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更新日:2023/12/01

イモビライザーとはどんな防犯装置?その仕組みと見分け方を徹底解説!

イモビライザーとはどんな防犯装置?その仕組みと見分け方を徹底解説!

この記事でわかること

  • イモビライザーの仕組み
  • イモビライザー装備の見分け方
  • イモビライザーとセキュリティアラームの違い
  • イモビキーの合鍵の作り方
  • イモビライザーを回避する犯罪

記事監修者

田口季良(たぐちのりよし)
田口季良(たぐちのりよし)SLS株式会社 マネージャー

「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。

車の盗難防止に効果的だとして、イモビライザーが標準装備されている車が増えています。とはいえ、イモビライザーがどういったものなのか、その仕組みや特徴をよく知らない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、イモビライザーの機能・性能を踏まえ、混同されがちな車のセキュリティシステムや、イモビライザー搭載車の見分け方、起こりやすいトラブルなどについて解説します。

イモビライザー装備のキーは複製が難しく、対応できる鍵屋は限られています。

また、車の鍵は防犯システムとも連動しており、金属の鍵(刻みキーやウェーブキー)でもドアの解錠や合鍵作成が困難なものもあります。車の鍵を紛失したり、インロックしてしまったときは迅速な対応が可能な鍵屋にぜひご相談下さい。

車の鍵のことならお電話下さい。電話番号:0120-669-110番。

自動車のイモビライザーとは?

自動車を所有していてイモビライザーの詳細を知る必要が出てくるのは、合鍵を作成するときではないでしょうか。我々のような鍵屋も時折、イモビキーの合鍵作成をお断りすることがあります。

「でも、中古車だし鍵も金属のギザギザの鍵だから、大丈夫でしょ?」と思われた方もおられるかもしれません。

しかし、日本では1990年代から徐々にイモビライザー搭載車が増えており、中古車でよく使用される刻みキーであってもイモビ用のICチップ(トランスポンダ)が内蔵されていて、合鍵作成できないときがあるのです。

では、なぜイモビライザー装備車の合鍵は作成できないのでしょうか?そもそもイモビライザーとは、どのようなシステムなのでしょうか。その仕組みを見ていきましょう。

『イモビライザー』の意味は?


イモビライザーは英語のImmobiliser が元になっていますが、この言葉のベースとなっているのがimmobile という形容詞で、「動かない」「不動の」「固定された」という意味を持ちます。

事実、英語のimmobiliser は使い方によっては「ギプス」を意味することもあります。

車に装備されたイモビライザーをわかりやすく説明すると、車両を「動かないようにするもの」なのです。

イモビライザーの仕組み

イモビライザーは、車の盗難防止装置の一種で、乗り逃げなどによる車両盗難を防ぐための防犯システムです。

イモビライザーの仕組み

車両盗難は車の合鍵さえ持っていれば容易に成し遂げられる犯罪です。ですが、持ち主が所有している鍵と、そうではない鍵を車が識別したら、乗り逃げしたりすることは難しくなります。

イモビライザー装備の車は、このような識別機能を持つ車です。

持ち主が持つ鍵には電子チップ(トランスポンダ)が埋め込まれており、このチップに登録されたIDコードと車両側のIDコードが一致しているかどうか、車両側にあるエンジン制御システム(ECM)などが判断します。コードが一致すると、エンジンをかけることができるようになります。

仮に、ドアをこじ開けて車内に入りこまれたり、合鍵をイグニッションに挿しこまれたりしても、鍵と車両IDの一致がない限りエンジンはスタートせず、車は動きません。

登録されているIDは暗号化されており、複製するのが非常に難しいため、高い防犯効果が期待できる反面、全く同じ機能を持つ合鍵を作成するのは難しいのです。

イモビライザーのメリット(盗難に対する効果)

イモビライザーを装備する最大のメリットは、車両盗難リスクを大幅に軽減できる効果です。複製が容易ではないIDの認証システムを使うことで、不正な手段を用いて無理やりエンジンをかけるという従来の手口が使用できなくなります。

