スマートキーが反応しないのは電池切れが原因かも!自分で電池交換する方法を解説
この記事でわかること
- スマートキーが作動しない原因
- スマートキーで使用される電池の種類
- スマートキーの電池交換方法
- 電池交換しても作動しない理由
- 電池交換を依頼できるところ
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
金属の子鍵を必要としないスマートキーが普及し始めて20年ほど経ち、多くの車がスマートキー対応になりました。若い方で自動車を運転している人のなかには、金属の鍵を見たことがない、という人も増えたのではないでしょうか。
スマートキーは車に近づくだけで開錠してくれたり、車から離れると自動施錠で鍵をかけてくれたりする便利なキーです。
ただ、このスマートキーの反応が悪くなったり、ある日突然、まったく反応しなくなると困ってしまいますよね。
この記事では自動車のスマートキーが反応しないときの原因や、電池交換の手順、出先での突然のトラブル時にはどうしたらいいのか、といったことを解説します。
スマートキーの電池交換は、必ず必要な作業です。電池残量が少なくなってきているのに放置していると、インロックなど更なるトラブルを招きかねません。電池は必ずストックを持っておき、交換もできたら自分でできるのがベストです。
もしインロックなどで開錠が必要になったら鍵猿にご相談下さい!スタッフがその場に駆けつけますのでレッカー移動などは必要ありません。コールセンターも年中無休で23時までお電話を承っております。
目次
スマートキーの電池切れ:動かない原因のNo.1
スマートキーの反応が悪い、或いはまったく反応しない、といった「動かない」・「作動しない」トラブルの原因の第一位は電池切れなのだそうです。
ロードサービスを提供するJAFの公式サイトでも『スマートキーの反応がおかしいときは電池交換を検討してほしい』と書かれているほどですから、普段あまり意識せずに使用している人も多いのでしょう。
スマートキーは当然ながら、電波を使用して車両と通信をします。車の正当な持ち主であるかどうかを確認するID照合や、イモビライザーとの照合が必要になるからです。
電波を発するためにはどうしても電力が必要になります。その電力を提供しているのが、スマートキーの筐体に収められている薄いコイン形リチウム電池(ボタン電池、単にコイン電池とも)と呼ばれる円盤型の電池です。
スマートキーの電池はどれくらい持つ?
メーカーの説明書には必ず、どのタイプのコイン形リチウム電池を使用するかといった記載がありますが、多いのはCR2032といった型番で知られる電池で、だいたい1~2年ほど持つとされています。
ただし、使用頻度によっては2年位内に電圧が落ちることもありますので、よく車に乗るという場合は1年に1回といったサイクルで交換する必要があるかもしれません。
電池残量の確認方法
電池が切れてしまうと、今までハンズフリーで便利だったものが大変不便なものに変身してしまいますので、メーカーは電池残量表示機能を車内やスマートキー本体に設けてくれています。
最近の軽自動車などに多い、インフォメーションディスプレイがあるタイプはこちらの画面に電池残量表示の機能がありますし、車の中であればメーター近くなどに電池残量を示すアイコン(※必ずしもバッテリーアイコンとは限りません)があり、残量が減ってくるとお知らせをしてくれます。
また、スマートキー本体側にもインジケーターランプがついており、ボタンを押して確認することが可能です。
もし本体側のインジケーターランプが点灯しない場合は、電池交換をした方が良いと考えて下さい。
車の鍵の電池交換……どの電池?
