給湯器の異音はなぜ鳴る?お湯を出したときと使っていないときに鳴る音の正体

- 給湯器から音がしたときに、そのまま使わないほうがよい場合
- お湯を出したり止めたりしたときの音が、給湯器からか水道からかの見分け方
- お湯を使っていないのに鳴る音(運転のあと・ふろのポンプ・凍結予防)の正体
- 音が大きくなった給湯器を、修理と交換のどちらで考えるかの目安
- 異音がして給湯器を交換した現場の実例
給湯器からお湯を出したときに、いつもと違う音がすると、このまま使ってよいのか迷います。給湯器の音には、機器が正常に動いているときの音もあれば、使うのをやめて確かめたほうがよい場合もあります。
正常な給湯器でも、使い方や季節によって音が出ることがあります。まずは、音が出るタイミングと、どこから鳴っているかを確かめてください。
この記事では、そのまま使わないほうがよい場合を先に取り上げ、お湯を出したり止めたりしたときの音、お湯を使っていないのに鳴る音、音が大きくなったときに修理と交換のどちらを考えるかを、メーカーと公的機関の案内をもとにまとめました。異音をきっかけに給湯器を交換した現場の記録も載せています。
目次
給湯器から音がしたときにそのまま使わないほうがよいのはどんな場合か
音の種類を調べる前に、確かめたいことがあります。次のどちらかに当てはまるときは、そのまま使わないでください。
- ガスのにおいがする
- 給湯器の給排気口が、毛布やシート、荷物などでふさがれている
ガス臭いときは火を使わず電灯や換気扇のスイッチにも触れずにガス事業者へ連絡する
ガスのにおいがするときは、音の原因を探すより先に、ガスの安全を確かめてください。経済産業省は、ガスの安全についてのページで、ガス臭いときの注意として「火気は絶対使用しないでください。」「換気扇・電灯などのスイッチも、着火源となるので絶対手を触れないでください!」と案内しています。
そのうえで、すぐにガス事業者へ連絡するよう呼びかけています。ガスのにおいがしているあいだは、給湯器を使わないでください。
給湯器の排気口のまわりから煙が出ている、すすが付いているといったときも、使うのをやめて、ガス事業者か修理の窓口に連絡してください。
ガスのにおいがするときの原因や確かめ方は、次の記事にまとめています。
給排気口が毛布や養生シートでふさがれているなら外すまで使わない
給湯器を使う前に、本体の給排気口が毛布やシート、荷物などでふさがれていないかを確かめてください。ふさがれているときは、外してから使います。
製品評価技術基盤機構(NITE)は、使用中にガス給湯器から異音がし、前面のカバーが変形した事故を紹介しています。一時的に立てかけた荷物で給排気口がふさがれ、機器の中にたまった燃えていないガスに、点火の火花が引火して異常着火したと推定されています。凍結予防のために毛布をかぶせた給湯器で、着火しにくい中で着火を繰り返し、同じように異常着火した事故もあります。
NITEは、給排気口がふさがれると異常着火して製品の破損や発火の危険があるとして、次のような状態に注意するよう呼びかけています。
- 外壁の塗装工事で、養生シートや養生テープが給排気口をふさいでいる
- 冬の凍結対策や夏の台風対策で、給湯器を毛布やシートで覆ったままにしている
- 給湯器のまわりを囲ったり、排気口の前に荷物を置いたりしている
ふさいでいた物を外しても、本体のカバーがへこんでいたり変形していたりするときは、使わずに点検を頼んでください。
お湯を出したり止めたりしたときに鳴る音は給湯器から出ているのか
お湯を出したときや止めたときに鳴る音は、給湯器の本体から出ていることもあれば、蛇口や水道の側で鳴っていることもあります。水道の圧力や蛇口の開け閉めのしかたで、音が変わることもあります。まず、音や振動をいちばん強く感じるのが、給湯器の本体か、蛇口のあたりかを確かめてください。
蛇口を開け閉めしたときに本体から鳴る音をノーリツは点火を早めるための作動音と案内している
お湯の蛇口を開け閉めしたときや、リモコンの運転スイッチを入れたり切ったりしたときに本体から鳴る音について、ノーリツはよくあるご質問「給湯機器:異音がする」で「再使用時の点火をより早くするため、また、再使用時にお湯の温度を早く安定させるために機器が作動している音です」と案内しています。