イモビライザー搭載車を動かすためには持ち主と全く同じチップを埋め込んだ鍵を使うか、物理的にレッカー等で牽引するかしかありません。

車両の盗難は、車を所有する人であれば誰でも遭遇する可能性のある犯罪です。警察庁生活安全課発表によると、2021年度に全国で起こった車両盗難の件数は、認知されているだけで5,182件に及んでいます。

イモビライザーの普及に従い、その数は劇的に減少したものの、車両盗難は決して珍しい犯罪ではなく、誰もが経験する可能性のある被害です。

イモビライザー装備車の見分け方

ヨーロッパでは、1998年にEU諸国で販売される新車へのイモビライザー搭載が義務化されました。詳しくはドイツが1998年1月から、イギリスが同年10月からだそうですが、いずれにせよ、1998年以降に発売された欧州メーカーの車は全車種イモビ装備済、と考えることができます。

メルセデス・ベンツなどは1998年以前からイモビライザー装備には熱心だったようなので、1998年以前に発売された車種については、年式やグレードを控えたうえで、ディーラーに問い合わせてみるのも良いでしょう。

メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン(VW)、シトロエン、ルノーなどなど、日本でも人気のあるメーカーがEU諸国に多いので、いわゆる「外車」に乗っている方はよほど古いタイプでない限り、イモビライザ装備済であると考えれば良いのではないでしょうか。

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EUに続いて2001年にはオーストラリア、2007年にはカナダでも新車へのイモビライザー搭載が義務化されています。

残念ながら日本では義務化が検討されたものの最終的に実施されなかったため、イモビライザーが「全車標準装備」かどうかには、ばらつきがあります。

例えば、トヨタの人気車種アルファードは2002年の初登場から全車標準装備ですが、ホンダの人気車フィットは2007年まで全車標準装備ではありませんでした。

フィットのように長年メーカーのラインナップにある車種は、「車が比較的新しいからといってイモビキーとは限らない」タイプの典型で、鍵屋泣かせでもあります。

リモコンキーなのでイモビキーかと思いきや、そうではなかったり、逆に金属のウェーブキーがついているし初代だからイモビなしかな?と思っていたらイモビ装備だったり、車のキーのみで判断するのは大変危険です。

車検証を見てみよう

鍵屋などに車の鍵の複製を依頼するとき、必ず年式などを訊かれます。そのときに必要になるのが車検証です。

車検証には様々な情報が記載されていますが、公的な文書であるせいか何が何を意味するかが不鮮明です。

「年式」「型式」「グレード」と言われても、どこを見ればいいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。ひとつひとつ説明します。

まず車の年式を知るためには車検証の「初年度登録年月」という箇所を見ます。

車の型式は「型式」に記載されています。そして「車台番号」はメーカーサイトでのグレード検索に使用します。

もしメーカーサイトでも検索できなかった場合は、AISなど外部のグレード検索で「型式指定番号」や「類別区分番号」を使用することができます。

車検証サンプル

イモビライザー装備が義務化されなかった日本では、イモビライザーが登場しはじめた頃から「オプション」での装備だったり、グレードによっては全車標準装備だったりした、という歴史があります。

このため、同じ車種でもグレードやオプションの詳細を知っておくことは無意味ではないのです。もしグレードやオプションの内容次第ではイモビ装備かか非装備かが分かれる、といった車種の場合は、メーカーサイトのグレード検索などを利用して調べておきましょう。

車のイモビライザーランプが点滅する意味は?

自力で確認がしたい人は、イモビライザー・ランプの有無で確認する方法もあります。イモビライザー搭載車には、メーターやインパネ付近に、セキュリティ・インジケーターランプが搭載されていることが多いからです。

車のメーター付近のイモビマーク
イモビマークが点灯

エンジンが止まっている間、車や鍵の形をした赤いランプ点灯または点滅します。このようにランプが点滅する車両であれば、イモビライザーが搭載されています。

車マークの点滅はエンジンを切っても消滅しないので、不気味な点滅だと感じる方も少なくないようですが、これはイモビライザが作動中という意味です。

ランプが点灯あるいは点滅していると、外からでも気づきやすくなりますよね?

