空き巣の手口を知って防犯対策を!狙われやすい時間帯や防犯対策も解説!
この記事でわかること
- 空き巣の手口について
- 空き巣に侵入されやすい時間帯
- 空き巣の侵入経路
- 空き巣を防ぐための方法
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
空き巣は身近な犯罪の一つです。
いつどこでも起こり得ることで、決して他人事ではありません。しかし、もし自宅に空き巣に入られたような形跡があったとしたら、まずどうしたものかと慌ててしまう人が殆どでしょう。
この記事では、空き巣が建物に侵入する際の一般的な手口や狙われやすい時間帯などを解説し、そのうえで家を守るための防犯対策を紹介していきます。
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目次
空き巣の手口とは
まず知っておきたいのは、空き巣の侵入方法です。ここでは、空き巣がどのようにして住まいに侵入するのか、主な手口を紹介していきます。
無締り
ごみを出すときや近所に出るときなど「数分なら大丈夫だろう」という感覚で鍵をかけずに家を離れることはないでしょうか。そのような油断をしたときこそ、空き巣に狙われやすいのです。
警視庁が公表している「令和5年の刑法犯に関する資料」によると、3階建て以下の共同住宅では無締りによる空き巣が1,086件発生しており、全体の43.1%を占めています。
共同住宅にはオートロックの玄関が備えられたところも多く、「うちにはオートロックがあるから大丈夫。」「マンションの敷地の外には出ないのだから鍵を掛けなくて良いだろう。」という油断が空き巣に狙われる状況を作り出してしまうこともあります。
文字通り戸締りをしていないことで、玄関ドアや窓に鍵をかけていない状態のことを指します。
ドアのこじ破り
ドアのこじ破りはバールなどをドアの隙間に差し込み、テコの原理を使って力ずくでドアを破壊する手口です。ピッキングなどの高度な技術を必要とせず、短時間で侵入される可能性があります。
ドアの錠前付近にガードプレートを取り付けることで、こじ破りによる侵入を遅らせるだけでなく、空き巣に防犯意識の高い家だと認識させることができます。
ガラス破り
ガラス破りはドアや窓のガラス部分の一部を割り、そこから手を差し込んで室内側から鍵を開ける手口のことです。
警視庁が公表している「令和5年の刑法犯に関する統計資料」によると、住宅を対象にした空き巣認知件数の中でもガラス破り(4,358件)が最も多く、全体の37%を占めています。
ガラス破りといっても種類はいくつかありますので、ここでは「こじ破り」「打ち破り」「焼き破り」について解説します。
こじ破り
こじ破りは窓ガラスとサッシの間にドライバーを差し込み、錠前周辺のガラスを破壊する手口です。別名「三角割り」「三点割り」とも呼ばれ、打ち破りに比べて大きな音が出にくいという特徴があります。
打ち破り
打ち破りはハンマーやバールなどを使ってガラスに強い衝撃を与え、破壊する手口です。ガラスを破壊した際に大きな音が出ますが、技術を必要とせず短時間で侵入されてしまいます。
焼き破り
焼き破りとはガスバーナーやライターで錠前周辺のガラスを焼き、加熱した部分を冷却してガラスを割る方法です。ガラスを加熱した部分と加熱していない部分の温度差(熱衝撃)により割れてしまいます。
焼き破りは大きな力を必要とせずに割ることが可能で、大きな音が出ないため注意が必要です。
▼関連ページピッキング
鍵穴に特殊な工具を差し込んで不正に解錠する手口のことをいいます。
ピッキングは実行されてもドアに傷がつくことはありません。見た目ではわからないため、自分で鍵をかけ忘れたのだろうと勘違いすることも少なくありません。
ピッキングにかかる時間は短く、錠がピッキング防止に対応していない場合はものの1分程度で解錠されることもあります。さらに古いシリンダーキーになると、慣れた空き巣ならわずか10秒程度で解錠できるケースもあるのです。ここまでスピーディーだと、少し家を離れるだけでも十分空き巣に入ることは可能でしょう。
▼関連ページサムターン回し
室内側から玄関ドアを施錠するためのツマミのことです。外から帰ったとき、玄関の鍵をかける際に回すツマミといえばわかりやすいかもしれません。室内側から解錠するときもこのサムターンを回します。
サムターン回しとは、室外から特殊な工具を用いてツマミ部分を回す手口のことです。
サムターン回しの具体的な方法としては、ドアスコープを取り外してそこから特殊な工具を入れるなどがあります。もしくは、ドリルを使ってドアの鍵穴の横に穴を開け、そこから特殊な工具を入れて解錠します。
▼関連ページ下がり蜘蛛
下がり蜘蛛は建物の屋上からロープを垂らし、壁を伝ってベランダや窓から侵入する手口です。
警視庁が公表している「令和5年の刑法犯に関する統計資料」によると、4階建て以上の共同住宅の空き巣侵入の中でも無締りが最も多い結果となりました。
最上階だからといって窓やドアの鍵を開けたままの状態にしないようにしましょう。また、屋上の出入りが容易な場合は施錠管理を徹底する必要があります。
空き巣に侵入されやすい時間帯とは?
