給湯器がガス臭い時はどうする?屋外と屋内で変わる手順と連絡先

- ガス臭いと感じたときに、火・スイッチ・窓・ガス栓をどの順番で扱うか
- 屋外の給湯器のあたりでにおうときは、窓を閉めるほうがよい場合があること
- ガス警報器が鳴っていないことは、漏れていないことの証明にはならないこと
- 賃貸や分譲マンションで、ガス会社と管理会社のどちらに先に連絡するか
- ガス会社の点検で漏れていないと分かったあと、誰に修理や交換を頼むのか
給湯器のあたりからガス臭いにおいがすると、いま何をすればよいのか分からなくなります。においに気づいた場所が家の中か、屋外の給湯器のそばかで、窓を開けるべきか閉めるべきかが逆になります。
日本ガス協会は、ガス臭いと感じたときは「窓や戸を大きく開けましょう」と案内しています。いっぽう同じ協会は、屋外で給気と排気を行うガス機器について「ガス機器使用中は、付近の窓を必ず閉めてください」とも案内しています。漏れたガスを外に出すのか、排気を室内に入れないようにするのかの違いで、どちらも正しい案内です。この記事は、日本ガス協会・日本LPガス協会・ガス警報器工業会が公開している案内をもとにしています。
目次
給湯器がガス臭いと感じたとき何を先にするのか
日本ガス協会は、ガス臭いと感じたときにすることを次の順で案内しています。火気を使わない、電気のスイッチに触れない、窓や戸を大きく開ける、ガス栓とメーターガス栓を閉める、すぐガス事業者へ連絡する、です。
屋外の給湯器のそばでにおいに気づいた場合は、窓の扱いが変わることがあります。そちらは次の章にまとめました。
手順1 火気は絶対使用せず換気扇や電灯のスイッチには手を触れない
日本ガス協会は「火気は絶対使用しないでください」と案内しています。新しく火をつけないでください。
あわせて気をつけたいのが、電気のスイッチです。換気扇や電灯のスイッチを入れたり切ったりすると、着火源となる小さな火花が出るため、日本ガス協会は「スイッチには絶対手を触れないでください」と案内しています。
空気を入れ替えようとして換気扇を押す、暗いので電灯をつけるといった動作が、そのまま着火のきっかけになります。すでについている電灯も、そのままにしてください。
手順2 窓や戸を大きく開けてガス栓とメーターガス栓を閉める
日本ガス協会は「窓や戸を大きく開けましょう」と案内しています。
次に、ガスを止めます。日本ガス協会は「ガス栓やメーターガス栓を閉めましょう」と案内しています。閉めるのは、機器につながっているガス栓と、ガスメーターのところにあるメーターガス栓の2つです。
この手順は都市ガスでもプロパンガスでも同じで、日本ガス協会の案内にガスの種類による条件は付いていません。自分の家がどちらか分からない場合も、まず窓や戸を大きく開けてください。
手順3 ガス事業者に名前と住所と近所の目標とその場の状況を伝える
日本ガス協会は、ガス臭いと感じたときは「すぐガス事業者へ連絡してください」と案内しています。
電話で伝える内容も示されています。名前、住所、近所の目標、その場の状況です。近所の目標とは、場所を見つけるための目印です。
夜間や休日でも連絡できます。日本ガス協会は、ガス事業者の保安体制として「365日・24時間保安体制」を挙げ、緊急時に備えて係員と緊急車が常時待機しているとしています。
屋外の給湯器のあたりでにおうときは何が違うのか
屋外の給湯器のそばでにおいに気づいたとき、においの正体には2つの可能性があります。漏れたガスそのものと、機器が燃やしたあとに出る排気です。この2つで窓の扱いが逆になります。
なお、隣の家からにおうのか自分の家なのかを見た目やにおいで切り分ける方法は、公開されている案内の中に見つけられませんでした。どちらか分からないときもすることは同じで、ガス事業者に連絡して見てもらってください。
屋外の排気がにおうときは付近の窓を閉めるよう日本ガス協会は案内している
日本ガス協会は、屋外で給気と排気を行うタイプのガス機器について「窓や換気口などの建物開口部から排気が室内に流入し、不快な臭いがしたり気分が悪くなる恐れがありますので、ガス機器使用中は、付近の窓を必ず閉めてください」と案内しています。
屋外の給湯器でも、出た排気が窓や換気口から室内に入り、不快なにおいとして感じられることがあるということです。この場合、窓を開けるとかえって室内ににおいを呼び込みます。
同じ案内には「設置状況によっては、ガス機器の移設等が必要な場合があります」とも書かれています。
給湯器を波板やビニールシートで囲うと新鮮な空気が不足して不完全燃焼の原因になる
屋外の給湯器は、周りを囲ってはいけないことになっています。日本ガス協会は「屋外に設置されたガス機器を増改築により、屋内化したり、波板などで囲うことは大変危険です」と案内しています。工事でシートをかけた場合も同じで「給排気設備をビニールシート等で覆った場合は、ガス機器を使用しないでください」とされています。
