【玄関の鍵交換は自分でできる?】DIYの手順や注意事項を解説!
この記事でわかること
- 玄関の鍵交換を自分で行う際に必要な作業
- 自分で玄関の鍵を交換する手順や注意点
- 鍵交換はDIY?業者に依頼?どちらが良い?
- 玄関の鍵交換費用の相場
記事監修者
「すごわざ鍵開け達人」として関西・関東のテレビに出演。鍵職人としてのキャリアは12年、現在はエキスパート集団を束ねるマネージャー。親切丁寧な防犯アドバイスにも定評がある。
玄関の鍵交換を検討している方にとって「自分でできるのか?」という疑問は非常に気になるポイントです。 鍵交換は専門的な作業と思われがちですが、実はDIYでも作業ができます。
この記事では玄関の鍵交換を自分で行う際に必要な作業、鍵交換をする際の注意事項、玄関の鍵交換費用の相場などについて詳しく解説します。
今すぐに鍵交換をしてほしい方は最短即日対応、出張費用、見積り費用無料の鍵猿までお電話ください。
目次
玄関の鍵交換を自分で行う際に必要な作業
玄関の鍵交換を自分で行う際は事前に必要な作業を確認することで、余計な出費を抑えることができるかもしれません。以下では玄関の鍵交換を自分で行う際に必要な作業について解説します。
修理で直る症状か確認
鍵や錠前に不具合が生じたときは症状を確認し、修理可能か判断しましょう。たとえば、「鍵が回りにくい」、「鍵の抜き挿しがしにくい」といった症状の場合、その原因はホコリや汚れの蓄積であることもあります。このような問題であれば、掃除器やエアダスターで異物を取り除いてから鍵穴専用の潤滑剤を鍵穴に注入することで解決できるかもしれません。
ただし、上記の方法を試しても直らないときは鍵穴や錠前の内部部品の故障や劣化が考えられるため、交換を検討しましょう。
自分で鍵を修理する方法については以下のコラムで詳しく紹介されています。是非ご覧ください。
▼関連ページシリンダー交換か錠前交換か確認する
鍵交換を行う際はシリンダー(鍵穴)を交換するのか、錠前(ドアに取り付けられている鍵全体の名称)そのものを交換するのかを決める必要があります。シリンダー交換=鍵穴のみの交換、錠前交換=鍵全体の交換と覚えておくと良いでしょう。
鍵紛失や防犯性の高い鍵の交換、シリンダーが原因による故障はシリンダー交換で済むことが多いです。しかし、経年劣化による錠ケースの故障やドアノブとシリンダーが一体化している錠前(円筒錠やインテグラル錠)、代替品がない古い錠前(サムラッチ錠)などは錠前交換になることがほとんどです。
ドアのサイズを調べる
正確な鍵交換を行うためには、ドアのサイズを正確に測定しておくことが不可欠です。間違った製品を購入しないためにもしっかりと確認しましょう。
鍵交換を自分で行う際に計測する箇所は以下の通りです。
- ドアの厚み
ドアの厚みを計測する際はエスカッション(シリンダーの周囲を覆う金属板)を含めず、ドアの端から端までの長さを測りましょう。 - フロントプレートの縦幅と横幅
ドア側面に付いている金属の板がフロントプレートになり、この部分の縦幅と横幅を測りましょう。 - ビスピッチ
フロントプレートを固定しているネジとネジの間の距離をビスピッチと呼び、上ネジの中心から下ビスの中心までの長さを測りましょう。 - バックセット(B.SまたはB/S)
錠前の中心部分からドアの端までの距離をバックセットと呼び、握り玉のドアノブの場合は丸座の中心部分からドアの端までの距離になります。 - 丸座の直径(握り玉のドアノブのみ)
握り玉のドアノブを交換する場合は丸座(握り玉を固定する丸形の台座)の直径も測りましょう。
また、引き戸の鍵を交換する際に計測する箇所は以下の通りです。
- ドアの厚み
- 切り欠き穴の長さと幅
- 内部化粧座(室内側の錠前のカバー)の上ネジから下ネジの中心までの長さ(ビスピッチ)