お湯を使うときは、給湯器の中でガスが燃え、水が流れます。こうした燃焼や水の流れの音は、正常な給湯器でも出ます。蛇口の開け閉めに合わせて鳴り、ほかに気になる様子が無ければ、機器が作動している音と考えられます。
同じ本体からの音でも、笛やホラ貝のような音がするときは扱いが変わります。この音については、修理と交換を考える章で取り上げます。
蛇口を開け閉めしたときの音や振動は水道のウォーターハンマーの可能性がある
蛇口のあたりで音や振動を強く感じるときは、水道のウォーターハンマーの可能性があります。さいたま市は、水道を使うときに音や振動がする場合をウォーターハンマー(水撃作用)の可能性として取り上げ、一般的にはシングルレバー水栓の開け閉めによる急激な水圧の変化で起きると案内しています。
この案内は、水道を使うとき全般についてのもので、給湯器に限った音の話ではありません。
さいたま市は、問い合わせる前に確かめてほしいこととして、家のどの蛇口を使ったときにいちばん強く音や振動を感じるか、いつごろからか、何時ごろにどのようなときに起きるかを挙げています。水道の音かもしれないときは、これを控えてから、お住まいの地域の水道の窓口に相談してください。
音のほかにも給湯器の調子が気になるときは、故障のサインをまとめた次の記事も参考にしてください。
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お湯を使っていないのに給湯器が鳴っているのは何の音なのか
お湯を使っていないのに給湯器から音がすると、壊れて動き続けているのではと心配になります。ノーリツとリンナイは、使っていないときにも機器が自動で動く場面があると案内しています。音が鳴っている時間と季節を確かめてください。
運転が止まってしばらく本体が鳴るのもノーリツは次に使うときに備えた作動音と案内している
給湯器の運転が止まってからしばらくのあいだ本体から音がすることについて、ノーリツは、蛇口を開け閉めしたときの音と同じく、次に使うときの点火を早め、お湯の温度を早く安定させるために機器が作動している音だと案内しています。
お湯を止めたあとにしばらく鳴って、そのあと鳴りやむのであれば、この作動の音と考えられます。いつまでも鳴りやまないときや、音がとても大きいときは、このあとの修理と交換を考える章を見てください。
ふろ予約の前や追いだきのあとに鳴る音をノーリツはふろのポンプが自動で動く音と案内している
ノーリツは、ふろ予約をしているときは予約した時刻の1〜2時間前に、浴槽のお湯をかき混ぜて温度をそろえるため、ふろのポンプが自動で動く音がすると案内しています。
また、追いだきが終わったときにも、次のお湯はりに備えて残り湯の量を確かめるため、ふろのポンプが自動で動くとしています。
どちらも、浴室のリモコンを操作していない時間に鳴ることがあります。ふろ予約の時刻や、追いだきを使った時間と、音がした時間が重なっていないかを確かめてください。
冬の冷え込んだ日に鳴るのは凍結を防ぐためにポンプが動く音
冬の冷え込んだ日には、お湯を使っていなくても給湯器から音がすることがあります。凍結を防ぐためにポンプが動く運転は、ノーリツとリンナイが案内しています。
ノーリツは、冬に特に冷え込んだときは、本体と追いだきの配管の凍結を予防するため、内蔵の循環ポンプが動いて音が出る場合があるとしています。浴槽の循環アダプターから約5cm以上、水かお湯を残しておくと音が小さくなると案内しています。
浴槽からゴボゴボと音がするときについて、リンナイは、外気温が低いときに「凍結予防運転」をするとし、浴槽に残り湯が無いときや循環口より水位が低いときにこの運転が動くと、浴槽の循環口から少し水が出たり、ゴボゴボと音がしたりする場合があると案内しています。
凍結を防ぐつもりで、給湯器の本体を毛布などで覆うのはやめてください。NITEは製品安全情報マガジン Vol.489 で「冬の配管凍結対策などで給湯器の本体に布や毛布、ビニール等を巻き付けることは禁止です。」と注意を呼びかけています。冬の凍結への備え方は、次の記事にまとめています。
音が大きくなってうるさい給湯器は修理と交換のどちらを考えるのか