囲うと新鮮な空気が足りなくなり、不完全燃焼による一酸化炭素中毒や機器の故障の原因になるとも示されています。
その一酸化炭素について、日本ガス協会は「軽い中毒症状は頭痛・吐き気など、風邪に似ていますが、手足がしびれて動けなくなることがあります」と説明しています。
給湯器の周りに物を置いていないか、波板やシートで囲っていないかを一度見てください。
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お風呂を沸かしているときだけにおうのは台所の換気扇で排気が逆流していることがある
お湯を使っているときだけにおう、という形で気づく方がいます。お風呂を沸かしているときやシャワーを使っているときに台所の換気扇を使用すると「風呂がまの排気が室内に逆流し、一酸化炭素(CO)中毒を起こす場合があります」と、日本ガス協会は案内しています。
浴室でお湯を使いながら、離れた台所で換気扇を使っていると、排気が外に出ずに室内側へ戻ってくることがあります。場所が離れているので結びつけて考えにくい組み合わせです。
なお、これは平常時の使い方についての案内です。いまガス臭いと感じている場合は、前の章の手順が先になります。
プロパンガスは容器の残ガスが減ると着臭剤のにおいが強く出ることがある
一瞬だけにおった、という場合に当てはまることがあります。日本LPガス協会は、LPガスに火がつくときと消えるときに着臭剤のにおいが強く出ることがあると説明しています。容器の中の残りのガスが減ると、容器の下に溜まった着臭剤の濃度が高くなるためで、この場合は「安全上は特に問題ありません」とされています。
ただし、この説明が当てはまるのはLPガスの場合で、容器の中の残りのガスが減り、そのために容器の下の着臭剤の濃度が高くなっているときの話です。
都市ガスについて同じ説明は見つけられませんでした。残りのガスが減っているかどうかも、においだけでは分かりません。一瞬でもにおいを感じた場合は、ガス事業者に連絡して確かめてもらってください。
ガス警報器が鳴っていなければ放っておいてよいのか
警報器が鳴っていないから大丈夫だろう、と考えたくなります。ただ、警報器が鳴らないことと、漏れていないことは別です。
マイコンメータの警告は本体に表示が出るだけで部屋の中からは分からない
ガスメーターが異常を見つけてくれると聞いたことがあるかもしれません。ガス警報器工業会によると、マイコンメータは微少なガスの漏えいが例えば30日間続くと警告を出しますが、本体に表示が出るだけで部屋の中からは分からないとされています。
警告は出るものの、それはメーター本体の表示なので室内にいる人には届かないということです。室内で音が鳴るのは、メーターではなく警報器です。
逆に、警報器が鳴ったからといって必ずガス漏れとも限りません。ガス警報器工業会は、噴霧式の殺虫剤などを使ったときに警報器が鳴ることがあるとしています。
鳴らないから平気、鳴ったから必ずガス漏れ、のどちらでもありません。においがした時点でガス事業者に見てもらってください。
ガス警報器とCO警報器には5年の有効期限がある
付いている警報器が、いまも働いているとは限りません。ガス警報器工業会は、取り換えの時期について「5年を過ぎると誤作動を起こして、正しい警報をしないことがありました」として、5年以内は信頼できるという結論から有効期限を5年にしたと説明しています。日本ガス協会も有効期限を5年としています。
確かめ方も示されています。警報器に貼ってある「交換期限表示ラベル」を確かめて、交換期限が近づいたらガス販売店(ガス事業者、LPガス販売事業者)に連絡し、交換を依頼してください、とされています。
なお、ガスの種類によってはガス警報器とCO警報器をそれぞれ設置する必要があるとされています。
都市ガスとプロパンガスで換気する場所は変わるのか
ガスの種類が分からない場合や都市ガスの場合は、前の章の手順どおり窓や戸を大きく開けてください。日本ガス協会のその案内にガスの種類による条件は付いていません。都市ガスの比重については、今回当たった業界団体の資料に記載を見つけられませんでした。
LPガスは空気より重く底部に滞留するので漏えい時は底部の換気を行う必要がある
日本LPガス協会は、LPガスの性質として「ガス比重がプロパンで約1.5、ブタンで約2.0と空気より重いため、空気中に放出された場合は底部に滞留します。このため漏洩時は底部の換気を行う必要があります」と説明しています。
LPガスは空気より重いので低いところに溜まり、そのため漏えいしたときは底部の換気が必要とされています。
ガスの種類で場所が変わることは、警報器の付け方にも表れています。ガス警報器工業会は、都市ガス用とLPガス用ではガスの比重が違うので、センサ部の取り付け位置に特に注意が必要だとしています。