一部の外国車では充電式というスマートキーも存在しますし(例:BMW、MINI)、この充電式タイプに用いられている蓄電池が交換不可というのを除いて、殆どのスマートキーにはコイン形リチウム電池が使用されています。
コイン形リチウム電池は正式には二酸化マンガンリチウム電池と言い、正極に二酸化マンガン、負極にリチウムが使われています。
CR2032 というように、先頭2文字がアルファベット、その後が数字という商品名になっていると思いますが、「C」は国際電気標準会議(IEC)によって定義された小型電池共通の英数字コードの最初の文字で「電気化学系統」を表します。
Rは形状が丸いことからRound のRで、そのあとに続く数字はサイズを示します。2032ですと、直径20mm(1円玉と同じ)で、厚さ3.2mm ということになります。
自動車のスマートキーに使用されるコイン形リチウム電池は、スマートキーの筐体サイズによって数字の部分が多少異なることが多いのですが、2032や1616といったものが多いようです。
最も確実な確認方法は説明書に記載されている型番を確認することです。
説明書が手元にない場合は、スマートキーの筐体を開けて電池を取り出すなどして既存の電池がどの型番か、確認することができます。
電池交換しても反応しない原因
このコラムを読んでおられる方のなかには「電池交換したのにちゃんと動作しない」というお悩みを解決したい方もおられるかもしれません。
確かに、スマートキーが反応しない、といったトラブルの原因の第一位は電池切れであるものの、交換しても動作がおかしい、ということもあります。
いくつか代表的な原因がありますので、下記のうちのいずれかに当てはまらないか確認してみて下さい。
バッテリー上がり
これはスマートキーではなく、車両側のバッテリーが上がってしまっているという状態です。
通常はエンジンを動かすことで充電されていくバッテリーですが、渋滞のなかで長時間、空調やオーディオに電力を使用していたり、家に入るときライトを消し忘れたままにしてしまったなど、電力供給がないのに電力を使用し続けてしまうとバッテリー上がりを起こしてしまいます。
また、バッテリーは寒さに弱いので、突然寒くなったなどの理由で起こることもあります。
エンジンをスタートさせてみて、バッテリーの状況を確認してみて下さい。
車のバッテリーが上がってしまっていると、他の車の協力を得てジャンピングスタートで電力供給を受け、バッテリーを充電させるしか復旧の方法がありません。
協力してくれる車が見つからない場合は、ロードサービスを頼るなどしてとにかくエンジンをスタートできるようにしましょう。
ドアが半ドアになっている
これもスマートキー側というよりは車両側の問題ですが、ドアが半ドア状態になっているとスマートキーが正しく動作しません。解錠はできるが施錠はできない、と説明書に明記している車種もあります。
半ドアというのは平たく言うと「ドアがしっかりと閉まっていない」状態ですので、そういった状況ではスマートキーからの命令が実行されないことが多いようです。
もう一度ドアをしっかりと閉めてからスマートキーでの操作を試してみて下さい。
リクエストスイッチの故障
スマートキー対応車のドアノブにはリクエストスイッチと呼ばれるものがついています。
これはスマートキーを携帯していれば、触れるだけで施開錠が可能なスイッチで、この機能を愛用しているという方も多いのではないでしょうか。
大変便利なスイッチなのですが、物理的にこのスイッチが壊れてしまっていたりするとスマートキーを持っていても動作しない、ということが起こります。
リクエストスイッチの故障が疑われる場合は、ディーラーに持ち込んで点検をして貰いましょう。
電池の向き
スマートキーの電池交換を自分でやったあと、動作がおかしいという場合は、電池の向きを確認して下さい。プラスとマイナスが逆になっていると、ショートを起こしてしまいます。
電池を交換する際に、プラス極とマイナス極が同時に端子に接触することでもショートが起きます。
特にコイン形リチウム電池は厚さが大変薄くなっているため、プラス極とマイナス極が近い場所にある電池です。ショートが疑われる場合は、新しい電池に交換して動作するかどうか、試してみて下さい。
バルク品のコイン形リチウム電池を購入したら、すぐに電池がなくなった、という経験はありませんか?
たくさんのボタン電池が無造作に袋に入れられて売られていたなど、電池の置かれていた環境によっては購入した時点で既にだいぶ放電してしまっている、ということもあります。
また、絶縁処理をしていないボタン電池が重なると一方が導線として働き、電極がショートしてしまって発熱や破裂の原因になることもあります。必要な数のボタン電池を必要なときに購入するのがベストです。
電波干渉を受けている
遠隔操作が利きにくい、リクエストスイッチが反応しない、などの不具合が見られるときは、車が置いてある場所の環境も確認するようにしましょう。
スマートキーが電波を使う以上、周りに強い電波を発するものがあると干渉を受けて動作がおかしくなってしまうことがあります。
変電所や電波塔が近くにありませんか?またはスマートキーの近くにスマートフォンやPCはありませんか?