以前より音が大きくなった、うるさくなったと感じるときは、修理で直るのか、交換を考えるのかを決めることになります。メーカーの点検で原因を確かめる道と、使っている年数から交換を考える道があります。このあとの現場の記録には、音が大きくなって交換した例も載せています。
笛やホラ貝に近い音やあまりに大きい音はノーリツが訪問で症状を確かめると案内している
ノーリツは、「ピー」や「ブーン」といった笛やホラ貝に近い音が本体からするときは、ガス圧や空気の量などのバランスの不具合か、ファンモーターなどの燃焼の不具合の可能性があるとしています。
また、次の場合は、訪問して症状を確かめると案内しています。
- 音が鳴る状況が、ノーリツの案内している場面に当てはまらない
- 音があまりにも大きい
- 燃焼の不具合の可能性がある
こうした音がするときは、そのままにせず、メーカーや修理の窓口に点検を頼んでください。点検で部品を替えれば直るかどうかが分かれば、修理と交換のどちらにするかを決めやすくなります。本体のカバーを外したり、中の部品に触れたりするのは、資格を持つ作業者の仕事です。
使い始めて10年前後を過ぎているなら点検とあわせて交換も考える
使い始めてからの年数も、修理と交換を考える目安になります。NITEは、ガス給湯器に法律上の点検義務は無いものの、業界団体やガス器具メーカーが使用開始から10年前後を目処に有料の「あんしん点検」を勧めていると紹介しています。そのうえで、長く使った機器は点検と買い換えの検討を勧めています。
10年前後を過ぎた給湯器で音が大きくなってきたときは、点検とあわせて交換も考えてください。給湯器の寿命の目安や、壊れる前に出やすいサインは、次の記事にまとめています。
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交換のご相談をいただいたときは、現地で本体と設置の状況を確かめてから、交換する機種をご提案しています。
異音がして給湯器を交換した現場では何が起きていたのか
音をきっかけにご相談をいただき、給湯器を交換した現場の記録です。音と一緒に、本体から水が漏れていた現場もありました。水漏れしているときの確かめ方は、次の記事にまとめています。
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2017年と2018年に公開した施工事例から、どんな音がしていたか、何年使っていたか、何をしたかを載せています。
CASE 01お湯を出すと異音がしていた川崎市高津区で20年使ったガス給湯器を交換
- 施工エリア
- 神奈川県川崎市高津区
- 設置タイプ
- 屋外・壁掛け
- 使っていた年数
- 20年
お湯を出すと給湯器から異音がしていて、我慢しながら使っていたところ、急に大きな音がしてリモコンの表示が消えてしまったというご相談でした。うかがってみると、本体が水漏れを起こしていました。同じ大きさの機種にお取り替えし、台所と浴室のリモコンも交換しました。
音がしていても使えているうちに、ほかの不具合が進んでいることがあります。この現場では、音の相談でうかがった給湯器の本体から水が漏れていました。
CASE 02お湯を出すときの音が大きくなった寝屋川市の戸建てで14年以上使った給湯器を交換
- 施工エリア
- 大阪府寝屋川市
- 設置タイプ
- 屋外・壁掛け
- 使っていた年数
- 14年以上
お湯には問題が無いものの、昔に比べてお湯を出すときに本体から出る音が大きくなっていて、完全に壊れる前に交換したいというご相談でした。同じ24号のオートタイプで、省エネ型のエコジョーズにお取り替えし、ドレン排水の配管もつなぎました。
お湯が出ているうちに交換すると、お湯が使えない日をつくらずに工事の日を決められます。
CASE 03追いだきができず本体から変な音宝塚市の戸建てで玄関横の給湯器を交換
- 施工エリア
- 兵庫県宝塚市
- 設置タイプ
- 屋外・据え置き
- 使っていた年数
- 12〜13年ほど
追いだきができなくなり、お湯を出すと本体から変な音がするというご相談でした。お湯はりはできていましたが、12〜13年ほど使っていたため交換をご希望でした。古い機種は背が高く、配管の位置も違ったため、配管のつなぎ方を工夫してお取り替えしました。