警察庁がまとめている「令和4年の犯罪」のデータによると、8〜18時の時間帯に空き巣が多いことが分かります。
特に狙われやすいのは10〜12時の間です。この時間帯は仕事や学校、買い物などで家を空けがちな時間帯です。そのため、不審な人がいても気に留める住人そのものが少なく、たとえ空き巣が犯行に及んでいても周りに誰もいなかったり、目立たなかったりするのです。
空き巣の侵入経路
一戸建住宅 | 4階建以上共同住宅 | 3階建以下共同住宅 | |
---|---|---|---|
認知件数合計 | 7,981 | 1,288 | 2,519 |
うち)表出入口 | 1,299 | 801 | 1,120 |
うち)非常口 | 5 | 1 | 2 |
うち)窓 | 4,803 | 299 | 1,032 |
その他・不明 | 1,874 | 187 | 365 |
警察庁が公表している「令和5年の刑法犯に関する統計資料」によると、空き巣の侵入経路で多いのは戸建て住宅だと「窓」、共同住宅だと「表出入口」であることがわかります。
戸建てのベランダや縁側などは開口部も広く侵入が容易なため、狙われやすい場所です。風呂場やトイレ、勝手口などはできるだけ換気しておきたいという理由で窓を開けたままにしている家庭も多いですが、そういった箇所から狙われることもあります。3階建て以下の集合住宅は表出入り口同様窓からの侵入が多いため、十分注意が必要です。
また、表出入り口は無施錠や合鍵を使った空き巣に気を付けましょう。
空き巣被害を防ぐための対策法
空き巣被害を防ぐためには、事前の対策が非常に重要です。ここでは、空き巣被害を防ぐための対策法について解説します。
窓に防犯フィルムを貼りクレセント錠を鍵付きにする
窓に防犯フィルムを貼ることで窓ガラスを割れにくくするだけでなく、叩き割る際に大きな音が出るというメリットがあります。空き巣は周囲に気づかれることを嫌がりますので、大きな音が出るというだけで犯行を諦めることが考えられるのです。
万一ガラスが割られてしまったときのことを考えて、窓のクレセント錠は鍵付きにしておくと良いでしょう。錠前付近のガラスを割っても鍵が開かなれば侵入に時間がかかるため、空き巣が諦めてくれる可能性が高くなります。
▼関連ページ防犯カメラを設置する
設置するだけで防犯効果が期待できるのが防犯カメラです。撮影されているという危機感を与えることができれば、空き巣に侵入を躊躇させることが期待できるでしょう。
もしも空き巣被害に遭ってしまった場合でも、犯人特定の手掛かりとして役立てることができます。
センサーライトを導入する
人感センサーライトの導入も、空き巣対策としては有効といえます。人感センサーライトは人が近寄ることで点灯し、仮に空き巣が入ろうとしたときも周囲や家主が気づきやすくなります。空き巣に入る側も、自分が近づいたことでライトが点灯すると警戒するでしょう。結果として建物への侵入を断念し、そこから離れる可能性が高まります。
人感センサーライトは、人の目から死角になりやすい場所に取り付けると効果的です。ガレージや勝手口などに設置すれば、防犯効果も期待できるうえに家主が使うときも自動的に点灯するので利便性が増します。
補助錠を取り付ける
補助錠などを追加することで1つの玄関ドアに2つ以上の鍵があることをワンドア・ツーロックといいます。鍵の数が多ければ、当然ながら解錠するまでに時間がかかります。空き巣は侵入に時間がかかることを嫌がる傾向があるため、解錠が容易でないほど犯行を諦めやすいのです。