もしある場合は、これらの要因と思われるものがないところでスマートキーの動作を確認してみて下さい。何もないところであれば問題なく動作するようであれば、電波干渉を受けていた可能性が高いです。
また、スマートキーが磁力のあるもの(スマホ、PC含む)の近くにあったり、金属性のものに触れている場合も、正常に作動しないことがあります。
本体の故障
無論、スマートキー本体が故障している可能性というのもあります。
スマートキーを落としてしまったり、なにかにぶつけてしまったときに衝撃で回路に異常が生じているかもしれません。
破損あるいは水に濡れてしまったなど、なにか思い当たることがある場合は、ディーラーで点検して貰いましょう。
スマートキーの電池交換は自分でできる
説明書にも記載されているように、スマートキーの電池は一部の車種のものを省いてオーナー自身で交換できるようになっています。
残念ながら説明書ではスペースの都合もあるのか、あまり詳しく説明されていはいませんが、メーカーによっては動画を公開していたり、ディーラーが交換方法の動画を作成していたりしますので、ぜひ探してみて下さい。
メーカーによる違い
先述したように、BMWとMINIの一部のスマートキーは充電式ですので、USB接続で充電したり、車内で充電したりすることが可能になっています。
また、トヨタやレクサス、Hondaの一部車種にはカードタイプのスマートキーがあり、電池の交換方法が筐体のものと大きく異なります。
下記では一般的な箱型のスマートキーでよく見られる交換方法を説明しますので、違うタイプのスマートキーをお持ちの方はメーカーの説明書を参考にして下さい。
▼関連ページ ▼関連ページ用意するもの
殆どの場合、
- 箱を開ける際に使用するマイナスドライバー(コインで代用も可)
- ウエスやメガネ拭きなどの柔らかい布
があれば十分です。
手順
- スマートキーに内蔵されているメカニカルキー(エマージェンシーキー、内蔵キーとも呼ばれます)を取り出す
- カバーに傷をつけないよう、マイナスドライバーにウエスを巻いてくぼみなどに差し込み、カバーを外す
- 消耗したコイン形リチウム電池を取り外す
※リチウム電池を扱う際に金属製ピンセットなどは使用しないよう注意が必要 - プラス極とマイナス極を間違えないようにプラス極を上にして新しい電池を入れる
- カバーを戻す
- 動作確認をする
メーカー・車種別のスマートキー電池交換に関しては以下の記事も参考にして下さい。
Honda
▼関連ページダイハツ
▼関連ページスズキ
▼関連ページ日産
▼関連ページマツダ・デミオ
▼関連ページトヨタ・アルファード
▼関連ページ出先でスマートキーの電池が切れたときは
出先でスマートキーの電池が切れ、全く反応しなくなって焦った、という経験をした人も多いのではないでしょうか。
コイン形リチウム電池のスペアが車にあれば良いのですが、たいていそういったときに限って買い置きもしていないし、説明書も車内になかったりします。
しかしスマートキーが電池切れでも、メーカーはそういった事態を想定してくれています。スマートキーの機能なしで車に入り、エンジンをかける方法がありますので、ここで学習しておきましょう。
メカニカルキーで開錠
スマートキーは箱型や楕円形をしていますが、多くの筐体にはメカニカルキーという金属の子鍵が収納されています。
電池交換の際に、最初に取り出す部品でもあるので、自分で電池交換をしている人にはお馴染みです。
メカニカルキーはキーホルダーなどにひっかけるためのリングなどと一体化していることも多く、下手をすると落下してしまうので近くにロック用のノブがついています。
これを解除するとメカニカルキーがスライドして出てくる仕組みになっています。
メカニカルキーを使用して車に入る方法は以下の通りになります。
- メカニカルキーを取り出します
- メカニカルキーを車のドアノブ近くにある鍵穴に差し込み、解錠します
(※車種によってはドアノブに鍵穴がある場合もあります) - セキュリティアラームが発動した場合は、スマートキーをエンジンスタートボタンに近づけてエンジンをオンにし、アラームを解除
ちなみに、エンジンをオンにする方法は各車によって設定が異なることがありますので、説明書を確認するようにして下さい。
また、車種によってはエンジンスタートさせなくてもアラームが解除できるものもあります。例えばHondaのN-BOX はエンジンスタートスイッチを2回押すとアラームが解除されます。
▼関連ページエンジンスタートの方法
普段スマートキーでエンジンスタートしている方は、スマートキーの電池が切れてしまったらどうやってエンジンをスタートさせたらいいのか?と困惑するようです。
スマートキーが電池切れした際は、エンジンスタートスイッチを押して、スマートキーそのものをエンジンスタートスイッチに近づける必要があります。
どのタイミングでブレーキペダルを踏み込むかはメーカーや車種によって違いますので、説明書をご確認下さい。
- エンジンスタートスイッチを押す
- ブザー音が鳴っている間にスマートキーのエンブレムを部分をスイッチに接触させる
- ピッという音が鳴るので、ブレーキペダルを踏み込みながらもう一度エンジンスタートスイッチを押す
多くの車が上記のような方法でスタート可能ですが、細かい部分が違う場合もありますので、ご自分の車の説明書をよく確認するようにして下さい。