- 外部化粧座(室外側の錠前のカバー)の長さと幅
- 外部化粧座の錠前メーカー
取り付け可能な部品を探す
ドアのサイズを確認した後は取り付け可能な部品を探しましょう。さまざまな錠前メーカーや型番が存在するため、DIYショップやオンラインショップで必要な部品の情報やレビューを参考にしながら選ぶことをおすすめします。
「自宅に合った部品の選び方が分からない…」
「部品の交換に自信がない…」
上記に当てはまる方は鍵屋に依頼するのも一つの方法です。
必要な道具を用意する
鍵交換を行う際は必要な道具をあらかじめ準備しておきましょう。鍵交換に必要な道具は以下の通りです。
- 交換用の部品
- マイナスドライバー
- プラスドライバー
- キリ・千枚通し(円筒錠を取り外す際に必要になります)
- グリップ付き手袋(インテグラル錠を取り外す際に便利です)
- ウォーターポンププライヤー(インテグラル錠を取り外す際に便利です)
キリは木材に穴を開けるための道具で、千枚通しは紙や布に穴を開けるための道具です。どちらも先端がとがっているため、円筒錠のドアノブの根元付近にある穴に挿し込んで取り外す際に使用します。
ウォーターポンププライヤーは主に配管工事に使用される道具です。物を掴む、回すといった作業を行うときに用いられます。円筒錠を取り外す際はこちらを使うと固くてもスムーズに取り外すことができますが、先端がギザギザしており、円筒錠を掴んだ部分に傷がつく恐れがあるため、布を噛ませてから使用しましょう。
鍵交換は交換用の部品、マイナスドライバー、プラスドライバーがあればできます。千枚通しやグリップ付き手袋は握り玉のドアノブを取り外す際に便利なので用意しておきましょう。
鍵や錠前の種類については以下のコラムで紹介しています。是非ご確認ください。
▼関連ページ自分で玄関の鍵を交換する手順
玄関の鍵を自分で交換する際の手順を把握しておくことで、鍵屋に依頼するよりも費用を抑えることができます。
ここではシリンダー、錠前、プッシュプル錠、インテグラル錠の交換方法の手順について解説します。
シリンダー交換の手順
シリンダーの交換手順は以下の通りです。
①ドア側面のフロントプレートのネジを外してフロントプレートを取り外します。
②マイナスドライバーやペンチを使用し、シリンダーを固定しているピンを引き抜きます。引き抜く際はシリンダーが落ちないように固定しておきましょう。
③シリンダーを外します。
④取付穴の位置を確認しながら新しいシリンダーを取り付けます。
⑤ピンを挿し込んでシリンダーを固定させます。
フロントプレートを取り付け、ネジで固定します。
シリンダー交換を自分で行う方法については以下の記事で紹介されています。是非ご覧ください。
▼関連ページ錠前交換の手順
錠前の中でもケースロック(箱型の錠ケースで、ドアノブとシリンダーが別々になっている錠前)の交換手順は以下の通りです。
①ドア側面にあるフロントプレートのネジを外してフロントプレートを取り外します。
②マイナスドライバーやペンチを使用してシリンダーを固定しているピンを引き抜き、シリンダーを外します。
③レバーハンドルのネジを外しハンドルを引き抜きます。
④丸座のカバーをてこの原理を使って外します。
⑤丸座のネジを外します。
⑥錠ケースのネジを外して引き抜きます。
⑦逆の手順で取り付けます。
プッシュプル錠の交換手順
プッシュプル錠は築年数の浅い戸建て住宅に多い錠前です。押す、引くの簡単な操作でドアを開閉できるため、お子様やお年寄りの方でも使いやすくなっております。また、シリンダーが上下に2ヶ所あるため防犯性能が高く、1つの子鍵で2ヶ所の鍵穴の施解錠が可能な「2個同一キ」のものが多いです。
プッシュプル錠(GOAL-PX)の交換手順は以下の通りです。
①室内側ドアノブのサムターンに固定されているネジを外します。