窃盗犯が近づいたとき、このランプの点滅を見てイモビライザー搭載車だ、と敬遠してくれるかもしれません。インジケーターランプの点滅はそのような視覚的な効果も担っているのです。

また、車体そのものにセキュリティ関連のステッカーが貼ってあるかどうかも、判断基準の1つです。

イモビライザーが搭載された車であれば、その旨を示すステッカーが貼ってあることがよくあります。ステッカーの絵はメーカーによって異なるものの、車と鍵を組みあわせた図柄が一般的です。

窓に貼ってあるステッカーの例
イモビライザー搭載車にあるステッカーの例

ただ、中古車だとイモビ装備ではないのにステッカーが貼ってある可能性もあります。また、パネルを貼り替えたなどの理由で、イモビ装備車なのにイモビランプがない、という事例も確認されています。ほかの方法と併せて確認する必要があるでしょう。

【種類別】どのタイプならイモビキー?判別方法

さきほど日本ではイモビ装備が義務化されなかったため、どの年の新車ならイモビライザー搭載車か、なかなか断言し辛いと述べましたが、実はキータイプからある程度の判別がつきます。

というのも、特にスマートキーなど最新のタイプの鍵は技術的にもここ数年内に普及してきたものが多く、5年以内程度であれば国産車も十分にイモビライザー装備済である可能性が高いからです。

では、どれならイモビキーである可能性が高いのか、車の鍵各種を見ていきましょう。

刻みキー・メタルキー

ヘッド部分にキーシェルのついていない、金属のギザギザがついた鍵は最も古いタイプの鍵であることが多く、トランスポンダを埋め込む場所がないためイモビなし、と判断することができます。

車のメタルキー
メタルキーは最も古いタイプの「刻みキー」
キーシェル付きのメタルキー
キーシェルがあればリモコンなしでも
可能性がある

逆に、刻みキーあるいはウェーブキーなどのメタルキーであるものの、ヘッド部分にプラスチック製のキーシェルが被せてある場合は、中にトランスポンダが埋め込まれている可能性が高く、年式・型式、車種によっては特定のグレードやオプションでイモビキーが混在しています。

リモコンキー

リモコンキー

リモコンキーはボタンを操作すると施錠や解錠ができるキーのことで、キーレスエントリーワイヤレスキーとも呼ばれます。

従来のギザ鍵ウェーブキーといった金属製の鍵のヘッド部分にボタンが内蔵されているものが殆どで、電波の届く範囲であればわざわざキーをドアの鍵穴に挿しこむ必要がなく、たとえばポケットに入れたまま操作をしても施錠や解錠ができて便利です。

2000年代に発売された多くの車の鍵がこのタイプなので、未だにリモコンキーである方も多いのではないでしょうか?リモコンキーになると、イモビキーである可能性はぐっと高くなります。

カードキー

カードキー
フィットやレクサスなどの人気車で一時期普及した

スマートキーに似た、ハンズフリーでの施解錠が可能なものの、リモコンボタンがないので遠隔操作のできないスマートキーのような立ち位置になってしまいがちなのがカードキーです。

持ち主が離れると施錠し、近づくと施錠するという便利な機能と、免許証やクレジットカードサイズと似たようなサイズで財布に入るものもあったことから、未だに愛用者の多いタイプです。

多くがリモコンキー標準装備の車種でのオプション装備だったようですが、時代的にもイモビキーだと考えて間違いないでしょう。

スマートキー

スマートキー

スマートキーは、リモコンのようなボタンがついていますが基本的にハンズフリーでドアの施解錠ができる鍵です。ボタンは遠隔からの操作や、トランクのドア操作のためにあります。

カードキーと同じく、車に近づくだけでドアが開けられたり、エンジンをスタートすることができたりします。

また、スマートキー対応の車はエンジンもプッシュスタート式になっていて、ツイストノブイグニッションは姿を消してしまいました。スマートキーであればイモビキーである可能性が100%に近い、と言えます。

なかにはエンジンのスタート方法で判断できる車もあります。例えばスズキの車はプッシュスタートであればイモビキー確定であると言われています。

スマートキーならほぼイモビキー
プッシュスタートだとイモビ装備が確定することも
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イモビライザーとセキュリティアラーム

殆どの自動車にはセキュリティアラームシステムも装備されていて、ピッキングなどでドアを開けようとすると大音量でホーンが鳴り続けるようになっています。

最近のスマートキーなどですと、車を出る時はスマートキーの機能で施錠をしたのに、戻るときにメカニカルキーを使った、という場合でもセキュリティアラームが発動することがあるようです。