メーカーや機種が変わると配管の位置が変わり、つなぎ直しの加工が要ることがあります。
CASE 04追いだきをすると異音がした神戸市長田区で約13年使った給湯器を交換
- 施工エリア
- 兵庫県神戸市長田区
- 設置タイプ
- 屋外・壁掛け
- 使っていた年数
- 約13年
お湯の量が安定せず、追いだきをすると異音がするというご相談でした。点検を受けたところ寿命で交換になると言われ、見積もりのご依頼をいただきました。同じ24号の機種から、フルオートのエコジョーズにお取り替えしました。
追いだきのときに鳴る、お湯を出したときに鳴る、というように、どの操作で鳴るかを伝えていただくと、現場で確かめる場所を絞りやすくなります。
CASE 05騒音でご近所への迷惑が心配だった堺市南区で暖房付きの給湯器を交換
- 施工エリア
- 大阪府堺市南区
- 設置タイプ
- 屋外・壁掛け
- 使っていた年数
- 14〜15年以上とのこと
数日前から給湯器を使うと異音が鳴り、お湯を出すたびに騒音が気になる、ご近所にも迷惑がかかっていると思うので早く交換したい、というご相談でした。床暖房を使われていたため、暖房付きのエコジョーズにお取り替えしました。お隣への排気を気にされていたので、新しい排気カバーも取り付けました。
お隣との距離が近く、排気が気になるときは、排気カバーを付けられるかを工事の前にご相談ください。
掲載している内容は施工当時のものです。
よくある質問
給湯器の音について、よくある質問をまとめました。
リモコンにエラーの番号が出ているときはどうすればよいですか?
リモコンに番号が出ているときは、その番号を控えてください。番号の意味はメーカーや機種によって違います。見方は、給湯器のエラーコードの見方とメーカー別の番号で確かめられます。
音と一緒に番号が出ているときは、番号と音の様子をあわせて修理の窓口に伝えてください。原因を絞り込む手がかりになります。
修理や交換を頼むときは音について何を伝えればよいですか?
いつ鳴るか(お湯を出したとき・止めたあと・使っていない時間・冬の冷え込んだ日)、どこから鳴るか(本体か蛇口のあたりか)、どんな音か、使い始めてからの年数を伝えてください。本体に貼られたシールの型式と、リモコンに出ている番号もあると、状況が伝わりやすくなります。
音が鳴っているときに動画を撮っておくと、音の様子をそのまま伝えられます。
給湯器の音で近所ともめたときはどこに相談すればよいですか?
大阪府は、生活騒音を法律や条例で規制していないとしたうえで、当事者や近隣の関係者のコミュニケーションで解決することが望まれると案内しています。解決が難しいときは、法律の専門家への相談や、裁判所の民事調停などの手続きを使う方法もあるとし、相談先の例に市町村などが行う無料法律相談を挙げています。
給湯器の音への日ごろの気配りとして、大阪府は、設置の際に場所や向きに配慮し、使うときに時々音を確かめるよう呼びかけています。自分の給湯器の音が以前より大きくなっているなら、点検や交換も考えてください。
まとめ
給湯器から音がしたときは、音の種類を調べる前に、ガスのにおいと給排気口のまわりを確かめてください。ガス臭いときは火もスイッチも使わずにガス事業者へ連絡し、給排気口がふさがれているなら外してから使います。
お湯を出したり止めたりしたときの音は、本体から鳴っているのか、蛇口のあたりで鳴っているのかを確かめます。本体からの音は、ノーリツが点火を早めるための作動音と案内している音のことがあり、蛇口のあたりの音や振動は、水道のウォーターハンマーのことがあります。お湯を使っていないのに鳴る音は、運転が止まったあとの作動、ふろのポンプ、冬の凍結予防の運転で出ることがあります。
笛やホラ貝のような音や、あまりに大きな音がするときは、点検を頼んでください。使い始めて10年前後を過ぎているなら、点検とあわせて交換も考える時期です。リモコンに番号が出ているときは、その番号を控えておいてください。
給湯器の交換をご検討でしたら、水猿までご相談ください。現地で給湯器と設置の状況を確かめてから、交換する機種をご提案します。
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