補助錠として鍵穴のない電子錠を取り付ける、というのも効果的です。
電子錠には鍵穴がないため、ピッキングによる不正解錠に強く、合鍵で侵入されないという特徴があります。表出入口からの侵入に「合鍵」が使われることが多いということは、普段使っている鍵が複製しやすいか、玄関近くに隠してある合鍵が見つかってしまっている、ということでもあります。このような合鍵による侵入を防ぐためにも、電子錠はおすすめです。
▼関連ページ防犯性の高い鍵に交換する
防犯性の高い鍵に交換することも、空き巣の侵入を防ぐのに有効的な方法です。ピッキングやサムターン回しといった不正解錠に強い鍵に交換しましょう。ディスクシリンダーや古いピンシリンダーなどの場合は、防犯性能が比較的低いとされているので特に注意が必要です。構造が複雑なディンプルキーなら防犯性が高く、空き巣被害の対策として導入するのも良いでしょう。
ディンプルキーや錠前メーカーがハイセキュリティシリンダーとして提供している錠前は鍵の複製が難しく、殆どが登録制を導入しています。オリジナルキーそのものが犯行に使われない限り、玄関からの侵入は難しくなります。
また、サムターン回し対策が施された錠前だけでなく、サムターン回し対策用のアイテムも豊富にありますので、それらを後付けしても良いでしょう。
ただし、住まいが賃貸物件だと鍵の交換を自分の勝手な判断で行うことはできません。通常、鍵を交換したい場合は大家さんの許可が必須です。防犯上で必要性を感じたときは、あらかじめ大家さんもしくは管理会社に相談しておく必要があります。サムターンガードなども取り付けて良いかどうか、念の為確認を取ってから取り付けるようにしましょう。
▼関連ページ合鍵を家の外に隠さない
玄関近くに合鍵の隠し場所を作っている、という人は意外と多いのではないでしょうか。
玄関マットの下や郵便受けの中など、集合住宅でも戸建てでも合鍵の隠し場所は限られてはいるものの、いくつかあるものです。
先述した通り表出入口から侵入する空き巣は「合鍵」を施錠開けの手段として用いています。中には複製したものもあるかもしれませんが、空き巣の殆どはよく下見をしています。合鍵の隠し場所がわかってしまった家などは狙われても不思議はないと言えるでしょう。
安全に合鍵の受け渡しを行う方法として、最近人気があるのがキーボックスを使用する方法です。箱付きの南京錠のようなものと考えて頂くと良いかと思いますが、玄関のドアノブにツルをロックしたり、壁に取付けたりできる箱で、暗証番号認証用のボタンやダイヤルがついています。
暗証番号を知る人だけが箱を開けて合鍵を取り出せるため、鍵を紛失しやすい小さな子供がいる家庭などで便利だと評判になっています。暗証番号などの管理が必要にはなりますが、キーボックスを使用すれば郵便受けの中に隠すよりも遥かに安全な方法で合鍵を渡すことができます。
住まいの防犯性を高めて空き巣を撃退しよう!
空き巣を侵入させることなく撃退するには、まず住まいの防犯性を高めることが重要になってきます。補助錠の設置や防犯性の高い鍵への交換を検討したほうがいいでしょう。
防犯性を高めたいときはもちろん、鍵の取り付けや交換作業は、ぜひ鍵屋に依頼してください。
我々のような鍵屋であれば、鍵のプロならではの豊富な経験と知識をもとに、住まいの安全性を高めるための適切な提案をさせていただきます。
鍵や防犯対策についてお悩みのことがあれば、鍵屋の鍵猿にぜひお任せください。
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