②室外側ドアノブを持ったままの状態で室内側ドアノブを外します。
③室外側のドアノブを外します。
④ドア側面のフロントプレート(上下2ヶ所)のネジを外します。
⑤錠ケース(上下2ヶ所)を引き抜きます。
⑥室外側ドアノブ上部のプレートのネジを3か所外し、プレートを外します。
⑦シリンダーを取りだします。
⑧室外側のドアノブ下部も同じように取り外します。
⑨逆の手順で取り付けます。
インテグラル錠の交換手順
インテグラル錠はドアノブとシリンダーが一体になった「キーインノブ」のドアノブです。円筒錠と見た目は似ていますが、ドア側面にデッドボルト(かんぬき)があるドアノブがインテグラル錠、ラッチボルト(三角形の金具)のみ備えたドアノブが円筒錠になります。
インテグラル錠の交換方法は以下の通りです。
①室内側ドアノブの根元にある丸座を反時計周りに回して取り外します。
②室内側にある丸座裏金(丸い金具)のビスを外し、台座を取り外します。
③室外側のドアノブを取り外します。
④ドア側面のフロントプレートのネジを外します。
⑤錠ケースを引き抜きます。
⑥新しい錠ケースを挿し込み、ネジで固定します。
⑦室外側のドアノブを取り付けます。
⑧室内側に丸座裏金を取り付けてネジで固定します。
⑨室内側のドアノブを時計周りに回して固定します。
ドアノブ交換を自分で行い方は以下の記事で詳しく紹介しています。併せてご確認ください。
▼関連ページ引き戸錠の交換手順
引き戸の中でも2枚の戸が重なった中央部分に取り付けられている「引き違い戸錠(召し合わせ錠)」の交換手順は以下の通りです。
①室内側の内部化粧座(画像右側)のネジを外し、内部化粧座と内部錠ケースを外します。
②室内側から外部錠ケース(画像右側)のネジを外し、外部錠ケースと外部化粧座を外します。
③室外側に新しい外部化粧座と外部錠ケースを取り付けてネジで仮止めします。
④室内側に新しい内部化粧座と内部錠ケースを取り付けてネジで仮止めします。
⑤戸を閉めて室内側の鍵と室外側の鍵を重ねます。
⑥室内側の内部化粧座の調節穴に付属のセットピンを貫通するまで挿し込みます。
⑦位置を調整した後、内部化粧座と外部化粧座を本締めします。
引き戸の鍵交換を自分でする方法については以下の記事で詳しく紹介されていますので、是非ご覧ください。
▼関連ページ自分で玄関の鍵交換をする際の注意事項
玄関の鍵交換を自分で行う際はいくつかの注意点があります。不安な場合や手順が分からない場合は鍵屋に依頼しましょう。
取り寄せた部品は返品できないので注意
鍵交換に必要な部品を間違って取り寄せた場合、防犯上の観点から返品できない可能性が高いです。費用も無駄になってしまうため、購入する前にドアのサイズや現在の錠前のタイプを確認しましょう。また、価格が安い鍵はピッキングに弱いこともあるため、予め鍵の種類を確認してから取り寄せることをおすすめします。
ピッキングされやすい鍵については以下のコラムで紹介しています。是非ご覧ください。
▼関連ページ賃貸の場合は鍵交換をする前に連絡が必要
賃貸住宅の場合は鍵交換を行う前に必ず大家さんや管理会社に連絡をしましょう。賃貸住宅の鍵は貸主の所有物になり、勝手に鍵を交換してしまうと契約違反につながることがあります。また、鍵業者と提携している賃貸住宅もあるので、一度貸主に確認しておきましょう。
賃貸の鍵交換については以下の記事にて詳細が書かれていますので、是非ご確認ください。
▼関連ページ少しでも難しいと感じたら業者に依頼した方が良い
DIYでの鍵交換が難しいと感じる場合は鍵業者に依頼しましょう。鍵業者に依頼することで現場まで駆け付けて修理や交換が必要なのかをスタッフが適切に判断し、必要な場合は自宅に合った鍵を交換してくれます。
鍵屋の選び方については以下の記事をご確認ください。
▼関連ページ鍵交換を自分でするのと業者に依頼するのどちらが良い?