賃貸や分譲マンションでもガス事業者に連絡してよいのか
連絡してかまいません。日本ガス協会の「ガス臭いと感じたときは、すぐガス事業者へ連絡!」という案内に、持ち家か賃貸かという条件は付いていません。案内は「すぐ」で、管理会社の営業時間まで待つようには書かれていません。
そのうえで、修理や取り替えの段になると、誰のものなのかという話が出てきます。
敷地内のガス管とガス機器は所有者のもので修理と取り替えは有償になる
日本ガス協会は、ガス設備の持ち主の分かれ目として「敷地内のガス管やガス機器はお客さまの大切な所有物です。ガス機器の修理・お取り替えは有償で施工させていただきます」と示しています。
ガスメーターと敷地の外については「ガスメーターおよび敷地外のガス設備は、ガス事業者の所有物です」とされています。ガスメーターは、計量法に基づいて検定満期が来たら取り替えられます。
つまり、敷地の外とメーターまではガス事業者のもの、そこから先の配管と給湯器は建物の側のものという分かれ方です。給湯器の修理や交換は、ガス事業者の点検とは別の話になります。
入居時から付いていたガス警報器の交換先は管理会社や大家に確認する
賃貸で管理会社や大家に確かめることになるものとして、警報器が挙げられています。ガス警報器工業会は、警報器を家主が設備として設置している場合と、住人が個別に設置する場合があるとして、入居時から付いていた警報器が期限切れのときは「管理会社、大家さんへ確認してください」と案内しています。
誰が設置したかによって、誰が替えるのかが変わるためです。前の章で書いた5年の有効期限が過ぎていた場合は、まず管理会社や大家に確かめてください。
ガス会社の点検で漏れていないと分かったあとは誰に何を頼むのか
ガス事業者の点検は、ガスが漏れているかどうかを確かめるものです。漏れていないと分かったあと、においの原因が給湯器の側にある場合は、連絡先が変わります。
日本ガス協会は、ガス機器を使っているときに不快なにおい、炎のあふれ、機器本体の異常な過熱などがあれば「ただちに使用を中止し、ガス機器購入店または修理店にご連絡ください」と案内しています。
不快なにおいがしたときの連絡先として、ガス機器を買った店か修理店が挙げられています。給湯器の修理や取り替えは、ここから先の話になります。
ノーリツは、経年劣化のサインの1つとして「排気口の周りが黒くなっている」ことを挙げています。屋外の給湯器なら、その場で目で確かめられます。
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当社は給湯器の交換と修理を行っています。ガス会社の点検で、ガス漏れではなく給湯器の不具合や寿命が原因と分かった場合は、ご相談ください。
よくある質問
給湯器からたまにガス臭いときはどうしたらいいですか?
たまにであっても、においがした時点でガス事業者に連絡してください。日本ガス協会の案内に、回数や頻度による条件は付いていません。
ガス漏れしてないのにガス臭いのはなぜですか?
屋外に置かれた給湯器の排気が、窓や換気口から室内に入ってきている場合があります。日本ガス協会は、この場合に不快なにおいがしたり気分が悪くなる恐れがあるとして、ガス機器の使用中は付近の窓を閉めるよう案内しています。
隣の家の給湯器からガス臭いがしたら危険ですか?
隣の家のにおいなのか自分の家なのかを切り分ける方法は、公開されている案内の中に見つけられませんでした。自分で見分けようとせず、ガス事業者に連絡して見てもらってください。
ガス給湯器が壊れる前兆はありますか?
ノーリツは、経年劣化のサインとして、排気口の周りが黒くなっていることなどを挙げています。前兆として現れるものや、修理と交換のどちらになるのかの判断は、別の記事にまとめています。
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まとめ
給湯器がガス臭いと感じたときは、火気を使わず、換気扇や電灯のスイッチには手を触れず、窓や戸を大きく開けて、ガス栓とメーターガス栓を閉め、ガス事業者に連絡します。この順番は、日本ガス協会が案内しているものです。
いっぽう、屋外の給湯器を使っている最中ににおう場合は、排気が窓や換気口から室内に入ってきていることがあり、付近の窓を閉めるよう案内されています。においに気づいた場面によって、窓の扱いが変わります。
ガス警報器が鳴っていないことは、漏れていないことの証明にはなりません。賃貸や分譲マンションでも、ガス事業者への連絡に条件は付いていません。点検で漏れていないと分かったあと、給湯器の修理や取り替えが必要になった場合は、ガス機器を買った店か修理店が連絡先として案内されています。
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