外に出ているあいだにスマートキーがバッテリー切れになり、仕方なくメカニカルキーを使って車内に入ろうとしたときに、ホーンが鳴り止まない、という場面に遭遇した人もいるのではないでしょうか。

イモビライザーの機能は、この車のドアの施解錠にも関わっていると誤解されていることが多く、セキュリティアラームが発動するのはイモビライザー搭載だから、と考える人も少なくありません。

しかし、イモビライザーそのものには鍵をかけたり、解錠したりする機能はありません。スマートキーはよく「車両に登録が必要」と言われますが、要するに車両への登録は2通りあるわけです。

ひとつはその車の正当な鍵としての登録で、登録されたスマートキーのみ施解錠ができるというものになります。確かに、登録されていないスマートキーがドアの鍵を開けられたら大問題ですから、この登録が最も基本的な鍵と車の紐付けになります。

そしてもうひとつは、車両側ECUに装備されているイモビライザーとペアリングするための登録で、この登録が無効だとドアは開け閉めできても、エンジンがスタートしないので運転ができません。

最近の自動車は、二重のセキュリティロックがかかっている、と考えて頂ければわかりやすいのではないでしょうか。ただし、それだけに鍵を紛失したときは大変です。特にスマートキーは車両への登録と、イモビライザーIDの再登録のために莫大なコストがかかるときがあります。

イモビキーはどうやって合鍵を作る?

スマートキーの殆どがイモビライザー対応であることから、スマートキー=イモビキーと考えられがちですが、厳密には「どんな鍵でもID照合用のICチップ(トランスポンダ)が埋め込まれていればイモビキー」です。

それでは、イモビライザー装備車の鍵(イモビキー)はどのようにして複製するのがベストなのでしょうか。

ディーラーでスペアを作成して貰う

ディーラーで合鍵を手配

最も有効な方法は、ディーラーでスペアを作成して貰うことです。特に、単に鍵を追加したいという場合はディーラーで追加のスペアを発注するのが安価で確実な方法でしょう。

ただし、ディーラーに作成して貰う場合は、すぐには納品されない可能性が高いので、余裕のある人向けです。

特に海外のメーカーでは本社に発注する必要があるメーカーもあり(例:ダイムラーのメルセデス・ベンツ)、海外からの取り寄せになるため最低でも5日ほどかかってしまいます。

一部のトヨタの鍵に注意
トヨタ車の中にはマスターキーサブキーという二種類の鍵が存在していた時期があります。サブキーはマスターキーよりも機能が制限されたもので、サブキーからは合鍵が作製できなかったり、トランクを開けることができなかったりします。

マスターキーを全て紛失してしまい、サブキーしかない状態から合鍵を作るとなると、ディーラーでは「コンピュータ交換が必要」(価格は10万~20万とされる)と判断されてしいます。

無論これはディーラーができることをできないと言っているのではなく、当時のトヨタ車はそのようなセキュリティシステムを用いていたため、如何ともし難いのです。

初代アルファード前期などがこういった鍵システムになっていたようなので、2000年代初期のトヨタ車をお持ちの方は、マスターキーがある場合はマスターキーを紛失しないように注意しなくてはなりません。

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イモビキー対応の鍵屋で作製して貰う

自動車のECU

鍵屋のなかには自動車用の鍵作製に長けているところもあり、そのような鍵屋は複数メーカーの車種に対応していることが殆どです。

鍵屋では、ECUをリセットして新しいイモビ用のIDで書き換える等の作業を経て鍵を複製します。このため、他にスペアキーが全くない状態でも、車側のコンピュータ交換をせずに鍵を作製することができます。

上述したようなトヨタのマスターキーとサブキーの問題に関しても、対応している鍵屋であればマスターキーがない状態からコンピュータを再設定してマスターキーの追加作製が可能です。

急いでいる場合や、鍵を全部紛失してしまって緊急対応が必要な場合は、イモビキー作製に慣れた鍵屋を頼るのがベストでしょう。

イモビキーを紛失したときの対処法

イモビライザー搭載車は防犯性が高いと言われますが、紛失してしまってはその防犯性能が損なわれ兼ねません。特に、外出先の駐車場などで紛失した場合、鍵を拾った人に車が特定されてしまう危険性もあります。