鍵交換には自分で鍵を交換する方法と鍵屋に依頼して鍵交換を行う方法があるため、状況や技術に応じて選ぶ必要があります。
ここでは、鍵交換を自分でするメリット・デメリット、業者に依頼するメリット・デメリットについて解説します。
鍵交換を自分でするメリット・デメリット
自分で鍵交換をするメリットとしては費用を抑えられることが挙げられます。鍵屋に依頼する際は出張料や作業料、キャンセル料が発生する場合がありますが、DIYで鍵交換を行うことでその分の費用が削減できます。また、鍵交換の手順を学ぶことでDIYの技術向上や満足感を得ることができるのも魅力です。
一方、デメリットとしては作業に要する時間や労力がかかってしまうことが挙げられます。知識や技術が不十分な状態で作業を進めるとドアや鍵が故障し、余計な費用がかかってしまうこともあります。急な鍵交換が必要な場合は鍵屋に依頼する方が得策と言えるでしょう。
鍵交換を業者に依頼するメリット・デメリット
業者に鍵の交換を依頼するメリットとして、専門知識と技術を持つプロが作業を行うため、安心して鍵交換を任せられる点が挙げられます。これによって交換作業中のトラブルを防ぐことが可能で、万が一の不具合が生じた場合もサポートが受けられることがあります。また、作業時間の短縮が大きな利点です。
デメリットとしては依頼した鍵屋が悪徳業者の場合、高額な費用を請求されることがあります。相見積りをせずに1社だけで依頼してしまうと費用の相場が分からないため、最低でも3社程度は相見積りを取って納得できる業者を選びましょう。
相見積りについては下記のコラムで紹介しています。是非ご覧ください。
▼関連ページ玄関の鍵交換費用の相場
玄関の鍵交換にかかる費用は作業内容や使用する部品によって大きく異なるため、適切な情報をもとに予算を考える必要があります。
ここでは、自分で鍵交換を行った場合の相場と業者に依頼した場合の相場を見てみましょう。
鍵交換を自分でした場合の費用相場
一般的に、シリンダーや錠前の価格は安いものでは5千円から、高性能なタイプでは数万円かかることもあります。また、必要な道具を持っていない場合はドライバーやプライヤーなどの工具を新たに購入する必要があるため、その費用も考慮しましょう。
鍵交換を自分でした場合の費用相場(部品代のみ)は以下の通りです。
部品 | 費用(税込) |
ピンシリンダー | 5,500~11,000円 |
ディンプルキー | 16,500~27,500円 |
プッシュプル錠 | 11,000~27,500円 |
インテグラル錠(鍵付きドアノブ) | 5,500~16,500円 |
引戸錠 | 5,500~16,500円 |
以下では鍵屋の鍵猿がおすすめする鍵についてご紹介していますので、是非ご覧ください。
鍵交換を業者に依頼した場合の費用相場
鍵交換を業者に依頼した場合の費用は上記で説明した部品代+作業代になります。夜間や早朝の依頼は追加料金が発生することが多いため、事前に確認しておくことが望ましいです。業者に依頼すると安心して作業を任せられるというメリットがある一方、予算の確認を怠ると想定以上のコストがかかる可能性もあるため、注意が必要です。
鍵交換を業者に依頼した場合の費用相場(部品代+作業代)は以下の通りです。
部品 | 部品代+作業代(税込) |
ピンシリンダー | 16,500~22,000円 |
ディンプルキー | 27,500~38,500円 |
プッシュプル錠 | 22,000~38,500円 |
インテグラル錠(鍵付きドアノブ) | 16,500~27,500円 |
引戸錠 | 16,500~27,500円 |
玄関の鍵交換費用については以下の記事で詳しく紹介されていますので、是非ご覧ください。
▼関連ページ玄関の鍵交換は自分でできるがリスクもあるので鍵屋に依頼した方が無難
本記事では玄関の鍵交換を自分で行う際に必要な作業や交換手順について解説しました。
玄関の鍵交換は自分で行うことができますが、間違った鍵を購入してしまうと返品できない、誤った手順で取り付けると余計な出費がかかってしまうことがあります。正しく鍵を取り付けることは大事な家の防犯性にもつながります。
「自宅に合った最適な鍵に交換して欲しい」
「鍵交換に自信がない」
このような方は鍵屋に依頼することをおすすめします。
鍵屋の鍵猿は出張費用・見積り費用が無料です。また、鍵交換後のアフターフォローも充実しており、工事と商品の1年保証が無料で付いてきます。
まずはお気軽にご相談ください。
▶ お急ぎの方 ◀
鍵の交換にかかる費用、
施工事例、対応エリアなど
について詳しく見る