入を特におすすめできる人のタイプを紹介します。自分の家庭に合っているかどうかを判断するための参考にしてください。
光熱費を節約したい人
毎月の電気代やガス代を少しでも抑えたいと考えている家庭には、エコキュートは非常に有効な選択肢です。特に夜間電力の安いプランを活用すれば、ガス給湯器と比べて年間数万円の光熱費削減も十分に可能です。給湯にかかるコストは家庭の中でも大きな割合を占めるため、この部分を効率化するだけでも家計へのインパクトは大きくなります。
また、ガスを使用しないため、ガスの基本料金や使用量に関する不安もなくなります。IHクッキングヒーターと組み合わせてオール電化にすれば、光熱費の一本化が可能となり、全体のコスト把握もしやすくなります。将来的なエネルギーコストの上昇を懸念する方にとっても、長期的な節約効果が期待できる設備です。
オール電化住宅に住んでいる人・導入予定の人
すでにオール電化住宅に住んでいる方や、これから新築・リフォームでオール電化を検討している方には、エコキュートは非常に相性の良い給湯システムです。オール電化ではガスの契約が不要になるため、ガスの基本料金や設備維持費がかからなくなり、光熱費の管理が一本化されるというメリットもあります。
また、エコキュートとIHクッキングヒーターの組み合わせは、火を使わない安全な住まいづくりにもつながり、小さな子どもや高齢者のいる家庭にも安心です。電気のみで生活インフラがまかなえることで、将来的な再生可能エネルギーとの組み合わせ(太陽光発電など)にも柔軟に対応できる点も魅力です。
災害時の備えを重視する人
地震や台風、大雨など、自然災害が多い地域に住んでいる方にとって、エコキュートの「非常時に使える水の備え」は大きな安心材料となります。エコキュートの貯湯タンクには通常200〜460リットルほどの水が蓄えられており、停電や断水が発生した際には、タンク内の水を生活用水として活用することが可能です。
もちろん飲料水としての使用は推奨されませんが、トイレ、洗顔、手洗い、清掃など、緊急時の最低限の生活を支える水源としては十分に役立ちます。防災意識の高い家庭や、備蓄に力を入れている方には、給湯機能と非常用水源を兼ね備えたエコキュートは非常に心強い設備といえるでしょう。
エコキュートのデメリットを知ったうえで最適な選択を

エコキュートは、環境にやさしく光熱費を抑えられるという大きなメリットを持つ一方で、初期費用の高さや設置スペースの制限、お湯切れのリスクなど、いくつかの明確なデメリットも存在します。また、住んでいる地域の気候や家庭のライフスタイルによっては、利便性が十分に発揮されないケースもあります。
だからこそ、導入前にはメリットだけでなくデメリットもしっかり理解し、自分の家庭に合っているかを冷静に判断することが重要です。オール電化との相性、電気料金プラン、災害時の備えとしての価値など、トータルで見たときに納得のいく選択ができるように、必要な情報を整理しておくと安心です。
もしエコキュートの設置をご検討でしたら、是非とも水猿までご相談ください。水猿でしたら、エコキュートの取り付け工事も行っております。エコキュートのことで何かお困りのことがあればお気軽にお問い合わせください。
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