家の玄関の鍵も紛失したとなると解錠だけでなくシリンダー交換など、防犯のことを考えてコストがかかりがちですが、イモビキーの場合はどうすべきなのでしょうか。詳しく対処法を見ていきましょう。

遺失届を警察に出す

まず、探しても見つからない場合はやはり警察に遺失届を出します。イモビキーはそれさえあれば車両に乗り込みエンジンをスタートさせて車を運転することができてしまう鍵です。

最寄りの交番などで遺失届を出しましょう

遺失届を出していれば、誰かが届けてくれた時に連絡が来ます。また、都道府県警察のウェブサイトでは落とし物などとして届けられた遺失物のリストが公開されていることもあります。

運良く善良な人が拾ったのであれば、警察署や交番に届け出があるでしょう。

スペアキーの有無を確認する

それからスペアキーの有無をチェックします。もし誰かがスペアキーを持っているのであれば、とりあえずそのスペアキーを使って急ぎ帰宅しましょう。鍵紛失でディーラーに相談する際には全てのキーを持参する必要がある場合が多いからです。

もしスペアキーが車内にある場合は、鍵を開けて貰うだけで車を動かすことができますので、JAFを呼んで解錠して貰うなどしましょう。

スペアキーが全くない場合は、車をそのままディーラーにレッカー移動するか、鍵屋を呼ぶしかありません。

いずれにせよ、防犯のことを考慮すると、新たにイモビキーを作製した方が良いでしょうち。鍵を見つけた人が悪意のある人で、車が特定しやすい駐車場などにある場合は車を特定され盗まれてしまう可能性があります。

イモビライザーのIDは複製が非常に困難なため、新規にキーを作るのであれば、リセットして再登録したりシステムごと交換したりする必要があります。大変な作業となり、費用も高くなりがちです。

ディーラーであれば純正キーを作製してもらえますが、イモビキーを紛失した場合は車側のコンピューターも交換することになるでしょう。そうなると作業が終わるまでに数日かかることになり、すぐには解決できません。

鍵屋の場合は、キーのIDを複製できるため、最短で即日の解決が可能です。とはいえ、イモビライザーに対応したキーを作製する知識や技術に加え、専用の作製装置も必要です。

そのため、イモビキーの作製に関しては、どの鍵屋でも対応できるわけではない、ということを覚えておきましょう。鍵屋にはメーカー、車種、年式、グレードを伝え、対応の可否を確かめることが大切です。

多くの出張可能な鍵屋は、公式ホームページに施工の事例を掲載しています。事例に自動車のイモビキー作製があるか、どのメーカーの車が得意かなどを調べると良いでしょう。

緊急度が低いのであれば、とりあえず車をレッカー移動し(※JAFでも対応可能ですがレッカー代が別途必要になります)、ディーラーに依頼するのも良いでしょう。

急いでいるのであれば、イモビライザーに対応可能な鍵屋を探し出してスペアキーの作製をして貰うのがおすすめです。状況によって適切な判断をしましょう。

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イモビライザーを迂回する犯罪

イモビライザーは盗難対策として有効な手段ではあるものの、万能ではありません。なぜなら、あくまで持ち主以外の者がエンジンを動かすことを阻止する装置にすぎないからです。

たとえば、無理やり車の窓をこじ開けたり割ったりする車上荒らしやいたずらに対しては、イモビライザーは効果を発しません。

また、盗難する側もイモビライザーの防犯機能を無効化する手口をいくつか生み出しています。

特に盗難されることが多いレクサスやランドクルーザーといった高級車はこれらの手口によってイモビライザーなどが無効化されて被害に遭っていることが多く、背景には窃盗団といった組織的犯罪グループの存在があります。

では、どんな手口がイモビライザーの防盗機能を迂回できるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

イモビカッター

イモビカッターはIDを書き換えるツールを使った犯罪です。

こちらは車本体にとある機器をつなぎ、照合するIDを強制的に書き換えてしまうというものです。そうすることによって、窃盗者は自らが持つ鍵を正当な鍵として認識させることができるようになるため、堂々と車を盗んでいけるというわけです。