電池交換を依頼できるところ
電池交換方法はわかったが、自分でうまく交換できる自信がない、或いは前回やってみたけどうまくできなかった、という場合は、かわりに交換してくれるところへ持っていくという手があります。
ディーラー
最も無難なのはディーラーですが、こちらはそれなりの作業料金を取られると考えておきましょう。500円〜2,000円ほどのあいだで交換作業をしてくれるようです。
イエローハットなどカー用品店
イエローハット、オートバックスといったカー用品店でも依頼することができるようです。
ただし、自分で交換した方がお得なので、交換作業を代行してくれるというより、具体的な交換方法を教えてくれる、というところもあるかもしれません。
料金やサービス提供の有無は店舗によって違うため、事前に電話などを入れて確認しておくのがベストです。
▼関連ページ有人のガソリンスタンド
ガソリンスタンドでも電池交換をしてくれるところがあるそうです。アポロステーションなど、カー用品店とタイアップしているガソリンスタンドもあります。店員に相談してみましょう。
ただ、無人のガソリンスタンドでは受け付けていないことが多いようですので、電池交換の作業をして貰えるか、確認してから訪れたほうがよいでしょう。
車の鍵は1~2年おきに電池交換しよう
コイン形リチウム電池の寿命は2年ほどと言われていますが、使用頻度やスマートキーが置かれている環境によっては早くに電池容量を消耗してしまいます。
また、スペアキーにしても、使わないからといって電池交換せずに放置しておくのはよくありません。
電池は放電してしまうものですので、メインキーの電池交換時に一緒に交換しておくと良いでしょう。
ディーラーはよく「車検のタイミングで交換しておきましょう」などと呼びかけているようです。
コイン形リチウム電池は百均ショップでも販売されていますし、コンビニやドラッグストアなどでも人気の型番が販売されています。
車のインフォメーションディスプレイなどに電池残量表示が出たら、できるだけ早く交換してしまいましょう。
電池切れで起こりうるトラブル
スマートキーの電池が切れてしまうと、ドアが開けられないといった基本的なトラブルだけでなく、もっと困ったことになることがあります。
なかでも、最も困るのがキー閉じ込み、いわゆる「インロック」です。
通常、スマートキーがしっかりと車に認識されているあいだは、車内にスマートキーが残された状態で施錠することはできません。オートロック機能も作動しないようになっていることが殆どでしょう。
メーカー各社はインロック防止のための機能をいくつか用意しており、パワーオフ状態でないとスマートキーやキーレスエントリーによる施開錠ができない、スマートキーが車内にある状態で運転席側のドアを施錠してしまった場合は全ドアが解錠されるなど、メーカーや車種によって様々な「キーとじ込み防止機能」があります。
ただし、スマートキーの電池が消耗してしまっているときは、車両側のアンテナがスマートキーは「車内にない」と判断してしまうことがあります。
スマートキーは微弱な電波を送信している「送信機」なので、この電波が弱くなってしまうと車両側のアンテナに届かず、スマートキーが車内にない、と誤判断されてしまいます。
そうなると通常では起こり得ないインロックが起こってしまうことがあります。
JAFも、スマートキーのインロックは電池の消耗が原因であることが多いとして、注意喚起をしています。
周りにスペアキーを持っている人がいたり、ロードサービスに鍵開けを頼むだけで済む場合は良いのですが、稀にメカニカルキーを所持していない人もいます。
中古車だったのでメカニカルキーがついていなかった、というケースもありますが、そのような場合は万一に備えてディーラーでメカニカルキーの作成をして貰いましょう。
無論、鍵屋であれば鍵穴から作成することも可能ですが、コストが高くなってしまいます。ディーラーに問い合わせて、鍵番号や車体番号からメカニカルキーの作成をして貰うほうが安くて済むはずです。
手間を惜しまずに、メカニカルキーは作成しておきましょう。
▼関連ページ紛失・インロックなどで開錠が必要なときは鍵猿へ!
車の鍵に関するトラブルは突然、予期していないときに起こるため慌ててしまいがちです。
落ち着いて対処すれば自力でなんとかできることも多いので、まずは焦らずにトラブル解決方法を探しましょう。
鍵がなくなった、インロックしてしまった、という場合は、鍵開けが必要になることも多々あります。紛失の際は鍵の作成が必要なこともあるでしょう。
鍵開けだけであればロードサービスなどに頼ることができますが、急ぎであったり、鍵作成も必要なときは鍵屋を呼んだほうがお得です。
特に鍵開けは解錠が難しい車種もあります。ロードサービスでは不安、という場合はぜひ鍵猿へご相談ください。
鍵猿では経験豊富なスタッフが現場までお伺いし、早急に鍵開けを行います。刻みキーなどの作成も、その場ですぐに可能ですので気軽にお問い合わせ下さい。出張費・見積もり無料でお電話を頂き次第、すぐに対応させていただきます。
イモビライザーつきや、スマートキーなどの場合は、対応していないエリアもあります。詳しくはお電話で年式などと一緒にお問い合わせ下さい。
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