上記の説明から推測された方も多いと思いますが、これは鍵屋がイモビキーを作製する際に使う技術です。

物理キーの時代からピッキングやサムターン回しなど、鍵屋が使う技術が犯罪に悪用されており、残念ながら車でもそれは例外ではありません。

最近ではイモビカッターガードイモビカッターキラーといった商品が開発されていますので、車両盗難が心配な方は取り付けてみるのも良いでしょう。

このようなことから、犯罪に遭うリスクを下げるためには、イモビライザーだけに頼らず、盗難防止アラーム防犯カメラを設置するなど、ほかの対策も併用することが大切であることがよくわかります。

リレーアタック

通常、リレーアタックは2〜3人のグループで実行されます。まず、1人目が車から離れた運転手を尾行し、スマートキーから出ている電波を特殊な機械でキャッチします。

駐車場に車が停まっている一戸建てに近づいて、家のなかにあるスマートキーから出ている電波を拾うケースも多いです。

電波をキャッチしたら、ブースターを持った2人目、3人目を経由して増幅していき、最後に車のロックを解錠します。

スマートキーからでている電波はごく微弱で、本来は車に近づかなければ作動しません。しかし、ブースターで増幅を重ねることで、離れていても車が反応するレベルまで強まります。

2010年ごろから欧州でこの手法による被害が広がり、2017年ごろからは日本でも被害に遭うケースが増えているため、最近ではイモビキーが発する電波を遮断してくれるケース(電波遮断ケース)などが販売されています。

また、鍵本体に節電モードが搭載されていれば設定する、という方法もあります。自宅にいるときは、玄関付近など外に近い場所に鍵を置かないことも有効です。

CANインベーダー

リレーアタックのあとにコードグラバーという手口も流行ったのですが、手法的にはリレーアタック同様、スマートキーから出る電波を利用しますので今回は割愛します。

最近の主流手口となってきているのがCANインベーダーという手口で、これは自動車のCAN(Controller Area Network)配線に直接アクセスすることでエンジンを始動させる信号などを送り、車両を盗むという方法です。

特に近年の高級車は電子制御が進んでおり、車体のあちこちにあるECU(電子制御装置)、エンジン、センサーなどをひとつの伝送路=CAN配線が担当しています。

このため、CAN配線にさえアクセスできればそこからエンジンをスタートさせることが可能なのです。

CANインベーダーとはこのCAN伝送路にinvade(侵入)する特殊機器のことでもあるのですが、フロントバンパーなどを外して近くにある回路にアクセスできれば簡単にエンジンを制御できてしまうという、恐ろしい機器です。

2021年に兵庫県警が日本で初めてこの機器を使った窃盗団を逮捕してニュースになっていますので、この新しい手口をご存知の方も多いかもしれません。

ただ、この手口がターゲットにしているのはメーカー純正のセキュリティシステムですから、別の見方をすると「他社製のものには影響がない」ということになります。

自動車メーカーのイモビライザーに加えて、防犯アラームのシステムや、不正アクセスを探知するような他社製の防犯装置を装備していれば、強力な対策となり得ます。

イモビライザーキーは紛失すると大変!取り扱いは慎重に

このように、イモビライザーは車両盗難防止に高い効果を発揮するシステムです。車に搭載されているかどうかは、インジケーターランプの有無やステッカー、キーの種類などで判断できるでしょう。

しかし、住宅のハイセキュリティシリンダーと似たような理由で、キー紛失やキーを盗まれたりした時は『余計に大変』な鍵でもあります。また、防犯性能が高いとはいえ、強力なイモビキー破りの方法も出没していますから、慎重に取り扱わねばなりません。

これから新しい車を購入する予定の方は、最初から純正のスペアキーを2つほど作製しておくなどしておいた方が良いでしょう。

ただし、どうしても緊急対応が必要なトラブルに遭遇した際は、ぜひイモビキー対応の鍵屋にご相談下さい。

鍵屋の鍵猿でも、多くはありませんがいくつかの国産車のイモビキーに対応しております。イモビライザーの異常や、ロックされたドアの解除などをご希望の際は、まず車種やグレードなどの情報をオペレーターまでお知らせ下さい。

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